JP2013247128A - 熱処理装置、およびその処理基板の形状不良の有無の判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の加熱処理により発生した欠損や割れなどの基板の形状不良を検出する。
【解決手段】熱処理装置は、前記基板の搬送経路に設けられて、処理室内に収容された前記基板に対して加熱処理を行う加熱部と、前記加熱部によって加熱処理された前記基板を前記搬送経路に沿って前記加熱部の下流側に搬送する搬送部と、前記搬送経路のうち前記加熱部の下流側における測定領域を、前記基板が前記搬送部に搬送されて通過した空間的な長さに応じた測定信号を出力する測定部と、前記測定信号に基づいて前記基板の形状不良の有無を判定する判定部とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】熱処理装置は、前記基板の搬送経路に設けられて、処理室内に収容された前記基板に対して加熱処理を行う加熱部と、前記加熱部によって加熱処理された前記基板を前記搬送経路に沿って前記加熱部の下流側に搬送する搬送部と、前記搬送経路のうち前記加熱部の下流側における測定領域を、前記基板が前記搬送部に搬送されて通過した空間的な長さに応じた測定信号を出力する測定部と、前記測定信号に基づいて前記基板の形状不良の有無を判定する判定部とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、処理室内に収容された半導体ウェハやガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)を加熱する熱処理技術に関するもので、特に基板の良否の判定技術に関する。
半導体部品等を製造する工程の一つにシリコンウェハ(基板)にボロンや砒素等のイオンを注入するイオン注入工程がある。このようなイオン注入後の基板のイオン活性化を行う目的で加熱処理が行われる。イオン活性化のための加熱処理は、基板を例えば1000℃〜1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより実行される。
このような加熱処理を行う熱処理装置においては、加熱処理に起因して、基板に欠損や割れなどの不良が生じる場合がある。例えば、加熱処理にフラッシュランプを用いるフラッシュアニールでは、フラッシュ加熱時に瞬間的に巨大なエネルギーの光が照射されたり、加熱処理された基板よりも冷たい石英製のアームによって基板が持ち上げられることによる熱的変化に伴う衝撃によって、基板に欠損や割れなどの形状不良が生ずる。基板に傷があったり、パーティクルが付着している場合には、処理不良がより発生しやすくなる。
そこで、特許文献1の熱処理装置は、搬入された基板の加熱処理を行う加熱処理部の上流側に設けられた光源と受光部とを用いて、加熱処理部に搬送中の基板について、傷の有無やパーティクルの付着の有無なとの判定を行う。当該装置は、基板が加熱処理部に搬入されるまでの期間に、基板を搬送しつつ光源から基板に光を照射して基板表面の全域から反射された光を受光してスペクトルを測定し、正常な基板から予め同様に測定したスペクトルと比較することによって、傷の有無や、パーティクルの付着の有無などの基板の良否判定を行う。
しかしながら、加熱処理部における基板の欠損や割れなどは、処理前の基板に傷やパーティクルの付着が無い場合でも発生する。このため、特許文献1の装置には、加熱処理前に異常がなかった基板が加熱処理部において欠損や割れなどの形状不良を生じたとしても、該形状不良を検出できないといった問題がある。
本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、基板を加熱する熱処理装置において、加熱処理により発生した欠損や割れなどの基板の形状不良を検出できる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、第1の態様に係る熱処理装置は、基板に光を照射することにより基板を加熱する熱処理装置であって、前記基板の搬送経路に設けられて、処理室内に収容された前記基板に対して加熱処理を行う加熱部と、前記加熱部によって加熱処理された前記基板を前記搬送経路に沿って前記加熱部の下流側に搬送する搬送部と、前記搬送経路のうち前記加熱部の下流側における測定領域を、前記基板が前記搬送部に搬送されて通過した空間的な長さに応じた測定信号を出力する測定部と、前記測定信号に基づいて前記基板の形状不良の有無を判定する判定部とを備える。
第2の態様に係る熱処理装置は、第1の態様に係る熱処理装置であって、前記搬送経路のうち前記加熱部の下流側に、前記加熱部によって加熱処理された前記基板を冷却する冷却部をさらに備え、前記測定領域が、前記加熱部と前記冷却部との間に設けられている。
第3の態様に係る熱処理装置は、第2の態様に係る熱処理装置であって、前記測定領域が、前記加熱部の出口部分に設けられている。
第4の態様に係る熱処理装置は、第1の態様に係る熱処理装置であって、前記搬送経路のうち前記加熱部の下流側に、前記加熱部によって加熱処理された前記基板を冷却する冷却部をさらに備え、前記測定領域が、前記搬送経路における前記冷却部の下流側に設けられている。
第5の態様に係る熱処理装置は、第1から第4の何れか1つの態様に係る熱処理装置であって、前記搬送部は、前記基板が前記測定領域を通過するときに前記基板を一定の速度で搬送し、前記判定部は、前記測定信号の時間的な長さに基づいて前記基板の形状不良の有無を判定する。
第6の態様に係る熱処理装置は、第1から第5の何れか1つの態様に係る熱処理装置であって、前記測定部は、前記搬送経路を横切る方向に設けられた互いに異なる複数の測定領域をそれぞれ有する複数のセンサを備え、前記複数のセンサは、前記測定信号として、前記基板が前記搬送部に搬送されて前記複数の測定領域をそれぞれ通過した複数の空間的な長さにそれぞれ応じた複数の測定信号を出力し、前記判定部は、前記複数の測定信号に基づいて前記基板の形状不良の有無を判定する。
第7の態様に係る熱処理装置は、第6の態様に係る熱処理装置であって、前記判定部は、前記複数の測定領域を、正常な基板が前記搬送部に搬送されてそれぞれ通過する複数の空間的な長さに応じてそれぞれ設定された複数の判定基準に基づいて前記基板の形状不良の有無を判定する。
第8の態様に係る熱処理装置は、第1から第7の何れか1つの態様に係る熱処理装置であって、前記加熱部は、フラッシュランプを備えるとともに、前記処理室内に収容した前記基板に対して前記フラッシュランプから閃光を照射することによって前記基板を加熱する。
第9の態様に係る判定方法は、基板に光を照射することにより基板を加熱する熱処理装置における基板の形状不良の有無の判定方法であって、前記熱処理装置は、前記基板の搬送経路に設けられて、処理室内に収容された前記基板に対して加熱処理を行う加熱部と、前記加熱部によって加熱処理された前記基板を前記搬送経路に沿って前記加熱部の下流側に搬送する搬送部とを備え、当該判定方法は、前記搬送経路のうち前記加熱部の下流側における測定領域を、前記基板が前記搬送部に搬送されて通過した空間的な長さに応じた測定信号を測定するステップと、前記測定信号に基づいて前記基板の欠損の有無を判定するステップとを備える。
第1から第9の何れの態様に係る発明によっても、搬送経路のうち加熱部の下流側における測定領域を、基板が通過した空間的な長さに応じた測定信号に基づいて基板の形状不良の有無が判定される。従って、基板の加熱処理により発生した欠損や割れなどの基板の形状不良が検出され得る。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図面では同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付され、下記説明では重複説明が省略される。また、各図面は模式的に示されたものであり、例えば、各図面における表示物のサイズおよび位置関係等は必ずしも正確に図示されたものではない。また、一部の図面には、方向を説明するためにXYZ直交座標軸が附されている。該座標軸におけるZ軸の方向は、鉛直線の方向を示し、XY平面は水平面である。
<実施形態>
<1.熱処理装置の構成>
図1は、本実施形態に係る熱処理装置100の構成の一例を示す平面図である。図2は、熱処理装置100の加熱処理部160の構成の一例を示す縦断面図である。熱処理装置100は、キセノンフラッシュランプから極めて短い光パルスを出射させ、基板Wに対して極めて強い光を照射することにより、基板Wを1枚ずつ加熱する枚葉式の熱処理装置である。図1に示すように熱処理装置100は、未処理の基板Wを装置内に搬入するとともに処理済みの基板Wを装置外に搬出するためのインデクサ部101、未処理の基板Wの位置決めを行うアライメント部130、加熱処理後の基板Wの冷却を行う冷却部140、基板Wにフラッシュ加熱処理を施す加熱処理部160並びにアライメント部130、冷却部140および加熱処理部160に対して基板Wの搬送を行う搬送ロボット150を備える。また、熱処理装置100は、上記の各処理部に設けられた動作機構および搬送ロボット150を制御して基板Wのフラッシュ加熱処理を進行させる制御部3を備える。
<1.熱処理装置の構成>
図1は、本実施形態に係る熱処理装置100の構成の一例を示す平面図である。図2は、熱処理装置100の加熱処理部160の構成の一例を示す縦断面図である。熱処理装置100は、キセノンフラッシュランプから極めて短い光パルスを出射させ、基板Wに対して極めて強い光を照射することにより、基板Wを1枚ずつ加熱する枚葉式の熱処理装置である。図1に示すように熱処理装置100は、未処理の基板Wを装置内に搬入するとともに処理済みの基板Wを装置外に搬出するためのインデクサ部101、未処理の基板Wの位置決めを行うアライメント部130、加熱処理後の基板Wの冷却を行う冷却部140、基板Wにフラッシュ加熱処理を施す加熱処理部160並びにアライメント部130、冷却部140および加熱処理部160に対して基板Wの搬送を行う搬送ロボット150を備える。また、熱処理装置100は、上記の各処理部に設けられた動作機構および搬送ロボット150を制御して基板Wのフラッシュ加熱処理を進行させる制御部3を備える。
インデクサ部101は、複数のキャリア91(本実施形態では2個)を並べて載置するロードポート110と、各キャリア91から未処理の基板Wを取り出すとともに、各キャリア91に処理済みの基板Wを収納する受渡ロボット120とを備えている。未処理の基板Wを収容したキャリア91は無人搬送車(AGV)等によって搬送されてロードポート110に載置されるともに、処理済みの基板Wを収容したキャリア91は当該無人搬送車によってロードポート110から持ち去られる。また、ロードポート110においては、受渡ロボット120がキャリア91に対して任意の基板Wの出し入れを行うことができるように、キャリア91が昇降移動可能に構成されている。なお、キャリア91の形態としては、基板Wを密閉空間に収納するFOUP(front opening unified pod)の他に、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドや収納した基板Wを外気に曝すOC(open cassette)であっても良い。
インデクサ部101に搬入された各基板Wは、受渡ロボット120および搬送ロボット150により搬送経路Pに沿って搬送される。すなわち、各基板Wは、インデクサ部101、アライメント部130、加熱処理部160、冷却部140およびインデクサ部101に、この順番で受け渡される。また、搬送経路Pにおける加熱処理部160より下流側には、センサアレイ171が設けられている。
受渡ロボット120は、図1に示すように、インデクサ部101に対して基板Wの搬送方向AR1の下流側に設けられている。受渡ロボット120は、矢印120S方向にスライド移動可能であるとともに、矢印120R方向に回動可能とされている。また、基板Wを支持するハンド121は、X軸方向に進退可能とされている。
これにより、受渡ロボット120は、キャリア91との間での任意の基板Wを出し入れと、キャリア91から取り出された基板Wのアライメント部130への受け渡しと、冷却処理が完了した基板Wの冷却部140からの取り出しとをそれぞれ実行できる。
アライメント部130は、図1に示すように、受渡ロボット120と搬送室170との間であって、受渡ロボット120に対して搬送方向AR1の下流側に設けられている。アライメント部130は、受渡ロボット120から受け渡された各基板Wに対してアライメント処理を施す。ここで、アライメント処理とは、各基板Wに設けられたノッチ等の基準位置に基づいて各基板Wの回転位置を調整することにより、各基板Wの回転方向の姿勢を略同一にすることをいう。
搬送ロボット150は、図1に示すように、搬送室170内であって、アライメント部130および冷却部140と、加熱処理部160との間に配設されている。そして、アライメント部130、冷却部140、および加熱処理部160は、それぞれの内側空間が搬送室170の内側空間と連通可能なように、搬送室170と連結して配置されている。これにより、搬送ロボット150は、アライメント部130、冷却部140、および加熱処理部160との間で基板Wの受け渡しを行うことができる。
ここで、搬送ロボット150は、鉛直方向(Z軸方向)を向く軸を中心に矢印150Rにて示すように旋回可能とされている。また、搬送ロボット150は、複数のアームセグメントからなる2つのリンク機構を有し、2つのリンク機構の末端にはそれぞれ基板Wを保持する搬送アーム151a、151bが設けられている。これら搬送アーム151a、151bは上下に所定のピッチだけ隔てて配置され、リンク機構によりそれぞれ独立して同一水平方向に直線的にスライド移動可能とされている。さらに、搬送ロボット150は、搬送アーム151a、151b間のピッチを維持した状態で、昇降可能とされている。
したがって、搬送ロボット150がアライメント部130、加熱処理部160、および冷却部140のいずれかを受け渡し相手として基板Wの受け渡し(出し入れ)を行う際には、まず、両搬送アーム151a、151bが受け渡し相手と対向するように旋回し、その後(または旋回している間に)昇降移動していずれかの搬送アームが受け渡し相手と基板Wを受け渡しする高さに位置する。そして、搬送アーム151a(151b)を水平方向に直線的にスライド移動させて基板Wの受け渡しを行う。
加熱処理部160は、基板Wに対して極めて強い光を照射することにより、基板Wの表面に対して加熱処理を実行する。ここで、加熱処理部160による加熱処理の対象となる基板Wは、例えばイオン注入法により不純物が添加されたものであり、添加された不純物は、この加熱処理によって活性化する。
図1に示すように、加熱処理部160は、搬送室170を挟んでアライメント部130および冷却部140と逆側に設けられている。図2に示すように、加熱処理部160は、主として、光照射部5と、チャンバー6と、保持部7とを有する。
光照射部5は、図2に示すように、チャンバー6の上部に設けられており、主として、複数(本実施の形態においては30本)のキセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」と呼ぶ)69と、リフレクタ52と、光拡散板53と、を有する。複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が保持部7に保持される基板Wの主面に沿って互いに平行となるように平面状に配列されている。リフレクタ52は、複数のフラッシュランプ69の上方にそれら全体を覆うように設けられている。また、リフレクタ52の表面はブラスト処理により粗面化加工が施されており、梨地模様を呈する。
さらに、光拡散板53は、表面に光拡散加工が施された石英ガラスによって形成されており、図2に示すように、複数のフラッシュランプ69の下方に設けられた透光板61との間に所定の間隙を有する。これにより、フラッシュランプ69から出射されて光拡散板53に入射した光は、光拡散板53によって拡散され、透光板61に到達する。
チャンバー6は、略円筒形状を有する処理室であり、その内側空間(熱処理空間65)に基板Wを収納することができる。また、チャンバー6上部の開口60には、透光板61が設けられている。透光板61は、例えば、石英等により形成されており、光照射部5から出射された光を透過して熱処理空間65に導くチャンバー窓として機能する。すなわち、加熱処理部160は、フラッシュランプ69から出射される閃光が透光板61を透過して、基板Wに照射されることにより、該基板Wに熱処理を実行する。
保持部7は、図2に示すように、主として、基板Wを予備加熱(いわゆるアシスト加熱)するホットプレート71と、サセプタ72と、を有しており、加熱対象となる基板Wを保持する。サセプタ72は、ホットプレート71の上面(基板W側の面)を覆うように配設されており、石英(あるいは、窒化アルミニウム(AIN)等であってもよい)によって形成されている。また、サセプタ72の上部周縁付近には、基板Wの位置ズレを防止するピン75が設けられている。
ここで、保持部7に設けられた複数(本実施の形態では3つ)の貫通孔77のそれぞれには、対応する支持ピン70が挿通されている。支持ピン70は、例えば石英により形成されており、保持部7から遠方側の端部は、図2に示すように、チャンバー6の底部62にチャンバー6の外側から固定されている。そのため、熱処理装置100の使用者(以下、単に、「使用者」と呼ぶ)は、各支持ピン70を容易に交換することができる。
また、図2に示すように、保持部7の下部には、シャフト41が接続されている。シャフト41は、略円筒形状を有しており、保持部昇降機構4によってZ軸方向に昇降可能とされている。これにより、複数の支持ピン70に基板Wが支持された状態でシャフト41が上昇させられると、基板Wは、保持部7に対して相対的に下降して、保持部7に載置される。一方、基板Wが保持部7に載置された状態でシャフト41が下降させられると、基板Wは、保持部7に対して相対的に上昇し、保持部7から離隔する。
なお、本実施の形態の加熱処理部160による加熱処理は、以下の手順によって実行される。まず、保持部昇降機構4によって保持部7が受渡位置まで下降させられる。次に、チャンバー6内に常温の窒素ガスが導入され、熱処理空間65は窒素ガス雰囲気となる。
続いて、ゲートバルブ185が開放されると、アライメント処理の完了した基板Wは、搬送ロボット150によって搬送室170から加熱処理部160に搬入され、支持ピン70に支持される。そして、搬送ロボット150の搬送アーム151aが後退してチャンバー6内から退室すると、ゲートバルブ185が閉鎖される。
続いて、支持ピン70に基板Wが支持されると、保持部7は、保持部昇降機構4によって処理位置まで上昇させられる。これにより、支持ピン70に支持された基板Wは、サセプタ72に受け渡されて載置・保持される。そして、載置・保持された基板Wは、ホットプレート71によって予備加熱され、基板Wの温度は、基板Wに添加された不純物が熱により拡散する恐れのない温度(予備加熱温度)T1まで昇温させられる。ここで、フラッシュランプ69による閃光照射の前に予備加熱するのは、フラッシュランプ69による熱処理によって表面温度を処理温度T2まで速やかに上昇させるためである。
続いて、保持部7が処理位置まで上昇させられると、光照射部5から基板Wに向け、短い光パルスのフラッシュ光が照射される。この光の照射によって基板Wのフラッシュ加熱が行われる。これにより、基板Wの表面温度は、瞬間的に1000℃ないし1100℃程度の処理温度T2まで急速に上昇し、基板Wに添加された不純物が活性化され、その後、表面温度は急速に下降する。そのため、基板Wに添加された不純物の熱による拡散(この拡散現象を、基板W中の不純物のプロファイルがなまる、ともいう)を抑制しつつ不純物の活性化を行うことができる。
なお、この照射の際において、光照射部5のフラッシュランプ69から放射される光の一部は光拡散板53および透光板61を透過して直接にチャンバー6内へと向かう。また他の一部は一旦リフレクタ52により反射されてから光拡散板53および透光板61を透過してチャンバー6内へと向かう。
フラッシュ加熱が完了すると、保持部7が再び受渡位置まで下降させられ、基板Wは支持ピン70に受け渡される。そして、ゲートバルブ185が開放されて、支持ピン70上の基板Wが搬送ロボット150によって搬出されることにより、加熱処理部160での加熱処理が完了する。
図3、図4は、センサアレイ171の測定領域U1を通過して搬送方向AR1に搬送されている基板Wを示す図である。図3は、該基板Wを側方から水平方向(+Y方向)に見た図であり、図4は、基板Wを上方から鉛直方向下向き(−Z方向)に見た図である。センサアレイ171は、熱処理装置100の床面に立設された不図示の支持部材によって支持されており、その測定領域U1は、加熱処理部160の出口部分S1に設けられている。すなわち、測定領域U1は、加熱処理部160と冷却部140との間に設けられている。
基板Wは、加熱処理部160において加熱処理がなされており、ゲートバルブ185が開放された加熱処理部160から搬送ロボット150によって搬送方向AR1に搬送されている。該搬送の過程で基板Wは、測定領域U1を通過している。なお、図3、図4においては、搬送ロボット150の図示は省略されている。
センサアレイ(「測定部」とも称される)171は、複数(本実施の形態では5つ)の投光部171aと複数(本実施の形態では5つ)の受光部171b(図4)とを備えて構成されている。複数の投光部171aと、複数の受光部171bとは、それぞれ水平方向(Y軸方向)に配設されている。そして、複数の投光部171aのそれぞれには、複数の受光部171bのそれぞれが対向している。
互いに対向する投光部171aと受光部171bとは、投光部171aから投光された検出光L1を受光部171bが受光して、受光光量に応じて2値化された測定信号を出力する一つの投受光センサを構成している。すなわち、センサアレイ171は、複数(本実施の形態では5つ)の投受光センサを備えている。
該複数の投受光センサは、それぞれ搬送経路Pを横切る方向に設けられた互いに異なる各測定領域を有しており、該各測定領域によってセンサアレイ171の測定領域U1が形成されている。該各投受光センサの各投光部171aからは各測定領域にそれぞれ検出光L1が照射され、基板Wにより遮られなかった検出光L1は、該各投受光センサの各受光部171bによりそれぞれ受光される。
図4に示される複数(本実施の形態では5つ)の走査軌跡191〜195は、搬送ロボット150によって搬送経路Pを搬送方向AR1に搬送された基板Wが各測定領域を横切ることにより、各検出光L1が基板W上を走査した軌跡を示している。すなわち、各走査軌跡191〜195の空間的な長さは、各測定領域をそれぞれ横切る基板Wの搬送方向AR1の空間的な長さである。
各投光部171aは、例えば、LEDなどの光源と、その制御回路などにより構成され、各受光部171bは、例えば、フォトトランジスタなどの受光素子と、その出力を処理する処理回路などにより構成されている。
各投光部171aからは制御回路から光源に供給される所定の電流値の電流に応じた強度の各検出光L1がそれぞれ照射され、各投光部171aに対向する各受光部171bの受光素子に入射する。そして、各受光部171bの受光素子と処理回路とは、例えば、受光素子に入射した検出光L1の強度に応じてHigh(H)レベル(5Vなど)とLow(L)レベル(0Vなど)の電圧をスイッチングして得られた信号を反転することなどにより、HレベルとLレベルとの信号レベルを有する測定信号を出力する。具体的には、例えば、受光素子に検出光L1が入射した場合には、Lレベルの測定信号が出力され、基板Wに遮られることにより検出光L1が受光素子に入射しない場合には、Hレベルの測定信号が出力される。
上述したように、基板Wは、搬送ロボット150によって搬送経路Pに沿って搬送方向AR1に搬送されているので、各受光部171bに検出光L1が入射しない時間は、センサアレイ171の各測定領域を基板Wがそれぞれ通過した複数の空間的な長さに応じて変動する。従って、センサアレイ171を構成する各投受光センサから出力される測定信号は、基板Wが搬送ロボット150に搬送されて各測定領域をそれぞれ通過した複数の空間的な長さにそれぞれ応じた信号となる。
図5は、センサアレイ171が出力する測定信号をグラフG1、G2で例示する図である。図5のグラフG1およびG2には、測定信号201および202がそれぞれ示されている。各グラフでは、横軸が時間軸に、縦軸が信号レベルにそれぞれ設定されている。熱処理装置100においては、搬送ロボット150は、基板Wが測定領域U1を通過するときには、基板Wを一定の速度で搬送する。なお、冷却部140の出口部分S2(図1)にセンサアレイ171が設けられる場合にも、受渡ロボット120は、該センサアレイの測定領域を基板Wが通過するときには、基板Wを一定速度で搬送する。また、何れの測定信号もセンサアレイ171を構成する複数の投受光センサのうち共通する1つのセンサによって測定されている。
測定信号201は、基板Wに欠損がない場合に得られる信号であり、測定信号202は、基板Wに欠損などの形状不良がある場合の測定信号の一例である。図5に示されるように、測定信号201のHレベルの区間(時間)a1は、測定信号202のHレベルの区間(時間)b1よりも区間(時間)c1分長くなっている。これは、基板Wの搬送方向AR1における後端部分に欠損があることにより、Hレベルの区間が短くなっていること示している。
このように、熱処理装置100におけるセンサアレイ171では、一定速度で搬送される基板Wに欠損等の形状不良がある場合には、得られる測定信号のHレベル部分の時間的な長さが、正常基板の測定により得られる測定信号に比べて短くなる。従って、センサアレイ171が測定する測定信号に基づいて基板Wの欠損等の形状不良の有無を判定することができる。なお、熱処理装置100においては、制御部3におけるCPU11が上述した形状不良の有無の判定処理を行う。
加熱処理部160においては、フラッシュランプ69による基板の加熱処理が行われるため、加熱処理部160において基板が最も破損し易いが、センサアレイ171は、搬送経路Pにおける加熱処理部160の下流側に測定領域U1を有している。このため、センサアレイ171の測定信号に基づいて、加熱処理部160において発生した基板Wの形状不良を検出できる。
センサアレイ171の測定領域U1が加熱処理部160に近ければ近いほど、時間的に早く加熱処理部160における基板Wの破損を早期に検出できるので、破損した基板Wの破片が引っかかったままで、ゲートバルブ185が閉じられたり、次の基板が加熱処理部160に搬入されると言ったトラブルを防止しやすくなる。従って、センサアレイ171の測定領域U1は、搬送経路Pにおける加熱処理部160の出口部分S1に設定されることがより好ましい。
しかしながら、測定領域U1が、搬送経路Pのうち加熱処理部160と冷却部140との間に設けられたとしても、また、冷却部140の出口部分S2のように冷却部140の下流側に設けられたとしても、加熱処理部160における基板Wを破損を検出できるので、本発明の有用性を損なうものではない。
また、基板Wの形状不良は、冷却部140における基板Wを支持する突き上げピンが基板Wに当接する際の勢いが、加熱された基板の強度に対して強すぎることなどにより、加熱処理部160に次いで、冷却部140において発生頻度が高い。冷却部140における基板Wの破損が見逃されれば、加熱処理部160における基板Wの破損の見逃しと同様の深刻なトラブルが発生する。従って、センサアレイ171が出口部分S2のように冷却部140の下流側に設けられれば、冷却部140で発生した基板Wの欠損などの形状不良を検出できる。
また、センサアレイ171が、加熱処理部160の下流側の出口部分S1と、冷却部140の下流側の出口部分S2との両方に設けられれば、加熱処理部160における基板Wの破損と、冷却部140における基板Wの破損との両方を早期に検出できるので好ましい。
また、図1に示される熱処理装置100は、複数の投受光センサを備えたセンサアレイ171を備えているが、熱処理装置100が、該投受光センサと同様に測定信号を出力できるセンサを1以上備えていれば、本発明の有用性が享受される。また、センサアレイ171は、透過型のセンサとして構成されているが、基板Wの表面で反射された検出光L1を受光する反射型のセンサとして構成されても良い。
冷却部140は、図1に示すように受渡ロボット120と搬送室170との間であって、加熱処理部160に対して搬送方向AR1の下流側に設けられている。冷却部140は、加熱処理部160での加熱処理によって昇温した基板Wを冷却する。冷却部140にて冷却された基板Wは、受渡ロボット120によって冷却部140から取り出され、処理済の基板Wとして受渡ロボット120からインデクサ部101のロードポート110上に載置されたキャリア91に返却される。
ここで、搬送室170は、アライメント部130、冷却部140および加熱処理部160と、ゲートバルブ183、184、185を介して接続されている。また、アライメント部130および冷却部140と、受渡ロボット120とは、それぞれゲートバルブ181、182を介して接続されている。したがって、基板Wが搬送される際には、適宜これらのゲートバルブが開閉される。また、アライメント部130、冷却部140、加熱処理部160、および搬送室170の内側空間は、対応するゲートバルブ181〜185が閉鎖されることにより、密閉空間となる。
また、アライメント部130、冷却部140、および搬送室170内には、それぞれ窒素ガス供給部(図示省略)からの高純度の窒素ガスが供給され、余剰の窒素ガスは適宜排気管(図示省略)から排気される、したがって、アライメント部130、冷却部140および搬送室170内は清浄に維持される。
また、熱処理装置100は、熱処理装置100の各機構部を制御するための制御部3を備えている。図6は、制御部3の構成を示すブロック図である。制御部3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部3は、各種演算処理を行うCPU11、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM12、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM13および制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスク14をバスライン19に接続して構成されている。
バスライン19には、表示部21および入力部22が電気的に接続されている。表示部21は、例えば液晶ディスプレイ等を用いて構成されており、処理結果やレシピ内容等の種々の情報を表示する。入力部22は、例えばキーボードやマウス等を用いて構成されており、コマンドやパラメータ等の入力を受け付ける。装置のオペレータは、表示部21に表示された内容を確認しつつ入力部22からコマンドやパラメータ等の入力を行うことができる。なお、表示部21と入力部22とを一体化してタッチパネルとして構成するようにしても良い。
また、バスライン19には、熱処理装置100の図示を省略する駆動用のモータ、センサアレイ171、図示を省略するフラッシュランプ69のランプ電源回路および開閉弁が電気的に接続されている。
制御部3のCPU11は、磁気ディスク14に格納された所定のソフトウェアを実行することにより、フラッシュランプ69の点灯タイミングを制御するとともに、駆動用のモータを制御してサセプタ72およびホットプレート71の高さ位置を調整する。また、CPU11は、センサアレイ171から測定信号を供給されて、該測定信号に基づいて、基板Wの形状不良の有無を判定して検出する。具体的には、CPU11は、正常基板についての実験やシミュレーションなどにより予め取得された、例えば、Hレベルの信号などの所定状態の測定信号(基準信号)が出力される期間(「判定基準」、「良否判定基準」とも称される)と、測定対象の基板についての該所定状態の測定信号(比較対象信号)が出力された期間とを比較する。該比較の結果、基準信号よりも比較対象信号の方が時間的に短ければ基板Wに欠損等の形状不良があると判定する。なお、基準信号と比較対象信号との比較は、これらの信号の時間同士で比較することは、必須ではない。例えば、基準信号の信号パターンと、比較対象信号の信号パターンとの時間的または空間的な信号パターンとして一致度の比較などが行われてもよい。この場合には、基準信号の信号パターン自体や、所定の一致度などが判定基準となる。
上記の判定基準は、予め実験やシミュレーションなどによって取得されて、磁気ディスク14に記憶されている。なお、複数のセンサを有するセンサアレイ171が用いられる場合には、図5の走査軌跡191〜195のように、正常な基板上での検出光L1の走査軌跡の空間的な長さが異なる場合がある。従って、センサアレイ171の複数の測定領域を、正常な基板が、搬送装置により搬送されてそれぞれ通過する複数の空間的な長さに応じて複数の判定基準がそれぞれ実験等に基づいて設定されて、形状不良の判定に用いられることが好ましい。これにより基板Wの形状不良の有無の判定がより正確になる。
またCPU11は、搬送ロボット150や受渡ロボット120による基板Wの搬送動作と、センサアレイ171から出射される検出光L1の発光動作とを同期させる。検出光L1の消灯動作についても基板Wの搬送動作と同期させることが好ましい。なお、熱処理装置100に電源が供給されている期間にセンサアレイ171が、常に、検出光L1を照射しているとしても、基板Wの形状不良の有無は正しく判定されるので本発明の有用性を損なうものではない。
<2.熱処理装置による基板の形状不良の有無の判定処理>
図7は、熱処理装置100が、その処理する基板Wの形状不良の有無を判定する判定処理S100のフローチャートを示す図である。
図7は、熱処理装置100が、その処理する基板Wの形状不良の有無を判定する判定処理S100のフローチャートを示す図である。
先ず、センサアレイ171による測定信号の測定が行われる(ステップS110)。より詳細には、センサアレイ171の測定領域U1(各センサ毎の複数の測定領域)を、搬送ロボット150などの搬送部により搬送された基板Wがそれぞれ通過する際に、センサアレイ171により各測定信号が出力される。該各測定信号は、基板Wが搬送部に搬送されて各測定領域を通過した空間的な長さに応じた信号である。センサアレイ171による検出光L1の照射は、常時行われていても良いし、基板Wの搬送動作と同期されることにより、基板Wが、センサアレイ171の測定領域U1を通過すると見込まれる期間のみ行われても良い。また、制御部3のCPU11は、センサアレイ171から供給された該測定信号を取り込む。測定信号の取り込みは、検出光L1の照射に同期して間欠的に行われても良いし、非同期で、常時、所定間隔で行われても良い。測定信号のうち基板Wの形状不良の有無の判定に必要な部分は、測定信号の立ち上がりや立ち下がりを検出することなどにより特定されても良いし、基板Wの搬送の制御情報に基づいて特定されても良い。また、別設の近接センサなどにより測定領域U1を基板Wが通過することを検出することにより行われても良い。
また、基板Wがセンサアレイ171の測定領域U1を通過するときの搬送速度は、一定速度であることが好ましい。一定速度であれば、測定信号の時間での比較が容易になり形状不良の有無の判定(形状不良の検出)が容易となる。しかしながら、一定速度でないとしても、その変動パターンが既知であれば、同一スケールの時間に変換することなどにより測定信号同士の比較は可能である。従って、基板Wがセンサアレイ171の測定領域U1を通過するときの搬送速度が一定速度でないとしても、その変動パターンが既知であれば、本発明の有用性を損なうものではない。
センサアレイ171が測定した測定信号の取り込みが完了すると、コントローラ10のCPU11は、磁気ディスク14から形状不良の有無の各判定基準を読出す(ステップS120)。既述したように、各判定基準は、センサアレイ171を構成する各センサ毎に設定されることが好ましい。そして、CPU11は、各測定信号の時間的な長さと、各判定基準とを対応する組み合わせ毎に比較する(ステップS130)。該判定の結果、1以上の測定信号の時間的な長さが、対応する判定基準未満であれば、CPU11は、基板Wに欠損等の形状不良があると判定し(ステップS150)、判定処理を終了する。該判定の結果、何れの測定信号の時間的な長さも、対応する判定基準と同じであれば、CPU11は、基板Wが正常な基板(良品基板)であると判定し(ステップS160)、判定処理を終了する。
以上のように構成された本実施形態に係る熱処理装置によれば、搬送経路Pのうち加熱処理部160の下流側における測定領域を、基板が通過した空間的な長さに応じた測定信号に基づいて基板の形状不良の有無が判定される。従って、基板の加熱処理により発生した欠損や割れなどの基板の形状不良が検出され得る。
また、以上のように構成された本実施形態に係る熱処理装置によれば、搬送経路Pのうち加熱処理部160の出口部分S1にセンサアレイ171の測定領域U1が設けられている。従って、出口部分S1よりも下流側に測定領域U1が設けられる場合に比べて、より早く基板の形状不良を判定できるので、基板の破片が引っかかった状態でゲートバルブ185が閉じられるなどの深刻なトラブルをより抑制できる。
また、以上のように構成された本実施形態に係る熱処理装置によれば、センサアレイ171の測定領域U1が搬送経路Pにおける冷却部140の下流側に設けられているので、冷却部140において基板Wの形状不良が発生した場合でも、形状不良が検出される。
また、以上のように構成された本実施形態に係る熱処理装置によれば、搬送ロボット150や受渡ロボット120などの搬送部が、基板Wが測定領域U1を通過するときに基板Wを一定の速度で搬送し、CPU11(判定部)は、センサアレイ171が測定した測定信号の時間的な長さに基づいて基板Wの形状不良の有無を判定する。この判定は容易に行えるため、基板の形状不良の有無の判定コストが削減され得る。
また、以上のように構成された本実施形態に係る熱処理装置によれば、センサアレイ171は、基板Wの搬送経路Pを横切る方向に設けられた互いに異なる複数の測定領域をそれぞれ有する複数のセンサを備えているので、形状不良の見逃しがより低減され得る。
また、以上のように構成された本実施形態に係る熱処理装置によれば、センサアレイ171における複数の測定領域を、正常な基板Wが搬送部に搬送されてそれぞれ通過する複数の空間的な長さに応じてそれぞれ設定された複数の判定基準が用いられる。従って、形状不良の有無がより正確に判定される。
また、以上のように構成された本実施形態に係る熱処理装置によれば、フラッシュランプ69を備え、チャンバー6内に収容した基板に対してフラッシュランプ69から閃光を照射することによって収容された基板が熱処理される。フラッシュランプによる閃光が用いられる場合には、熱処理時に基板におよぶ衝撃が大きくなり基板が割れやすくなるため、加熱処理部160の下流側の測定領域U1での測定により基板の形状不良の有無が判定される本発明の判定処理の有用性がより顕著となる。
本発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての態様において例示であって限定的ではない。したがって、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。例えば、レーザーアニール装置やスパイクアニール装置などフラッシュランプ以外により熱処理が行われる装置に対して本発明が適用されたとしても、本発明の有用性を損なうものではない。また、本実施形態に係る熱処理装置では、ホットプレートによって熱処理時の基板の予備加熱が行われているが、ハロゲンランプ等からの放射熱により予備加熱が行われても良い。
100 熱処理装置
11 CPU(判定部)
101 インデクサ部
110 ロードポート
120 受渡ロボット
120R,120S 矢印
121 ハンド
130 アライメント部
140 冷却部
150 搬送ロボット
150R 矢印
151a,151b 搬送アーム
160 加熱処理部(加熱部)
171 センサアレイ(測定部)
171a 投光部
171b 受光部
181〜185 ゲートバルブ
201,202 測定信号
5 光照射部
AR1 搬送方向
S1,S2 出口部分
U1 測定領域
W 基板
11 CPU(判定部)
101 インデクサ部
110 ロードポート
120 受渡ロボット
120R,120S 矢印
121 ハンド
130 アライメント部
140 冷却部
150 搬送ロボット
150R 矢印
151a,151b 搬送アーム
160 加熱処理部(加熱部)
171 センサアレイ(測定部)
171a 投光部
171b 受光部
181〜185 ゲートバルブ
201,202 測定信号
5 光照射部
AR1 搬送方向
S1,S2 出口部分
U1 測定領域
W 基板
Claims (9)
- 基板に光を照射することにより基板を加熱する熱処理装置であって、
前記基板の搬送経路に設けられて、処理室内に収容された前記基板に対して加熱処理を行う加熱部と、
前記加熱部によって加熱処理された前記基板を前記搬送経路に沿って前記加熱部の下流側に搬送する搬送部と、
前記搬送経路のうち前記加熱部の下流側における測定領域を、前記基板が前記搬送部に搬送されて通過した空間的な長さに応じた測定信号を出力する測定部と、
前記測定信号に基づいて前記基板の形状不良の有無を判定する判定部と、
を備える熱処理装置。 - 請求項1に記載の熱処理装置であって、
前記搬送経路のうち前記加熱部の下流側に、前記加熱部によって加熱処理された前記基板を冷却する冷却部をさらに備え、
前記測定領域が、
前記加熱部と前記冷却部との間に設けられている熱処理装置。 - 請求項2に記載の熱処理装置であって、
前記測定領域が、
前記加熱部の出口部分に設けられている熱処理装置。 - 請求項1に記載の熱処理装置であって、
前記搬送経路のうち前記加熱部の下流側に、前記加熱部によって加熱処理された前記基板を冷却する冷却部、
をさらに備え、
前記測定領域が、
前記搬送経路における前記冷却部の下流側に設けられている熱処理装置。 - 請求項1から請求項4の何れか1つの請求項に記載の熱処理装置であって、
前記搬送部は、
前記基板が前記測定領域を通過するときに前記基板を一定の速度で搬送し、
前記判定部は、
前記測定信号の時間的な長さに基づいて前記基板の形状不良の有無を判定する熱処理装置。 - 請求項1から請求項5の何れか1つの請求項に記載の熱処理装置であって、
前記測定部は、
前記搬送経路を横切る方向に設けられた互いに異なる複数の測定領域をそれぞれ有する複数のセンサ、
を備え、
前記複数のセンサは、
前記測定信号として、前記基板が前記搬送部に搬送されて前記複数の測定領域をそれぞれ通過した複数の空間的な長さにそれぞれ応じた複数の測定信号を出力し、
前記判定部は、
前記複数の測定信号に基づいて前記基板の形状不良の有無を判定する熱処理装置。 - 請求項6に記載の熱処理装置であって、
前記判定部は、
前記複数の測定領域を、正常な基板が前記搬送部に搬送されてそれぞれ通過する複数の空間的な長さに応じてそれぞれ設定された複数の判定基準に基づいて前記基板の形状不良の有無を判定する熱処理装置。 - 請求項1から請求項7の何れか1つの請求項に記載の熱処理装置であって、
前記加熱部は、
フラッシュランプを備えるとともに、前記処理室内に収容した前記基板に対して前記フラッシュランプから閃光を照射することによって前記基板を加熱する熱処理装置。 - 基板に光を照射することにより基板を加熱する熱処理装置における基板の形状不良の有無の判定方法であって、
前記熱処理装置は、
前記基板の搬送経路に設けられて、処理室内に収容された前記基板に対して加熱処理を行う加熱部と、
前記加熱部によって加熱処理された前記基板を前記搬送経路に沿って前記加熱部の下流側に搬送する搬送部と、
を備え、
当該判定方法は、
前記搬送経路のうち前記加熱部の下流側における測定領域を、前記基板が前記搬送部に搬送されて通過した空間的な長さに応じた測定信号を測定するステップと、
前記測定信号に基づいて前記基板の欠損の有無を判定するステップと、
を備える判定方法。
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