[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2013241956A - 油圧制御装置 - Google Patents

油圧制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013241956A
JP2013241956A JP2012114059A JP2012114059A JP2013241956A JP 2013241956 A JP2013241956 A JP 2013241956A JP 2012114059 A JP2012114059 A JP 2012114059A JP 2012114059 A JP2012114059 A JP 2012114059A JP 2013241956 A JP2013241956 A JP 2013241956A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
hydraulic pressure
valve
piston
output port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012114059A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Kobayashi
敏行 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2012114059A priority Critical patent/JP2013241956A/ja
Publication of JP2013241956A publication Critical patent/JP2013241956A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fluid-Driven Valves (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】開弁制御開始時から実際に開弁するまでの時間を短くすることのできる油圧制御装置を提供する。
【解決手段】油圧源2から供給された油圧を油圧制御対象部3に出力する出力ポート6と、出力ポート6を閉じる弁体12と、弁体12と一体となって表裏両側に作用する油圧の圧力差に応じて移動するピストン10と、ピストン10の表面11に油圧源2から供給された油圧が作用するように、油圧源2と連通して形成された入力ポート5とを有する開閉弁1を備えた油圧制御装置において、弁体12が出力ポート6から離れる方向にピストン10に弾性力を作用させる弾性部材14と、ピストン10の表裏両側に作用する油圧を連通させる絞りのある連通部13と、ピストン10の背面15に作用する油圧を選択的に減圧する減圧機構18,19,20とを備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、出力ポートに弁体を当接させることにより弁からのオイルの漏洩を抑制もしくは防止するように構成された油圧制御装置に関し、特に弁体を一方に付勢する弾性部材を備えた油圧制御装置に関するものである。
車両に搭載された油圧アクチュエータの油圧は、油圧源から出力された油圧を元圧として制御されるように構成されている。そのため、その油圧アクチュエータの油圧を制御するために設けられた油圧制御装置からのオイルの漏洩を抑制もしくは防止することにより、油圧源の駆動頻度を低下させることができ、ひいては燃費を低下させることができる。そのような油圧制御装置の一例として、弁体を出力ポートに当接させることにより出力ポートを閉じるように構成された、ポペット型の電磁弁が知られている。従来知られたポペット型の電磁弁は、弁体の一方側の端部に油圧源から供給された油圧を作用させるとともに、弾性部材の弾性力を出力ポート側に弁体を押圧するように作用させ、さらにソレノイドに通電された電力に応じた電磁力を弁体が出力ポートから離隔する方向に作用させるように構成されている。したがって、油圧アクチュエータの油圧に基づく荷重と、油圧源から供給された油圧に基づく荷重と、弾性部材の弾性力と、電磁力とが弁体に作用し、それらの荷重のバランスによって出力ポートを開閉するように構成されている。すなわち、ソレノイドに通電する電力を制御することにより、出力ポートが開閉するように構成されている。
特許文献1には、弁体を出力ポートから離隔する方向に弾性部材の弾性力を作用させるように構成されたポペット型の弁が記載されている。この特許文献1に記載されたポペット型の弁は、出力ポートに当接することにより流体の流れを防止する流量制御弁体と、その流量制御弁体を軸線方向に移動させるステッピングモータと、出力ポートの外周側に円周方向に所定の間隔を空けて複数形成されたバイパス用弁ポートと、流量制御弁体が出力ポート側に移動する際に、その流体制御弁体によって出力ポート側に押圧され、かつバイパス用弁ポートに当接して流体の流れを防止する開閉弁体と、その開閉弁体を各ポートから離隔する方向に付勢するスプリングとを備えている。そのため、ステッピングモータを駆動させて流量制御弁体を出力ポートに向けて移動させることにより、出力ポートを閉じるとともに、開閉弁体がバイパスポート用弁ポートを閉じるように構成され、それとは反対に、流体制御弁体を出力ポートから離隔する方向に移動させることにより、出力ポートが開くとともに、開閉弁体がスプリングにより押圧されてバイパス用弁ポートを開くように構成されている。すなわち、開閉弁体が流体制御弁体と一体となって移動するようにスプリングが配置されており、いわゆるリターンスプリングとして機能する。
一方、特許文献2には、弁体を出力ポート側に押圧する弾性部材を有したポペット型の電磁弁が記載されている。このポペット型の電磁弁は、弁体が出力ポートと当接する側の空間に元圧が供給されるように構成されている。また、弁体には、軸線方向における両端側に連通したバイパス経路が形成されており、そのバイパス経路を介して弁体の後方、すなわち出力ポートと当接する端部とは反対側の端部側に元圧が供給されるように構成されている。さらに、その弁体の後方側から弁体を出力ポート側に押圧する弾性部材が設けられている。そして、弁体の後方側の油圧を低下させることができるパイロット弁が設けられており、そのパイロット弁を開弁することにより、弁体の後方の油圧を低下させて弁体を出力ポートから離隔させるように構成されている。なお、パイロット弁は、ソレノイドによって移動するように構成されており、また、パイロット弁が開弁することにより、弁体の後方側から出力された作動流体は、出力ポートとアクチュエータとの間に連通するように構成されている。
特開2006−242502号公報 特開2011−241904号公報
特許文献1に記載されたポペット型の弁は、ステッピングモータが駆動することにより出力ポートおよびバイパス用弁ポートが開閉するように構成されている。したがって、特許文献1に記載されたポペット型の弁を油圧制御弁として使用する場合には、油圧制御対象部に供給する油圧に応じてステッピングモータの駆動を制御することになるので、制御が煩雑あるいは複雑になる可能性があり、もしくは油圧制御対象部の油圧の制御性が低下してしまう可能性がある。
一方、特許文献2に記載されたポペット型の電磁弁は、弁体が押圧部材によって出力ポート側に押圧されているので、弁体の表裏両面に作用する油圧に基づく荷重の差が、弁体に作用する弾性力以上となったときに弁体が出力ポートから離隔するように構成されている。したがって、パイロット弁を開弁して弁体の後方における油圧を低下させたとしても、その弁体の後方の油圧が低下し始めた時点では、弁体が出力ポートから離隔しない可能性がある。そのため、開弁するために制御を開始した時点から、実際に出力ポートが開いて油圧制御対象部の油圧が変化するまでの時間が掛かってしまう可能性がある。
この発明は上述した事情を背景としてなされたものであって、開弁制御開始時から実際に開弁するまでの時間を短くすることのできる油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、油圧源から供給された油圧を油圧制御対象部に出力する出力ポートと、該出力ポートに当接して該出力ポートを閉じる弁体と、該弁体と一体となって表裏両側に作用する油圧の圧力差に応じて移動するピストンと、該ピストンにおける前記弁体が設けられている側の面に油圧源から供給された油圧が作用するように、前記油圧源と連通して形成された入力ポートとを有する開閉弁を備えた油圧制御装置において、前記弁体が前記出力ポートから離れる方向に前記ピストンに弾性力を作用させる弾性部材と、前記ピストンの表裏両側に作用する油圧を連通させる絞りのある連通部と、前記ピストンにおける前記弁体が設けられている側の面とは反対側の背面に作用する油圧を選択的に減圧する減圧機構とを備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記開閉弁に油圧を供給させ始める時に、前記油圧源から前記開閉弁に供給される油圧を、前記ピストンが前記出力ポートを閉じた状態を維持することができる油圧以上に一時的に増大させることを特徴とする油圧制御装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記減圧機構から排出された油圧が、前記油圧制御対象部に供給されるように構成されていることを特徴とする油圧制御装置である。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記減圧機構は、前記ピストンにおける背面側に供給された油圧を排出する排出部と、該排出部を閉じるパイロット弁と、通電することにより前記パイロット弁に電磁力を作用させて前記排出部を開閉させるソレノイドとを含むことを特徴とする油圧制御装置である。
請求項1の発明によれば、ピストンの表裏両面に作用する油圧の圧力差に応じてピストンが移動し、そのピストンと一体となって弁体が移動する。そのため、ピストンの表裏両面に作用する油圧の圧力差に応じて弁体が出力ポートに当接して出力ポートを閉じたり、出力ポートから離れて油圧源から供給された油圧を油圧制御対象部に供給したりすることができる。また、弁体が出力ポートから離隔する方向に弾性部材の弾性力がピストンに作用するので、ピストンの表裏両面に作用する油圧の圧力差が生じた時点で弁体が出力ポートから離れる方向に移動することができる。すなわち、開弁制御開始時から実際に開弁するまでの時間を短くすることができる。したがって、油圧制御対象部の油圧応答性を向上させることができる。さらに、ピストンの表裏両側に作用する油圧を連通させる絞りのある連通部と、ピストンにおける弁体が設けられている側の面とは反対側の背面に作用する油圧を減圧する減圧機構とが設けられているので、ピストンの表裏両面に同一の油圧を作用させることができるとともに、減圧機構によって背面に作用する油圧を減圧することによって、弁体が出力ポートから離れる方向にピストンを移動させることができる。すなわち、減圧機構を制御してピストンの背面に作用する油圧を制御することによって、出力ポートの開閉動作を制御することができる。
請求項2の発明によれば、開閉弁に油圧を供給させ始める時に、油圧源から開閉弁に供給される油圧を、ピストンが出力ポートを閉じた状態を維持することができる油圧以上に一時的に増大させるので、開閉弁に油圧が供給されていない状態であって出力ポートから弁体が離れた状態であっても、開閉弁に油圧を供給させ始める時に、油圧源から高い油圧が供給されて油圧制御対象部および開閉弁の油圧を早期に増大させることができる。その結果、油圧制御対象部の油圧を早期に増大させることができるとともに、その後、油圧制御対象部の増圧要求があった場合に、開閉弁から高い油圧を供給することができ、油圧制御対象部の油圧応答性を向上させることができる。また、開閉弁に供給される油圧を増大させることにより、油圧源から供給される油圧の圧力損失を増大させることができ、開閉弁の油圧の増大が促進されて出力ポートを早期に閉じることができる。
請求項3の発明によれば、減圧機構から排出された油圧が、油圧制御対象部に供給されるように構成されているので、ピストンを移動させるためにピストンの背面側の油圧を減圧したときであっても、その減圧するために排出された油圧を油圧制御対象部に供給することができる。また、ピストンの背面側の油圧を減圧することにより、出力ポートが開くので、減圧に伴って排出された油圧と、出力ポートから出力された油圧とを油圧制御対象部に供給することができる。その結果、油圧制御対象部に油圧を供給するための実質的な開口面積を増大させることができ、油圧制御対象部の油圧応答性を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、減圧機構は、ピストンの背面側に供給された油圧を排出する排出部と、その排出部を閉じるパイロット弁と、通電することによりパイロット弁に電磁力を作用させて排出部を開閉させるソレノイドとを含むので、ソレノイドに通電する電力を制御することにより、排出部の開閉を制御することができ、その結果、開閉弁の開閉動作を制御することができる。
この発明に係る油圧制御装置の構成の一例を説明するための図である。 車両に図1に示す油圧制御装置を搭載したときの制御例を説明するためのフローチャートである。
つぎに、この発明に係る油圧制御装置の一例について説明する。図1には、この発明における油圧制御装置の対象とすることができるポペット型の電磁弁を示している。図1に示す電磁弁1は、油圧源2から供給された油圧を元圧として、油圧制御対象部である油圧アクチュエータ3の油圧を制御するものであり、図1では車両に搭載されたベルト式無段変速機における一方のプーリ4に付設された油圧アクチュエータ3の油圧を制御するように電磁弁1が設けられている。
図1に示す油圧源2は、内燃機関や電動機などの動力源から駆動輪に動力を伝達する動力伝達経路におけるいずれかの回転部材の動力によって駆動するメカオイルポンプであってもよく、専用の電動機によって駆動する電動オイルポンプであってもよい。そして、その油圧源2から出力されたオイルの油圧が、図示しない調圧弁によって調圧される。なお、この調圧弁として、アクセル開度やブレーキ力などに応じた信号圧に基づいて油圧源から出力されたオイルの油圧を調圧するように構成されたレギュレータバルブを使用することができる。
ここで、図1に示す電磁弁1の構成について具体的に説明する。図1に示す電磁弁1は、油圧源2と連通した入力ポート5と、油圧アクチュエータ3と連通した出力ポート6とを備えている。具体的には、有底円筒状に形成されたハウジング7の側壁面に入力ポート5が形成され、そのハウジング7における開口部を封止する蓋8に出力ポート6が形成されている。また、後述する弁体12がハウジング7の内部側から当接することにより、出力ポート6を閉じるように構成されているので、出力ポート6におけるハウジング7の内部側の開口部は、ハウジング7の内側に向けて断面積が広域となるテーパ状に形成されており、そのテーパ面が弁座9として機能するように構成されている。
また、ハウジング7の内部には、円盤状のピストン10が設けられている。このピストン10は、ハウジング7の内部を区画するとともに、ハウジング7の内部を軸線方向に移動するように配置されており、したがって、ピストン10の外径とハウジング7の内径とがほとんど同一の寸法となっている。さらに、ピストン10の出力ポート6側の側面(以下、表面11と記す。)には、円筒状の弁体12が一体に形成されている。この弁体12は、前述した弁座9に当接して出力ポート6を閉じるように構成されており、先端が半球状に形成されている。また、ピストン10には、軸線方向に貫通した貫通孔13が形成されている。具体的には、ピストン10の表裏両面に連通したオリフィス13が形成されている。なお、上述した入力ポート5は、弁体12が弁座9に当接したときに、ピストン10と出力ポート6とに閉じられた空間に開口する位置に形成されている。
さらに、ピストン10の表面11を、出力ポート9から離隔する方向に押圧するコイルスプリング14が設けられている。すなわち、コイルスプリング14が、ピストン10の表面11と、蓋8の内面とに挟まれて収容されており、常時、ピストン10を出力ポート6から離隔する方向に荷重を作用させるように構成されている。
したがって、上述したピストン10の背面15、すなわち弁体12が連結された面11の反対側の面15には、油圧源2から供給される油圧(以下、ライン圧と記す。)に基づく荷重、より具体的には、ライン圧にピストン10の背面15の面積を積算した荷重が作用し、ピストン10の表面11には、弁体12が設けられた箇所を除いた面積にライン圧を積算した荷重およびコイルスプリング14の弾性力ならびに油圧アクチュエータ3の油圧に基づいて弁体12が受ける荷重が作用するように構成されている。
さらに、図1に示す電磁弁1は、ハウジング7の底部7aに貫通孔16が形成されており、その貫通孔16を介してバイパスポート17が形成されている。具体的には、底部7aに形成された貫通孔16の出力側、すなわちピストン10が設けられている方向とは反対側に、油圧アクチュエータ3と連通したバイパスポート17が形成されている。したがって、ピストン10の背面15から貫通孔16およびバイパスポート17を介して出力された油圧が、油圧アクチュエータ3に供給されるように構成されている。
また、貫通孔16における出力側の開口部がテーパ状に形成されており、そのテーパ面と当接するようにパイロット弁18が設けられている。このパイロット弁18は、テーパ面と当接するように先端が半球状に形成された先端部18aと、後述するソレノイド19に通電して発生した電磁力が作用するように形成された鉄心18bとによって構成されている。そして、先端部18aがテーパ面に接近する方向に鉄心18bの端部を押圧するスプリング20が設けられ、また鉄心18bに電磁力を作用させるソレノイド19が鉄心18bの外周側を囲うように配置されている。すなわち、パイロット弁18にソレノイド19で生じた電磁力を作用させて吸引するとともに、その吸引力に対抗する方向にスプリング20の弾性力が作用するように構成されている。
ここで、上述したように構成された電磁弁1の作用について説明する。図1には、出力ポート6および貫通孔16を閉じている状態を示している。すなわち、ソレノイド19に通電していない状態を示している。この状態では、ピストン10の表面11に、ライン圧に基づく荷重とコイルスプリング14の弾性力と弁体12が油圧アクチュエータ3の油圧に基づいて受ける荷重とが作用する。また、ピストン10の背面15側には、オリフィス13を介してライン圧が供給されるので、そのライン圧に基づく荷重が作用する。なお、ライン圧に基づく荷重を受ける面積は、ピストン10の表面11より背面15の方が大きく、また油圧アクチュエータ3の油圧は、ライン圧を元圧として制御されるものであるから、ライン圧より低い。そのため、ピストン10の表面12に弾性力を作用させたとしても、ピストン10の背面15の荷重以下となるように、弾性力を定めることにより、パイロット弁18によって貫通孔16が閉じられた状態では、弁体12が出力ポート6に押圧された状態となる。
図1に示す状態では、出力ポート6と貫通孔16とが閉じられているので、油圧源2から電磁弁1に供給された油圧が閉じ込められ、油圧アクチュエータ3の油圧がほとんど増減することがなく、したがって、ベルト式無段変速機における変速比やトルク容量が変化することがない。
一方、図1に示す状態からソレノイド19に通電して、パイロット弁18がスプリング20により押圧される荷重より電磁力による吸引力が大きくなると、パイロット弁18が貫通孔16におけるテーパ面から離隔するので、ピストン10の背面15側に供給された油圧がバイパスポート17を介して油圧アクチュエータ3に供給されるとともに、ピストン10の背面15の油圧が低下する。そのため、ピストン10に作用する荷重のバランスが崩れて、弁体12が出力ポート6から離隔する方向にピストン10が移動して、その結果、出力ポート6が開かれる。したがって、出力ポート6を介してライン圧が油圧アクチュエータ3に供給されて、油圧アクチュエータ3に供給されたオイルが増圧される。
上述したようにソレノイド19に通電することにより、パイロット弁18が貫通孔16のテーパ面から離隔してライン圧が油圧アクチュエータ3に供給されるので、制御開始から早い段階で油圧アクチュエータ3の油圧を増加させることができる。すなわち、油圧制御の応答性を向上させることができる。また、その後出力ポート6が開いて油圧アクチュエータ3にライン圧が供給されるので、バイパスポート17および出力ポート6を介して油圧アクチュエータ3に油圧を供給することができる。したがって、電磁弁1から油圧を出力する実質的な開口面積を大きくすることができ、油圧アクチュエータ3を増圧するための時間を短くすることができる。
つぎに上述した電磁弁1を使用した油圧制御装置の制御例について説明する。上述した電磁弁1を車両に搭載した場合には、油圧源2から電磁弁1に連通した油路や油圧アクチュエータ3などから少なからずオイルが漏洩するため、車両が長期間停車しているときなどには、電磁弁1の内部の油圧が低下している。そのため、電磁弁1を使用した油圧制御装置の始動時、言い換えると、電磁弁1にライン圧が供給されていない時点では、弁体12に作用する荷重に対する弾性力の割合が大きくなって弁体12が出力ポート6から離隔した状態となり、油圧源2と油圧アクチュエータ3とが電磁弁1を介して連通した状態となっている。
車両が長期間停車している状態では、上述したように油圧アクチュエータ3からオイルが漏洩している可能性があるので、早期に油圧アクチュエータ3の油圧を増圧することが好ましい。すなわち、駆動トルクが伝達されたときにベルトとプーリとが滑らない程度に、油圧アクチュエータ3の油圧を増圧しておくことが好ましい。また、電磁弁1には、ライン圧を蓄圧しておくことにより、油圧アクチュエータ3の増圧要求があったときに、油圧アクチュエータ3に高い油圧を供給することができるので、電磁弁1に蓄圧される油圧、すなわち電磁弁1におけるピストン10の表裏両側に供給された油圧を高くすることが好ましい。さらに、電磁弁1を早期に閉じることにより、油圧制御装置の起動モード、すなわち油圧アクチュエータ3の油圧を制御することができる状態にするための制御モードの時間を短くしてオイルの消費量を低減することができるので、電磁弁1の油圧を早期に増大させることが好ましい。
油圧アクチュエータ3および電磁弁1の油圧を早期に増圧するための制御例を図2に示している。図2に示す制御例は、油圧制御装置を起動した時点からの制御を示しており、まず、上述したライン圧を調圧するためのレギュレータバルブの設定圧を最高圧に設定する(ステップS1)。具体的には、レギュレータバルブに供給する信号圧を高く設定する。ついで、他の弁を閉じ、オイルの作動を禁じる(ステップS2)。このステップS2における制御は、油圧源2から出力された油圧が、全て電磁弁1に供給されるようにするための制御であって、他の弁とは、図示しないクラッチやブレーキなどの油圧を制御する弁である。そして、油圧源2であるオイルポンプの回転数を起動用の高い回転数とする(ステップS3)。図2では、電動オイルポンプを使用した場合における制御例を示しており、電動オイルポンプの回転数を制御するように構成されているが、例えば、メカオイルポンプであっても、動力源とオイルポンプとの間に変速機を設けるなどしてメカオイルポンプの回転数を制御してもよい。
上述したステップS1からステップS3の制御を実行することにより、油圧源2から吐出された油圧が、電磁弁1を介して油圧アクチュエータ3に供給される。また、油圧源8から吐出された油圧を全て電磁弁1に供給するように制御することにより、電磁弁1と油圧アクチュエータ3とに連通した油路内あるいは電磁弁1内での圧力損失が増大するので、電磁弁1内の油圧が油圧アクチュエータ3の油圧以上となる。そして、電磁弁1の内部の油圧が所定の油圧以上となると、ピストン10の背面15に作用する荷重が、表面11に作用する荷重以上となって、弁体12が出力ポート6を閉じる。すなわち、油圧源2から出力される油圧を、弁体12が出力ポート6を閉じることができる油圧以上として供給することにより、電磁弁1の油圧が増大して出力ポート6を閉じる。なお、電磁弁1の油圧が予め定められた所定の油圧以上となったときに出力ポート6を閉じるように、コイルスプリング14の弾性係数が定められている。したがって、ステップS4では、弁体12が出力ポート6を閉じたか否かが判断される(ステップS4)。このステップS4の判断は、例えば、電磁弁1と油圧アクチュエータ3とに連通する油路に油圧センサを設け、その油圧センサが所定の油圧以上となり、かつその油圧の変化率が所定の変化率以下であるか否かによって検出することができ、あるいは弁体12と出力ポート6との接触を検出するセンサを設けて、弁体12が出力ポート6を閉じたか否かを検出することができる。
ステップS4で否定的に判断された場合は、継続して油圧アクチュエータ3および電磁弁1の油圧を増圧するために、ステップS1に戻る。それとは反対に、ステップS4で肯定的に判断された場合は、レギュレータバルブの設定圧を通常圧に設定して(ステップS5)、他の弁の作動を許可した(ステップS6)後に、オイルポンプの回転数を通常値とする(ステップS7)。このステップS5からステップS7までの制御は、要は通常の制御モードに移行するためのものであって、レギュレータバルブの設定圧やオイルポンプの回転数を通常に戻すこととは、車両が走行するときに要求される油圧あるいは回転数に変更することである。
上述した制御例では、油圧アクチュエータ3および電磁弁1の油圧を早期に増圧することができる。そのため、油圧制御装置を起動させ始めてから、通常の制御を行うまでの時間を短くすることができる。また、電磁弁1の油圧を油圧アクチュエータ3の油圧より高くすることにより、油圧アクチュエータ3の油圧を増加させる要求があったときに、高い油圧を供給することができるので、油圧アクチュエータ3の油圧応答性を向上させることができる。さらに、圧力損失により電磁弁1の油圧の上昇が促進されるので、電磁弁1を閉じるまでの時間を短くすることができ、その結果、起動モードの時間を短くしてオイルの消費量を低減することができる。
なお、この発明に係る油圧制御装置は、上述した電磁弁1の構成に限定されない。すなわち、上述した電磁弁1は、コイルスプリング14をピストン10の出力ポート6側に配置した例を示したが、要は弁体12が出力ポート6から離れる方向に荷重を作用させることができれば良いので、ピストン10の背面15とハウジング7の底部7aとの間に、ピストン10をハウジング7の底部7a側に引き寄せるようにコイルスプリング14を設けたものであってもよい。また、上述した例ではパイロット弁18をソレノイド19によって移動させるように構成したが、パイロット弁18の開閉を制御することができれば良いので、モータおよび送りねじ機構によってパイロット弁18を移動させるように構成された弁であってもよい。すなわち、この発明に係る油圧制御装置の対象とすることができるポペット弁は、電磁弁に限らない。さらに、上述した電磁弁1におけるピストン10には、貫通孔13が形成されているが、ピストン10の表裏両面に作用する油圧を連通させることができるとともに、ピストン10の背面側の油圧が低下したときに、一時的に油圧差が生じるように絞りが設けられていれば良い。そして、油圧制御対象は、ベルト式無段変速機に付設された油圧アクチュエータ3に限らず、トロイダル式無段変速機における油圧アクチュエータやクラッチあるいはブレーキなどに設けられた油圧アクチュエータであってもよい。
1…電磁弁、 2…油圧源、 3…油圧アクチュエータ、 5…入力ポート、 6…出力ポート、 10…ピストン、 12…弁体、 13…オリフィス、 14…コイルスプリング、 18…パイロット弁、 19…ソレノイド、 20…スプリング。

Claims (4)

  1. 油圧源から供給された油圧を油圧制御対象部に出力する出力ポートと、該出力ポートに当接して該出力ポートを閉じる弁体と、該弁体と一体となって表裏両側に作用する油圧の圧力差に応じて移動するピストンと、該ピストンにおける前記弁体が設けられている側の面に油圧源から供給された油圧が作用するように、前記油圧源と連通して形成された入力ポートとを有する開閉弁を備えた油圧制御装置において、
    前記弁体が前記出力ポートから離れる方向に前記ピストンに弾性力を作用させる弾性部材と、
    前記ピストンの表裏両側に作用する油圧を連通させる絞りのある連通部と、
    前記ピストンにおける前記弁体が設けられている側の面とは反対側の背面に作用する油圧を選択的に減圧する減圧機構と
    を備えていることを特徴とする油圧制御装置。
  2. 前記開閉弁に油圧を供給させ始める時に、前記油圧源から前記開閉弁に供給される油圧を、前記ピストンが前記出力ポートを閉じた状態を維持することができる油圧以上に一時的に増大させることを特徴とする請求項1に記載の油圧制御装置。
  3. 前記減圧機構から排出された油圧が、前記油圧制御対象部に供給されるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の油圧制御装置。
  4. 前記減圧機構は、前記ピストンにおける背面側に供給された油圧を排出する排出部と、該排出部を閉じるパイロット弁と、通電することにより前記パイロット弁に電磁力を作用させて前記排出部を開閉させるソレノイドとを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の油圧制御装置。
JP2012114059A 2012-05-18 2012-05-18 油圧制御装置 Pending JP2013241956A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012114059A JP2013241956A (ja) 2012-05-18 2012-05-18 油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012114059A JP2013241956A (ja) 2012-05-18 2012-05-18 油圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013241956A true JP2013241956A (ja) 2013-12-05

Family

ID=49843043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012114059A Pending JP2013241956A (ja) 2012-05-18 2012-05-18 油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013241956A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016147954A1 (ja) * 2015-03-13 2016-09-22 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 蓄圧装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016147954A1 (ja) * 2015-03-13 2016-09-22 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 蓄圧装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6107930B2 (ja) 車両の油圧制御装置
JP5170255B2 (ja) シーブ位置決め装置
JP4192846B2 (ja) 油圧制御装置
WO2010058660A1 (ja) 動力伝達装置およびこれを搭載する車両
WO2010021218A1 (ja) 油圧制御装置
US10247300B2 (en) Method and device for controlling automatic transmission
US20140315687A1 (en) Hydraulic pressure control device and vehicle control device
CN103119337B (zh) 流体压力控制装置
US10302193B2 (en) Method and device for controlling automatic transmission
WO2013186899A1 (ja) 油圧制御装置
JP5693507B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP5846306B2 (ja) 油圧制御装置
US10316960B2 (en) Method and device for controlling automatic transmission
JP2013241956A (ja) 油圧制御装置
CN110621914B (zh) 动力传递装置及其控制方法
US20110302915A1 (en) Hydraulic pressure control device
JP2002267037A (ja) 電磁弁
JP2012031955A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP5195346B2 (ja) 動力伝達装置およびこれを搭載する車両
JP2011052797A (ja) ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP2015148256A (ja) 油圧制御装置
JP4695004B2 (ja) トランスミッション付きトルクコンバータのクラッチ油圧制御装置
JP5522277B2 (ja) 油圧制御弁
JP5287469B2 (ja) 圧力制御装置
JP5282771B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置