[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2013139209A - 車体前部構造 - Google Patents

車体前部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2013139209A
JP2013139209A JP2012000323A JP2012000323A JP2013139209A JP 2013139209 A JP2013139209 A JP 2013139209A JP 2012000323 A JP2012000323 A JP 2012000323A JP 2012000323 A JP2012000323 A JP 2012000323A JP 2013139209 A JP2013139209 A JP 2013139209A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
width direction
pair
vehicle
members
vehicle width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012000323A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryo Tokizane
亮 時實
Hidenori Takeuchi
秀紀 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2012000323A priority Critical patent/JP2013139209A/ja
Priority to CN 201220748978 priority patent/CN203126963U/zh
Publication of JP2013139209A publication Critical patent/JP2013139209A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】修理時の交換部品の点数を減らしてコストの増大を抑制する。
【解決手段】左右一対のサイドメンバ2,2と、車体1の前端部に車幅方向に延び一対のサイドメンバ2,2間を接続するフロントエンドクロスメンバとを備え、フロントエンドクロスメンバが、車幅方向中央部において一対のサイドメンバ2,2の間隔よりも短く延設された中央部材20と、中央部材20の車幅方向両端部20L,20Rと一対のサイドメンバ2,2の前端部とをそれぞれ接続する左右一対の端部部材30L,30Rとから構成され、一対の端部部材30L,30Rが、一対のサイドメンバ2,2の前端部よりも車幅方向内側に向かって延びる延設部30H,30Hを有し、中央部材20は少なくとも車幅方向両端部20L,20Rにおける断面が開断面とされ、中央部材20の両端部20L,20Rが一対の端部部材30L,30Rの延設部に重ねられた状態で接合される。
【選択図】図2

Description

本発明は車両の車体前部構造に関し、特に自動車の前端部に設けられるクロスメンバの構造に関する。
一般に、自動車の車体には、床下に車両前後方向に延在する車体骨格である左右一対のサイドメンバと、車幅方向に延在し一対のサイドメンバ間を接続する少なくとも一つのクロスメンバとが設けられる。少なくとも一つのクロスメンバのうち、サイドメンバの前端部同士を接続するフロントエンドクロスメンバは、車体の最も前方に位置し、自動車が前面衝突した場合に変形することによって車体に入力される衝突荷重を吸収する。さらに、衝撃が大きい場合は、フロントエンドクロスメンバからサイドメンバに衝突荷重が伝達され、フロントエンドクロスメンバのみでなくサイドメンバも変形することで、車体に入力された衝突荷重を車体全体で吸収するようになっている。
このように、一対のサイドメンバとサイドメンバ間を接続するクロスメンバとから構成される車体構造には、衝突に耐え得るような剛性が要求される。この要求を満たすために、様々な車体構造が提案されており、例えば特許文献1には、サイドメンバとクロスメンバとの結合剛性を高めるための車体構造が記載されている。
特開平8−207825号公報
ところで、自動車の前方を軽くぶつけるような軽微な衝突の場合は、サイドメンバは変形せず、フロントエンドクロスメンバのみの変形で衝突荷重が吸収されることがある。このような軽微な衝突のときは、修理時に変形してしまったフロントエンドクロスメンバだけを交換すればよいため、上記の特許文献1の車体構造ではサイドメンバとクロスメンバとの結合部分を分離した後、クロスメンバのみを交換することが考えられる。
しかしながら、特許文献1のようにクロスメンバが一部材で設けられている車体構造の場合、剛性は容易に確保することができる一方、例えば車体の左前方が電柱や外壁等の障害物に接触して、フロントエンドクロスメンバの左側のみが変形してしまったようなときでも、フロントエンドクロスメンバ全体を交換しなければならず、修理時におけるコストの増大を招く。
本件はこのような課題に鑑み案出されたもので、修理時の交換部品の点数を減らしてコストの増大を抑制することができるようにした、車体前部構造を提供することを目的とする。
なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示する車体前部構造は、車両の前後方向に延設された左右一対のサイドメンバと、車体の前端部に設けられ、前記車両の車幅方向に延び前記一対のサイドメンバ間を接続するフロントエンドクロスメンバとを備えた車体前部構造であって、前記フロントエンドクロスメンバが、同フロントエンドクロスメンバの車幅方向中央部において前記一対のサイドメンバの間隔よりも短く延設された中央部材と、同中央部材の車幅方向外側に設けられて前記中央部材の車幅方向両端部と前記一対のサイドメンバの前端部とをそれぞれ接続する左右一対の端部部材とから構成され、前記一対の端部部材が、それぞれ前記一対のサイドメンバの前端部よりも車幅方向内側に向かって延びる延設部を有し、前記中央部材は、少なくとも車幅方向両端部における断面が開断面とされており、前記中央部材の両端部が、前記一対の端部部材の前記延設部に重ねられた状態で接合されることを特徴としている。
(2)このとき、前記中央部材が、車幅方向に延設されるとともに車両前後方向断面が下方に開口するハット型とされたアッパ部材と、車幅方向に延設され該アッパ部材の前記開口を覆うように前記アッパ部材の下方に接合されて閉断面を形成する板状のロア部材とを備え、前記一対の端部部材が、それぞれ前記延設部において、車両前後方向断面が下方に開口するハット型とされたインナ部材と、該インナ部材の開口を覆うように前記インナ部材の下方に接合されて閉断面を形成する板状のアウタ部材とを備え、前記アッパ部材は、その車幅方向両端部が前記ロア部材の車幅方向両端部よりも突設されており、前記アッパ部材の車幅方向両端部は、前記一対の端部部材の前記延設部に上方から重ねられた状態で接合されることが好ましい。
(3)さらに、前記延設部における前記各アウタ部材の端部は、前記インナ部材の端部よりも前記車幅方向内側に向かって突設されており、前記延設部における前記各アウタ部材の端部が前記ロア部材の下面に接合されることが好ましい。
開示の車体前部構造によれば、フロントエンドクロスメンバが、中央部材と左右一対の端部部材との三部材から構成されているため、例えば車体の左前方のみを軽く衝突させてしまったようなときは、左側の端部部材のみを交換することができる。特に、本車体前部構造は、端部部材が車幅方向内側に向かって延びる延設部を有し、この延設部に一対のサイドメンバの間隔よりも短く形成された中央部材を接合した構造としているため、車体の左右前方のいずれかを衝突させてしまったときに、中央部材が変形することを抑制することができる。これにより、軽衝突時に変形してしまった部分を含む部材のみを交換することができるので、交換部品の数を最小限に抑えることができ修理コストの増大を抑制することができる。
また、中央部材の車幅方向両端部が閉断面とされ、端部部材の延設部に重ねられた状態で接合される構成としているので、中央部材と端部部材との結合が確実とされフロントエンドクロスメンバの剛性を維持することができる。しかも、中央部材の車幅方向両端部が開断面となっていることで、修理時における中央部材と端部部材との分離や接合が容易となるので、修理時の作業性も向上させることができる。
一実施形態に係る車体前部構造の車両前部の斜視図である。 一実施形態に係る車体前部構造のフロントエンドクロスメンバの分解斜視図である。 一実施形態に係る車体前部構造のフロントエンドクロスメンバの構成図であり、(a)は平面図、(b)は中央部材の模式的な断面図〔図3(a)のA−A矢視断面図〕、(c)は中央部材の模式的な断面図〔図3(a)のB−B矢視断面図〕である。 一実施形態に係る車体前部構造のフロントエンドクロスメンバの端部部材の構成図であり、(a)は斜視図、(b)は延設部の模式的な断面図〔図3(a)のB−B矢視断面図〕である。 一実施形態に係る車体前部構造のフロントエンドクロスメンバの中央部材と右端部部材との接合部の構成を示す断面図であり、(a)は図3(a)のB−B矢視断面図、(b)は図3(a)のC−C矢視断面図である。 一実施形態に係る車体前部構造のフロントエンドクロスメンバの右端部部材とサイドメンバとの接合部の構成を示す断面図であって、図3(a)のD−D矢視断面図である。
以下、図面により実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
[1.全体構造]
本実施形態に係る車体前部構造について、図1〜図6を用いて説明する。以下の説明では、自動車の進行方向を前方とし、前方を基準に左右を定め、重力の方向を下方とし、その逆を上方として説明する。また、車体の中心に向かう側を内側、その逆を外側として説明する。さらに、以下の説明の中でいう「水平」や「鉛直」は、厳密に鉛直,水平であることを意味するものではなく、ある程度の誤差や傾斜は許容されるものであって、略鉛直,略水平の意味である。
図1に示すように、自動車(車両)は、互いに間隔を有し車両の前後方向に延設された左右一対のサイドメンバ2,2と、左右一対のサイドメンバ2,2間を接続する複数のクロスメンバ5とを備える。すなわち、自動車の車体1は、床下に設けられる一対のサイドメンバ2,2とクロスメンバ5とから構成される。
サイドメンバ2,2は、車体1の前端部から後端部まで延設され、車体1の主骨格を構成する部材であり、周知の構造を採用可能である。また、クロスメンバ5は、車両の左右方向(車幅方向)に延設され(サイドメンバ2に対して直交して設けられ)、サイドメンバ2とともに車体1の骨格を構成する部材であり、前後方向に複数設けられる。クロスメンバ5の左右両端部は、一対のサイドメンバ2,2に接合されている。つまり、車体1は、左右一対のサイドメンバ2,2とクロスメンバ5とによって梯子状に形成されている。
複数のクロスメンバ5のうち、車体1の最も前方(前縁)に設けられるクロスメンバ(以下、これをフロントエンドクロスメンバ10という)は、自動車が前方から障害物等に衝突したときに変形することにより衝撃を吸収すると共に、その衝撃をサイドメンバ2,2に伝達する機能を有する。衝突時の衝撃が小さいときはフロントエンドクロスメンバ10の変形のみでこの衝撃が吸収され、衝撃が大きいときはサイドメンバ2,2も変形することで衝撃が吸収される。
[2.フロントエンドクロスメンバの構造]
[2−1.各部材の構成]
図1に示すように、フロントエンドクロスメンバ10は、一対のサイドメンバ2,2よりも下方で、各サイドメンバ2,2の前端部2F,2F同士を接続する。本車体前部構造に係るフロントエンドクロスメンバ10は、図2に示すように、車幅方向の中央部に設けられる中央部材20と、車幅方向の左右両端部(すなわち、中央部材20の左端部20L及び右端部20R)に設けられる左右一対の端部部材30L,30Rの三つの部材が接合されて構成される。言い換えると、フロントエンドクロスメンバ10は、中央部材20と左端部部材30Lと右端部部材30Rとにより三分割の構造となっている。
中央部材20は、図2,図3(a)〜(c)に示すように、車幅方向に沿って水平に延設される部材であって、その車幅方向の長さ(中央部材20の長手方向の長さ)は左右一対のサイドメンバ2,2の間隔よりも短く形成されている。中央部材20は、車両前後方向の縦断面(中央部材20が延びる方向に対して直交する方向での断面)がハット型のアッパ部材21と、アッパ部材21の下方に接合された板状のロア部材22の二部材から構成される。なお、アッパ部材21とロア部材22とは、略同一の厚みを有する。
アッパ部材21は、車幅方向に水平に延びる上面部21aと、上面部21aの短手方向(車両前後方向)両縁から下方へ延びる二つの立面部21b,21bと、二つの立面部21b,21bの両下端からそれぞれ車両前後方向外方に水平に突設される二つのフランジ部21f,21fとによって、下方に開口21cを有する断面略ハット型に形成されている。
上面部21aには、下方に凹んだ凹面部21dと、アッパ部材21を貫通する二つの丸孔21e,21eとが形成されている。凹面部21dは、上面部21aの略中央に車幅方向に沿って形成され、二つの丸孔21e,21eは、上面部21aの両端にそれぞれ形成されている。この二つの丸孔21e,21eには、中央部材20の上方に配設される図示しないラジエータを固定するためのゴム製のブッシュ(図示略)が装着される。なお、アッパ部材21は、一様な厚さの板状部材を、例えば曲げ加工することにより成形される。
ロア部材22は、車幅方向に水平に延び、アッパ部材21の開口21cを覆う一様な厚さの矩形の板状部材であって、短手方向の長さがアッパ部材21の短手方向の長さと同じ長さに形成されている。また、ロア部材22は、長手方向の長さがアッパ部材21の長手方向の長さよりも短く形成されている。すなわち、図3(c)に示すように、アッパ部材21とロア部材22とが接合されると、アッパ部材21の右端部21Rの方が、ロア部材22の右端部22Rよりも車幅方向外側に向かって突出した状態となる。
つまり、中央部材20は、アッパ部材21とロア部材22とが接合されることにより、車両前後方向縦断面が略矩形の閉断面に形成されるとともに、アッパ部材21の長手方向(車幅方向)の左端部21L及び右端部21Rが、ロア部材22の長手方向の左端部22L及び右端部22Rよりも車幅方向外側にそれぞれ突設されることで、その車幅方向左右両端部が開断面とされている。なお、アッパ部材21及びロア部材22は、アッパ部材21のフランジ部21f,21fの下面とロア部材22の上面とが、長手方向に複数箇所でスポット溶接される。
左端部部材30L及び右端部部材30Rは、左右対称に形成された一対の部材であり、中央部材20の車幅方向両端部(中央部材20の左端部20L及び右端部20R)と左右一対のサイドメンバ2,2の各前端下部とを接続する部材である。なお、左端部部材30Lと右端部部材30Rとは構成が共通している(左右対称になっている)おり、以下の説明では、左端部部材30Lと右端部部材30Rとを特に区別しないときは単に端部部材30という。また、端部部材30を構成する部材や部材の部分を示す符号においても、左右を表す下付きの「L」と「R」の符号は省略する。
端部部材30は、図2,図4(a)及び(b)に示すように、サイドメンバ2,2の前端部2F,2Fの下面から下方に向かって鉛直方向に延びる鉛直部30Vと、鉛直部30Vよりも車幅方向内側に向かって延びる延設部30Hと、鉛直部30Vと延設部30Hとの間に連続的に形成された湾曲部30Cとを有する。つまり、端部部材30は、車体1の前方から見ると、サイドメンバ2,2の下方からそれぞれ車両の内側に向かって湾曲して延びた形状(角が湾曲した略L字型)に形成されている。なお、ここでは延設部30Hは、車幅方向内側に水平に延びている。
このような形状の端部部材30は、図4(a)に示すように、端部部材30が延びる方向に対して直交する方向(車両前後方向)の断面がハット型のインナ部材31と、インナ部材31の下面及び外側の面(外面)に設けられた板状のアウタ部材32の二部材が接合されて構成されている。
インナ部材31は、車両内側から上面側に位置する内面部31aと、内面部31aの短手方向両縁から車両外側(下方及び外方)へ延びる二つの側面部31b,31bとによって、下方及び車両外側に開口を有する断面がハット型に形成されている。内面部31aは、鉛直部30Vにおいて上下方向に延びる鉛直内面部31aVと、延設部30Hにおいて車幅方向に延びる延設内面部31aHと、鉛直内面部31aV及び延設内面部31aHの間に連続的に形成された湾曲内面部31aCとから形成される。すなわち、内面部31aは、車体1の前方から見たときに、角が湾曲した略L字型に形成されている。
また、内面部31aには、インナ部材31の下方(車両内側)に位置する下端部31B近傍に、インナ部材31を貫通する丸孔31eが形成されている。この丸孔31eは、上記した中央部材20のアッパ部材21に形成されている丸孔21eに重ねられることにより、フロントエンドクロスメンバ10の上面を貫通する一つの丸孔を形成するものである。
側面部31bは、車体1の前方から見ると、略L字型に形成されている。インナ部材31は、側面部31bの下側及び車両外側からそれぞれ側面部31bに対して直交する方向に沿って外方に突設された二つの端部フランジ部31f,31fを有し、この端部フランジ部31f,31fは、アウタ部材32が接合される部分に延設されている。なお、インナ部材31は、一様な厚さの板状部材を、例えば曲げ加工することにより成形される。
アウタ部材32は、端部部材30の底面及び側面を構成する部材であり、インナ部材31の開口を覆う湾曲した板状部材であって、短手方向の長さがインナ部材31の短手方向の長さと同じ長さに形成されている。また、アウタ部材32は、下方(車両内側)に位置する下端部32Bがインナ部材31の下端部31Bよりも車幅方向内側に向かって突設され、上方(車両外側)に位置する上端部32Tがインナ部材31の上方(車両外側)に位置する上端部31Tよりも下方に位置するように形成されている。言い換えると、図4(b)に示すように、インナ部材31とアウタ部材32とが接合されると、端部部材30の車両内側に位置する下端部30B(すなわち、延設部30H)では、アウタ部材32の方がインナ部材31よりも車両内側に向かって突出した状態となる。
つまり、端部部材30は、インナ部材31とアウタ部材32とが接合されることにより、鉛直部30Vにおいては車両前後方向横断面が、延設部30Hにおいては車両前後方向縦断面が、湾曲部30Cにおいては径方向断面が、それぞれ略矩形の閉断面に形成される。さらに、端部部材30は、延設部30Hにおいて、アウタ部材32の下端部32Bがインナ部材31の下端部31Bよりも車幅方向内側に突設される。なお、インナ部材31とアウタ部材32とは、インナ部材31の端部フランジ部31f,31fの下面とアウタ部材32の上面とが、端部部材30が延びる方向に複数箇所でスポット溶接される。
[2−2.中央部材と端部部材との接合部の構造]
次に、図5(a)及び(b)を用いて、中央部材20と端部部材30との接合部の構造について説明する。図5(a)は図3(a)のB−B矢視断面図、図5(b)は図3(a)のC−C矢視断面図である。なお、図5(a)及び(b)は、中央部材20の右端部20Rと右端部部材30Rの下端部30Bとの接合部を示すものであるが、中央部材20の左側の接合部(左端部20Lと左端部部材30Lの下端部30Bとの接合部)も同様の構成となっている。
上記したように、中央部材20は、アッパ部材21の長手方向の左端部21L及び右端部21Rが、ロア部材22の長手方向の左端部22L及び右端部22Rよりもそれぞれ突出して形成されている。また、端部部材30は、延設部30Hにおいて、アウタ部材32の下端部32Bがインナ部材31の下端部31Bよりも車幅方向内側に向かって突出して形成されている。
これにより、図2,図5(a)及び(b)に示すように、中央部材20と右端部部材30Rとを接合するときは、中央部材20のアッパ部材21に形成された丸孔21eと端部部材30のインナ部材31に形成された丸孔31eとの位置を合わせた状態で、右端部部材30Rのアウタ部材32の下端部32Bの上から中央部材20のロア部材22の右端部22Rが重ねられ、右端部部材30Rのインナ部材31の下端部31Bの上から中央部材20のアッパ部材21の右端部21Rが重ねられる。言い換えると、端部部材30の延設部30Hの上方から中央部材20を重ね合わせた状態で接合されることで、フロントエンドクロスメンバ10は、中央部材20と右端部部材30Rとの接合部の鉛直方向断面が略矩形の閉断面に形成される。
なお、中央部材20と右端部部材30Rとを上記のように接合した場合、中央部材20のロア部材22の右端部22Rは、右端部部材30Rのインナ部材31の下端部31Bよりも車両内側に位置する。また、アッパ部材21のフランジ部21fとロア部材22とアウタ部材32とは、三つの部材が重ねられた状態でスポット溶接される(図5(b)中の接合部W1)。同様に、インナ部材31の端部フランジ部31fとアウタ部材32とアッパ部材21のフランジ部21fとは、三つの部材が重ねられた状態でスポット溶接される(図5(b)中の接合部W2)。また、ロア部材22の右端部22Rとインナ部材31の下端部31Bとの間には、誤差を許容するための隙間CLが設けられる。
[2−3.端部部材とサイドメンバとの接合部の構造]
次に、図6を用いて、端部部材30とサイドメンバ2,2との接合部の構造について説明する。図6は、図3(a)のD−D矢視断面図であり、ここでは、右端部部材30Rの上端部30Tと右側のサイドメンバ2の下端部2Bとの接合部を示す。
右端部部材30Rのアウタ部材32は、上記したように、車両外側に位置する上端部32Tがインナ部材31の上端部31Tよりも下方に位置するように形成されている。また、この上端部32Tには、車両外側に突出したフランジ部32fが形成され、さらに、このフランジ部32fの上面にはバルクヘッド33が設けられる。バルクヘッド33は、右端部部材30Rの蓋を構成する部材である。インナ部材31は、バルクヘッド33よりも上方に突設される。
サイドメンバ2は、車両内側に位置し屈曲形成されたインナ部材3と、車両外側に位置しサイドメンバ2の外面を構成するアウタ部材4とが接合されて構成されている。インナ部材3は、鉛直方向断面(車幅方向縦断面)が、外方に開口を有する略コの字型に形成され、最も内側に位置する面の内側に右端部部材30Rのインナ部材31の上端部31Tが溶接される(図6中の接合部W3)。また、アウタ部材4は、インナ部材3の開口を覆って上下方向に延設され、アウタ部材4の下端部4Bがインナ部材3よりも下方に突出している。また、アウタ部材4の下端部4Bには、車両外側に突出したフランジ部4fが設けられる。
アウタ部材4のフランジ部4fは、バルクヘッド33の上面に当接される。そして、サイドメンバ2のアウタ部材4のフランジ部4fと右端部部材30Rのアウタ部材32のフランジ部32fとが、バルクヘッド33を挟み込んだ状態で溶接される(図6中の接合部W4)。つまり、右端部部材30Rの上端部30Tと右側のサイドメンバ2の下端部2Bとの接合部は、車両内側の接合点W3の方が車両外側の接合点W4よりも上方に位置する。
これにより、上記したように中央部材20と右端部部材30Rとが接合され、同様に左端部部材30Lとも接合された後、右端部部材30Rのインナ部材31の上端部31Tをサイドメンバ2のインナ部材3に溶接する。そして、右端部部材30Rのアウタ部材32の上端部32Tに設けられたフランジ部32fとサイドメンバ2のアウタ部材4に設けられたフランジ部4fとを、バルクヘッド33を挟んだ状態で溶接することが可能となっている。
また、例えば、車両が軽く衝突し、右端部部材30Rのみが変形してしまった場合は、まず接合部W4を外し、次いで接合部W3を外すことで、フロントエンドクロスメンバ10をサイドメンバ2から分離することができる。そして、接合部W1及びW2を外すことで、右端部部材30Rを中央部材20から分離することができ、修理時はこの右端部部材30Rのみを交換すればよい。
[3.効果]
したがって、本実施形態に係る車体構造によれば、フロントエンドクロスメンバ10が、中央部材20と一対の端部部材30L,30Rの三部材から構成されているため、例えば車体1の右前方のみを軽く衝突させてしまったようなときは、右端部部材30Rのみを交換することができる。特に、本車体前部構造では、端部部材30が車幅方向内側に向かって延びる延設部30Hを有し、この延設部30Hに一対のサイドメンバ2,2の間隔よりも短く形成された中央部材20を接合した構造としているため、車体1の左右前方のいずれかを衝突させてしまったときに、中央部材20が変形することを抑制することができる。
つまり、軽衝突時に変形してしまった部分を含む部材(例えば右端部部材30R)のみを交換することができるので、交換部品の数を最小限に抑えることができ修理コストを削減することができる。また、中央部材20の車幅方向両端部20L,20Rが閉断面とされ、一対の端部部材30L,30Rの延設部30H,30Hに重ねた状態で接合される構成としているので、中央部材20と端部部材30L,30Rとの結合が確実とされフロントエンドクロスメンバ10の剛性を維持することができる。しかも中央部材20の車幅方向両端部20L,20Rが開断面となっていることで、修理時における中央部材20と一対の端部部材30L,30Rとの分離や接合が容易となるので、修理時の作業性も向上させることができる。
また、アッパ部材21の車幅方向両端部21L,21Rがロア部材22よりも突設され、アッパ部材21の車幅方向両端部21L,21Rが一対の端部部材30L,30Rの延設部30H,30Hに接合される構成であるため、互いに閉断面に構成された中央部材20と端部部材30とを簡単かつ確実に接合することできる。したがって、中央部材20と端部部材30との接合部における剛性が確保できるため、フロントエンドクロスメンバ10を三部材に分割した構成であっても剛性を維持することができる。
また、開断面とされた中央部材20の車幅方向両端部20L,20Rを上方から重ねる構成となっているので、修理時に部材を取り外したり接合したりする際の作業が容易となる。特に、中央部材20を接合するときに、中央部材20を一対の端部部材30L,30Rの延設部30H,30Hの上に載せた状態で位置決めできるため、修理時の作業性を向上させることができる。
また、端部部材30の延設部30Hでは、アウタ部材32の下端部32Bがインナ部材31の下端部31Bよりも車幅方向内側に向かって突設されており、延設部30Hにおける各アウタ部材32の下端部32Bが、中央部材20のロア部材22の下面に接合されるので、中央部材20と端部部材30との接合をより一層強固とすることができる。
[4.その他]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
上記実施形態ではフロントエンドクロスメンバ10の中央部材20が、下方に開口21cを有するハット型のアッパ部材21と板状のロア部材22とにより車両前後方向縦断面が閉断面になるように構成されているが、中央部材の構造はこれに限られず、例えば一部材で構成されていてもよい。同様に、端部部材30も二部材から構成されているが、延設部30Hと鉛直部30Vとを別部材で構成し、湾曲部30Cにおいてこれらを結合するような構成(すなわち、四部材の構成)であってもよい。
また、フロントエンドクロスメンバ10は車両前後方向縦断面が閉断面であることが好ましいが、その形状は矩形に限られない。また、例えば板厚を大きくすることで剛性を確保することができれば、閉断面で構成されていなくてもよい。
1 車体
2 サイドメンバ
2F サイドメンバの前端部
5 クロスメンバ
10 フロントエンドクロスメンバ
20 中央部材
20L 中央部材の左端部
20R 中央部材の右端部
21 アッパ部材
21c 開口
21L アッパ部材の左端部
21R アッパ部材の右端部
22 ロア部材
22L ロア部材の左端部
22R ロア部材の右端部
30 端部部材
30L 左端部部材
30R 右端部部材
30H 延設部
30B 端部部材の下端部
31 インナ部材
31B インナ部材の下端部
32 アウタ部材
32B アウタ部材の下端部

Claims (3)

  1. 車両の前後方向に延設された左右一対のサイドメンバと、
    車体の前端部に設けられ、前記車両の車幅方向に延び前記一対のサイドメンバ間を接続するフロントエンドクロスメンバとを備えた車体前部構造であって、
    前記フロントエンドクロスメンバが、同フロントエンドクロスメンバの車幅方向中央部において前記一対のサイドメンバの間隔よりも短く延設された中央部材と、同中央部材の車幅方向外側に設けられて前記中央部材の車幅方向両端部と前記一対のサイドメンバの前端部とをそれぞれ接続する左右一対の端部部材とから構成され、
    前記一対の端部部材が、それぞれ前記一対のサイドメンバの前端部よりも車幅方向内側に向かって延びる延設部を有し、
    前記中央部材は、少なくとも車幅方向両端部における断面が開断面とされており、
    前記中央部材の両端部が、前記一対の端部部材の前記延設部に重ねられた状態で接合される
    ことを特徴とする、車体前部構造。
  2. 前記中央部材が、車幅方向に延設されるとともに車両前後方向断面が下方に開口するハット型とされたアッパ部材と、車幅方向に延設され該アッパ部材の前記開口を覆うように前記アッパ部材の下方に接合されて閉断面を形成する板状のロア部材とを備え、
    前記一対の端部部材が、それぞれ前記延設部において、車両前後方向断面が下方に開口するハット型とされたインナ部材と、該インナ部材の開口を覆うように前記インナ部材の下方に接合されて閉断面を形成する板状のアウタ部材とを備え、
    前記アッパ部材は、その車幅方向両端部が前記ロア部材の車幅方向両端部よりも突設されており、前記アッパ部材の車幅方向両端部は、前記一対の端部部材の前記延設部に上方から重ねられた状態で接合される
    ことを特徴とする、請求項1記載の車体前部構造。
  3. 前記延設部における前記各アウタ部材の端部は、前記インナ部材の端部よりも前記車幅方向内側に向かって突設されており、前記延設部における前記各アウタ部材の端部が前記ロア部材の下面に接合される
    ことを特徴とする、請求項2記載の車体前部構造。
JP2012000323A 2012-01-05 2012-01-05 車体前部構造 Pending JP2013139209A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012000323A JP2013139209A (ja) 2012-01-05 2012-01-05 車体前部構造
CN 201220748978 CN203126963U (zh) 2012-01-05 2012-12-31 一种车体前端结构

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012000323A JP2013139209A (ja) 2012-01-05 2012-01-05 車体前部構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013139209A true JP2013139209A (ja) 2013-07-18

Family

ID=48934969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012000323A Pending JP2013139209A (ja) 2012-01-05 2012-01-05 車体前部構造

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2013139209A (ja)
CN (1) CN203126963U (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11348831A (ja) * 1998-06-05 1999-12-21 Daihatsu Motor Co Ltd 自動車車体フレームのクロスメンバ構造
US20080185872A1 (en) * 2007-02-01 2008-08-07 Magna International Inc. Component integration panel system with closed box section

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11348831A (ja) * 1998-06-05 1999-12-21 Daihatsu Motor Co Ltd 自動車車体フレームのクロスメンバ構造
US20080185872A1 (en) * 2007-02-01 2008-08-07 Magna International Inc. Component integration panel system with closed box section

Also Published As

Publication number Publication date
CN203126963U (zh) 2013-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9180916B2 (en) Vehicle body lower section structure
US9764770B2 (en) Structure for upper part of vehicle body
JP6996352B2 (ja) 車両の下部車体構造
US9809258B2 (en) Vehicle body structure
US10232881B2 (en) Vehicle body front structure
JP5907147B2 (ja) 車体下部構造
JP6881404B2 (ja) 下部車体構造
JP6417668B2 (ja) バッテリの車載構造
JP6550641B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP5924345B2 (ja) 車両の樹脂フロア構造
US20160251034A1 (en) Vehicle lower portion structure
JP6636866B2 (ja) 車体前部構造
US9422004B2 (en) Vehicle body front section structure
JP2006160031A (ja) 車体後部構造
JP6106006B2 (ja) 自動車の前部車体構造
JP2007083868A (ja) 車体構造
JP2017081231A (ja) 車体フレーム構造
JP6558779B2 (ja) 車体後部構造
JP2013139209A (ja) 車体前部構造
JP6536512B2 (ja) 車両後部構造
JP4938717B2 (ja) 車体前部構造
JP2020117028A (ja) 車体構造
JP6672951B2 (ja) 車体パネルの接合構造
JP2015093610A (ja) 車両のフロア構造
JP6942430B2 (ja) 車両前部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160606

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161004