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JP2013127020A - 熱伝導シートおよびその製造方法 - Google Patents

熱伝導シートおよびその製造方法 Download PDF

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JP2013127020A
JP2013127020A JP2011276389A JP2011276389A JP2013127020A JP 2013127020 A JP2013127020 A JP 2013127020A JP 2011276389 A JP2011276389 A JP 2011276389A JP 2011276389 A JP2011276389 A JP 2011276389A JP 2013127020 A JP2013127020 A JP 2013127020A
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Japan
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sheet
mass
graphite
conductive sheet
acrylate
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JP2011276389A
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Kentaro Yasuda
健太郎 安田
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CI Kasei Co Ltd
Original Assignee
CI Kasei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】高い熱伝導率の値を有する熱伝導シートおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】炭素数2〜4のアルキル基を有するアルキルアクリレートおよび/または炭素数2〜4のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレートを主成分とするアクリルゴム100質量部に対し、平均粒径15〜600μmのグラファイトを450〜750質量部配合した組成物からなるシートを、熱プレス架橋してなる熱伝導シートによる。
【選択図】なし

Description

本発明は、コンピューターのCPUや発光ダイオード等の電子部品の発熱体の放熱用、床暖房或いは融雪シート等の面方向への熱伝導特性に優れ、かつ柔軟性のある熱伝導シート及びその製造方法に関する。
従来、電子部品から発生する熱を効率よく放出し、電子部品の過熱を防止するために、発熱源である電子部品に接触するように柔軟性のある熱伝導材を配置することが行われてきた。
特に近年は、CPUの高速化やLED照明の高輝度化に伴う発熱量の増加に対応するために、高い熱伝導率を持つ熱伝導材が必要とされている。この熱伝導材としては、ゴム、樹脂等の母材中に、セラミックス、グラファイト、金属等からなる充填材を分散させたものが使用されてきた。
例えば、シリコーンゴム組成物にグラファイトを充填した熱伝導シート(特許文献1)、エチレンプロピレン系ゴムにグラファイトを充填した熱伝導シート(特許文献2)が提案されている。
特開平10−298433号公報 特開2002−3670号公報
ところが、特許文献1の熱伝導シートは、シリコーンゴム組成物の充填量の限界が小さく、熱伝導率の値を数W/mK程度にすることしかできなかった。また、特許文献2の熱伝導シートもグラファイトを高充填するためにプロセスオイルを配合しているが、プロセスオイルの配合量が多いため、かえって熱伝導率を下げてしまい、十分な熱伝導効果が得られないという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、高い熱伝導率の値を有する熱伝導シートおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の熱伝導シートは、炭素数2〜4のアルキル基を有するアルキルアクリレートおよび/または炭素数2〜4のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレートを主成分とするアクリルゴム100質量部に対し、平均粒径15〜600μmのグラファイトを450〜750質量部配合した組成物からなるシートを、熱プレス架橋したものであること特徴とする。
また、本発明の熱伝導シートの製造方法は、炭素数2〜4のアルキル基を有するアルキルアクリレートおよび/または炭素数2〜4のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレートを主成分とするアクリルゴム100質量部に対し、平均粒径15〜600μmのグラファイトを450〜750質量部と架橋剤を配合した組成物を混練し、圧延ロールでシート化した後、熱プレスにより架橋したことを特徴とする。
さらに、前記組成物には、水酸化マグネシウムを50〜200質量部を配合することが好ましい。
本発明の熱伝導シートは、面方向の熱伝導率が極めて高い値を示すので、電子部品の温度の上昇を抑制することができる。さらに、熱伝導率を損なわずに難燃性を付与することが可能である。
以下、本発明の熱伝導シートおよびその製造方法について説明する。
本発明に使用される炭素数2〜4のアルキル基を有するアルキルアクリレートおよび/または炭素数2〜4のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレートを主成分とするアクリルゴムは、炭素数2〜4のアルキル基を有するアルキルアクリレートおよび/または炭素数2〜4のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレートと、さらに官能基を有するモノマーを少量含んでいる。
アルキルアクリレートとしては、エチルアクリレート、ブチルアクリレートなどが挙げられ、アルコキシアルキルアクリレートとしては、メトキシエチルアクリレート、メトキシメチルアクリレート、エトキシエチルアクリレートなどが挙げられる。
官能基を有するモノマーとしては、カルボキシル基、エポキシ基、(活性)塩素基などの官能基を有する付加重合可能なモノマーであり、1種または2種以上を組み合わせて使用される。具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノ−n−ブチル、フマル酸モノエチルなどのカルボキシル基含有モノマー、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有モノマー、2−クロルエチルビニルエーテル、2−クロルエチルアクリレート、ビニルクロルアセテートなどの(活性)塩素基含有モノマーなどが挙げられる。
アクリルゴム中、全モノマー合計量に対して、官能基を有するモノマーの割合は、0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜6質量%である。官能基を有するモノマーの割合が0.1質量%以上であれば架橋後の強度や伸びなどの物性が優れ、逆に10質量%以下であれば架橋が十分に行える。
アクリルゴムには、上記のモノマー成分以外に、共重合可能なモノマー成分を含有してもよい。例えば、上記のアクリレート以外のアクリル系モノマーや、共役ジエンモノマー、スチレン、エチレン、プロピレン、ブテン、酢酸ビニルなどが挙げられる。
アクリルゴムの具体的な製品としては、ユニマテック社製の「PA−422」「PA−522HF」「PA−312」「PA−402」「PA−403」「PA214」、日本ゼオン社製の「AR31」「AR12」等を挙げることができる。
上記のアクリルゴムに用いられる架橋剤としては、トリアジン系架橋剤、硫黄系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられ、アクリルゴムに使用された官能基に応じて使用される。また、上記の架橋剤に応じて架橋促進剤を配合してもよい。
本発明の熱伝導シートに配合されるグラファイトは、混練工程での高充填化および高い熱伝導率を付与するため平均粒径15〜600μm、好ましくは30〜550μmのものを使用する。平均粒径が15μm以上であれば高充填特性、熱伝導特性が優れ、また、600μm以下であれば混練時間がかかり過ぎることがなく、表面特性が向上する。グラファイトの形状は、扁平状、球状などが使用できるが、扁平状が好ましい。また、本発明の熱伝導シートには、上記の平均粒径の範囲内であれば、異なる種類のグラファイトを2種以上配合してもよい。
配合されるグラファイトの具体例としては、伊藤黒鉛社製の「RP99−100」、日本黒鉛社製の「CB100」、「ACB50」等が挙げられる。
熱伝導材料であるグラファイトは、アクリルゴム100質量部に対して、450〜750質量部を配合する。450質量部以上であれば、熱伝導率が十分大きくなり、また、750質量部以下であればシート化が可能であり、シートの物性も維持できるので好ましい。
難燃性を高めるために使用される難燃剤としては、金属水酸化物が挙げられ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムが好ましく用いられる。難燃剤の配合量は、アクリルゴム100質量部に対して、0〜200質量部、好ましくは、50〜150質量部の範囲で用いられる。
また、必要に応じて、カップリング剤、老化防止剤、滑剤等を配合することができる。
本発明の熱伝導シートの製造方法は、各配合成分を配合する配合工程、組成物を混練する混練工程、圧延ロール装置でシート化するシート化工程、熱プレスによりシートを架橋する架橋工程からなる。
まず、配合工程は、アクリルエラストマー、グラファイトおよび架橋剤と、必要に応じて難燃剤、その他の配合材料をそれぞれ所定の量となるよう秤量して、混合する。
次に、混練工程は、ニーダ、バンバリーミキサ、2本ロール等の機械を用いて、混合した配合材料を混練して組成物を製造する。
シート化工程は、温度40〜100℃に調整した圧延ロール装置を用い、混練りした組成物を供給して、圧延ロールの圧力により薄い熱伝導シートを成形する。ロールのギャップを調整することによりシートの厚さを調整することができる。シートの厚さは、0.1〜0.5mmとすることが好ましい。
この厚さが0.1mm以上であれば、シートの強度が十分維持され、シートをロールから容易に剥がすことができるのでシート化が可能であり、また、0.5mm以下であれば熱伝導特性の良好なものが得られる。
シートの平滑性や熱伝導特性を向上させるため、圧延装置で製造したシートを熱プレスにより架橋する。熱プレスは、80〜140℃の温度で、5〜20分程度、0.5〜5.0MPaの圧力で行うとよい。
厚さが0.5mmを超えるシートを製造する場合は、上記の圧延ロール装置で製造した厚さ0.1〜0.5mmのシートを複数枚重ねて、熱プレスによる架橋工程で一体化し製造することができる。
このようにして製造された熱伝導シートは、グラファイトがシートの面方向に配向するので面方向の熱伝導率の値が50W/mK以上、好ましくは60W/mK以上、より好ましくは65W/mK以上となる。
実施例および比較例で使用される原料、ならびに実施例および比較例で製造した熱伝導シートの物性等の測定は、以下の方法による。
[グラファイトの粒径]
レーザー回析・散乱式粒度分布測定装置(セイシン企業製レーザーマイクロンサイザー「LSM−350」)を用いて測定した。
[成形性]
以下の基準で実施例および比較例で製造した熱伝導シートを目視で評価した。
○:均一に混練でき、成形性が良好でシート表面にあばたが無い。
△:均一な混練は可能であるが、シート表面に若干あばたが生じる。
×:均一に混練できず、シート化が不可能。
[熱伝導率]
以下に記載した密度、熱拡散率及び比熱容量の測定値を用いて、次式によって計算した。
熱伝導率(W/mK)=密度(g/cm)×熱拡散率(cm/s)×比熱容量(J/gK)×100
[強度]
以下の基準で実施例および比較例で製造した熱伝導シートを評価した。
○:直径5mmの丸棒に巻きつけたときクラックがないこと
△:直径5mmの丸棒に巻きつけたときクラックを生じるが、直径10mmの丸棒に巻きつけてクラックがないこと
×:直径10mmの丸棒に巻きつけてクラックが発生する
[密度]
METTLER製電子天秤「XS64」(測定温度:室温、浸せき液:純水)を用い、アルキメデス法で測定した。
[熱拡散率]
幅:5mm、長さ:30mmのサンプルを、アルバック理工社製熱定数測定装置「PIT−1」(測定温度:室温、雰囲気:5×10−5Toor)を用い、光交流法で測定した。
[比熱容量]
TAインスツルメンツ社製「DSCQ100」(測定温度:室温、比熱校正:サファイア)を用い、示差走査熱量計法で測定した。
実施例および比較例で使用した樹脂、グラファイト、水酸化マグネシウムは次のとおり。
アクリルゴムA:ユニマテック社製「PA−312」(エチルアクリレート系、官能基:エポキシ基)
アクリルゴムB:ユニマテック社製「PA−522HF」(エチルアクリレート系、官能基:カルボキシル基)
アクリルゴムC:デュポン社製「ベイマックG」エチレン−メチルアクリレート共重合体
EPDM:住友化学社製「EPDM514F」
シリコーンゴム:東レダウコーニングシリコーン「DY32−1005U」
グラファイトA:伊藤黒鉛社製「RP99−100」(扁平粉)、平均粒径:43μm
グラファイトB:日本黒鉛社製「CB100」(扁平粉)、平均粒径:80μm
グラファイトC:日本黒鉛社製「ACB50」(扁平粉)、平均粒径:500μm
グラファイトD:日本黒鉛社製「SG−BL40」(球状)、平均粒径:41μm
グラファイトE:日本黒鉛社製「CPB20」(扁平粉)、平均粒径:19μm
グラファイトF:日本黒鉛社製「CSP」(扁平粉)、平均粒径:10μm
水酸化マグネシウム:協和化学工業社製「キスマ5B」
[実施例1]
アクリルゴムA:100質量部に対して、グラファイトA:570質量部、水酸化マグネシウム:100質量部を混合してニーダに投入し、80℃の温度で20分間混練した。次に、アミン系架橋剤「ヘキサメチレンジアミンカーバメート」:3質量部を投入し、50℃の温度で5分間混練して組成物を得た。この組成物を圧延ロール装置に供給し、ロール温度70℃、ロールギャップ0.4mmで、厚さ0.4mmのシートを製造した。さらに熱プレス装置を用いて、温度:160℃、圧力:1.5MPa、時間:15分間の条件で架橋処理を行い、熱伝導シートを得た。
表1に示すとおり、成形性、強度ともに良好で、密度は2.02g/cm、熱拡散率は0.423cm/s、比熱容量は0.916J/gKであった。計算の結果、熱伝導率は、78W/nKであった。
Figure 2013127020
[実施例2〜6および比較例1〜10]
表1〜3に示す原料を用いた以外は実施例1と同様に組成物を得た後、圧延ロール装置で厚さ0.4mmのシートを得た。アクリルゴムを用いた実施例2〜6と比較例4には架橋剤を配合し、実施例1と同様に熱プレスで架橋処理を行った。また、シリコーンゴムを用いた比較例3,7には、シリコーンゴム用の有機過酸化物架橋剤1質量部配合し、実施例1と同様に熱プレスで架橋処理を行った。さらに、EPDMを用いた比較例1,5とアクリルゴムを用いた比較例8,9には、架橋剤を配合せずに熱プレス処理のみを行った。なお、比較例2,6,10では、シート化できなかったため、それ以降の工程および評価は行っていない。
Figure 2013127020
Figure 2013127020

Claims (3)

  1. 炭素数2〜4のアルキル基を有するアルキルアクリレートおよび/または炭素数2〜4のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレートを主成分とするアクリルゴム100質量部に対し、平均粒径15〜600μmのグラファイトを450〜750質量部と架橋剤を配合した組成物からなるシートを、熱プレス架橋したことを特徴とする熱伝導シート。
  2. 炭素数2〜4のアルキル基を有するアルキルアクリレートおよび/または炭素数2〜4のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレートを主成分とするルアクリルゴム100質量部に対し、平均粒径15〜600μmのグラファイトを450〜750質量部と架橋剤を配合した組成物を混練し、圧延ロールでシート化した後、熱プレスにより架橋したことを特徴とする熱伝導シートの製造方法。
  3. 前記圧延ロールでシート化した複数枚のシートを熱プレスにより一体して架橋したことを特徴とする請求項2に記載の熱伝導シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023286767A1 (ja) * 2021-07-16 2023-01-19 株式会社大阪ソーダ 熱伝導用素材組成物

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