以下、図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置5の概略構成を示した図である。図1に示すように、画像形成装置5は、画像を形成する画像形成部100、画像を読取る画像読取部200、利用者が操作入力するための操作部と操作画面等を表示する表示部とを備えた操作パネル部250を備えている。
ここで、画像形成部100の構成について詳細に説明する。画像形成部100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色毎の画像データを生成し、各画像データに基づいて記録媒体(本実施形態では記録用紙P)に画像を形成する。なお、以下では、画像形成部100で行われる画像形成を、印刷と呼称する場合もある。画像形成部100は、画像形成定着部102、給紙部104、及び排紙部106を含んで構成されている。
画像形成定着部102は、Y、M、C、Kの各色のトナー画像を形成する画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kを備えている。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kは、支持ロール34と複数のロール32によって支持された無端状の中間転写ベルト30の進行方向Wに一列に並んで配列されている。また、中間転写ベルト30は、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの感光体12Y,12M,12C,12Kと、各感光体12Y,12M,12C,12Kそれぞれに対向して配設される一次転写ロール16Y、16M,16C,16Kと、の間を挿通している。
なお、以降、YMCKを区別する必要がある場合は、符号の後にY、M、C、Kの何れかを付し、YMCKを区別する必要がない場合は、Y、M、C、Kを省略する(図3においても同様)。
各画像形成ユニット10は、感光体12、帯電器13、露光部14、現像器15、及び一次転写ロール16を備えている。
感光体12は、回転駆動され、帯電器13によりその表面が帯電される。本実施形態では、帯電器13が帯電ブラシにより構成されているものとするが、回転体である帯電ロールにより構成されていてもよい。
露光部14は、後述する露光制御部164(図3も参照)の駆動によりレーザ光を発光するレーザ光源を備え、帯電された感光体12にレーザ光を照射して露光し、感光体12の表面に静電潜像を形成する。なお、本実施形態では、レーザ光源を備えた露光部14を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、LED(発光ダイオード)を備え、感光体12に対してLEDから露光光を照射する露光部であってもよい。
感光体12に形成された静電潜像は、現像器15によって現像剤を用いて現像され、YMCK何れかの色のトナー画像となる。なお、本実施形態では、現像剤が、トナー及びキャリアを含む二成分現像剤である場合について説明するが、現像剤は、一成分現像剤であってもよく、更に又、一成分現像剤が、磁性のトナーであってもよいし、非磁性のトナーであってもよい。
本実施形態に係る現像器15は、外側に回転する現像スリーブを有すると共に、現像スリーブの内側に磁極を備え、トナーを保持して回転し、現像領域まで搬送する現像ロールを含んで構成されている。
一次転写ロール16は、感光体12との間で中間転写ベルト30を挟みつつ搬送し、転写バイアスが印加されることによって静電吸着力を発生させて、感光体12に形成されたトナー画像を中間転写ベルト30に一次転写する。一次転写後、感光体12に残留した未転写残留トナーは、不図示のクリーニング装置で除去される。そして、感光体12の表面は、不図示の除電装置によって除電された後、次の画像形成サイクルのため、帯電器13で再び帯電される。
本画像形成部100では、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの相対的な位置の違いを考慮したタイミングで、上記画像形成工程が各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10K毎に行われ、中間転写ベルト30上に、順次、Y,M,C,Kの各色トナー画像が重ねられ、カラーのトナー画像が形成される。また、白黒画像を形成する場合には、K色の単色のトナー画像が中間転写ベルト30上に転写される。
中間転写ベルト30に形成されたトナー画像は、二次転写ロール36によって記録用紙Pに二次転写される。二次転写ロール36は、二次転写位置Aに搬送された記録用紙Pを支持ロール34に支持された中間転写ベルト30とで挟み、印加された転写バイアスによって静電吸着力を発生させて、中間転写ベルト30上のトナー画像を記録用紙Pに二次転写する。
記録用紙Pは、画像形成定着部102の前段に配置された給紙部104の給紙カセット60、61に収容されている。そして、記録用紙Pが、給紙カセット60、61の何れか一方から画像形成定着部102に給紙される。給紙された記録用紙Pは、搬送機構64の複数の搬送ロール66及び位置合わせロール68によって、二次転写位置Aに送られる。そして、前述したように、支持ロール34と二次転写ロール36とによって、中間転写ベルト30からトナー画像が一括して記録用紙Pに転写される。
二次転写の際に記録用紙Pに転写されなかった中間転写ベルト30上の未転写の残留トナーは、クリーニング装置40のクリーニングブレード42で掻き取られ、除去される。
中間転写ベルト30からトナー画像が転写された記録用紙Pは、中間転写ベルト30から分離した後、二次転写位置Aの下流側に配設された搬送ベルト38によって定着部50へと搬送される。
定着部50は、熱伝導性を有する金属性コアの内部にハロゲンランプなどの発熱体を有する加熱定着ロール52を備えている。また、加熱定着ロール52と対になって搬送された記録用紙Pに圧力をかける加圧ロール56も備えている。
そして、未定着のトナー画像が転写された記録用紙Pの面が加熱定着ロール52側となって、記録用紙Pが加熱定着ロール52と加圧ロール56とで把持搬送される際に、熱と圧力とでトナー画像が記録用紙Pに定着する。
定着部50でトナー画像が定着された記録用紙Pは、排紙部106に送られる。そして、排紙部106の排紙機構110によって、記録用紙Pが排紙台72に排出される。
また、本画像形成部100は、一方の面にトナー画像が定着された記録用紙Pの表裏を反転し、再び記録用紙Pを二次転写位置Aへと搬送し、他方の面にも中間転写ベルト30から新たなトナー画像を転写し、記録用紙Pの両面に印刷可能な機構を備えている。
具体的には、記録用紙Pは排紙部106の反転搬送機構70で反転された後、搬送路74を介して搬送機構64に搬送され、再度、搬送機構64によって記録用紙Pの他方の面が中間転写ベルト30側となって二次転写位置Aに送られる。
そして、記録用紙Pの他方の面にトナー画像が転写された後、定着装置50で同様に他方の面にもトナー画像が定着され、排紙部106の排紙機構110によって排紙台72に排出される。
そして、4つの画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの下流側における、中間転写ベルト30の近傍には、中間転写ベルト30の回転方向(以下、副走査方向という)と交差する方向(以下、主走査方向という)に沿ってライン状に、読取素子としての受光素子が配列されたラインセンサ(以下、画像読取部という)200が設けられている。画像読取部200は、受光素子と共に光源も有し、光源を発光させて読取光を画像に照射し、その反射光を受光素子により受光することにより、中間転写ベルト30に形成された画像を読取る。なお、画像読取部200は、受光素子がCCD(Charge Coupled Device)からなるCCDセンサであってもよいし、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサであってもよい。
画像読取部200は固定されており、中間転写ベルト30に形成された二次元状の画像は、中間転写ベルト30の回転により副走査方向に移動し、画像読取部200が有するCCD或いはCMOS等の受光素子が、電荷の蓄積及び電荷の読み出しを繰り返すことにより画像読取部200の読取位置を通過する画像を読取る。電荷の蓄積及び電荷の読み出しの時間を1周期としたときの該周期を、読取周期といい、読取周期を周波数に換算したものをラインレートという。例えば、ラインレートを2倍にすれば、副走査方向の解像度は2倍になる。画像読取部200は、読取制御部210(図2も参照)により制御され、読取制御部210は、制御部300により設定された読取周期或いはラインレートで、画像読取部200が有する各受光素子の電荷の蓄積及び電荷の読み出しのタイミングを制御する。
画像読取部200は、中間転写ベルト30上に形成された画像を読取ると、画像読取部200の読取分解能に応じた画素毎の濃度値を表わす画像データを後述する制御部300に出力する。
画像読取部200は、副走査方向に延びるスジ状の濃度むらを検出して補正する補正モードにおいて用いられる。制御部300は、補正モードにおいて、画像形成部100によりスジ状の濃度むらの補正に用いられる画像(以下、テストパターン)を形成させ、画像読取部200により該形成されたテストパターンを読取らせる。そして、制御部300は、該読取って得られた画像データから、副走査方向に沿って延びるスジ状の濃度むらを検出し、該検出したスジ状の濃度むらを補正するため、例えば、露光部14に供給される画像データや露光量等を補正する。制御部300は、補正モードにおいて、上記画像読取部200から出力された画像データを、解像度変換せずにそのままテストパターンの読取結果として用いる場合もあれば、解像度変換した画像データをテストパターンの読取結果として用いる場合もある。
本実施形態では、テストパターンの読取結果として用いられる画像データを読取画像データと呼称する。従って、読取画像データの解像度が、画像読取部200の読取分解能とは異なる場合がある。本実施形態では、まず、画像読取部200から出力された画像データを、解像度変換せずにそのまま用いる場合を例に挙げて説明する。
また、画像読取部200を、例えば、YMCK各色の色ずれ調整や現像剤の供給量を調整するための調整処理を行う場合等に用いられるようにしてもよい。調整処理は、具体的には、予め定められた調整用の画像を画像形ユニット10によって形成し、該形成された画像を画像読取部200により読取り、色ずれの具合や濃度等を解析して、4つの露光部14の露光タイミングを調整したり、現像器15に補給する現像剤の量を調整したりする処理をいう。
また、画像形成装置5は、画像形成部100や画像読取部200の動作を制御すると共に、操作パネル部250に対する表示制御を行ったり、操作パネル部250を介して指示入力された情報を受け取ったりする制御部300(図2も参照)も備えている。
図2は、画像形成装置5の制御系の構成を示す構成図である。
図2に示すように、画像形成部100は、帯電制御部160、感光体制御部162、現像ロール制御部170、一次転写ロール制御部172、二次転写ロール制御部174、定着制御部176、及び搬送制御部178を備えている。これらは、制御部300に接続され、制御部300からの制御信号により動作する。
帯電制御部160は、帯電器13に対して帯電バイアス電圧を印加する。なお、帯電器13が回転体である帯電ロールを含んで構成されている場合には、帯電制御部160に帯電ロールを回転させるモータを設けて構成する。
感光体制御部162は、感光体モータを備えている。感光体モータは、画像形成ユニット10毎に設けられており、それぞれ対応する各画像形成ユニット10内の感光体12に接続されている。感光体モータが駆動されると、その回転力が感光体12に伝達されて、感光体12の図2で示した矢印方向への回転が行われる。
露光制御部164は、画像形成ユニット10毎に設けられており、それぞれ対応する画像形成ユニット10内の露光部14と接続されている。露光制御部164は、駆動部166及び露光量制御部168を備えている。制御部300は、画像形成部100によって形成すべき画像を表す画像データを記憶するための記憶部を内蔵しており、記憶部に記憶された画像データは、画像形成部100によって画像が形成される際に露光制御部164の駆動部166に供給される。
駆動部166に供給される画像データは、多値画像データをスクリーン処理(詳細は後述)により二値化した二値画像データである。駆動部166は、制御部300から供給された二値画像データに基づいて、露光部14のレーザ光源から射出される光ビームをオンオフさせるタイミングを規定する変調信号を生成し、該生成した変調信号に応じたタイミングで露光部14のレーザ光源をオンオフする。これにより、階調値に応じて網点(以下、ドットという)が複数配置されたスクリーン構造の画像(ハーフトーン画像)が形成される。また、駆動部166は、オン時の光ビームの光量(露光量)を、露光量制御部168から供給される設定信号に対応する光量にするための駆動電流を生成し、レーザ光源に供給する。
露光量制御部168は、駆動部166の露光量を補正する補正値データを記憶するための記憶部を備えている。制御部300は、補正値データを露光量制御部168に入力し、該記憶部に補正値データを記憶させる。露光量制御部168は、記憶部に記憶された補正値データに応じて露光部14の露光量を補正する。露光量制御部168は基準となる露光量に応じた駆動量設定信号を上記補正値データに応じて変更した駆動量設定信号を生成し、駆動部166に供給する。駆動部166は、供給された駆動量設定信号に応じた駆動電流を露光部14に供給する。
ここで、露光量を補正する場合には、基準となる露光量を示す値から補正値データが示す補正値を減算して補正してもよいし、基準となる露光量を示す値に補正値を乗算、加算、或いは除算してもよく、その補正方法は限定されない。ただし、補正値データの各補正値を、補正方法に応じて定める必要がある。露光量制御部168は、補正値で補正した露光量で露光されるように駆動量設定信号を生成して駆動部166に供給する。
なお、露光量の調整は、駆動電流の電流量により調整してもよいが、パルス信号により駆動させるときのパルス幅の変更により調整してもよい。また、露光量の調整を、電圧値により調整してもよい。
現像制御部170は、現像器15に含まれる現像ロールに回転力を与える現像モータと、現像ロールに現像バイアス電圧を印加するバイアス印加部とを備えている。
一次転写ロール制御部172は、画像形成ユニット10毎に設けられており、一次転写ロール16に回転力を与える転写モータを備えている。印刷中は、この転写モータの回転によって、それぞれ対応する画像形成ユニット10内の一次転写ロール16が感光体12の周面に押圧・接触される。また、一次転写ロール制御部172は、バイアス印加部も有している。このバイアス印加部により一次転写ロール16に対して一次転写のためのバイアス電圧が印加される。
二次転写ロール制御部174は、二次転写ロール36に回転力を与える転写モータと、二次転写ロール36に二次転写バイアス電圧を印加するバイアス印加部を有している。印刷中は、二次転写ロール制御部174の転写モータの回転によって、二次転写ロール36が中間転写ベルト30の周面に押圧・接触される。また、二次転写ロール制御部174のバイアス印加部により、二次転写ロール36に対して二次転写のためのバイアス電圧が印加される。
更に、定着制御部176は、定着部50を制御する。具体的には、加熱定着ロール52に含まれる発熱体を発熱させ、また、加熱定着ロール52と加圧ロール56とで記録用紙Pが挟まれて搬送されるように、加熱定着ロール52と加圧ロール56とを駆動する。
搬送制御部178は、搬送モータを備えている。搬送制御部178は、図2を用いて説明した搬送ロール60や位置合わせロール68、支持ロール34等の搬送系182に接続されており、搬送モータが駆動されると、その回転力が搬送系182に伝達されて、中間転写ベルト30の図2で示した矢印W方向への移動、二次転写ロール36を介して排出部106から排出されるまでの搬送経路に沿った記録用紙Pの一連の搬送が行われる。
読取制御部210は、前述したように、制御部300により設定された読取周期或いはラインレートで読取りが行われるように、画像読取部200が有する各受光素子の電荷の蓄積及び電荷の読み出しのタイミングを制御して、中間転写ベルト30上に形成された画像の読取動作を行わせる。
制御部300は、例えば、電子回路等で実現することができる。また、制御部300を、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現してもよい。更に又、制御部300を、コンピュータにより実現してもよい。本実施形態では、制御部300をコンピュータにより実現する場合について説明する。
図3に、制御部300を実現するコンピュータ302のハードウェア構成図を示す。コンピュータ302は、CPU(Central Processing Unit)304、ROM(Read Only Memory)306、RAM(Random Access Memory)306、画像形成部IF(Interface)310、画像読取部IF312、操作パネル部IF314、及び通信IF316がバス318を介して接続されて構成されている。
CPU304は、ROM306に記憶されているプログラム(後述する濃度むら補正処理のプログラムも含まれる)を実行する。ROM306には、CPU304が実行するプログラムやCPU304の処理に必要なデータ等が記憶されている。RAM308は、ワークメモリ等として使用される。
なお、CPU304が実行するプログラムを記憶するための記憶媒体は、ROM306に限定されない。例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフレキシブルディスクやDVDディスク、光磁気ディスクやUSB(Universal Serial Bus)メモリ等(不図示)であってもよいし、コンピュータ302に通信IF316を介して接続された他の装置の記憶装置であってもよい。
画像形成部IF310は、画像形成部100と接続するためのインタフェースである。また、画像読取部IF312は、画像読取部200と接続するためのインタフェースである。操作パネル部IF314は、操作パネル部250と接続するためのインタフェースである。通信IF316は、通信手段(例えば、電話回線やLAN等のネットワーク等)に接続された他の装置と通信するためのインタフェースである。
本実施形態の画像形成装置5では、前述したように副走査方向に延びるスジ状の濃度むらを補正するための補正処理が行われる。
図4は、制御部300で実行される濃度むら補正処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。
なお、本実施形態の画像形成部100は複数の画像形成ユニットを備え、カラー画像の印刷が可能な構成となっているが、本実施形態では、スジ状の濃度むら補正は、各色毎に行う。従って、画像形成ユニット10毎に濃度むら補正処理ルーチンを実行して、テストパターンを形成し、各色毎に補正データを生成するものとする。
ステップ400において、利用者が操作パネル部250を操作し、補正モードを選択したか否かを判断する。ここで肯定判断した場合には、補正モードに移行し、ステップ402に進む。補正モードにおいては、上記説明した濃度調整などの制御は停止される。
なお、ここでは、補正モードの選択を、利用者が操作パネル部250を操作して行う例について説明したが、これに限定されず、例えば、予め定められた条件を満たした場合(予め定められた枚数印刷する毎、予め定められた時間間隔経過毎、濃度むらのモニタ結果が予め定められた濃度むらの閾値を超えたとき、予め定められた時刻が到来したとき等)に、補正モードが選択されたと判断され、補正モードに移行するようにしてもよい。また、画像形成装置5のカスタマエンジニア等が、メンテナンスする場合等に操作パネル部250を操作して補正モードを選択するようにしてもよい。
ステップ402において、出力するテストパターンを選択する。本実施形態において、テストパターンは複数種類用意され、各テストパターンの画像データは、制御部300のROM306に予め保持されているものとする。また、テストパターンは、濃度が全面均一の画像とし、例えば、A3サイズ全面の単色(Y,M,C,Kの各色)のハーフトーン画像としてもよい。また、A3サイズと異なる他のサイズ(例えばA4サイズ)であってもよい。なお、制御部300がASICや半導体集積回路等のハードウェアにより実現される場合には、制御部300を構成する内部回路に予め保持させておけばよい。
ここで、テストパターンの種類について説明する。画像形成部100により形成される画像は、多値画像データをスクリーン処理により二値化した二値画像データに基づいて、形成される。該形成された画像は、微細なドット(網点)により構成される。このドットの粗さが一般的にスクリーン線数と呼ばれるものであり、本実施形態では、複数種類のスクリーン線数に対応するテストパターンが用意されている。また、画像形成において複数色を重ね合せたときにモアレ等の画質劣化が生じないよう、YMCK各色毎にスクリーン角度も変える必要があるため、テストパターンも、複数種類のスクリーン角度に対応するテストパターンが用意されている。本実施形態では、少なくとも「スクリーン線数の種類数×スクリーン角度の種類数」で表わされる数だけテストパターンが用意されている。
従って、ステップ402において、制御部300は、複数種類のテストパターンの中から、予め定められたスクリーン線数及びスクリーン角度のテストパターンを選択する。例えば、テストパターンを形成する画像形成ユニット10の色に対応して予め定められたテストパターンを選択してもよい。
ステップ404において、制御部300は、該選択したテストパターンを画像形成部100により形成して画像読取部200により読取る際に、読取画像データにモアレ(ビートノイズという場合もある)が発生しないように、読取画像データの解像度(以下、読取解像度という)が、上記選択したテストパターンに応じた読取解像度となるように読取制御部210を設定する。
ここで、画像読取り時のモアレの発生原理について説明する。
また、図5において、太実線で示す矩形領域は、読取画像データが表わす画像の画素(以下、読取画素という)を表わしている。図5では、破線で示す格子により、各読取画素のサイズを表現した。読取画像データは、読取画素毎の濃度値を表わすデータであるともいえる。ここで、図5の(1)は、読取解像度が300dpiの場合の読取画素を示している。図5の(2)は、読取解像度が150dpiの場合の読取画素を示している。図5の(3)は、読取解像度が200dpiの場合の読取画素を示している。そして、図5に示す黒のドットが、何れかの画像形成ユニット10により形成されたドットである。ここでは、スクリーン角度が0°で、スクリーン線が200線のドットを例に挙げた。
ここで、各ドットは4つの格子領域に跨っているため、1ドット分の濃度値を便宜的に「4」という数値で表わすものとする。
読取解像度が300dpiの場合には、隣り合うドットの中心間の距離(ドットピッチともいう)と、隣り合う読取画素の中心間の距離(読取画素ピッチ)とが合わず、各読取画素に含まれるドットの数が均一にならない。図5(1)に示す例では、6つの読取画素の濃度値は、4,2,2,4,2,2となっており、均一な濃度値にはならない。
読取解像度が150dpiの場合にも、ドットピッチと読取画素ピッチとが合わず、各読取画素に含まれるドットの数が均一にならない。図5(2)に示す例では、3つの読取画素の濃度値は、6,6,4となっており、均一な濃度値にはならない。
読取解像度が200dpiの場合には、ドットピッチと読取画素ピッチとが一致している。従って、図5(3)に示すように、4つの読取画素の濃度値は、4,4,4,4,となっており、均一な濃度値として読取られる。
このように、構造的に均一濃度のスクリーン画像を読取る際に、ドットピッチと読取画素ピッチとが合わない(整数倍の関係にならない)と、読取画素に含まれるドットの数が読取画素毎に異なってしまい、読取画像データにモアレが生じる。なお、図5では、一次元のドット配列に対する読取りを例に挙げてモアレの発生を説明しているが、二次元のドット配列でも同様のことがいえる。従って、主走査方向及び副走査方向において読取画素ピッチが各方向におけるドットピッチの整数倍の関係となるように読取解像度を調整すればよい。しかしながら、ドットが規則的に配置される均一濃度のスクリーン画像においては、主走査方向の読取解像度及び副走査方向の読取解像度の何れか一方を、該一方の方向のドットピッチに合わせて調整すれば、他方の読取解像度や位相に関わらず、モアレは発生しないため、本実施形態では、一方を調整するものとする。
読取画素は、通常、マトリクス状に配列されるため、当然ながら、主走査方向に隣り合う読取画素の副走査方向の位置は等しくなり、副走査方向に隣り合う読取画素の主走査方向の位置は等しくなる。
ここで、読取解像度の具体的な調整方法について説明する。
前述したように、画像形成部100により印刷される画像はスクリーン構造を有している。図6にスクリーン構造の一例を示す。図6において、破線で示す格子により、画像形成時のスクリーン構造の最小単位であるセルが示されている。ここでは、スクリーン線数189.7[lpi]、スクリーン角度18.4[deg]、主走査方向及び副走査方向とも解像度600dpiのスクリーン構造を例示した。
多値画像データをスクリーン構造の二値画像データに変換するスクリーン処理には、スクリーンセルが用いられる。スクリーンセルは、複数のセルからなり、各セルには予め定められた閾値が対応付けられる(配置される)。スクリーン処理では、多値画像データが表わす画像にスクリーンセルを適用し、該スクリーンセルの各セルに対応する閾値と多値画像データの濃度値とを比較し、濃度値が閾値より大きければドットを形成することを示す値(例えば1)、濃度値が閾値より大きくなければドット形成しないことを示す値(例えば0)の2値に変換する。
なお、スクリーン角度が0でない場合には、スクリーンセルを単位とする一行分のスクリーン処理が終了した後、次の行のスクリーン処理を実行する際には、図6に示すように、スクリーン角度に応じて、主走査方向に予め定められたシフト量だけ適用位置をシフトさせてスクリーンセルを適用する。図6の太実線で示す矩形領域の各々がスクリーンセルである。このように、スクリーン処理では、スクリーンセルの適用位置を予め定められたシフト量ずつ主走査方向に徐々にシフトさせることから、ドットの主走査方向の位置もそれに応じて徐々にシフトされ、予め定められた行だけスクリーン処理が終了すると、ドットの主走査方向における位置が一巡して元に戻る。従って、主走査方向の位置が等しく副走査方向において隣り合うドットの中心間の距離を「主走査構造一巡幅」と呼称する。
なお、図6に示すスクリーンセルのサイズ及びシフト量は、以下の通りである。
・スクリーンセルの幅(主走査方向の長さ) Cell_Width:10
・スクリーンセルの高さ(副走査方向の長さ) Cell_Height:1
・シフト量 Shift:7
上記各数値は、スクリーン構造の最小単位であるセルの数により表わされている。
図6に示すスクリーン構造の主走査構造一巡幅は、以下のように説明することができる。スクリーンセルの幅Cell_Widthとシフト量Shiftとの最小公倍数分、主走査方向にスクリーンセルをシフトすれば、スクリーンセルの主走査方向の位置は、一巡して元の位置に戻る。Cell_Width「10」とShift「7」の最小公倍数は70である。すなわち、シフト量7でスクリーンセルのシフトを10回行えば、スクリーンセルの主走査方向の位置が元に戻ることになる。ここで、最小公倍数をシフト量で除算した値が、シフト回数となる。このとき、スクリーンセルの高さCell_Heightは1であるため、Cell_Height「1」×シフト回数「10」=10となり、主走査構造一巡幅は、セル単位で10となる。すなわち、スクリーンセルの幅とシフト量との最小公倍数をスクリーンセルのシフト量で除算した値に対してスクリーンセルの高さを乗算した値に相当する幅が、主走査構造一巡幅となる。
主走査方向の読取画素ピッチを、スクリーンセルの幅に一致させた状態で、図6に示すスクリーン構造の画像を読取ったときの読取画素の配列例を図7に示す。図7における太実線の矩形領域の各々が読取画素である。ここでは、破線で示す格子により、各読取画素のサイズが表現され、該格子のサイズは、画像形成時のスクリーン構造の最小単位であるセルのサイズに等しいものとする。図7に示されるように、幅10、高さ1の読取画素がマトリクス状に配列されており、主走査方向の読取画素ピッチ及びスクリーンセルの幅は共に10である。各読取画素には、ドット1つ分が含まれている。モアレの発生は抑制される。なお、必ずしも読取画素毎に1ドットずつ読取る必要はなく、読取画素毎に均一な量のドットを読取ることができればよい。
しかしながら、前述したように、画像読取部200は、読取素子(受光素子)が主走査方向に複数配列されたラインセンサであって、主走査方向の読取画素ピッチを自由に調整することは困難である。縮小光学系を使用して光学倍率を調整すれば、主走査方向の読取画素ピッチを調整することはできるが、コストが高く、複雑な制御が必要となる。一方、副走査方向の読取画素ピッチは、読取周期を調整することによって調整可能であるため、副走査方向の読取画素ピッチを調整する方が、主走査方向の読取画素ピッチを調整するよりも容易である。
また、前述したように、本実施形態では、副走査方向に延びるスジ成分を補正することを目的として、テストパターンの形成及び読取りを行う。従って、主走査方向の濃度分布が重要となり、副走査方向については高い解像度を確保する必要はない。モアレが抑制されるように調整すると、読取解像度が低下するおそれがあるが、ここでは、副走査方向については高い読取解像度を確保する必要がないため(副走査方向の解像度は犠牲にしても問題ないため)、本実施形態では、読取周期を調整することにより、副走査方向の読取画素ピッチを調整し、モアレの発生を抑制するものとする。
ここでは、図6に示すスクリーン構造の画像を読取る際の最も単純な例として、副走査方向の読取画素ピッチを、主走査構造一巡幅に一致させる場合を例に挙げる。図8に一例を示す。図8において、太実線で表わされる矩形領域の各々は読取画素である。図8においても、破線で示す格子により、各読取画素のサイズを表現しており、該格子のサイズは、画像形成時のスクリーン構造の最小単位の領域であるセルのサイズに等しいものとする。図8に示すように、主走査構造一巡幅、及び副走査方向の読取画素ピッチをセル単位で表わすと、共に10となっている。主走査方向の読取画素ピッチは、セル単位で3となっている。すなわち、読取画素は、セル単位で幅3×高さ10のサイズとなっている。各読取画素に含まれるドットの数は3個で、どの読取画素も同じである。モアレの発生は抑制される。
また、図9に示すように、副走査方向の読取画素ピッチを図8と同様に10(セル単位)とし、主走査方向の読取画素ピッチを4.5(セル単位)としてもよい。この場合も、副走査方向の読取画素ピッチは、主走査構造一巡幅に一致しており、各読取画素に含まれるドットの数は4.5個で、どの読取画素も同じである。モアレの発生は抑制される。
図8及び図9に示した例では、副走査方向の読取画素ピッチをセル単位で10としたが、副走査方向の読取画素ピッチは主走査構造一巡幅のN倍(Nは1以上の整数)であればよく、例えば、セル単位で20(主走査構造一巡幅の2倍)としてもよい(図示省略)。
この関係は、以下の式(1)で表わされる。
主走査構造一巡幅×N=副走査方向の読取画素ピッチ …(1)
このように、副走査方向の読取画素ピッチが、主走査構造一巡幅の整数倍となっていれば、主走査方向の読取解像度(主走査方向の読取画素ピッチ)や位相とは無関係にモアレを抑制することができる。
そこで、制御部300は、ステップ404において、副走査方向の読取画素ピッチが主走査構造一巡幅の整数倍となる読取周期で読取りが行われるように、読取制御部210を設定する。より具体的には、読取制御部210は、1読取周期が副走査方向の読取画素ピッチ分の読取りに対応するように、読取制御部210の読取周期を設定する。なお、読取周期の逆数であるラインレートを設定するようにしてもよい。また、テストパターンを示す情報と、モアレを抑制する読取周期或いはラインレートを示す情報と、を対応付けて、例えばROM306等の記憶手段に予め記憶しておき、ステップ404において制御部300が、該読取周期を示す情報を読み出して設定するようにしてもよい。なお、主走査方向の読取画素ピッチがどのような値でもモアレ発生は抑制され、テストパターンに応じて変更する必要はないため、ここでは説明を省略する。
図4のステップ406において、制御部300は、上記選択したテストパターンが形成されるように画像形成部100を制御する。制御部300は、予め定められた基準の(すなわち未補正の)露光量で露光するための駆動量設定信号が露光量制御部168から駆動部166に供給されるように、露光量制御部168に制御信号を出力する。すなわち、補正モードにおいてテストパターンを形成する場合には、濃度むらの補正がされないように制御される。
ステップ408において、制御部300は、読取制御部210に中間転写ベルト30上に形成されたテストパターンを読取らせる。このとき、読取制御部210は、上記設定された読取周期でテストパターンが読取られるように画像読取部200を制御する。なお、読取制御部210に入力されるクロックを基準として、読取周期(或いはラインレート)をクロック分解能の精度で微細に調整可能なように、読取制御部210の回路を構成するとよい。画像読取部200により読取って得られた画像データは、読取結果(読取画像データ)として制御部300に対して出力される。
ステップ410において、制御部300は、読取画像データに基づいて、スジ状の濃度むらが存在するか否かを判断し、スジ状の濃度むらが存在する場合には、該濃度むらを補正するための補正値の二次元状の分布情報である補正値データを生成する。ここでいう補正値は、露光部14の露光量を補正するための補正値(露光補正値)、又は画像データを補正するための補正値(画像データ補正値)をいう。
ステップ412において、制御部300は、補正モードを終了する。補正モード終了後は、制御部300は、上記生成した補正値データを用いて、露光量或いは出力する画像データを補正して、画像形成部100でスジ状の濃度むらが補正された画像が形成されるように制御する。本実施形態では、モアレが抑制されるように読取周期を調整して得られた読取画像データから補正値データを作成するため、補正精度が上がる。
ここで、他の具体例を挙げて主走査構造一巡幅について詳細に説明する。
主走査方向及び副走査方向の解像度が1200dpiの分解能で表わされたセルを基準として、スクリーンセルの幅Cell_Width:20、スクリーンセルの高さCell_Height:2、シフト量Shift:14、スクリーン線:189.7[lpi]、スクリーン角度:18.4[deg]のスクリーンセルを適用して、スクリーン処理を行って形成したドットの配置例を図10(A)に示す。また、図10(B)は、該スクリーンセルの配置を示すと共に、該スクリーンセルに含まれる各セルに対応する閾値を濃淡で示した図である。図11に、図10(B)の拡大図を示す。
1200dpiで予め定められた均一濃度の多値画像データに、図11に示されるように閾値が対応付けられたスクリーンセルを適用し、各画素毎に閾値と比較してスクリーン処理を行うと、例えば図10(A)に示すスクリーン構造の画像データが生成される。前述したように、スクリーンセルの幅Cell_Widthとシフト量Shiftとの最小公倍数分だけスクリーンセルを主走査方向にシフトすれば、スクリーンセルの主走査方向の位置は、一巡して元の位置に戻る。スクリーンセルの幅Cell_Width「20」と、シフト量Shift「14」の最小公倍数は、140である。すなわち、シフト量14でスクリーンセルのシフトを10回行えば、スクリーンセルの主走査方向の位置が元に戻ることになる。このとき、スクリーンセルの高さCell_Heightは2であるため、Cell_Height「2」×シフト回数「10」=20となり、主走査構造一巡幅は、セル単位で20となる。ここで、1200dpiのセルの一辺を21.16μmとすると、主走査構造一巡幅は、20×21.16μm=0.4232mmと表わすこともできる。
なお、上記実施形態においては、1読取周期が副走査方向の読取画素ピッチ分の読取りに対応するように画像読取部200の読取周期を制御し、上記画像読取部200から出力された画像データを、解像度変換せずにそのままテストパターンの読取結果(読取画像データ)として用いる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、前述したように、上記画像読取部200から出力された画像データを解像度変換した画像データをテストパターンの読取結果(読取画像データ)として用いてもよい。例えば、副走査方向の読取画素ピッチ分の読取りを、副走査方向の読取画素ピッチ分の読取りに対応する読取周期よりも短い読取周期で複数回に分けて読取り、該複数回の測定濃度値を加算或いは平均化して(解像度変換)、1読取画素分の濃度値を得るようにしてもよい。この場合には、最終的に得られる読取画像データの副走査方向の読取解像度は、画像読取部200の読取動作時の実質的な読取分解能よりも低くなる。
ここで、1読取周期に対応する副走査方向の読取幅を、「副走査方向読取幅」と呼称する。
副走査方向の読取画素ピッチ分の読取りに対応する読取周期よりも短い読取周期で複数回(m回)に分けて読取る場合には、副走査方向の読取画素ピッチを、以下の式(2)で表わすことができる。
副走査方向の読取画素ピッチ=副走査方向読取幅×m (mは2以上の整数)…(2)
なお、読取画素ピッチ=副走査方向読取幅の場合も含めて、式(2)を一般化すると、以下の式(3)で表わすことができる。
副走査方向の読取画素ピッチ=副走査方向読取幅×M (Mは1以上の整数)…(3)
式(3)を式(1)に代入すると、式(4)が得られる。
主走査構造一巡幅×N=副走査方向読取幅×M …(4)
なお、主走査構造一巡幅及び副走査方向読取幅は、mm等の長さを表わす単位で表現してもよいし、セルを単位としてセルの個数で表現してもよい。
制御部300は、式(4)を満たす読取周期を読取制御部210に設定する。すなわち、制御部300は、「主走査構造一巡幅×N」を均等にM分割したときの間隔が、副走査方向読取幅となるように、読取周期を制御する。例えば、M=2としたとき、副走査方向読取幅は、主走査構造一巡幅×Nの1/2となる。この読取幅が1読取周期で読取られるように制御する。
画像読取部200により読取って得られたテストパターンの画像データは、制御部300に供給される。Mが2以上の整数とされた場合には、制御部300は、画像読取部200から供給された読取画像データの副走査方向の読取解像度を予め定められた解像度の読取画像データに変換する。ここでは、前述したように、制御部300は、画像読取部200から供給された読取画像データの副走査方向に並ぶ(主走査方向における位置が等しい)M個の濃度値を加算するか或いは平均化することにより、1読取画素毎の濃度値からなる読取画像データを生成する。
このような処理によっても、読取画素ピッチを主走査構造一巡幅のN倍とすることができるため、モアレ発生は抑制される。
なお、上記実施形態では、タンデム型の画像形成部100を例に挙げて説明したが、画像形成部100は、上記タンデム型の構成に限定されない。例えば、図12に示すように、回転式の現像装置718が設けられた画像形成部710であってもよい。
感光体712は図示しないモータで矢印Aの方向に回転されるように設けられている。感光体712の周囲には、帯電ロール714、露光装置716、現像装置718、一次転写器732、及びクリーニング装置722が配置されている。
帯電ロール714は、感光体712の表面を帯電し、露光装置716は、画像データに応じて、帯電した感光体712の表面をレーザビームによって露光して静電潜像を形成する。
現像装置718には、C、M、Y、K色のトナーを用いる現像器718Y、718M、718C、718Kが周方向に沿って配置されており、各々現像ローラ720を備え、内部に各々C,M,Y,Kの色のトナーを貯留している。各現像器718Y,718M,718C,718Kは、感光体712上の静電潜像をそれぞれC,M、Y、K色のトナーで現像する。現像する際には、図示しないモータによって現像装置718を回転させ、当該現像器が感光体712の潜像画像に対向するように位置合わせされる。
感光体712上に現像された各トナー画像は、一次転写器732によって矢印B方向に回転される中間転写ベルト724に順次転写されて、各トナー画像が重ね合わされる。
記録用紙収納部734から引き出しロール736で搬送路に引き出された記録用紙Pはロール対738,740によって2次転写ロール742の転写位置に搬送される。中間転写ベルト724上に形成されたトナー像はこの転写位置で記録用紙P上に転写され、定着装置744で熱定着されて不図示の排出部に排出される。
中間転写ベルト724の一次転写位置の下流側には、図1の画像読取部200に相当する画像読取部750が設けられている。そして、上記実施形態と同様に、補正モードにおけるテストパターンの読取りの際には、不図示の読取制御部により、副走査方向の読取画素ピッチが主走査構造一巡幅の整数倍になるように、画像読取部750の読取周期が制御される。
また、上記実施形態では、カラー画像の形成が可能な画像形成部100について説明したが、これに限定されず、例えば画像形成ユニットが1つ設けられたモノクロ印刷のみが可能な画像形成部であってもよい。
なお、画像形成装置5に設けられた制御部300で補正値データを生成する例について説明したが、これに限定されず、例えば、画像形成装置5と通信手段を介して通信可能な外部の装置にテストパターンの読取結果を送信し、該外部の装置で補正値データの生成を行うようにしてもよい。
なお、上記では、読取周期(ラインレート)を調整する例ついて説明したが、もちろん、高価ではあるが、縮小光学系を用いて光学倍率を変更することにより調整してもよい。