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JP2013158956A - 画像データの退避機能を備えた画像処理装置 - Google Patents

画像データの退避機能を備えた画像処理装置 Download PDF

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JP2013158956A
JP2013158956A JP2012020809A JP2012020809A JP2013158956A JP 2013158956 A JP2013158956 A JP 2013158956A JP 2012020809 A JP2012020809 A JP 2012020809A JP 2012020809 A JP2012020809 A JP 2012020809A JP 2013158956 A JP2013158956 A JP 2013158956A
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Hiroshi Maeda
博 前田
Kenji Ogasawara
健二 小笠原
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Abstract

【課題】不揮発性の画像データ記憶装置を備えずに、画像データを消失することなく、より一層電力消費量が低い省電力モードに移行することができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置100は、揮発性の画像メモリ116と、構成各部に電力を供給する電源部160と、電源部160を制御して画像処理装置100を通常モードと省電力モードとの間で遷移させるCPU102と、画像メモリ116に記憶された画像データを画像処理装置100の外部装置に記憶させるネットワークI/F部108とを備え、CPU102が画像処理装置100を省電力モードに遷移させるときに、ネットワークI/F部108は、画像メモリ116に記憶された画像データを外部装置に記憶させ、その後、電源部160は画像メモリ116への電力供給を停止する。これにより、画像データを消失することなく、従来よりも電力消費量が低い省電力モードに移行することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像データを記憶するための不揮発性記憶装置を備えていなくても、処理対象の画像データを消失することなく、安全に省電力モードに遷移することができる画像データの退避機能を備えた画像処理装置に関する。
電子機器である画像処理装置の1種として、多くの事業所(会社、事務所等)に、記録紙に画像を形成する画像形成装置(代表的にはコピー機)が導入されている。このような事業所において、プリンタ機能又はコピー機能等を備えた画像形成装置をネットワークに接続し、これらを複数のユーザで共用するケースが多くなっている。このような画像形成装置の1種である複合機(MFP(MultiFunction Peripheral))は、コピーモード、ファクシミリモード(以下、ファクシミリをFAXともいう)、ネットワーク対応のプリンタモード、及びスキャナモードのように、複数の基本的な動作モードを備える。
画像形成装置は電源オンからの起動時及びコピー機能実行時には非常に多くの電力を消費する。電子写真プロセスの画像形成部を備えた画像形成装置では、感光体上に記録再現されたトナー像を記録紙上に転写する。加熱定着部はヒータ等の熱源を備え、記録紙上に転写されたトナーを、所定の温度及び圧力によって記録紙上に定着させる。したがって、画像形成が常に速やかに行なえる環境を提供しようとすると、加熱定着部の温度を一定に保つ必要がある。そのためにはヒータ等の熱源への通電制御を常に行なう必要がある。例えば、コピー実行までの時間が短縮されるように、待機時(いわゆるレディ状態)においても定着部のローラの温度をある程度の温度に保つことが行なわれる。
そうした制御を行なうと、当然に電力消費量が増加するという問題がある。1日の中でそれ程コピー機の利用頻度がない場合にも、上記のように定着部を保温状態にしておくことは、非常に無駄である。ヒータは大きな電力を必要とするため、省エネルギー(以下、省エネともいう)の観点からは特に問題である。最近では事業所での消費電力を節約することが重要視されており、このように大きな電力を常に必要とするのは適切ではない。
そこで、近年では、画像形成装置が一定に時間以上使用されなければ、画像形成部のヒータ等の電力消費量が大きい部分への電力供給を停止して、省電力モードになる機能を備えた画像形成装置が知られている。また、画像形成装置を強制的に省電力モードに遷移させるための節電キーを備えた画像形成装置も知られている。
さらに電力消費を低減するために、下記特許文献1には、画像形成する印刷エンジンだけでなく、印刷エンジンを制御して画像形成を行なう印刷コントローラをも省電力モードに遷移させる画像形成装置が開示されている。この画像形成装置は、内部に不揮発性メモリを備え、一時的にプログラム及び設定データを不揮発性メモリに格納して、印刷エンジンだけでなく、CPUを含む印刷コントローラをも省電力モードに遷移させる。
特開2004−74621号公報
特許文献1によれば、画像形成装置の消費電力をより一層低減することができる。しかし、そのためには、画像形成装置は、内部に書換え可能な不揮発性記憶装置(メモリ、ハードディスク等)を備えていなければならない。低価格の画像形成装置には、ハードディスク等の不揮発性記憶装置を備えておらず、画像を処理するためのメモリとしては揮発性メモリしか備えていないものがある。したがって、不揮発性記憶装置を備えていない画像形成装置では、特許文献1に開示された技術を適用することができず、十分な省電力を実現できない問題がある。
また、消費電力低減の必要性は、画像形成装置に限らない。記録紙に画像を形成する機能を持たない画像処理装置(ネットワークスキャナ等)においても、すぐに使用できるように常に電源がオンされた状態に置かれることがあるので、より一層消費電力量が小さい省電力モードを実現することが望ましい。
したがって、本発明は、画像データを記憶するための不揮発性記憶装置を備えていなくても、画像データを消失することなく安全に、より一層電力消費量が低い省電力モードに遷移することができる画像処理装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、下記によって達成することができる。
即ち、本発明に係る画像処理装置は、画像データを記憶する揮発性の記憶部を有する画像処理装置であって、画像処理装置を構成する各部に電力を供給する電力供給部と、電力供給部を制御して、画像処理装置を、通常の動作状態である通常モードと、通常モードよりも電力消費量が少ない状態である省電力モードとの間で遷移させるモード制御部と、記記憶部に記憶された画像データを、画像処理装置の外部装置に記憶させる退避部とを備え、モード制御部が画像処理装置を省電力モードに遷移させるときに、退避部は、記憶部に記憶された画像データを外部装置に記憶させる。
好ましくは、モード制御部が画像処理装置を省電力モードに遷移させるときに、電力供給部は、退避部が記憶部に記憶された画像データを外部装置に記憶させることができたか否かに応じて、記憶部への電力供給を停止する処理と、記憶部への電力供給を維持する処理とを選択的に実行する。
より好ましくは、電力供給部は、退避部が画像データを外部装置に記憶させた後に、記憶部への電力供給を停止する。
さらに好ましくは、画像処理装置は、画像データを用いて記録紙上に画像を形成する画像形成部をさらに備え、画像形成部による記録紙上への画像形成が中断したときに、モード制御部は、退避部が画像データを外部装置に記憶させた後、画像処理装置を省電力モードに遷移させる。
好ましくは、画像処理装置は、画像を形成するジョブを受信する受信部と、ジョブを用いて画像データを記憶部に生成する画像データ生成部とをさらに備え、記憶部への電力供給が停止された省電力モードにおいて、受信部がジョブを受信したときに、電力供給部は記憶部に電力を供給し、画像データ生成部は、受信したジョブを用いて記憶部に画像データを生成し、退避部は、記憶部の画像データを外部装置に記憶させ、電力供給部は、退避部が記憶部の画像データを外部装置に記憶させた後、記憶部への電力供給を停止する。
モード制御部が、画像処理装置を省電力モードから通常モードに遷移させるとき、外部装置に記憶された画像データを取得して記憶部に記憶させる読出部をさらに備える。
本発明によれば、省電力モードに遷移するときに画像データを外部装置に退避することができるので、画像データを記憶するための不揮発性記憶装置を備えていない画像処理装置であっても、画像データを消失することなく、従来よりもより一層電力消費量が少ない省電力モードに遷移することができる。
また、紙詰まり、記録紙切れ、トナー切れ等により画像形成が中断した場合にも、画像データを外部装置に送信して省電力モードに遷移することにより、詰まった紙の除去、記録紙の補充、又はトナーカセットの交換等、画像形成の中断に対処する間に、無駄な電力消費を抑制することができる。
また、省電力モード中に、プリントジョブ等の画像形成ジョブを受信した場合、受信したジョブを用いて生成した画像データを外部装置に退避させることによって、省電力状態を維持することができるので、より一層電力消費量を低減することができる。
また、通常モードに復帰するときに、外部装置に退避させた画像データを読出すことにより、省電力モードに遷移する前の状態に戻ることができるので、中断したジョブを速やかに実行することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置のネットワーク接続構成を示すブロック図である。 図1に示した画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。 図1に示した画像形成装置の操作部を示す正面図である。 図1に示した画像形成装置において実行されるデータ退避プログラムの制御構成を示すフローチャートである。 図1に示した画像形成装置において実行される省電力モードからの復帰プログラムの制御構成を示すフローチャートである。 操作部に表示される画面を示す図である。 省電力モードにおいてジョブを受信した場合に実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能等の複数の機能を備えたデジタル複合機である。画像形成装置は、画像形成装置自体の稼働状況に応じて予め設定された条件にしたがって、内部の通電状態を変化させる機能を備えており、電力消費を抑えた省電力状態を実現する。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100は、ネットワーク190に接続される。ネットワーク190には、サーバコンピュータ(以下、単にサーバともいう)180、端末装置182、ルータ184、及びハードディスクドライブ(Hard Disk Drive。以下、HDDという)186が接続されている。サーバ180は、例えば、画像形成装置100を管理するプリントサーバである。端末装置182は、例えばコンピュータである。サーバ180がプリントサーバとしての機能を備えている場合、サーバ180は、ユーザが端末装置182を操作して画像形成装置100により画像形成(印刷)することを可能にする。ルータ184は、ネットワーク190をインターネット192に接続する。ネットワーク190は、LAN等のイントラネットである。HDD186はネットワーク接続機能を備えている。HDD186は、CPU、ROM及びRAM等を備えており、CPUが所定のプログラムを実行することにより、ネットワーク190に接続された外部装置(画像形成装置100、サーバ180、及び端末装置182等)に記憶媒体としての機能を提供する。ネットワーク190には画像形成装置100以外にも、これと同様の機能を有する画像形成装置が接続され得るが、図1では代表的に1台のみを示している。同様に、ネットワーク190には、複数の端末装置、複数のサーバ、複数のHDDが接続されていてもよいが、図1では代表的にそれぞれ1台のみを示している。
図2を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置100は、制御部(以下、CPUという)102、ROM(Read Only Memory)104、設定記憶部106、ネットワークI/F部108、外部機器I/F部110、原稿読取部112、画像形成部114、画像メモリ116、操作部130、及び電源部160を備えている。さらに、画像形成装置100は、これらが接続されるバス162を備えている。各部間のデータ(制御情報を含む)交換は、バス162を介して行なわれる。
ROM104は、不揮発性記憶装置であり、画像形成装置100の動作を制御するのに必要なプログラム及びデータが記憶されている。CPU102は、ROM104に記憶されたプログラムにしたがって、画像形成装置100全体を制御し、画像形成装置100の各機能を実現する。設定記憶部106は、例えば電気的に書換え可能な不揮発性の記憶装置であり、例えばEEPROMである。設定記憶部106には、画像形成装置100の動作状態に関する情報が記憶される。後述するデータ退避機能を実行中に必要なデータが記憶される。
原稿読取部112は、画像を読取るためのCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)と、原稿台、自動原稿送り装置(ADF)等にセットされた原稿を検知する原稿検知センサとを備え、原稿を読取って画像データを入力する。画像データは画像メモリ116に一時的に記憶される。画像メモリ116は、電力が供給されなくなるとデータを消失する揮発性の記憶装置であり、例えばSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)である。
画像形成部114は、読取った画像データに対して種々の画像処理が実行されて生成された画像データを、給紙部(図示せず)から供給される記録紙に印刷する。
電源部160は、CPU102の制御を受けて、各部に必要な電力を供給する。後述する省電力モードにおいては、モードに応じて、所定の部分にのみ電力を供給し、それ以外の部分への電力供給を停止する。
操作部130は、ユーザによる画像形成装置100に対する指示等の入力を受付ける。図3を参照して、操作部130は、タッチパネルディスプレイ132及び操作キー部134を備えている。タッチパネルディスプレイ132は、液晶パネル等で構成された表示パネルと、表示パネルの上に配置され、タッチされた位置を検出するタッチパネルとを含む。操作キー部134には、各種のハードウェアキーが配置される。
操作キー部134の右端には、電源をオン/オフするための電源キー136、画像形成装置100を省電力モードに遷移させる、又は省電力モードから通常モードに復帰させるための節電キー138、及び、電源オンの場合に点灯するLEDランプ140が配置されている。それらの左側には、プリント等の実行を指示するためのスタートキー142と、実行を停止させるためのストップキー144が配置されている。さらのその左側のテンキー領域146には、“0”〜“9”の数値キー、クリアキー“C”等が配置されている。
テンキー領域の左側には、ホームキー148、システム設定キー150、及びジョブ状況キー152が配置されている。ホームキー148は、タッチパネルディスプレイ132に、各種機能(コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能)を選択するための画面であるホーム画面を表示させるためのキーである。ユーザは、ホーム画面に表示された各機能を表すアイコンにタッチすることで、各機能を選択することができる。表示される画面上で、選択された機能に関する条件を設定し、スタートキー142が押されると、選択された機能が実行される。システム設定キー150は、画像形成装置100の各機能に関するデフォルト設定等の基本設定を行なうため画面を、タッチパネルディスプレイ132に表示させるためのキーである。ジョブ状況キー152は、画像形成装置100によるジョブの実行状況に関する情報を、タッチパネルディスプレイ132に表示させるためのキーである。
タッチパネルディスプレイ132に表示される画像は、画面生成部(図示せず)によって生成される。ユーザは、タッチパネルディスプレイ132に表示される画面によって、画像形成装置100の状態及びジョブの処理状況等の確認を行なう。ユーザは、タッチパネルディスプレイ132にアイコン等の形式で表示されたキーを、表示パネルに重ねられたタッチパネル上で選択する(タッチパネル上の該当部分にタッチする)ことによって、画像形成装置100の機能設定及び動作指示等を行なうことができる。
CPU102は、操作部130に設けられたタッチパネルディスプレイ132のタッチパネル、及び操作キー部134の各キーに対するユーザの操作を監視すると共に、画面生成部を制御して、タッチパネルディスプレイ132の表示パネルに画像形成装置100の状態に関する情報等のユーザに通知すべき情報等を表示する。
ネットワークI/F部108は、ネットワーク190に接続され、画像形成装置100がネットワーク190を介して外部装置と通信するためのインターフェイスであり、例えばNIC(Network Interface Card)である。外部機器I/F部110は、USBメモリ、SDメモリカード等の外部機器とのインターフェイスである。
さらに、画像形成装置100は、FAX通信部(図示せず)を備えている。FAX通信部は、外部の公衆電話回線(図示せず)に接続され、画像形成装置100が公衆電話回線を介して外部装置とFAX通信するためのインターフェイスであるFAXモデムを備えている。
以下、画像形成装置100が搭載している機能(コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能)を実行する各モードについて簡単に説明する。
(コピーモード)
画像形成装置100を複写機として利用する場合には、原稿読取部112によって読取られた原稿の画像データが、画像形成部114から複写物として出力される。
原稿読取部112に装備されたCCDにより、読取位置にセットされた原稿の画像を電子的に読取ることができる。読取られた画像データは、画像メモリ116上に出力データ(印刷用データ)として完成された後、画像形成のタイミングに合わせて、画像データは画像形成部114へと伝送される。
記録紙は、給紙部からピックアップローラによって引き出され、複数の搬送用ローラによって、画像形成部114まで搬送される。画像形成部114では、帯電された感光体ドラムを入力された画像データに応じて露光することにより、感光体ドラムの表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する。感光体ドラム上の静電潜像部分にトナーを付着させた後、トナーによる画像を、転写ベルトを介して、搬送された記録紙に転写させる。その後、記録紙は加熱及び加圧され(これにより記録紙に画像が定着する)、排紙トレイに排出される。
(プリンタモード)
画像形成装置100をプリンタとして利用する場合には、ネットワークI/F部108を介して受信した画像データが画像メモリ116等を介して画像形成部114から出力される。
ネットワークI/F部108は、ネットワーク190に接続された端末装置182から画像データを受信する。受信された画像データは、出力画像データとしてページ単位に画像メモリ116上に形成された後、上記したコピーモードと同様に画像形成部114へと伝送され、画像形成が行なわれる。
(スキャナモード)
画像形成装置100を、例えばネットワークスキャナとして利用する場合には、原稿読取部112において読取られた原稿の画像データを、ネットワークI/F部108からネットワーク190を介して端末装置182へ送信する。この場合にも、原稿読取部112に装備されたCCDにより原稿を電子的に読取る。読取られた原稿の画像データは、画像メモリ116上に出力データとして完成された後、操作部130を介して指定された送信先との通信を確立した上で、ネットワークI/F部108から、指示された送信先へと送信され得る。
(ファクシミリモード)
画像形成装置100は、FAX通信部及び公衆電話回線を介して外部のファクシミリ装置とFAX送受信することができる。
画像形成装置100をファクシミリ装置として使用する場合、ファクシミリ装置からFAX受信したデータを、画像データとして画像メモリ116上に形成し、上記と同様に、画像形成部114による印刷を実行する。また、画像形成装置100は、画像メモリ116の画像データを、FAX通信用のデータ形式に変換して、FAX通信部及び公衆電話回線を介して外部のファクシミリ装置に送信する。
以下、図4を参照して、画像形成装置100が省電力モードに遷移する場合に、CPU102が実行するデータ退避プログラムの制御構造に関して具体的に説明する。ここでは、電源部160から画像形成装置100の各部への電力供給状態によって、表1に示す3つのモードがあるとする。
Figure 2013158956
通常モードでは、電源部160から画像形成装置100の各部に必要な電力が供給され、画像形成装置100は、ユーザの操作を受けて各機能(コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能等)を実行することができる。通常モードの消費電力は、例えば約60Wである。
第1省電力モードは、画像メモリ116に電力が供給されているが、その他の画像形成部114及び操作部130等には電力が供給されていない状態である。ここでは、揮発性メモリである画像メモリ116への電力供給がポイントであるので、「画像形成装置・操作部等」と表示しているが、これら以外の構成部分も含まれている。第1省電力モードの消費電力は、例えば約7Wである。第2省電力モードは、画像メモリ116にも電力が供給されていない状態であり、最も電力消費量が小さい。第2省電力モードの電力消費量は、例えば約1Wである。
なお、通常モード、第1省電力モード及び第2省電力モードの何れのモードにおいても、CPU102、ROM104、設定記憶部106、及びネットワークI/F部108には常に電力が供給されている。
画像形成装置100の電源がオンされたとき、又は、画像形成装置100が省電力モードから復帰したときに実行されるウォームアップ処理が終了した後、ステップ400において、CPU102は、外部から何らかの指示を受けたか否かを判定する。即ち、CPU102は、操作部130の操作を受けたか否か、ネットワーク190を介してプリントジョブを受信したか否か、及びFAXデータを受信したか否か等を判定する。何らかの指示を受けたと判定された場合、制御はステップ404に移行する。そうでなければ、制御はステップ402に移行する。
ステップ402において、CPU102は、省電力モードに遷移すべきか否かを判定する。即ち、CPU102は、何も指示を受けない状態が、所定時間以上続いたか否かを判定する。所定時間は、例えば予め初期設定されている。CPU102は、画像形成装置100の電源がオンされたとき、又は、画像形成装置100が省電力モードから復帰したときに実行されるウォームアップ処理が終わった時点で、内部のタイマから現在時刻の情報(以下、単に現在時刻ともいう)を取得し、例えば設定記憶部106に記憶する。その後、CPU102は、ステップ402において、内部のタイマから現在時刻を取得して、設定記憶部106に記憶されている時刻との差が、所定時間以上であるか否かを判定する。省電力モードに遷移すべき(何も指示を受けない状態が所定時間以上続いた)と判定された場合、制御はステップ412に移行する。そうでなければ、制御はステップ400に戻る。
ステップ404において、CPU102は、ステップ402で受けた指示が終了の指示であるか否かを判定する。終了の指示は、例えば、画像形成装置100の電源キー136が押される(電源OFF)ことによってなされる。終了の指示を受けたと判定された場合、制御はステップ406に移行し、CPU102は、電源をオフするための終了処理(各部への電力供給の停止等)を実行し、本プログラムは終了する。そうでなければ、制御はステップ408に移行する。
ステップ408において、CPU102は、ステップ402で受けた指示が省電力モードに遷移する指示であるか否かを判定する。即ち、節電キー138が押されたか否かを判定する。省電力モードに遷移する指示であると判定された場合、制御はステップ412に移行する。そうでなければ、制御はステップ410に移行し、ステップ410においてCPU102はステップ402で受けた指示に対応する処理を実行し、その後、制御はステップ400に戻る。
ステップ412において、CPU102は、画像メモリ116に画像データがあるか否かを判定する。画像データがあると判定された場合、制御はステップ418に移行する。ぞうでなければ、制御はステップ414に移行する。ここで、画像データとは、原稿の1ページ分の画像データを意味し、1ページに満たない画像データは含まれない。即ち、原稿をスキャンして画像データを画像メモリ116上に形成している途中段階の画像データしか、画像メモリ116になかった場合、CPU102は画像データがないと判定する。少なくとも1ページ分の画像データがあれば(複数ページの画像データがあってもよい)、途中段階の画像データが画像メモリ116にあったとしても、CPU102は画像データがあると判定する。
ステップ414において、CPU102は、設定記憶部106に画像データの退避の有無を表す情報(以下「退避情報」という)として、画像データを退避していないこと(以下「退避なし」という)を表すデータを、設定記憶部106に記憶する。例えば、CPU102は、退避なしを表すデータとして“0”を記憶する。
ステップ416において、CPU102は、画像形成装置100を第2省電力モードに遷移させる。即ち、CPU102は、電源部160を制御して、画像メモリ116を含めて各部への電力供給を停止する。その後、制御はステップ430に移行する。
ステップ412において画像データがあると判定された場合、ステップ418において、CPU102は、サーバ180に接続可能か否かを判定する。画像データの送信先として、サーバ180のアドレスが、例えば初期設定により、設定記憶部106に設定されているとする。例えば、ネットワークアドレス(以下、単にアドレスともいう)がIPアドレスであれば、CPU102は、サーバ180のIPアドレスを指定して、TCP/IPのコマンド(例えば、PINGコマンド)を送信し、それに対するサーバ180からの応答を正常に受信できた場合、サーバ180に接続可能(データ送信可能)であると判定する。サーバ180からの応答を正常に受信できなかった場合、CPU102は、サーバ180に接続不可能(データ送信不可能)であると判定する。サーバ180に接続可能であると判定された場合、制御はステップ420に移行する。そうでなければ、制御はステップ426に移行する。
ステップ420において、CPU102は、画像メモリ116にある画像データを、サーバ180に(サーバ180のアドレスを指定して)送信する。このとき、CPU102は、原稿の1ページに満たない画像データは送信しない。即ち、画像メモリ116上に原稿1ページとして形成された画像データのみを送信する。送信されるデータには、所定のコマンド(以下「保存コマンド」という)及び画像形成装置のアドレス(具体的にはネットワークI/F部108のアドレス)が含まれる。
画像形成装置100から送信されたデータを受信したサーバ180は、保存コマンドを認識して、受信した画像データを、所定のファイルを付してハードディスク等の不揮発性の記憶装置に記憶する。後述するように、サーバ180は、受信した画像データを、画像形成装置100からの要求を受けて、画像形成装置100に送信するので、記憶した画像データ(ファイル)と送信先(画像形成装置100)との対応を記憶する。例えば、サーバ180は、ファイル名と、送信元である画像形成装置100のアドレス(ネットワークI/F部108のアドレス)とを対応させたテーブルを記憶する。画像形成装置100のアドレスは、例えばグローバルIPアドレである。画像形成装置100のアドレスがプライベートアドレスであれば、画像形成装置100のアドレスは、ルータのIPアドレスとルータが管理するネットワーク190内で画像形成装置100を特定する情報(例えば、プライベートアドレス)とを含む。
ステップ422において、CPU102は、設定記憶部106に画像データの退避情報として、画像データを退避したこと(以下「退避あり」という)を表すデータを、設定記憶部106に記憶する。例えば、CPU102は、退避ありを表すデータとして“1”を記憶する。
ステップ424において、CPU102は、画像形成装置100を第2省電力モードに遷移させる。即ち、CPU102は、電源部160を制御して、画像メモリ116を含めて各部への電力供給を停止する。その後、制御は、ステップ430に移行する。
ステップ418においてサーバ180に接続可能と判定されなかった場合、ステップ426において、CPU102は、設定記憶部106に画像データの退避情報として、退避なしを表すデータ“0”を、設定記憶部106に記憶する。
ステップ428において、CPU102は、画像形成装置100を第1省電力モードに遷移させる。即ち、CPU102は、電源部160を制御して、画像メモリ116への電力供給を維持したまま、画像形成部114及び操作部130等への電力供給を停止する。その後、制御は、ステップ430に移行する。
ステップ430において、CPU102は、省電力モードの監視プログラムを起動して、本プログラムを終了する。後述する監視プログラムは、省電力モードにおいて、CPU102によって実行され、画像形成装置100を通常モードに復帰させるためのプログラムである。
以上によって、画像形成装置100は、省電力モードに遷移すべき場合に、画像メモリ116に画像データがあれば、画像データをサーバ180に送信する(退避させる)ので、画像メモリ116への電力供給をも停止することができ、最も電力消費量が小さい第2省電力モードに遷移することができる。また、画像メモリ116に画像データがない場合には、画像データをサーバ180に送信することなく、直ちに画像メモリ116への電力供給をも停止することができ、速やかに第2省電力モードに遷移することができる。何らかの理由でサーバ180に接続できない場合には、画像形成装置100は、画像メモリ116への電力供給を維持したまま、その他の部分への電力供給を停止し、第1省電力モードに遷移することができる。したがって、画像データを消失することなく、不要な電力消費を低減することができる。
また、画像形成中に紙詰まり、記録紙切れ、又はトナー切れ等が発生し、画像形成が中断した場合、所定時間そのままであれば(ステップ402での判定結果がYes)、省電力モードに遷移する。即ち、画像メモリ上の画像データを退避して、第2省電力モードに遷移することができる。したがって、画像形成装置100の近くにユーザ又は管理者がいない場合に、画像形成が中断した状態で通常モードのまま無駄に電力が消費されることを防止することができる。
次に、図5を参照して、画像形成装置100の省電力モードにおいて、CPU102によって実行される監視プログラムの制御構造に関して説明する。
ステップ600において、CPU102は、画像形成装置100を通常モードに復帰させる条件が満たされたか否かを判定する。具体的には、CPU102は、操作キー部134の節電キー138が押されたか否か、ネットワーク190を介して外部からプリントジョブを受信したか否か、又は、電話回線を介して外部からFAXデータを受信したか否かを判定する。節電キー138が押されたか場合、プリントジョブを受信した場合、又は、FAXデータを受信した場合に、通常モードに復帰すべき条件を満たすと判定され、制御はステップ602に移行する。そうでなければ、ステップ600が繰返される。
ステップ602において、CPU102は、サーバ180に退避した画像データがあるか否かを判定する。具体的には、CPU102は、設定記憶部106から読出した退避情報が、退避ありを表すデータ“1”であるか否かを判定する。退避情報が“1”であれば、退避した画像データがあると判定され、制御はステップ604に移行する。そうでなければ、制御はステップ616に移行する。
ステップ604において、CPU102は、設定記憶部106から読出したサーバ180のアドレスを用いて、ステップ418と同様に、サーバ180に接続可能か否かを判定する。サーバ180に接続可能(データ送信可能)であると判定された場合、制御はステップ606に移行する。そうでなければ、制御はステップ614に移行する。
ステップ606において、CPU102は、サーバ180に画像データを要求する。例えば、CPU102は、ネットワークI/F部108のアドレス(例えば、IPアドレス)及び所定のコマンド(以下「要求コマンド」という)をサーバ180に送信する。このとき、CPU102は、現在時刻をタイマから取得し、設定記憶部106に記憶する。さらに、CPU102は、電源部160を制御して、画像メモリ116への電力供給を開始させる。これは、ステップ602で、退避した画像データがあると判定されたので、画像形成装置100が第2省電力モードになっているからである。
要求コマンドを受信したサーバ180は、同時に受信したアドレスを用いて、このアドレスに対応するファイル(画像データ)を特定する。そして、サーバ180は、受信したアドレスを送信先アドレスに指定して、特定したファイルを送信する。このとき送信されるファイルは、画像形成装置100から受信して記憶した画像データである。なお、サーバ180は、受信したアドレスに対応するファイルを特定できない場合等、何らかのエラーが生じた場合、受信したアドレスを送信先アドレスに指定してエラー情報を送信する。
ステップ608において、CPU102は、サーバ180からデータを受信したか否かを判定する。受信したと判定された場合、制御はステップ610に移行する。そうでなければ、制御はステップ612に移行する。
ステップ610において、CPU102は、受信した画像データを画像メモリ116に記憶する。その後、制御はステップ616に移行する。
ステップ608で画像データを受信しなかったと判定された場合、ステップ612において、CPU102は、エラーが発生したか否かを判定する。エラーの発生とは、CPU102がサーバ180からエラーを受信したこと、又は、タイムアウトエラーが発生したことを意味する。タイムアウトエラーとは、ステップ606で設定記憶部106に記憶した現在時刻から所定時間が経過したことを意味する。エラーが発生したと判定された場合、制御はステップ614に移行する。そうでなければ、制御はステップ608に戻る。
ステップ608及びステップ612が繰返されることによって、CPU102は所定の時間サーバ180からのデータを待受け、所定時間内にデータを受信できなければ、制御はステップ614に移行する。CPU102がサーバ180からデータを受信した場合、受信したデータに応じて、画像データであれば制御はステップ610に移行し、エラーデータであれば、制御はステップ614に移行する。
ステップ614において、CPU102は、電源部160を制御して、タッチパネルディスプレイ132及び画面生成部への電力供給を開始し、エラーメッセージを含む画面をタッチパネルディスプレイ132に表示する。例えば、サーバ180からエラーを受信した場合、図6に示すような画面が表示される。図6では、ホーム画面の上に、エラーメッセージを表示したサブウィンドウ700が表示されている。ユーザによってOKキー702、又はサブウィンドウ700の右上の「×」がタッチされると、サブウィンドウ700は消去され、ホーム画面がタッチパネルディスプレイ132の全面に表示される。 ステップ604で、サーバに接続不可能と判定された後にステップ614が実行される場合には、例えば、「サーバと通信できないため、省電力モードに遷移する前にサーバに保存した画像データを読出すことができません。通信状態を確認してください。」と表示される。
ステップ616において、CPU102は、画像形成装置100を通常モードに復帰させ、本プログラムを終了する。即ち、CPU102は、電源部160を制御して、画像形成装置100を構成する各部に必要な電力を供給させる。
以上によって、省電力モードにある画像形成装置100は、通常モードに復帰する条件が満たされた場合、サーバ180に退避した画像データがあれば、それをサーバ180から取得して、通常モードに復帰することができる。したがって、省電力モードに遷移した時点で、画像メモリ116に残っていた画像データに対する処理を継続することができる。また、省電力モードに遷移するときに、サーバ180に画像データを退避させたが、通常のモードに復帰するときに、そのデータを読出せなかったことをユーザに提示することができるので、ユーザは、再度ジョブを実行する、又は、サーバ180の管理者に連絡して、画像データを要求する等、適切に対応することができる。
このように、図4及び図5に示したプログラムによって、画像形成装置100は、省電力モードに遷移するときに画像データをサーバ180に退避することができ、通常モードに復帰するときに、退避させた画像データを読出すことができるので、画像データを記憶するための不揮発性記憶装置を備えていなくても、画像データを消失することなく、最も電力消費量が少ない第2省電力モードに遷移することができる。
上記では、ネットワーク190に接続されたサーバ180に画像データを退避させる場合を説明したが、これに限定されない。例えば、画像形成装置100は、省電力モードに遷移するときに、インターネット192に接続されたコンピュータに画像データを送信してもよい。インターネットに接続されたコンピュータは、例えば、データ保存サービスを提供しているサーバコンピュータである。また、ネットストレージ、クラウドストレージ等と呼ばれるクラウドサービスを利用して、画像データを退避させることもできる。
また、画像形成装置100は、省電力モードに遷移するときに、サーバ180の代わりに、ネットワーク190に接続されたHDD186に画像データを保存することもできる。HDD186との接続可能性の判定は、サーバ180に関するのと同様に行なわれる。即ち、サーバ180のネットワークアドレスの代わりに、HDD186のネットワークアドレスが使用される。
また、画像形成装置100は、外部機器I/F部110として、例えばUSBソケット(USBインターフェイスを含む)を備えており、USBソケットにUSBメモリが接続されていれば、サーバ180の代わりに、USBメモリに画像データを保存してもよい。なお、その場合、画像データをUSBメモリに退避させた後、省電力モードに遷移するときに、外部機器I/F部110への電力供給を停止することも、維持することもできる。省電力のためには、外部機器I/F部110への電力供給を停止することが好ましい。外部機器I/F部110への電力供給を停止している省電力モードから復帰する場合、図5のステップ604において、USBメモリとの接続可能性を判定することになるので、CPU102は、電源部160を制御して、外部機器I/F部110への電力供給を開始させる。なお、USBメモリ以外に、USB接続可能なハードディスクドライブを使用することもできる。また、SDメモリカード等を使用することもできる。
上記した、図4及び図5のフローチャートは種々変更して実行することができる。例えば、図5において、ステップ604とステップ606との間に、通常モードに復帰させる処理(ステップ616参照)が実行されてもよい。即ち、先ず通常モードに復帰させた後に、退避させた画像データの送信をサーバ180に要求してもよい。また、図5において、ステップ614でエラーメッセージを表示した場合、ステップ616を実行せず、即ち通常モードに復帰せずに、監視プログラムを終了してもよい。
また、図5のフローチャートでは、プリントジョブを受信した場合に、通常モードに復帰するが、これに限定されない。例えば、プリントジョブ又はFAXデータ等の画像形成ジョブを受信した場合には、通常モードに復帰しないようにしてもよい。その場合、受信した画像形成ジョブは、次に通常モードに復帰したときに実行される。画像形成ジョブを受信しても通常モードに復帰しない場合のプログラムの制御構造を図7に示す。図7において、図4及び図5と同じ番号のステップは同じ処理であるので、重複説明を繰返さず、必要に応じて簡略に説明する。
図7を参照して、ステップ700において、CPU102は、画像形成ジョブを受信したか否かを判定する。受信したと判定された場合、制御はステップ702に移行する。そうでなければ、制御はステップ600に移行し、ステップ600においてCPU102は、通常モードに復帰する条件を満たすか否かを判定する。その判定結果に応じて、制御は、ステップ700に戻るか、又はステップ720に移行する。
ステップ702において、CPU102は、画像形成装置100を第1省電力モードに遷移させ、即ち電源部160を制御して画像メモリ116への電力供給を開始させ、受信した画像形成ジョブを用いて画像メモリ116上に画像データを生成する。その後、ステップ418において、CPU102は、サーバ180に接続可能か否かを判定する。接続可能と判定された場合、ステップ420〜424が実行され、画像データがサーバ180に送信された後、第2省電力モードに遷移する。そうでなければ、制御はステップ720に移行する。
ステップ720において、CPU102は、画像形成装置100を通常モードに復帰させる。この処理は、例えば図5のステップ604〜616の処理と同じである。即ち、通常モードに復帰するときに、サーバ180に退避した画像データがあれば、それを画像メモリ116に読出す。
したがって、画像形成ジョブを受信した場合、サーバ180に接続可能であれば、若干電力消費量が増える第1省電力モードではあるが、省電力モードを維持したまま、受信した画像形成ジョブを用いて画像データを生成し、その画像データをサーバ180に退避させる。一方、サーバ180に接続不可能であれば、通常モードに復帰した後、受信した画像形成ジョブを用いて画像データを生成し、記録紙に画像を形成する。これによって、画像データを記憶するための不揮発性記憶装置を備えていない画像形成装置100であっても、サーバ180に接続可能であれば、省電力モードをより長い時間維持することができるので、電力消費量をより低減することができる。なお、ユーザは、例えば端末装置182から送信したプリントジョブを直ぐに実行させたい場合には、画像形成装置100の節電キー138を押して、画像形成装置100を通常モードに復帰させ、プリントジョブを実行させることができる。
また、上記では、画像形成が完了する前に中断し、所定時間そのままであれば、省電力モードに遷移する場合を説明したが、これに限定されない。紙詰まり、記録紙切れ、トナー切れ等により画像形成が中断した場合、CPU102は、直ちに画像メモリ116上の画像データをサーバ180に送信し、画像形成装置100を第2省電力モードに遷移させてもよい。これによって、ユーザが、詰まった紙の除去、記録紙の補充、又はトナーカセットの交換等、画像形成の中断に対処する間に、無駄な電力消費を抑制することができる。
上記では画像形成装置を例として説明したが、これに限定されない。画像形成機能を備えていない、画像データを扱う電子機器(ネットワークスキャナ等)であっても、本願発明を適用することができる。即ち、画像データを記憶するための不揮発性メモリを備えていない画像処理装置であれば、本発明を適用することにより、より電力消費量の低減を実現することができる。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更して実施することができる。
100 画像形成装置
102 制御部(CPU)
104 ROM
106 設定記憶部
108 ネットワークI/F部
110 外部機器I/F部
112 原稿読取部
114 画像形成部
116 画像メモリ
130 操作部
160 電源部
162 バス
180 サーバコンピュータ
182 端末装置
184 ルータ
186 ハードディスクドライブ(HDD)
190 ネットワーク
192 インターネット

Claims (6)

  1. 画像データを記憶する揮発性の記憶手段を有する画像処理装置であって、
    前記画像処理装置を構成する各部に電力を供給する電力供給手段と、
    前記電力供給手段を制御して、前記画像処理装置を、通常の動作状態である通常モードと、前記通常モードよりも電力消費量が少ない状態である省電力モードとの間で遷移させるモード制御手段と、
    前記記憶手段に記憶された画像データを、前記画像処理装置の外部装置に記憶させる退避手段とを備え、
    前記モード制御手段が前記画像処理装置を前記省電力モードに遷移させるときに、前記退避手段は、前記記憶手段に記憶された画像データを前記外部装置に記憶させることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記モード制御手段が前記画像処理装置を前記省電力モードに遷移させるときに、前記電力供給手段は、前記退避手段が前記記憶手段に記憶された画像データを前記外部装置に記憶させることができたか否かに応じて、前記記憶手段への電力供給を停止する処理と、前記記憶手段への電力供給を維持する処理とを選択的に実行することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記電力供給手段は、前記退避手段が前記画像データを前記外部装置に記憶させた後に、前記記憶手段への電力供給を停止することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 画像データを用いて記録紙上に画像を形成する画像形成手段をさらに備え、
    前記画像形成手段による前記記録紙上への画像形成が中断したときに、前記モード制御手段は、前記退避手段が前記画像データを前記外部装置に記憶させた後、前記画像処理装置を前記省電力モードに遷移させることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の画像処理装置。
  5. 画像を形成するジョブを受信する受信手段と、
    前記ジョブを用いて画像データを前記記憶手段に生成する画像データ生成手段とをさらに備え、
    前記記憶手段への電力供給が停止された省電力モードにおいて、前記受信手段が前記ジョブを受信したときに、
    前記電力供給手段は、前記記憶手段に電力を供給し、
    前記画像データ生成手段は、受信した前記ジョブを用いて前記記憶手段に画像データを生成し、
    前記退避手段は、前記記憶手段の画像データを前記外部装置に記憶させ、
    前記電力供給手段は、前記退避手段が前記記憶手段の前記画像データを前記外部装置に記憶させた後、前記記憶手段への電力供給を停止することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記モード制御手段が、前記画像処理装置を前記省電力モードから前記通常モードに遷移させるとき、前記外部装置に記憶された画像データを取得して前記記憶手段に記憶させる読出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の画像処理装置。
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