JP2013008607A - 電流開閉器及び直流電流開閉器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と、を備え、
電極2には容量素子の一端が接続され、電極3には容量素子の他端が接続され、電極1は外部の電源の一方の極性の電位が印加される電極であり、電極3は外部の一方の極性の電位を出力又は非出力する電極であり、電極1、記電極2及び電極3が接触状態のときは、電流開閉器の開閉部が閉であり、電極2と電極3が離隔状態のときは、電流開閉器の開閉部が開であることを実現する。
【選択図】図1
Description
これら変換の都度、電力損失が発生し、かつ設備構築にも、設備価格が高価かつ設備機種が多く、多大な費用を必要とする。
さらに、近年においては、CO2排出規制などにも関連し、直流・交流変換、さらに交流・直流変換を必要としない電力効率に優れる高圧直流給電方式(系統電源を直流変換し、負荷直前の降圧DC/DCコンバータまで高圧直流を給電する方式)が検討されている。
したがって、高圧及び/又は大電流の直流給電方式において、上記の直流遮断が難しいという問題点を解決する課題が存在する。
以下、この出願の明細書の段落「0028」を下記に引用して説明する。
「この遮断器は、図1に示すように、導電支持板11に固定した一対の板ばね10(弾性電極)と、この板ばね10に常時は接触する固定電極20とを具え、板ばね10と固定電極20との間に絶縁板30を抜き差しすることで導通・遮断を行うものである。」
以上が特許文献1の記載の一部である。
一般に、直流、交流を問わず、開閉器(スイッチ)における両電極の導通接触部は、凹凸による表面加工が施され、両電極が閉じているとき(導通状態)、この両電極の導通接触部の凹凸部は相互に接触し導通している。したがって、両導通接触部の間に物を挿入することは困難である(仮に先端部が薄いテーパ状板版であっても。)。
また、上記挿入を容易にするためには、両導通接触部に凹凸を形成せず、つるつる状平面とすると、一般に、両導通接触部における接触導通性が悪い。
導通接触部が、凹凸による表面加工されている場合は、両導通接触部の接触導通性は良好である。
さらにまた、本発明の電流開閉器においては、高圧及び/又は大電流の低周波交流及においても、アーク放電を発生させずに電流を遮断する電流開閉器を実現する。
(1)請求項1に係る電流開閉器は、
電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と、を備え、
前記電極1には外部の電源の一方の極性の電位が印加されるべく構成され、
前記電極2は前記電極1と接触又は非接触可能に構成され、前記電極3は該電極2と接触又は非接触可能に構成され、
前記電極2の電位は前記容量素子の一端に伝達されるべく構成され、
前記電極3の電位は前記容量素子の他端に伝達されるべく構成され、
前記電極1、前記電極2及び前記電極3が導通状態にあるとき、該電極1に印加される前記外部の電源の前記一方の極性の電位は該電極3から出力され、
前記電極3と、前記外部の電源の他方の極性の電位が印加されている部分、との間に外部の負荷が接続され、前記電極1と前記電極2が導通している状態において該電極2と該電極3が離隔し非導通状態となるとき、該電極2から前記容量素子及び前記外部の負荷を介して前記部分へ電流が流れ、該電極2と該電極3との間にアーク放電が発生しないことを特徴とする。
(2)請求項2に係る電流開閉器は、
電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と、を備え、
前記電極1には外部の電源の一方の極性の電位が印加されるべく構成され、
前記電極2は前記電極1と接触又は非接触可能に構成され、前記電極3は該電極2と接触又は非接触可能に構成され、
前記電極2の電位は前記容量素子の一端に伝達されるべく構成され、
前記電極3の電位は前記容量素子の他端に伝達されるべく構成され、
前記電極1、前記電極2及び前記電極3が導通状態にあるとき、該電極1に印加される前記外部の電源の前記一方の極性の電位は該電極3から出力され、
前記電極3と、前記外部の電源の他方の極性の電位が印加されている部分、との間に外部の負荷が接続され、前記電極1と前記電極2が導通している状態において該電極2と該電極3が離隔する一瞬、該電極2と該電極3との電位差が“0”又は極めて小さく、該電極2と該電極3との間にアーク放電が発生しないことを特徴とする。
(3)請求項3に係る電流開閉器は、請求項1又は2において、
前記電極2と前記電極3を接触させた導通状態を保持し、該電極2と前記電極1を接触させ導通状態とすることにより、該電極3に前記外部の電源の前記一方の極性の電位を出力することを特徴とする。
(4)請求項4に係る直流電流開閉器は、
電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と整流素子との直列接続回路と、を備え、
前記電極1には外部の電源の一方の極性の電位が印加されるべく構成され、
前記電極2は前記電極1と接触又は非接触可能に構成され、前記電極3は該電極2と接触又は非接触可能に構成され、
前記電極2の電位は前記直列接続回路の一端に伝達されるべく構成され、
前記電極3の電位は前記直列接続回路の他端に伝達されるべく構成され、
前記直列接続回路の前記整流素子は、前記外部の電源の前記の一方の極性の電位に順方向であり、
前記電極1、前記電極2及び前記電極3が導通状態にあるとき、該電極1に印加される前記外部の電源の前記一方の極性の電位は該電極3から出力され、
前記電極3と、前記外部の電源の他方の極性の電位が印加されている部分、との間に外部の負荷が接続され、前記電極1と前記電極2が導通している状態において該電極2と該電極3が離隔し非導通状態となるとき、該電極2から前記直列接続回路及び前記外部の負荷を介して前記部分へ電流が流れ、該電極2と該電極3との間にアーク放電が発生しないことを特徴とする。
(5)請求項5に係る直流電流開閉器は、
電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と整流素子との直列接続回路と、を備え、
前記電極1には外部の電源の一方の極性の電位が印加されるべく構成され、
前記電極2は前記電極1と接触又は非接触可能に構成され、前記電極3は該電極2と接触又は非接触可能に構成され、
前記電極2の電位は前記直列接続回路の一端に伝達されるべく構成され、
前記電極3の電位は前記直列接続回路の他端に伝達されるべく構成され、
前記直列接続回路の前記整流素子は、前記外部の電源の前記の一方の極性の電位に順方向であり、
前記電極1、前記電極2及び前記電極3が導通状態にあるとき、該電極1に印加される前記外部の電源の前記一方の極性の電位は該電極3から出力され、
前記電極3と、前記外部の電源の他方の極性の電位が印加されている部分、との間に外部の負荷が接続され、前記電極1と前記電極2が導通している状態において該電極2と該電極3が離隔する一瞬、該電極2と該電極3との電位差がほぼ“0”又は極めて小さく、該電極2と該電極3との間にアーク放電が発生しないことを特徴とする。
(6)請求項6に係る電流開閉器は、
電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と、を備え、
前記電極2には前記容量素子の一端が接続され、前記電極3には該容量素子の他端が接続され、前記電極1は外部の電源の一方の極性の電位が印加される電極であり、該電極3は該外部の該一方の極性の電位を出力又は非出力する電極であり、該電極1、該電極2及び該電極3が接触状態のときは、電流開閉器の開閉部が閉であり、該電極2と該電極3が離隔状態のときは、電流開閉器の開閉部が開であることを特徴とする。
(7)請求項7に係る直流電流開閉器は、
電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と整流素子との直列接続回路と、を備え、
前記電極2には前記直列接続回路の一端が接続され、前記電極3には該直列接続回路の他端が接続され、前記電極1は外部の電源の一方の極性の電位が印加される電極であり、前記直列接続回路の前記整流素子は、該外部の電源の該一方の極性の電位に順方向であり、該電極3は該外部の電源の該一方の極性の電位を出力又は非出力する電極であり、該電極1、該電極2及び該電極3が接触状態のときは、直流電流開閉器の開閉部が閉であり、該電極2と該電極3が離隔状態のときは、直流電流開閉器の開閉部が開であることを特徴とする。
(8)請求項8に係る電流開閉器は、請求項1、2、3又は6のいずれかにおいて、
前記容量素子の両端に抵抗素子1が並列接続されていることを特徴とする。
(9)請求項7に係る直流電流開閉器は、請求項4、5又は7のいずれかにおいて、
前記容量素子の両端に抵抗素子1が並列接続されていることを特徴とする。
(10)請求項8に係る直流電流開閉器は、請求項4、5又は7のいずれかにおいて、
前記整流素子の両端に抵抗素子2が並列接続されていることを特徴とする。
(B)本発明による直流電流開閉器は、アーク放電を発生させないで、高電圧直流及び大電流直流を遮断できる。
(C)本発明による電流開閉器及び直流電流開閉器は、開閉器遮断(OFF)時にアーク放電を発生させることがなく、かつ、従来技術と比較し、構造が極めて小型簡素で製造コストが低い。
(D)特に、本発明による電流開閉器及び直流電流開閉器は、高電圧用に使用する場合、該開閉器に流れる電流容量が小さくなるため、さらに小型化が実現できる。
(E)従来技術のアーク放電消去開閉器は、アーク放電の発生は元来阻止できないものと容認して、発生するアーク放電を如何に小規模とするか、発生したアーク放電を如何に消去するかが課題であったが、本発明による電流開閉器及び直流電流開閉器は、アーク放電自体を発生させない開閉器である。
各実施の形態において共通する本発明の基本的技術思想は、本発明の電流開閉器の実施の形態である電流開閉器を遮断(OFF)とする場合において、電流開閉器の導通時接触していた両電極が離隔を開始した瞬間、容量素子により、両電極間の電位差を“0”とし、 同様に、本発明の電流開閉器を応用した直流電流開閉器の実施の形態である直流電流開閉器を遮断(OFF)とする場合において、直流電流開閉器の導通時接触していた両電極が離隔を開始した瞬間、容量素子により、両電極間の電位差を極めて小さくし、離隔した両電極間に発生すべくアーク放電を発生させないことである。
(1−1)ハードウェア構造及び電気回路構成
図1〜図4は、本発明による実施の形態である電流開閉器の基本的原理を示す模式的ハードウェア構造図(電極1、電極2及び電極3)及び電気回路構成(C及びR1)である。
なお、本発明の基本部分に関係しない付帯的要素は各図において割愛しているが、明細書にて文言上で説明する。
本発明の電流開閉器の開閉部は、図1〜図4において、Et1で示される電極1、Et2で示される電極2、Et3で示される電極3で構成され、電極2Et2と電極3Et3を離隔させ、電極2Et2と電極3Et3が非導通、又は、電極2Et2と電極3Et3を接触させ、電極2Et2と電極3Et3が導通となることにより開閉器の機能を発揮する。
なお、以降、電極1Et1、電極2Et2、電極3Et3をそれぞれ単に、電極Et1、電極Et2、電極Et3と称す。
特許請求の範囲では、これらの電極をそれぞれ、電極1、電極2、電極3と称す。
したがって、本発明の電流開閉器及び後述する本発明の直流電流開閉器の開閉部はアーク放電を消滅させるための装置が不要で小型となる。
なお、上記及び明細書中の、高電圧(高圧)、低電圧(低圧)、高電圧ではない電圧、(低電圧とも一概に限定できないが。)大電流直流及び交流(周波数)は定性的表現のため、後述にて説明を補足する。
なお、必要に応じて、R1で表される抵抗素子(以降、抵抗素子R1と称す。特許請求の範囲では抵抗素子1と称す。)を容量素子Cに並列接続する。
電流路3、電流路4、電流路5は、容量素子Cと抵抗素子R1との並列接続回路を電極Et2、電極Et3間に接続する。
以降、電流路3、電流路4、電流路5を、それぞれ、電流路Li3、電流路Li4、電流路Li5と称す。
また、電極Et3と、T3で表される電位出力用端子T3を接続する負荷L動作用電流路は電流路Li3である。
電流路Li3、電流路Li4、電流路Li5は、電極Et2と電極Et3を容量素子Cで接続する。
外部の電源の他方の極性の電位が印加されるT2で表される端子T2に、Li2で表される電流路2によりT4で表される電位出力用の端子T4が接続される。
以降、電流路1、電流路2をそれぞれ、電流路Li1、電流路Li2と称す。
すなわち、外部の電源の一方の極性の電流路Li3を遮断すれば、電流が断となる。よって、本発明の電流開閉器には、端子T2、電流路Li2、端子T4は必須要素ではない。
端子T1には、電流路Li1を介して電極Et1が接続されている。
端子T2には、電流路Li2を介して端子T4が接続されている。
端子T3、端子T4間には、外部の要素である負荷Lが接続されている。
電極Et1を図示しない電流開閉器の筐体に固定してもよく、電極Et1に対して電極Et2及び電極Et3を可動可能とする。
電極Et1と電極Et2の離隔は、負荷L電流を遮断した後、電流開閉器を完全にOFFする場合である。
本発明の電流開閉器の通常の第2の遮断は、電極Et1と電極Et2の離隔であり電流開閉器を完全にOFFする場合である。
本発明の電流開閉器の通常の導通は、電極Et2と電極Et3が接触させた状態で、電極Et2を電極Et1に接触させることである。
このように、3個のいずれかの電極を基準として、他の電極を移動させることが可能である。
用途、必要に応じて適切な移動を可能とする支持体(支え)を考慮することで足りる。
図1〜図4は、本発明の電流開閉器がアーク放電を発生させないで、電流を遮断できる原理を示すものである。
図1〜図4を参照し、本発明の電流開閉器のハードウェア及び電気回路の動作を説明する、
たとえば、外部の高電圧直流電源電位を印加するとする。外部の直流電源の一方の極性の電位を正極として、端子T1に印加し、外部の直流電源の他方の極性の電位を負極として、端子T2に印加したとする。
また、高圧又は高圧ではない(以下、低圧と称することもある。)電圧の大きさの大小関係による区分により、「高圧の電流値≪低圧の大電流値」ともなる。
端子T2に印加された負極電位は、電流路Li2を介して端子T4に直結しているため、端子T4に外部の直流電源の負極電位が出力される。
図2は、スイッチ(本発明の電流開閉器)OFF(電流開閉器が非導通している状態であり、電流開閉器が開の状態)の状態である。
図2においては、電極Et3が電極Et2から離隔し、電極Et2と電極Et3が非接触であるため、端子T1、端子T3間は非導通であり、負荷Lに電力が供給されない。
電極Et2が電極Et3及び電極Et1に接触していない状態では、容量素子Cの放電は、抵抗素子R1を介して行われる。
すなわち、高電圧及び/又は大電流が流れる電流路を遮断するとき、該遮断部に必然的にアーク放電が発生する。
該アーク放電代替電流の電流路は、電極Et2から電流路Li4、容量素子C、電流路Li5、端子T3、負荷L、端子T4、電流路Li2、端子T2である。
仮に、容量素子Cが完全に放電していない場合は、電極Et2と電極Et3との電位差は極めて小さいものとなる。
電位差がなければ又は小さいければ、アーク放電は発生しない。
したがって、電極Et2と電極Et3との間にアーク放電が発生しない。
ここで、電位差放電とは一般的に、電極間に高圧を印加した場合に発生する電極間の絶縁耐圧を超えた場合に発生する放電である。
また、電極Et3が電極Et2から離隔する速度も重要であり、容量素子Cの充電による容量素子Cの端子間電位差と電極Et2と電極Et3の離隔間隔において、アーク放電を発生しないで離隔した後、電極Et2と電極Et3に電位差放電が発生しないように離隔間隔を大とすべく離隔速度を大とする。
よって、電極Et2と電極Et3との電位差は、端子T1と端子T2との電位差と同一となり、本来電位差放電が発生する電位差に達するが、電極Et2と電極Et3が必要十分に離隔し、該放電が発生せず、かつアーク放電に移行することはない。
図2の状態において、容量素子Cの一端の電位は、電極Et2、電極Et1及び端子T1の電位であるが、図3の状態に遷移(電極Et2が電極Et1から離隔する。)する直前は、容量素子Cの他端の電位が、端子T2の電位の電位となっているか又は、これに近い電位となっている必要がある。すなわち、容量素子Cの端子間電位差が、端子T1と端子T2との電位差又はこれに近い電位差となっている必要がある。
これは、電極Et1と電極Et2が離隔する一瞬、電極Et1と電極Et2間の電位差が“0”又は小さいためである。
短絡経路は、容量素子Cの一端から、電流路Li4、電極Et2、電極Et3、電流路Li3、電流路Li15、容量素子Cの他端である。
すなわち、電極Et2、電極Et3間に大電流が流れ、電極Et2と電極Et3が完全に接触する直前の瞬間は、電極Et2と電極Et3との接触抵抗が大きく(すなわち、不完全接触の瞬間時の接触抵抗)該接触部分に発熱が発生し両電極の溶融、両電極間の容着など両電極の接触部分に損傷を来す。
図3の状態では容量素子Cの端子間は短絡されずに、容量素子Cの蓄積電荷を抵抗素子R1により放電できる。
すなわち、図1に復帰(スイッチON)する。
図1の状態に遷移する前の図2の状態において容量素子Cに充電された電荷が、図1の状態において、急激に放電されるため、電極Et2、電極Et3間に大電流が流れ、電極Et2と電極Et3が完全に接触する直前の瞬間は、電極Et2と電極Et3との接触抵抗が大きく(すなわち、不完全接触の瞬間時の接触抵抗)該接触部分に発熱が発生し両電極の溶融、両電極間の容着など両電極の接触部分に損傷を来す。
上記交流電流とは、ある程度の高電圧、ある程度の大電流の交流を示す。
本発明の電流開閉器を使用すると上記の交流電流を断とするとき、従来の交流用である大きく高価な開閉器を必要としない。
(2−1)ハードウェア構造及び電気回路構成
図5〜図8は、本発明による実施の形態を示す直流電流開閉器の基本的原理を示す模式的ハードウェア構造図(電極1、電極2及び電極3)及び電気回路構成(C、R1、D及びR2)である。
なお、本発明の基本部分に関係しない付帯的要素は各図において割愛しているが、明細書にて文言上で説明する。
図5〜図8においては、図1〜図4における容量素子Cと抵抗素子R1の並列接続回路に、Dで表示される整流素子であるダイオードD(以下、ダイオードDと称す。)及びR2で表示される抵抗素子である抵抗素子R2(以下抵抗素子R2と称す。)の並列接続回路が、直列接続されている点である。
なお、特許請求の範囲においては、ダイオードDを整流素子、抵抗素子R2を抵抗素子2と称す。
なお、ダイオードDは、端子T1、端子T2に印加される電位に対して順方向に接続される。
本発明は直流電流開閉器であるためである。
図5〜図8を参照し、本発明の直流電流開閉器のハードウェア及び電気回路の動作を説明する。
また、高圧、低圧の電圧の大きさの大小関係による区分により、「高圧の電流値≪高圧ではないが大電流の電流値」ともなる。
端子T2に印加された負極電位は電流路Li2を介して端子T4に直結しているため、端子T4に外部の負極電位が出力される。
図6は、スイッチ(本発明の直流電流開閉器)OFF(直流電流開閉器が非導通している状態であり、直流電流開閉器が開の状態)の状態である。
図6に遷移する前の図5の状態はで、容量素子C(コンデンサ)は、抵抗素子R1及び抵抗素子R2を介して略完全に放電されているとする。
放電経路は、図6に遷移する前の図5において、容量素子Cの一端(正極)から、抵抗素子R2、電流路Li4、電極Et2、電極Et3、電流路Li3、電流路Li5、容量素子Cの他端(負極)である。
仮に、容量素子Cが完全に放電していない場合は、、電極Et2と電極Et3との電位差は極めて小さいものとなる。
電位差がほぼ“0”又は小さいければ、アーク放電は発生しない。
したがって、電極Et2と電極Et3との間にアーク放電が発生しない。
ここで、電位差放電とは一般的に、電極間に高圧を印加した場合に発生する電極間の絶縁耐圧を超えた場合に発生する放電である。
また、電極Et3が電極Et2から離隔する速度も重要であり、容量素子Cの充電による容量素子Cの端子間電位差と電極Et2と電極Et3の離隔間隔において、アーク放電を発生しないで離隔した後、電極Et2と電極Et3に電位差放電が発生しないように離隔間隔を大とすべく離隔速度を大とする。
ここで、上記及び以降、ダイオードDの順方向電圧降下を無視する(ダイオードDの順方向電圧降下を考慮する場合「ほぼ」という表現とする。)。
よって、電極Et2と電極Et3との電位差は、端子T1と端子T2との電位差と、ほぼ、同一となり、本来電位差放電が発生する電位差に達するが、電極Et2と電極Et3が必要十分に離隔し、該放電が発生せず、かつアーク放電に移行することはない。
図6の状態において、容量素子Cの一端の電位は、電極Et2、電極Et1及び端子T1の電位であるが、図7の状態に遷移(電極Et2が電極Et1から離隔する。)する直前は、容量素子Cの他端の電位が、ほぼ、端子T2の電位の電位となっているか又は、これに近い電位となっている必要がある。すなわち、容量素子Cの端子間電位差が、ほぼ、端子T1と端子T2との電位差又はこれに近い電位差となっている必要がある。
これは、電極Et1と電極Et2が離隔する一瞬、電極Et1と電極Et2間の電位差が、ほぼ“0”V又は小さいためである。
したがって、図7の状態を維持する時間を設ける必要はない。
抵抗素子R2を介しての容量素子Cの電荷の放電経路は、容量素子Cの一端、抵抗素子R2、電流路Li4、電極Et2、電極Et3、電流路Li3、電流路Li5、容量素子Cの他端となる。
前述の(1−1)ハードウェア構造及び電気回路構成における「高電圧、高電圧ではない(低電圧とも一概に限定できないが。)電圧、大電流及び交流(周波数)の定性的表現」の補足説明。
高電圧(高圧)/低電圧(低圧)/「高電圧ではない」は、定性的であるが、これらについて、各電極を含むメカニカル部分において、特にアーク放電を意識しない通常の電圧範囲における耐圧・電流容量を満足するごく一般的なメカニカルスイッチについて、これらを説明する。
一般に知られているアーク放電を発生する電極間電位差は、高電圧300V程度以上であり、300Vから見ると低電圧と考えられる48未満程度(48Vより大きく低下しない電圧)でも、電極間を流れる電流が大きいと、たとえば、数十A〜数千A〜数万Aなどの電流値で、アーク放電が発生すると言われている。
当然ではあるが、このアーク放電は、電圧が印加されている電極間が開となるとき発生する場合のものである。
交流の周波数については、容量素子Cを使用し、ダイオードDを使用しない本発明の電流開閉器について、説明を付加する。
これは、前述した、ごく一般的なメカニカルスイッチ(アーク放電を考慮しない)を本発明の実施の形態の電極に使用し、容量素子Cを付加したときの交流周波数である。
交流では、電極の離隔時アーク放電が発生しなくても、離隔途中で交流電位が変化し、電極間電位差が大きくなり、電位差放電が発生し、これがアーク放電に移行する場合がある。
C 容量素子
D 整流素子
R1、R2 抵抗素子1,2
Li1〜Li5 電流路1〜5
T1〜T4 端子1〜4
Claims (10)
- 電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と、を備え、
前記電極1には外部の電源の一方の極性の電位が印加されるべく構成され、
前記電極2は前記電極1と接触又は非接触可能に構成され、前記電極3は該電極2と接触又は非接触可能に構成され、
前記電極2の電位は前記容量素子の一端に伝達されるべく構成され、
前記電極3の電位は前記容量素子の他端に伝達されるべく構成され、
前記電極1、前記電極2及び前記電極3が導通状態にあるとき、該電極1に印加される前記外部の電源の前記一方の極性の電位は該電極3から出力され、
前記電極3と、前記外部の電源の他方の極性の電位が印加されている部分、との間に外部の負荷が接続され、前記電極1と前記電極2が導通している状態において該電極2と該電極3が離隔し非導通状態となるとき、該電極2から前記容量素子及び前記外部の負荷を介して前記部分へ電流が流れ、該電極2と該電極3との間にアーク放電が発生しないことを特徴とする電流開閉器。 - 電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と、を備え、
前記電極1には外部の電源の一方の極性の電位が印加されるべく構成され、
前記電極2は前記電極1と接触又は非接触可能に構成され、前記電極3は該電極2と接触又は非接触可能に構成され、
前記電極2の電位は前記容量素子の一端に伝達されるべく構成され、
前記電極3の電位は前記容量素子の他端に伝達されるべく構成され、
前記電極1、前記電極2及び前記電極3が導通状態にあるとき、該電極1に印加される前記外部の電源の前記一方の極性の電位は該電極3から出力され、
前記電極3と、前記外部の電源の他方の極性の電位が印加されている部分、との間に外部の負荷が接続され、前記電極1と前記電極2が導通している状態において該電極2と該電極3が離隔する一瞬、該電極2と該電極3との電位差が“0”又は極めて小さく、該電極2と該電極3との間にアーク放電が発生しないことを特徴とする電流開閉器。 - 前記電極2と前記電極3を接触させた導通状態を保持し、該電極2と前記電極1を接触させ導通状態とすることにより、該電極3に前記外部の電源の前記一方の極性の電位を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の電流開閉器。
- 電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と整流素子との直列接続回路と、を備え、
前記電極1には外部の電源の一方の極性の電位が印加されるべく構成され、
前記電極2は前記電極1と接触又は非接触可能に構成され、前記電極3は該電極2と接触又は非接触可能に構成され、
前記電極2の電位は前記直列接続回路の一端に伝達されるべく構成され、
前記電極3の電位は前記直列接続回路の他端に伝達されるべく構成され、
前記直列接続回路の前記整流素子は、前記外部の電源の前記の一方の極性の電位に順方向であり、
前記電極1、前記電極2及び前記電極3が導通状態にあるとき、該電極1に印加される前記外部の電源の前記一方の極性の電位は該電極3から出力され、
前記電極3と、前記外部の電源の他方の極性の電位が印加されている部分、との間に外部の負荷が接続され、前記電極1と前記電極2が導通している状態において該電極2と該電極3が離隔し非導通状態となるとき、該電極2から前記直列接続回路及び前記外部の負荷を介して前記部分へ電流が流れ、該電極2と該電極3との間にアーク放電が発生しないことを特徴とする直流電流開閉器。 - 電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と整流素子との直列接続回路と、を備え、
前記電極1には外部の電源の一方の極性の電位が印加されるべく構成され、
前記電極2は前記電極1と接触又は非接触可能に構成され、前記電極3は該電極2と接触又は非接触可能に構成され、
前記電極2の電位は前記直列接続回路の一端に伝達されるべく構成され、
前記電極3の電位は前記直列接続回路の他端に伝達されるべく構成され、
前記直列接続回路の前記整流素子は、前記外部の電源の前記の一方の極性の電位に順方向であり、
前記電極1、前記電極2及び前記電極3が導通状態にあるとき、該電極1に印加される前記外部の電源の前記一方の極性の電位は該電極3から出力され、
前記電極3と、前記外部の電源の他方の極性の電位が印加されている部分、との間に外部の負荷が接続され、前記電極1と前記電極2が導通している状態において該電極2と該電極3が離隔する一瞬、該電極2と該電極3との電位差がほぼ“0”又は極めて小さく、該電極2と該電極3との間にアーク放電が発生しないことを特徴とする直流電流開閉器。 - 電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と、を備え、
前記電極2には前記容量素子の一端が接続され、前記電極3には該容量素子の他端が接続され、前記電極1は外部の電源の一方の極性の電位が印加される電極であり、該電極3は該外部の該一方の極性の電位を出力又は非出力する電極であり、該電極1、該電極2及び該電極3が接触状態のときは、電流開閉器の開閉部が閉であり、該電極2と該電極3が離隔状態のときは、電流開閉器の開閉部が開であることを特徴とする電流開閉器。 - 電極1と、電極2と、電極3と、容量素子と整流素子との直列接続回路と、を備え、
前記電極2には前記直列接続回路の一端が接続され、前記電極3には該直列接続回路の他端が接続され、前記電極1は外部の電源の一方の極性の電位が印加される電極であり、前記直列接続回路の前記整流素子は、該外部の電源の該一方の極性の電位に順方向であり、該電極3は該外部の電源の該一方の極性の電位を出力又は非出力する電極であり、該電極1、該電極2及び該電極3が接触状態のときは、直流電流開閉器の開閉部が閉であり、該電極2と該電極3が離隔状態のときは、直流電流開閉器の開閉部が開であることを特徴とする直流電流開閉器。 - 前記容量素子の両端に抵抗素子1が並列接続されていることを特徴とする請求項1、2、3又は6のいずれかに記載の電流開閉器。
- 前記容量素子の両端に抵抗素子1が並列接続されていることを特徴とする請求項4、5又は7のいずれかに記載の直流電流開閉器。
- 前記整流素子の両端に抵抗素子2が並列接続されていることを特徴とする請求項4、5又は7のいずれかに記載の直流電流開閉器。
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- 2011-06-27 JP JP2011141400A patent/JP2013008607A/ja active Pending
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