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JP2013007381A - タービンエーロフォイル - Google Patents

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JP2013007381A JP2012136478A JP2012136478A JP2013007381A JP 2013007381 A JP2013007381 A JP 2013007381A JP 2012136478 A JP2012136478 A JP 2012136478A JP 2012136478 A JP2012136478 A JP 2012136478A JP 2013007381 A JP2013007381 A JP 2013007381A
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Abstract

【課題】 アイスクリームコーン形または涙滴形のペデスタルを備えたタービンエーロフォイル用の冷却システムを提供する。
【解決手段】 タービンエーロフォイルが、壁部と、冷却チャネルと、複数のトリップストリップと、複数のペデスタルと、を備える。壁部は、前縁と、後縁と、正圧側と、負圧側と、を備える。冷却チャネルは冷却空気を受け入れるためのものであり、壁部の内部における正圧側と負圧側との間を通して径方向に延在する。複数のトリップストリップが、冷却チャネル内の壁部の内側を正圧側および負圧側に沿って覆う。ペデスタルの各々は、曲線状の前縁部を有する細長いテーパ状のペデスタルである。それらの複数のペデスタルは、トリップストリップ内に配置されるとともに、正圧側と負圧側とを連結する。
【選択図】図3

Description

本発明は、タービンエーロフォイルの冷却システムに関し、特にアイスクリームコーン形もしくは涙滴形のペデスタルを備えたタービンエーロフォイルの冷却システムに関する。
ガスタービンエンジンは、タービンを駆動して回転軸の動力を産み出すために、それぞれエーロフォイルを有する複数のベーンおよびブレードの段を通して多量の高エネルギーガスを通流させることによって作動する。高エネルギーガスを産み出す燃焼プロセスに空気を供給するための圧縮機を駆動させるべく、タービンを回転させるように軸動力が用いられる。さらに、例えば、電力を産み出すための発電機を駆動させる、あるいはスラストを産み出すための高運動量のガスを生成するように二次タービンを駆動するために軸動力が用いられる。圧縮機と二次タービンの両方を駆動するのに十分なエネルギーを有するガスを産み出すためには、高温で空気を燃焼させ、高圧で空気を圧縮して再び温度を上昇させる必要がある。したがって、ベーンやブレードは極めて高い温度に曝され、多くの場合エーロフォイルを構成する合金の融点を上回る。
エーロフォイルをその融点未満の温度に維持するように、とりわけエーロフォイルを比較的冷温の、通常圧縮機からサイフォン作用により移送されるバイパス空気の供給により冷却する必要がある。バイパス冷却空気はブレードもしくはベーンに導かれて、エーロフォイルのインピンジメント冷却およびフィルム冷却を提供する。特に、バイパス空気はエーロフォイルの内部に流入して合金から熱を除去し、実質的に冷却孔を通して吐出されてエーロフォイルの外表面を通り過ぎ、高温ガスがベーンもしくはブレードに接触するのを防ぐ。ブレードおよびタービンの後縁の十分な冷却を保証するように様々な冷却空気パターンや冷却空気システムが開発されている。
米国特許第6290462号明細書 米国特許第5288207号明細書
一般に、各エーロフォイルは、そのエーロフォイルを通して延在するとともに冷却空気を受け入れる複数の内部冷却チャネルを含む。冷却チャネルは通常、エーロフォイルを通してその内径端部から外径端部へとまっすぐに延在し、空気をエーロフォイルの外へと通流させる。その他の実施例では、単一の蛇行冷却チャネルがエーロフォイルを通して軸方向に屈曲する。冷却孔は、エーロフォイルの前縁、後縁、正圧側、および負圧側に沿って配置され、その内部冷却空気がフィルム冷却を行うようにエーロフォイルの外表面へと導かれる。冷却効率を向上させるように、冷却チャネルは通常トリップストリップ(trip strips)およびペデスタル(pedestals)を備えており、エーロフォイルから冷却空気への熱伝達を向上させる。一般にエーロフォイル壁に小さな表面起伏を備えたトリップストリップは、局部的な乱流を助長させて冷却を向上させるように用いられる。一般にエーロフォイル壁の間に延在する円筒穴を備えたペデスタルは、流れを制御するための部分的な通路の遮断をもたらすように用いられる。乱流を増大させ、エーロフォイルから冷却空気への熱伝達を増大させるように、トリップストリップおよびペデスタルの様々な形状、配置、およびそれらの組合せが用いられている。しかしながら、Ishiguroらによる特許文献1のように、トリップストリップと同じ位置に用いられたペデスタルは冷却空気流にトリップストリップの効果を妨げるデッドゾーンを発生させる。したがってペデスタルは通常、Linaskらによる特許文献2に記載されているように、トリップストリップの上流もしくは下流にさまざまな長さで配置される。ガスタービンエンジンの効率を向上させるべくエーロフォイルの露出可能な温度を上昇させるように、タービンエーロフォイルの冷却を向上させることが継続的に必要である。
タービンエーロフォイルが、壁部と、冷却チャネルと、複数のトリップストリップと、複数のペデスタルと、を備える。壁部は、前縁と、後縁と、正圧側と、負圧側と、を備える。冷却チャネルは冷却空気を受け入れるためのものであり、壁部の内部における正圧側と負圧側との間を通して径方向に延在する。複数のトリップストリップが、冷却チャネル内の壁部の内側を正圧側および負圧側に沿って覆う。ペデスタルの各々は、曲線状の前縁部を有する細長いテーパ状のペデスタルである。それらの複数のペデスタルは、トリップストリップ内に配置されるとともに、正圧側と負圧側とを連結する。
本発明の冷却システムを有するブレードが用いられたタービンセクションを含むガスタービンエンジンを示す図。 図1のタービンセクションに用いられたブレードの斜視図。 アイスクリームコーン形のペデスタルを有する後縁冷却システムを示す、図2のブレードの水平断面図。 図2の引出し部4および図3の線4−4に沿って切断した、軸方向リブの間かつトリップストリップ内に配置されたアイスクリームコーン形のペデスタルを示す、ブレードの部分的な破断側面図。 代替的な形態を有する図4のアイスクリームコーン形のペデスタルの側面図。
図1は、本発明のペデスタルが使用されたガスタービンエンジン10を示す。ガスタービンエンジン10は、ファン12と、低圧圧縮機(LPC)14と、高圧圧縮機(HPC)16と、燃焼器セクション18と、高圧タービン(HPT)20と、低圧タービン(LPT)22と、を有するとともに、その各々が長手方向エンジン中心線CLの周りに同軸に配置された、デュアルスプール・ターボファンエンジンを備える。ファン12は、その外径をファンケース23A内に包囲されている。同様に、その他のエンジンコンポーネントが、各々の外径を、LPCケース23B、HPCケース23C、HPTケース23D、およびLPTケース23Eを含む種々のエンジンケーシング内でそれぞれ対応するように包囲され、中心線CLの周りに空気流路を形成する。
インレット空気Aがエンジン10に流入し、ファン12を通流した後、一次空気Apおよび二次空気Asの流れに分けられる。ファン12を、低圧タービン22によりシャフト24を介して回転させて、出口ガイドベーン26を通る二次空気As(別名、バイパス空気)を加速させ、それによりエンジン10のスラスト出力の大部分を生み出す。シャフト24は、エンジン10内でボールベアリング25A、ローラベアリング25B、およびローラベアリング25Cにより支持されている。一次空気(別名、ガス流路空気)Apは、まず低圧圧縮機(LPC)14へと導かれ、次いで高圧圧縮機(HPC)16へと導かれる。LPC14およびHPC16は協働して一次空気Apの圧力を徐々に増加させる。HPC16がシャフト28を介してHPT20によって回転され、圧縮空気を燃焼器セクション18へと供給する。シャフト28は、エンジン10内でボールベアリング25Dおよびローラベアリング25Eにより支持される。圧縮空気はインジェクタ30A,30Bを通流する燃料とともに燃焼器18A,18Bへと供給され、周知のようにタービン20,22を回転させるのに必要な高エネルギーガスを生成するように燃焼プロセスが実行される。一次空気Apがガスタービンエンジン10を通して連続し、それにより一次空気が概ね排気ノズルを通流してスラストを更に発生させる。
HPT20およびLPT22は、それぞれ、シャフト28およびシャフト24に連結されたディスク31Aおよびディスク31Bから径方向に延在するブレードの周方向の列を含む。同様に、HPT20およびLPT22は、それぞれ、HPTケース23DおよびLPTケース23Eから径方向に延在するベーンの周方向の列を含む。特にHPT20はブレード32A,32Bおよびベーン34Aを含む。ブレード32A,32Bは内部流路を含み、例えばLPC14からの圧縮空気が内部流路へと導かれて高温燃焼ガスに関する冷却を行う。本発明の冷却システムは、アイスクリームコーン形のペデスタルを含み、ブレード32A,32Bから冷却空気への熱交換を、特に後縁において増加させる。一方、本発明の冷却システムは、ブレード32A,32B内部またはベーン34A内部のその他の位置で用いられてもよい。
図2は、図1のブレード32Aの斜視図である。ブレード32Aは、基部36と、プラットフォーム38と、エーロフォイル40と、を含む。エーロフォイル40の翼長Sがプラットフォーム38から軸Aに沿って先端部41まで径方向に延在する。エーロフォイル40はプラットフォーム38に沿って前縁42から後縁44へと翼弦長Cに亘って概ね軸方向に延在する。一方、エーロフォイル40は周知のように湾曲して正圧側と負圧側を形成する。基部36はディスク31A(図1)と係合するためのダブテール形もしくはクリスマスツリー形の形状を備える。プラットフォーム38は基部36の径方向外側範囲を覆い、エンジン10(図1)の内側とHPT20のガス通路とを分離する。エーロフォイル40はガス通路と関係するようにプラットフォーム38から延在する。エーロフォイル40は前縁冷却孔46と、正圧側冷却孔48と、後縁スロット50と、を含む。図示されていないが、エーロフォイル40はまた負圧側冷却孔を含む。一般に、冷却空気は例えばHPC16(図1)から基部36の径方向内側面へと導かれる。冷却空気は、内部冷却チャネルを通流した後、ブレード32A内に配置された複数の冷却孔もしくはスロットのうちの一つを通してブレード32Aから出る。また冷却空気は先端部41の開口部でブレード32Aから出てもよい。
図3は、後縁44の近傍に配置されたアイスクリームコーン形のペデスタル54を有する冷却システム52を示す、図2のブレード32Aの水平断面図である。エーロフォイル40は、前縁42と、後縁44と、正圧側56と、負圧側58と、を有する中空キャビティを形成する薄壁構造を備える。正圧側56と負圧側58との間に隔壁60が延在してチャネル62A,62Bを形成するとともにエーロフォイル40の構造支持部を提供する。チャネル62Bはトリップストリップ64を含み、後縁冷却システム52に隣接する。冷却システム52は、ペデスタル54と、トリップストリップ66と、リブ68と、スロット50と、後縁フィン70と、を含む。後縁44の近傍に配置された概ね軸方向に延在するペデスタルに関連して述べたが、本発明はエーロフォイル40のその他の部分にも用いられうる。例えば、ペデスタルはチャネル62A内の正圧側56と負圧側58との間に径方向に延在してもよい。
図3に図式的に示すトリップストリップ64は任意の従来のトリップストリップの形態を有してもよい。トリップストリップ66はトリップストリップ64の後方にあり、後縁冷却システム52の他のコンポーネントと相互に作用するように構成される。トリップストリップ66は2つのコラムを備え、一つは正圧側56に沿って径方向に延在するとともに一つは負圧側58に沿って径方向に延在する。トリップストリップ66はリブ68に沿って軸方向に流れる冷却空気を調節する種々の特定の形態を有する。図4に関連して詳細に述べるように、トリップストリップ66は本発明の一実施例では隣り合うリブ68の間に配置された山形(chevron shaped)のストリップを備える。リブ68は、正圧側56と負圧側58との間に延在する複数の軸方向に積層された、中実の、細長い突起部の一つを備える。リブ68は空気をチャネル62Bから後縁スロット50に向かって軸方向後方に導くように構成される。トリップストリップ66はリブ68を包囲するように正圧側56と負圧側58の十分な割合を覆う。トリップストリップ66はリブ68の前縁からリブ68の後縁を超えて軸方向後方に延在する。
ペデスタル54はまた正圧側56と負圧側58との間に延在する中実の突起部を備える。一方、ペデスタル54は、リブ68の間の空気流を遮断するように構成され、それによりエーロフォイル40の選択された部分への空気流を減少させる。特に、ペデスタル54は、冷却空気の流れの中に閉塞を生じさせて局部的に圧力を低下させ、流れを低減させる。図4に関連して以下に述べるように、ペデスタル54はリブ68の間の空気流内における伴流の形成を低減させるようにアイスクリームコーン形をなす。またペデスタル54は、図5に関連して述べるように、その他の涙滴形の形状を有してもよい。後縁フィン70はまた正圧側56と負圧側58との間に延在する中実の突起部を備える。一方、正圧側56は、後縁44で負圧側58と継ぎ合わされないように縮小され、すなわち負圧側58よりも軸方向に短くされ、それによりスロット50を形成する。後縁フィンはリブ68の下流に配置されるとともにエーロフォイル40の外へと冷却空気を導くように構成される。
記載の実施例では、エーロフォイル40は、一次空気Ap(図1)を衝突させるようにガスタービンエンジン10の燃焼器18A,18Bの下流側に配置された高圧タービンブレードを備える。一次空気Apの極めて高い温度により、ブレード32Aの冷却手段の使用が必要不可欠である。したがって、冷却空気が、例えば基部36(図2)からチャネル62A,62Bへと通流するようにエーロフォイル40内に導かれる。冷却チャネル62A,62Bおよび隔壁60がエーロフォイル40内に冷却ネットワークを形成する。図示の実施例では、チャネル62A,62Bはプラットフォーム38から先端部41へとエーロフォイル40を通して概ね真っすぐに延びる。その他の実施例では、チャネル62A,62Bは周知のように蛇行状に連結してもよい。チャネル62A内の冷却空気はエーロフォイル40を通流し、先端部41、前縁冷却孔46、一部の正圧側冷却孔48、および一部の負圧側冷却孔(図2参照)から流出する。チャネル62B内の冷却空気の一部はエーロフォイル40を通流して、負圧側冷却孔および正圧側冷却孔48を通して流出する一方、残りの冷却空気は、後縁冷却システム52を通してブレード32Aから流出する。特に図3を参照すると、冷却空気はトリップストリップ66に亘って軸方向に移動し、リブ68の径方向外側、およびペデスタル54の上下に移動する。そこから冷却空気が後縁スロット50を通る通路の後縁フィン70により径方向に分けられる。
図4は、図2のブレード32Aの引出し部4で切断された部分的な破断側面図である。特に、スロット50、アイスクリームコーン形のペデスタル54、トリップストリップ66、リブ68、およびフィン70を示すように引出し部4内の正圧側56の一部がエーロフォイル40から取り除かれている。
トリップストリップ66が負圧側58に沿って設けられている。図示の実施例では、トリップストリップ66がエーロフォイル40の径方向範囲に亘って延在する、径方向に延在するジグザグ状のトリップストリップの列として配置される。リブ68とトリップストリップ66とが交差するように、リブ68がトリップストリップ66に亘って延在する。換言すれば、トリップストリップ66は、複数のリブ68の間に軸方向に延在する山形のトリップストリップの複数の列に配置される。山形の先端部は上流方向に向けられている。トリップストリップ66はエーロフォイル40から冷却空気への熱交換を促進する。特に、トリップストリップ66は、冷却空気内に乱流を発生させてエーロフォイル40と冷却空気との接触の滞留時間を増加させる渦を生じさせる。従って、トリップストリップ66は、冷却空気とエーロフォイル40の内部壁に沿った境界層の空気との混合を増加させることにより、局部的な対流熱伝達率と冷却空気の熱冷却効果を増加させる。さらに、トリップストリップ66はチャネル62Bの内部表面積を増加させ、それによりエーロフォイル40から冷却空気への付加的な対流熱伝達を可能にする。
ペデスタル54とリブ68との組合せによりトリップストリップ66の性能が向上する。前述のように、隣り合うリブ68の間に閉塞を生じさせるようにペデスタルが用いられて冷却空気の流れを減少させる。例えば、エーロフォイル40内に適切な圧力差をもたらすようにペデスタルが用いられて、正圧側56の冷却孔48を通る冷却空気の流れを生じさせる。ペデスタル54は、大きな伴流を生じさせることによりある程度の伝熱促進をもたらす。一方、従来の丸いペデスタルでは、この伴流が、冷却空気の流れの中にトリップストリップの熱伝達効率を減少させる望ましくないデッドゾーンを生じさせる。特に、丸いペデスタルはトリップストリップの機能を妨げ、隣接するトリップストリップの間とペデスタルの後方の隙間を埋める渦を生じさせる。本発明のアイスクリームコーン形のペデスタル54は、ペデスタルの後方すなわちその下流部に冷却空気の流れを付着させ続けることによりこうした有害なデッドゾーンを減少させる。
リブ68が冷却空気をチャネル62Bからエーロフォイル40の後部を通して導き、空気が後縁スロット50を通して吐出される。リブ68がエンジン10の中心線に関して概ね軸方向に延在する。リブ68が冷却空気をトリップストリップ66との正確な相互作用に導く。図示の実施例では、トリップストリップ66は山形である。山形のトリップストリップ66は冷却空気がトリップストリップに亘って真っすぐに移動するときの熱伝達において最も効果的である。したがって、互いに隣り合うリブ68は平行であり、トリップストリップ66の山形の先端部72は隣り合うリブの間の中間部に配置され、その山形の脚部74は径方向および軸方向に等しいベクトル成分で軸方向下流側に延在する。図示の例では、それらの脚部74は間に約105度の角度を形成する。トリップストリップ66は、通常、負圧側58から約1000分の15インチ(約0.381mm)に延びている。同様に、トリップストリップ66の脚部74は通常約1000分の15インチ(約0.381mm)の幅である。
ペデスタル54はアイスクリームコーン形もしくは涙滴形である。図4に示すように、ペデスタル54は前縁壁76と、後縁壁78と、側壁80A,80Bと、を含む。前縁壁76は湾曲した前縁を形成するように第1の曲率半径R1を有する。後縁壁78は湾曲した後縁を形成するように第2の曲率半径R2を有する。曲率半径R2は第1の曲率半径R1よりも小さい。側壁80A,80Bは、どの点においても側壁80Aと側壁80Bとの間の距離よりも長く、ペデスタル54は細長い形状を有する。側壁80A,80Bは曲線状の前縁壁76と曲線状の後縁壁78との間に真っすぐに延在する。記載の実施例ではペデスタル54は前縁と後縁との間の全長に沿ってテーパ状であるが、全ての実施例でテーパ状である必要はない。側壁80A,80Bは前縁壁76および後縁壁78の円周に接する。したがって、側壁80A,80Bは前縁壁76から後縁壁78へと延在しながら互いに収束する。このように各ペデスタル54はその前縁から後縁へと延在するに従いその径方向高さが減少するように設けられる。換言すれば、前縁76付近の側壁80Aと側壁80Bとの間の距離は、後縁78付近の側壁80Aと側壁80Bとの間の距離よりも大きい。一実施例では、曲率半径R2は曲率半径R1よりも小さく、拡散角(diffusion angle)αは約5〜約10°である。この拡散角αがペデスタル54の後方の伴流を減少させ、リブ68間の冷却空気の直線状のチャネルフローを維持する。10°を上回る拡散角αでは、丸いペデスタルの冷却空気流と同様に、冷却空気がペデスタルに巻きつくに従い冷却空気流の剥離を招く傾向があり、それにより望ましくない乱流のデッドゾーンがもたらされる。
図5は、図4のアイスクリームコーン形のペデスタル54の代替例の側面図である。図5は図4に示すものと同様の構造を含み、同様の要素は同じ参照符号を有する。しかしながら図5では、ペデスタル54は代替的な形態を有する。
本発明の所望の成果を達成するために前縁壁および後縁壁は必ずしも図4に示す正確に丸形の形態を有する必要はない。上述したように、曲率半径R1とR2の差に起因する拡散角αが、ペデスタル54により冷却空気流内に生じる伴流を減少させる。ペデスタル54の前縁の湾曲は、冷却空気の流れに円滑に入り込むことにより伴流を減少させる結果をもたらすのに役立ち、したがって、前縁の湾曲は、丸形、鈍角状(blunted)、楕円形、放物線状でもよく、あるいは他の曲率半径を有してもよい。前縁から後縁へとペデスタル54の径方向高さを次第に減らすことで、冷却空気流の付着が保たれることにより、前述のデッドゾーンの形成が回避される。これを受けて、ペデスタル54の後縁がデッドゾーンの形成を更に回避するように先が細くなる。一方、製造上の理由により、ペデスタル54の後縁は丸形、鈍角状、楕円形、放物線状でもよく、あるいは他の曲率半径を有してもよい。
図5では、前縁壁82は鈍角状であるとともに、後縁壁84は楕円形である。前縁壁82は丸形部82A、82Bを含み、その間に単純な湾曲部82Cを有する。湾曲部82Cは丸形部82A,82Bよりも大きい曲率半径を有し、鈍角状の形態を付与する。その他の実施例では、部位82Cが小さい幅を有する平坦部を備え、部位82A,82Bがその他の湾曲部を備えてもよい。後縁壁84は単純に楕円形の形態を有する。その他の実施例では、ペデスタル54が、鈍角状の前縁部および後縁部、楕円状の前縁部および後縁部、またはそれらのうち2つの組合せを備えてもよい。いずれの実施例においても、側壁80A,80Bは、弓形の前縁壁および弓形の後縁壁と接するように直線状に接続する。一般に、本発明のアイスクリームコーン形もしくは涙滴形のペデスタル54は曲線状すなわち弓形の前縁部を有する細長いテーパ状のペデスタルを備える。
実施例を参照しながら本発明を説明したが、本発明の範囲を逸脱することなく様々な変更がなされ、本発明の要素と同等のものに置き換えられうることが当業者にとって理解されるであろう。さらに、本発明の真の範囲を逸脱することなく特定の状況もしくは材料に適合するように、種々の変更が本発明の教示に対してなされうる。したがって、本発明は開示の特定の実施例に限定されるものではなく、付記の特許請求の範囲に含まれる全ての実施例を包含することを意図するものである。
32A…ブレード
40…エーロフォイル
42…前縁
44…後縁
50…スロット
52…後縁冷却システム
54…アイスクリームコーン形のペデスタル
56…正圧側
58…負圧側
60…隔壁
62A,62B…冷却チャネル
64…トリップストリップ
66…トリップストリップ
68…リブ
70…後縁フィン

Claims (21)

  1. 前縁と、後縁と、正圧側と、負圧側と、を備えた壁部と、
    前記壁部の内部における前記正圧側と前記負圧側の間を通して径方向に延在する、冷却空気を受け入れるための冷却チャネルと、
    前記冷却チャネル内の前記壁部の内側を前記正圧側および前記負圧側に沿って覆う複数のトリップストリップと、
    前記トリップストリップ内に配置され、曲線状の前縁部を有するとともに前記正圧側と前記負圧側とを連結する、複数の細長いテーパ状のペデスタルと、
    を備えたタービンエーロフォイル。
  2. 前記ペデスタルが、アイスクリームコーン形であることを特徴とする請求項1に記載のタービンエーロフォイル。
  3. 前記ペデスタルが、
    第1の曲率半径を有する曲線状の前縁部と、
    前記第1の曲率半径よりも小さい第2の曲率半径を有する曲線状の後縁部と、
    前記曲線状の前縁部と前記曲線状の後縁部との間に一直線に延在する第1および第2の接線縁部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のタービンエーロフォイル。
  4. 前記曲線状の前縁部は、その先端部が前記第1の曲率半径の周縁部に沿って部分的に鈍角状にされ、
    前記曲線状の後縁部は、その先端部が前記第2の曲率半径の周縁部に沿って部分的に鈍角状にされることを特徴とする請求項3に記載のタービンエーロフォイル。
  5. 前記ペデスタルの各々が、その前縁部と後縁部との間で延在するとともに、前記前縁部から前記後縁部へと延在するに従い該ペデスタルの径方向高さが減少することを特徴とする請求項1に記載のタービンエーロフォイル。
  6. 前記ペデスタルが、
    弓形の前縁壁と、
    弓形の後縁壁と、
    前記弓形の前縁壁と前記弓形の後縁壁と間で一直線に延在する第1および第2の側壁と、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載のタービンエーロフォイル。
  7. 前記弓形の前縁壁および前記弓形の後縁壁が、放物線状または楕円形であることを特徴とする請求項6に記載のタービンエーロフォイル。
  8. 軸方向に延在するとともに、複数の互いに隣接する前記ペデスタルの間にそれぞれ径方向に配置された、複数のリブをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のタービンエーロフォイル。
  9. 前記複数のトリップストリップが、
    前記負圧側に沿って径方向に延在するジグザグ状のトリップストリップの第1の配列と、
    前記正圧側に沿って径方向に延在するジグザグ状のトリップストリップの第2の配列と、
    を備え、
    前記第1および第2の配列のジグザグ状のトリップストリップが、前記複数のリブを通して延在することを特徴とする請求項8に記載のタービンエーロフォイル。
  10. 前記複数のトリップストリップが、
    前記負圧側の隣り合う前記複数のリブの間を径方向に延在する、第1の複数の山形のトリップストリップの列と、
    前記正圧側の隣り合う前記複数のリブの間を径方向に延在する、第2の複数の山形のトリップストリップの列と、
    を備えることを特徴とする請求項8に記載のタービンエーロフォイル。
  11. 前記壁部の前記後縁に配置されるとともに、前記正圧側と前記負圧側とを接続して複数の後縁スロットを形成する複数のフィンをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載のタービンエーロフォイル。
  12. 前縁と、後縁と、正圧側と、負圧側と、外径端部と、内径端部と、を有して内部チャンバを画定する壁部と、
    冷却チャネルを画定するように、前記内部チャンバ内で前記壁部の前記内径端部と前記外径端部の間を径方向に延在する隔壁と、
    前記冷却チャネルの下流に配置された後縁冷却システムと、を備え、
    前記後縁冷却システムが、
    前記正圧側と前記負圧側とに連結されて軸方向に指向されるとともに、前記冷却チャネルから流体流を受け入れるように構成された複数の涙滴形のペデスタルを含むことを特徴とするタービンエーロフォイル。
  13. 前記後縁冷却システムが、
    前記正圧側の内側を覆うトリップストリップの第1の群と、
    前記負圧側の内側を覆うトリップストリップの第2の群と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載のタービンエーロフォイル。
  14. 前記後縁冷却システムが、前記正圧側と前記負圧側とに連結されるとともに軸方向に延在し、かつ、複数の互いに隣接する前記涙滴形のペデスタルの間にそれぞれ径方向に配置された、複数のリブをさらに備えることを特徴とする請求項13に記載のタービンエーロフォイル。
  15. 前記後縁冷却システムが、前記正圧側と前記負圧側とに連結されて軸方向に指向されるとともに、前記涙滴形のペデスタルからの流体流を受け入れるように構成されるように該複数の涙滴形のペデスタルの下流に配置された複数のフィンをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のタービンエーロフォイル。
  16. 前記トリップストリップの各群が、前記リブおよび前記涙滴形のペデスタルに亘って径方向に延在するジグザグ状のトリップストリップを備えることを特徴とする請求項13に記載のタービンエーロフォイル。
  17. 前記トリップストリップの各群が、隣り合う前記複数のリブの間に径方向に配置された複数の山形のトリップストリップの列であって、その各々の山形の頂点が上流方向に向けられた、複数の山形のトリップストリップの列を備えることを特徴とする請求項13に記載のタービンエーロフォイル。
  18. 前記涙滴形のペデスタルの各々が、
    第1の曲率半径を有する曲線状の前縁部と、
    前記第1の曲率半径よりも小さい第2の曲率半径を有する曲線状の後縁部と、
    前記曲線状の前縁部と前記曲線状の後縁部との間に一直線に延在する第1および第2の接線縁部と、
    を備えることを特徴とする請求項13に記載のタービンエーロフォイル。
  19. 前記曲線状の前縁部は、その先端部が前記第1の曲率半径の周縁部に沿って部分的に鈍角状にされ、
    前記曲線状の後縁部は、その先端部が前記第2の曲率半径の周縁部に沿って部分的に鈍角状にされることを特徴とする請求項18に記載のタービンエーロフォイル。
  20. 前記涙滴形のペデスタルの各々が、その前縁部と後縁部との間で延在するとともに、前記前縁部から前記後縁部へと延在するに従い該ペデスタルの径方向高さが減少することを特徴とする請求項13に記載のタービンエーロフォイル。
  21. 前記涙滴形のペデスタルの各々が、
    弓形の前縁壁と、
    弓形の後縁壁と、
    前記弓形の前縁壁と前記弓形の後縁壁との間で一直線に延在する第1および第2の側壁と、
    を備えることを特徴とする請求項20に記載のタービンエーロフォイル。
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