JP2012204250A - Organic el element - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、有機材料よりなる有機膜を上下の電極で挟んでなる有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子に関し、特に、輝度ムラによる表示不良を抑制した発光安定性に優れた有機EL素子に関する。 The present invention relates to an organic EL (electroluminescence) element in which an organic film made of an organic material is sandwiched between upper and lower electrodes, and particularly relates to an organic EL element excellent in light emission stability in which display failure due to luminance unevenness is suppressed.
有機EL素子は、自己発光のため、視認性に優れ、かつ数Vから数十Vの低電圧駆動が可能なため駆動回路を含めた軽量化が可能である。そこで薄膜型ディスプレイ、照明、バックライトとしての活用が期待できる。 Since the organic EL element is self-luminous, it has excellent visibility and can be driven at a low voltage of several volts to several tens of volts, so that the weight including the driving circuit can be reduced. Therefore, it can be expected to be used as a thin film display, lighting, and backlight.
一般に、有機EL素子は、透明基板の一面上に、透明材料よりなる下部電極、有機材料からなる有機膜、光を通さない材料よりなる上部電極が順次積層された積層体よりなるものであって、下部電極と上部電極との間に電圧印加することにより有機膜を発光させる発光画素を備え、有機膜の発光による光を、透明基板を通して透明基板の他面側に取り出すものである。 In general, an organic EL element is composed of a laminate in which a lower electrode made of a transparent material, an organic film made of an organic material, and an upper electrode made of a material that does not transmit light are sequentially laminated on one surface of a transparent substrate. A light emitting pixel that emits light from the organic film by applying a voltage between the lower electrode and the upper electrode is provided, and light emitted from the organic film is extracted to the other side of the transparent substrate through the transparent substrate.
一方で、発光画素を隔壁によって複数の領域に分割している例として特許文献1に記載の有機EL素子が提案されている。このものは、隔壁によって発光画素を複数の小画素に分割し、さらに小画素形成用隔壁の一部を切り欠くことで、小画素内で短絡が生じた場合に、切り欠いた部分において電極を溶断し、画素全体へ影響が広がることを防止するようにしたものである。
On the other hand, an organic EL element described in
本発明者は、従来の一般的な有機EL素子に基づいて、試作検討を行った。図9は、本発明者の第1の試作品としての有機EL素子の概略平面図であり、図10は、図9中の個々の構成要素の平面形状を示す概略平面図であり、(a)は下部電極20、(b)は絶縁膜60、(c)は有機膜30、(d)は上部電極40を示す。
The present inventor has made a trial examination based on a conventional general organic EL element. FIG. 9 is a schematic plan view of an organic EL element as the first prototype of the present inventor, and FIG. 10 is a schematic plan view showing a planar shape of each component in FIG. ) Shows the
ここで、識別のために便宜上、図9では、絶縁膜60に点ハッチングを施し、図10(b)では絶縁膜60に、図10(c)では有機膜30に、図10(d)では上部電極40にそれぞれ斜線ハッチングを施してある。また、図10(c)では上部電極40の端部を一点鎖線、絶縁膜60の端部を破線で示し、図10(d)では、有機膜30の端部を一点鎖線、絶縁膜60の端部を破線で示してある。
Here, for convenience of identification, in FIG. 9, dot hatching is applied to the
これら図9、図10に示されるように、ガラスなどの透明基板10の一面11上に、ITOなどの透明材料よりなる下部電極20、有機材料からなる有機膜30、金属などの光を通さない材料よりなる上部電極40が順次積層された積層体よりなる発光画素50が設けられている。
As shown in FIGS. 9 and 10, the
また、透明基板10の一面11上にて、発光画素50の外側には、発光画素50を構成する積層体が連続して拡がった領域であって、下部電極20と有機膜30との間に電気絶縁性の絶縁膜60が介在する非発光領域50aが存在している。そして、発光画素50は、絶縁膜60の開口部内の領域として当該開口部の内郭として区画されたものである。つまり絶縁膜60の開口部の内郭が発光画素50の外郭に相当する。
Further, on the one
図9、図10では、下部電極20の平面形状は矢印形状をなしており、絶縁膜60の開口部は、下部電極20に対応した矢印形状であって下部電極20よりも一回り小さい矢印形状をなしている。そして、絶縁膜60の開口部の内郭端部は、下部電極20の外郭端部を被覆し、この絶縁膜60による下部電極20の被覆領域が非発光領域50aとされている。これにより、発光画素50は矢印形状をなしている。
9 and 10, the planar shape of the
また、図9、図10(a)に示されるように、透明基板10の一面11のうちの周辺部は、外部回路等との接続が行われる引き出し領域Rとされており、この引き出し領域Rには、下部電極20と同一の透明材料により形成された引き出し電極21、22が設けられている。
Further, as shown in FIGS. 9 and 10A, the peripheral portion of the one
この引き出し電極21、22は、下部電極20と同時にパターニング形成されるものであり、下部電極用の引き出し電極21は、下部電極20と一体に形成されたものであり、上部電極用の引き出し電極22は、その上側の上部電極40と直接接触して導通するものである。
The
また、図10(c)、図10(d)に示されるように、下部電極20上の有機膜30、その上の上部電極40は、透明基板10の一面11のうち引き出し領域Rを除く略全面に形成されている。
Also, as shown in FIGS. 10C and 10D, the
ここで、引き出し領域Rにおいては、絶縁膜60の端部が最も拡がっており、この絶縁膜60の端部の内側に上部電極40の端部、さらにその上部電極40の端部の内側に有機膜30の端部が位置している。
Here, in the lead-out region R, the end of the
つまり、有機膜30の端部は上部電極40で被覆され、上部電極30の端部は絶縁膜60の端部で被覆されている。これにより、上部電極40の引き出し電極22との接続、および、絶縁膜60による絶縁および保護が適切になされるようになっている。
That is, the end of the
このような発光画素50においては、各引き出し電極21、22に接続された外部回路を介して、下部電極20と上部電極40との間に電圧印加することにより有機膜30を発光させる。一方、非発光領域50aでは、下部電極20と有機膜30との間に絶縁膜60が介在することによって、上記電圧印加による有機膜30の発光が起こらないようになっている。
In such a
そして、この有機膜30の発光による光を、透明基板10を通して透明基板10の一面11とは反対の他面側に取り出し、透明基板10の他面側に位置するユーザーが、その光を視認するのである。
The light emitted from the
このような第1の試作品について検討を行ったところ、この第1の試作品のように、発光画素50の上部電極40と発光画素50以外の領域の上部電極40とが連続して形成されている場合、発光画素50の発熱が上部電極40を伝わって上部電極40全体で熱を持つようになる。
When the first prototype is examined, the
本発明者の検討によれば、セグメントパネルなどにおいて、発光画素50が大面積になってくると、上部電極40全体の熱応力の影響が大きくなり、上部電極40と有機膜30との間で膜の剥離が起こり、発光画素50に輝度ムラが生じることがわかった。
According to the study of the present inventor, in the segment panel or the like, when the
そこで、本発明者は、第2の試作品として、図11に示されるように、隔壁80によって上部電極40を複数領域に分割し、上部電極40がもたらす応力を緩和することで、輝度ムラを抑制することを試みた。図11は、この第2の試作品としての有機EL素子の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)中の一点鎖線A−Aに沿った概略断面図である。
Therefore, as a second prototype, the present inventor divides the
図11に示される第2の試作品は、上記図9に示される第1の試作品に対して、さらに隔壁80を付加したところが相違するものである。なお、図11においては、絶縁膜60のうち隔壁80と重なる部位には点ハッチングを施していない。
The second prototype shown in FIG. 11 is different from the first prototype shown in FIG. 9 in that a
この図11に示されるように、隔壁80は、発光画素50を横断するように設けられて発光画素50を複数領域(ここでは2個の領域)51、52に完全に分割するものである。
As shown in FIG. 11, the
具体的には、隔壁80は、電気絶縁性の光硬化性樹脂などよりなるものであり、発光画素50の領域において、下部電極20上に延びて有機膜30および上部電極40を分断して複数領域51、52に区画するものである。ここで、隔壁80を挟んで位置する複数領域51、52の上部電極40は、ともに上部電極用の引き出し電極22に接続されており、同時発光するようになっている。
Specifically, the
なお、隔壁80は、非発光領域50aまで延びているが、この非発光領域50aでは、下部電極20上の絶縁膜60の上に形成されている。さらに、非発光領域50aの外側の下部電極20が存在しない領域では、透明基板10の一面11に絶縁膜60が直接接して形成されているが、この絶縁膜60上に隔壁80が形成されている。
The
また、この第2の試作品の下部電極20、絶縁膜60および各引き出し電極21、22の平面形状は、上記図10に示される第1の試作品と同様であるが、有機膜30および上部電極40は、上記図10の形状において更に隔壁80により分断された形状とされている。
Further, the planar shape of the
上部電極40が大面積化するほど上記熱応力が大きくなるが、この第2の試作品のように、隔壁80で発光画素50の上部電極40を分断してやれば、当該熱応力を低減し、上部電極40と有機膜30間の膜の剥離を抑制し、発光画素50の輝度ムラを低減することができる。
The thermal stress increases as the area of the
なお、上記特許文献1のものは、隔壁によって発光画素を複数の小画素に分割しているものの、隔壁の一部を切り欠くことで、小画素内で短絡が生じた場合に、切り欠いた部分において電極を溶断するものであり、この第2の試作品の隔壁80とは目的が異なっている。また、切り欠き部において上部電極がつながっているため、切り欠き部において応力が集中してしまい、上部電極と有機膜間で膜の剥離が生じてしまうため、輝度ムラを抑制することが困難である。
In addition, although the thing of the said
さらに、本発明者は、この第2の試作品について検討を進めた結果、隔壁80およびその近傍部にて中見え現象が発生することを見出した。次に、この中見え現象について説明する。
Further, as a result of studying the second prototype, the present inventor has found that a medium-visible phenomenon occurs in the
図11(b)に示されるように、有機EL素子の非発光時に、透明基板10の他面12側からの外部光が、隔壁80または隔壁80と上部電極40との隙間に対して入射した場合、その入射角度によっては上部電極40による外部光の反射ができず、外部光が透過してしまう。
As shown in FIG. 11B, when the organic EL element is not emitting light, external light from the
すると、有機EL素子の背後に位置するケースなどの背面物質110が見えてしまうことが起こり得る。これが中見え現象である。この中見え現象が発生すると、ユーザーの誤認などが引き起こされ、好ましくない。
Then, it may happen that the
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、隔壁によって上部電極を複数領域に分割することで上部電極がもたらす応力を緩和するとともに、上記した中見え現象を適切に防止することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and aims to alleviate the stress caused by the upper electrode by dividing the upper electrode into a plurality of regions by partition walls and to appropriately prevent the above-described phenomenon of appearance. And
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、透明基板(10)の一面(11)上に、透明材料よりなる下部電極(20)、有機材料からなる有機膜(30)、光を通さない材料よりなる上部電極(40)が順次積層された積層体よりなるものであって、下部電極(20)と上部電極(40)との間に電圧印加することにより有機膜(30)を発光させる発光画素(50)を備え、有機膜(30)の発光による光を、透明基板(10)を通して透明基板(10)の他面(12)側に取り出すものである有機EL素子において、以下のような特徴を有する。 In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, the lower electrode (20) made of a transparent material, the organic film (30) made of an organic material, light, and the like are formed on one surface (11) of the transparent substrate (10). The upper electrode (40) made of a material that does not pass through is formed of a laminate in which the organic film (30) is formed by applying a voltage between the lower electrode (20) and the upper electrode (40). In the organic EL device, which includes a light emitting pixel (50) that emits light, and extracts light emitted from the organic film (30) through the transparent substrate (10) to the other surface (12) side of the transparent substrate (10). It has the following characteristics.
すなわち、請求項1に記載の発明では、発光画素(50)の領域において、下部電極(20)上に延びて有機膜(30)および上部電極(40)を分断して複数領域(51、52)に区画する電気絶縁性の隔壁(80)が下部電極(20)上に設けられており、
隔壁(80)を挟んで位置する複数領域(51、52)が同時発光するようになっており、
隔壁(80)とその下の下部電極(20)との間には、光を遮る遮光部であって下部電極(20)の補助電極として構成される金属補助電極(90)が設けられており、
金属補助電極(90)は、隔壁(80)から隔壁(80)を挟んで隔壁(80)の両側に位置する上部電極(40)と有機膜(30)との積層部まで拡がっており、
当該積層部に位置する金属補助電極(90)の端部が、有機膜(30)と下部電極(20)との間に入り込むことで、有機膜(30)を介して上部電極(40)と重なっている重なり領域(S1)が存在することを特徴とする。
That is, in the first aspect of the present invention, in the region of the light emitting pixel (50), the organic film (30) and the upper electrode (40) are divided to extend over the lower electrode (20) to divide the plurality of regions (51, 52). ) Are provided on the lower electrode (20).
A plurality of regions (51, 52) located across the partition wall (80) emit light simultaneously,
Between the partition wall (80) and the lower electrode (20) therebelow is provided a metal auxiliary electrode (90) that is a light shielding part that blocks light and is configured as an auxiliary electrode of the lower electrode (20). ,
The metal auxiliary electrode (90) extends from the partition wall (80) to the laminated portion of the organic film (30) with the upper electrode (40) located on both sides of the partition wall (80) across the partition wall (80).
The end of the metal auxiliary electrode (90) located in the laminated portion enters between the organic film (30) and the lower electrode (20), so that the upper electrode (40) and the upper electrode (40) are interposed through the organic film (30). An overlapping region (S1) that overlaps exists.
それによれば、ユーザー等が光取り出し側である透明基板(10)の他面(12)側から有機EL素子を見たとき、発光画素(50)の分断された領域間に位置する部位、すなわち隔壁(80)および隔壁(80)と有機膜(30)および上部電極(40)との隙間が、金属補助電極(90)により遮光された状態となるから、背後物質(110)が見えることは無くなる。 According to this, when a user or the like looks at the organic EL element from the other surface (12) side of the transparent substrate (10) on the light extraction side, the portion located between the divided regions of the light emitting pixels (50), that is, Since the gap between the partition wall (80) and the partition wall (80) and the organic film (30) and the upper electrode (40) is shielded by the metal auxiliary electrode (90), the back substance (110) can be seen. Disappear.
よって、隔壁(80)によって上部電極(40)を複数領域(51、52)に分割することで上部電極(40)がもたらす応力を緩和するとともに、上記した中見え現象を適切に防止することができる。また、本発明によれば、金属補助電極(90)は下部電極(20)の補助電極として機能するから、見かけ上、下部電極(20)の配線抵抗を低減することができる。 Therefore, by dividing the upper electrode (40) into the plurality of regions (51, 52) by the partition wall (80), the stress caused by the upper electrode (40) can be relieved and the above-described phenomenon of appearance can be prevented appropriately. it can. Further, according to the present invention, since the metal auxiliary electrode (90) functions as an auxiliary electrode of the lower electrode (20), the wiring resistance of the lower electrode (20) can be apparently reduced.
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の有機EL素子において、上部電極(40)と金属補助電極(90)とが同一材料よりなることを特徴とする。 According to a second aspect of the present invention, in the organic EL element according to the first aspect, the upper electrode (40) and the metal auxiliary electrode (90) are made of the same material.
それによれば、上部電極(40)と金属補助電極(90)とで反射率を実質同一にすることができるから、光取り出し側である透明基板(10)の他面(12)側からの外部光の反射光を、上部電極(40)と金属補助電極(90)とで実質同一のレベルにでき、見栄えがよくなる。 According to this, since the reflectance can be made substantially the same between the upper electrode (40) and the metal auxiliary electrode (90), the external surface from the other surface (12) side of the transparent substrate (10) which is the light extraction side. The reflected light of the light can be made substantially the same level in the upper electrode (40) and the metal auxiliary electrode (90), and the appearance is improved.
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の有機EL素子において、透明基板(10)の一面(11)上にて、発光画素(50)の外側には、発光画素(50)を構成する積層体が連続して拡がった領域であって、下部電極(20)と有機膜(30)との間に、電気絶縁性の絶縁膜(60)が介在することによって前記電圧印加による有機膜(30)の発光が起こらない非発光領域(50a)が存在しており、
発光画素(50)は、絶縁膜(60)の開口部内の領域として当該開口部の内郭として区画されたものであり、
非発光領域(50a)では、下部電極(20)と絶縁膜(60)との間に、下部電極(20)よりも低抵抗材料よりなり下部電極(20)を低抵抗化するための低抵抗補助電極(100)が設けられていることを特徴とする。
Moreover, in invention of Claim 3, in the organic electroluminescent element of
The light emitting pixel (50) is defined as an inner portion of the opening as a region in the opening of the insulating film (60).
In the non-light emitting region (50a), a low resistance for reducing the resistance of the lower electrode (20) made of a lower resistance material than the lower electrode (20) between the lower electrode (20) and the insulating film (60). An auxiliary electrode (100) is provided.
それによれば、見かけ上、下部電極(20)の配線抵抗をさらに低減することができ、好ましい。 According to this, it is apparent that the wiring resistance of the lower electrode (20) can be further reduced, which is preferable.
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。 In addition, the code | symbol in the bracket | parenthesis of each means described in the claim and this column is an example which shows a corresponding relationship with the specific means as described in embodiment mentioned later.
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In the following embodiments, parts that are the same or equivalent to each other are given the same reference numerals in the drawings in order to simplify the description.
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る有機EL素子1の車載メータへの取り付け状態を示す概略斜視図である。また、図2は、本実施形態に係る有機EL素子1の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)中の一点鎖線B−Bに沿った概略断面図である。また、図3は、図2(a)中の一点鎖線C−Cに沿った概略断面図である。
(First embodiment)
FIG. 1 is a schematic perspective view showing a state where the
なお、識別のために便宜上、図1では、絶縁膜60に点ハッチングを施してある。後述するように、この絶縁膜60は、隔壁80の直下にも存在するものであるが、図1では、絶縁膜60のうち隔壁80と重なる部位には点ハッチングを施していない。
For convenience of identification, in FIG. 1, the insulating
この図1〜図3に示される有機EL素子1は、実質的に上記図11に示した第2の試作品に対して、金属補助電極90(図2(a)では破線にて示す)を追加した構成をなすものであり、多少重複するところもあるが、主として補足事項、第2の試作品との相違点を中心に述べることとする。
The
図1に示されるように、本実施形態の有機EL素子1は、車載メータのディスプレイなどとして、メータの文字盤110の前面に取り付けられる。文字盤110の前面側は、運転手などのユーザー側、いわゆる視認者が位置する側である。よって、この文字盤110は、有機EL素子1の背後に位置する背面物質110とされている。
As shown in FIG. 1, the
図2に示されるように、本実施形態の有機EL素子1も、透明基板10の一面11上に、透明材料よりなる下部電極20、有機材料からなる有機膜30、光を通さない材料よりなる上部電極40が順次積層された積層体よりなるものであって、下部電極20と上部電極40との間に電圧印加することにより有機膜30を発光させる発光画素50が設けられている。
As shown in FIG. 2, the
また、本実施形態においても、透明基板10の一面11上にて、発光画素50の外側には、発光画素50を構成する積層体が連続して拡がった領域であって、下部電極20と有機膜30との間に、電気絶縁性の絶縁膜60が介在することによって電圧印加による有機膜30の発光が起こらない非発光領域50aが存在している。
Also in the present embodiment, on the one
そして、発光画素50は、絶縁膜60の開口部内の領域として当該開口部の内郭として区画されたものであり、絶縁膜60の開口部の内郭が発光画素50の外郭に相当するものとなっている。
The
さらに、本実施形態においても、発光画素50の領域において、下部電極20上に延びて有機膜30および上部電極40を分断して複数領域51、52に区画する電気絶縁性の隔壁80が下部電極20上に設けられており、隔壁80を挟んで位置する複数領域51、52が同時発光するようになっている。
Furthermore, also in the present embodiment, in the region of the
ここで、これら透明基板10の一面11上の下部電極20、引き出し電極21、22、絶縁膜60、有機膜30、上部電極40、隔壁80、発光画素50の各平面形状は、上記第2の試作品のものと同様である。
Here, each planar shape of the
各部について、より詳細に述べると、透明基板10は透明なガラスや樹脂などよりなる電気絶縁性の板状のものである。下部電極20、およびこれと一体に形成された下部電極用の引き出し電極21、別体の上部電極用の引き出し電極22は、同一の透明電極材料、たとえばITO(インジウムチンオキサイド)や、インジウム亜鉛の酸化物膜等の透明導電膜などよりなる。
In more detail about each part, the
下部電極20および各引き出し電極21、22は、蒸着やスパッタなどにより成膜されるもので、上記第2の試作品と同様、下部電極20の平面形状が矢印形状となるようにパターニングされている。その膜厚は、たとえば、100nmから1μm程度であり、好ましくは150nm程度である。
The
また、有機膜30は、真空蒸着法にて成膜されたもので、下部電極20側から順に、たとえば、正孔注入性有機材料からなる正孔注入層、正孔輸送性有機材料からなる正孔輸送層、正孔輸送性有機材料や電子輸送性有機材料に蛍光色素をドープした有機EL材料からなる発光層、電子輸送性有機材料からなる電子輸送層が積層されてなる。
The
なお、有機膜30は、有機材料からなり、下部電極20と上部電極40との間に順方向バイアス電圧を印加したときに、発光する構造であればよく、上記の積層例に限定されるものではない。この有機膜30は、上記第2の試作品と同様、隔壁80で分断されつつ、引き出し領域R以外の略全面に成膜されている。
The
上部電極40は、通常の有機EL素子に採用可能な陰極材料を採用できる。たとえば、上部電極40は、厚さ100nm程度のアルミニウム膜などよりなり、スパッタや蒸着などにより成膜される。
The
この上部電極40も、上記第2の試作品と同様、隔壁80で分断されつつ、引き出し領域R以外の略全面に成膜されている。また、上記同様、引き出し領域R側では、上部電極40の端部は有機膜30の端部より拡がり、有機膜30の端部を被覆している。
Similarly to the second prototype, the
また、絶縁膜60は、下部電極20が存在する非発光領域50aでは下部電極20の上に成膜され、非発光領域50aのさらに外側の下部電極20が存在しない領域では透明基板10の一面11に直接成膜されている。そして、非発光領域50aでは、下部電極20と有機膜30との間に絶縁膜60が介在し、両膜20、30は絶縁膜60で電気的に絶縁されている。
The insulating
このような絶縁膜60は、一般に感光性レジストやポリイミドなどの高分子やシリコン酸化膜などの無機物などから形成されている。そして、絶縁膜60は、フォトリソグラフやエッチングなどの技術を用いて、パターニング形成される。
Such an insulating
また、本実施形態においても、隔壁80は、発光画素50を横断するように設けられて発光画素50を複数領域(ここでは2個の領域)51、52に完全に分割するものである。なお、ここでも、隔壁80は、発光領域50aでは下部電極20上に形成されるが、非発光領域50aおよび非発光領域50aのさらに外側領域では絶縁膜60上に形成されて、有機膜30および上部電極40を分断している。
Also in the present embodiment, the
ここでは、図2(b)に示されるように、隔壁80は、透明基板10の一面11側から離れる方向(図2(b)中の上方)に向かって広がる逆テーパ形状をなしている。この隔壁80はたとえばネガ型の感光性樹脂レジスト材料などからなる。
Here, as shown in FIG. 2B, the
隔壁80においてこのような逆テーパの断面形状とすることは、図2(b)に示すように、有機膜30および上部電極40の成膜工程においてこれら有機膜30および上部電極40を適切に画定するためである。
The cross-sectional shape of the reverse taper in the
こうして、発光領域50aすなわち絶縁膜60の開口部内においては、有機膜30および上部電極40は、隔壁80によって、つながることなく完全に2領域51、52に分断されている。
Thus, in the
ここで、隔壁80を挟んで位置する複数領域51、52は、ともに上部電極用の引き出し電極22に接続されており、同時発光するようになっているが、その詳細な接続構成について図3を参照して述べる。
Here, the plurality of
なお、ここでは、上部電極用の引き出し電極22は、2個の領域51、52に対応して上部電極40側の部位が2本に枝分かれしているが、各枝分かれ部分の接続構成は、ともに図3に示すとおりである。
Here, the
図3に示されるように、透明基板10の一面11上にて、上部電極用の引き出し電極22の上には、絶縁膜60が形成されているが、このうち上部電極40との接続部位では、絶縁膜60が除去されて、上部電極40と引き出し電極22とが直接接触することで導通が図られている。
As shown in FIG. 3, an insulating
なお、この両者22、40の接触部に対して、図3中の矢印Lに示されるように、レーザLによる溶接を行い、当該両者22、40を溶け合わせるようにしてもよく、その場合には、両者22、40の接合性の向上が期待できる。
In addition, as shown by an arrow L in FIG. 3, the contact portion between the two 22 and 40 may be welded with a laser L so that the two 22 and 40 are melted. Can be expected to improve the bondability between the two
かかる本実施形態の有機EL素子1においては、さらに、図2に示されるように、隔壁80とその下の下部電極20との間には、光を遮る遮光部であって下部電極20の補助電極として構成される金属補助電極90が設けられている。
In the
ここでは、金属補助電極90は下部電極20上に積層され、下部電極20と直接接触して導通することで、補助電極として機能するようになっている。この金属補助電極90は、上部電極40と同様の材料、たとえばアルミニウムなどよりなるが、それ以外にも、アルミニウム合金やクロムなどの遮光性を有する導電性材料であればよい。
Here, the
また、図2に示されるように、この金属補助電極90は、隔壁80から隔壁80を挟んで隔壁80の両側に位置する上部電極40と有機膜30との積層部まで拡がっている。つまり、金属補助電極90は、隔壁80の下部だけでなく、下部電極20の表面上をこのように拡がるものであり、隔壁80の幅よりも幅が広くされたものである。
As shown in FIG. 2, the
具体的には、金属補助電極90の配線を、隔壁80の上端幅よりも広く形成する。たとえば、隔壁80の上端幅は10μmであり、金属補助電極90の配線幅は、20μmとする。
Specifically, the wiring of the
発光画素50からの光は透明基板10の他面12側から取り出すが、金属補助電極90が形成された箇所では光を取り出すことができず、非発光部となる。金属補助電極90による非発光部が肉眼で確認できないようにするためには、金属補助電極90の配線幅は、20μm以下であることが好ましい。
The light from the
さらに、本実施形態では、図2に示されるように、隔壁80の両側に位置する上部電極40と有機膜30との積層部に位置する金属電極90の端部を、有機膜30と下部電極20との間に入り込ませており、そうすることで、有機膜30を介して上部電極40と重なっている領域である重なり領域S1が存在している。
Further, in the present embodiment, as shown in FIG. 2, the end portions of the
かかる本実施形態の有機EL素子1は次のようにして製造される。透明基板10の一面11上に、スパッタ、蒸着、CVD、フォトリソグラフ、エッチングなどの一般的な手法を用いて成膜およびパターニングを行い、下部電極20および各引き出し電極21、22を形成する。
The
その上に、一般的な手法による成膜およびパターニングを行って、金属補助電極90を形成する。次に、その上に、絶縁膜60をフォトリソグラフおよびパターニングにより形成する。続いて、その上に隔壁80をフォトリソグラフおよびパターニングにより形成する。
A
その後は、有機膜30、上部電極40を成膜すれば、隔壁80によって分断された状態で有機膜30および上部電極40が形成される。こうして、本実施形態の有機EL素子ができあがる。
Thereafter, when the
そして、本実施形態の発光画素50においても、各引き出し電極21、22を介して、下部電極20と上部電極40との間に電圧印加することにより有機膜30を発光させる。具体的には、下部電極20に正電圧、上部電極40に負電圧を印加する。一方、非発光領域50aでは、下部電極20と有機膜30との間に絶縁膜60が介在することによって、上記電圧印加による有機膜30の発光が起こらないようになっている。
Also in the
そして、この有機膜30の発光による光を、透明基板10を通して透明基板10の一面11とは反対の他面12側に取り出し、透明基板10の他面12側に位置するユーザーが、その光を視認するようになっている。図示例では、表示画素50の形状に合わせて矢印形状が視認される。
Then, the light emitted from the
ところで、本実施形態によれば、ユーザー等が光取り出し側である透明基板10の他面12側から有機EL素子を見たとき、発光画素50の分断された領域間に位置する部位、すなわち隔壁80および隔壁80と有機膜30および上部電極40との隙間が、金属補助電極90により完全に遮光された状態となる。
By the way, according to the present embodiment, when the user or the like sees the organic EL element from the
具体的には、隔壁80の下部だけでなく上部電極40との重なり領域S1を形成するように金属補助電極90を設けることで、図2(b)中の矢印のように、非発光時に外部光が隔壁80の下端部に入射した場合、金属補助電極90によって外部光の透過を抑制することができ、背面物質110が見える中見え現象を無くすことができる。
Specifically, by providing the
また、隔壁80によって上部電極40を複数領域51、52に分割することで上部電極40がもたらす応力を緩和することができる。本実施形態では、上部電極40を完全に2領域に分断しているため、上部電極40による応力を約50%ずつに低減することができる。
Further, by dividing the
たとえば発光画素50の面積は約40mm2であるが、本実施形態では、上部電極40の応力を約50%に低減することで、輝度ムラを約50%から98%と問題無いレベルにすることができる。
For example, although the area of the
このように、本実施形態によれば、隔壁80によって上部電極40を複数領域51、52に分割することで上部電極40がもたらす応力を緩和するとともに、上記した中見え現象を適切に防止することができる。
Thus, according to this embodiment, the
また、本実施形態では隔壁80によって上部電極40を完全に2領域51、52に分断しているが、完全に分断する領域数を増やす(たとえば、3領域、4領域以上)ことで、上部電極40による応力をより緩和することができる。つまり、分断される領域数は限定されないものであり、画素サイズが大きいほど領域数は多くした方がよく、画素サイズによって適時選択すればよい。
In the present embodiment, the
また、本実施形態によれば、金属補助電極90は下部電極20の補助電極として機能するから、見かけ上、下部電極20の配線抵抗を低減することができ、発光画素50内の各領域51、52への電力供給を均一化することができる。
Further, according to the present embodiment, since the
また、本実施形態においては、上部電極40と金属補助電極90とが同一材料よりなることが望ましい。それによれば、上部電極40と金属補助電極90とで反射率を実質同一にすることができるから、光取り出し側である透明基板10の他面12側からの外部光の反射光を、上部電極40と金属補助電極90とで実質同一のレベルにでき、見栄えがよくなる。
In the present embodiment, it is desirable that the
具体的に言えば、図2(b)の矢印に示されるように、隔壁80上以外の上部電極40が形成された領域にて上部電極40によって外部光が反射される場合と、金属補助電極90によって外部光が反射される場合とがあり、それぞれの場合、反射膜40、90までの外部光の通過経路が異なる。
Specifically, as shown by the arrow in FIG. 2B, the case where external light is reflected by the
つまり、隔壁80上でない上部電極40が形成された領域では、外部光が有機膜30を通過する点が異なる。しかしながら、有機膜30は一般的に膜厚が約200nmと薄く、透過率が全波長域で95%以上であるため、反射光に関して有機膜30の影響は少ない。つまり、上記した反射膜までの外部光の2つの通過経路においては、上部電極40と金属補助電極90の反射率の相違が、反射光の相違の主原因となる。
That is, the difference is that the external light passes through the
上部電極40と金属補助電極90とで反射率が大きく異なる場合、光取り出し側である透明基板10の他面12側からの外部光の反射光が、上部電極40と金属補助電極90とで異なり、この相違がユーザーに認識されやすくなるが、本実施形態によれば、そのような相違が認識されなくなり、見栄えがよくなる。
When the reflectance differs greatly between the
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る有機EL素子の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)中の一点鎖線D−Dに沿った概略断面図である。
(Second Embodiment)
4A and 4B are diagrams showing a configuration of an organic EL element according to the second embodiment of the present invention, in which FIG. 4A is a schematic plan view, and FIG. 4B is a schematic diagram along a one-dot chain line DD in FIG. It is sectional drawing.
本実施形態は、上記第1実施形態の有機EL素子1(上記図2等参照)に対して、さらに低抵抗補助電極100を追加した構成としたところが相違するものであり、ここでは、その相違点を中心に述べることとする。なお、図4(a)では低抵抗補助電極100の外形を一点鎖線にて示している。
This embodiment is different from the
図4に示されるように、本実施形態においても、透明基板10の一面11上にて、発光画素50の外側には、上記同様の非発光領域50aが存在する。上記第1実施形態では図示しなかったが、この非発光領域50aの断面構成は、本実施形態における図4(b)に示される。
As shown in FIG. 4, also in the present embodiment, a
図4(b)に示されるように、発光画素50の積層体を構成する下部電極20、有機膜30、上部電極40がそれぞれ、発光領域50aから非発光領域50aまで連続して拡がっており、さらに、非発光領域50aでは、当該積層体において、下部電極20と有機膜30との間に絶縁膜60が介在する積層構成とされている。
As shown in FIG. 4B, each of the
それにより、発光画素50は、絶縁膜60の開口部内の領域として当該開口部の内郭として区画されたものとされ、非発光領域50aでは、上下電極20、40への電圧印加による有機膜30の発光が起こらないものとされている。
Accordingly, the
ここにおいて、本実施形態では、図4に示されるように、非発光領域50aでは、下部電極20と絶縁膜60との間に、下部電極20よりも低抵抗材料よりなり下部電極20を低抵抗化するための低抵抗補助電極100が設けられている。
Here, in the present embodiment, as shown in FIG. 4, in the
この低抵抗補助電極100は、たとえばCrなどのITOよりも低抵抗な膜よりなり、一般的な成膜、パターニング手法により形成される。また、金属補助電極90と同一材料でもよい。具体的には、上記第1実施形態に述べた有機EL素子1の製造方法において、下部電極20の形成と絶縁膜60の形成との間に、低抵抗補助電極100を形成すればよい。
The low resistance
それによれば、見かけ上、下部電極20の配線抵抗をさらに低減することができる。具体的に、この発光画素50の外側の非発光領域50aに位置する下部電極20は、外部と接続される引き出し電極21につながる部分であるが、当該部分に低抵抗補助電極100を設けることで、当該部分の配線抵抗を小さくすることができる。そして、引き出し電極21から発光画素50までの抵抗による電圧降下を小さくできる。
According to this, the wiring resistance of the
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態に係る有機EL素子の概略平面図である。また、図6は、図5中の一点鎖線E−Eに沿った概略断面図である。
(Third embodiment)
FIG. 5 is a schematic plan view of an organic EL element according to the third embodiment of the present invention. FIG. 6 is a schematic cross-sectional view taken along one-dot chain line EE in FIG.
上記第1実施形態では、セグメントパターンの有機EL素子について述べたが、本実施形態は、上記第1実施形態をパッシブのドットマトリックスパターンに適用したところが相違するものである。 Although the segment pattern organic EL element has been described in the first embodiment, the present embodiment is different in that the first embodiment is applied to a passive dot matrix pattern.
なお、図5において、識別のために便宜上、絶縁膜60に点ハッチングを施し、金属補助電極90は破線にて示している。また、図5においても、絶縁膜60は、隔壁80の直下にも存在するものであるが、図5では、絶縁膜60のうち隔壁80と重なる部位には点ハッチングを施していない。
In FIG. 5, for the sake of identification, the insulating
このドットマトリクスパターンは、複数本のストライプ状に配置された下部電極20と有機膜30および上部電極40との重なり部分において、絶縁膜60の開口部を設けることにより、発光画素50が格子状に配置されるものである。
In this dot matrix pattern, the openings of the insulating
図5に示される例では、図中の上下方向に延びる2本の下部電極20が示されており、発光画素区画用の隔壁70により区画された4個の発光画素50が示されている。ここでは、各発光画素50は矩形をなしている。また、図5に示されるように、本実施形態においても、透明基板10の一面11上にて、発光画素50の外側には、上記同様の非発光領域50aが存在している。
In the example shown in FIG. 5, two
そして、図5、図6に示されるように、各発光画素50は、さらに、上記第1実施形態と同様の隔壁80により、2領域51、52に分割されている。ここで、発光画素区画用の隔壁70は、隔壁80と同一材料で一体にパターニング形成されたものである。
As shown in FIGS. 5 and 6, each
そして、引き出し電極21、22を介して、所望の発光画素50を選択的に発光または非発光とすることにより、ドットマトリクスパターン特有の多様な情報表示が可能とされている。
A desired
ここにおいて、本実施形態においても、図5、図6に示されるように、金属補助電極90が、発光画素50ごとに設けられている。この金属補助電極90の構成や配置については上記第1実施形態と同様である。
Here, also in the present embodiment, as shown in FIGS. 5 and 6, the
それにより、本実施形態においても、ユーザー等が光取り出し側である透明基板10の他面12側から有機EL素子を見たとき、隔壁80および隔壁80と有機膜30および上部電極40との隙間が、金属補助電極90により遮光された状態となるから、背後物質110が見えることは無くなる。
Thereby, also in this embodiment, when a user etc. sees an organic EL element from the
よって、本実施形態によれば、隔壁80によって上部電極40を複数領域51、52に分割することで上部電極40がもたらす応力を緩和するとともに、上記した中見え現象を適切に防止することができる。また、本実施形態においても、金属補助電極90は下部電極20の補助電極として機能するから、見かけ上、下部電極20の配線抵抗を低減することができる。
Therefore, according to the present embodiment, by dividing the
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態に係る有機EL素子の概略平面図である。また、図8は、図7中の一点鎖線F−Fに沿った概略断面図である。
(Fourth embodiment)
FIG. 7 is a schematic plan view of an organic EL element according to the fourth embodiment of the present invention. FIG. 8 is a schematic cross-sectional view taken along one-dot chain line FF in FIG.
本実施形態は、上記第3実施形態の図5に示されるドットマトリクスパターンの有機EL素子に対して、さらに低抵抗補助電極100を追加した構成としたところが相違するものである。つまり、図7は、上記図5に対して低抵抗補助電極100を追加したものであり、図7では低抵抗補助電極100の外形を一点鎖線にて示している。
The present embodiment is different from the organic EL element having the dot matrix pattern shown in FIG. 5 of the third embodiment in that a low-resistance
図7、図8に示されるように、本実施形態では、非発光領域50aにおいて、下部電極20と絶縁膜60との間に、下部電極20よりも低抵抗材料よりなり下部電極20を低抵抗化するための低抵抗補助電極100が設けられている。
As shown in FIGS. 7 and 8, in the present embodiment, in the
この低抵抗補助電極100は、上記第2実施形態のものと同様であり、たとえばCrなどのITOよりも低抵抗な膜よりなり、一般的な成膜、パターニング手法により形成される。また、金属補助電極90と同一材料でもよい。こうして、本実施形態によれば、上記第2実施形態と同様、見かけ上、下部電極20の配線抵抗をさらに低減できるという効果が期待される。
The low resistance
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態において、引き出し電極21、22は、下部電極20と同一材料のものでなくてもよく、別材料にて別途形成したものであってもよい。
(Other embodiments)
In each of the above embodiments, the
1 有機EL素子
10 透明基板
11 透明基板の一面
12 透明基板の他面
20 下部電極
30 有機膜
40 上部電極
50 発光画素
50a 非発光領域
51、52 隔壁で分割された発光画素の領域
80 隔壁
90 金属補助電極
100 低抵抗補助電極
S1 重なり領域
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記有機膜(30)の発光による光を、前記透明基板(10)を通して前記透明基板(10)の他面(12)側に取り出すものである有機EL素子において、
前記発光画素(50)の領域において、前記下部電極(20)上に延びて前記有機膜(30)および前記上部電極(40)を分断して複数領域(51、52)に区画する電気絶縁性の隔壁(80)が前記下部電極(20)上に設けられており、
前記隔壁(80)を挟んで位置する前記複数領域(51、52)が同時発光するようになっており、
前記隔壁(80)とその下の前記下部電極(20)との間には、光を遮る遮光部であって前記下部電極(20)の補助電極として構成される金属補助電極(90)が設けられており、
前記金属補助電極(90)は、前記隔壁(80)から前記隔壁(80)を挟んで前記隔壁(80)の両側に位置する前記上部電極(40)と前記有機膜(30)との積層部まで拡がっており、
当該積層部に位置する前記金属補助電極(90)の端部が、前記有機膜(30)と前記下部電極(20)との間に入り込むことで、前記有機膜(30)を介して前記上部電極(40)と重なっている重なり領域(S1)が存在することを特徴とする有機EL素子。 On one surface (11) of the transparent substrate (10), a lower electrode (20) made of a transparent material, an organic film (30) made of an organic material, and an upper electrode (40) made of a material that does not transmit light were sequentially laminated. A light emitting pixel (50) comprising a laminate, wherein the organic film (30) emits light by applying a voltage between the lower electrode (20) and the upper electrode (40),
In the organic EL element which takes out the light emitted from the organic film (30) to the other surface (12) side of the transparent substrate (10) through the transparent substrate (10),
In the region of the light emitting pixel (50), it extends over the lower electrode (20), divides the organic film (30) and the upper electrode (40), and divides it into a plurality of regions (51, 52). Partition wall (80) is provided on the lower electrode (20),
The plurality of regions (51, 52) located across the partition wall (80) emit light simultaneously,
A metal auxiliary electrode (90) configured as an auxiliary electrode of the lower electrode (20) is provided between the partition wall (80) and the lower electrode (20) therebelow as a light shielding portion that blocks light. And
The metal auxiliary electrode (90) is a stacked portion of the upper electrode (40) and the organic film (30) positioned on both sides of the partition wall (80) with the partition wall (80) interposed between the partition wall (80). Has spread to
An end portion of the metal auxiliary electrode (90) located in the stacked portion enters between the organic film (30) and the lower electrode (20), so that the upper portion is interposed through the organic film (30). An organic EL element characterized in that there is an overlapping region (S1) overlapping with the electrode (40).
前記発光画素(50)は、前記絶縁膜(60)の開口部内の領域として当該開口部の内郭として区画されたものであり、
前記非発光領域(50a)では、前記下部電極(20)と前記絶縁膜(60)との間に、前記下部電極(20)よりも低抵抗材料よりなり前記下部電極(20)を低抵抗化するための低抵抗補助電極(100)が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL素子。 On one surface (11) of the transparent substrate (10), outside the light emitting pixel (50) is a region in which the stacked body constituting the light emitting pixel (50) is continuously expanded, A non-light emitting region in which light emission of the organic film (30) due to the voltage application does not occur by interposing an electrically insulating insulating film (60) between the lower electrode (20) and the organic film (30). 50a) exists,
The light emitting pixel (50) is defined as an inner part of the opening as a region in the opening of the insulating film (60).
In the non-light emitting region (50a), the lower electrode (20) is made of a material having a resistance lower than that of the lower electrode (20) between the lower electrode (20) and the insulating film (60). The organic EL element according to claim 1, wherein a low resistance auxiliary electrode (100) is provided.
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