以下、本発明の実施の形態に係る携帯電話機について説明する。
<携帯電話機の構成>
図1(a)、(b)および図2(a)、(b)は、実施の形態に係る携帯電話機1の構成を示す図である。図1(a)は、閉状態の携帯電話機1の構成を示す図である。図1(b)は、開状態の携帯電話機1の構成を示す図である。図2(a)、(b)は、チルト状態の携帯電話機1の構成を示す図である。
以下の説明において、「閉状態」は、図1(a)に示す如く、第1キャビネット10が、第2キャビネット20の前面に重ねられた状態である。「開状態」は、図1(b)に示
す如く、第1キャビネット10が、第2キャビネット20の上側に並べられて配され、第1キャビネット10の前面と第2キャビネット20の前面が面一になった状態である。「チルト状態」は、図2(a)、(b)に示す如く、第1キャビネット10が、開状態から所定の角度だけ前方に傾いた状態である。
図1(a)、(b)を参照して、携帯電話機1は、第1キャビネット10と、第2キャビネット20と、これら第1、第2キャビネット10、20を連結する連結部30とで構成されている。
第1キャビネット10は、左右方向に長い平坦な直方体形状を有する。第1キャビネット10には、第1タッチパネル11が配されている。第1タッチパネル11は、第1ディスプレイ12および第1タッチセンサ13を含む。
第1ディスプレイ12の表示領域を覆うように第1タッチセンサ13が配置される。第1タッチセンサ13は、透明なシート状の部材からなる。第1ディスプレイ12に備えられるバックライト(図示せず)が点灯されることにより、第1タッチセンサ13を介して、第1ディスプレイ12の表示領域に表示された第1画面が閲覧可能となる。すなわち、第1タッチセンサ13の前面が表示面(以下、「第1表示面14」という)となる。
第1タッチセンサ13は、第1表示面14に対する接触を検出し、接触位置に応じた位置信号を出力する。なお、以下の説明において、「タッチ」とは、たとえば、指やペンなどの接触部材によって表示面(第1表示面14、第2表示面24)に触れることである。なお、後述の「タップ」、「ロングタップ」、「スライド」、「フリック」などの操作などを含め、ユーザが、表示面に触れる操作を、総称して「タッチ」と言う。
ユーザが接触部材によって表示面を押したり、撫でたり、表示面に図形や文字を描いたりする場合に「タッチ」が行われる。「タップ」とは、接触部材が表示面をたたくように、表示面のある位置において接触部材をタッチさせ、所定時間内にリリースさせることを言う。「ロングタップ」とは、ユーザが接触部材で表示面の同じ位置を所定時間(タップに比べて長い時間)以上接触し続ける動作を言う。「スライド」とは、ユーザが接触部材を表示面に接触したまま動かす動作を言う。「フリック」とは、ユーザが接触部材によって表示面を素早く弾くような操作であり、接触部材を、表示面に接触したまま所定時間内に所定距離以上動かす動作を言う。
第1キャビネット10の表面の第1表示面14の右側には、ホームキー、ランチャキー、バックキーの3つのタッチキー15が配されている。タッチキー15は、たとえば静電式タッチキーである。タッチキー15は、接触部材のタッチキー15への接触を検出し、検出信号を出力する。
マイク17とスピーカ18は、第1キャビネット10に内蔵される。マイク17は、集音した音声を、音声信号に変換して音声エンコーダ(後述)へ出力する。スピーカ18は、音声デコーダ(後述)から入力される信号に基づき、音を出力する。
第2キャビネット20は、左右方向に長い平坦な直方体形状を有する。第2キャビネット20には、第2タッチパネル21が配されている。第2タッチパネル21は、第2ディスプレイ22および第2タッチセンサ23を含む。第1タッチパネル11と同様、第2タッチセンサ23の前面が表示面(以下、「第2表示面24」という)となり、この第2表示面14に第2画面が表示される。第2ディスプレイ22および第2タッチセンサ23の構成は、第1ディスプレイ12および第1タッチセンサ13と同様である。
第2キャビネット20の表面の第2表示面24の右側には、ホームキー、ランチャキー、バックキーの3つのタッチキー25が配されている。タッチキー25は、たとえば静電式タッチキーである。タッチキー25は、接触部材のタッチキー25への接触を検出し、検出信号を出力する。
第2キャビネット20の下側面には、キー26が配される。キー26は、再生される音の音量のアップおよびダウンのためのキー等である。
閉状態において、第1表示面14および第2表示面24のうち、第1表示面14のみが外部へ臨む。このとき、第2表示面24は、第1キャビネット10の背後に配され、外部を臨まない。開状態およびチルト状態において、第1表示面14および第2表示面24の両方が、外部へ臨む。
なお、開状態において、第1表示面14の下側の境界と第2表示面24の上側の境界との間の距離は小さい(数ミリメートル)。このため、ユーザは、開状態における第1表示面14と第2表示面24とを、一体化された一つの表示面として、認識できる。
図2(a)、(b)を参照して、連結部30は、中央フレーム部31、第1右フレーム部32、第1左フレーム部33、第2右フレーム部34および第2左フレーム部35を有する。中央フレーム部31は、左右に延びる形状を有する。中央フレーム部31の右端は、第1右フレーム部32の一端および第2右フレーム部34の一端に接続する。中央フレーム部31の左端は、第1左フレーム部33の一端および第2左フレーム部35の一端に接続する。
第1右フレーム部32および第1左フレーム部33は、それぞれ左右方向に延びる軸(図示せず)を有する。この軸が、図示の溝部16により挟まれる。これら軸が、溝部16に沿って移動可能に第1キャビネット10に保持されることにより、第1キャビネット10が、左右方向に平行な軸の周りに回転可能で、且つ、上下方向にスライド可能に、第1右フレーム部32および第1左フレーム部33により保持される。
第2右フレーム部34および第2左フレーム部35は、第2キャビネット20を、左右方向を軸として回転可能に保持する。このように、第1および第2タッチパネル11、21は、第1および第2キャビネット10、20を介して連結部30により、開状態および閉状態との間で切換可能に支持される。
図3(a)〜(f)は、携帯電話機1が、開状態(図3(a))から閉状態(図3(f))へ、遷移される過程を、携帯電話機1の右側から見て説明する図である。ユーザは、閉状態からチルト状態(図3(d))を経て開状態へ、および開状態からチルト状態を経て閉状態へ、携帯電話機1を変形させることができる。
携帯電話機1が閉状態にあるとき(図3(a))、第1キャビネット10を前方向(破線矢印の方向)へ移動させると、第1キャビネット10の後面が、第2キャビネット20から離れる(図3(b))。第1キャビネット10をさらに前方向へ移動させながら下方向(破線矢印方向)に回転させると、第1キャビネット10および連結部30が図3(c)のように配置される。
図3(c)の状態において、第1キャビネット10の下側の後面が連結部30に接するまで、第1キャビネット10をさらに破線矢印方向に回転させ、連結部30をさらに時計回りの方向(実線矢印方向)に回転させると、携帯電話機1は、図3(d)のチルト状態に至る。
チルト状態において、第1キャビネット10の後面の下側が連結部30に当接した状態に保たれたまま、連結部30を時計回りの方向へ回転(破線矢印参照)させると、携帯電話機1は、図3(e)に示される状態になる。すなわち、第1表示面14と第2表示面24とが略一面となる。
図3(e)に示される状態のとき、第1キャビネット10および第2キャビネット20との間には、間隙(数ミリメートル)が存在する。第1キャビネット10を、第2キャビネット20に対して下側(一点鎖線矢印参照)へスライドさせると、図3(f)のように、携帯電話機1は開状態へと至る。このとき、第1キャビネット10の下面と、第2キャビネット20の上面とが、互いに接した状態となる。
なお、連結部30は、チルト状態、すなわち第1右フレーム部32および第1左フレーム部33と第2キャビネット20とが所定の鈍角(たとえば百数十度)をなす状態にあるとき、連結部30の回転を弱く係止するための構造を有する。このように回転が弱く係止されるため、ユーザは、携帯電話機1をチルト状態が保ったまま、利用することができ、且つ、容易にチルト状態を開状態または閉状態へと変化させることができる。
図4は、携帯電話機1の全体構成を示すブロック図である。本実施の形態の携帯電話機1は、上述した各構成要素の他、CPU100、メモリ200、カメラモジュール301、音声エンコーダ302、キー入力回路303、通信モジュール304、映像デコーダ305、音声デコーダ306、開閉センサ307および加速度センサ308を備えている。
カメラモジュール301は、第2キャビネット20に内蔵され、第2キャビネット20の背面から外部を臨むレンズ窓(図示せず)を有する。カメラモジュール301は、撮像により生成した撮像信号をCPU100へ出力する。
音声エンコーダ302は、マイク17からのアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換し、変換されたデジタルの音声信号をCPU100へ出力する。
キー入力回路303は、タッチキー15、25およびキー26の各キーが押下されたときに、押下されたキーに応じた信号をCPU100へ出力する。
通信モジュール304は、通話や通信のための電波を送受信するアンテナ(図示せず)を備える。通信モジュール304は、CPU100から入力される信号を無線信号に変換し、アンテナを介して基地局へ送信する。また、通信モジュール304は、アンテナを介して受信した無線信号をCPU100が利用できる形式の信号へ変換し、変換された信号をCPU100へ出力する。
映像デコーダ305は、CPU100からの画像信号をデコードし、デコードした信号を第1ディスプレイ12および第2ディスプレイ22へ出力する。第1ディスプレイ12および第2ディスプレイ22は、映像デコーダ305からの信号から駆動信号を生成し、生成した駆動信号を、第1ディスプレイ12および第2ディスプレイ22が備える液晶パネル(図示せず)へ、それぞれ出力する。各液晶パネルは、入力した駆動信号に応じて、第1画面および第2画面を描画する。バックライトが点灯し、液晶パネルに描画された画面が表示されることにより、ユーザは、第1表示面14および第2表示面24を介して、表示された第1画面および第2画面を見ることができる。
音声デコーダ306は、CPU100からの音信号にデコード処理およびD/A変換を施し、変換された信号をスピーカ18に出力する。
開閉センサ307は、連結部30の第2キャビネット20に対する角度を検出する。開閉センサ307は、第2キャビネット20と連結部30がなす角度を検出する角度センサを備え、検出された角度に応じたデジタル信号を、CPU100へ出力する。CPU100は、開閉センサ307からの信号に基づき、第1キャビネット10および第2キャビネット20の配置状態(以下、「画面状態」と言う。)が、開状態、閉状態およびチルト状態の何れであるかを検出する。
なお、画面状態は、角度センサ以外の手段によって、検出されてもよい。たとえば、磁気センサが、画面状態の検出のために利用され得る。この場合、たとえば、第2キャビネット20に磁気センサが配され、第1キャビネット10または連結部30に磁石が配される。開閉センサ307は、磁気センサが画面状態によって異なる磁力を検知することに基づき、CPU100が開閉状態を検出するための信号を、CPU100へ出力する。
加速度センサ308は、携帯電話機1に印加される加速度を検出する。加速度センサ308は3軸加速度センサであり、図1のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の3方向に生じる加速度を検出する。加速度センサ308は、検出した加速度に応じた加速度信号をCPU100へ出力する。
メモリ200は、ROMおよびRAMを含む。メモリ200には、CPU100に制御機能を付与するための制御プログラムが記憶されている。メモリ200には、各種アプリケーションが記憶されている。これらアプリケーションの実行によって、画像の閲覧、画像の切取りや加工などの編集、電子メール、通話、ウェブブラウザ、カメラ機能、音楽プレーヤ、メール着信や音声着信(電話の着信)の時などに所定のメッセージと画像を表示してユーザに通知する通知機能等が実現される。なお、画像の編集と通知機能の詳細については、追って詳述する。
CPU100が制御プログラムや各種アプリケーションを実行する際、メモリ200は、ワーキングメモリとしても使用される。たとえば、画像編集の際、メモリ200には、表示面に表示されている画像のうち、現在編集の対象となっている領域の位置、大きさ、形状等を指定するデータが記憶される。
CPU100は、キー入力回路303、各タッチセンサ13、23からの操作入力信号に基づき、制御プログラムに従って、カメラモジュール301、マイク17、通信モジュール304、第1および第2ディスプレイ12、22、スピーカ18等を動作させる。これにより、CPU100は、各種アプリケーションを実行する。
<実施例>
以下、画像編集時にCPU100にて行われる処理を説明する。本実施例では、画面状態が開状態またはチルト状態であるときに、画像編集処理が行われる。
図5は、編集開始時の処理を示すフローチャートである。図6(a)は、編集開始時の画面の表示例を示す図である。図6(b)は、画像の編集方法の選択画面の表示例を示す図である。
ステップS101において、CPU100は、図6(a)に示す如く、リスト画面501を第2表示面24に表示する。リスト画面501は、12枚の画像のサムネイルTH01〜TH12を含む。CPU100は、サムネイルTH01〜TH12の何れかがタップされた場合、タップされたサムネイルを強調表示するとともに、対応する画像(以下、「第1画像」という)401を、第1表示面14に表示する。図6(a)の例では、サムネ
イルTH09が強調表示され、対応する画像が、第1画像401として、第1表示面14に表示されている。この表示例では、第1画像401は、人物Aおよび人物Bと、木や山岳等からなる背景とを含む。
CPU100は、こうしてリスト画面501と第1画像401を表示した後、編集対象の画像の選択の入力を受け付ける(S102)。CPU100は、リスト画面501上の何れかのサムネイルがダブルタップされた場合に、ダブルタップされたサムネイルに対応した画像が、編集対象として選択されたと判定する。たとえば、サムネイルTH09がダブルタップされた場合、CPU100は、第1表示面14に表示された第1画像401が編集対象として選択されたと判定する。
なお、上記の編集対象の画像の選択のための操作は、ダブルタップの操作に限らず、他の操作であってもよい。たとえば、編集対象の画像の選択のための操作は、サムネイルのタップや、サムネイルを他方の画面上へのスライドまたはフリック等でもよい。
選択の入力を受けると、CPU100は、図6(b)に示す如く、3つのボタン502a〜502cを含む、画像の編集方法の選択画面502を、第2表示面24に表示する。各ボタン502a〜502cは、それぞれ、「画像の切取り」、「画像の加工」および「画像設定」の選択のためのボタンである。
選択画面の表示の後、CPU100は、編集対象の画像に対する編集方法の選択の入力を受け付け(S103)、ボタン502a〜502cのうち何れが選択(タップ)されたかを判定する(S104)。そして、CPU100は、選択されたボタンに応じた処理S105〜S107へ進む。
「画像の切取り」が選択されると、画像の切取り(トリミング)のための処理が実行される。「画像の加工」が選択されると、画像に所定の加工を適用して保存するための処理が実行される。「画面設定」が選択されると、画像を切取り、切取った画像を所定機能の実行時において表示するよう設定するための処理が実行される。以下に、これら3つの処理について、順に説明する。
<画像の切取り>
図7(a)は、ボタン502a(画像の切取り)が選択されたときの画像切取り処理を示すフローチャートである。図7(b)は、切取り対象領域の形状を変化させるための処理を示すフローチャートである。図8(a)〜図18(b)は、画像切取り処理時の画面の表示例を示す図である。図8(a)は、図6(a)において、ユーザがボタン502aを選択した状態を示す。
ボタン502aが選択されると、CPU100は、図7(a)のステップS111において、図8(b)のように、第2表示面24に第1画像と同じ画像(第2画像)402を表示し、さらに、第1表示面14と第2表示面24に、それぞれ、第1枠601と第2枠602を表示する。第1画像401と第2画像402に、それぞれ、第1枠601と第2枠602によって囲まれた第1領域701と第2領域702が設定される。図8(b)に示すように、第1枠601と第2枠602は、それぞれ、第1画像401と第2画像402の中央に設定され、所定サイズの長方形となっている。第1画像401上における第1枠601の位置、大きさ、形状は、第2画像402上における第1枠602の位置、大きさ、形状と同じである。
第2画像402は、切取り領域(第2領域)を調整するための編集用の画像として用いられ、第1画像401は、切取り領域(第2領域)が、第1画像401上のどの位置にあ
るかを確認するために用いられる。ユーザは、第2表示面24への入力によって、第2枠602(第2領域702)の位置、大きさ、形状を、適宜、指定できる。
図8(b)の第1および第2表示面14、24の左上において、第1および第2画像401、402の用途の通知のため、それぞれ、「全体画面」、「編集画面」なる文字が表示されている。このような通知のための表示は、切取り領域を調整するための所定操作がなされたときに解除される。
なお、このような通知のための表示は、切取り領域の調整タイミングの他、所定時間経過後や拡大操作が行われたとき等のタイミングで、解除されるよう構成されてもよいし、あるいは、常時表示または常時非表示とされるよう構成されてもよい。
また、画像の編集に係る所定操作のためのボタン等が、第1または第2画像401、402上の所定位置に表示される構成がとられてもよい。たとえば、図8(b)に示す如く(第2表示面24の右下の破線で描かれたボタン参照)、画像を切取って保存する(後述のS117参照)ためのボタンが表示される構成が採られ得る。このようなボタン等の画像は、常時表示または常時非表示とされてよい。あるいは、ボタン等の画像が、所定のタイミングで表示・非表示が切り替えられるよう構成されてもよい。
図7(a)のステップS112において、CPU100は、第2領域702を指定する入力を受け付ける。第2領域702の指定入力があると、CPU100は、当該指定入力に応じて、第2枠602(第2領域702)の位置、大きさ、形状を更新する(S114)。さらに、CPU100は、第2枠602(第2領域702)の更新に応じて、第1枠601(第1領域701)の位置、大きさ、形状を更新する(S115)。第1画像401上における更新された第1枠601の位置、大きさ、形状は、第2画像402上における更新された第2枠602の位置、大きさ、形状と同じである。
たとえば、図9(a)のように、ユーザの指により、第2枠602の右下頂点の近傍がタッチされ、このタッチの位置が白矢印方向へ移動するよう、スライドの操作がなされると、図9(b)のように、第2枠602が更新され、これに応じて第1枠601が更新される。この場合、CPU100は、第2枠602の右下の頂点の位置が上記スライドの軌跡の終点位置に一致するよう、第2枠602を縮小し(図9(a)の破線枠内の領域参照)し、これに応じて、第1枠601を縮小する。この場合、第1枠601と第2枠602の左上頂点の位置は、当該設定の前後において変化しない。この結果、第1表示面14と第2表示面24には、人物Bを略中央に囲む第1枠601と第2枠602が表示される。
なお、第1枠601と第2枠602の位置および大きさは、フルサイズの画像上における座標によって管理される。本実施の形態では、第1画像401が、フルサイズの画像である。CPU100は、第1枠601と第2枠602が、フルサイズの画像上において、同じ座標位置となるように、第1枠601と第2枠602を設定する。図9(a)の第2枠602の変形は、第2枠602の右下の頂点の座標位置が、スライド操作により移動されることにより行われる。
図10(a)は、第2画像402の拡大操作を示す図である。CPU100は、第2表示面24における第2領域702の外部がタップされると、図10(b)のように、第2画像402を拡大する。このとき、第2枠602は、第2画像402の拡大に応じて拡大される。すなわち、第2枠602は、拡大の前後において、フルサイズの画像上の同じ領域に位置付けられる。また、拡大後の第2画像402は、第2枠602が第2表示面24の中央にくるように表示される。
CPU100は、第2画像402の倍率が上限倍率に達するまで、タップされる毎に、第2画像402を所定の倍率ずつ拡大する。倍率が上限倍率に達すると、CPU100は、第2画像402の倍率が100%に戻るまで、タップされる毎に、第2画像402を所定の倍率ずつ縮小する。第2画像402の倍率が100%に戻ると、CPU100は、再び、タップされるに毎に第2画像402を拡大する。
なお、かかる拡大および縮小において、第1枠601(第1領域701)は変化しない。しかしながら、第2画像402の拡大が進むと、第2枠602も拡大されるため、第2枠602が第2表示面24よりも大きくなることが起こり得る。この場合、第2枠602の大きさは、第2表示面24に収まる最大の大きさに設定され、これに応じて、第1枠601の大きさも変化する。
また、第2画像の拡大または縮小の処理は、上記タップの操作に替えてまたは上記タップの操作に加えて、第2表示面24に対するピンチイン(2本の指を表示面に付けたうえで、タッチ位置間の距離を縮める操作)およびピンチアウト(2本の指を表示面に付けたうえで、タッチ位置間の距離を延ばす操作)の操作や、キー26(たとえば音量のアップおよびダウンのためのキー)の押下による操作等に基づきなされてもよい。
さて、図10(b)の表示状態において、第2枠602を変形する操作(白矢印方向へのスライドの操作)が行われると、図7(a)のステップS113の判定がYESとなり、図11(a)に示す如く、第1枠601および第2枠602が更新される(S114、S115)。
図7(a)に戻り、上記のようにして第1枠601と第2枠602の指定および更新が行われた後、第2領域702内の画像を保存するための入力がなされると(S116:YES)、CPU100は、第2領域702内の画像を第2画像402から切り取ってメモリ200に保存する(S117)。
図11(a)に示すように、キー26が押下されると、CPU100は、図11(b)に示す如く、保存の確認のためのダイアログ503を第1表示面14に表示する。ダイアログ503は、画像を切取って保存することを選択するためのOKボタン503aと、画像を切取って保存することをキャンセルするためのキャンセルボタン503bを含む。
OKボタン503aが選択(タップ)されると(S116:YES)、CPU100は、画像の保存を実行し(S117)、処理を終了する。キャンセルボタン503bが選択されると(S116:NO)、CPU100は、表示を図11(a)の状態に戻し、第2領域702の指定入力を受け付ける(S112)。
なお、第2領域702の位置、大きさ、形状の変更は、図9(a)および図10(b)のような操作以外の操作によっても行われる。
たとえば、図12(a)のように、第2領域702上をタッチしさらに左方向(白矢印参照)へスライドする操作がなされると、CPU100は、図12(b)に示す如く、スライドに伴って第1枠601および第2枠602を移動させる。
また、図13(a)のように、第2枠602の下辺をタッチしさらに下方向(白矢印参照)へスライドする操作がなされると、CPU100は、図13(b)に示す如く、スライドの操作によるタッチ位置の移動に伴って第1枠601および第2枠602を変形させる。
なお、第2表示面24に表示される、フルサイズの画像(元画像)の部分を移動させることもできる。すなわち、図14(a)のように、第2領域702の外部をタッチしさらに左方向(白矢印参照)へスライドする操作がなされると、CPU100は、第2画像402を第2枠602とともに、左方向にスクロールさせる。このスクロールにより、第2枠602が第2表示面24の左の境界に当ると、CPU100は、図14(b)に示す如く、スクロールに伴って、第2枠602の位置を変えずに、第2画像402のみを左に移動させる。これにより、第2画像402に対する第2枠602の位置が相対的に変化する。これに応じて、第1枠601の位置が変更される。
次に、図7(b)を参照して、第2領域702の形状の選択受付処理について説明する。図7(b)の処理は、図7(a)のステップS112の処理の開始に合わせて開始され、保存のためのキー26が押下されると終了される。
第2領域702上がロングタップされると(S121:YES)、CPU100は、第2領域の形状の選択のためのダイアログを、第1画像401に重ねて、第1表示面14に表示する(S122)。次に、CPU100は、領域形状の選択の入力を受け付ける(S123)。ユーザにより、領域形状の選択がなされると、CPU100は、第2枠602(第2領域702)の形状を、ユーザにより選択された形状に設定する(S124)。これにより、図7(a)のステップS113において第2領域702の指定入力がなされたと判定され(S113:YES)、第2表示面24に表示される第2枠602の形状が、選択された形状に更新される。
たとえば、図15(a)に示すように、第2領域702上がロングタップされると、図15(b)に示すダイアログ504が第1表示面14に表示される。ダイアログ504は、形状の選択肢となる8つの枠504aと、枠の形状の選択をキャンセルするためのキャンセルボタン504bを含む。ユーザは、所望の形状の枠504aを選択(タップ)することにより、第1枠601と第2枠602の形状を、選択した形状に変更できる。
たとえば、図16(a)のようにひし形の枠504aが選択されると、CPU100は、第2枠602の形状がひし形になるよう、第2枠602の形状を設定する。そして、CPU100は、図7(a)のステップS114、S115の処理において、図16(b)に示す如く、第1表示面14および第2表示面24に表示された第1枠601および第2枠602を、ひし形に変更する。
具体的には、CPU100は、変形される前の長方形状の第2枠602(破線の枠参照)に外接するひし形となるように、第2枠602の形状を変更する。そして、CPU100は、変形後の第2領域702に対応する形状と大きさになるように第1枠601の形状を変更する。
その後、図17(a)に示す如く、ひし形状の第2枠602がタッチされてスライドされると(白矢印参照)、CPU100は、第2枠602の大きさを変化させる。このとき、CPU100は、第2枠602の縦横比を変化させない。すなわち、CPU100は、図17(b)に示す如く、スライドの操作に応じて、第2領域702の中心を基点として、第2枠602の大きさを変化させる。これに応じて、第1枠601の大きさも変化する。第2領域702の形状が長方形以外の他の形状である場合も、上記スライド操作によって、大きさが変化する。
なお、CPU100は、このように、長方形状以外の形状の第2領域702が設定された後に保存のための操作の入力がなされると(図7のS116:YES)、第2領域702を内接する長方形領域(図16(b)および図17(b)の破線枠参照)内の画像を第
2画像402から切り取り、切り取った画像のうち、第2領域702より外側の領域に透過色を指定する。そして、CPU100は、こうして加工した画像を、所定のデータ形式で、メモリ200に記憶させる。この結果、保存された画像が表示面に表示されると、長方形以外の形状の第2領域702上の画像が表示され、且つ、透過色が指定された部分には所定の背景画像が表示されることとなる。
なお、ダイアログ504は、長方形状およびひし形状を含め8つの形状の枠504aを含む。ユーザは、これら枠504aのうち所望の形状を選択できる。たとえば、ユーザは、図18(a)、(b)に示すような、ハート形状や星形状の第2領域702を設定させることができる。
<画像の加工処理>
図19(a)は、図20(a)に示すボタン502b(画像の加工)が選択されたときの画像加工処理を示すフローチャートである。図19(b)は、画像の加工内容を設定するためのフローチャートである。図20(a)〜図22(b)は、画像加工処理時の画面の表示例を示す図である。
なお、図19(a)の処理フローにおいて、図7(a)の処理フローと同じ処理ステップには、便宜上、同じステップ番号が付されている。図19(a)のステップS111〜S116が、図7(a)の処理ステップと同じである。よって、ここでは、ステップS111〜S116における枠の指定・変更処理については、説明を省略する。
図20(a)のように、画像の加工のためのボタン502bがタップされると、図8(b)に示す初期画面が表示される。CPU100は、画像の切取り処理の場合と同様、第2枠602の変形や移動のための入力と、第2画像の拡大、縮小およびスクロールのための入力を受け付ける。これにより、第1表示面14と第2表示面24の画像は、たとえば、図20(b)のようになる。
その後、図20(b)に示す如く、第2領域702の外部がロングタップされると(図7(b)のS141:YES)、CPU100は、図21(a)に示す如く、加工方法の選択のためのダイアログ505を、第1画像401に重ねて表示する(S142)。
ダイアログ505は、所定の加工方法がそれぞれ割り当てられた4つのボタン505aを含む。各ボタン505aは、第2領域702上の画像に、それぞれ、モザイク処理、セピア調画像に変換する処理、ぼかし処理およびモノクロ処理を施すためのボタンである。
しかる後、CPU100は、加工方法の選択の入力を受け付ける(S143)。CPU100は、ボタン505aの何れかがタップされると、タップされたボタン505aに対応する加工方法が選択されたと判定する。そして、CPU100は、第1領域701と第2領域702の画像に、選択された加工を施す(S144)。
たとえば、図21(a)のように、「セピア」のボタン505aがタップされると、CPU100は、第1領域701と第2領域702の画像に対し、セピア調画像に変換するための処理を行い、図21(b)に示す如く、かかる画像処理によって画像効果が適用された第1および第2画像401、402を表示する。
しかる後、保存のための操作がなされると(S116:YES)、CPU100は、第2領域702に対応する領域に、選択された画像処理が施された元画像(フルサイズの画像)の画像データを、メモリ200に記憶させる(S131)。
なお、画像の加工処理の際、CPU100は、画像の切取り処理の場合と同様に、図7(b)の領域の形状の選択受付処理を実行する。ユーザは、第2領域702の形状を選択できる(図15(b)参照)。この結果、たとえば図22(a)、(b)に示すように、第1および第2領域701、702をハート形や星形に変形可能であり、このような領域の画像に対し、CPU100は、選択された画像処理を施す。図22(a)、(b)には、画像処理によって画像効果が適用された第1および第2画像401、402が、第1および第2表示面14、24にそれぞれ表示されている。
なお、画像の加工処理の際、第2表示面24には上述の如く画像効果が適用された第1画像401が表示され、第1表示面14には画像効果が適用されない状態の第1画像401が表示されるよう、処理が実行されてもよい。
<画面設定表示>
携帯電話機1は、所定の機能(携帯電話機1のON・OFF、メール着信の通知、音声着信の通知、待受け画面表示)の実行時、所定の画像を表示面に表示する機能を有する。たとえば、携帯電話機1の電源ON時に、表示面に、予め登録された画像が表示される。画面設定表示の際、CPU100は、ユーザに指定された画像を元画像から切取り、切取った画像を、上記所定の機能の実行時に表示させる画面として設定するための処理を実行する。なお、切取った画像のデフォルトの設定先は、「待受け画面表示」である。
図23(a)は、図24(a)に示すボタン502c(画面設定)が選択されたときの画面設定処理を示すフローチャートである。図23(b)は、画面設定先の選択処理を示すフローチャートである。図24(a)〜図28(b)は、画像設定処理時の画面の表示例を示す図である。
なお、図23(a)の処理フローにおいて、図7(a)の処理フローと同じ処理ステップには、便宜上、同じステップ番号が付されている。図23(a)のステップS111〜S115が、図7(a)の処理ステップと同じである。よって、ここでは、ステップS111〜S115における枠の指定・変更処理については、詳説しない。
上述の画像の切取り処理や画像の加工処理と異なり、図23(a)の画面設定処理では、画面設定先に応じて、第2領域702の形状(縦横比)と大きさが固定される。CPU100は、ステップS113において、第2枠602の移動のための入力は受け付けるが、変形のための入力は受け付けない。第2領域702の大きさおよび縦横比は、第2枠602の表示によってユーザに通知される。
図24(a)のように画面設定が選択されると、CPU100は、画面の設定先を、デフォルトである待受け画面に設定し(151)、第2表示面24に第2画像402を表示する。待受け画面の形状は、表示面(14、24)の形状に一致する。そのため、第2領域702は、図24(b)のように、第2表示面24全体の領域に初期設定され、第2表示面24の周囲を囲むように、第2枠602が表示される(S111)。同様に、第1表示面14の周囲を囲むように、第1枠601が表示される(S111)。
画面設定表示において、CPU100は、第2表示面24に対するタップの操作に加え、キー26(音量のアップおよびダウンのためのキー)による操作に基づき、第2画像を拡大および縮小させる。たとえば、第2表示面24にタップが行われた後、図24(b)のように音量のアップのためのキー26が押下されると、CPU100は、図25(a)に示す如く、第2画像402を拡大させる。第2画像402の拡大および縮小は、拡大および縮小がなされる前の第2画像402が、その中心から放射状に拡大および縮小されるよう行われる。
第2画像402の拡大および縮小に応じて、元画像に対する第2領域702の大きさが変わる。したがって、CPU100は、かかる拡大および縮小のための入力を、第2領域702の指定入力と受け付ける(S113:YES)。この場合、CPU100は、第2枠602を変化させず(S114)、第1表示面14に表示された第1枠601を、第2画像402の拡大および縮小に応じて、相対的に縮小および拡大する(S115)。たとえば、図25(a)のように第2画像402が拡大されると、これに伴い、第1枠601が縮小される。
なお、図25(a)の状態で、第2表示面24にタッチがなされ、さらに上下左右方向へスライドされると、第2画像402が、上下左右にスクロールされる。かかるスクロールにより、元画像に対する第2領域702の位置が変わる。この場合、CPU100は、第1表示面14に表示された第1枠601を、第2画像402のスクロールに応じて、相対的に移動させる(S115)。
ステップS152、S153は、画面の設定を実行するためのステップである。ステップS154において、画面設定処理の終了判定がなされる。ステップS152〜S154の処理については、追って説明する。
ユーザは、図25(a)に示すように第1表示面14をタップすることにより、画面設定の設定先を変更できる。
第1表示面14がタップされると、CPU100は、図23(b)のステップS161においてYESと判定し、図25(b)に示す如く、画像の設定先の選択のためのダイアログ506を、第1画像401に重ねて表示する(S162)。ダイアログ506は、4つのボタン506aとキャンセルボタン506bを含む。各ボタン506aは、第2画像402における第2領域702上の画像の設定先を、それぞれ、待受け画面、メール着信時の画面、音声着信時の画面および電源ON・OFF時の画面に設定するためのボタンである。キャンセルボタン506bは、ダイアログ506を消去するためのボタンである。
ダイアログ506の表示後、CPU100は、設定先の選択の入力を受け付け(S163)、ボタン506aの何れかがタップされると、設定先を、タップされたボタン506aに対応する画面に設定する(S164)。また、CPU100は、第2領域702の形状を、設定先に応じた大きさおよび縦横比になるよう設定する(S164)。このようにステップS164の処理が実行され終了されると、再び図23(b)の処理が開始される。
こうして、設定先の画面が変更されると、CPU100は、図23(a)の処理フローにおいて、第2領域702の指定入力があったと判定し(S113:YES)、ステップS114、S115の処理を実行する。これにより、新たな設定先に応じた大きさおよび縦横比の第1枠601および第2枠602が、それぞれ、第1および第2表示面14に表示される。たとえば、図25(b)において、「電源オン・オフ」の選択ボタン506aが選択されると、図26(a)のような第1枠601と第2枠602が表示される。この場合、第2枠602の形状と大きさは、携帯電話機1の電源ON・OFF時に表示される画像の輪郭に略一致する。
このとき、ユーザが画面設定のための操作を行うと、ステップS152〜S153の処理が実行され、第2画像402における第2領域702上の画像が、携帯電話機1の電源ON・OFF時に表示されるよう設定される。ステップS152において、CPU100は、画面設定のための操作(キー26の押下)がなされたか否か判定する。たとえば、図
26(a)の表示状態において、キー26が押下されると(S152:YES)、CPU100は、第2領域702上の画像の画面設定を実行する。
具体的には、ステップS152において、CPU100は、図26(b)に示す如く、画面設定のためのダイアログ507を第1画像401に重ねて表示する。さらに、ダイアログ507に含まれる「設定」と表示されたボタン507aが選択されると、CPU100は、第2画像における第2領域702上の画像403を、現在設定されている設定先の画面(図26(b)の場合は、電源ON・OFF時の画面)に表示されるよう設定する。この結果、携帯電話機1の起動(閉状態における起動)のための処理の実行時には、画像403が第1表示面14に表示されるようになる。
このように、ボタン507aが選択され、画面設定が実行されると(S154:YES)、CPU100は、図23(a)の処理を終了し、これに伴い図23(b)と図5の処理も終了する。
図25(b)のダイアログ506において、たとえば、「メール着信」と表示されたボタン506aが選択されると、上記と同様の処理にて、図27(a)に示す如く、メール着信時に表示される画像の大きさと縦横比を有する第1枠601および第2枠602が表示される。その後、上記と同様にして画面設定が実行されると(S152:YES、S153)、第2領域702上の画像403が、メール着信時の画面の画像に設定される。これにより、メール着信時(閉状態時)には、図27(b)に示すように、画像403が第1表示面14に表示されるようになる。図27(b)では、第1表示面14に、メール着信を通知するためのダイアログ508が表示されている。
なお、図26(b)のダイアログ507には、第2領域702の画像を、図23(a)、(b)のステップS151、S164で設定された設定先とは別の設定先の画面に設定するためのアイコン507cが含まれている。ユーザは、これらアイコン507cを利用して、第2領域702の画像を複数の設定先の画面に設定することができる。
すなわち、図28(a)のように、第2領域702上がタッチされ、「メール着信」のアイコン507cの方向(白矢印参照)へスライドがなされると、CPU100は、図28(b)に示す如く、画像403を新たに指定された設定先(メール着信)の画面に設定することを確認するためのダイアログ508を、第1画像401に重ねて表示する。ダイアログ508は、この設定を実行するためのボタン508aと、この設定をキャンセルするためのボタン508bを含む。ボタン508aが選択(タップ)されると、CPU100は、画像403がメール着信時に表示されるよう、画面設定を実行する。
なお、このように、画像403の設定先が変更されると、画像403の形状と大きさが、変更された設定先の画面の画像表示領域の形状と大きさに合わなくなる。たとえば、図28(a)において、第2領域702は、電源ON・OFF時の画面に対応する大きさと形状となっており、この第2領域702の大きさと形状は、メール着信時の画面に表示される画像領域の大きさとサイズに整合しない。
したがって、このように画像403の設定先が変更される場合には、画像403が、変更後の設定先の画像表示領域に収まるように画像403が縮小または拡大され、縮小または拡大された後の画像が、変更後の設定先の画面に設定される。たとえば、図28(b)の例の場合、画像403は、メール着信時の画像表示領域(破線の枠参照)において、最大の状態で表示されるよう、縮小される。
以上、本実施の形態によれば、第2領域702を指定する入力が受け付けられると、指
定された第2領域702の境界を表す第2枠602が第2画像402に重ねて表示されるとともに、第2画像402の第2枠602に対応する位置に、第1枠601が第1画像に重ねて表示される。このため、ユーザは、画像全体(第1画像401)のうちどの部分が、編集作業の対象となっているかを、編集作業中であっても容易に認識できる。
ユーザは、編集作業の対象となる位置すなわち第1領域の位置を移動させながらもその位置を全体画像において確認できると同時に、作業の対象となる第2領域702およびその近傍の画像の細部を、第2画像402によって容易に把握できる。
また、第2画像402をスケール変換(拡大、縮小)またはスクロールさせることができるため、ユーザは、全体画像を見ながらも、作業の対象となっている部分である第2領域702およびその近傍の画像の細部を容易に把握できる。
<その他>
以上、本発明に係る実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に何ら制限されるものではない。また、本発明の実施例も、上記以外に、各種の変更が可能である。
たとえば、上記実施例では、第2領域702が指定される前に、編集方法(選択画面502参照)が選択されたが、第2領域702が指定された後に、編集方法が選択される構成であっても良い。たとえば、第2領域702が指定された後、所定の操作に応じて、編集方法の選択画面502が表示されても良い。
または、上記実施例では、第2画像402をスケール変換またはスクロールさせると、これに伴い、第2枠602も変形または移動されたが、ユーザが第2枠602に対する操作を最初に行う前に、第2画像402がスケール変換またはスクロールされたような場合には、第2枠602を変形または移動させずに、第2画像402をスケール変換またはスクロールさせても良い。
また、図8(b)では、図8(a)にてボタン502aが選択されると、第1枠601および第2枠602が表示されたが、図8(a)にてボタン502aが選択されても、第1枠601および第2枠602が表示されないようにしても良い。この場合、たとえば、ユーザにより第2表示面24に対して第2枠602の領域を指定するための所定の入力(たとえば、斜め方向のスライドの操作により長方形状領域を指定する入力)がなされた場合に、第1枠601および第2枠602が表示されても良い。こうすると、ユーザは、所望の大きさおよび形状の第1枠601および第2枠602を任意に設定することができる。
この場合、たとえば、図29(a)、(b)に示す如く、スライド(白矢印参照)の始点および終点の位置(白丸印と黒丸印参照)が、対向する頂点位置となるよう長方形(破線の枠参照)の領域が設定され、これに基づき図29(b)の第1および第2枠601、602が表示される。また、始点から始まる軌跡の終点が始点へと戻るようになされたスライド操作に基づき、第2領域が設定される構成が採られてよい。この場合、たとえば、スライドの軌跡で囲まれた領域が第2領域として設定され、第2枠がスライドの軌跡と一致するよう表示され得る。
なお、上記実施例では、画像の編集方法(図8(a)参照)、枠の形状(図15(b)参照)、画像処理の種類(図21(a)参照)および画面設定の設定先(図26(b))は、所定の選択肢から選択される構成が採られたが、実施例に示された選択肢は、あくまでも一例である。また、画面の切取り処理において、切取った画像の保存先や設定先は、メモリ200にかぎらず、携帯電話機1に装着された外部メモリに保存されても良く、あ
るいは、電子メールによる送信等から選択できるよう構成されてよい。
また、第1領域701と第2領域702の調整は、図30(a)のように、所定操作に基づき、第1領域701および第2領域702を回転させるようになされてもよい。あるいは、図30(b)のように、第2画像402を回転させるような処理が実行されてもよい。
上記実施例では、第1領域701および第2領域702の境界線を示す第1枠601および第2枠602によって、第1領域701および第2領域702が特定された。第1枠601および第2枠602は、図31(a)のように破線で表示されても良い。また、第1枠601および第2枠602の線の太さは、図31(b)のように、細くても良く、線の種類も各種の形式(点線、破線、一点鎖線、波線、二重線、太線、細線、色付き線等)に変更され得る。
第1枠601および第2枠602は、第1領域701および第2領域702の特定以外の効果を実現するための要素を含み得る。たとえば、図32(a)、(b)のように、第1枠601および第2枠602には、領域の中心位置(図32(a))や中心領域(図32(b))を示すための要素が付加され得る。
また、第1枠601および第2枠602が、時間に応じて変化しても良い。たとえば、時間経過に伴って、第1枠601および第2枠602が点滅しても良く、または、枠の模様や、色、明度、彩度等の色調が変化しても良い。
あるいは、図32(c)のように、第1領域701および第2領域702の境界線上を所定速度で点が移動(白矢印参照)することにより、第1領域701および第2領域702が特定されても良い。また、図32(c)において、軌跡の視認性が向上するよう、移動する点の軌跡を表す画像が、所定時間の間、残像(色調が弱められた軌跡線)として表示されてもよい。
また、第1領域701および第2領域702は、枠によって囲まれている必要はなく、たとえば図32(d)のように、第1領域701および第2領域702の境界(破線の枠参照)の一部が線(破線の枠の右上および左下部の太線)によって示されてもよい。この場合、ユーザは、表示された一部の線を延長して形成される領域が第1領域701および第2領域702であると認識できる。
なお、図32(d)〜(f)において、破線の枠は、領域の境界の説明のために、便宜上図示されたものであり、表示面には表示されない。
また、たとえば図32(e)の如く、第1領域701および第2領域702の頂点の位置を表示することにより、第1領域701および第2領域702が特定されても良い。この場合、ユーザは、各頂点を環状に結ぶ線により囲まれる領域が、第1および第2領域701、702であると認識できる。
また、第1領域701および第2領域702は、たとえば図32(f)のように、イラスト風の絵図等の画像により特定されても良い。一例として、図32(f)は、図32(d)の鈎状の線分の画像が、イラスト(手のイラスト)風の画像に置き換えられたものである。
また、枠や線分等を追加することなく、第1領域701および第2領域702が特定されてもよい。たとえば、図33(a)のように、第1領域701および第2領域702の
内部と外部において互いに異なる色調効果やぼかし効果等の画像効果を施すことにより、第1領域701および第2領域702が特定(表示)されてもよい。たとえば、図33(a)では、第1領域701および第2領域702の外部の画像の彩度が通常より落とされて表示される。ユーザは、画像効果が変化する境界を視認でき、これにより、第1領域701および第2領域702を識別できる。
また、図33(b)のように、図33(a)の画像効果に、さらに、第1枠601および第2枠602の表示が組み合わされてもよい。上述した領域の特定形態は、このように、2つ以上が互いに組み合わせられても良い。さらに、第1領域701と第2領域702とは、互いに異なる方法により特定されてもよい。
上記実施例では、第1領域701は、第2領域の移動に伴って、移動したが(図12(a)、(b)参照)、さらに、第1領域701を直接移動できるような構成が採られてもよい。たとえば、図34(a)のように、第1領域701上をタッチしさらに右上方向(白矢印参照)へスライドする操作がなされると、CPU100は、図34(b)に示す如く、スライドに伴って第1領域701を移動させる。
この場合、CPU100は、第2画像402を図34(b)のように変更する。すなわち、CPU100は、移動する第1領域701が、第2画像402において中心に来るように、第1領域701の移動に伴って、第2画像402をスクロールさせる。この結果、図34(b)に示す如く、第1枠601が、移動された後の第1領域701の境界を示すよう表示され、第2枠602が、第1枠601に対応する位置に表示される。
なお、第2画像402のスクロールの際、第2枠602の位置は変化しない。また、図34(b)の例のように、第1領域701が第1画像401の端近くに移動されると、第2表示面24における第2画像602の外部に、所定の背景画像404が表示される。
このように、第1領域を直接移動させることが可能であると、ユーザは、第1領域を、1回のスライドの操作で、所望の位置へ、移動でき、便利である。
また、上記実施例では、編集用の第2画像402は、第2表示面24のみに表示されたが、ユーザからの操作に応じて、第2画像402が第1および第2表示面14、24の両方に拡大表示されるよう構成されてもよい。たとえば、表示面(14、24)に表示されたボタン等に対する操作に応じて、第2画像402が第1および第2表示面14、24の両方に拡大表示される。さらに、表示面(14、24)に表示されたボタン等に対する操作に応じて、表示面(14、24)における表示が、拡大表示の前に状態に戻される。こうすると、編集用の画像が2画面表示されるため、ユーザは、より広い作業領域にて画像を編集できる。
また、第1および第2画像401、402が、互いに入れ替え可能であるよう、構成されてもよい。すなわち、第1画像および第2画像401、402が、それぞれ、第1および第2表示面14、24に表示されている状態において、たとえば表示面(14、24)に表示されたボタン等に対する操作に基づき、第2画像402が第1表示面14に表示され、第1画像401が第2表示面24に表示されるよう構成され得る。この表示の切り替えに伴い、第2枠602が第1画像401の対応する位置に重ねて表示され、第1枠601が第2画像402の対応する位置に重ねて表示される。第1表示面に対する入力により、第2領域の指定や、画像の切取りや加工等のための処理が実行される。ユーザは、所望の表示面(14、24)に編集用の画面(第2表示面)を表示させ、画像の編集のための操作を行える。なお、たとえば、2画面が同時にタッチされたことに基づき、画面を入れ替えるためのボタンが表示されるよう構成がとられてもよい。
さらに、上記実施形態では、携帯電話機1に本発明を適用した例を示したが、PDAやタブレットPC、電子書籍端末、携帯ゲーム機などの他の携帯端末装置に本発明を適用することもできる。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。たとえば、上記実施形態の一部または全部を組み合わせることができる。