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JP2012100536A - 血液試料に含まれる単核球細胞を用いた癌関連遺伝子の発現解析による癌の遺伝子検査方法 - Google Patents

血液試料に含まれる単核球細胞を用いた癌関連遺伝子の発現解析による癌の遺伝子検査方法 Download PDF

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浩治 藤崎
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Abstract

【課題】
精度良く、早期に、又は予後における癌細胞集団の存在リスクや、治療効果を予測することが可能な遺伝子検査方法を提供する。
【解決手段】
血液試料の遠心分離によるバフィーコート層の分離工程10と、密度勾配遠心分離による単核球細胞の分離工程20と、単核球細胞からの全RNAの抽出工程30と、全RNAからの逆転写反応による相補的DNAの合成工程40と、癌関連遺伝子を対象としたリアルタイム−PCR(RT−PCR)解析工程50と、癌関連遺伝子を対象とした核酸マイクロアレイとしてのDNAマイクロアレイ解析工程60と、を備えた癌の遺伝子検査方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は癌の遺伝子検査方法に関するものであり、さらに詳しくは、血液試料に含まれる単核球細胞から得られた癌関連遺伝子の発現解析に基づく癌の遺伝子検査方法に関するものである。
癌は、重大な生活習慣病の一つであり、わが国においては死亡原因の第一位となっている。癌には環境的要因により発症・進展する癌もあれば、遺伝子的要因により発症・進展する癌も存在し、その発症要因、進行工程は多種多様である。遺伝子的要因により発症・進展する癌においては、大腸癌の多段階発癌メカニズムがよく知られている。大腸癌は、前癌病変としてのポリープ(腺腫)の状態から多段階的に悪性の大腸癌に進展する。この多段階で生じる癌は最初にAPC遺伝子という家族性大腸腺腫症と呼ばれる優性遺伝子性の病気の原因遺伝子が不活性化してポリープが生じた後、癌遺伝子の一つであるRAS遺伝子が突然変異することで細胞増殖作用が活性化し、次いでp53癌抑制遺伝子が不活性化して悪性の大腸癌に進展する(非特許文献1)。このような癌遺伝子の異常な活性化(過剰発現)、本来なら細胞の癌化を抑制するはずの癌抑制遺伝子の不活性化(発現低下)は細胞の癌化の過程において観察される。これが、癌が遺伝子の変異、増幅、及び欠損が積み重なって生じる遺伝子の病気と言われる所以である。
永田親義著,「がんはなぜ生じるかー原因と発生のメカニズムを探るー」,講談社,2007年12月,p198
現在、癌の検査法として、例えば、MRI(磁気共鳴画像),PET(ポジトロン断層撮像法),SPECT(単一光子放射断層撮影),X線CT(X線コンピュータ断層撮影)等の画像診断法が多用されている。これらの画像診断法は、基本的に正常組織と病変組織との違いを探し出すことで癌を検出する方法であり、病変組織を視認することができるため、確度の高い癌の検査法だと言える。又、血液試料中に遊離している癌抗原(腫瘍マーカー)を、例えば、ELISA(酵素免疫測定法)等を用いて検査する方法が、簡便であり汎用されている。
しかしながら、上記画像診断法における画像診断可能な検出レベルは、5mm以上の大きさにまで発達した癌細胞集団であり、このレベルにまで達した癌細胞は浸潤や血管新生を伴う悪化したレベルである。また、腫瘍マーカー検査では、血液試料中の腫瘍マーカーとしての標的タンパク質の濃度が高い必要があり、一概に高感度な検査方法とは言い難い。さらに、腫瘍マーカー検査においては、標的タンパク質を捕捉するため、抗体を用いる必要があり、抗体の特異性の面で擬陽性が生じる恐れがある。
したがって、癌の早期発見や早期治療の観点から、画像診断法では不可能な検出レベル(5mm以下)の癌細胞集団を検出することが可能な検査方法が望まれている。上述したように、癌は種々の遺伝子異常を伴うことから、これらの遺伝子異常を検出することで、癌の早期発見及び早期治療が可能となると考えられる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、精度良く、早期に、又は予後における癌細胞集団の存在リスクや、治療効果を予測することが可能な遺伝子検査方法を提供することである。
本発明の発明者等は、鋭意研究を進めた結果、ヒトの血液中に存在する単核球細胞に着目し、本発明の完成にいたった。即ち、本発明にかかる癌の遺伝子検査方法は、被験者から採取された血液試料から単核球細胞を分離する工程と、分離された単核球細胞から全RNAを抽出する工程と、抽出された全RNAから相補的DNAを合成する工程と、合成された相補的DNAにおいて癌関連遺伝子を対象とした発現解析を行う工程とを、備えることを特徴とする。
血液中に存在する単核球細胞は、リンパ球や単球に代表される遊走単核白血球と、マクロファージ等に代表される単核貪食系の細胞群に分類される。リンパ球は、主に、B細胞、T細胞、及びNK(ナチュラルキラー)細胞に分類される。B細胞は、様々な抗原に結合する抗体を産生し、対外から侵入してきた病原体を攻撃する。T細胞は、B細胞の抗体産生を補助するヘルパーT細胞、逆にB細胞の抗体産生を抑制するサプレッサーT細胞、病原体に取り付いて直接それを破壊するキラーT細胞等にさらに分類される。そして、NK細胞は、腫瘍融解機能を有するリンパ球である。単球は、顆粒球に見受けられるような特殊顆粒は含まれていないが、貪食能を有し、生体防御反応に多彩な機能を発揮する。マクロファージは、骨髄で発生した単球が転換したものと考えられており、貪食細胞とも呼ばれる。そして、マクロファージは細菌やアポトーシスを起こしたような細胞等の異物を貪食消化(食作用)する力が強く、免疫機能における主役の1つである。
そして、これらの細胞はそれぞれの機能を発揮しながら強調して生体の免疫機能を維持している。例えば、マクロファージは、食作用によって取り込んだ異物を断片化し、この断片を細胞表面上のMHC−IIに結合させることで抗原提示する。そして、マクロファージによる抗原提示により、ヘルパーT細胞が活性化し、インターロイキンやリンフォカイン等のサイトカインを産出する。ヘルパーT細胞により産出されたインターロイキンやサイトカインは、マクロファージを活性化させると共に、抗原提示された抗原と同じ抗原を認識するB細胞を活性化させる。活性化されたB細胞は、抗体産生細胞に分化して増殖し、抗原に対する抗体を産出する。抗体産生細胞により産出された抗体は、抗原と結合することで、抗体−抗原複合体を形成する。このようにして、抗体が結合した異物は、マクロファージにより認識され易くなるため、効率良く貪食されることになる。
上記のように、例えば、アポトーシスやネクローシスを誘発した癌細胞は、単核球細胞が維持する免疫機能により、効率良く捕捉されることになる。したがって、本発明では、被験者から採取された血液試料から分離された単核球細胞の全RNAに基づく癌関連遺伝子の発現解析を行うので、癌細胞集団の存在リスクや治療効果を予測することが可能となる。
また、本発明の癌の遺伝子検査方法で対象とする単核球細胞は、単球及び/又はマクロファージであることを特徴とする。
単球、及びマクロファージは、上記のように貪食能を有する。特に、マクロファージは、上記のNK細胞、又はキラーT細胞等によって障害を受け、アポトーシスを誘発した癌細胞を貪食消化する。また、詳細についてはまだ不明であるが、マクロファージ自身が癌細胞に障害を与えることにより、アポトーシスを誘発させ、その癌細胞を貪食消化する可能性も示唆されている。このように、アポトーシスやネクローシスを誘発した癌細胞は、最終的にマクロファージにより貪食消化されるため、癌細胞が存在している組織から癌細胞を直接採取しなくとも、マクロファージを収集することで癌細胞を効率良く得ることができる。
さらに、本発明の癌の遺伝子検査方法における発現解析は、リアルタイム−ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)解析であることを特徴とする。さらにまた、本発明にかかる癌の遺伝子検査方法における発現解析は、核酸マイクロアレイ解析であることを特徴とする。
本発明では、癌関連遺伝子の発現解析を行うにあたり、リアルタイム−PCR(RT−PCR)解析、又は核酸マイクロアレイ解析を行う。リアルタイム−PCR(RT−PCR)解析において、プライマーとして用いられる癌関連遺伝子の部分核酸配列、又は、核酸マイクロアレイ解析において、プローブとして用いられる癌関連遺伝子の部分核酸配列は、標的とする癌関連遺伝子に応じて適宜設計、合成することができる。したがって、検査対象の癌に応じて正確な検査を行うことが可能であると共に、再現性が高く、高感度で発現解析を行うことができる。
また、本発明の癌の遺伝子検査方法で対象とする癌関連遺伝子は、頭頸部癌、膵癌、甲状腺癌、胆道系癌、肺癌、非小細胞肺癌、腎癌、胃癌、肝癌、大腸癌、直腸癌、移行上皮癌、Merkel細胞癌、乳癌、子宮癌、卵巣癌、白血病、食道癌、皮膚癌、膀胱癌、前立腺癌、脳腫瘍、骨肉種、及び神経芽細胞種よりなる群の何れかから選択される関連遺伝子であることを特徴とする。
本発明では、リアルタイム−PCR(RT−PCR)解析において、プライマーとして用いられる癌関連遺伝子の部分核酸配列、又は、核酸マイクロアレイ解析において、プローブとして用いられる癌関連遺伝子の部分核酸配列を適宜選択することにより、上記癌の早期に又は、予後における癌集団の存在リスクや治療効果を予測することができる。
そして、本発明の癌の遺伝子検査方法は、健常人の血液試料から得られた癌関連遺伝子の発現量と、患者の血液試料から得られた癌関連遺伝子の発現量と、の有意差に基づき癌細胞集団の存在リスク、及び/又は治療効果を予測することを特徴とする。
本発明では、リアルタイム−PCR(RT−PCR)解析、又は核酸マイクロアレイ解析から得られた、健常人における癌関連遺伝子の発現量と、患者における癌関連遺伝子の発現量と、の絶対的又は相対的な発現量の有意差に基づいて判定するため、簡便、且つ、高精度で癌細胞集団の存在リスク、及び/または治療効果を予測することができる。
また、本発明の癌の遺伝子検査方法は、健常人では、通常、発現がほぼ認められない癌関連遺伝子の発現量の解析に基づき癌細胞集団の存在リスク、及び/又は治療効果を予測することを特徴とする。
本発明では、健常人では、通常、発現がほぼ認められない癌関連遺伝子の発現量に基づいて癌細胞集団の存在リスク、及び/又は治療効果を予測するため、全ての癌関連遺伝子の癌関連遺伝子の発現量の解析を行う必要がなく、迅速に、且つ、高精度で癌細胞集団の存在リスク、及び/または治療効果を予測することができる。
本発明の癌の遺伝子検査方法によれば、精度良く、早期に、又は予後における癌細胞集団の存在リスクや、治療効果を予測することが可能となる。
本発明の実施形態にかかる癌の遺伝子検査方法の処理工程を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
図1は、本発明の実施形態にかかる癌の遺伝子検査方法の処理工程を説明するためのフローチャートである。図1に示されるように、本実施形態の癌の遺伝子検査方法では、血液試料の遠心分離によるバフィーコート層の分離工程10と、密度勾配遠心分離による単核球細胞の分離工程20と、単核球細胞からの全RNAの抽出工程30と、全RNAからの逆転写反応による相補的DNA(以下、cDNAと称する)の合成工程40と、癌関連遺伝子を対象としたリアルタイム−PCR(RT−PCR)解析工程50と、癌関連遺伝子を対象とした核酸マイクロアレイとしてのDNAマイクロアレイ解析工程60と、が行われる。
まず、血液試料の遠心分離によるバフィーコート層の分離工程10は、被験者から採取された全血液試料から遠心分離により白血球を豊富に含むバフィーコート層を分画する工程である。例えば、全血試料を室温において、遠心分離(2400×g,10分)すると、全血液試料は、3つの層に分離する。このときに分画された真ん中の層がバフィーコート層であり、白血球を豊富に含む画分である。そして、当該バフィーコート層を注意深く分離し、次いで密度勾配遠心分離により単核球細胞の分離を行う。
密度勾配遠心分離による単核球細胞の分離工程20は、全血液試料の遠心分離により得られたバフィーコート層から単核球細胞を分離する工程である。密度勾配遠心分離としては、特には限定はされないが、例えば、ショ糖、デキストランやヒストパック(Histopaque)による密度勾配を用いた沈降速度法、フィコール(Ficoll)法や、塩化セシウム、硫酸セシウム等の水溶液による密度勾配を用いた等密度遠心法等の方法で行うことができる。なお、例えば、コスモ・バイオ社製のLymphoprep(登録商標)等の血液分離溶液を用いることで、上記分離工程を1ステップで行うことができるが、この場合は、添付の使用説明書の記載に準じて行うことができる。
単核球細胞からの全RNAの抽出工程30は、特には限定はされないが、公知、あるいはそれに準じる方法によって全RNAを抽出することができる。また、例えば、市販のRNA抽出キットを用いる場合、添付の使用説明書の記載に準じて行うことができる。
全RNAからの逆転写反応によるcDNAの合成工程40は、特には限定はされないが、例えば、オリゴdTプライマーによりmRNAの3’側から選択的にcDNAを合成する方法、既知のcDNA配列に特異的な遺伝子特異的プライマーを用いる方法、又はランダムプライマーを用いて、mRNAの全ての領域からcDNAの合成を開始させるといった、公知、あるいはそれに準じる方法によってcDNAを合成することができる。
次に、合成したcDNAを用いて、癌関連遺伝子を対象としたリアルタイム−PCR(RT−PCR)解析工程50、或いは、癌関連遺伝子を対象としたDNAマイクロアレイ解析工程60を行う。
このとき、リアルタイム−PCR(RT−PCR)解析工程50で用いられるプライマー、又はDNAマイクロアレイ解析工程60で用いられるプローブ、の癌関連遺伝子における部分核酸配列は、当分野において公知、あるいはそれに準じる方法により作製することができる。例えば、用いる部分核酸配列がオリゴヌクレオチドである場合には、有機化学的手法により作製することが可能であるし、比較的サイズが大きい部分核酸配列である場合には、細胞系、又は無細胞系の生物学的手法により作製することができる。なお、この部分核酸配列の長さには、合成したcDNAがハイブリダイゼーションできる十分な長さがあれば、特に限定はされないが、少なくとも15bp、好ましくは少なくとも20bp、より好ましくは少なくとも25bp、さらにより好ましくは少なくとも30bp以上である。
そして、リアルタイム−PCR(RT−PCR)解析工程50においては、PCR反応によって増幅された癌関連遺伝子の量に比例するように蛍光を発するようにし、蛍光強度の経時変化を測定する。この場合、蛍光を発する手法としては、特には限定はされないが、例えば、DNAに結合する色素であるSYBR Greenを用いる、又は増幅された癌関連遺伝子に特異的に結合するTaqManプローブ等を用いるといった、当分野において公知、あるいはそれに準じる方法を用いることができる。そして、測定された患者の癌関連遺伝子の発現量は、健常人の癌関連遺伝子の発現量と比較され、その絶対的又は相対的な有意差を持って判定され、これらの判定結果を基に癌細胞集団の存在リスク、及び/又は治療効果が予測される。なお、測定された患者の癌関連遺伝子の発現量は、予め蓄積されていた癌関連遺伝子の発現量データと照合する形態としても構わない。
また、DNAマイクロアレイ解析工程60においては、1)全RNAからの逆転写反応によるcDNAの合成工程40において合成されたcDNAを基に二本鎖DNAの合成、2)得られた二本鎖DNAを基に試験管内転写反応によるRNAの増幅、3)健常人由来のRNAと、患者由来のRNAと、のそれぞれのRNAの蛍光ラベル化、4)蛍光ラベル化された両RNAをプローブとして癌関連遺伝子における部分核酸配列が固定されているアレイに反応させる、5)プローブとハイブリダイゼーションした蛍光ラベル化RNAの蛍光強度から、健常人に対する患者の癌関連遺伝子の発現変化を判定する。そして、これらの判定結果を基に癌細胞集団の存在リスク、及び/又は治療効果が予測される。
なお、本実施形態で使用されるDNAマイクロアレイの形態としては、当分野において公知、あるいはそれに準じる形態を用いることができ、例えば、支持体上で癌関連遺伝子の部分拡散配列が直接合成されるアレイ(アフィメトリクス方式)、や支持体上に癌関連遺伝子の部分核酸配列が固定されるアレイ(スタンフォード方式)等を用いることができる。
具体的には、アフィメトリクス方式では、光リソグラフィー技術、及び固相法核酸合成技術により、支持体としてのシリコン基盤をマスクと呼ばれる遮光板で覆って露光させるという工程を繰り返しながら、核酸分子をシリコン基盤上で1塩基ずつ伸長させることによりアレイを作製する。当該方式によれば、合成される部分核酸配列は支持体に対して垂直に固定することができるので、ハイブリダイゼーション効率が高い、定量性や再現性に優れるといった利点を有する。一方、スタンフォード方式では、予め調製されたcDNAや、合成オリゴヌクレオチド等を直接支持体上にスポットすることによりアレイを作製する。当該方式によれば、アフィメトリクス方式と比較して、任意の部分核酸配列を搭載できる、ランニングコストが安い、自作が容易といった利点を有するが、例えば、未精製のcDNAが大量に含まれている場合には、クロスハイブリダイゼーションが発生する、支持体から部分核酸配列が剥がれやすいといった欠点も有する。これらの方式によるアレイは、癌関連遺伝子の部分核酸配列の搭載数、ランニングコスト等を加味して適宜選択することができる。
このように、本発明の本実施形態によれば、精度良く、早期に、又は予後における癌細胞集団の存在リスクや、治療効果を予測することが可能となる。
10 血液試料の遠心分離によるバフィーコート層の分離工程
20 密度勾配遠心分離による単核球細胞の分離工程
30 単核球細胞からの全RNAの抽出工程
40 全RNAからの逆転写反応による相補的DNAの合成工程
50 癌関連遺伝子を対象としたリアルタイム−PCR(RT−PCR)解析工程
60 癌関連遺伝子を対象としたDNAマイクロアレイ解析工程

Claims (7)

  1. 被験者から採取された血液試料から単核球細胞を分離する工程と、
    分離された前記単核球細胞から全RNAを抽出する工程と、
    抽出された前記全RNAから相補的DNAを合成する工程と、
    合成された前記相補的DNAにおいて癌関連遺伝子を対象とした発現解析を行う工程とを備えた、癌の遺伝子検査方法。
  2. 前記単核球細胞は単球及び/又はマクロファージであることを特徴とする請求項1記載の癌の遺伝子検査方法。
  3. 前記癌関連遺伝子を対象とした発現解析はリアルタイム−ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)解析であることを特徴とする請求項1又は2記載の癌の遺伝子検査方法。
  4. 前記癌関連遺伝子を対象とした発現解析は核酸マイクロアレイ解析であることを特徴とする請求項1又は2記載の癌の遺伝子検査方法。
  5. 前記癌関連遺伝子は、頭頸部癌、膵癌、甲状腺癌、胆道系癌、肺癌、非小細胞肺癌、腎癌、胃癌、肝癌、大腸癌、直腸癌、移行上皮癌、Merkel細胞癌、乳癌、子宮癌、卵巣癌、白血病、食道癌、皮膚癌、膀胱癌、前立腺癌、脳腫瘍、骨肉種、及び神経芽細胞種よりなる群の何れかから選択される関連遺伝子であることを特徴とする請求項3又は4記載の癌の遺伝子検査方法。
  6. 健常人の血液試料から得られた前記癌関連遺伝子の発現量と、患者の血液試料から得られた前記癌関連遺伝子の発現量と、の有意差に基づき癌細胞集団の存在リスク、及び/又は治療効果を予測することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の癌の遺伝子検査方法。
  7. 健常人では、通常、発現がほぼ認められない前記癌関連遺伝子の発現量の解析に基づき癌細胞集団の存在リスク、及び/又は治療効果を予測することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の癌の遺伝子検査方法。
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