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JP2012163730A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2012163730A
JP2012163730A JP2011023470A JP2011023470A JP2012163730A JP 2012163730 A JP2012163730 A JP 2012163730A JP 2011023470 A JP2011023470 A JP 2011023470A JP 2011023470 A JP2011023470 A JP 2011023470A JP 2012163730 A JP2012163730 A JP 2012163730A
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JP2011023470A
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Kuniaki Nakano
久仁昭 仲野
Toshiki Takiguchi
俊樹 瀧口
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Sharp Corp
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Abstract

【課題】モノクロ画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合における、一次転写ベルト及び像担持体の劣化並びに転写不良を抑制できるようにする。
【解決手段】画像形成装置10は、一次転写駆動ローラ32、二次転写ベルト41、二次転写ローラ42、バックアップローラ46を備える。バックアップローラ46は、用紙搬送方向91における二次転写ローラ42の上流側において二次転写ベルト41を張架し、一次転写駆動ローラ32に離接する方向に変位する。モノクロ画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合、フルカラー画像形成モードにおける場合よりも、バックアップローラ46は一次転写駆動ローラ32側へ配置される。
【選択図】図4

Description

この発明は、複数の像担持体に沿って一方向へ回転する無端ベルト状の一次転写ベルトと、一次転写ベルトを張架する張架ローラに一次転写ベルトを挟んで圧接する二次転写ベルトと、の間を搬送される用紙へ一次転写ベルトに担持された現像剤像を転写する画像形成装置に関する。
近年、フルカラー画像を形成可能な電子写真方式の画像形成装置が実用化されている。このような画像形成装置の中には、現像剤像の転写方式として中間転写方式を採用したものがある(例えば、特許文献1参照。)。中間転写方式の画像形成装置は、複数の像担持体、これら複数の像担持体に沿って一方向へ回転する無端ベルト状の一次転写ベルト、一次転写ベルトを張架する張架ローラ、張架ローラに一次転写ベルトを挟んで圧接する二次転写ベルト、並びに一次転写ベルト及び二次転写ベルトを挟んで張架ローラに圧接する二次転写ローラを備える。
このような画像形成装置では、フルカラー画像形成モードにおいては、一次転写ベルトが複数の像担持体の全てに圧接し、複数の像担持体でそれぞれ形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各現像剤像が、一次転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写され、フルカラーの現像剤像が一次転写ベルトから、一次転写ベルトと二次転写ベルトとの間の二次転写領域を搬送される用紙へ、二次転写される。
一方、モノクロ画像形成モードにおいては、一次転写ベルトは複数の像担持体のうちモノクロ用像担持体のみに圧接し、モノクロ用像担持体で形成されたブラックの現像剤像が一次転写ベルト上へ一次転写され、ブラックの現像剤像が二次転写領域において一次転写ベルトから用紙へ二次転写される。
上述のような従来の画像形成装置において、モノクロ画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合に、一次転写ベルトはモノクロ用像担持体には圧接しているもののカラー用像担持体には接触していないので、二次転写領域に厚紙が突入した際の衝撃によって一次転写ベルトが振動しやすい。
そこで、モノクロ画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合は、一次転写ベルトを、フルカラー画像形成モード設定時のように全ての像担持体に圧接させることが考えられる。
特開2002−156808公報
しかし、モノクロ画像形成モードにおいても全ての像担持体に一次転写ベルトを圧接させると、一次転写ベルト及び像担持体の劣化が早くなる。
また、従来の画像形成装置では、用紙が厚紙である場合、二次転写領域に厚紙が突入すると、用紙が普通紙である場合よりも、張架ローラと二次転写ローラとの軸間距離が大きく広がって一次転写ベルトと二次転写ベルトとのニップ幅が狭まるので、転写不良が発生しやすくなる。
この発明の目的は、モノクロ画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合における、一次転写ベルト及び像担持体の劣化並びに転写不良を抑制できる画像形成装置を提供することにある。
この発明の画像形成装置は、複数の像担持体に沿って一方向へ回転する無端ベルト状の一次転写ベルトと、一次転写ベルトを張架する複数の張架ローラのうちの1個の張架ローラに一次転写ベルトを挟んで圧接する無端ベルト状の二次転写ベルトと、の間を搬送される用紙へ一次転写ベルトに担持された現像剤像を転写する。画像形成装置は、ニップ幅変更機構、入力部、第1駆動源、給紙トレイ、検出部、及び制御部を備える。ニップ幅変更機構は、一次転写ベルトと二次転写ベルトとのニップ幅を、所定の第1幅と、第1幅が用紙搬送方向における上流側へ広げられた第2幅と、の間で変更する。入力部は、第1画像形成モード又は第2画像形成モードのいずれかの画像形成モードの設定の入力を受け付ける。第1駆動源は、第1画像形成モードの設定時に一次転写ベルトを複数の像担持体のうち1個の像担持体のみに圧接させ、第2画像形成モードの設定時に一次転写ベルトを複数の像担持体の全てに圧接させる。給紙トレイには、用紙が載置される。検出部は、給紙トレイに載置された用紙の厚さ情報を検出する。制御部は、厚さ情報に基づいて用紙が所定以上の厚さを有する厚紙であると判定し、かつ第1画像形成モードに設定された場合、ニップ幅を第2幅に設定する。
この構成では、第1画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合に、一次転写ベルトと二次転写ベルトとのニップ幅が第2幅に設定される。このため、用紙が普通紙である場合や第2画像形成モードに設定された場合よりも、一次転写ベルトと二次転写ベルトとのニップ幅が広がる。よって、第1画像形成モードにおいては一次転写ベルトが1個の像担持体のみに接し、他の像担持体には接していないにも関わらず、一次転写ベルトと二次転写ベルトとの間の二次転写領域に厚紙が突入した際の二次転写領域における一次転写ベルトの振動が抑制される。また、二次転写領域に厚紙が突入した場合でも、ニップ幅が広がるので、一次転写ベルトと二次転写ベルトとのニップ幅の不足が生じないようにすることができる。さらに、第1画像形成モードにおいては、一次転写ベルトは、複数の像担持体のうち1個の像担持体のみに圧接し、他の像担持体には接しないので、像担持体及び一次転写ベルトの劣化が早くならない。
上述の構成において、ニップ幅変更機構は、一次転写ベルトを挟んで二次転写ベルトを前記張架ローラに圧接させる二次転写ローラよりも用紙搬送方向における上流側において二次転写ベルトを張架し、前記張架ローラに離接する方向に変位自在なバックアップローラと、バックアップローラを変位させる第2駆動源と、を含むように構成することができる。
第1画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合に、バックアップローラが、第2画像形成モードにおける位置よりも張架ローラ側へ配置される。このため、バックアップローラが第2画像形成モードにおける位置に配置されている場合よりも、一次転写ベルトと二次転写ベルトとのニップ幅が広がる。よって、第1画像形成モードにおいては一次転写ベルトが1個の像担持体のみに接し、他の像担持体には接していないにも関わらず、二次転写領域に厚紙が突入した際の二次転写領域における一次転写ベルトの振動が抑制される。また、二次転写領域に厚紙が突入したことによって張架ローラと二次転写ローラとの軸間距離が広がった場合でも、バックアップローラを張架ローラに接近させることで、一次転写ベルトと二次転写ベルトとのニップ幅の不足が生じないようにすることができる。さらに、第1画像形成モードにおいては、一次転写ベルトは、複数の像担持体のうち1個の像担持体のみに圧接し、他の像担持体には接しないので、像担持体及び一次転写ベルトの劣化が早くならない。
また、制御部は、一次転写ベルト及び二次転写ベルトの回転開始前に、厚さ情報及び画像形成モードに基づいた位置へバックアップローラを配置させるように、第2駆動源を制御することが好ましい。
バックアップローラが張架ローラに接近することで、一次転写ベルトと二次転写ベルトとのニップ幅が広くなり、バックアップローラが張架ローラから離間することで、一次転写ベルトと二次転写ベルトとのニップ幅が狭くなる。一次転写ベルト及び二次転写ベルトの両者がともに停止した状態で、一次転写ベルトと二次転写ベルトとのニップ幅が設定され、一次転写ベルト又は二次転写ベルトが回転した状態においてはニップ幅が変更されないので、一次転写ベルト及び二次転写ベルトの損傷が抑制される。
さらに、制御部は、一次転写ベルト及び複数の像担持体の回転開始前に、入力部から入力された画像形成モードに基づいた位置へ一次転写ベルトを配置させるように、第1駆動源を制御することが好ましい。
一次転写ベルト及び複数の像担持体の回転開始前に、像担持体に対して一次転写ベルトが離接する。一次転写ベルト及び複数の像担持体の両者がともに停止した状態で互いに離接するので、一次転写ベルト又は複数の像担持体の一方のみが回転している場合や両者の回転速度が異なる場合に比べて、一次転写ベルト及び複数の像担持体の損傷が抑制される。
また、制御部は、厚さ情報の検出及び画像形成モードの設定の入力があると画像形成の開始要求が入力されるのを待たずに、厚さ情報及び画像形成モードに基づいた位置へバックアップローラを配置させるように第2駆動源を制御することが好ましい。
厚さ情報の検出及び画像形成モードの設定の入力があると、画像形成の開始要求が入力されるのを待たずに即座に、厚さ情報及び画像形成モードに基づいた位置へバックアップローラが配置されるので、画像形成の開始要求の入力から画像形成が終了するまでの時間が短縮される。
さらに、制御部は、入力部から画像形成モードの設定が入力されると画像形成の開始要求が入力されるのを待たずに、入力された画像形成モードに基づいた位置へ一次転写ベルトを配置させるように第1駆動源を制御することが好ましい。
入力部から画像形成モードの設定が入力されると、画像形成の開始要求が入力されるのを待たずに即座に、入力された画像形成モードに基づいた位置へ一次転写ベルトが配置されるので、画像形成の開始要求の入力から画像形成が終了するまでの時間が短縮される。
この発明によれば、モノクロ画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合における、像担持体及び一次転写ベルトの劣化並びに転写不良を抑制することができる。
この発明の実施形態に係る画像形成装置の概略の構成図である。 (A)はモノクロ画像形成モードにおける一次転写ユニットの位置を示す図であり、(B)はフルカラー画像形成モードにおける一次転写ユニットの位置を示す図である。 二次転写ユニットに備えられたバックアップローラが初期位置に配置された状態を示す図である。 二次転写ユニットに備えられたバックアップローラが接近位置に配置された状態を示す図である。 画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。 制御部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下に、この発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、画像形成装置10は、モノクロ画像形成モード(第1画像形成モード)又はフルカラー画像形成モード(第2画像形成モード)のいずれかの画像形成モードで動作し、画像データに基づいて用紙に単色又は多色の画像を形成する。用紙として、普通紙、厚紙が挙げられる。画像形成装置10は、複数の画像形成部20A,20B,20C,20D、一次転写ユニット30、二次転写ユニット40、定着装置51、用紙搬送路52、給紙カセット53、手差しトレイ54、排紙トレイ55、及び制御部60を備えている。制御部60は、画像形成装置10の各部を統括的に制御している。手差しトレイ54は、給紙トレイを構成している。
画像形成装置10は、ブラック、並びに、カラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン、マゼンタ、及びイエローの4色の各色相に対応した画像データを用いて、電子写真方式の画像形成処理を行う。画像形成部20A〜20Dでは、各色相のトナー像(現像剤像)が形成される。画像形成部20A〜20Dは、一次転写ユニット30に沿って水平方向に一列に配置されている。
以下では、主として画像形成部20Aについて説明する。画像形成部20B〜20Dは、画像形成部20Aと実質的に同様に構成されている。ブラックの画像形成部20Aは、感光体ドラム21A、帯電装置22A、露光装置23A、現像装置24A、及びクリーニングユニット25Aを備え、電子写真方式の画像形成プロセスを経て、ブラックのトナー像を形成する。
感光体ドラム21A、及び画像形成部20B〜20Dに備えられる感光体ドラム21B,21C,21Dは、第1駆動モータ63(図5参照)から駆動力を伝達されることで一方向に回転する。感光体ドラム21Aはモノクロ用像担持体であり、感光体ドラム21B〜21Dはカラー用像担持体である。
帯電装置22Aは、感光体ドラム21Aの周面に対向するように配置され、感光体ドラム21Aの周面を所定の電位に帯電させる。
露光装置23Aは、ブラック用の画像データによって変調されたレーザビームを感光体ドラム21Aの周面に照射する。これによって、感光体ドラム21Aの周面に、ブラック用の画像データに基づく静電潜像が形成される。
現像装置24Aは、ブラックのトナー(現像剤)を収容している。現像装置24Aは、感光体ドラム21Aの周面にトナーを供給することで、静電潜像をトナー像に現像する。
なお、画像形成部20B〜20Dのそれぞれの現像装置24B〜24Dには、シアン、マゼンタ、及びイエローの各色のトナーが収容されており、画像形成部20B〜20Dのそれぞれの感光体ドラム21B〜21Dには、シアン、マゼンタ、及びイエローの各色相のトナー像が形成される。
一次転写ユニット30は、一次転写ベルト31、一次転写駆動ローラ32、一次転写従動ローラ33、一次転写ローラ34A〜34D、一次転写ベルト用クリーニングユニット35、及び図示しない一次転写ユニットフレームを有している。
一次転写ベルト31は、無端ベルト状であり、一次転写駆動ローラ32と一次転写従動ローラ33とに張架され、一方向へ周回移動する。一次転写ベルト31の外周面は、画像形成部20A〜20Dのそれぞれの感光体ドラム21A〜21Dに対向している。
一次転写ローラ34A〜34Dは、一次転写ベルト31を挟んで感光体ドラム21A〜21Dにそれぞれ対向するように配置されている。一次転写ベルト31の外周面と感光体ドラム21A〜21Dとが対向する領域が、一次転写領域である。
一次転写ローラ34A〜34Dには、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の一次転写バイアスが定電圧制御によって印加される。これによって、感光体ドラム21A〜21Dの周面に形成された各色相のトナー像は一次転写ベルト31の外周面に順次重ねて転写(一次転写)され、一次転写ベルト31の外周面にフルカラーのトナー像が形成される。
但し、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色相の一部のみの画像データが入力された場合には、4個の感光体ドラム21A〜21Dのうち、入力された画像データの色相に対応する一部のみにおいて静電潜像及びトナー像が形成される。例えば、モノクロ画像形成モードでは、ブラックの色相に対応した感光体ドラム21Aのみにおいて静電潜像及びトナー像が形成され、一次転写ベルト31の外周面にはブラックのトナー像のみが転写される。
クリーニングユニット25Aは、現像及び一次転写後における感光体ドラム21Aの周面に残留したトナーを、回収する。
一次転写ベルト31を挟んで一次転写駆動ローラ32に圧接するように、二次転写ユニット40が配置されている。一次転写駆動ローラ32は、一次転写ベルト31を張架する張架ローラのうちの1個である。
二次転写ユニット40は、一次転写ベルト31を挟んで一次転写駆動ローラ32に圧接している。一次転写ベルト31と二次転写ユニット40とが圧接する領域が二次転写領域である。
感光体ドラム21A〜21Dは、二次転写領域に近い方から、ブラック用の感光体ドラム21A、シアン用の感光体ドラム21B、マゼンタ用の感光体ドラム21C、イエロー用の感光体ドラム21Dの順に配置されている。一次転写ベルト31の外周面に担持されたトナー像は、一次転写ベルト31の周回移動によって、二次転写領域へ搬送される。
給紙カセット53は、用紙を収容している。手差しトレイ54には、不定形の用紙又は厚紙が載置される。用紙搬送路52は、給紙カセット53又は手差しトレイ54から給紙された用紙を、二次転写領域及び定着装置51を経由して排紙トレイ55へ導くように構成されている。
用紙搬送方向において二次転写領域の上流側近傍には、レジストローラ56が配置されている。給紙カセット53又は手差しトレイ54から用紙搬送路52に給紙された用紙は、停止した状態のレジストローラ56に突き当てられることで方向を補正され、所定のタイミングで回転を開始するレジストローラ56によって二次転写領域へ供給される。用紙が二次転写領域へ供給されることで、用紙と一次転写ベルト31とが密着する。
二次転写領域に所定の二次転写電界が形成されることによって、一次転写ベルト31に担持されたトナー像が用紙に転写(二次転写)される。
一次転写ベルト31に担持されたトナーのうち、用紙へ転写されずに一次転写ベルト31上に残留したトナーは、一次転写ベルト用クリーニングユニット35によって回収される。これによって、次工程での混色が防止される。
定着装置51は、加熱ローラ511及び加圧ローラ512を有している。加熱ローラ511と加圧ローラ512とは、互いに圧接している。定着装置51は、加熱ローラ511と加圧ローラ512とのニップ部で用紙を挟み付けつつ搬送することで用紙を加熱及び加圧し、これによって、トナー像を用紙に堅牢に定着させる。トナー像が定着した用紙は、排紙ローラ対57によって排紙トレイ55上へ排出される。
次に、一次転写ユニット30の動きについて説明する。一次転写駆動ローラ32、一次転写従動ローラ33、一次転写ローラ34A〜34D、及び一次転写ベルト用クリーニングユニット35は、一次転写ユニットフレームに支持されている。
一次転写ユニットフレームのうち一次転写従動ローラ33の近傍箇所に第1駆動源67(図5参照)が作用することによって、一次転写ユニット30は、次のように変位する。即ち、一次転写ユニット30は、図2(A)に示すように、フルカラー画像形成モードにおいては、全ての一次転写ローラ34A〜34Dが感光体ドラム21A〜21Dにそれぞれ圧接するフルカラー位置に配置され、図2(B)に示すように、モノクロ画像形成モードにおいては、複数の一次転写ローラ34A〜34Dのうちブラック用の一次転写ローラ34Aのみが感光体ドラム21Aに圧接するモノクロ位置に配置される。第1駆動源67として、ソレノイドが挙げられる。なお、一次転写ユニット30を変位させる手段として、一次転写ユニットフレームに周面が当接する第1偏芯カムを、第1カム駆動モータによって回転させることが考えられる。第1偏芯カムを用いる場合は、第1カム駆動モータが第1駆動源67を構成する。
次に、二次転写ユニット40の詳細について説明する。図3及び図4に示すように、二次転写ユニット40は、二次転写ベルト41、二次転写ローラ42、二次転写駆動ローラ43、二次転写従動ローラ44、二次転写テンションローラ45、及びバックアップローラ46を備えている。
二次転写ベルト41は、無端ベルト状に構成されている。二次転写ベルト41は、二次転写ローラ42、二次転写駆動ローラ43、二次転写従動ローラ44、二次転写テンションローラ45、及びバックアップローラ46によって張架されている。
二次転写ローラ42は、一次転写ベルト31及び二次転写ベルト41を挟んで一次転写駆動ローラ32に圧接している。これによって、二次転写ベルト41の外周面は、一次転写ベルト31の外周面に圧接している。二次転写領域は、より詳細には、一次転写ベルト31と二次転写ベルト41とが圧接する領域である。用紙は、二次転写ベルト41の外周面に静電吸着されて搬送される。
二次転写ローラ42には、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の二次転写バイアスが印加される。これによって、一次転写ベルト31に担持されたトナー像が用紙に二次転写される。用紙は、二次転写領域を経由して、定着装置51へ向けて搬送される。
バックアップローラ46は、用紙搬送方向91における二次転写ローラ42の上流側に配置されている。バックアップローラ46は、図3に示す初期位置と、図4に示す一次転写駆動ローラ32への接近位置との間で、一次転写駆動ローラ32に対して離接する方向に沿って変位自在に構成されている。
バックアップローラ46が初期位置に配置されたときの一次転写ベルト31と二次転写ベルト41とのニップ幅が第1幅であり、バックアップローラ46が接近位置に配置されたときの一次転写ベルト31と二次転写ベルト41とのニップ幅が第2幅である。
バックアップローラ46が接近位置に配置されることで、バックアップローラ46が初期位置に配置された場合と比較して、一次転写ベルト31と二次転写ベルト41とのニップ幅が、用紙搬送方向における上流側へ広げられる。
複数の感光体ドラム21A〜21Dは、一次転写ベルト31の移動方向において二次転写領域の上流側に配置されている。
図5に示すように、画像形成装置10は、制御部60の他に、表示部61、入力部62、第1駆動モータ63、第2駆動モータ64、第3駆動モータ65、検出部66、第1駆動源67、及び第2駆動源68を備えている。
表示部61には、モノクロ画像形成モード又はフルカラー画像形成モードのいずれかの画像形成モードの設定の入力を促す表示等、種々の表示がなされる。入力部62は、モノクロ画像形成モード又はフルカラー画像形成モードのいずれかの画像形成モードの設定の入力や、図示しないスタートキーを押下することによる画像形成の開始要求の入力を受け付ける。
第1駆動モータ63は、制御部60から出力された第1駆動データに基づいて感光体ドラム21A〜21Dを回転させる。第2駆動モータ64は、制御部60から出力された第2駆動データに基づいて一次転写駆動ローラ32を回転させる。第3駆動モータ65は、制御部60から出力された第3駆動データに基づいて二次転写駆動ローラ43を回転させる。
検出部66は、手差しトレイ54に載置された用紙の厚さ情報を取得する。制御部60は、検出部66が取得した厚さ情報に基づいて、用紙が普通紙であるか厚紙であるかを判定する。検出部66として、例えば光センサが用いられる。検出部66は、用紙による光の反射率を測定する。なお、検出部66が用紙における光の透過率を測定することで、用紙が普通紙であるか厚紙であるかを判定することもできる。また、検出部66によって用紙の電気抵抗値を測定することで、用紙が普通紙であるか厚紙であるかを判定することもできる。一例として、制御部60は、坪量が200g/m以上ある用紙を厚紙と判定する。
第1駆動源67は、制御部60から出力された第4駆動データに基づいて、一次転写ユニット30をフルカラー位置とモノクロ位置との間で変位させる。
第2駆動源68は、制御部60から出力された第5駆動データに基づいて、バックアップローラ46を初期位置と接近位置との間で変位させる。バックアップローラ46及び第2駆動源68は、ニップ幅変更機構に含まれる。
第2駆動源68として、ソレノイドが挙げられる。なお、バックアップローラ46を変位させる手段として、バックアップローラ46の回転軸に周面が当接する第2偏芯カムを、第2カム駆動モータによって回転させることが考えられる。第2偏芯カムを用いる場合は、第2カム駆動モータが第2駆動源68を構成する。
図6に示すように、制御部60は、入力部62から画像形成モードが入力され(S1)、フルカラー画像形成モードが設定された場合は(S2)、一次転写ユニット30がフルカラー位置にあるか否かを判定する(S3)。制御部60は、一次転写ユニット30がフルカラー位置に配置されていない場合は、画像形成モードの設定が入力された後、スタートキーの押下を待たずに、第1駆動源67を制御することによって一次転写ユニット30をフルカラー位置へ変位させる(S4)。制御部60は、一次転写ユニット30がフルカラー位置に配置されるとスタートキーが押下済みであるか否かを判定し(S5)、スタートキーが押下済みである場合は、フルカラー画像形成モードにおける画像形成処理を実行する(S6)。
また、制御部60は、S2においてモノクロ画像形成モードが設定されたと判定した場合は、一次転写ユニット30がモノクロ位置にあるか否かを判定する(S7)。制御部60は、一次転写ユニット30がモノクロ位置に配置されていない場合は、画像形成モードの設定が入力された後、スタートキーの押下を待たずに、第1駆動源67を制御することによって一次転写ユニット30をモノクロ位置へ変位させる(S8)。
このように、画像形成モードの設定が入力されると、スタートキーの押下を待たずに即座に、入力された画像形成モードに基づいた位置へ一次転写ユニット30が配置されるので、スタートキーの押下から画像形成処理が終了するまでの時間が短縮される。
また、制御部60は、一次転写ベルト31及び感光体ドラム21A〜21Dの回転開始前に、入力された画像形成モードに基づいた位置へ一次転写ユニット30を配置させるように、第1駆動源67を制御する。このため、一次転写ベルト31及び感光体ドラム21A〜21Dの回転開始前に、感光体ドラム21A〜21Dに対して一次転写ベルト31が離接する。一次転写ベルト31及び感光体ドラム21A〜21Dの両者がともに停止した状態で互いに離接するので、一次転写ベルト31又は感光体ドラム21A〜21Dの一方のみが回転している場合や両者の回転速度が異なる場合に比べて、一次転写ベルト31及び感光体ドラム21A〜21Dの損傷が抑制される。
次に、制御部60は、二次転写領域へ供給される用紙が普通紙であるか厚紙であるかを判定する(S9)。厚紙はなるべくストレートな搬送路を通すことが好ましいので、厚紙に画像形成処理を施す場合は、厚紙は手差しトレイ54に載置される。このため、制御部60は、給紙カセット53から用紙を給紙した場合は、用紙は普通紙であると判定する。また、手差しトレイ54から給紙した場合は、制御部60は、検出部66から入力された厚さ情報に基づいて用紙が普通紙であるか厚紙であるかを判定する。
制御部60は、モノクロ画像形成モードであっても用紙が普通紙である場合は、バックアップローラ46が初期位置に配置されているか否かを判定し(S10)、初期位置に配置されていない場合はバックアップローラ46を初期位置へ変位させるように第2駆動源68を制御する(S11)。
制御部60は、バックアップローラ46が初期位置に配置されるとスタートキーが押下済みであるか否かを判定し(S12)、スタートキーが押下済みである場合は、モノクロ画像形成モードにおける画像形成処理を実行する(S13)。
制御部60は、モノクロ画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合は、バックアップローラ46が接近位置に配置されているか否かを判定し(S14)、接近位置に配置されていない場合はバックアップローラ46を接近位置へ変位させるように第2駆動源68を制御する(S15)。
モノクロ画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合に、バックアップローラ46が、フルカラー画像形成モードにおける位置よりも一次転写駆動ローラ32側へ配置される。このため、バックアップローラ46が初期位置に配置されている場合よりも、一次転写ベルト31と二次転写ベルト41とのニップ幅が広がる。よって、モノクロ画像形成モードにおいては一次転写ベルト31がカラー用の感光体ドラム21B〜21Dには接していないにも関わらず、二次転写領域に厚紙が突入した際の二次転写領域における一次転写ベルト31の振動が抑制される。
また、ニップ幅は、用紙搬送方向の上流側へ広げられるので、ブラック用の感光体ドラム21Aとの間隔が短くなり、一次転写ベルトの振動がより抑制される。
さらに、二次転写領域に厚紙が突入したことによって一次転写駆動ローラ32と二次転写ローラ42との軸間距離が広がった場合でも、バックアップローラ46を接近位置に配置することで、一次転写ベルト31と二次転写ベルト41とのニップ幅の不足が生じないようにすることができる。したがって、転写不良の発生が抑制される。
また、モノクロ画像形成モードにおいては、一次転写ベルト31は、複数の感光体ドラム21A〜21Dのうちブラック用の感光体ドラム21Aのみに圧接し、カラー用の感光体ドラム21B〜21Dには接しないので、一次転写ベルト31及び感光体ドラム21B〜21Dの劣化が早くならない。したがって、モノクロ画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合における、一次転写ベルト31及び感光体ドラム21B〜21Dの劣化が抑制される。
また、制御部60は、厚さ情報の検出及び画像形成モードの設定の入力があるとスタートキーの押下を待たずに、厚さ情報及び画像形成モードに基づいた位置へバックアップローラ46を配置させる。このため、厚さ情報の検出及び画像形成モードの入力があると、スタートキーの押下を待たずに即座に、厚さ情報及び画像形成モードに基づいた位置へバックアップローラ46が配置される。よって、スタートキーの押下から画像形成処理が終了するまでの時間が短縮される。
さらに、制御部60は、一次転写ベルト31及び二次転写ベルト41の回転開始前に、厚さ情報及び画像形成モードに基づいた位置へバックアップローラ46を配置させる。このため、一次転写ベルト31及び二次転写ベルト41の両者がともに停止した状態で、一次転写ベルト31と二次転写ベルト41とのニップ幅が設定され、一次転写ベルト31又は二次転写ベルト41の少なくとも一方が回転した状態においてはニップ幅が変更されないので、一次転写ベルト31及び二次転写ベルト41の損傷が抑制される。
制御部60は、バックアップローラ46が接近位置に配置されると、スタートキーが押下済みであるか否かを判定し(S12)、スタートキーが押下済みである場合は、モノクロ画像形成モードにおける画像形成処理を実行する(S13)。
なお、画像形成装置10は、ブラック用の感光体ドラム21A及びカラー用の感光体ドラム21B〜21Dをそれぞれ1以上備えるものであれば、モノクロ画像形成モードにおいて用紙が厚紙である場合における、一次転写ベルト31及び感光体ドラム21B〜21Dの劣化並びに転写不良を抑制することができるという効果を奏することができる。
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 画像形成装置
20A〜20D 画像形成部
21A ブラック用の感光体ドラム
21B〜21D カラー用の感光体ドラム
30 一次転写ユニット
31 一次転写ベルト
32 一次転写駆動ローラ(張架ローラ)
34A〜34D 一次転写ローラ
40 二次転写ユニット
41 二次転写ベルト
42 二次転写ローラ
46 バックアップローラ
54 手差しトレイ(給紙トレイ)
60 制御部
62 入力部
66 検出部
67 第1駆動源
68 第2駆動源

Claims (6)

  1. 複数の像担持体に沿って一方向へ回転する無端ベルト状の一次転写ベルトと、前記一次転写ベルトを張架する複数の張架ローラのうちの1個の張架ローラに前記一次転写ベルトを挟んで圧接する無端ベルト状の二次転写ベルトと、の間を搬送される用紙へ前記一次転写ベルトに担持された現像剤像を転写する画像形成装置であって、
    前記一次転写ベルトと前記二次転写ベルトとのニップ幅を、所定の第1幅と、前記第1幅が用紙搬送方向における上流側へ広げられた第2幅と、の間で変更するニップ幅変更機構と、
    第1画像形成モード又は第2画像形成モードのいずれかの画像形成モードの設定の入力を受け付ける入力部と、
    前記第1画像形成モードの設定時に前記一次転写ベルトを前記複数の像担持体のうち1個の像担持体のみに圧接させ、第2画像形成モードの設定時に前記一次転写ベルトを前記複数の像担持体の全てに圧接させる第1駆動源と、
    用紙が載置される給紙トレイと、
    前記給紙トレイに載置された用紙の厚さ情報を検出する検出部と、
    前記厚さ情報に基づいて用紙が所定以上の厚さを有する厚紙であると判定し、かつ前記第1画像形成モードに設定された場合、前記ニップ幅を前記第2幅に設定する制御部と、を備える画像形成装置。
  2. 前記ニップ幅変更機構は、
    前記一次転写ベルトを挟んで前記二次転写ベルトを前記張架ローラに圧接させる二次転写ローラよりも前記用紙搬送方向における上流側において前記二次転写ベルトを張架し、前記張架ローラに離接する方向に変位自在なバックアップローラと、
    前記バックアップローラを変位させる第2駆動源と、を含む、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記一次転写ベルト及び前記二次転写ベルトの回転開始前に、前記厚さ情報及び前記画像形成モードに基づいた位置へ前記バックアップローラを配置させるように、前記第2駆動源を制御する、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記一次転写ベルト及び前記複数の像担持体の回転開始前に、前記入力部から入力された画像形成モードに基づいた位置へ前記一次転写ベルトを配置させるように、前記第1駆動源を制御する、請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記厚さ情報の検出及び前記画像形成モードの設定の入力があると画像形成の開始要求が入力されるのを待たずに、前記厚さ情報及び前記画像形成モードに基づいた位置へ前記バックアップローラを配置させるように前記第2駆動源を制御する、請求項2から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、前記入力部から画像形成モードの設定が入力されると画像形成の開始要求が入力されるのを待たずに、入力された画像形成モードに基づいた位置へ前記一次転写ベルトを配置させるように前記第1駆動源を制御する、請求項5に記載の画像形成装置。
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