JP2012030497A - 共押出フィルムおよびこれを用いた袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層を備えて十分なバリア性を有し、かつ、表面光沢が良好で凹凸が抑制され、外観にも優れた共押出フィルムと、これを用いた袋の提供。
【解決手段】エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層11と、ポリオレフィン樹脂からなるシーラント層13との間に、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とのブレンド物からなる接着層12を有する共押出フィルム10。これを用いることにより、外観に優れ、バリア性も備えた袋を製造できる。
【選択図】図1
【解決手段】エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層11と、ポリオレフィン樹脂からなるシーラント層13との間に、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とのブレンド物からなる接着層12を有する共押出フィルム10。これを用いることにより、外観に優れ、バリア性も備えた袋を製造できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、袋の製造に好適に用いられる共押出フィルムに関する。
輸液バッグ、バイオ製剤用バッグなどに使用される医療用包材や、食品用包材には、内容物の酸化劣化を防止するために、酸素バリア性が要求される。また、このような包材を製袋するためには、包材はシール性、特にヒートシール性を有していることも必要である。
そこで、酸素バリア性を備えたバリア層と、ヒートシール性を備えたシーラント層とを備えた包材用のフィルムが広く検討され、例えば特許文献1には、バリア層に、エチレン−ビニルアルコール共重合体を使用した積層体が記載されている。そして、特許文献1には、このようなバリア層とシーラント層との間には接着層として、エチレンプロピレン共重合体ベース酸変性ポリオレフィンからなる層を設けることが記載されている。
そこで、酸素バリア性を備えたバリア層と、ヒートシール性を備えたシーラント層とを備えた包材用のフィルムが広く検討され、例えば特許文献1には、バリア層に、エチレン−ビニルアルコール共重合体を使用した積層体が記載されている。そして、特許文献1には、このようなバリア層とシーラント層との間には接着層として、エチレンプロピレン共重合体ベース酸変性ポリオレフィンからなる層を設けることが記載されている。
しかしながら、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層と、シーラント層との間に、変性されたポリオレフィン樹脂からなる接着層を有するフィルムを共押出により製造した場合には、バリア層の表面が荒れて凹凸となり、光沢が低下し、外観が劣ることがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層を備えて十分なバリア性を有し、かつ、表面光沢が良好で凹凸が抑制され、外観にも優れた共押出フィルムと、これを用いた袋の提供を課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、接着層を特定の組成物から形成することにより、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層を備えたフィルムを共押出により製造しても、その表面光沢を良好に維持して、凹凸も抑制できることを見出した。
本発明の共押出フィルムは、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層と、ポリオレフィン樹脂からなるシーラント層との間に、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とのブレンド物からなる接着層を有することを特徴とする。
前記シーラント層は、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、高圧法低密度ポリエチレン樹脂のブレンド物であることが好ましい。
または、前記シーラント層は、前記接着層に隣接したメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる層と、該層に隣接した高密度ポリエチレン樹脂からなる層とで形成されることが好ましい。
本発明の共押出フィルムは、袋の製造(製袋)に好適である。
前記シーラント層は、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、高圧法低密度ポリエチレン樹脂のブレンド物であることが好ましい。
または、前記シーラント層は、前記接着層に隣接したメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる層と、該層に隣接した高密度ポリエチレン樹脂からなる層とで形成されることが好ましい。
本発明の共押出フィルムは、袋の製造(製袋)に好適である。
本発明によれば、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層を備えて十分なバリア性を有し、かつ、表面光沢が良好で凹凸が抑制され、外観にも優れた共押出フィルムと、これを用いた袋とを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の共押出フィルムの一例である3層構成の共押出フィルムである。この例の共押出フィルム10は、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層11と、ポリオレフィン樹脂からなるシーラント層13との間に、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とのブレンド物からなる接着層12を有している。
図1は、本発明の共押出フィルムの一例である3層構成の共押出フィルムである。この例の共押出フィルム10は、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層11と、ポリオレフィン樹脂からなるシーラント層13との間に、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とのブレンド物からなる接着層12を有している。
(バリア層)
バリア層11を構成するエチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHという場合もある。)は、ガス、特に酸素ガスに対するガスバリア性を有する。
EVOHとしては、エチレン共重合比率が10~55モル%であるものが好ましく、より好ましいエチレン共重合比率は25〜45モル%である。エチレン共重合比率が上記範囲未満であると、得られる共押出フィルム10の耐水性が低下する傾向があり、上記範囲を超えると、ガスバリア性が低下する傾向にある。
このようなEVOHとしては、例えば、日本合成化学工業(株)製「ソアール(商品名)」、(株)クラレ製「エバール(商品名)」が挙げられる。
なお、バリア層11は、酸素吸収剤を含んでいてもよい。
バリア層11を構成するエチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHという場合もある。)は、ガス、特に酸素ガスに対するガスバリア性を有する。
EVOHとしては、エチレン共重合比率が10~55モル%であるものが好ましく、より好ましいエチレン共重合比率は25〜45モル%である。エチレン共重合比率が上記範囲未満であると、得られる共押出フィルム10の耐水性が低下する傾向があり、上記範囲を超えると、ガスバリア性が低下する傾向にある。
このようなEVOHとしては、例えば、日本合成化学工業(株)製「ソアール(商品名)」、(株)クラレ製「エバール(商品名)」が挙げられる。
なお、バリア層11は、酸素吸収剤を含んでいてもよい。
バリア層11の厚さは、酸素バリア性を確保する点から、10〜100μmの範囲が好ましい。
(シーラント層)
シーラント層13は、加熱により溶融して、共押出フィルム10を製袋する際のヒートシール層として作用する。
シーラント層13には、ポリオレフィン樹脂が用いられる。ポリオレフィン樹脂の具体例としては、例えば高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリエチレン系樹脂、エチレン−ブタジエンランダム共重合体などのオレフィン系エラストマー、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、α−オレフィン−プロピレンランダム共重合体などのポリプロピレン系樹脂やこれらの混合物などが挙げられる。
シーラント層13は、加熱により溶融して、共押出フィルム10を製袋する際のヒートシール層として作用する。
シーラント層13には、ポリオレフィン樹脂が用いられる。ポリオレフィン樹脂の具体例としては、例えば高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリエチレン系樹脂、エチレン−ブタジエンランダム共重合体などのオレフィン系エラストマー、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、α−オレフィン−プロピレンランダム共重合体などのポリプロピレン系樹脂やこれらの混合物などが挙げられる。
これらのなかでは、共押出フィルム10を製袋した袋の落袋強度を高くできる点からは、直鎖状低密度ポリエチレン、特にメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を使用することが好ましい。
さらに、このメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に、高圧法低密度ポリエチレン樹脂をブレンドしたブレンド物でシーラント層13を形成すると、共押出フィルム10のシーラント層13同士のブロッキングを防止できる、すなわち、ブロッキング性を改善できる点で好ましい。ブレンド物におけるブレンド比率(メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂:高圧法低密度ポリエチレン樹脂)は、質量比で、90:10〜10:90が好ましく、より好ましくは80:20〜10:90である。
さらに、このメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に、高圧法低密度ポリエチレン樹脂をブレンドしたブレンド物でシーラント層13を形成すると、共押出フィルム10のシーラント層13同士のブロッキングを防止できる、すなわち、ブロッキング性を改善できる点で好ましい。ブレンド物におけるブレンド比率(メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂:高圧法低密度ポリエチレン樹脂)は、質量比で、90:10〜10:90が好ましく、より好ましくは80:20〜10:90である。
また、シーラント層13を2層構成とし、高密度ポリエチレン樹脂をシーラント面を構成する層(最内層)に用いて、ブロッキング性を改善させることもできる。その際、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、好ましくはメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる層を接着層12に隣接する層(内層)とすると、共押出フィルム10を製袋した袋の落袋強度を維持できる。
シーラント層13の厚さは、袋にしたときの落袋強度確保の点から、10〜300μmの範囲が好ましい。また、シーラント層13を2層構成とする場合には、シーラント面を構成する層(最内層)と、接着層12に隣接する層(内層)との厚み比は、1:10〜10:1の範囲が好ましい。
(接着層)
接着層12は、バリア層11とシーラント層13との間に配置され、これらの層を接着するためのものであって、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とのブレンド物から形成される。
ここで無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とは、グラフト反応により、ポリオレフィン樹脂に無水マレイン酸をグラフト重合したものである。無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂としては、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが接着性に優れる点で好ましい。これらの具体例としては、三井化学(株)製「アドマー(登録商標)」、日本ポリエチレン(株)製「アドテックス(登録商標)」、三菱化学(株)製「モデイック(登録商標)」、「ゼラス(登録商標)」などが挙げられる。
接着層12は、バリア層11とシーラント層13との間に配置され、これらの層を接着するためのものであって、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とのブレンド物から形成される。
ここで無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とは、グラフト反応により、ポリオレフィン樹脂に無水マレイン酸をグラフト重合したものである。無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂としては、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが接着性に優れる点で好ましい。これらの具体例としては、三井化学(株)製「アドマー(登録商標)」、日本ポリエチレン(株)製「アドテックス(登録商標)」、三菱化学(株)製「モデイック(登録商標)」、「ゼラス(登録商標)」などが挙げられる。
無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂にブレンドされるポリオレフィン樹脂は、無水マレイン酸などで変性されていない無変性の樹脂であり、例えば、高密度、中密度または低密度のポリエチレン、エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、アイオノマー樹脂などが挙げられる。
このように接着層12を無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とのブレンド物から形成することによって、バリア層11にEVOHを用いて、共押出によりフィルムを形成した際の、バリア層11の表面光沢の低下や凹凸の形成を抑制することができる。
この理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推察できる。
すなわち、EVOHは極性が高いため、共押出時において、押出機の金属製のダイス表面に付着しやすく、その結果、EVOHは、表面が荒れやすくなるものと推察できる。そして、その際、EVOHが、隣接する接着層12にも強固に接着していると、EVOHからなるバリア層11には、押出方向へ移動する力が接着層12側から強く作用し、ダイス表面に付着しているEVOHを強く押し出すこととなり、バリア層の荒れはより顕著になるものと思われる。
そこで、接着層12を形成する樹脂として、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂だけでなく、これにポリオレフィン樹脂を併用して使用することにより、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の有する強固な接着力を緩和でき、バリア層11に作用する接着剤層側からの上記力を抑制して、EVOHの表面の荒れを低減できるものと推察できる。
この理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推察できる。
すなわち、EVOHは極性が高いため、共押出時において、押出機の金属製のダイス表面に付着しやすく、その結果、EVOHは、表面が荒れやすくなるものと推察できる。そして、その際、EVOHが、隣接する接着層12にも強固に接着していると、EVOHからなるバリア層11には、押出方向へ移動する力が接着層12側から強く作用し、ダイス表面に付着しているEVOHを強く押し出すこととなり、バリア層の荒れはより顕著になるものと思われる。
そこで、接着層12を形成する樹脂として、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂だけでなく、これにポリオレフィン樹脂を併用して使用することにより、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の有する強固な接着力を緩和でき、バリア層11に作用する接着剤層側からの上記力を抑制して、EVOHの表面の荒れを低減できるものと推察できる。
無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とのブレンド比率(無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂:ポリオレフィン樹脂)は、質量比で、25:75〜75:25が好ましく、より好ましくは40:60〜60:40である。このような範囲であると、EVOHからなるバリア層11の表面光沢の低下、凹凸形成を抑制でき、かつ、バリア層11とシーラント層13との接着も十分に維持することができる。
また、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とには、互いの相溶性の点から、同類のポリオレフィンを選択することが好ましい。すなわち、ポリエチレン系の無水マレイン酸変性物を用いる場合には、これには無変性のポリエチレン系樹脂をブレンドすることが好適である。
接着層12の厚さは、接着強度および袋にしたときの落袋強度確保の点から、5〜100μmの範囲が好ましい。
(その他)
共押出フィルム10を構成する各層には、本発明の効果を損なわない範囲で、樹脂フィルムにおいて一般的に使用される公知の添加剤が必要に応じて含まれてよい。添加剤としては、例えば、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、防曇剤などが挙げられる。
共押出フィルム10を構成する各層には、本発明の効果を損なわない範囲で、樹脂フィルムにおいて一般的に使用される公知の添加剤が必要に応じて含まれてよい。添加剤としては、例えば、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、防曇剤などが挙げられる。
(共押出フィルムの製造方法)
共押出フィルム10は、共押出による方法、すなわちTダイ押出機を用いた方法、水冷式または空冷式共押出しインフレーション法により、製造できる。なかでも、透明性の優れる共押出フィルム10が得られ、経済性、衛生性も良好である点から、水冷式共押出しインフレーション法が好ましい。
共押出フィルム10は、共押出による方法、すなわちTダイ押出機を用いた方法、水冷式または空冷式共押出しインフレーション法により、製造できる。なかでも、透明性の優れる共押出フィルム10が得られ、経済性、衛生性も良好である点から、水冷式共押出しインフレーション法が好ましい。
このようにして得られる共押出フィルム10の厚さは、100〜400μmであることが好ましいが、使用目的に応じて厚みを設定できる。また、各層の厚み比には特に制限はない。
(袋)
本発明の袋は、上述した共押出フィルム10のシーラント層13同士を対向させ、シールすることにより得られる。
シールは、ヒートシール、インパルスシール、超音波シールなどで行うことができる。
袋の形態は、インフレーション法で製造された筒状フィルムを2方でシールした2方シールの他、3方シール袋、4方シール袋、スタンディングパウチなどの自立袋、注出口を設けた袋などが挙げられる。
また、その用途としても、輸液バッグ、バイオ製剤用バッグの医療用途、食品包装用途などが挙げられ、ガス、特に酸素バリア性が要求される用途に制限無く使用できる。
本発明の袋は、上述した共押出フィルム10のシーラント層13同士を対向させ、シールすることにより得られる。
シールは、ヒートシール、インパルスシール、超音波シールなどで行うことができる。
袋の形態は、インフレーション法で製造された筒状フィルムを2方でシールした2方シールの他、3方シール袋、4方シール袋、スタンディングパウチなどの自立袋、注出口を設けた袋などが挙げられる。
また、その用途としても、輸液バッグ、バイオ製剤用バッグの医療用途、食品包装用途などが挙げられ、ガス、特に酸素バリア性が要求される用途に制限無く使用できる。
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
(実施例1〜11、比較例1〜3)
表1に記載の各樹脂を用いて、表2に示す構成の共押出フィルムを水冷式共押出しインフレーション法により製造した。
そして、得られた共押出フィルムについて、下記評価を行った。
(実施例1〜11、比較例1〜3)
表1に記載の各樹脂を用いて、表2に示す構成の共押出フィルムを水冷式共押出しインフレーション法により製造した。
そして、得られた共押出フィルムについて、下記評価を行った。
(1)フィルム外観
フィルム表面を目視観察して、下記A〜Cの3段階で評価した。
なお、フィルム表面とはバリア層表面である。
A:表面光沢が高く、外観が良好である。
B:やや凹凸はあるが表面光沢が高く、外観が良好である。
C:凹凸があり、表面光沢も低く、外観不良である。
(2)酸素バリア性
日本工業規格:JIS K7126−1987「プラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法」で規定されているB法(等圧法)に従って、酸素透過度を測定した。
この測定は、温度が30℃、相対湿度が70%の環境中で、Modern Control社製のOxtran2/21を使用して行った。
(3)接着強度
バリア層と接着層との間の剥離強度について、JIS Z0238に準拠して測定した。具体的には、15mm幅あたりの180度剥離強度を引張速度300mm/分で測定した。
(4)ブロッキング性試験
共押出フィルムのシーラント層同士を重ね合わせ、10cm×10cmあたり10kgの荷重をかけて、50℃で24時間放置した後、さらに23℃で24時間放置し、その後10cm×10cmに切り抜き、300mm/分の速度で剥離強度を測定して評価した。
ブロッキング性の評価は、下記A〜Cの3段階で行った。
A:剥離強度が3Nよりも小さく、開口性が良好である。
B:剥離強度が3N以上5N未満であり、開口しにくいが開口できる。
C:剥離強度が5N以上であり、開口できない。
(5)落袋試験
共押出フィルムのシーラント層同士を対向させてヒートシールして、15×25cmの矩形の3方シール袋を製造した。この袋の中に、500mlの蒸留水を入れ、残る1方をシールし、蒸留水入り袋を製造した。
これを4℃で24時間放置した直後の5個の袋について、2m、1.5m、1mの各高さから落下させて、その際の破袋の有無を確認し、下記A〜Cの3段階で評価した。
A:2mの高さからの落袋で、5個の袋全てが破袋しない。
B:1.5mの高さからの落袋で、5個の袋全てが破袋しない。
C:1mの高さからの落袋で、5個の袋全てが破袋しない。
フィルム表面を目視観察して、下記A〜Cの3段階で評価した。
なお、フィルム表面とはバリア層表面である。
A:表面光沢が高く、外観が良好である。
B:やや凹凸はあるが表面光沢が高く、外観が良好である。
C:凹凸があり、表面光沢も低く、外観不良である。
(2)酸素バリア性
日本工業規格:JIS K7126−1987「プラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法」で規定されているB法(等圧法)に従って、酸素透過度を測定した。
この測定は、温度が30℃、相対湿度が70%の環境中で、Modern Control社製のOxtran2/21を使用して行った。
(3)接着強度
バリア層と接着層との間の剥離強度について、JIS Z0238に準拠して測定した。具体的には、15mm幅あたりの180度剥離強度を引張速度300mm/分で測定した。
(4)ブロッキング性試験
共押出フィルムのシーラント層同士を重ね合わせ、10cm×10cmあたり10kgの荷重をかけて、50℃で24時間放置した後、さらに23℃で24時間放置し、その後10cm×10cmに切り抜き、300mm/分の速度で剥離強度を測定して評価した。
ブロッキング性の評価は、下記A〜Cの3段階で行った。
A:剥離強度が3Nよりも小さく、開口性が良好である。
B:剥離強度が3N以上5N未満であり、開口しにくいが開口できる。
C:剥離強度が5N以上であり、開口できない。
(5)落袋試験
共押出フィルムのシーラント層同士を対向させてヒートシールして、15×25cmの矩形の3方シール袋を製造した。この袋の中に、500mlの蒸留水を入れ、残る1方をシールし、蒸留水入り袋を製造した。
これを4℃で24時間放置した直後の5個の袋について、2m、1.5m、1mの各高さから落下させて、その際の破袋の有無を確認し、下記A〜Cの3段階で評価した。
A:2mの高さからの落袋で、5個の袋全てが破袋しない。
B:1.5mの高さからの落袋で、5個の袋全てが破袋しない。
C:1mの高さからの落袋で、5個の袋全てが破袋しない。
各実施例の共押出フィルムは、EVOHからなるバリア層を備えて十分なバリア性を有し、かつ、表面光沢が良好で凹凸が抑制され、また、実用に十分な接着強度(剥離強度)を備えていた。
10:共押出フィルム
11:バリア層
12:接着層
13:シーラント層
11:バリア層
12:接着層
13:シーラント層
Claims (4)
- エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリア層と、ポリオレフィン樹脂からなるシーラント層との間に、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂とのブレンド物からなる接着層を有することを特徴とする共押出フィルム。
- 前記シーラント層は、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、高圧法低密度ポリエチレン樹脂のブレンド物であることを特徴とする請求項1に記載の共押出フィルム。
- 前記シーラント層は、前記接着層に隣接したメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる層と、該層に隣接した高密度ポリエチレン樹脂からなる層とで形成されたことを特徴とする請求項1に記載の共押出フィルム。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の共押出フィルムからなることを特徴とする袋。
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