JP2012030281A - プラズマミグ溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマミグ溶接において、プラズマ電極の消耗に伴うプラズマアークの変更による溶接不良の発生を防止する。
【解決手段】溶接ワイヤと母材との間にピーク期間Tp中のピーク電流Ip及びベース期間Tb中のベース電流Ibを1パルス周期Tfとするミグ溶接電流Iwmを通電することによってミグアークを発生させると共に、溶接ワイヤを囲むように配置されたプラズマ電極と母材との間に直流のプラズマ溶接電流Iwpを通電することによってプラズマアークを発生させ、パルス周期Tfの特定期間(ピーク期間Tp及びベース期間Tb)中のプラズマ溶接電圧Vwp(誘起ピーク電圧Vpp及び誘起ベース電圧Vbb)をパルス周期Tfごとに検出し、この検出値が増加した状態又は減少した状態が所定期間以上継続したことによってプラズマアークの偏向を判別し、警報を発すると共に溶接を中断する。
【選択図】 図1
【解決手段】溶接ワイヤと母材との間にピーク期間Tp中のピーク電流Ip及びベース期間Tb中のベース電流Ibを1パルス周期Tfとするミグ溶接電流Iwmを通電することによってミグアークを発生させると共に、溶接ワイヤを囲むように配置されたプラズマ電極と母材との間に直流のプラズマ溶接電流Iwpを通電することによってプラズマアークを発生させ、パルス周期Tfの特定期間(ピーク期間Tp及びベース期間Tb)中のプラズマ溶接電圧Vwp(誘起ピーク電圧Vpp及び誘起ベース電圧Vbb)をパルス周期Tfごとに検出し、この検出値が増加した状態又は減少した状態が所定期間以上継続したことによってプラズマアークの偏向を判別し、警報を発すると共に溶接を中断する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、1つの溶接トーチを用いてミグアークとプラズマアークとを同時に発生させて溶接を行うプラズマミグ溶接方法に関するものである。
従来から、プラズマ溶接方法とミグ溶接方法とを組み合わせたプラズマミグ溶接方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このプラズマミグ溶接方法においては、溶接トーチを通して送給される溶接ワイヤと母材との間にミグ溶接電流を通電することによってミグアークを発生させる。そして、溶接ワイヤを囲むように中空形状のプラズマ電極が配置されており、アルゴンなどのガスを供給し、このガスを介してプラズマ電極と母材との間にプラズマ溶接電流を通電することによってプラズマアークを発生させる。ミグアークは、溶接トーチの軸心を送給される溶接ワイヤと母材との間に発生し、このミグアークを囲むようにプラズマアークが発生している。したがって、ミグアークは、プラズマアークに包まれた状態になる。溶接ワイヤは、ミグアークを発生させる電極として機能すると共に、その先端が溶融することにより溶滴となって母材の接合を補助する。したがって、プラズマミグ溶接方法は、厚板の高効率溶接、薄板の高速溶接等に使用されることが多い。
上記のミグ溶接電流は、スパッタの発生を抑制し、かつ、溶滴を安定して供給するために、一般的にパルス波形が使用される。したがって、ミグ溶接方法は、一般的なミグパルス溶接方法である。ミグパルス溶接方法を含む消耗電極式アーク溶接方法では、溶接中のアーク長を適正値に維持することが重要であるために、アーク長制御が行われる。他方、上記のプラズマ溶接電流には、一定値の直流が使用されることが多い。これ以降の説明において、単にアーク長と記載したときはミグアークのアーク長を意味している。以下、上述したプラズマミグ溶接方法について説明する。
図8は、従来技術のプラズマミグ溶接方法を示す波形図である。同図(A)はミグ溶接電流Iwmを示し、同図(B)はミグ溶接電圧Vwmを示し、同図(C)はプラズマ溶接電流Iwpを示し、同図(D)はプラズマ溶接電圧Vwpを示す。以下、同図を参照して説明する。
同図において、時刻t1〜t3の期間が第n−1回目のパルス周期Tf(n-1)を示し、時刻t3〜t5の期間が第n回目のパルス周期Tf(n)を示す。第n−1回目のパルス周期Tf(n-1)は、時刻t1〜t2の第n−1回目のピーク期間Tp(n-1)及び時刻t2〜t3の第n−1回目のベース期間Tb(n-1)から形成されている。第n回目のパルス周期Tf(n)は、時刻t3〜t4の第n回目のピーク期間Tp(n)及び時刻t4〜t5の第n回目のベース期間Tb(n)から形成されている。
同図(A)に示すように、第n−1回目のパルス周期Tf(n-1)においては、時刻t1〜t2のピーク期間Tp(n-1)中は予め定めたピーク電流Ipが通電し、時刻t2〜t3のベース期間Tb(n-1)中は予め定めたベース電流Ibが通電する。したがって、ミグ溶接電流Iwmはピーク電流Ip及びベース電流Ibから形成される。そして、同図(B)に示すように、第n−1回目のパルス周期Tf(n-1)において、ピーク期間Tp(n-1)中はアーク長に比例したピーク電圧Vp(n-1)が溶接ワイヤと母材との間に印加し、ベース期間Tb(n-1)中はアーク長に比例したベース電圧Vb(n-1)が印加する。したがって、ミグ溶接電圧Vwmは、ピーク電圧Vp及びベース電圧Vbから形成される。第n回目のパルス周期Tf(n)についても同様である。ここで、第n−1回目のパルス周期Tf(n-1)におけるピーク電流Ip及びベース電流Ibは、第n回目のパルス周期Tf(n)におけるピーク電流Ip及びベース電流Ibとそれぞれ同一値に制御される。他方、アーク発生状態が安定している状態においては、第n−1回目のパルス周期Tf(n-1)におけるピーク電圧Vp(n-1)及びベース電圧Vb(n-1)は、第n回目のパルス周期Tf(n)におけるピーク電圧Vp(n)及びベース電圧Vb(n)とそれぞれ略等しい値となる。
ミグ溶接では、良好な溶接品質を得るためにアーク長を適正値に維持するアーク長制御が行われる。通常、このアーク長制御は、ミグ溶接電圧Vwmがアーク長と略比例関係にあることを利用して、ミグ溶接電圧Vwmの平均値が予め定めた電圧設定値と等しくなるようにパルス周期Tfが制御される。ミグ溶接電圧Vwmの平均値は、ミグ溶接電圧Vwmをローパスフィルタに通すことによって生成される。このアーク長制御の方式は、周波数変調方式と呼ばれる。この場合、ピーク期間Tp、ピーク電流Ip及びベース電流Ibは所定値に設定され、パルスパラメータとなる。ピーク電流Ipは臨界値以上に設定され、ピーク期間Tpと組み合わせてユニットパルス条件と呼ばれる。このユニットパルス条件は、1パルス周期1溶滴移行になるように設定される。ベース電流Ibは、臨界値未満の数十A程度の小電流値に設定される。ユニットパルス条件及びベース電流Ibは、溶接ワイヤの材質、直径、送給速度等に応じて適正値に設定される。
アーク長制御の方式として周波数変調制御以外にもパルス幅変調制御が使用される場合もある。このパルス幅変調制御では、パルス周期Tf、ピーク電流Ip及びベース電流Ibが所定値に設定されてパルスパラメータとなる。そして、ミグ溶接電圧Vwmの平均値が電圧設定値と等しくなるようにピーク期間Tp(パルス幅)が制御される。
他方、同図(C)に示すように、プラズマ溶接電流Iwpは、定電流制御されており、予め定めた一定値の直流波形となる。したがって、プラズマアークは、一定値のプラズマ溶接電流Iwpの通電によって発生している。そして、同図(D)に示すように、第n−1回目のパルス周期Tf(n-1)において、ピーク期間Tp(n-1)中はミグアークの影響によって電圧値が高くなった誘起ピーク電圧Vpp(n-1)がプラズマ電極と母材との間に印加し、ベース期間Tb(n-1)中はミグアークの影響によって電圧値が低くなった誘起ベース電圧Vbb(n-1)が印加する。したがって、ミグ溶接電圧Vwmは、誘起ピーク電圧Vpp及び誘起ベース電圧Vbbから形成される。プラズマ溶接電流Iwpが一定値の直流であるので、本来、プラズマ溶接電圧Vwpはアーク長に略比例した略一定値となるはずである。それにも関わらず、プラズマ溶接電圧Vwpが、ミグアークのピーク期間Tpとベース期間Tbに同期してパルス状の波形となる理由は、以下のとおりである。ミグアークは、大電流値のピーク電流Ipが通電するピーク期間Tp中は広がった形状となり、小電流値のベース電流Ibが通電するベース期間Tb中は収縮した形状となる。上述したように、プラズマアークはミグアークを包むように発生している。このために、ミグアークの形状の変化に影響されて、プラズマアークの形状も変化することになる。このプラズマアークの変化によってプラズマ溶接電圧Vwpがパルス状に変化することになる。したがって、ミグアークの変化に誘発されてプラズマ溶接電圧Vwpが変化するので、誘起ピーク電圧Vpp及び誘起ベース電圧Vbbという表現を使用している。第n回目のパルス周期Tf(n)についても同様である。アーク発生状態が安定している状態においては、第n−1回目のパルス周期Tf(n-1)における誘起ピーク電圧Vpp(n-1)及び誘起ベース電圧Vbb(n-1)は、第n回目のパルス周期Tf(n)における誘起ピーク電圧Vpp(n)及び誘起ベース電圧Vbb(n)とそれぞれ略等しい値となる。
上述したようにプラズマミグ溶接では、非消耗電極であるプラズマ電極と母材との間にプラズマアークが発生する。このために、溶接を多数回繰り返して行い溶接時間が長くなると、プラズマ電極の先端は次第に消耗して、先端の形状が変形していく。このプラズマ電極の先端形状の変形が比較的均等に進行して、先端形状の対称性が保持される場合には、プラズマアークの発生状態は急激には変化しない。しかし、プラズマ電極の先端が歪な形状に変形する場合がある。このような歪な変形が進行すると、プラズマアークが突然に偏向して発生する状態となる。プラズマアークが偏向すると、プラズマアークに内包されているミグアークの発生状態も変化するために、ビード外観が不均一となる。さらに、プラズマアークが偏向すると、溶接箇所への狙い位置にズレが生じるので、溶接不良となる場合も生じる。
そこで、本発明では、プラズマ電極の消耗に伴うプラズマアークの偏向を判別し、このプラズマアークの偏向に起因する溶接不良の発生を防止することができるプラズマミグ溶接方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、溶接トーチを通して送給される溶接ワイヤと母材との間にピーク期間中のピーク電流及びベース期間中のベース電流を1パルス周期とするミグ溶接電流を通電することによってミグアークを発生させると共に、前記溶接ワイヤを囲むように配置されているプラズマ電極と前記母材との間に直流のプラズマ溶接電流を通電することによってプラズマアークを発生させるプラズマミグ溶接方法において、
前記パルス周期の特定期間中の前記プラズマ溶接電圧を前記パルス周期ごとに検出し、この検出値が増減した状態が所定期間以上継続したことによって前記プラズマアークの偏向を判別し、前記プラズマアークの偏向を判別すると警報を発する、
ことを特徴とするプラズマミグ溶接方法である。
前記パルス周期の特定期間中の前記プラズマ溶接電圧を前記パルス周期ごとに検出し、この検出値が増減した状態が所定期間以上継続したことによって前記プラズマアークの偏向を判別し、前記プラズマアークの偏向を判別すると警報を発する、
ことを特徴とするプラズマミグ溶接方法である。
請求項2の発明は、前記パルス周期の特定期間における前記プラズマ溶接電圧が、前記ピーク期間中の前記プラズマ溶接電圧である、
ことを特徴とする請求項1記載のプラズマミグ溶接方法である。
ことを特徴とする請求項1記載のプラズマミグ溶接方法である。
請求項3の発明は、前記パルス周期の特定期間における前記プラズマ溶接電圧が、前記ベース期間中の前記プラズマ溶接電圧である、
ことを特徴とする請求項1記載のプラズマミグ溶接方法である。
ことを特徴とする請求項1記載のプラズマミグ溶接方法である。
請求項4の発明は、前記パルス周期の特定期間における前記プラズマ溶接電圧が、前記ピーク期間中の前記プラズマ溶接電圧及び前記ベース期間中の前記プラズマ溶接電圧である、
ことを特徴とする請求項1記載のプラズマミグ溶接方法である。
ことを特徴とする請求項1記載のプラズマミグ溶接方法である。
請求項5の発明は、前記プラズマアークの偏向を判別すると、前記プラズマ溶接電流を増加させてプラズマアークの偏向を修正する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラズマミグ溶接方法である。
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラズマミグ溶接方法である。
請求項6の発明は、前記プラズマ溶接電流の増加を予め定めた増加期間行う、
ことを特徴とする請求項5記載のプラズマミグ溶接方法である。
ことを特徴とする請求項5記載のプラズマミグ溶接方法である。
請求項7の発明は、前記プラズマ溶接電流の増加を前記プラズマアークの偏向が修正されるまで行う、
ことを特徴とする請求項5記載のプラズマミグ溶接方法である。
ことを特徴とする請求項5記載のプラズマミグ溶接方法である。
本発明によれば、プラズマ溶接電圧の変動から、プラズマ電極の消耗に伴うプラズマアークの偏向を判別することができる。そして、プラズマアークの偏向を判別すると警報を発することによって、プラズマアークの偏向に起因する溶接不良の発生を防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
実施の形態1に係る発明は、パルス周期の特定期間中の前記プラズマ溶接電圧をパルス周期ごとに検出し、この検出値が増減した状態が所定期間以上継続したことによってプラズマアークの偏向を判別し、プラズマアークの偏向を判別すると警報を発するものである。以下、この実施の形態1について説明する。
実施の形態1に係る発明は、パルス周期の特定期間中の前記プラズマ溶接電圧をパルス周期ごとに検出し、この検出値が増減した状態が所定期間以上継続したことによってプラズマアークの偏向を判別し、プラズマアークの偏向を判別すると警報を発するものである。以下、この実施の形態1について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るプラズマミグ溶接方法を示す波形図である。同図(A)はミグ溶接電流Iwmを示し、同図(B)はミグ溶接電圧Vwmを示し、同図(C)はプラズマ溶接電流Iwpを示し、同図(D)はプラズマ溶接電圧Vwpを示す。以下、同図を参照して説明する。
同図は、第n−3回目のパルス周期Tf(n-3)〜第n+1回目のパルス周期Tf(n+1)の5周期分の波形を示している。第n−3回目のパルス周期Tf(n-3)は、第n−3回目のピーク期間Tp(n-3)とベース期間Tb(n-3)から形成される。他の周期についても同様である。同図では、プラズマ電極の歪な変形によるプラズマアークの偏向が、第n回目のパルス周期Tf(n)において発生した場合である。同図における現時点は、時刻tnで示す第n回目のパルス周期Tf(n)の終了時点である。
同図(A)に示すように、ミグ溶接電流Iwmは、各周期共に、ピーク期間中の予め定めたピーク電流Ip及びベース期間中の予め定めたベース電流Ibから形成される。ピーク電流Ip及びベース電流Ibは、定電流制御されているので、各周期共に同一値である。ピーク電流Ip及びベース電流Ibの設定方法は、従来技術と同様である。また、ピーク期間Tp及びベース期間Tbの設定方法についても従来技術と同様である。すなわち、溶接電源の出力制御(アーク長制御)が周波数変調制御であるときは、ピーク期間Tpが所定値となり、ベース期間Tbはフィードバック制御によって刻々と変化する。他方、パルス幅変調制御では、パルス周期Tfが所定値となり、ピーク期間Tpがフィードバック制御によって刻々と変化する。
同図(B)に示すように、第n−3回目のパルス周期Tf(n-3)におけるミグ溶接電圧Vwmは、第n−3回目のピーク期間Tp(n-3)中のピーク電圧Vp(n-3)及び第n−3回目のベース期間Tb(n-3)中のベース電圧Vb(n-3)から形成される。他の周期についても同様である。各周期におけるピーク電圧及びベース電圧は、ミグアークのアーク長(アーク発生状態)に対応する値となるので、各値ともに異なった値となる。但し、ミグアークの発生状態が安定した定常状態にあるときには、各周期のピーク電圧及びベース電圧は、それぞれ略同一値となる。上述したように第n回目のパルス周期Tf(n)においてプラズマアークの偏向が発生すると、それ以降のピーク電圧Vp(n)、Vp(n+1)…及びベース電圧Vb(n)、Vb(n+1)…に対しても影響を与えるが、その変動は小さい。
同図(C)に示すように、プラズマ溶接電流Iwpは、予め定めた一定値の直流電流波形となる。プラズマ溶接電流Iwpは、定電流制御される。プラズマ溶接電流Iwpは、母材の材質、板厚、溶接速度等に応じて適正値に設定される。
同図(D)に示すように、第n−3回目のパルス周期Tf(n-3)におけるプラズマ溶接電圧Vwpは、第n−3回目のピーク期間Tp(n-3)中の誘起ピーク電圧Vpp(n-3)及び第n−3回目のベース期間Tb(n-3)中の誘起ベース電圧Vbb(n-3)から形成される。他の周期についても同様である。各周期における誘起ピーク電圧及び誘起ベース電圧は、上述したように、ミグアークの形状の変化に同期してパルス状に変化する電圧である。すなわち、ミグアークは、大電流値のピーク電流Ipの通電によって広がった形状となり、小電流値のベース電流の通電によって収縮した形状となる。このミグアークの形状の周期的な変化に誘発されて、プラズマ溶接電圧Vwpはパルス状に変化する。したがって、ミグアーク及びプラズマアークが安定した定常状態にあるときには、誘起ピーク電圧Vpp及び誘起ベース電圧Vbbは、それぞれ略同一値となる。上述したように第n回目のパルス周期Tf(n)においてプラズマアークの偏向が発生すると、それ以降の誘起ピーク電圧Vpp(n)、Vpp(n+1)…及び誘起ベース電圧Vbb(n)、Vbb(n+1)…は共に増加する。すなわち、第n回目のパルス周期Tf(n)以降のプラズマ溶接電圧Vwpは増加方向にシフトした波形となる。このようになる理由は、以下のとおりである。プラズマアークは、通常溶接トーチの中心軸方向に対称形状で発生している。プラズマアークが偏向すると、その形状は、中心軸方向からずれて非対称となる。この結果、プラズマアークのアーク長が長くなるために、プラズマ溶接電圧Vwpが増加する方向にシフトすることになる。これが、プラズマアークの偏向の第1パターンである。第2パターンについては、図2で後述する。一度プラズマアークの偏向が発生すると、少なくとも数百ms以上は偏向状態が維持されることが多い。また、プラズマアークの偏向がそのまま解消されないこともある。
図2は、本発明の実施の形態1に係るプラズマミグ溶接方法を示す図1とは異なる波形図である。同図(A)はミグ溶接電流Iwmを示し、同図(B)はミグ溶接電圧Vwmを示し、同図(C)はプラズマ溶接電流Iwpを示し、同図(D)はプラズマ溶接電圧Vwpを示す。同図は、上述した図1と対応しており、第n回目のパルス周期Tf(n)以降のプラズマ溶接電圧Vwpのみが異なっているので、その他の点についての説明は省略する。以下、同図を参照してこの異なる点について説明する。
同図は、図1と同様に、第n−3回目のパルス周期Tf(n-3)〜第n+1回目のパルス周期Tf(n+1)の5周期分の波形を示している。同図では、図1と同様に、プラズマ電極の歪な変形によるプラズマアークの偏向が、第n回目のパルス周期Tf(n)において発生した場合である。同図における現時点は、時刻tnで示す第n回目のパルス周期Tf(n)の終了時点である。
同図(D)に示すように、第n−3回目のパルス周期Tf(n-3)におけるプラズマ溶接電圧Vwpは、第n−3回目のピーク期間Tp(n-3)中の誘起ピーク電圧Vpp(n-3)及び第n−3回目のベース期間Tb(n-3)中の誘起ベース電圧Vbb(n-3)から形成される。他の周期についても同様である。各周期における誘起ピーク電圧及び誘起ベース電圧は、上述したように、ミグアークの形状の変化に同期してパルス状に変化する電圧である。第n回目のパルス周期Tf(n)においてプラズマアークの偏向が発生すると、それ以降の誘起ピーク電圧Vpp(n)、Vpp(n+1)…及び誘起ベース電圧Vbb(n)、Vbb(n+1)…は共に、図1とは異なり減少する。すなわち、第n回目のパルス周期Tf(n)以降のプラズマ溶接電圧Vwpは、図1とは異なり減少方向にシフトした波形となる。このようになる理由は、以下のとおりである。プラズマアークは、通常、中空形状であるプラズマ電極の円周全体から平均的に発生している。しかし、プラズマ電極先端の一部分の消耗が顕著になりプラズマアーク発生源に偏りが生じると、プラズマアークが収縮した状態になり、プラズマ溶接電圧Vwpが減少方向にシフトすることになる。これが、プラズマアークの偏向の第2パターンである。
上述した図1及び図2から、プラズマアークの偏向が発生すると、プラズマ溶接電圧Vwpが増加又は減少する方向にシフトすることが分かる。したがって、この知見に基づいて、本実施の形態では、プラズマアークの偏向を以下の3つの方法で判別する。そして、プラズマアークの偏向を判別したときは、溶接不良が発生するおそれがあるので、警報を発する。警報としては、表示灯の点灯、警報音の発声、警報信号の外部機器への出力等がある。
(1) 第1の偏向判別方法
第n回目のパルス周期Tf(n)における特定期間中のプラズマ溶接電圧を検出する。特定期間のプラズマ溶接電圧としては、ピーク期間中の誘起ピーク電圧Vpp(n)及びベース期間中の誘起ベース電圧Vbb(n)とする。誘起ピーク電圧Vpp(n)は、ピーク期間中の定常値又は平均値とする。誘起ベース電圧Vbb(n)についても同様である。そして、上記の検出値の移動平均値は、一つ前の周期Tf(n-1)から複数周期前Tf(n-m)までの複数mの検出値の移動平均値となる。したがって、誘起ピーク電圧の移動平均値Vppa及び誘起ベース電圧の移動平均値Vbbaは、下式によって算出することができる。
Vppa=(Vpp(n-m)+…+Vpp(n-1))/m …(1)式
Vbba=(Vbb(n-m)+…+Vbb(n-1))/m …(2)式
ここで、mは1以上の整数である。
そして、|Vpp(n)−Vppa|≧Vtかつ|Vbb(n)−Vbba|≧Vtが成立したときは、プラズマ溶接電圧が増減状態(増加した状態又は減少した状態)になったと判別し、この判別状態が予め定めた判定期間Tt以上継続したときは、プラズマアークの偏向が発生したと判別する。その後に、上記が不成立になったときは、増減状態が元の状態に戻り、プラズマアークの変更が解消されたと判別する。ここで、判定値Vtは正の値に予め定めた値である。したがって、判定値Vtは、しきい値となる。この判定値Vtは、実験によって適正値に設定される。例えば、判定値Vtは、1〜5V程度に設定される。判定値は、誘起ピーク電圧のときと誘起ベース電圧のときとで、異なった値に設定しても良い。判定期間Ttは、例えば50〜200ms程度に設定される。移動平均の回数mは、移動平均を行う機関が判定期間Ttの5〜10倍程度になるように、例えば50〜400程度に設定される。上記の判定値Vt、判定期間Tt及び移動平均の回数mは、溶接ワイヤの材質、直径、送給速度、ガスの種類等に応じて実験によって適正値に設定される。
第n回目のパルス周期Tf(n)における特定期間中のプラズマ溶接電圧を検出する。特定期間のプラズマ溶接電圧としては、ピーク期間中の誘起ピーク電圧Vpp(n)及びベース期間中の誘起ベース電圧Vbb(n)とする。誘起ピーク電圧Vpp(n)は、ピーク期間中の定常値又は平均値とする。誘起ベース電圧Vbb(n)についても同様である。そして、上記の検出値の移動平均値は、一つ前の周期Tf(n-1)から複数周期前Tf(n-m)までの複数mの検出値の移動平均値となる。したがって、誘起ピーク電圧の移動平均値Vppa及び誘起ベース電圧の移動平均値Vbbaは、下式によって算出することができる。
Vppa=(Vpp(n-m)+…+Vpp(n-1))/m …(1)式
Vbba=(Vbb(n-m)+…+Vbb(n-1))/m …(2)式
ここで、mは1以上の整数である。
そして、|Vpp(n)−Vppa|≧Vtかつ|Vbb(n)−Vbba|≧Vtが成立したときは、プラズマ溶接電圧が増減状態(増加した状態又は減少した状態)になったと判別し、この判別状態が予め定めた判定期間Tt以上継続したときは、プラズマアークの偏向が発生したと判別する。その後に、上記が不成立になったときは、増減状態が元の状態に戻り、プラズマアークの変更が解消されたと判別する。ここで、判定値Vtは正の値に予め定めた値である。したがって、判定値Vtは、しきい値となる。この判定値Vtは、実験によって適正値に設定される。例えば、判定値Vtは、1〜5V程度に設定される。判定値は、誘起ピーク電圧のときと誘起ベース電圧のときとで、異なった値に設定しても良い。判定期間Ttは、例えば50〜200ms程度に設定される。移動平均の回数mは、移動平均を行う機関が判定期間Ttの5〜10倍程度になるように、例えば50〜400程度に設定される。上記の判定値Vt、判定期間Tt及び移動平均の回数mは、溶接ワイヤの材質、直径、送給速度、ガスの種類等に応じて実験によって適正値に設定される。
(2) 第2の偏向判別方法
第n回目のパルス周期Tf(n)における特定期間中のプラズマ溶接電圧を検出する。特定期間のプラズマ溶接電圧としては、ピーク期間中の誘起ピーク電圧Vpp(n)とする。誘起ピーク電圧Vpp(n)は、ピーク期間中の定常値又は平均値とする。そして、|Vpp(n)−Vppa|≧Vtが成立したときは、プラズマ溶接電圧が増減状態(増加した状態又は減少した状態)になったと判別し、この判別状態が上記の判定期間Tt以上継続したときは、プラズマアークの偏向が発生したと判別する。その後に、上記が不成立になったときは、増減状態が元の状態に戻り、プラズマアークの変更が解消されたと判別する。誘起ピーク電圧の移動平均値Vppaは、上述した(1)式によって算出される。また、判定値Vt、判定期間Tt及び移動平均の回数mの設定については、上記と同様である。
第n回目のパルス周期Tf(n)における特定期間中のプラズマ溶接電圧を検出する。特定期間のプラズマ溶接電圧としては、ピーク期間中の誘起ピーク電圧Vpp(n)とする。誘起ピーク電圧Vpp(n)は、ピーク期間中の定常値又は平均値とする。そして、|Vpp(n)−Vppa|≧Vtが成立したときは、プラズマ溶接電圧が増減状態(増加した状態又は減少した状態)になったと判別し、この判別状態が上記の判定期間Tt以上継続したときは、プラズマアークの偏向が発生したと判別する。その後に、上記が不成立になったときは、増減状態が元の状態に戻り、プラズマアークの変更が解消されたと判別する。誘起ピーク電圧の移動平均値Vppaは、上述した(1)式によって算出される。また、判定値Vt、判定期間Tt及び移動平均の回数mの設定については、上記と同様である。
(3) 第3の偏向判別方法
第n回目のパルス周期Tf(n)における特定期間中のプラズマ溶接電圧を検出する。特定期間のプラズマ溶接電圧としては、ベース期間中の誘起ベース電圧Vbb(n)とする。誘起ベース電圧Vbb(n)は、ベース期間中の定常値又は平均値とする。そして、|Vbb(n)−Vbba|≧Vtが成立したときは、プラズマ溶接電圧が増減状態(増加した状態又は減少した状態)になったと判別し、この判別状態が上記の判定期間Tt以上継続したときは、プラズマアークの偏向が発生したと判別する。その後に、上記が不成立になったときは、増減状態が元の状態に戻り、プラズマアークの変更が解消されたと判別する。誘起ベース電圧の移動平均値Vbbaは、上述した(2)式によって算出される。また、判定値Vt、判定期間Tt及び移動平均の回数mの設定については、上記と同様である。
第n回目のパルス周期Tf(n)における特定期間中のプラズマ溶接電圧を検出する。特定期間のプラズマ溶接電圧としては、ベース期間中の誘起ベース電圧Vbb(n)とする。誘起ベース電圧Vbb(n)は、ベース期間中の定常値又は平均値とする。そして、|Vbb(n)−Vbba|≧Vtが成立したときは、プラズマ溶接電圧が増減状態(増加した状態又は減少した状態)になったと判別し、この判別状態が上記の判定期間Tt以上継続したときは、プラズマアークの偏向が発生したと判別する。その後に、上記が不成立になったときは、増減状態が元の状態に戻り、プラズマアークの変更が解消されたと判別する。誘起ベース電圧の移動平均値Vbbaは、上述した(2)式によって算出される。また、判定値Vt、判定期間Tt及び移動平均の回数mの設定については、上記と同様である。
上記の偏向判別方法においては、パルス周期の特定期間のプラズマ溶接電圧をパルス周期ごとに検出し、それらの時系列データの変動からプラズマ溶接電圧が増加した状態又は減少した状態にあるかを判別している。パルス周期の特定期間の電圧値を検出している理由は、プラズマ溶接電圧がパルス状に変化する波形であるので、同一期間の電圧を時系列データとして処理して比較する必要があるためである。検出値としてプラズマ溶接電圧の平均値(溶接電圧のローパスフィルタ処理値、平滑値等)を使用することも考えられる。しかし、パルス周期を形成するピーク期間とベース期間との比率は、ミグアークに対する周波数変調制御によって刻々と変化する。すなわち、プラズマアークの偏向とは関係なしに、ミグアークのアーク長を適正値に維持するためにこの比率が変化する。この結果、プラズマ溶接電圧の平均値が、プラズマアークの偏向とは関係なしに変動することになる。したがって、このプラズマ溶接電圧の平均値によってプラズマアークの偏向を判別することは難しい。
図3は、本発明の実施の形態1に係るプラズマミグ溶接方法を実施するための溶接装置の構成図である。以下、同図を参照して、各構成物について説明する。
本溶接装置は、破線で囲まれた溶接トーチWT、ミグ溶接電源PSM及びプラズマ溶接電源PSPを備えている。溶接トーチWTは、シールドガスノズル52内に、プラズマノズル51、プラズマ電極1b及び給電チップ4が同心軸上に配置された構造となっている。シールドガスノズル52とプラズマノズル51との隙間からは、たとえばアルゴンガス、アルゴンガスと炭酸ガスとの混合ガス等のシールドガス63が供給される。プラズマノズル51とプラズマ電極1bとの間には、たとえばアルゴンガス、アルゴンガスと炭酸ガスとの混合ガス等のプラズマガス62が供給される。プラズマ電極1bと給電チップ4との間には、たとえばアルゴンガス、アルゴンガスと炭酸ガスとの混合ガス等のセンターガス61が供給される。これらの3系統のガスをまとめて単にガスと表現する場合がある。
給電チップ4に設けられた貫通孔からは、溶接ワイヤ1aが送給される。給電チップ4は、溶接ワイヤ1aに対して導通している。溶接ワイヤ1aは、送給モータWMを駆動源とする送給ロール7の回転によって送給される。プラズマ電極1bは、たとえば銅又は銅合金からなり、図外の経路を通る冷却水によって間接的に水冷されている。プラズマノズル51は、たとえば銅又は銅合金からなり、冷却水を通す流路が形成されていることにより、直接冷却されている。溶接トーチWTは、通常ロボット(図示は省略)によって保持された状態で、母材2に対して移動させられる。溶接ワイヤ1aの先端と母材2との間には、ミグアーク3aが発生する。プラズマ電極1bと母材2との間には、プラズマガス62によって熱的に拘束されたプラズマアーク3bが発生する。したがって、ミグアーク3aは、プラズマアーク3bに包まれた状態になっている。このために、プラズマアーク3bは、ミグアーク3aの形状が広がるのを拘束する作用がある。
ミグ溶接電源PSMは、給電チップ4を介して溶接ワイヤ1aと母材2との間に、ミグ溶接電圧Vwmを印加することにより、ミグ溶接電流Iwmを通電するための電源である。このミグ溶接電流Iwmは、図1(A)に示すように、ピーク期間中のピーク電流及びベース期間中のベース電流から形成される。ミグ溶接電源PSMからは、送給モータWMに対して送給制御信号Fcが送られ、溶接ワイヤ1aの送給速度が制御される。ミグ溶接電源PSMからミグ溶接電圧Vwmが印加されるときは、溶接ワイヤ1aが+側とされる。ミグ溶接電源PSMは、定電圧特性の電源であり、ミグ溶接電圧Vwmが予め定めた電圧設定信号Vr(図示は省略)の値と等しくなるように制御される。また、ミグ溶接電流Iwmの平均値は、溶接ワイヤ1aの送給速度によってその値が定まる。さらに、ミグ溶接電源PSMは、図4で後述するように、ピーク期間中はHighレベルになりベース機関中はLowレベルになるピーク期間信号Tpをプラズマ溶接電源PSPに出力する。
プラズマ溶接電源PSPは、プラズマ電極1bと母材2との間にプラズマ溶接電圧Vwpを印加することによりプラズマ溶接電流Iwpを通電するための電源である。プラズマ溶接電源PSPからプラズマ溶接電圧Vwpが印加されるときは、プラズマ電極1bが+側とされる。プラズマ溶接電源PSPは、定電流特性の電源であり、プラズマ溶接電流Iwpが所定値になるように制御される。プラズマ溶接電源PSPには、図5で後述するように、プラズマアークの偏向の発生を判別するための回路が内蔵されており、偏向判別信号が出力されると警報を発する。
図4は、上述した図3の溶接装置を構成するミグ溶接電源PSMのブロック図である。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
電源主回路PMは、3相200V等の商用電源(図示は省略)を入力として、後述する電流誤差増幅信号Eiに従ってインバータ制御等の出力制御を行い、ミグ溶接電圧Vwm及びミグ溶接電流Iwmを出力する。この電源主回路PMは、図示は省略するが、商用電源を整流する1次整流回路と、整流された直流を平滑するコンデンサと、平滑された直流を高周波交流に変換するインバータ回路と、高周波交流をアーク溶接に適した電圧値に降圧するインバータトランスと、降圧された高周波交流を整流する2次整流回路と、整流された直流を平滑するリアクトルと、後述する電流誤差増幅信号Eiに従ってPWM変調制御を行ないその結果に基づいてインバータ回路を駆動する駆動回路と、から構成される。溶接ワイヤ1aは、送給モータWMに結合された送給ロール7によって給電チップ4内を通って送給され、母材2との間にミグアーク3aが発生する。溶接トーチの構造は図3のとおりであり、ここでは簡略化して図示している。
電圧検出回路VDは、ミグ溶接電圧Vwmを検出して、電圧検出信号Vdを出力する。電圧平均値算出回路VAVは、この電圧検出信号Vdの平均値を算出して、電圧平均値信号Vavを出力する。
送給制御回路FCは、予め定めた送給速度設定値で溶接ワイヤ1aを送給するための送給制御信号Fcを送給モータWMに出力する。電圧設定回路VRは、予め定めた電圧設定信号Vrを出力する。電圧誤差増幅回路EVは、この電圧設定信号Vrと上記の電圧平均値信号Vavとの誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。電圧/周波数変換回路VFは、この電圧誤差増幅信号Evの値に応じた周波数を有するパルス周期信号Tfを出力する。このパルス周期信号Tfは、パルス周期ごとに短時間だけHighレベルになるトリガ信号である。
ピーク期間設定回路TPRは、予め定めたピーク期間設定信号Tprを出力する。ピーク期間タイマ回路TPは、上記のパルス周期信号TfがHighレベルになると上記のピーク期間設定信号Tprの値によって定まる期間だけHighレベルになるピーク期間信号Tpを、電流設定制御回路IRC及びプラズマ溶接電源PSPに出力する。このピーク期間信号TpがHighレベルのときがピーク期間となり、Lowレベルのときがベース期間となる。
ベース電流設定回路IBRは、予め定めたベース電流設定信号Ibrを出力する。ピーク電流設定回路IPRは、予め定めたピーク電流設定信号Iprを出力する。電流設定制御回路IRCは、上記のピーク期間信号TpがLowレベルのときは上記のベース電流設定信号Ibrを電流設定制御信号Ircとして出力し、Highレベルのときは上記のピーク電流設定信号Iprを電流設定制御信号Ircとして出力する。
電流検出回路IDは、ミグ溶接電流Iwmを検出して、電流検出信号Idを出力する。電流誤差増幅回路EIは、上記の電流設定制御信号Ircと上記の電流検出信号Idとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。この電流誤差増幅信号Eiに従って溶接電源の出力制御が行われることによって図1及び図2で上述したミグ溶接電流Iwmが通電する。上述したミグ溶接電源PSMは、ミグ溶接電圧Vwmの平均値が電圧設定信号Vrの値と等しくなるようにパルス周期が変化して出力制御(周波数変調制御)されるので、定電圧特性の電源となる。上述したように、ミグ溶接電圧Vwmの平均値が電圧設定信号Vrの値と等しくなるようにパルス幅変調制御によって出力制御しても良い。
図5は、上述した図3の溶接装置を構成するプラズマ溶接電源PSPのブロック図である。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
電源主回路PMは、3相200V等の商用電源(図示は省略)を入力として、後述する電流誤差増幅信号Eiに従ってインバータ制御等の出力制御を行いプラズマ溶接電流Iwp及びプラズマ溶接電圧Vwpを出力する。このプラズマ溶接電流Iwpは、プラズマ電極1b、プラズマアーク3b、母材2を通って通電する。溶接トーチの構造は上述した図3のとおりであるが、ここでは簡略化して図示している。
プラズマ溶接電流設定回路IWPRは、予め定めた定常値のプラズマ溶接電流設定信号Iwprを出力する。プラズマ溶接電流検出回路IDPは、上記のプラズマ溶接電流Iwpを検出して、プラズマ溶接電流検出信号Idpを出力する。電流誤差増幅回路EIは、上記のプラズマ溶接電流設定信号Iwprと上記のプラズマ溶接電流検出信号Idpとの誤差を増幅して電流誤差増幅信号Eiを出力する。この電流誤差増幅信号Eiに従って溶接電源の出力制御が行われることによって、図1及び図2で上述したように、一定値(定常値)のプラズマ溶接電流Iwpが通電する。したがって、プラズマ溶接電源PSPは、プラズマ溶接電流Iwpがプラズマ溶接電流設定信号Iwprの値と等しくなるように出力制御されるので、定電流特性の電源となる。
プラズマ溶接電圧検出回路VDPは、上記のプラズマ溶接電圧Vwpを検出して、プラズマ溶接電圧検出信号Vdpを出力する。電圧移動平均算出回路VRAは、このプラズマ溶接電圧検出信号Vdp及びミグ溶接電源PSMからのピーク期間信号Tpを入力として、上述した(1)式及び(2)式に基づいて、誘起ピーク電圧移動平均信号Vppa及び誘起ベース電圧移動平均信号Vbbaを算出して出力する。偏向判別回路ARは、上記のプラズマ溶接電圧検出信号Vdp、上記の誘起ピーク電圧移動平均信号Vppa及び上記の誘起ベース電圧移動平均信号Vbbaを入力として、上述した第1〜第3の偏向判別方法から1つを選択してプラズマアークの偏向を判別してHighレベルになる偏向判別信号Arを出力する。したがって、この偏向判別信号Arは、プラズマアークが偏向しているときはHighレベルになり、偏向していないときはLowレベルになる信号である。警報回路KHは、この偏向判別信号Arを入力として、偏向判別信号ArがHighレベルのときは表示灯を点灯させる。表示灯はプラズマ溶接電源PSPのフロントパネルに設ける。また、偏向判別信号ArがHighレベルのときは、ブザー等を使用して警報音を発声するようにしても良い。また、偏向判別信号Arを溶接電源の外部に出力するようにしても良い。ロボット溶接装置を使用している場合には、この偏向判別信号Arをロボット制御装置に入力するようにして、偏向判別信号ArがHighレベルになると溶接を中断するようにしても良い。このようにすれば、プラズマアークの偏向による溶接不良が発生する前に溶接を停止することができる。
上述した実施の形態1によれば、プラズマ溶接電圧の変動から、プラズマ電極の消耗に伴うプラズマアークの偏向を判別することができる。そして、プラズマアークの偏向を判別すると警報を発することによって、プラズマアークの偏向に起因する溶接不良の発生を未然に防止することができる。
[実施の形態2]
実施の形態2に係る発明は、実施の形態1の方法によってプラズマアークの偏向を判別すると、プラズマ溶接電流iWPを増加させてプラズマアークの偏向を修正するものである。プラズマ溶接電流iWPの増加は、予め定めた増加期間又はプラズマアークの偏向が修正されるまで行う。以下、この実施の形態2について説明する。
実施の形態2に係る発明は、実施の形態1の方法によってプラズマアークの偏向を判別すると、プラズマ溶接電流iWPを増加させてプラズマアークの偏向を修正するものである。プラズマ溶接電流iWPの増加は、予め定めた増加期間又はプラズマアークの偏向が修正されるまで行う。以下、この実施の形態2について説明する。
図6は、本発明の実施の形態2に係るプラズマミグ溶接方法を示す波形図である。同図(A)はミグ溶接電流Iwmを示し、同図(B)はミグ溶接電圧Vwmを示し、同図(C)はプラズマ溶接電流Iwpを示し、同図(D)はプラズマ溶接電圧Vwpを示し、同図(E)はプラズマアークの偏向判別信号Arを示す。同図は、上述した図1と基本的には同じ波形であるが、横軸の時間目盛りが図1よりも数倍以上長い場合である。同図は、図1と同様に、プラズマ電極の消耗に伴う変形に起因するプラズマアークの偏向が発生してプラズマ溶接電圧Vwpが増加する方向にシフトした場合である。以下、同図を参照して説明する。
同図は、時刻t1において、プラズマアークの偏向が発生して、プラズマ溶接電圧Vwpが増加する方向にシフトした場合である。時刻t1以前の定常期間中は、同図(A)に示すように、ミグ溶接電流Iwmは、ピーク電流及びベース電流から形成されるパルス波形となる。同様に同図(B)に示すように、ミグ溶接電圧Vwmは、ピーク電圧及びベース電圧から形成されるパルス波形となる。同図(C)に示すように、プラズマ溶接電流Iwpは、一定の定常値の直流波形となる。同図(D)に示すように、プラズマ溶接電圧Vwpは、誘起ピーク電圧及び誘起ベース電圧から形成されるパルス波形となる。同図(E)に示すように、偏向判別信号Arは、Lowレベルのままである。
時刻t1において、プラズマアークの偏向が発生すると、同図(D)に示すように、プラズマ溶接電圧Vwp(誘起ピーク電圧及び誘起ベース電圧)は増加する方向にシフトした波形となる。上述した第1〜第3の偏向判別方法から選択された1つの偏向判別方法によって、時刻t1以前からプラズマ溶接電圧Vwpの増減を監視している。選択された偏向判別方法によって、時刻t1において、プラズマ溶接電圧Vwpが増加方向にシフトしたことを判別する。同図(D)に示すように、このプラズマ溶接電圧Vwpの増加状態が、時刻t1〜t2の判定期間Tt以上継続しているので、同図(E)に示すように、偏向判別信号Arは、時刻t2においてHighレベルに変化する。これに応動して、同図(C)に示すように、プラズマ溶接電流Iwpが定常値から増加値ΔIだけ増加する。
プラズマ溶接電流Iwpが増加すると、プラズマアークの偏向は、時刻t3において正常状態へと修正される。これは、プラズマアークを通電する電流値が大きくなると、アークの硬直性が高くなるために、偏向状態が修正されるからである。また、増加したプラズマ溶接電流Iwpが通電することによって、プラズマ電極の歪な変形も修正されることになる。時刻t3において、選択された偏向判別方法によってプラズマ溶接電圧Vwpの増加状態が解消されて時刻t1以前と同様の定常状態に戻ったことを判別すると、同図(E)に示すように、偏向判別信号ArはLowレベルに変化する。これに応動して、同図(C)に示すように、プラズマ溶接電流Iwpは、時刻t2以前の定常値に戻る。プラズマ溶接電流Iwpの値が元の値に戻っても、上述したように、プラズマ電極の歪な変形は修正されているので、プラズマアークが再び偏向するおそれはない。
同図は、上述した図1と同様に、プラズマアークの偏向によってプラズマ溶接電圧Vwpが増加方向にシフトした場合であるが、上述した図2と同様に、減少方向にシフトする場合についても、同様である。また、プラズマアークの偏向の判別方法については、上述した第1〜第3の偏向判別方法から1つを選択することができる。上記の増加値ΔIは、100〜200A程度である。この値が小さいとプラズマアークの偏向を修正することができず、大きいと溶接状態が不安定になる。この値は、プラズマ溶接電流Iwpの定常値、プラズマ電極の形状等に応じて実験によって適正値に設定される。
上記においては、同図(C)に示すように、プラズマ溶接電流Iwpは、偏向判別信号ArがHighレベルになる時刻t2から増加し、Lowレベルになる時刻t3において元の値に戻る。プラズマ溶接電流Iwpを元の値に戻すタイミングを、時刻t2から予め定めた増加期間経過後としても良い。増加期間は、10〜70ms程度に設定される。この増加期間は、プラズマアークの偏向が修正される時間よりも少し長い時間として設定される。この増加期間は、プラズマ溶接電流Iwpの定常置、増加値ΔI、プラズマ電極の形状等に応じて実験によって適正値に設定される。
実施の形態2に係るプラズマミグ溶接方法を実施するための溶接装置の構成は、上述した図3と同一である。但し、溶接装置を構成するプラズマ溶接電源PSPのブロック図が、上述した図5とは一部異なっている。ミグ溶接電源PSMのブロック図については、上述した図4と同一である。以下、実施の形態2に係るプラズマ溶接電源PSPのブロック図について説明する。
図7は、実施の形態2に係るプラズマ溶接電源PSPのブロック図である。同図において、上述した図5と同一のブロックについては同一符号を付して、それらの説明は省略する。同図は、図5のプラズマ溶接電流設定回路IWPRを破線で示す第2プラズマ溶接電流設定回路IWPR2に置換したものである。以下、このブロックについて、同図を参照して説明する。
第2プラズマ溶接電流設定回路IWPR2は、偏向判別信号Arを入力として、偏向判別信号ArがLowレベル(正常時)のときは予め定めた定常値となり、Highレベル(偏向時)のときは定常値に予め定めた増加値ΔIを加算した値となるプラズマ溶接電流設定信号Iwprを出力する。又は、第2プラズマ溶接電流設定回路IWPR2は、偏向判別信号Arを入力として、偏向判別信号ArがHighレベル(偏向時)に変化した時点から予め定めた増加期間の間は予め定めた定常値に予め定めた増加値ΔIを加算した値となり、それ以外の期間中は定常値となるプラズマ溶接電流設定信号Iwprを出力する。
上述した実施の形態2によれば、実施の形態1の効果に加えて、プラズマアークの変更を判別すると、プラズマ溶接電流を増加させる。これにより、プラズマアークの偏向を元の正常状態に修正することができる。このために、プラズマアークの偏向に起因する溶接不良の発生を防止することができる。
1a 溶接ワイヤ
1b プラズマ電極
2 母材
3a ミグアーク
3b プラズマアーク
4 給電チップ
51 プラズマノズル
52 シールドガスノズル
61 センターガス
62 プラズマガス
63 シールドガス
7 送給ロール
AR 偏向判別回路
Ar 偏向判別信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
FC 送給制御回路
Fc 送給制御信号
KH 警報回路
Ib ベース電流
IBR ベース電流設定回路
Ibr ベース電流設定信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
IDP プラズマ溶接電流検出回路
Idp プラズマ溶接電流検出信号
Ip ピーク電流
IPR ピーク電流設定回路
Ipr ピーク電流設定信号
IRC 電流設定制御回路
Irc 電流設定制御信号
Iwm ミグ溶接電流
Iwp プラズマ溶接電流
IWPR プラズマ溶接電流設定回路
Iwpr プラズマ溶接電流設定信号
IWPR2 第2プラズマ溶接電流設定回路
m 移動平均の回数
PM 電源主回路
PSM ミグ溶接電源
PSP プラズマ溶接電源
Tb ベース期間
Tf パルス周期(信号)
tn 現時点
TP ピーク期間タイマ回路
Tp ピーク期間(信号)
TPR ピーク期間設定回路
Tpr ピーク期間設定信号
Tt 判定期間
VAV 電圧平均値算出回路
Vav 電圧平均値信号
Vb ベース電圧
Vbb 誘起ベース電圧
Vbba 誘起ベース電圧移動平均信号
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
VDP プラズマ溶接電圧検出回路
Vdp プラズマ溶接電圧検出信号
VF 電圧/周波数変換回路
Vp ピーク電圧
Vpp 誘起ピーク電圧
Vppa 誘起ピーク電圧移動平均信号
VR 電圧設定回路
Vr 電圧設定信号
VRA 電圧移動平均算出回路
Vt 判定値
Vwm ミグ溶接電圧
Vwp プラズマ溶接電圧
WM 送給モータ
WT 溶接トーチ
ΔI 増加値
1b プラズマ電極
2 母材
3a ミグアーク
3b プラズマアーク
4 給電チップ
51 プラズマノズル
52 シールドガスノズル
61 センターガス
62 プラズマガス
63 シールドガス
7 送給ロール
AR 偏向判別回路
Ar 偏向判別信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
FC 送給制御回路
Fc 送給制御信号
KH 警報回路
Ib ベース電流
IBR ベース電流設定回路
Ibr ベース電流設定信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
IDP プラズマ溶接電流検出回路
Idp プラズマ溶接電流検出信号
Ip ピーク電流
IPR ピーク電流設定回路
Ipr ピーク電流設定信号
IRC 電流設定制御回路
Irc 電流設定制御信号
Iwm ミグ溶接電流
Iwp プラズマ溶接電流
IWPR プラズマ溶接電流設定回路
Iwpr プラズマ溶接電流設定信号
IWPR2 第2プラズマ溶接電流設定回路
m 移動平均の回数
PM 電源主回路
PSM ミグ溶接電源
PSP プラズマ溶接電源
Tb ベース期間
Tf パルス周期(信号)
tn 現時点
TP ピーク期間タイマ回路
Tp ピーク期間(信号)
TPR ピーク期間設定回路
Tpr ピーク期間設定信号
Tt 判定期間
VAV 電圧平均値算出回路
Vav 電圧平均値信号
Vb ベース電圧
Vbb 誘起ベース電圧
Vbba 誘起ベース電圧移動平均信号
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
VDP プラズマ溶接電圧検出回路
Vdp プラズマ溶接電圧検出信号
VF 電圧/周波数変換回路
Vp ピーク電圧
Vpp 誘起ピーク電圧
Vppa 誘起ピーク電圧移動平均信号
VR 電圧設定回路
Vr 電圧設定信号
VRA 電圧移動平均算出回路
Vt 判定値
Vwm ミグ溶接電圧
Vwp プラズマ溶接電圧
WM 送給モータ
WT 溶接トーチ
ΔI 増加値
Claims (7)
- 溶接トーチを通して送給される溶接ワイヤと母材との間にピーク期間中のピーク電流及びベース期間中のベース電流を1パルス周期とするミグ溶接電流を通電することによってミグアークを発生させると共に、前記溶接ワイヤを囲むように配置されているプラズマ電極と前記母材との間に直流のプラズマ溶接電流を通電することによってプラズマアークを発生させるプラズマミグ溶接方法において、
前記パルス周期の特定期間中の前記プラズマ溶接電圧を前記パルス周期ごとに検出し、この検出値が増減した状態が所定期間以上継続したことによって前記プラズマアークの偏向を判別し、前記プラズマアークの偏向を判別すると警報を発する、
ことを特徴とするプラズマミグ溶接方法。 - 前記パルス周期の特定期間における前記プラズマ溶接電圧が、前記ピーク期間中の前記プラズマ溶接電圧である、
ことを特徴とする請求項1記載のプラズマミグ溶接方法。 - 前記パルス周期の特定期間における前記プラズマ溶接電圧が、前記ベース期間中の前記プラズマ溶接電圧である、
ことを特徴とする請求項1記載のプラズマミグ溶接方法。 - 前記パルス周期の特定期間における前記プラズマ溶接電圧が、前記ピーク期間中の前記プラズマ溶接電圧及び前記ベース期間中の前記プラズマ溶接電圧である、
ことを特徴とする請求項1記載のプラズマミグ溶接方法。 - 前記プラズマアークの偏向を判別すると、前記プラズマ溶接電流を増加させてプラズマアークの偏向を修正する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラズマミグ溶接方法。 - 前記プラズマ溶接電流の増加を予め定めた増加期間行う、
ことを特徴とする請求項5記載のプラズマミグ溶接方法。 - 前記プラズマ溶接電流の増加を前記プラズマアークの偏向が修正されるまで行う、
ことを特徴とする請求項5記載のプラズマミグ溶接方法。
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JP2010210978A Pending JP2012030281A (ja) | 2010-07-02 | 2010-09-21 | プラズマミグ溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012030281A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016170897A (ja) * | 2015-03-11 | 2016-09-23 | 新日鐵住金株式会社 | プラズマトーチの状態監視方法およびプラズマトーチの状態監視システム |
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2010
- 2010-09-21 JP JP2010210978A patent/JP2012030281A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016170897A (ja) * | 2015-03-11 | 2016-09-23 | 新日鐵住金株式会社 | プラズマトーチの状態監視方法およびプラズマトーチの状態監視システム |
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