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JP2012028180A - 表示装置の製造方法および表示装置の製造装置 - Google Patents

表示装置の製造方法および表示装置の製造装置 Download PDF

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JP2012028180A JP2010165917A JP2010165917A JP2012028180A JP 2012028180 A JP2012028180 A JP 2012028180A JP 2010165917 A JP2010165917 A JP 2010165917A JP 2010165917 A JP2010165917 A JP 2010165917A JP 2012028180 A JP2012028180 A JP 2012028180A
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Takaaki Higashida
隆亮 東田
Kazuma Oikawa
一摩 及川
Goji Yamamoto
剛司 山本
Tsuneyuki Ejima
恒行 江嶋
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Abstract

【課題】セル内における膜厚均一性に優れた発光層を備えた表示装置を高い生産効率で製造する方法を提供する。
【解決手段】支持基板と、複数の画素領域を形成する隔壁と、発光層とを備えた表示装置を製造する方法である。それぞれの画素領域内に、発光材料、第一の溶媒、及び第二の溶媒を含有する、その粘度が5〜25mPa・sのインク組成物を塗布して塗布層を形成するステップと、塗布層を大気圧条件下で一次乾燥して粘度を35〜55mPa・sに調整するステップと、粘度が調整された塗布層を減圧条件下で二次乾燥して発光層を形成するステップとを含み、第二の溶媒の沸点は、第一の溶媒の沸点よりも5〜50℃低い。
【選択図】なし

Description

本発明は、表示装置の製造方法、及び表示装置の製造装置に関する。
近年、映像機器やパーソナルコンピュータ、携帯端末等のディスプレイとして、有機電界発光素子(有機EL素子)を用いたデバイスの実用化が進みつつある。最近では、有機EL素子を用いた大型の表示装置(有機ELディスプレイパネル)の研究開発が行われている。
有機ELディスプレイパネルに用いられる一般的な有機EL素子においては、ガラス基板上に配置された隔壁により区切られた画素領域(セル)内に発光層が形成されている。そして近年、発光層を形成するための発光材料を含むインク組成物をインクジェット法により所定の位置に塗布する技術を、有機ELディスプレイパネルの生産工程に適用しようとする試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。
ディスプレイに求められる重要な要素として、輝度ムラや色ムラがないこと、及び長時間点灯できること等を挙げることができる。これらは画素領域内に形成される発光層の厚さと密接な関係があり、一のセル内における発光層の厚さのばらつきは品質低下の原因となる。
「一のセル内における発光層の厚さのばらつき」(以下、「セル内ばらつき」とも記す)とは、発光層の厚さが一のセル内で不均一であることを意味する。特に、有機EL素子のような自発光型素子の場合、発光層の厚さの薄い部分では電流密度が高くなり、過剰な電流集中が生じてショートを起こす可能性が高くなる。このため、ディスプレイの寿命に大きな影響を及ぼすことになる。また、セル内ばらつきがあると、一のセル内において局所的な輝度ムラが発生することがある。このため、一のセル内における発光層の厚さは均一であることが求められる。
なお、インクジェット印刷装置により吐出されるインク組成物の粘度が高い場合には、インク組成物を安定して吐出することが困難になる。このため、有機ELディスプレイパネルの発光層を形成するためのインク組成物の粘度は、約10mPa・s程度の低粘度に調整されている。但し、低粘度のインク組成物を用いて発光層を形成するには、インク組成物の乾燥速度を調整すること等により、セル内ばらつきの発生を抑制する工夫が必要とされる。
例えば、特許文献2には、複数のセル内に滴下されたインク組成物の液滴毎の乾燥速度に差がある場合において、特定のセルについて乾燥速度調整用の液滴を更に滴下し、かかる乾燥速度の差を縮める手法が記載されている。この手法によれば、液滴の乾燥速度を調整できるため、セル内ばらつきの発生を抑制可能であるとされている。
特許第4374197号公報 特開2006−212589号公報
しかしながら、特許文献2に記載された手法においては、乾燥速度調整用の液滴を滴下する工程(印刷工程)が存在するため、従来に比して工程数が多く、生産効率が低いという問題がある。また、この手法は、乾燥速度の速いインク組成物の液滴の乾燥速度を遅くする手法であるため、インク組成物の乾燥に要する時間が長くなるといった問題もある。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、セル内における膜厚均一性に優れた発光層を備えた表示装置を高い生産効率で製造する方法を提供することにある。
更に、本発明の課題とするところは、セル内における膜厚均一性に優れた発光層を備えた表示装置を、高い生産効率で製造することが可能な製造装置を提供することにある。
即ち、本発明によれば、以下に示す表示装置の製造方法、及び表示装置の製造装置が提供される。
[1]支持基板と、前記支持基板上に配置され、マトリクス状又はライン状に区画された複数の画素領域を形成する隔壁と、それぞれの前記画素領域内に配置された発光層と、を備えた表示装置を製造する方法であって、それぞれの前記画素領域内に、発光材料、第一の溶媒、及び第二の溶媒を含有する、その粘度が5〜25mPa・sのインク組成物を塗布して塗布層を形成するステップと、形成された前記塗布層を大気圧条件下で一次乾燥して、前記塗布層の粘度を35〜55mPa・sに調整するステップと、粘度が調整された前記塗布層を減圧条件下で二次乾燥して前記発光層を形成するステップと、を含み、前記第二の溶媒の沸点は、前記第一の溶媒の沸点よりも5〜50℃低い表示装置の製造方法。
[2]前記第一の溶媒の沸点が200〜250℃であり、前記第二の溶媒の沸点が150〜245℃である前記[1]に記載の表示装置の製造方法。
[3]前記インク組成物に含有される、前記第一の溶媒と前記第二の溶媒との体積比が、90/10〜60/40である前記[1]又は[2]に記載の表示装置の製造方法。
[4]前記第一の溶媒が、シクロヘキシルベンゼン、安息香酸ブチル、及び1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼンからなる群より選択される少なくとも一種であり、前記第二の溶媒が、アミルベンゼン、ヘプチルベンゼン、2,3−ジヒドロ−2−メチルベンゾフラン、ヘキシルベンゼン、及びブチルフェニルエーテルからなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
[5]前記インク組成物をインクジェット法により塗布して前記塗布層を形成する前記[1]〜[4]のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
[6]発光材料及び有機溶媒を含有するインク組成物を基板上の複数の画素領域内に塗布する塗布ヘッドを有する塗布室と、前記有機溶媒の蒸気を前記塗布室外へと排出して前記塗布室内を換気する第一の換気手段と、を備えた表示装置の製造装置。
[7]前記インク組成物が塗布された前記基板を、前記塗布室から搬出して移動させる搬送室と、前記有機溶媒の蒸気を前記搬送室外へと排出して前記搬送室内を換気する第二の換気手段と、を更に備えた前記[6]に記載の表示装置の製造装置。
[8]前記塗布ヘッドは、インクジェットヘッドである前記[6]又は[7]に記載の表示装置の製造装置。
本発明の表示装置の製造方法、及び表示装置の製造装置によれば、セル内における膜厚均一性に優れた発光層を備えた表示装置を、高い生産効率で製造することができる。
表示装置の一例を部分的に示す模式図である。 インク組成物の液滴に含まれる有機溶媒の蒸発状態を示す模式図である。 有機溶媒の蒸発速度と、形成される乾燥膜の形状との関係を説明する模式図である。 液滴の乾燥過程を説明する模式図である。 液滴の放置時間と形成された乾燥膜の膜厚との関係を示すグラフである。 液滴の放置時間と粘度との関係を示すグラフである。 混合溶媒に含まれる二種の有機溶媒の混合比と、混合溶媒の沸点との関係を示すグラフである。 参考例で形成した乾燥膜の膜厚の測定結果を示すグラフである。 本発明の表示装置の製造装置の一実施形態を示す模式図である。
1.表示装置の製造方法
図2は、インク組成物の液滴に含まれる有機溶媒の蒸発状態を示す模式図である。図2に示すように、インク組成物の液滴102の乾燥速度(有機溶媒の蒸発速度201)は、隔壁101と接する部分で最も速くなる。即ち、液滴102に含まれる有機溶媒は隔壁101と接する部分で速やかに気化するので、液滴102の中央部と周辺部との間で溶質の濃度に不均衡が発生する。このため、乾燥の進行に伴い、溶質濃度を均一化させるインク流202(レイリー/マランゴニ対流)が発生することとなる。乾燥初期における液滴102の粘度が低いほど、インク流202は発生し易い。また、有機溶媒の蒸発速度201が速いほど、インク流202は発生し易い。有機溶媒の蒸発速度201と、インク流202の流動速度とがバランスを取りながら乾燥が進行し、液滴102は膜化することになる。なお、液滴102を形成するインク組成物の粘度は乾燥の進行に伴って上昇し、インク流202を制限することになるため、形成される膜の厚さが不均一になり易い。
図3は、有機溶媒の蒸発速度と、形成される乾燥膜の形状との関係を説明する模式図である。なお、図3(A)、図3(B)、図3(C)、図3(D)の順に有機溶媒の蒸発速度が速い状態を示している。有機溶媒の蒸発速度の遅い場合(図3(A))には、中央部が盛り上がった、液滴の形状に類似した形状の乾燥膜302が形成される。有機溶媒の蒸発速度が上昇すると、液滴の中央部の溶質が液滴の外周部に運ばれるため、中央部に凹部が形成される(図3(B))。有機溶媒の蒸発速度が更に上昇すると、中央の凹部が極端になり、外周部に突出部304が形成される(図3(C))。有機溶媒の蒸発速度が更に上昇すれば、膜厚が極めて薄い裾野部301が突出部304の根元に形成される(図3(D))。図2に示すように、形成される乾燥膜の形状を決定するのは乾燥中のインク流であるため、インク流を引き起こす蒸発速度と、インク組成物の粘度との関係を適切に制御することで、均一な膜厚の乾燥膜を形成することができる。
図4は、液滴の乾燥過程を説明する模式図である。図4(A)は、通常の状態で液滴が乾燥する過程を示す模式図である。支持基板210上に配置された液滴220は、その表面から有機溶媒が一様に蒸発するため、相似形を維持しつつ体積が減少する。この乾燥様式は、基板に対する接触角が一定であることから、CCA(Constant Contact Angle)モードと称される。
図4(B)は、液滴の端部が固定された状態で液滴が乾燥する過程を示す模式図である。この場合、液滴端部230の近傍で有機溶媒の蒸発が進み、蒸発した有機溶媒の減少を補うために、液滴220の中央部から液滴端部230に向かって有機溶媒の流れが発生する。この乾燥様式は、液滴の径が一定であることから、CCR(Constant Contact Radius)モードと称される。
図4(C)及び図4(D)は、CCRモードのときの溶質の分布の様子を示す模式図である。図4(C)は乾燥前の溶質の分布を示す模式図であり、図4(D)は乾燥中の溶質の分布を示す模式図である。これらの図に示されるように、CCRモードでは有機溶媒の流れに乗って溶質240が移動する。結果として、液滴端部230の近傍において溶質240の濃度が高まる。
図4(E)は、CCRモードのときの溶媒の蒸発速度を示す模式図である。この図に示されるように、液滴220の表面における有機溶媒の蒸発速度250は、CCAモードのように一様とはならず、液滴端部230に近づくにつれて急激に増加する。その結果、有機溶媒の移動速度も、液滴端部230に近づくにつれて急激に増加する。
図5は、液滴の放置時間と形成された乾燥膜の膜厚との関係を示すグラフである。具体的には、シクロヘキシルベンゼン(CHB)に溶質(ポリフルオレン)を溶解させて得られたインク組成物(粘度:10mPa・s)の液滴を、図2に示すような支持基板110上(W:60μm、W:180μm、H:1μm)に滴下し、常温・常圧で所定時間放置後、減圧乾燥して形成された乾燥膜の膜厚を測定したものである。図5に示すように、放置時間が長いほど、より平坦な乾燥膜が形成されている。これは、有機溶媒の一部が放置時間中に蒸発してインク組成物の粘度が上昇し、液滴におけるインク流が抑制されたためであると推測される。
図6は、液滴の放置時間と粘度との関係を示すグラフである。液滴(インク組成物)の粘度は、回転型粘度計(型番「AR−G2」、TAインスツルメント社製)を使用し、先端角:1°、R:40mmのコーンを用いて測定した。なお、図6には、せん断速度:500/sにおける粘度がプロットされている。図6に示すように、放置時間の増加に伴ってインク組成物の粘度が指数関数的に上昇している。また、放置時間を20分とすると、インク組成物の粘度は40mPa・sまで上昇している。特許文献2においても、時間経過により乾燥膜の膜厚が均一化されることが確認されている。しかしながら、特許文献2に記載された手法においては、乾燥速度を遅くするために乾燥速度調整用の液滴を滴下しているため、生産効率が低い。以上より、本発明者らは、インク組成物の液滴を塗布した後、速やかに粘度上昇させれば、膜厚均一性に優れた乾燥膜(発光層)を生産効率よく形成可能であることを見出した。
図7は、混合溶媒に含まれる二種の有機溶媒の混合比と、混合溶媒の沸点との関係を示すグラフである。具体的には、インク組成物に一般的に用いられるCHB(A溶媒、沸点:240℃)と、ヘプチルベンゼン(B溶媒、沸点:235℃)との混合溶媒を用いている。図7に示すように、高沸点のA溶媒と低沸点のB溶媒とを混合することで、得られる混合溶媒の沸点がA溶媒の沸点よりも低くなる。ここで、インクジェット法で用いられる低粘度の有機溶媒については、沸点と蒸発速度との間に相関関係が認められる。従って、インク組成物に一般的に用いられるCHB等の溶媒(第一の溶媒)に対して、より沸点の低い第二の溶媒を配合することにより、得られる混合溶媒の蒸発速度を第一の溶媒の蒸発速度よりも速めることが可能である。以上より、本発明者らは、沸点が適度に異なる二種以上の有機溶媒を含む混合溶媒により調製したインク組成物を用いることで乾燥速度を速め、インク組成物(液滴)の粘度を所望とする値にまで速やかに上昇させることが可能であることを見出した。
(表示装置の製造方法)
本発明の表示装置の製造方法は、それぞれの画素領域内に、発光材料、第一の溶媒、及び第二の溶媒を含有する、その粘度が5〜25mPa・sのインク組成物を塗布して塗布層を形成するステップ(以下、「第一のステップ」とも記す)と、形成された塗布層を大気圧条件下で一次乾燥して、塗布層の粘度を35〜55mPa・sに調整するステップ(以下、「第二のステップ」とも記す)と、粘度が調整された塗布層を減圧条件下で二次乾燥して発光層を形成するステップ(以下、「第三のステップ」とも記す)と、を含む。以下、それぞれの工程の詳細について説明する。
(第一のステップ)
第一のステップでは、隔壁で囲まれた画素領域内に、発光材料、第一の溶媒、及び第二の溶媒を含有するインク組成物を塗布する。画素領域を規定する隔壁は、支持基板上に形成される。支持基板の種類は、所望の透明性及び機械的特性を有するものであれば特に限定されない。支持基板の具体例としては、ガラス板、プラスチック板、セラミックス板、金属板(例えば、アルミニウム板)等を挙げることができる。支持基板は、プラズマ処理、UV処理等の表面処理が施されていてもよい。隔壁により規定される画素領域の形状及び大きさは、要求する特性(例えば、ディスプレイの解像度等)に応じて自由に設定されうる。
隔壁は、画素領域をマトリクス状に配列するように配置されていてもよく、画素領域をライン状に配列するように配置されていてもよい。ライン状に配列された複数の画素領域は、同一色(R、G又はB)の光を発する。
支持基板面に垂直方向の隔壁の断面形状は、長方形又はテーパー形であることが好ましい。隔壁の断面形状がテーパ形である場合、順テーパー形状であることが好ましい。隔壁の形状を順テーパー形状とすることで、後述する発光層の膜厚均一性をより向上させることができる。隔壁の形状が順テーパー形状の場合、隔壁の側面(画素領域に面する面)の傾斜角は、特に限定されず、要求する特性(例えば、ディスプレイの解像度等)に応じて自由に設定されうる。隔壁の材料は、特に限定されないが、絶縁性、有機溶剤耐性、プロセス耐性(プラズマ処理、エッチング処理、ベーク処理に対する耐性)を考慮すると、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等が好ましい。また、隔壁の材料はフッ素系樹脂(アクリル系フッ素樹脂やポリイミド系フッ素樹脂)であってもよい。隔壁は、プラズマ処理、UV処理等の表面処理が施されていてもよく、それにより、隔壁表面の親液性や撥液性が調整されうる。
図1は、表示装置の一例を部分的に示す模式図である。なお、図1(A)は断面図であり、図1(B)は平面図である。順テーパー形状の隔壁120は、支持基板110の上に形成されている。発光層130は、隔壁120により規定された画素領域内に形成されている。発光層130は、インク組成物に含まれる発光材料(溶質)により形成された膜である。有効画素領域140は、画素領域内の領域であり、例えば隔壁120の内側面の下端(隔壁120と支持基板110との境界線)から3.5μm内側に位置する線(図中破線で示す)により規定される領域である。この有効画素領域140は、例えば画像表示パネルにおいて発光する部分となる。有効画素領域140の形状及び大きさは、要求する特性(例えば、ディスプレイの解像度等)に応じて自由に設定されうる。
インク組成物に含まれる発光材料の種類は、要求される特性に応じて自由に選択されうる。発光材料の具体例としては、低分子系有機発光材料;ポリフェニレンビニレン、ポニアリレン、ポリアルキルチオフェン、ポリアルキルフルオレン等の高分子系有機発光材料等を挙げることができる。通常、高分子系有機発光材料は、塗布法により発光層とされるので、本発明の表示装置の製造方法で用いられる発光材料として好ましい。
インク組成物に含まれる第一の溶媒としては、その溶解度パラメータ(Solubility Parameter:sp値)が8〜10の範囲内の有機溶媒が好ましい。このような有機溶媒は、前述の発光材料(特に高分子系有機発光材料)を、0.1質量%以上溶解させることができる。ここで「溶解度パラメータ」とは、ヒルデブランド(Hildebrand)により提唱され、正則溶液論により定義された値であり、二成分系溶液の溶解度の目安となる値である。溶解度パラメータは、分子間力を表す尺度として用いられており、二つの成分のsp値の差が小さいほど溶解度が大きくなることが経験的に知られている。
第一の溶媒の沸点は、200〜250℃であることが好ましく、210〜250℃であることが更に好ましい。第一の溶媒の沸点が低過ぎると、インク組成物の乾燥速度が速くなり過ぎてしまい、形成される発光層の膜厚均一性が低下する傾向にある。一方、第一の溶媒の沸点が高過ぎると、インク組成物の乾燥速度が遅くなり過ぎてしまい、表示装置の生産効率が低下する傾向にある。
第一の溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン、フェニルノナン、シクロヘキシルベンゼン、テトラリン等のアルキルベンゼン;メトキシトルエン、メトキシベンゼン等のアルコキシベンゼン;ベンジルアルコール、シクロプロピルベンジルアルコール等の芳香族系アルコール;安息香酸ブチル等の芳香族系エステル;1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等の芳香族系エーテル等を挙げることができる。なかでも、シクロヘキシルベンゼン(沸点:240℃)、安息香酸ブチル(沸点:250℃)、及び1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン(沸点:235℃)が好ましい。これらの有機溶媒は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
インク組成物に含まれる第二の溶媒の沸点は、第一の溶媒の沸点よりも5〜50℃低く、好ましくは10〜40℃低い。第一の溶媒に比して上記の温度範囲だけ沸点の低い第二の溶媒を用いることで、塗布されたインク組成物の液滴の粘度を、常温・常圧条件下で一次乾燥させることで、短時間で所望とする範囲にまで上昇させることができる。
第二の溶媒の沸点が低過ぎると、インク組成物の乾燥速度が速くなり過ぎてしまう。このため、例えばインクジェット法によりインク組成物を塗布する場合、インクジェットヘッドのノズルが詰まり易く、安定した吐出が困難になる。一方、第二の溶媒の沸点が高過ぎると、一次乾燥によりインク組成物の粘度を速やかに上昇させることが困難になる。
なお、第二の溶媒の沸点は、通常150〜245℃であり、好ましくは180〜200℃である。第二の溶媒の具体例としては、アミルベンゼン(沸点:202℃)、ヘプチルベンゼン(沸点:235℃)、2,3−ジヒドロ−2−メチルベンゾフラン(沸点:198℃)、ヘキシルベンゼン(沸点:226℃)、ブチルフェニルエーテル(沸点:210℃)等を挙げることができる。なお、これらの有機溶媒は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
インク組成物に含まれる第一の溶媒と第二の溶媒との体積比は、90/10〜60/40であることが好ましく、80/20〜70/30であることが更に好ましい。インク組成物に含まれる第一の溶媒の比率が高過ぎると、一次乾燥によりインク組成物の粘度を速やかに上昇させることが困難になる傾向にある。一方、インク組成物に含まれる第一の溶媒の比率が低過ぎると、インク組成物の乾燥速度が速くなり過ぎてしまい、形成される発光層の膜厚均一性が低下する傾向にある。
インク組成物の粘度は5〜25mPa・sであり、好ましくは9〜11mPa・sである。インク組成物の粘度が5mPa・s未満であると、溶質の濃度が低過ぎるため塗布効率及び乾燥効率が低下する場合がある。一方、インク組成物の粘度が25mPa・s超であると、粘度が高過ぎるため、例えばインクジェット法による吐出(塗布)が困難になる。
本明細書における「粘度」とは、20℃における粘度を意味する。インク組成物や溶媒の粘度は、レオメータ(例えば、TAインスツルメンツ社の型番「AR−G2」)を使用して測定することができる。レオメータを用いてインク組成物等の粘度を測定するには、試料を載せたプレートにコーン(半径:Rcm、角度)の頂点を接触させ、このコーンを角速度Ω(rad・s−1)で回転させる。コーンの回転トルクがM(N・m)であるとすると、みかけ粘度η(Pa・s)は下記式(1)により求められる。また、ずり応力S(Pa)は下記式(2)により求められ、ずり速度D(s−1)は下記式(3)により求められる。そして、みかけ粘度ηを試料の「粘度」とする。
Figure 2012028180
Figure 2012028180
Figure 2012028180
画素領域内にインク組成物を塗布する方法は特に限定されないが、正確かつ同時に多数の箇所にインク組成物を塗布可能であることから、インクジェット法が好ましい。なお、その他の塗布方法としてはダイコート法を挙げることができる。
(第二のステップ)
第二のステップでは、画素領域内に形成された塗布層を大気圧条件下で一次乾燥する。なお「一次乾燥」とは、インク組成物に含まれる溶媒の一部のみを蒸発させ、塗布層の粘度を上昇させる操作を意味する。この一次乾燥を行うことで、より沸点の低い第二の溶媒を主に蒸発させ、塗布層の粘度を上昇させる。
上記の一次乾燥によって、塗布層の粘度を35〜55mPa・s、好ましくは40〜45mPa・sに調整する。塗布層の粘度が上記の数値範囲外であると、その後のステップ(第三のステップ)において減圧条件下で塗布層を乾燥した場合に、形成される発光層の厚みが均一にならない。これは、塗布層におけるインク流が制御されず、局所的に乾燥が進行するためであると推測される。
なお、塗布層を形成するインク組成物に含まれる第一の溶媒と第二の溶媒のうち、より沸点が低く、蒸発し易い第二の溶媒のみが全て蒸発したと仮定した場合のインク組成物の粘度を「塗布層の粘度」とする。
一次乾燥は、加熱条件下で実施してもよいが、室温条件下(例えば25℃前後)で実施することが、特別な設備を要しないために好ましい。また、一次乾燥に要する時間は、通常20〜30分である。一次乾燥の時間が20分未満であると、塗布層の粘度が所望とする数値にまで上昇しない場合がある。一方、一次乾燥の時間が30分超であると、微細な不純物等が塗布層に混入する可能性が高まるとともに、生産効率が低下する傾向にある。
一次乾燥は、インク組成物塗布後の基板を、例えば(1)インク組成物を塗布する装置内(塗布室内)に放置する、(2)搬送室内を通過して塗布室から減圧乾燥室へと移動させる、(3)乾燥室内に放置する、こと等により行うことができる。なお、一次乾燥に要する時間を短縮すべく、塗布層から発生した溶媒の蒸気を外部へと排出しながら一次乾燥を実施することが好ましい。
(第三のステップ)
第三のステップでは、一次乾燥によって粘度が35〜55mPa・sに調整された塗布層を、減圧条件下で二次乾燥する。これにより、膜厚均一性に優れた発光層を形成することができる。なお「二次乾燥」とは、インク組成物に含まれる溶媒(一次乾燥により蒸発しなかった残留分)を蒸発させ、塗布層を乾燥させる操作を意味する。
二次乾燥は常温で行ってもよいが、加熱条件下で実施することが乾燥に要する時間を短縮できるために好ましい。なお、20〜35℃で二次乾燥することが好ましい。また、乾燥に要する時間は、通常1〜5分程度である。
2.表示装置の製造装置
本発明の表示装置の製造装置は、塗布ヘッドを有する塗布室と、塗布室内を換気する第一の換気手段と、を備える。塗布ヘッドは、インク組成物を基板上の複数の画素領域内に塗布する機能を有する部材である。インク組成物には、発光材料と有機溶媒とが含まれている。
従来の塗布室内には、基板上に塗布されたインク組成物から蒸発した有機溶媒の蒸気が充満することになる。これに対して、本発明の製造装置は、塗布室内を換気する第一の換気手段を有するため、有機溶媒の蒸気を塗布室の外部へと排出して換気することができる。このため、塗布室内における有機溶媒の蒸気濃度を下げることができる。従って、本発明の製造装置を用いれば、塗布室内において、基板上に塗布されたインク組成物からなる塗布層の乾燥を進行させることができる。
本発明の製造装置においては、表示装置を製造するに際して、前述の本発明の表示装置の製造方法で用いるインク組成物(以下、「特定インク組成物」とも記す)が好適に用いられる。前述の通り、特定インク組成物には、第一の溶媒と、その沸点が第一の有機溶媒の沸点に比して所定温度低い第二の溶媒が有機溶媒として含有されている。このため、本発明の製造装置を使用し、特定インク組成物からなる塗布層を画素領域内に形成した場合、塗布室内において第二の溶媒の蒸発速度を速めることができる。従って、塗布室内において、特定インク組成物からなる塗布層が所望とする粘度となるまでの時間を短縮することができる。
塗布ヘッドの具体例としては、インクジェットヘッド、ダイコートヘッド等を挙げることができる。なかでも、インクジェットヘッドが好ましい。第一の換気手段の具体例としては、送風(吸気)ファンと配管との組み合わせ、送風(減圧)ポンプと配管との組み合わせ等を挙げることができる。なお、配管の途中に有機溶媒の蒸気を吸着又は除去可能な部材を取り付け、有機溶媒の蒸気を除去した後の空気を塗布室に戻すように構成されていることも好ましい態様である。
本発明の製造装置は、インク組成物が塗布された基板を塗布室から搬出して移動させる搬送室と、有機溶媒の蒸気を搬送室外へと排出して搬送室内を換気する第二の換気手段と、を更に備えることが好ましい。このように、搬送室に換気手段を設置することで、有機溶媒の蒸気を搬送室の外部へと排出して換気することができる。このため、基板の搬送中においても、基板上に塗布されたインク組成物からなる塗布層の乾燥を進行させることができる。
第二の換気手段の具体例としては、前述の第一の換気手段と同様のものを挙げることができる。なお、換気手段を一つだけ配置し、この換気手段を塗布室と搬送室とで共有してもよい。
以下、本発明の表示装置の実施態様について、図面を参照しつつ具体的に説明する。図9は、本発明の表示装置の製造装置の一実施形態を示す模式図である。図9に示すように、本実施形態の表示装置の製造装置10は、塗布室15と、搬送室20と、減圧乾燥室25とを備える。塗布室15内には、基板5を載置可能なステージ7と、塗布ヘッド9とが配置されている。また、ステージ7と塗布ヘッド9は、インク組成物から発生する有機溶媒の蒸気が外部へと漏出しないようにハウジング11内に収容されている。塗布ヘッド9はステージ7の上方に配置されており、ステージ7上に載置された基板5の所定箇所にインク組成物の液滴を塗布することができる。塗布室15のハウジング11には、有機溶媒の蒸気を含む塗布室15内の空気を外部へと排出可能なファン30が配管35を通じて接続されている。塗布室15から排出された空気は、それに含まれる有機溶媒の蒸気が吸着部40等の除去手段で除去された後、塗布室15内へと戻される。
搬送室20はインク組成物が塗布された基板22を塗布室15から減圧乾燥室25へと搬送する経路となる部分である。搬送室20内にはコンベアー等の搬送機24が配置されており、載置された基板22を搬送することができる。搬送室20には、有機溶媒の蒸気を含む内部の空気を外部へと排出可能なファン30が配管35を通じて接続されている。搬送室20から排出された空気は、それに含まれる有機溶媒の蒸気が吸着部40等の除去手段で除去された後、搬送室20内へと戻される。なお、塗布室15と搬送室20は、同一のファン30と吸着部40を共有している。
減圧乾燥室25は、減圧ポンプ50と、減圧ポンプ50に接続された減圧チャンバ55と、減圧チャンバ55に接続されたパージライン60とを備える。減圧チャンバ55内には、搬送室20を通じて塗布室から搬送されてきた基板65を載置可能なステージ67が配置されている。ステージ67に基板65を載置した後、減圧ポンプ50を駆動させて減圧チャンバ55内を減圧する。これにより、基板65上の塗布層が乾燥されて発光層が形成される。パージライン60から窒素(N)ガス等を導入して減圧チャンバ55内を大気圧に戻した後、発光層が形成された基板65を減圧チャンバ55から搬出する。
以下、本発明を実験例に基づいて更に具体的に説明する。
(参考例1)
CHB(沸点:240℃)とアミルベンゼン(沸点:205℃)とを80:20の体積比で混合した混合溶媒に、水添スチレン・ブタジエンブロック共重合体(アルドリッチ社製、CAS No.66070−58−4)を溶解させ、粘度:10mPa・sのインク組成物を調製した。図2に示すような支持基板110上の隔壁101間(W:60μm、W:180μm、H:1μm)に、インクジェット法により調製したインク組成物を塗布して塗布層105を形成した。形成された塗布層の粘度が40mPa・sとなるまで、大気圧条件下、室温(25℃)で放置した(30分間)。その後、3Paの減圧条件下、25℃で2分間減圧乾燥することにより乾燥膜を形成した。
なお、塗布層を形成するインク組成物に含まれるCHB(第一の溶媒)とアミルベンゼン(第二の溶媒)のうち、アミルベンゼンのみが全て蒸発したと仮定した場合のインク組成物の粘度を「塗布層の粘度」とした。
原子間力顕微鏡(型番「AS−7B」、タカノ社製)を使用し、画素領域の長手方向中央を通る断面における乾燥膜の形状を測定し、乾燥膜の膜厚を測定した。なお、探針には型番「OMCL−AC160TS」(オリンパス株式会社)を使用した。測定結果を図8に示す。
(比較参考例1)
CHBとアミルベンゼンとの混合溶媒に代えてCHBの単独溶媒を使用したこと以外は、前述の参考例1と同様にして乾燥膜を形成した。形成された乾燥膜の膜厚の測定結果を図8に示す。
(評価)
図8に示すように、参考例1では膜厚差±4nmの膜厚均一性に優れた乾燥膜を形成可能であることが明らかである。これは、減圧乾燥前にインク組成物の粘度が上昇したことで、塗布層の端部におけるインク組成物の部分的な乾燥速度の差により発生するインク流が抑制されたためであると推測される。一方、比較参考例1においては、参考例1に比して膜厚均一性に劣る乾燥膜が形成されたことがわかる。
(参考例2)
CHBとアミルベンゼンとの混合溶媒に代えて、CHBとヘプチルベンゼン(沸点:235℃)との混合溶媒を使用したこと以外は、前述の参考例1と同様にして乾燥膜を形成した。形成された乾燥膜の膜厚を測定したところ、参考例1の場合と同等の膜厚均一性に優れた乾燥膜が形成されていることが判明した。
(参考例3)
CHBとアミルベンゼンとの混合溶媒に代えて、CHBと2,3−ジヒドロ−2−メチルベンゾフラン(沸点:198℃)との混合溶媒を使用したこと以外は、前述の参考例1と同様にして乾燥膜を形成した。形成された乾燥膜の膜厚を測定したところ、参考例1の場合と同等の膜厚均一性に優れた乾燥膜が形成されていることが判明した。
(比較参考例2)
CHBとアミルベンゼンとの混合溶媒に代えて、CHBと2,3−ジヒドロベンゾフラン(沸点:189℃)との混合溶媒を使用したこと以外は、前述の参考例1と同様にしてインク組成物を調製した。調製したインク組成物をインクジェット法により塗布しようとしたところ、インクジェット装置のメンテナンス中にノズル詰まりが生じてしまい、安定して塗布(吐出)することができなかった。これは、2,3−ジヒドロベンゾフランの沸点が低過ぎためであると推測される。
本発明の表示装置の製造方法は、大面積で均一な膜形成が要求される有機ELディスプレイパネルを製造する方法として好適である。
5,22,65 基板
7,67 ステージ
9 塗布ヘッド
10 表示装置の製造装置
11 ハウジング
15 塗布室
20 搬送室
24 搬送機
25 減圧乾燥室
30 ファン
35 配管
40 吸着部
50 減圧ポンプ
55 減圧チャンバ
60 パージライン
110,210,303 支持基板
101,120 隔壁
102,220 液滴
105 塗布層
130 発光層
140 有効画素領域
202 インク流
230 液滴端部
240 溶質
201,250 有機溶媒の蒸発速度
301 裾野部
302 乾燥膜
304 突出部

Claims (8)

  1. 支持基板と、前記支持基板上に配置され、マトリクス状又はライン状に区画された複数の画素領域を形成する隔壁と、それぞれの前記画素領域内に配置された発光層と、を備えた表示装置を製造する方法であって、
    それぞれの前記画素領域内に、発光材料、第一の溶媒、及び第二の溶媒を含有する、その粘度が5〜25mPa・sのインク組成物を塗布して塗布層を形成するステップと、
    形成された前記塗布層を大気圧条件下で一次乾燥して、前記塗布層の粘度を35〜55mPa・sに調整するステップと、
    粘度が調整された前記塗布層を減圧条件下で二次乾燥して前記発光層を形成するステップと、を含み、
    前記第二の溶媒の沸点は、前記第一の溶媒の沸点よりも5〜50℃低い表示装置の製造方法。
  2. 前記第一の溶媒の沸点が200〜250℃であり、前記第二の溶媒の沸点が150〜245℃である請求項1に記載の表示装置の製造方法。
  3. 前記インク組成物に含有される、前記第一の溶媒と前記第二の溶媒との体積比が、90/10〜60/40である請求項1又は2に記載の表示装置の製造方法。
  4. 前記第一の溶媒が、シクロヘキシルベンゼン、安息香酸ブチル、及び1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼンからなる群より選択される少なくとも一種であり、
    前記第二の溶媒が、アミルベンゼン、ヘプチルベンゼン、2,3−ジヒドロ−2−メチルベンゾフラン、ヘキシルベンゼン、及びブチルフェニルエーテルからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置の製造方法。
  5. 前記インク組成物をインクジェット法により塗布して前記塗布層を形成する請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示装置の製造方法。
  6. 発光材料及び有機溶媒を含有するインク組成物を基板上の複数の画素領域内に塗布する塗布ヘッドを有する塗布室と、
    前記有機溶媒の蒸気を前記塗布室外へと排出して前記塗布室内を換気する第一の換気手段と、
    を備えた表示装置の製造装置。
  7. 前記インク組成物が塗布された前記基板を、前記塗布室から搬出して移動させる搬送室と、
    前記有機溶媒の蒸気を前記搬送室外へと排出して前記搬送室内を換気する第二の換気手段と、
    を更に備えた請求項6に記載の表示装置の製造装置。
  8. 前記塗布ヘッドは、インクジェットヘッドである請求項6又は7に記載の表示装置の製造装置。
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