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JP2012027427A - 立体視ディスプレイ - Google Patents

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JP2012027427A
JP2012027427A JP2010176757A JP2010176757A JP2012027427A JP 2012027427 A JP2012027427 A JP 2012027427A JP 2010176757 A JP2010176757 A JP 2010176757A JP 2010176757 A JP2010176757 A JP 2010176757A JP 2012027427 A JP2012027427 A JP 2012027427A
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Susumu Nishikawa
進 西川
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Abstract

【課題】立体視時においても、非立体視時に対して垂直解像度劣化のない、偏光めがねを用いる直視型立体視ディスプレイを提供する。
【解決手段】ステレオ・ペアである左画像と右画像の走査線のうち奇数ラインを右画像,偶数ラインを左画像として合成したRファースト画像と奇数ラインを左画像、偶数ラインを右画像として合成したLファースト画像の2種類を作りこれらをXpolを装着した倍速駆動の液晶ディスプレイに交互に表示する。このXpol装着液晶ディスプレイに透明かつ偏光方向のみを90°変化させる偏光軸可変液晶板を重ね、Lファースト画像、Rファースト画像の書き換え位置に一致させて偏光方向を変える。またバックライトに消灯領域を設け、上記画像書き換え位置を消灯する。偏光めがねを使用するが、円偏光めがね式にする場合は偏光軸可変液晶板の前面に1/4波長板を装着する。かくして高解像度かつ左右同時表示の立体視が実現する。
【選択図】図7

Description

本発明は、テレビジョン受像機およびコンピュータ・ディスプレイとして用いられ、特殊めがねによって左右画像を分離する直視式立体視ディスプレイに関する。
薄型の直視式ディスプレイに両眼視差動画像を表示する手段として、従来より空間分割表示方式と時分割表示方式が存在する。それぞれ専用のめがねを使用して左右画像を分離し立体視を可能にしている。
空間分割表示方式とは1枚の画面に左右2つの画像を合成し、特殊めがねで分離するものである。現在主流となっているものはエックスポール(以後Xpolと表記する)方式と呼ばれるものである。これは奇数ラインと偶数ラインにそれぞれ右および左の画像を割り当て、偏光板と特殊位相板によってライン毎の偏光の向きを変え、偏光めがねで分離するものである。偏光方式として直線偏光を用いるものと円偏光を用いるものがある。
Xpolはラインごとに偏光方向を異にする直線偏光型と電場ベクトルの回転の向きを逆にする円偏光型がある。それぞれXpol(1/2波長板)、Xpol(1/4波長板)と表記して区別する。
時分割表示方式とは画面上に左右画像を交互に表示し、かつリフレッシュ・レート(refresh rate=1秒間に書き換える回数)を速くして、シャッタめがねで左右画像を分離する方式である。ディスプレイとして液晶方式とプラズマ方式の2通りある。シャッタめがねとしては一般に液晶シャッタが用いられ、画面と同期をとるため赤外線を利用した同期信号の送受信が行われる。
空間分割方式を代表するXpol方式の欠点は立体視時に垂直解像度が半分に落ちてしまうことである。
時分割方式は120Hz駆動または240Hz駆動にして画面自体のフリッカ(flicker=ちらつき)を解決したが、動画像表示の場合に原理的な欠点をかかえる。即ち同時に撮影またはCG(computer graphics)で作成した左右の画像を再生の時は左右交互に時間をずらして表示するので、被写体が動くとステレオ・ペア(stereo pair=立体視目的の一対の左右画像)の画像として認識できない時があり立体視が崩れるという問題がある。
またシャッタめがねを必要とする。このめがねは左右交互に光学的に開閉し、かつ交互に表示される画像に同期させる必要がある。このため液晶シャッタ、駆動回路、同期信号受信回路、電源を必要とするので重く価格も高くなる。また左右画像の分離を良くするため開時間を少なくするなどの方法が取られるが、画面が暗くなるなどの欠点を生じる。
最大の欠点は蛍光灯との干渉である。蛍光灯下でのパソコン・ゲームなどはちらつきのため集中できない。液晶方式の立体視ディスプレイでは直線偏光方式にし、偏光めがねの表面偏光板を外して画面上の偏光板とめがねの液晶板および偏光板でシャッタを形成し、対応している所もある。
プラズマ方式の立体視ディスプレイでは、画面に偏光板を貼ると2D(2次元)の画像をめがねなしで見る時暗くなるので、同じ手は使えない。蛍光灯の光がなるべく眼に入らないような工夫をしているのが現状である。
本発明は、上述した空間分割表示方式の持つ垂直解像度劣化と時分割表示方式の持つ動画像表示時の問題およびシャッタめがねのかかえる問題を同時に解決し、より良い直視方式の立体視ディスプレイを実現することを目的とする。
液晶ディスプレイの前面にライン毎に遅相軸の方向を変えた1/2波長板を設ける。この光学素子をXpol(1/2波長板)と呼ぶ。これによってライン毎の偏光方向を90°変えることが出来る。Xpolは透明であり、2D・3D(2次元・3次元)画像両用の液晶ディスプレイとして用いることが出来る。
立体画像を表示するときは、ステレオ・ペアの右画像を奇数ラインに、左画像を偶数ラインに割り当てて合成した画像と、左画像を奇数ラインに、右画像を偶数ラインに割り当てて合成した画像の2種類を用意し、これらを高速かつ交互に表示する。前者をRファースト(走査画面のfirst lineを右画像とする意)画像と呼び、Rfと表記する。また後者をLファースト(走査画面のfirst lineを左画像とする意)画像と呼び、Lfと表記する。
上記2D・3D両用の液晶ディスプレイの前面に、画面の横幅長の多数の横長パターンからなる偏光方向を90°変化させるだけの機能を持つ液晶板(これを偏光軸可変液晶板と呼ぶ)を置き、上記RファーストとLファーストの画像の書き換え位置に一致させて、画面の上から下へ順次偏光方向を90°変化させる。このことにより偏光めがねを介してRファースト画像およびLファースト画像に分割された左右の元画像を得ることが出来る。
本立体視ディスプレイではバックライトとして高速点滅可能な白色LED(light emitting diode=発光ダイオード)を用い、複数ラインから成る横長の消灯領域を設け、上記Rf画像・Lf画像の書き換え位置と偏光軸可変液晶板の偏光軸切り替え位置を含み、かつこれらに同調して消灯領域の位置を画面の上から下へ順次移動させることによって、液晶の遅い応答速度に起因する左右画像の分離不良を回避する。また同時に動画像のぼけの改善をはかる。
直線偏光のめがねを使用する方式は顔を傾けたときにゴースト(ghost=分離除去した他方の画像の洩れ)が発生するので、円偏光めがねを使用する方式の方が優れている。この場合は上記偏光軸可変液晶板前面に1/4波長板を置き、偏光軸と遅相軸のなす角を45°にする。これにより左および右に回転する円偏光に変換することが出来る。左右互いに逆旋光の円偏光めがねを介して左右画像を分離し立体視出来る。
Xpolと偏光軸可変液晶板及び1/4波長板はいずれも無色透明であり、2D・3D共用のディスプレイとして十分使用に耐える。
使用するめがねは直線偏光または円偏光のフィルタを使用する。シャッタめがねのように複雑でも高価でもない。軽く人間への負担が少ない。
時分割方式ではステレオ・ペアの左右画像を時間をずらして交互に表示するため被写体に動きがある場合不自然さが目立つ場合がある。本方式はXpol方式を踏襲しており、ステレオ・ペアの左右画像は常に同時表示され立体視が崩れることはない。
LファーストとRファーストの画像を倍速表示のディスプレイに時分割表示するためフリッカがなく、かつ走査線の欠落がない。そのため高解像度の立体視が可能になる。
立体視時における垂直解像度の改善を示す概念図 Lファースト画像とRファースト画像のライン毎の偏光方向を示す図 LCDの書き換えに連動する偏光軸可変液晶板とバックライトの関係図 LCDの偏光透過軸とXpol(1/2波長板)の遅相軸を示す図 Xpol(1/2波長板)の入射偏光軸、遅相軸、出射偏光軸の関係図 LCDと偏光軸可変液晶板の書き換え、バックライトの点滅の時間関係図 本発明の構成図
図1は従来の方式で立体視時に垂直解像度が半分になる欠点が新方式によって改良されることを示す概念図である。即ち左右の元画像1L、1Rをインターレース合成する時、Lファースト画像2LRとRファースト画像2RLを作りこれらを高速かつ交互に表示し、立体視時に眼の残像によって垂直解像度を落とさないようにしたものである。
即ち従来方式ではRファースト画像2RLから奇数ラインを分離した画像3Rと偶数ラインを分離した画像3Lをそれぞれ右および左画像としていた。
新方式では従来方式で使用しなかったLファーストの画像2LRを時分割多重で利用することにより垂直解像度の劣化を解決し、左画像4Lと右画像4Rを得る。
図2は合成した左右画像の分離を可能にするXpol方式の模式図である。偏光方式は顔を傾けた時ゴーストの出ない円偏光を用いた場合で説明する。従来は右側のRファースト画像2RL(奇数ラインに右画像、偶数ラインに左画像)のみをディスプレイに表示し、それを左右が互いに逆向きの円偏光めがねを使用して左右画像を分離し、立体視を可能にしていた。立体視時には左画像Lおよび右画像Rの情報は1ラインおきにしか得られないから当然垂直解像度は元の画像の半分になってしまう。
図2の左側に示した図はLファースト画像2LR(奇数ラインに左画像、偶数ラインに右画像)である。Lファースト画像2LRではライン毎の円偏光の向きをRファースト画像2RLと逆にする必要がある。LファーストとRファーストの画像を交互に表示することにより円偏光めがねを通して垂直解像度劣化のない立体視画像を得ることが出来る。
液晶表示画像は次の画像で書き換えられるまで保持される。今120Hz駆動のディスプレイを想定すると画面の上から下まで1/120secかけて書き換える。図3に従って説明するとLCD(liquid crystal display=液晶ディスプレイ)6上に設けたXpol7のライン毎の偏光方向の変更は液晶画像の書き換えと同調して行う必要がある。
この目的のため偏光軸可変液晶板8と称する画面の上から下まで順次偏光方向を90°変える素子を用意し、液晶ディスプレイの書き換えのタイミングと同調させる。即ちRf(Rファースト)の画像とLf(Lファースト)の画像の境界9で直線偏光の方向を90°回転させる。即ち偏光軸可変液晶板の偏光方向の境界10と画像の境界9を完全一致させ、2枚の液晶板を1/120secかけて書き換えるわけである。
図3ではバックライトとしてLEDを用い、かつ液晶ディスプレイの書き換えに同調させて点灯および消灯領域を移動させている。これは眼の残像を少なくして動画表示時のぼけを軽減する手段であるが、画像および偏光方向の境界近傍を消灯することにより、液晶の応答速度の遅れに起因する左右画像の分離不良を回避出来、又偏光軸可変液晶板の分割パターン数を少なくできる。また蛍光管ではなくLEDを使用する理由は応答速度を問題にするからである。また消灯時間と点灯時間の割合は明るさや動画のぼけを考慮して実験的に決められる。
偏光軸可変液晶板としてTN(twisted nematic=ねじれネマティック)型液晶を用いるのは好ましくない。理由はノーマリーホワイト(normally white=電界をかけない時白を表示)とノーマリーブラック(normally black=電界をかけない時黒を表示)の2つのモードを切り替えて用いるからである。ノーマリーブラック・モードでは強い着色現象があり、2つのモードを使うため対応策がない。
このような偏光方向を高速で変える液晶素子としてパイセル(π cell)液晶板が公知である。これは横電界方式を採用しており、液晶分子は同一平面で回転する。その結果、高速応答、広視野角、高コントラスト比などの特長があり、TN液晶の持つ着色の問題がない。従って本発明の構成部品としてパイセル液晶板を用いるのは選択肢の1つである。
偏光軸可変液晶板8を使って偏光方向を変えるためにはXpol7を出射する光は直線偏光である必要がある。従って図3で使用するXpol7は1/2波長板である。図4にXpolのライン毎の1/2波長板の遅相軸12を示す。
図5はLCDの偏光透過軸11がXpolによってライン毎に+45°、−45°に振る分けられる様子を示す。出射偏光軸(+45°)13aの場合は、入射偏光軸11と1/2波長板の遅相軸12aのなす角θaを0°にする。出射偏光軸(−45°)13bの場合は、入射偏光軸11と1/2波長板の遅相軸12bのなす角θbを45°にする。
目的はライン毎の出射偏向角を互いに直交させることなので、θa・θbの値はいろいろな組み合わせがある。製造を考慮すると単純な方が良いであろう。
図6はLCDの表示14、偏光軸可変液晶板の動作15、LEDバックライトの消灯位置の移動16について画面の上下位置と時間の関係を示したものである。縦軸は画像の上から下までを表し、横軸は時間軸である。画像表示時間は現行システムで一般化している数字を表記した。即ちLf、Rfを1/120secで表示し、1フレーム1/60secとする。即ち60Hz表示なのでフリッカの問題はない。偏光軸可変液晶板は画像のライン数と同じだけのパターンを持つ必要はないが、図では画像の書き換えに同調して動作することを示すため直線で表現した。
LCDの表示14の図の右に示したライン数はデジタル・ハイビジョンの規格である。すなわち総ライン数1115本、有効本数1080本である。1081から1115ラインは垂直ブランキング(blanking)期間であり、画像は黒である。
本立体視LCDはテレビジョン受像機としての用途だけでなく、パソコンのディスプレイ端末を強く意識しているので、ここに書いた数字はあくまで参考値である。
図7は本発明の立体視ディスプレイの構成図である。即ちLEDバックライト5、LCD6、Xpol(1/2波長板)7、偏光軸可変液晶板8、1/4波長板17でディスプレイを構成する。偏光軸可変液晶板8を出た偏光軸±45°の直線偏光は、1/4波長板17の水平の遅相軸18によって右旋、左旋の円偏光に変えられる。これを円偏光めがね19で左右画像を分離し立体視する。
本ディスプレイは2D・3D両用に用いることができる。一般には2Dの時は、円偏光めがねは不要であるが、パソコンを使った作画作業などの場合、円偏光めがねをかけたままで2D・3D両作業をこなすことが出来る。従来のように垂直解像度が変化することはないからである。
1L 元画像(左)
1R 元画像(右)
2LR Lファースト画像
2RL Rファースト画像
3L 従来方式再生画像(左)
3R 従来方式再生画像(右)
4L 新方式再生画像(左)
4R 新方式再生画像(右)
5 LEDバックライト
6 LCD(液晶表示装置)
7 Xpol(1/2波長板)
8 偏光軸可変液晶板
9 RfとLfの境界
10 偏光方向の境界
11 LCDの偏光透過軸=Xpolへの入射偏光軸
12 Xpol(1/2波長板)のライン毎の遅相軸
12a 遅相軸(θ=0°)
12b 遅相軸(θ=45°)
13a 出射偏光軸(+45°)
13b 出射偏光軸(−45°)
14 LCDの表示
15 偏光軸可変液晶板の動作
16 LEDバックライト消灯領域の移動
17 1/4波長板
18 遅相軸
19 円偏光めがね

Claims (4)

  1. 液晶画面の前面に1/2波長板を設け、ライン毎に遅相軸の方向を変えた2D・3D両用液晶ディスプレイにおいて、ステレオ・ペアの右画像を奇数ラインに、左画像を偶数ラインに割り当てた画像(これをRファースト画像と呼ぶ)と、左画像を奇数ラインに、右画像を遇数ラインに割り当てた画像(これをLファースト画像と呼ぶ)の2種類を用意し、これらを高速のフレーム・レートで交互に表示する立体視ディスプレイ。
  2. 上記立体視ディスプレイの前面に、画面の横幅長の多数の横長パターンからなる偏光方向を90°変化させる液晶板(これを偏光軸可変液晶板と呼ぶ)を置き、上記Rファースト画像とLファースト画像の書き換え位置に一致させて、画面の上から下へ順次偏光方向を90°変化させる立体視ディスプレイ。
  3. 上記Rファースト画像とLファースト画像の書き換え位置および偏光軸可変液晶板の偏光方向の切り替え位置を含み、複数ラインからなる横長の消灯領域を設け、これを前2者の動きに同調して画面の上から下へ順次移動させるバックライトを有した立体視ディスプレイ。
  4. 上記偏光軸可変液晶板前面に1/4波長板を置き、右旋、左旋の円偏光に変換して左右互いに逆旋光の円偏光めがねで左右画像を分離する立体視ディスプレイ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012048197A (ja) * 2010-08-09 2012-03-08 Rwal D Inc 同期されたバックライト、偏光制御パネル及び液晶ディスプレイを備える立体視フラットパネルディスプレイ
JP2013546011A (ja) * 2010-10-06 2013-12-26 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド 3dディスプレイパネルおよびそれを用いる3dディスプレイ装置とその駆動方法
ITRM20130546A1 (it) * 2013-10-07 2015-04-08 Caramelli Antonio C O Istituto Naz Ionale Di Geofi Sistema di visualizzazione tridimensionale con effetto stereoscopico multiplo mediante polarizzatori circolari
CN107390435A (zh) * 2017-08-24 2017-11-24 江苏金坛长荡湖新能源科技有限公司 车载触控显示屏

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