JP2012014141A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】正帯電単層型電子写真感光体と、前記感光体の表面を帯電するための接触帯電部材を有する帯電装置と、帯電された前記像担持体の表面を露光して、前記像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光装置と、前記静電潜像をトナー像として現像するための現像装置と、前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写するための転写装置とを備える画像形成装置であって、前記接触帯電部材は、ゴム硬度がAsker−C硬度で62〜81°である導電性のゴムからなる帯電ローラであり、前記接触帯電部材の帯電ローラのローラ表面粗度が、断面曲線凹凸の平均間隔(Sm)で55〜130μmであり、かつ十点平均粗さ(Rz)で9〜19μmである、画像形成装置。
【選択図】図4
Description
本実施形態に係る画像形成装置は、正帯電単層型電子写真感光体と、前記感光体の表面を帯電するための接触帯電部材を有する帯電装置と、帯電された前記感光体の表面を露光して、前記感光体の表面に静電潜像を形成するための露光装置と、前記静電潜像をトナー像として現像するための現像装置と、前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写するための転写装置とを備える画像形成装置であって、前記接触帯電部材が、少なくとも表面部が、ゴム硬度がAsker−C硬度で62〜81°である導電性のゴムからなり、ローラ表面粗度が、断面曲線凹凸の平均間隔(Sm)で55〜130μmであり、かつ十点平均粗さ(Rz)で9〜19μmである帯電ローラであることを基本構成とする。
本実施形態において用いられる帯電装置は、前記感光体の表面を帯電するための接触帯電部材を有する。このような接触帯電部材として、ゴム硬度がAsker−C硬度で62〜81°である導電性のゴムからなり、ローラ表面粗度が、断面曲線凹凸の平均間隔(Sm)で55〜130μmであり、かつ十点平均粗さ(Rz)で9〜19μmである、接触方式の帯電ローラ(ゴムローラ)を用いる。この帯電ローラが感光体ドラムに接触したまま、感光体ドラムの回転に従属して回転し、感光体ドラムの周面(表面)を帯電させる。
ゴム硬度がAsker−C硬度で81°を超えると帯電ムラが発生しやすくなるとともに、感光体の削れが促進される。62°未満であると接触方式の帯電装置(帯電ローラ)として機能できる程度の均一帯電性が得られなくなる。なお、ゴム硬度は公知の方法によって測定することができ、具体的には、例えば後述の実施例において示したような方法を用いて測定することができる。
本実施形態において用いられる正帯電単層型電子写真感光体(以下、単に「感光体」や「単層型感光体」ともいう。)は、上述したような接触帯電方式の帯電装置を備えた画像形成装置に好適に適用されるものであれば、特に限定なく用いることができる。
前記導電性基体は、電子写真感光体の導電性基体として用いることができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、導電性を有する材料で少なくとも表面部が構成されるもの等が挙げられる。すなわち、具体的には、例えば、導電性を有する材料からなるものであってもよいし、プラスチック材料等の表面を、導電性を有する材料で被覆されたものであってもよい。また、導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドニウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等が挙げられる。また、導電性を有する材料としては、前記導電性を有する材料を1種で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて、例えば、合金等として用いてもよい。また、前記導電性基体としては、上記の中でも、アルミニウム又はアルミニウム合金からなることが好ましい。そうすることによって、より好適な画像を形成することができる感光体を提供することができる。このことは、感光層から導電性基体への電荷の移動が良好であることによると考えられる。
本実施形態で用いられる感光層は、単層型の電子写真感光体の感光層として用いることができるものであり、この感光層には、上述したように、電荷発生剤、電荷輸送剤、及び結着樹脂が含有されている。また、感光層の層構造としては、具体的には、例えば、上述したような、図2に示す感光層の構造等が挙げられる。
電荷発生剤としては、単層型の電子写真感光体の電荷発生剤として用いることができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、下記式(1)又は式(2)で表されるX型フタロシアニン(x−H2Pc)、Y型オキソチタニルフタロシアニン(Y−TiOPc)、ペリレン顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピローラ顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコン等の無機光導電材料の粉末、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられる。
電荷輸送剤としては、単層型の電子写真感光体の感光層に含まれる電荷輸送剤として用いることができるものであれば、特に限定されない。また、電荷輸送剤としては、一般的に、正孔輸送剤と電子輸送剤とが挙げられる。
結着樹脂としては、単層型の電子写真感光体の結着樹脂として用いることができるものであれば、特に限定されない。好ましくは、上述したように、降伏点歪みが9〜29%である結着樹脂を用いる。降伏点歪みがこの範囲内である結着樹脂を用いれば、感光体の膜削れはより抑制される。降伏点歪みが9%未満であると感光体の膜は削れやすくなり、また29%を超えると付着物による画像の不具合などが生じる。なお、この結着樹脂の降伏点歪みが9〜29%の範囲であれば、感光体表層の降伏点歪みは5〜25%%程度の範囲となると考えられる。よって、感光体表層の降伏点歪みがその範囲となるように感光体を調製することによっても前記効果を得ることができると考えられるが、結着樹脂の降伏点歪みを上記範囲に調節する方が簡易であるため好ましい。
前記感光体には、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、前記電荷発生剤、前記電荷輸送剤、及び結着樹脂以外の各種添加剤を含有してもよい。前記添加剤としては、具体的には、例えば、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、1重項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー、界面活性剤、及びレベリング剤等が挙げられる。また、感光層の感度を向上させるために、例えばテルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
次に、単層型感光体の製造方法について説明する。
本実施形態の画像形成装置としては、電子写真方式の画像形成装置であって、前記正帯電単層型電子写真感光体と、前記接触帯電方式の帯電装置とを備えたものであれば、特に限定されない。実施形態具体的な一例としては、例えば、以下に具体的に説明するような複数色のトナーを用いるタンデム方式のカラー画像形成装置が挙げられる。
[実施例1]
(感光体)
電荷発生剤(上記式(1)で表される無金属フタロシアニン)5質量部、正孔輸送剤(HTM−3、前記化学式(5))50質量部、電子輸送剤(ETM−2、前記化学式(13))35質量部、前記化学式(15)で表される結着樹脂(粘度平均分子量67000)100質量部をテトラヒドロフラン800質量部とともにボールミルにて50時間混合分散し、感光体塗布液を調整した。ついでこの塗布液を導電性基板上にディップコート法にて塗布し、その後100℃で40分間熱風乾燥し、膜厚30μmの感光体(直径30mm)を得た。
エピクロルヒドリンゴムを主成分とするゴムで構成される、硬度:71°、直径12mm、導電性ゴム層の厚み:2mmである帯電ローラ(東海ゴム工業株式会社製)を用いた。
帯電ローラとして硬度82°のエピクロリヒドリンゴム製の帯電ローラ(東海ゴム工業株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。
上記の画像形成装置を用いて、以下の評価試験を行った。
帯電ローラにTREK社製高圧電源 model 610Bを接続し、0〜2000Vの電圧を印加したときの感光体表面電位と帯電ローラに流れる電流(帯電電流)を測定した。感光体表面電位はTREK社製表面電位計 model 344により測定し、また電流はDC電源と帯電ローラの間に横河メータ&インスツルメンツ製小型携帯電流計2051型を直列に接続して計測した。なお、DC電源は定電圧制御とした。結果を図4に示す。
A4転写紙に印字率4%となる原稿を連続印字し、定期的に感光体の表面電位を測定した。このとき、初期の表面電位は約650Vとなるように帯電ローラに印加する電圧を調整し、その後は印加電圧を変更せず表面電位の変化を観察した。結果を図5に示す。
感光体を回転させるとともに一定の電流を帯電ローラに通電した状態で10時間後の膜削れ量を測定した。これを帯電ローラの電流値ごとに試験し、測定をおこなった。膜厚測定にはフィッシャーインストルメンツ製MMS3AM型を使用した。結果を図6に示す。
実験機として、実施例1同様の感光体、並びに硬度および表面粗度(断面曲線凹凸の平均間隔(Sm)および十点平均粗さ(Rz))を以下の表1に示すように変更した帯電ローラ(エピクロルヒドリンゴム製、直径12mm、導電性ゴム層の厚み2mm、東海ゴム工業株式会社製)を備えた京セラミタ株式会社製のFS−C5300DN(A4カラープリンター)を画像形成装置の改造機として得た(断面曲線凹凸の平均間隔(Sm)および十点平均粗さ(Rz)に応じてそれぞれ実施例2〜12および比較例2〜14とする)。
(感光体の製造法)
電荷発生剤(上記式(1)で表される無金属フタロシアニン)5質量部、正孔輸送剤(HTM−3、前記化学式(5))50質量部、電子輸送剤(ETM−2、前記化学式(13))35質量部、下記表2に示すそれぞれの結着樹脂100質量部をテトラヒドロフラン800質量部とともにボールミルにて50時間混合分散し、感光体塗布液を調整した。ついでこの塗布液を導電性基板上にディップコート法にて塗布し、その後100℃で40分間熱風乾燥し、膜厚30μmの感光体(直径30mm)を得た。
「PC−Z」:前記化学式(15)で表される樹脂。
「PC−C」:前記化学式(16)で表される樹脂。
「PC−C/PC−Z」:前記化学式(17)で表される樹脂。
それぞれの感光体表層および結着樹脂の降伏点歪みを、粘弾性測定装置(TA Instruments社製、「DMA−Q800」)を用いて、下記評価条件で測定した。
・初期荷重:1N
・測定温度:30℃
・歪み速度:0.5%/分(サンプリング間隔:毎2秒)
図4〜6からわかるように、低硬度の帯電ローラを用いた方が、高硬度の帯電ローラを用いるよりも、帯電能において優れており(図4)、2万枚以上印字した後においても表面電位の低下が少なく(図5)、さらに感光体ドラムの膜削れが低減された(図6)。
12 導電性基体
14 感光層
16 中間層
18 保護層
Claims (3)
- 正帯電単層型電子写真感光体と、
前記感光体の表面を帯電するための接触帯電部材を有する帯電装置と、
帯電された前記像担持体の表面を露光して、前記像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光装置と、
前記静電潜像をトナー像として現像するための現像装置と、
前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写するための転写装置とを備える画像形成装置であって、
前記接触帯電部材は、ゴム硬度がAsker−C硬度で62〜81°である導電性のゴムからなる帯電ローラであり、
前記接触帯電部材の帯電ローラのローラ表面粗度が、断面曲線凹凸の平均間隔(Sm)で55〜130μmであり、かつ十点平均粗さ(Rz)で9〜19μmである、画像形成装置。 - 前記正帯電単層型電子写真感光体が導電性基体と感光層とを備えており、
前記感光層が、電荷発生剤、電荷輸送剤、及び結着樹脂が同一層に含有される層であって、
前記結着樹脂の降伏点歪みが9〜29%である、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記帯電装置が前記帯電ローラに直流電圧のみを印加する、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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