JP2012076600A - 車両のフロア骨格構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フロアサイドメンバ21はメインフロアパネル11に、リヤサイドメンバはリヤフロアパネル12に配置され、フロアサイドメンバ21の上方には、リーンフォース3がメインフロアパネル11を間に置き上下方向で重ねられ、リーンフォース3の上面3aは、車体後方へ向かって上方に高く、リーンフォース3の前部3b及び側面の下部は、メインフロアパネル11に接合され、リーンフォース3の後端部3dは、リヤフロアパネル12の前部縦壁13aに接合されて、メインフロアパネル11、リヤフロアパネル12の前部13、リーンフォース3に囲まれた側面視で閉断面空間S1が形成される。フロアサイドメンバ21の後端下面部21bは、側面視で断面変化が少ない。
【選択図】図4
Description
しかし、コンパクト設計の小型車両の基本的な骨格構造では、車幅が狭いためにサイドメンバの車体幅方向の間隔も狭くなっている。また、車体幅方向の中心寄りに剛性部材を集中して配置することにより、車体前方からの入力荷重を効果的に受け止める構造を採用すると、サイドメンバの車体幅方向の間隔が狭くなる傾向になる。
このとき、リヤフロアの周辺では、車体後方に配置される燃料タンクなどの部材との干渉を避け、またはリヤタイヤの懸架装置を取付けるため、車体後方のリヤサイドメンバが車体幅方向の外側に位置することが要望されている。そのため、従来のフロア骨格構造では、車体後方側が車幅方向中心から外側に向けて湾曲した形状のサイドメンバが用いられ、あるいは、車体前後方向へ延びる部材を追加して、車体前方からの入力荷重を車体後方のリヤサイドメンバに伝えるようにすることにより、車体全体で荷重を吸収する構造としている。
または、フロントサイドメンバから車体幅方向の間隔をほぼ同じに維持してメインフロアのサイドメンバを繋げ、車体外側に湾曲して車体後方のリヤサイドメンバに繋げるタイプの構造がある(例えば、特許文献2参照)。
さらには、サイドメンバをメインフロアとリヤフロアで分割し、メインフロアのサイドメンバの後方を湾曲させずにリヤフロアに結合させ、車体幅方向の位置を変えてリヤサイドメンバを設けるタイプの構造がある(例えば、特許文献3参照)。
また、特許文献2に示される従来のフロア骨格構造では、特にコンパクト設計の小型車両の基本的な骨格構造において、サイドメンバが湾曲する車体前後方向の長さが短く、急激に外側へ湾曲しているので、必要な骨格剛性を保持できない場合があった。しかも、このようなサイドメンバは、プレス成形も難しくなるので、生産性が低下するという問題があった。
さらに、特許文献3に示される従来のフロア骨格構造では、車体前方からの入力荷重の伝達がフロントサイドメンバからフロアサイドメンバに伝わっても、車体後方のリヤサイドメンバには伝わらずにリヤフロアの前部で受けて止まることになるので、当該リヤフロアの前部で荷重集中が起こりやすく、座屈変形の発生が懸念されている。このため、リヤフロアの箇所には、追加の補強手段を設ける必要があった。
さらに、本発明において、前記第1の閉断面空間と前記第2の閉断面空間とは、断面形状が車体前後及び上下方向に沿って連続して変化するように形成されている。
さらに、本発明において、前記リーンフォースメントの後端部の左右両側には、車体幅方向に延びる側部フランジが形成され、前記リヤフロアフロントクロスメンバの前端部には、車体下方に延びるフランジが形成され、前記リーンフォースメントの側部フランジ、前記リヤフロアパネルの前部の縦壁及び前記リヤフロアフロントクロスメンバのフランジが3枚重ね合わせられた状態で接合されている。
そして、本発明において、前記リーンフォースメントには、リヤシートの取付部が設けられている。
したがって、本発明のフロア骨格構造によれば、車体前方からの荷重がメインフロアパネル及びフロアサイドメンバに掛かるとき、フロアサイドメンバの荷重を車体後方のリヤフロアパネルに円滑に伝え、車体前方からの荷重を車体後方のリヤフロアパネルに分散させることが可能となり、リヤフロアパネルの前部での応力集中が起こらず、車体前方からの荷重によるリヤフロアパネルの前部の座屈変形を防止することができる。
図1〜図5は本発明の実施形態に係る車両のフロア骨格構造を示すものである。
そして、リーンフォースメント3の左右両側の下部フランジ31は、フロアサイドメンバ21の上部に形成した左右両側のフランジ部21aの位置と一致して配置されており、これにより、リーンフォースメント3の下部フランジ31、メインフロアパネル11及びフロアサイドメンバ21のフランジ部21aが、3枚重ね合わせられた状態で、スポット溶接などにより接合されている。
第2の閉断面空間S2は、第1の閉断面空間S1と隣接して配置されている。しかも、第1の閉断面空間S1と第2の閉断面空間S2とは、図3及び図4に示すように、断面形状が車体前後方向及び上下方向に沿って連続して変化するように形成されている。
例えば、既述の実施形態のリーンフォースメント3の形状は、メインフロアパネル11の上面及びリヤフロアパネル12の前部13に接合することが可能であれば、車体幅方向の断面形状がハット型に限られず、種々の形状を選択することができる。
2 サイドメンバ
3 リーンフォースメント
3a 上面
3b 前部
3c 長手方向側面
3d 後端部
4 リヤフロアフロントクロスメンバ
4a 前端フランジ
4b 後端フランジ
5 リヤシート
11 メインフロアパネル
12 リヤフロアパネル
13 リヤフロアパネルの前部
13a 縦壁
21 フロアサイドメンバ
21a フランジ部
21b 下面部
22 リヤサイドメンバ
22a フランジ部
31 下部フランジ
32 側部フランジ
S1 第1の閉断面空間
S2 第2の閉断面空間
Claims (6)
- 車体の下部に設けられ、メインフロアパネル及びリヤフロアパネルを有するフロアパネルと、該フロアパネルの車体幅方向の両側に設けられ、車体前後方向へ延在するフロアサイドメンバ及びリヤサイドメンバを有するサイドメンバとを備え、前記フロアサイドメンバは前記メインフロアパネルに配置され、前記リヤサイドメンバは前記リヤフロアパネルに配置されている車両のフロア骨格構造において、
前記フロアサイドメンバの上方には、車体前後方向へ延在するリーンフォースメントが前記メインフロアパネルを間に置いて車体上下方向で重ねて配置され、前記リーンフォースメントの上面は、車体後方へ向かって上方に高くなるように形成され、前記リーンフォースメントの前部及び長手方向側面の下部は、前記メインフロアパネルの上面に接合されているとともに、前記リーンフォースメントの後端は、前記リヤフロアパネルの前部に形成した縦壁に接合されることにより、前記メインフロアパネル、前記リヤフロアパネルの前部及び前記リーンフォースメントに囲まれた側面視で第1の閉断面空間が形成され、
前記フロアサイドメンバの後端の下面は、前記メインフロアパネルへ向かって徐々に上方に高くなるように形成され、前記リーンフォースメントの上面の傾斜角度と前記フロアサイドメンバの後端の下面の傾斜角度とはほぼ同じで、かつ側面視で断面形状の変化が少ない形状に形成されていることを特徴とする車両のフロア骨格構造。 - 前記リヤフロアパネルの前部の車体後方側には、車体幅方向に延びるリヤフロアフロントクロスメンバが設けられ、該リヤフロアフロントクロスメンバは、前記リヤフロアパネルの下面に接合されることにより、前記リヤフロアパネル及び前記リヤフロアフロントクロスメンバに囲まれた側面視で第2の閉断面空間が形成され、該第2の閉断面空間は、前記第1の閉断面空間と隣接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のフロア骨格構造。
- 前記第1の閉断面空間と前記第2の閉断面空間とは、断面形状が車体前後及び上下方向に沿って連続して変化するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両のフロア骨格構造。
- 前記リーンフォースメントは、車体幅方向の断面形状がハット型に形成され、前記リーンフォースメントの左右両側の下部フランジは、前記フロアサイドメンバの上部に形成したフランジと一致して配置され、前記リーンフォースメントの下部フランジ、前記メインフロアパネル及び前記フロアサイドメンバのフランジが3枚重ね合わせられた状態で接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のフロア骨格構造。
- 前記リーンフォースメントの後端部の左右両側には、車体幅方向に延びる側部フランジが形成され、前記リヤフロアフロントクロスメンバの前端部には、車体下方に延びるフランジが形成され、前記リーンフォースメントの側部フランジ、前記リヤフロアパネルの前部の縦壁及び前記リヤフロアフロントクロスメンバのフランジが3枚重ね合わせられた状態で接合されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の車両のフロア骨格構造。
- 前記リーンフォースメントには、リヤシートの取付部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両のフロア骨格構造。
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