JP2012071980A - エレベータシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者の目的に沿った効率の良い運転制御を利用者自身が選択でき、全ての利用者による行き先階床の登録が必要ないエレベータシステムを提供する。
【解決手段】エレベータシステムは、3以上の階床間を昇降する複数の乗りかご、エレベータホールに設置された操作盤、および、乗りかごの運転を制御する運転制御装置を備えている。利用者は、操作盤を用いて、行き先階床を登録する。運転制御装置は、登録された複数の行き先階床に基づいて、同じまたは近い行き先階床を希望する利用者をまとめて運ぶことができるように、複数の乗りかごの運転モードを決定し、乗りかごの行き先階床を設定する。運転モードには、3以上の階床のうち低階床のみを行き先階床とする低階床行きモード、高階床のみを行き先階床とする高階床行きモード、および、低階床および高階床のいずれも行き先階床とするランダムモードが含まれている。
【選択図】図5
【解決手段】エレベータシステムは、3以上の階床間を昇降する複数の乗りかご、エレベータホールに設置された操作盤、および、乗りかごの運転を制御する運転制御装置を備えている。利用者は、操作盤を用いて、行き先階床を登録する。運転制御装置は、登録された複数の行き先階床に基づいて、同じまたは近い行き先階床を希望する利用者をまとめて運ぶことができるように、複数の乗りかごの運転モードを決定し、乗りかごの行き先階床を設定する。運転モードには、3以上の階床のうち低階床のみを行き先階床とする低階床行きモード、高階床のみを行き先階床とする高階床行きモード、および、低階床および高階床のいずれも行き先階床とするランダムモードが含まれている。
【選択図】図5
Description
本発明の実施形態は、複数の乗りかごを群管理するエレベータシステムに関する。
配車効率を高めるために、複数の乗りかごを群管理するエレベータシステムが知られている。従来のエレベータシステムでは、全ての利用者が、エレベータホールに設置された操作盤を用いて、複数の行き先階床を予め登録する。登録された複数の行き先階床に基づいて、エレベータシステムは、各利用者に配車効率が高まるような最適な乗りかごを振り分ける。
しかし、上述したエレベータシステムでは、利用者がエレベータホールに設置された操作盤に並んで、順番に登録を行う。そのため、エレベータの混雑時には、行き先階床の登録に長時間掛かってしまうことがある。また、全ての利用者に行き先階床を登録させるために、建物の設計的な制約がある中、エレベータホールにゲートを設けたり、行き先階床の登録待ちの利用者のためにエレベータホールを広く設計する必要がある。
そこで、本発明の実施形態に係るエレベータシステムは、上述の課題を解決するためになされたものであり、利用者の目的に沿った効率の良い運転制御を利用者自身が選択でき、全ての利用者による行き先階床の登録が必要ないエレベータシステムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の実施形態に係るエレベータシステムは、3以上の階床間を昇降する複数の乗りかごと、利用者が前記複数の乗りかごに搭乗する乗り場に設置されて、複数の利用者が前記乗りかごの行き先階床を登録する操作盤と、前記操作盤に登録された複数の行き先階床に基づいて前記複数の乗りかごの運転モードを決定して、前記操作盤に登録された複数の行き先階床を前記乗りかごの行き先階床に設定して、前記乗りかごの運転を制御する運転制御装置と、を具備し、前記運転制御装置が決定する運転モードには、前記3以上の階床のうち低階床のみを前記乗りかごの行き先階床とする低階床行きモード、前記3以上の階床のうち高階床のみを前記乗りかごの行き先階床とする高階床行きモード、および、前記3以上の階床の低階床および高階床のいずれも行き先階床とするランダムモードが含まれることを特徴とする。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るエレベータシステムについて、図1ないし図7を用いて説明する。
まず、本実施形態に係るエレベータシステムの構成について、図1ないし図3を用いて説明する。図1は、エレベータシステムの昇降路内の模式的な立面図とともに示すブロック図である。図2は、エレベータシステムのエレベータホールを示す概略図である。図3は、エレベータシステムの操作盤を示す斜視図である。
本発明の第1の実施形態に係るエレベータシステムについて、図1ないし図7を用いて説明する。
まず、本実施形態に係るエレベータシステムの構成について、図1ないし図3を用いて説明する。図1は、エレベータシステムの昇降路内の模式的な立面図とともに示すブロック図である。図2は、エレベータシステムのエレベータホールを示す概略図である。図3は、エレベータシステムの操作盤を示す斜視図である。
本実施形態に係るエレベータシステムは、3以上の階床間を昇降する複数の乗りかご10、操作盤20、運転制御装置30、複数の表示盤44、および、スピーカー46を備えている。
本実施形態に係るエレベータシステムは、例えば、10階建ての建物の1階と10階との間を昇降する3台の乗りかご10(1号機10a,2号機10b,3号機10c)を有している。
3台の乗りかご10は、図1に示したように、それぞれ、巻上機12(12a〜12c)のシーブ14(14a〜14c)に巻き掛けられた主ロープ16(16a〜16c)の一端に吊り下げられている。主ロープ16の他端には、それぞれ、釣合いおもり18(18a〜18c)が吊り下げられている。乗りかご10は、巻上機12の駆動によって、昇降路内を昇降して、建物の1階と10階との間を移動する。
操作盤20は、図2に示したように、エレベータの利用者が乗りかご10に乗り込む乗り場(いわゆる、エレベータホール)40の略中央に設置されている。操作盤20の前方には、各乗りかご10への搭乗扉42(42a〜42c)が設けられている。各搭乗扉42の上方には、エレベータホール40内の利用者に対して乗りかご10の行き先階床を報知する表示盤44(44a〜44c)が設けられている。また、エレベータホール40には、エレベータホール40内の利用者に対して乗りかご10の行き先階床を報知するスピーカー46が設けられている。
操作盤20は、図3に示したように、行き先階床を選択する選択ボタン21、選択した行き先階床を決定する決定ボタン22、選択した行き先階床を取り消す取消ボタン23、および、選択した行き先階床を表示するディスプレイ24を有している。なお、図3に示した操作盤20は、1階のエレベータホール40に設置されたものであり、行き先階床として2階ないし10階を選択できる9個の選択ボタン21を有している。
エレベータの利用者は、操作盤20を用いて、行き先階床を登録する。具体的には、5階までエレベータを利用する利用者は、「5」が表示された選択ボタン21を押した後、決定ボタンを押す。この操作により、行き先階床として「5階」が登録される。なお、5階までエレベータを利用する利用者が誤って「3階」を選択してしまった場合には、取消ボタン23を押すことにより、その誤った選択を取り消すことができる。
運転制御装置30は、操作盤20および3台の巻上機12に電気的に接続されている。また、運転制御装置30は、表示盤44およびスピーカー46に電気的に接続されている。運転制御装置30は、操作盤20に登録された行き先階床に基づいて、乗りかご10の運転モードを決定して、乗りかご10の行き先階床を設定して、乗りかご10の運転を制御する。
次に、運転制御装置30が行う乗りかご10の運転制御について、図4ないし図7を用いて詳細に説明する。図4は、エレベータシステムの運転制御装置が決定する運転モードを列挙した表である。図5は、エレベータシステムの運転制御装置が運転モードを決定するときのフローチャートである。
利用者により行き先階床が登録されると(S10)、運転制御装置30は、運転制御する乗りかご10を1号機ないし3号機10a〜10cから選択して、行き先階床を登録した操作盤20が設置された階床、すなわち、利用者が待つ階床(以下、「呼出し階床」という。)に選択した乗りかご10を呼び出す(S11)。なお、運転制御装置30は、行き先階床が登録された時点で最も早く呼出し階床に到着する乗りかご10を選択する。
運転制御する乗りかご10が選択されると、運転制御装置30は、乗りかご10の運転モードを決定する(S12〜S33)。本実施形態では、運転制御装置30が決定する運転モードには、図4に示したように、低階床行きモード、中階床行きモード、高階床行きモード、第1ランダムモード、および、第2ランダムモードの計5つのモードを設定する。
低階床行きモードは、1階から4階までの階床(以下、「低階床」という。)を希望する利用者を対象とした運転モードであって、乗りかご10を低階床のうちの登録された階床に停止させる。例えば、利用者により2階および4階が登録されると、乗りかご10の運転モードが低階床行きモードに決定されて、乗りかご10は、2階および4階に順次停止する。
中階床行きモードは、5階から7階までの階床(以下、「中階床」という。)を希望する利用者を対象とした運転モードであって、乗りかご10を中階床のうちの登録された階床に停止させる。例えば、利用者により5階および7階が登録されると、乗りかご10の運転モードが中階床行きモードに決定されて、乗りかご10は、5階および7階に順次停止する。
高階床行きモードは、8階から10階までの階床(以下、「高階床」という。)を希望する利用者を対象とした運転モードであって、乗りかご10を高階床のうちの登録された階床に停止させる。例えば、利用者により9階および10階が登録されると、乗りかご10の運転モードが高階床行きモードに決定されて、乗りかご10は、9階および10階に順次停止する。
第1ランダムモードは、乗りかご10が低階床、中階床、高階床のうちの異なるグループに属する2つの階床のみに停止する運転モードである。例えば、利用者により3階および8階が登録されると、乗りかご10の運転モードが第1ランダムモードに決定されて、乗りかご10は、3階および8階に順次停止する。
第2ランダムモードは、乗りかご10が低階床、中階床、高階床のうちの異なる2以上のグループに属する3つの階床に停止する運転モードである。例えば、利用者により3階、4階および8階が登録されると、乗りかご10の運転モードが第2ランダムモードに決定されて、乗りかご10は、3階、4階および8階に順次停止する。同様に、利用者により3階、5階および8階が登録されると、乗りかご10の運転モードが第2ランダムモードに決定されて、乗りかご10は、3階、5階および8階に順次停止する。
ここで、運転制御装置30が行う乗りかご10の運転制御について、図6および図7に示した2つの例を用いて、詳細に説明する。
1つ目の例として、図6(a)に示したように、4人の利用者A〜Dが、2階、3階、10階、8階を順次登録した場合について説明する。なお、4人の利用者A〜Dは、呼び出した乗りかご10が呼出し階床(1階)に到着する以前に、呼出し階床(1階)のエレベータホールに設置された操作盤20を用いて、行き先階床の登録を行ったと仮定する。また、1号機10a、2号機10bおよび3号機10cは、それぞれ、2階、5階、8階で待機していて、1号機10a、2号機10b、3号機10cの順で呼出し階床(1階)に到着できると仮定する。
利用者Aにより「2階」が登録されると(S10)、運転制御装置30は、最先で1階に到着できる1号機10aを1階に呼び出す(S11)。続いて、1号機10aが1階に到着するまでに、利用者Bにより「3階」が登録されると(S12)、運転制御装置30は、待機中の乗りかご10が存在するか否かを判断する(S13)。この時点では、2号機10bおよび3号機10cは、待機中である。そのため、これまでに登録された行き先階床(2階,3階)に基づいて、1号機10aの運転モードが決定される(S14〜S20)。運転制御装置30は、登録された行き先階床が「2階」および「3階」であるため(S14)、1号機10aの運転モードを「低階床行きモード」に決定して(S15)、1号機10aの行き先階床を「2階」および「3階」に設定する(図6(b)参照)。
1号機10aの運転モードおよび行き先階床が決定されると、運転制御装置30は、1号機10a用の表示盤44aに信号を送信して、表示盤44aの「2階」および「3階」のランプを点灯させる。また、運転制御装置30は、スピーカー46に信号を送信して、スピーカー46から例えば「1号機の行き先階は、2階と3階です」との音声を出力させる。このようにして、利用者A,Bやエレベータホール内の他の利用者に対して、1号機10aの行き先階床が2階および3階であることを報知する。その結果、利用者A,Bだけでなく、2階または3階を行き先階床に所望する他の利用者も、行き先階床の登録を行うことなく、1号機10aに乗り込んで、所望する行き先階床に移動することができる。
利用者A,Bによる登録に続いて、利用者C,Dにより「10階」および「8階」が順次登録されると(S10)、上述と同様に、2号機10bの運転モードが「高階床行きモード」に決定されて(S19)、2号機10bの行き先階床が「8階」および「10階」に設定される(図6(b)参照)。その後、上述と同様に、2号機10bの行き先階床が8階および10階であることが、表示盤44bおよびスピーカー46により、利用者C,Dやエレベータホール内の他の利用者に対して報知される。その結果、利用者C,Dだけでなく、10階または8階を目的の行き先階床とする他の利用者も、行き先階床の登録を行うことなく、2号機10bにより、目的の行き先階床に移動することができる。
2つ目の例として、図7(a)に示したように、10人の利用者A〜Jが、5階、2階、9階、10階、3階、6階、8階、5階、7階、6階を順次登録した場合について説明する。なお、上述と同様の仮定の下、説明する。
利用者Aにより「5階」が登録されると(S10)、運転制御装置30は、最先で到着できる1号機10aを1階に呼び出す(S11)。続いて、1号機10aが1階に到着するまでに、利用者Bにより「2階」が登録されると(S12)、運転制御装置30は、待機中の乗りかご10が存在するか否かを判断する(S13)。この時点では、2号機10bおよび3号機10cは、待機中である。そのため、これまでに登録された行き先階床(5階,2階)に基づいて、1号機10aの運転モードが決定される(S14〜S20)。運転制御装置30は、登録された行き先階床が「5階」および「2階」であるため(S14,S16,S18)、1号機10aの運転モードを「第1ランダムモード」に決定して(S20)、1号機10aの行き先階床を「2階」および「5階」に設定する(図7(b)参照)。
1号機10aの運転モードおよび行き先階床が決定されると、1号機10aの行き先階床が2階および5階であることが、表示盤44aおよびスピーカー46により、利用者A,Bやエレベータホール内の他の利用者に対して報知される。
利用者A,Bによる登録に続いて、利用者C,Dにより「9階」および「10階」が登録されると(S10)、上述と同様に、2号機10bの運転モードが「高階床行きモード」に決定されて(S19)、2号機10bの行き先階床が「9階」および「10階」に設定される(図7(b)参照)。その後、設定された2号機10bの行き先階床が、表示盤44bおよびスピーカー46により、利用者C,Dやエレベータホール内の他の利用者に対して報知される。
利用者C,Dによる登録に続いて、利用者Eにより「3階」が登録されると(S10)、運転制御装置30は、最先で到着できる3号機10cを1階に呼び出す(S11)。続いて、3号機10cが1階に到着するまでに、利用者Fにより「6階」が登録されると(S12)、運転制御装置30は、待機中の乗りかご10が存在するか否かを判断する(S13)。この時点では、1号機10a、2号機10bおよび3号機10cの全てが、運転制御装置30により運転制御されていて、待機中ではない。したがって、3号機10cが1階に到着するまでに、利用者Gにより「8階」が登録されると(S21)、これまでに登録された行き先階床(3階,6階,8階)に基づいて、3号機10cの運転モードが決定される(S22〜S28)。運転制御装置30は、登録された行き先階床が「3階」、「6階」および「8階」であるため(S22,S24,S26)、3号機10cの運転モードを「第2ランダムモード」に決定して(S28)、3号機10cの行き先階床を「3階」、「6階」および「8階」に設定する(図7(b)参照)。
その後、3号機10cの行き先階床が3階、6階および8階であることが、表示盤44cおよびスピーカー46により、利用者E〜Gやエレベータホール内の他の利用者に対して報知される。
さらに、利用者E〜Gによる登録に続いて、利用者H〜Jにより「5階」、「7階」および「6階」が登録されると(S10)、上述と同様に、1号機10aの運転モードが「中階床行きモード」に決定されて(S25)、1号機10aの行き先階床が「5階」、「6階」および「7階」に設定される(図7(b)参照)。その後、設定された1号機10aの行き先階床が、表示盤44aおよびスピーカー46により、利用者H〜Jやエレベータホール内の他の利用者に対して報知される。
次に、本実施形態に係るエレベータの効果について説明する。
本実施形態に係るエレベータシステムの乗りかご10の運転モードには、低階床行きモード、中階床行きモードおよび高階床行きモードがある。そのため、同一の行き先階床を所望する利用者が多数存在する場合には、多数の利用者を、行き先階床に低階床を所望する者、中階床を所望する者、高階床を所望する者に振り分けて、各利用者が所望する行き先階床まで運ぶことができる。その結果、乗りかご10を効率良く配車して、利用者を効率良く運ぶことができる。
一方、同一の行き先階床を所望する利用者が少数しか存在せず、少数の利用者の行き先階床が同一でない場合には、低階床行きモード、中階床行きモードおよび高階床行きモードの3種類のみの運転モードでは、乗りかご10の配車効率が低下してしまう。例えば、行き先階床に6階を所望する利用者と10階を所望する利用者の計2人を運ぶために、2台の乗りかご10を昇降させる必要が生じてしまう。このような配車効率の低下を抑制するために、本実施形態に係るエレベータシステムの乗りかご10の運転モードには、第1ランダムモードおよび第2ランダムモードがある。
さらに、本実施形態に係るエレベータシステムによれば、待機中の乗りかご10が存在する場合、すなわち、エレベータが空いている状況では、利用者2人の登録に基づいて運転モードおよび行き先階床が決定される。これに対して、待機中の乗りかご10が存在しない場合、すなわち、エレベータが混雑している状況では、利用者3人の登録に基づいて運転モードおよび行き先階床が決定される。そのため、エレベータが空いている状況では、エレベータが混雑している状況に比べて、各乗りかご10の行き先階床の数(停止する階床の数)が少なくなり、利用者の移動時間が短縮される。一方、エレベータが混雑している状況では、エレベータが空いている状況に比べて、利用者の待ち時間が短縮される。
従来のエレベータシステムにおいては、エレベータの閑散時とエレベータの混雑時(例えば、通勤ラッシュ時間や昼食時間など)とでは、運転効率を向上させるために、選択可能な運転モードを切り換えていた。具体的には、エレベータの閑散時には、各階床に停止する通常運転を行い、エレベータの混雑時には、複数の利用者を行き先階床でグループ分けする運転モード(例えば、高階床行きモードなど)で運転を行っていた。これに対して、本実施形態に係るエレベータシステムでは、低階床行きモード、中階床行きモード、高階床行きモード、第1ランダムモード、および、第2ランダムモードのいずれかから運転モードを選択するため、上述したように、エレベータの閑散時とエレベータの混雑時とで、選択可能な運転モードを切り換えることがなく、自動的に運転効率の良い運転モードで運転される。
また、本実施形態では、乗りかご10の運転モードおよび行き先階床が決定されると、乗りかご10の行き先階床が、表示盤44およびスピーカー46により、エレベータホール40内の利用者に対して報知される。そのため、行き先階床の登録を行った利用者だけでなく、決定された行き先階床と同一の階床を所望する他の利用者も、行き先階床の登録を行うことなく、乗りかご10を利用して、所望する行き先階床に移動することができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係るエレベータシステムについて、図8および図9を用いて説明する。図8は、エレベータシステムの運転制御装置が運転モードを決定するときのフローチャートの一部である。なお、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であるため、重複部分には同一符号を付して、その部分の構成の説明を省略する。
本発明の第2の実施形態に係るエレベータシステムについて、図8および図9を用いて説明する。図8は、エレベータシステムの運転制御装置が運転モードを決定するときのフローチャートの一部である。なお、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であるため、重複部分には同一符号を付して、その部分の構成の説明を省略する。
本実施形態では、運転制御装置30は、行き先階床が登録されると(S10,S12,S21)、登録された行き先階床が運転制御中で呼出し階床に到着していない乗りかご10の行き先階床として設定されているかいないかを判定する(S34,S36,S38)。設定されていない場合には、第1の実施形態と同様に、次のステップ(S11,S13,S22)に進む。一方、設定されている場合には、登録を無視する(S35,S37,S39)。
ここで、第2の実施形態に係るエレベータシステムの運転制御装置30が行う乗りかご10の運転制御について、図9に示した例を用いて、詳細に説明する。
例として、図9(a)に示したように、6人の利用者A〜Fが、2階、3階、10階、8階、2階、8階を順次登録した場合について説明する。なお、6人の利用者A〜Fは、呼び出した乗りかご10が呼出し階床(1階)に到着する以前に、呼出し階床(1階)のエレベータホールに設置された操作盤20を用いて、行き先階床の登録を行ったと仮定する。また、1号機10a、2号機10bおよび3号機10cは、それぞれ、2階、5階、8階で待機していて、1号機10a、2号機10b、3号機10cの順で呼出し階床(1階)に到着できると仮定する。
利用者Aにより「2階」が登録されると(S10)、運転制御装置30は、「2階」が運転制御中で呼出し階床に到着していない乗りかご10の行き先階床として設定されているかいないかを判定する(S34)。この時点では、全ての乗りかご10が待機中であるため、「設定されていない」と判定する。そうすると、運転制御装置30は、最先で1階に到着できる1号機10aを1階に呼び出す(S11)。続いて、利用者Bにより「3階」が登録されると(S12)、運転制御装置30は、S34と同様の判定を行う(S36)。この時点では、運転制御中で呼出し階床に到着していない1号機10aが存在するが、「3階」は設定されていない。そのため、運転制御装置30は、待機中の乗りかご10が存在するか否かを判断する(S13)。この時点では、2号機10bおよび3号機10cは、待機中である。そのため、これまでに登録された行き先階床(2階,3階)に基づいて、1号機10aの運転モードが決定される(S14〜S20)。運転制御装置30は、登録された行き先階床が「2階」および「3階」であるため(S14)、1号機10aの運転モードを「低階床行きモード」に決定して(S15)、1号機10aの行き先階床を「2階」および「3階」に設定する(図9(b)参照)。
利用者A,Bによる登録に続いて、利用者C,Dにより「10階」および「8階」が順次登録されると(S10)、上述と同様に、2号機10bの運転モードが「高階床行きモード」に決定されて(S19)、2号機10bの行き先階床が「8階」および「10階」に設定される(図9(b)参照)。
さらに、利用者C,Dによる登録に続いて、利用者Eにより「2階」が登録されると(S10)、登録された「2階」は、運転制御中で呼出し階床に到着していない1号機10aの行き先階床として設定されている。そのため、この「2階」の登録は、無視される(S35)。続いて、利用者Fにより登録された「8階」も、運転制御中で呼出し階床に到着していない2号機10bの行き先階床として設定されている。そのため、この「8階」の登録も、無視される(S35)。
なお、利用者Eは、1号機10aに乗り込んで、所望の行き先階床(2階)に移動すれば良い。また、利用者Fは、2号機10bに乗り込んで、所望の行き先階床(8階)に移動すれば良い。
本実施形態によれば、行き先階床の登録の重複をなくして、乗りかご10の配車効率を向上させることができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係るエレベータについて、図10を用いて説明する。図10は、エレベータシステムの運転制御装置が決定する運転モードを列挙した表である。なお、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であるため、重複部分には同一符号を付して、その部分の構成の説明を省略する。
本発明の第3の実施形態に係るエレベータについて、図10を用いて説明する。図10は、エレベータシステムの運転制御装置が決定する運転モードを列挙した表である。なお、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であるため、重複部分には同一符号を付して、その部分の構成の説明を省略する。
第1の実施形態では、低階床行きモードに決定されると、乗りかご10は、低階床(1階ないし4階)のうちの登録された階床のみに停止する。これに対して、本実施形態では、低階床行きモードに決定されると、乗りかご10は、低階床の全ての階床に停止する。ただし、呼出し階床には停止しない。例えば、1階の利用者により2階および4階が登録されると、乗りかご10の運転モードは、低階床行きモードに決定されて、乗りかご10は、2階ないし4階に順次停止する。
同様に、本実施形態では、中階床行きモードに決定されると、乗りかご10は、中階床(5階ないし7階)の全ての階床に停止する。また、高階床行きモードに決定されると、乗りかご10は、高階床(8階ないし10階)の全ての階床に停止する。
本実施形態によれば、特にエレベータが混雑している状況では、乗りかご10を効率良く運転させて、利用者を効率良く運ぶことができる。例えば、エレベータホールが混雑し、操作盤20の操作待ちの利用者であっても、行き先階床の登録を行わずに、所望の行き先階床に停止する乗りかご10に搭乗できる機会が増える。
なお、第1の実施形態と本実施形態とを組み合わせても良い。具体的には、待機中の乗りかご10が存在する場合、すなわち、エレベータが空いている状況では、第1の実施形態で説明した低階床行きモードを採用する。一方、待機中の乗りかご10が存在しない場合、すなわち、エレベータが混雑している状況では、本実施形態で説明した低階床行きモードを採用する。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係るエレベータについて説明する。なお、本実施形態は、第1および3の実施形態の変形例であるため、重複部分には同一符号を付して、その部分の構成の説明を省略する。
本発明の第4の実施形態に係るエレベータについて説明する。なお、本実施形態は、第1および3の実施形態の変形例であるため、重複部分には同一符号を付して、その部分の構成の説明を省略する。
第1の実施形態では、低階床行きモードに決定されると、乗りかご10は、低階床のうちの登録された階床のみに停止する。例えば、操作盤20により2階および4階が登録された場合には、乗りかご10は、2階および4階のみに停止する。また、第3の実施形態では、低階床行きモードに決定されると、乗りかご10は、低階床の全ての階床に停止する。例えば、操作盤20から2階および4階のみが登録された場合であっても、乗りかご10は、2階および4階だけでなく、3階にも停止する。
これに対して、本実施形態では、低階床行きモードに決定されると、乗りかご10は、低階床の全ての階床に停止可能な状態となる。例えば、操作盤20から2階および4階が登録された場合には、乗りかご10は、低階床行きモードに決定されて、原則、2階および4階のみに停止する。しかし、乗りかご10に搭乗した利用者が乗りかご10内の操作パネルにより3階を追加登録した場合には、乗りかご10は、3階にも停止する。
なお、本実施形態では、表示盤44およびスピーカー46により、停止可能な階床が低階床である旨が、利用者に対して報知される。
本実施形態によれば、乗りかご10を効率良く運転させて、利用者を効率良く運ぶことができる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係るエレベータについて説明する。なお、本実施形態は、第2の実施形態の変形例であるため、重複部分には同一符号を付して、その部分の構成の説明を省略する。
本発明の第5の実施形態に係るエレベータについて説明する。なお、本実施形態は、第2の実施形態の変形例であるため、重複部分には同一符号を付して、その部分の構成の説明を省略する。
第2の実施形態では、行き先階床の登録の重複をなくし、乗りかご10の配車効率を向上させるために、既に登録された階床と同一の階床が追加登録された場合には、その追加登録は無視される。そうすると、混雑時には、満車のために乗りかご10に乗車できず、かつ、満車の乗りかご10が出発するまで乗りかご10の登録も行うことができないことがある。
そこで、本実施形態では、操作盤20には、「追加登録ボタン」が設けられている。「決定ボタン」の代わりに、この「追加登録ボタン」を押すことにより、登録した階床が無視されず、混雑時に、同じ行き先階床に停止する2台の乗りかご10を呼び出すことができる。
[他の実施形態]
上記の実施形態は単なる例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、階床を低階床、中階床、高階床の3つのグループに分けたが、2つのグループに分けても、4つ以上のグループに分けても構わない。また、各グループに属する階床の数は、任意に設定することができる。また、上記の実施形態では、第1ランダムモードおよび第2ランダムモードの2つのランダムモードを設けたが、1つのみであっても良いし、3つ以上のランダムモードを設けても良い。さらに、上記の実施形態では、乗りかご10の運転モードは、5つの運転モードから選択されたが、その他の運転モードを設けても良い。
上記の実施形態は単なる例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、階床を低階床、中階床、高階床の3つのグループに分けたが、2つのグループに分けても、4つ以上のグループに分けても構わない。また、各グループに属する階床の数は、任意に設定することができる。また、上記の実施形態では、第1ランダムモードおよび第2ランダムモードの2つのランダムモードを設けたが、1つのみであっても良いし、3つ以上のランダムモードを設けても良い。さらに、上記の実施形態では、乗りかご10の運転モードは、5つの運転モードから選択されたが、その他の運転モードを設けても良い。
また、第1の実施形態の2つ目の例(図7(a))では、利用者H〜Jにより「5階」、「7階」および「6階」が登録されると(S10)、1号機10aの運転モードが「中階床行きモード」に決定されて(S25)、1号機10aの行き先階床が「5階」、「6階」および「7階」に設定される(図7(b)参照)旨、説明した。しかし、利用者Hを利用者Aとともに低階床行きモードの1号機10aに乗り込ませて、利用者Iを第2ランダムモードに設定変更した2号機10bに乗り込ませて、利用者Jを利用者Fとともに第2ランダムモードの1号機10aに乗り込ませても良い。そうすると、さらに配車効率が向上する。
10…乗りかご、12…巻上機、14…シーブ、16…主ロープ、18…釣合いおもり、20…操作盤、21…選択ボタン、22…決定ボタン、23…取消ボタン、24…ディスプレイ、30…運転制御装置、40…エレベータホール、42…搭乗扉、44…表示盤、46…スピーカー
Claims (6)
- 3以上の階床間を昇降する複数の乗りかごと、
利用者が前記複数の乗りかごに搭乗する乗り場に設置されて、複数の利用者が前記乗りかごの行き先階床を登録する操作盤と、
前記操作盤に登録された複数の行き先階床に基づいて前記複数の乗りかごの運転モードを決定して、前記操作盤に登録された複数の行き先階床を前記乗りかごの行き先階床に設定して、前記乗りかごの運転を制御する運転制御装置と、
を具備し、
前記運転制御装置が決定する運転モードには、前記3以上の階床のうち低階床のみを前記乗りかごの行き先階床とする低階床行きモード、前記3以上の階床のうち高階床のみを前記乗りかごの行き先階床とする高階床行きモード、および、前記3以上の階床の低階床および高階床のいずれも行き先階床とするランダムモードが含まれることを特徴とするエレベータシステム。 - 前記乗り場内の利用者に対して前記運転制御装置が設定した前記乗りかごの行き先階床を表示する表示盤を具備したことを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
- 前記乗り場内の利用者に対して前記運転制御装置が設定した前記乗りかごの行き先階床を音声で報知するスピーカーを具備したことを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータシステム。
- 前記運転制御装置は、エレベータが混雑しているか否かを判断する手段を有し、エレベータが混雑している場合には、エレベータが混雑していない場合に比べて、前記運転制御装置が設定可能な行き先階床の数が増えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のエレベータシステム。
- 前記運転制御装置は、行き先階床の登録が行われた時点で前記複数の乗りかごの運転が制御されているか否かによりエレベータが混雑しているか否かを判断することを特徴とする請求項4に記載のエレベータシステム。
- 前記複数の乗りかごが4以上の階床間を昇降して、前記運転制御装置が決定する運転モードには、前記4以上の階床のうち中階床のみを前記乗りかごの行き先階床とする中階床行きモードが含まれることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載のエレベータシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010220259A JP2012071980A (ja) | 2010-09-30 | 2010-09-30 | エレベータシステム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010220259A JP2012071980A (ja) | 2010-09-30 | 2010-09-30 | エレベータシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=46168536
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JP2010220259A Withdrawn JP2012071980A (ja) | 2010-09-30 | 2010-09-30 | エレベータシステム |
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JP (1) | JP2012071980A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015218036A (ja) * | 2014-05-19 | 2015-12-07 | 株式会社日立製作所 | エレベータ群管理システム及びその方法 |
CN105253727A (zh) * | 2014-07-11 | 2016-01-20 | 富士达株式会社 | 电梯群管理系统和电梯群管理方法 |
CN114572781A (zh) * | 2022-03-02 | 2022-06-03 | 山东声智物联科技有限公司 | 电梯控制方法、装置、电子设备及可读存储介质 |
-
2010
- 2010-09-30 JP JP2010220259A patent/JP2012071980A/ja not_active Withdrawn
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