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JP2012069188A - 光検出処理回路、再生装置 - Google Patents

光検出処理回路、再生装置 Download PDF

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JP2012069188A
JP2012069188A JP2010211894A JP2010211894A JP2012069188A JP 2012069188 A JP2012069188 A JP 2012069188A JP 2010211894 A JP2010211894 A JP 2010211894A JP 2010211894 A JP2010211894 A JP 2010211894A JP 2012069188 A JP2012069188 A JP 2012069188A
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Akihiro Sonoura
章弘 園浦
Toshihiro Horigome
俊宏 堀籠
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Sony Corp
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Abstract

【課題】ホモダイン方式を採用する再生装置において、フォトディテクタを含む光検出処理回路のSNRを従来よりも向上させる。
【解決手段】第1のPD(フォトダイオード)のアノードに対して第2のPDのカソードを接続し、第1のPDのカソードからの出力電流と第2のPDのアノードからの出力電流とを合成した第1の合成電流について電流−電圧変換を行う第1の電流−電圧変換部と、第1のPDのアノードからの出力電流と第2のPDのカソードからの出力電流とを合成した第2の合成電流について電流−電圧変換を行う第2の電流−電圧変換部とを備えると共に、上記第1の電流−電圧変換部による出力と上記第2の電流−電圧変換部による出力との差分信号を生成する差分信号生成部を備える。第1のPDのアノードと第2のPDのカソードの出力電流の合成電流のみでなく、第1のPDのカソードと第2のPDのアノードの出力電流の合成電流も用いて再生信号を得ることができるため、再生信号レベルを増大でき、SNRの向上が図られる。
【選択図】図6

Description

本発明は、いわゆるホモダイン検波による信号再生を行う場合に好適な光検出処理回路と、当該光検出処理回路を備えて光記録媒体に記録された情報の再生を行う再生装置とに関する。
特開2008−65961号公報
光の照射により信号の記録/再生が行われる光記録媒体として、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc:登録商標)などのいわゆる光ディスク記録媒体(単に光ディスクとも称する)が普及している。
このような光ディスクに関し、検出信号(再生信号)のSNR(信号対雑音比)の低下を改善するための手法として上記特許文献1などに開示されるようなホモダイン方式(ホモダイン検波方式)が提案されている。
周知のようにホモダイン方式は、検出対象とする光(信号光)に対し、参照光としてのコヒーレントな光(DC光)を干渉させた光を検波することで、信号増幅を図る技術である。
このようなホモダイン方式に対しては、いわゆる差動検出という手法が組み合わされる。具体的には、信号光に対し、それと同位相による参照光を干渉させた光と、逆位相による参照光を干渉させた光とをそれぞれ個別に受光し、それらの受光信号の差分をとることで、信号増幅とノイズの抑制の双方が図られるようにするというものである。
図8は、ホモダイン方式が採用される場合の光学系の構成の概要を示している。
ホモダイン方式を採用する場合の光学系としては、光ディスクDからの反射光(信号光)を得るための構成に加えて、上述の参照光を得るためのミラー系が設けられる点が特徴となる。
具体的に、この場合において光源であるレーザ100より出射されたレーザ光は、コリメーションレンズ101を介して平行光となるようにされた後、1/2波長板102を介して偏光ビームスプリッタ103に入射する。レーザ光は、例えばそのS偏光成分が偏光ビームスプリッタ103にて反射され、P偏光成分が偏光ビームスプリッタ103を透過する。このとき、1/2波長板102の作用によって、偏光ビームスプリッタ103による分光比は1:1となるようにされている。
偏光ビームスプリッタ103にて反射されたレーザ光は、1/4波長板104→対物レンズ105を介して、光ディスクDの記録面(反射面)に集光し、これに応じて光ディスクDに記録された信号を反映した信号光が得られる。光ディスクDより得られた信号光は、対物レンズ105→1/4波長板104を介して偏光ビームスプリッタ103に入射する。
信号光は、1/4波長板104による作用と光ディスクDでの反射時の作用とにより、偏光ビームスプリッタ103に対してP偏光で入射する。このため信号光は偏光ビームスプリッタ103を透過することになる(図中実線矢印)。
一方、偏光ビームスプリッタ103を透過したレーザ光(P偏光)は、参照光として機能することになる(図中の破線)。偏光ビームスプリッタ103を透過した参照光は、1/4波長板106を介してミラー107に入射する。そして、当該ミラー107にて反射された参照光が、1/4波長板106を介して偏光ビームスプリッタ103に入射する。このように偏光ビームスプリッタ103に入射する参照光(復路光)は、先の信号光の場合と同様に、1/4波長板106による作用とミラー107での反射時の作用とによって、その偏光方向が往路側と90°異なる(この場合はS偏光となる)ようにされ、その結果、上記参照光は偏光ビームスプリッタ103にて反射される。
上記のようにして偏光ビームスプリッタ103は、信号光と参照光とを出力するようにされる。偏光ビームスプリッタ103から出力された信号光と参照光は、1/2波長板208及び偏光ビームスプリッタ109と、集光レンズ110及び第1ホモダイン検波用ディテクタPD1と、集光レンズ111及び第2ホモダイン検波用ディテクタPD2とを備えて成るホモダイン検波用光学系に導かれる。
図示するようにこのホモダイン検波用光学系では、信号光及び参照光が1/2波長板108を介して偏光ビームスプリッタ109に入射する。偏光ビームスプリッタ109は、先の偏光ビームスプリッタ103と同様にP偏光を透過しS偏光を反射するように構成されている。この偏光ビームスプリッタ109を透過した光は、集光レンズ110を介して第1ホモダイン検波用ディテクタPD1の受光面上に集光し、また偏光ビームスプリッタ109にて反射された光は集光レンズ111を介して第2ホモダイン検波用ディテクタPD2の受光面上に集光する。
このとき、1/2波長板108は、偏光ビームスプリッタ103側より入射する信号光と参照光の偏光方向を、光の進行方向に対し時計回りに45°回転させるようにその取り付け角度(回転角度)が調整されており、その結果、第1ホモダイン検波用ディテクタPD1に対しては、同位相の信号光・参照光が照射される。一方、第2ホモダイン検波用ディテクタPD2に対しては、信号光と、該信号光に対し位相が180°(π)異なるようにされた参照光とが照射される。
以下、第1ホモダイン検波用ディテクタPD1側で得られる受光信号(同位相の関係となる信号光+参照光の受光信号)については受光信号D_hm1、第2ホモダイン検波用ディテクタPD2側で得られる受光信号(逆位相の関係となる信号光+参照光の受光信号)については受光信号D_hm2と表記する。
なお、周知のようにホモダイン方式は、光の干渉効果を利用したものであり、その実現のためには信号光と参照光の光路長を一致させることを要する。このため実際には、ミラー18を光軸方向に駆動して信号光と参照光との光路長が一致するように制御するための光路長サーボ系が設けられるものとなるが、図8ではその図示は省略している。
図9は、上記のようなホモダイン検波用光学系によって得られる受光信号に基づき差動検出を行う従来の光検出処理回路の構成例を示している。
先ず、図のように第1ホモダイン検波用ディテクタPD1、第2ホモダイン検波用ディテクタPD2は、それぞれフォトダイオードで構成される。以下、第1ホモダイン検波用ディテクタPD1としてのフォトディテクタを第1フォトディテクタPD1と、また第2ホモダイン検波用ディテクタPD2としてのフォトダイオードを第2フォトダイオードPD2と称する。
図示するようにこれら第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2のそれぞれには、電流モードでの使用のために逆方向のバイアス電圧(V)が与えられている。
第1フォトダイオードPD1による受光信号(受光電流)D_hm1は、オペアンプOPと帰還抵抗R1とを備えたI−V変換回路121に入力されて電流−電圧変換が為された後、コンパレータ123に対して入力される。
同様に、第2フォトダイオードPD2による受光信号(受光電流)D_hm2は、オペアンプOP2と帰還抵抗R2とを備えたI−V変換回路122に入力されて電流−電圧変換が為された後、コンパレータ123に対して入力される。
コンパレータ123は、電流−電圧変換後の受光信号D_hm1と受光信号D_hm2との差分信号を生成する。つまりこれにより、前述の差動検出が行われることになる。
この差動検出により、信号光の二乗検波信号成分や参照光の二乗検波信号成分など不要な成分が除去(相殺)されて、参照光の光強度に応じて増幅された信号光の成分が抽出される。
このような差動検出により得られた信号光についての再生信号を、以下、RF信号と称する。
また、図10は、ホモダイン検波用光学系にて得られる受光信号に基づく差動検出を行う従来の光検出処理回路の他の構成例を示している。
この図10に示す光検出処理回路の構成例は、上記特許文献1の図7において開示されているものである。
具体的に、この場合の光検出処理回路では、第1フォトダイオードPD1のアノードと第2フォトダイオードPD2のカソードとを接続している。これら第1フォトダイオードPD1と第2フォトダイオードPD2との直列接続回路に対し、電流モードでの使用のための逆方向バイアス電圧が与えられている。
そして、これら第1フォトダイオードPD1と第2フォトダイオードPD2との接続点からの出力信号(電流)を、オペアンプOPと帰還抵抗Rとを備えたI−V変換回路124に入力するものとしている。
ここで、この図10に示す構成例は、フォトダイオードのアノード側の出力電流とカソード側の出力電流とが逆位相の関係となることを利用して差動検出を行うものとなる。すなわち、図10の構成によれば、第1フォトダイオードPD1のアノード側に得られる受光信号D_hm1と、第2フォトダイオードPD2のカソード側に得られる受光信号D_hm2’(図9の場合における受光信号D_hm2とは逆位相の信号となる)とが合成(加算)されて、I−V変換回路124による電流−電圧変換が行われることになるが、このことにより、図9に示したRF信号(受光信号D_hm1−受光信号D_hm2)と同等の信号が得られるようになる。換言すれば、図9に示したコンパレータ123を省略して、差動検出を行うことができるものである。
また、図10に示す構成例によれば、図9に示す構成例とする場合よりもSNR(信号対雑音比)の向上が図られる。
ここで、ホモダイン方式を採用しない通常の再生動作を行った場合における再生信号のレベルを「1」(1s)とおくと、図9及び図10の場合でホモダイン検波及び差動検出の作用によって得られるRF信号のレベルは、「2」と表現することができる。
これに対し、ノイズについては、I−V変換回路における電流−電圧変換ノイズが支配的なものとなる。このため、I−V変換回路を2つ有する図9の回路の場合では、ノイズレベルは「√2」(√2*n)と表記できる。これに対し、図10の回路ではI−V変換回路を1つ削減できるため、そのノイズレベルは「1」と表記することができる。
上記のようにして、図10に示した構成例によれば、図9の構成例に対してSNRの向上が図られる。
しかしながら、SNRについてはこれを向上できるに越したことはなく、その更なる向上が要請されていると言える。
本発明はかかる課題に鑑み為されたもので、ホモダイン方式を採用する場合において、フォトディテクタを含む光検出処理系におけるSNRのさらなる向上を図ることをその目的とする。
このため本発明では、光検出処理回路として以下のように構成することとした。
すなわち、第1のフォトダイオードと、上記第1のフォトダイオードのアノードに対してそのカソードが接続された第2のフォトダイオードとを備える。
また、上記第1のフォトダイオードのカソードからの出力電流と上記第2のフォトダイオードのアノードからの出力電流とを合成した第1の合成電流について電流−電圧変換を行う第1の電流−電圧変換部を備える。
また、上記第1のフォトダイオードのアノードからの出力電流と上記第2のフォトダイオードのカソードからの出力電流とを合成した第2の合成電流について電流−電圧変換を行う第2の電流−電圧変換部を備える。
また、上記第1の電流−電圧変換部による出力と上記第2の電流−電圧変換部による出力との差分信号を生成する差分信号生成部を備えるようにした。
また、本発明では再生装置として以下のように構成することとした。
つまり、第1のフォトダイオードと、上記第1のフォトダイオードのアノードに対してそのカソードが接続された第2のフォトダイオードと、上記第1のフォトダイオードのカソードからの出力電流と上記第2のフォトダイオードのアノードからの出力電流とを合成した第1の合成電流について電流−電圧変換を行う第1の電流−電圧変換部と、上記第1のフォトダイオードのアノードからの出力電流と上記第2のフォトダイオードのカソードからの出力電流とを合成した第2の合成電流について電流−電圧変換を行う第2の電流−電圧変換部と、上記第1の電流−電圧変換部による出力と上記第2の電流−電圧変換部による出力との差分信号を生成する第1の差分信号生成部とを備える第1の光検出処理回路を備える。
また、光源より出射された光を分光して得た第1の光と第2の光について、上記第1の光を対物レンズを介して光記録媒体の記録層に照射し、上記第2の光をミラーに対して照射することによって、上記記録層から得られる上記第1の光の反射光を信号光、上記ミラーによる上記第2の光の反射光を参照光としてそれぞれ得ると共に、上記第1のフォトダイオードと上記第2のフォトダイオードのうちの一方に対して、互いの位相が一致するように調整された上記信号光と上記参照光とを受光させ、他方に対してその位相差が180°となるように調整された上記信号光と上記参照光とを受光させるように構成された光学系を備える。
また、上記第1の差分信号生成部により得られた上記差分信号に基づき、上記記録層に記録された情報についての再生信号を得る再生部を備えるようにした。
上記本発明の光検出処理回路によれば、第1のフォトダイオードのアノードと第2のフォトダイオードのカソードの出力電流の合成電流のみでなく、第1のフォトダイオードのカソードと第2のフォトダイオードのアノードの出力電流の合成電流も用いて再生信号を得ることができるため、図10に示した構成例と比較して、再生信号の信号レベルを略2倍とすることができる。またノイズレベルについては、電流−電圧変換部を2つ有するため、図10の構成例と比較として√2倍となる。
従って、図10に示した構成例の場合の信号レベルが前述のように「2」、ノイズレベルが「1」であるとすると、本発明の光検出処理回路の信号レベルは「4」、ノイズレベルは「√2」となり、この結果、図10の構成例の場合よりもSNR(信号対雑音比)の向上が図られる。
上記のように本発明によれば、ホモダイン方式を採用する再生装置において、その光検出処理回路のSNRを従来よりも向上することができる。
実施の形態で再生対象とする光記録媒体の断面構造を示した図である。 実施の形態の再生装置が備える主に光学系の構成について説明するための図である。 実施の形態としての再生装置全体の内部構成について説明するための図である。 具体的な光路長サーボの手法について説明するための図である。 実施の形態の光検出処理回路の構成について説明するための図である。 実施の形態の光検出処理回路のSNRについて説明するための図である。 光路長サーボ用の光検出系に適用した場合の光検出処理回路の構成を示した図である。 ホモダイン方式が採用される場合の光学系の構成の概要を示した図である。 従来の光検出処理回路の構成例を示した図である。 従来の光検出処理回路の他の構成例を示した図である。るための図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明していく。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。

<1.再生対象とする光記録媒体>
<2.再生装置の構成>
<3.光路長サーボの具体的手法について>
<4.光検出処理回路の構成>
<5.変形例>
<1.再生対象とする光記録媒体>

図1は、実施の形態において再生対象とする光記録媒体1の断面構造を示した図である。
光記録媒体1は、ディスク状の光記録媒体とされ、回転駆動される光記録媒体1に対するレーザ光照射が行われて記録信号の再生が行われる。なお、光記録媒体とは、光の照射により情報の再生が行われる記録媒体を総称したものである。
本例の場合、光記録媒体1は、ピット(エンボスピット)の形成により情報が記録されたいわゆるROM型(再生専用型)の光記録媒体であるとする。
図1に示されるように光記録媒体1には、上層側から順にカバー層2、記録層(反射膜)3、基板4が形成されている。
ここで、本明細書において「上層側」とは、後述する実施の形態としての再生装置側からのレーザ光が入射する面を上面としたときの上層側を指す。つまりこの場合、光記録媒体1に対しては、カバー層2側からレーザ光が入射することになる。
光記録媒体1において、基板4は、例えばポリカーボネートやアクリルなどの樹脂で構成され、図示するようにその上面側にはピットの形成に伴う凹凸の断面形状が与えられている。
このようにピットが形成された基板4は、例えばスタンパを用いた射出成形などにより生成される。
そして、上記凹凸形状が与えられた基板4の上面側に対して、例えば金属などによる反射膜が成膜され、これにより記録層3が形成される。
記録層3の上層側に形成されるカバー層2は、例えば紫外線硬化樹脂をスピンコート法等により塗布した後、紫外線照射による硬化処理を施すことで形成されたものとなる。
カバー層2は、記録層3の保護のために設けられている。
<2.再生装置の構成>

図2は、上記により説明した光記録媒体1についてホモダイン方式による信号再生を行う実施の形態としての再生装置が備える主に光学ピックアップOPの内部構成について説明するための図である。
なお図中において、光記録媒体1とスピンドルモータ(SPM)40とを除いた部分が、光学ピックアップOPとなる。
ここで、以下、再生装置の構成の説明から光路長サーボの説明までにおいては、説明の便宜上、第1ホモダイン検波用ディテクタPD1、第2ホモダイン検波用ディテクタPD2を含む光検出処理回路の構成は、先の図9に示したものと同様の構成が採られているとする。つまり、フォトディテクタごとに1対1の関係でI−V変換回路が設けられた構成である。
なお、このことは、第1光路長サーボ用ディテクタPD3、第2光路長サーボ用ディテクタPD4を含む光検出処理回路側についても同様とする。
図2において、光記録媒体1は、再生装置に装填されると、図中のスピンドルモータ40によって回転駆動される。
光学ピックアップOPは、このように回転駆動される光記録媒体1についての再生を行うためのレーザ光を照射するように構成されている。
光学ピックアップOP内には、再生のためのレーザ光源となるレーザ(半導体レーザ)10が設けられている。
該レーザ10より出射されたレーザ光は、コリメーションレンズ11を介して平行光となるようにされた後、1/2波長板12を介して偏光ビームスプリッタ(PBS)13に入射する。
このとき、上記偏光ビームスプリッタ13は、例えばP偏光を透過しS偏光を反射するように構成されているとする。その上で、上記1/2波長板12の取り付け角度(レーザ光の入射面内において光軸を中心した回転角度)は、上記偏光ビームスプリッタ13を透過して出力される光(P偏光成分)と反射して出力される光(S偏光成分)との比率(すなわち偏光ビームスプリッタ13による分光比)が1:1となるように調整されているとする。
偏光ビームスプリッタ13にて反射されたレーザ光は、1/4波長板14を介した後、2軸アクチュエータ16により保持された対物レンズ15を介して、光記録媒体1の記録層3に集光するようにして照射される。
2軸アクチュエータ16は、対物レンズ15をフォーカス方向(光記録媒体1に対して接離する方向)及びトラッキング方向(光記録媒体1の半径方向に平行な方向:上記フォーカス方向とは直交関係となる方向)に変位可能に保持する。
この場合の2軸アクチュエータ16にはフォーカスコイル、トラッキングコイルが備えられており、これらフォーカスコイル、トラッキングコイルにそれぞれ後述するフォーカスドライブ信号FD、トラッキングドライブ信号TDが供給されることで、対物レンズ15を上記フォーカス方向、上記トラッキング方向にそれぞれ変位させる。
記録層3に対してレーザ光が照射されることに応じては、該記録層3からの反射光(信号光)が得られる。該反射光は、対物レンズ15→1/4波長板14を介して、偏光ビームスプリッタ13に入射する。
このように偏光ビームスプリッタ13に入射する反射光(復路光)は、上記1/4波長板14による作用と記録層3における反射時の作用とにより、その偏光方向が、レーザ10側から入射し該偏光ビームスプリッタ13にて反射された光(往路光とする)の偏光方向に対して90°異なったものとなっている。すなわち、上記反射光はP偏光で偏光ビームスプリッタ13に入射する。
このため、復路光としての上記反射光は偏光ビームスプリッタ13を透過することになる。
なお、以下、このように偏光ビームスプリッタ13を透過することになる光記録媒体1の記録信号を反映した反射光のことを、信号光とも称する。
また、本実施の形態の再生装置において、レーザ10より出射され偏光ビームスプリッタ13を透過したレーザ光(P偏光)は、ホモダイン方式における参照光として機能する。
偏光ビームスプリッタ13を透過した参照光は、図中の1/4波長板17を介して、1軸アクチュエータ19により保持されたミラー18に入射する。
1軸アクチュエータ19は、ミラー18を、当該ミラー18に入射する参照光の光軸に平行な方向に変位可能に保持しており、図中の駆動信号Ddsにより駆動制御される。
この1軸アクチュエータ19は、後述する光路長サーボを実現するために設けられたものとなる。
なお、1軸アクチュエータ19としては、例えばボイスコイルモータ等の電磁方式によるものやピエゾ素子を用いたものなどを挙げることができる。
ミラー18にて反射された参照光は、1/4波長板17を介して偏光ビームスプリッタ13に入射する。
ここで、このように偏光ビームスプリッタ13に入射する参照光(復路光)は、1/4波長板17による作用とミラー18での反射時の作用とにより、その偏光方向が、往路光としての参照光とは90°異なるものとされる(つまりS偏光となる)。従って、上記復路光としての参照光は、偏光ビームスプリッタ13にて反射されることになる。
図中では、このように偏光ビームスプリッタ13にて反射された参照光を破線矢印により示している。
また図中では、前述のように偏光ビームスプリッタ13を透過した信号光を実線矢印により示している。
これら偏光ビームスプリッタ13から出力される信号光及び参照光は、ビームスプリッタ(無偏光ビームスプリッタ)20に入射し、該ビームスプリッタ20にてその一部が透過、一部が反射される。
ここで、ビームスプリッタ20にて反射された信号光及び参照光は、図のように参照光除去部21に導かれ、参照光が除去されて信号光のみとされた後、当該信号光が集光レンズ22を介して位置制御用受光部23の受光面上に集光する。
これら参照光除去部21、集光レンズ22、位置制御用受光部23から成る光学系は、対物レンズ15のフォーカスサーボ、トラッキングサーボを行うためのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号を生成するための受光系として設けられたものとなる。
ここで、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号については、光記録媒体1に記録された情報信号についての再生信号(RF信号)と比較してその周波数帯域が非常に低いため、検出光量が小であってもSNR(信号対ノイズ比)の悪化が抑制される。このため本例では、上記の受光系によって、エラー信号の検出用に信号光のみを分離してこれを独立に検出するものとしている。
なお、当該受光系において、参照光除去部21は、例えば偏光板や偏光ビームスプリッタ等で構成することができる。
また、図示されているように、位置制御用受光部23にて得られた受光信号については、受光信号D_psと表記する。
ビームスプリッタ20を透過した信号光及び参照光は、ビームスプリッタ(無偏光ビームスプリッタ)24に入射し、該ビームスプリッタ24にてその一部が透過、一部が反射される。
ビームスプリッタ24を透過した信号光及び参照光は、1/2波長板25及び偏光ビームスプリッタ26と、集光レンズ27及び第1ホモダイン検波用ディテクタPD1と、集光レンズ28及び第2ホモダイン検波用ディテクタPD2とを備えて成るホモダイン検波用光学系に導かれる。
また、ビームスプリッタ24にて反射された信号光及び参照光は、1/4波長版29及び1/2波長板30及び偏光ビームスプリッタ31と、集光レンズ32及び第1光路長サーボ用ディテクタPD3と、集光レンズ33及び第2光路長サーボ用ディテクタPD4とを備えて成る光路長サーボ用受光系に導かれる。
先ず、上記ホモダイン検波用光学系に関して、ビームスプリッタ24にて反射された信号光及び参照光は、1/2波長板25を介した後、偏光ビームスプリッタ26に入射する。該偏光ビームスプリッタ26は、先の偏光ビームスプリッタ13と同様にP偏光を透過しS偏光を反射するように構成されている。
図のように偏光ビームスプリッタ26を透過した光は、集光レンズ27を介して第1ホモダイン検波用ディテクタPD1の受光面上に集光し、また偏光ビームスプリッタ26にて反射された光は、集光レンズ28を介して第2ホモダイン検波用ディテクタPD2の受光面上に集光する。
ここで、先に説明したように偏光ビームスプリッタ13を透過した信号光(P偏光)と偏光ビームスプリッタ13にて反射された参照光(S偏光)は、その偏光方向が互いに直交する関係となっており、この時点では光の干渉は生じない。
ホモダイン検波用光学系において、1/2波長板25は、ビームスプリッタ24側より入射する信号光と参照光の偏光方向を、光の進行方向に対し時計回りに45°回転させるようにその取り付け角度(回転角度)が調整されている。
またホモダイン検波用光学系において、偏光ビームスプリッタ26によっては、その透過光と反射光とによって、信号光・参照光の双方が、それぞれ偏光方向の直交する光に分光されることになる。
このとき、偏光ビームスプリッタ26を透過した信号光・参照光は、共にP偏光であり、従ってこれらの光は同位相の光として集光レンズ27を介して第1ホモダイン検波用ディテクタPD1に集光される。つまりこの結果、第1ホモダイン検波用ディテクタPD1側では、信号光に対し、該信号光と同位相の参照光が合成された(干渉した)光が受光されることになる。
図示するように、当該第1ホモダイン検波用ディテクタPD1による受光信号については、受光信号D_hm1と表記する。
一方、偏光ビームスプリッタ26にて反射された信号光・参照光については、上述のように1/2波長板25によりそれらの光の偏光方向が時計回りに45°回転されることと、該偏光ビームスプリッタ26の分光面上での反射時の作用とにより、参照光の位相が、信号光の位相に対して180°(π)異なるようにされる。
このことで、第2ホモダイン検波用ディテクタPD2側では、信号光に対して、該信号光とは逆位相となる参照光が合成された(干渉した)光が受光されることになる。
当該第2ホモダイン検波用ディテクタPD2による受光信号については、受光信号D_hm2と表記する。
また、上述のように、ビームスプリッタ24にて反射された信号光及び参照光は、光路長サーボ用受光系に導かれる。
光路長サーボ用受光系において、ビームスプリッタ24にて反射された信号光及び参照光は、1/4波長板29及び1/2波長板30を介した後、偏光ビームスプリッタ31に入射する。この偏光ビームスプリッタ31としても、先の偏光ビームスプリッタ13,26と同様にP偏光を透過しS偏光を反射するように構成されている。
図のように偏光ビームスプリッタ31を透過した光は、集光レンズ32を介して第1光路長サーボ用ディテクタPD3の受光面上に集光し、また偏光ビームスプリッタ31にて反射された光は、集光レンズ33を介して第2光路長サーボ用ディテクタPD4の受光面上に集光する。
ここで、このような光路長サーボ用受光系の構成と先のホモダイン検波用光学系の構成とを比較すると、光路長サーボ用受光系は、ホモダイン検波用光学系の構成に対して1/4波長板29を追加したものとなっていることが分かる。この1/4波長板29は信号光(P偏光)と参照光(S偏光)の偏光方向は変えずに、参照光又は信号光の位相を90°遅らせるように調整されている。なお、1/2波長板30としても、先の1/2波長板25と同様に、ビームスプリッタ24側より入射する信号光と参照光の偏光方向を光の進行方向に対し時計回りに45°回転させるように調整されている。
このような1/4波長板29の追加によって、第1光路長サーボ用ディテクタPD3が受光する信号光及び参照光の合成光は、先の第1ホモダイン検波用ディテクタPD1が受光する同合成光に対して位相が90°ずれたものとなり、同様に、第2光路長サーボ用ディテクタPD4が受光する信号光及び参照光の合成光は、先の第2ホモダイン検波用ディテクタPD2が受光する同合成光に対して位相が90°ずれたものとなる。
換言すれば、第1ホモダイン検波用ディテクタPD1が「位相0°の信号光」と「位相0°の参照光」との合成光を受光し、第2ホモダイン検波用ディテクタPD2が「位相0°の信号光」と「位相180°の参照光」との合成光を受光するものであると表現すると、上記第1光路長サーボ用ディテクタPD3は「位相90°の信号光」と「位相90°の参照光」との合成光を受光し、上記第2光路長サーボ用ディテクタPD4は「位相90°の信号光」と「位相270°の参照光」との合成光を受光するものである。
図示するように、第1光路長サーボ用ディテクタPD3による受光信号については受光信号D_ds1と、また第2光路長サーボ用ディテクタPD4による受光信号については受光信号D_ds2とそれぞれ表記する。
図3は、実施の形態の再生装置全体の内部構成について説明するための図である。
なお図3において、光学ピックアップOPについては、2軸アクチュエータ16、1軸アクチュエータ19のみを抽出して示している。
またこの図では、スピンドルモータ40の図示は省略している。
図示するように光学ピックアップOPの外部には、図2に示した第1ホモダイン検波用ディテクタPD1による受光信号D_hm1と第2ホモダイン検波用ディテクタPD2による受光信号D_hm2とに基づき再生データを得るための構成として、第1I−V変換回路41、第2I−V変換回路42、コンパレータ43、及び再生処理部44が設けられる。
また、位置制御用受光部23による受光信号D_psに基づき2軸アクチュエータ16(対物レンズ15)についてのサーボ制御を行うための構成として、エラー信号生成回路45、サーボ回路46が設けられる。
さらに、光路長サーボを行うための構成として第1信号生成回路47、第2信号生成回路48、減算部49、ローパスフィルタ(LPF)50、加算部51、光路長サーボ回路52が設けられている。
なお、当該光路長サーボ系の構成については、後に改めて説明する。
ここで、前述した通り、後の光路長サーボについての説明までの間は、光検出処理回路の構成は先の図9に示した構成が採られているものとして扱う。
第1I−V変換回路41は、第1ホモダイン検波用ディテクタPD1からの受光信号D_hm1を入力し電流−電圧変換を行って、信号光に対して同位相の参照光が干渉した光についての再生信号を得る。
また、第2I−V変換回路42は、第2ホモダイン検波用ディテクタPD2からの受光信号D_hm2を入力し電流−電圧変換を行って、信号光に対して逆位相の参照光が干渉した光についての再生信号を得る。
第1I−V変換回路41、第2I−V変換回路42により得られたそれぞれの再生信号は、コンパレータ43に供給される。
コンパレータ43は、第1I−V変換回路41より供給される再生信号と第2I−V変換回路42より供給される再生信号との差分信号を生成する。換言すれば、当該コンパレータ43は、「信号光に同位相の参照光が干渉した光についての再生信号」−「信号光に逆位相の参照光が干渉した光についての再生信号」による演算を行うことに相当する。
このようなコンパレータ43の演算により、いわゆる差動検出が行われたことになる。当該差動検出によって、DC成分としての参照光成分が除去(相殺)され、増幅された信号光の成分を得ることができる。
ここで、ホモダイン検波で検出される受光信号D_hm1、D_hm2をそれぞれ数式により表すと、以下のようになる。
なお下記[式1][式2]においては、ビームスプリッタ24が入射光の50%を反射し50%を透過するという前提の下で、ビームスプリッタ24を透過した後の信号光の電界を1/2|Esig|、参照光の電界を1/2|Eref|としている。


D_hm1=1/4|Esig2+1/4|Eref2+1/2|Esig||Eref|cos(Δφ)
・・・[式1]


D_hm2=1/4|Esig2+1/4|Eref2−1/2|Esig||Eref|cos(Δφ)
・・・[式2]


これら[式1][式2]において、右辺の第1項目、第2項目はそれぞれ信号光の二乗検波信号、参照光の二乗検波信号である。そして第3項目が、ホモダインによる信号光と参照光の干渉信号(つまり抽出したい信号)である。
上述のように受光信号D_hm1,D_hm2については差動検出が行われ、その結果は、


D_hm1−D_hm2=|Esig||Eref|cos(Δφ) ・・・[式3]


と表される。
この[式3]より、ホモダイン検波(及び差動検出)による再生動作によれば、参照光(|Eref2)などのホモダイン信号以外の成分が除去されて、参照光の強度に応じて増幅された信号光が抽出されることが分かる。
説明を図3に戻す。
上記のようなコンパレータ43による差動検出で得られた再生信号については、第1I−V変換回路41、第2I−V変換回路42で得られる再生信号と区別する意味で、RF信号と表記する。
再生処理部44は、コンパレータ43によって得られたRF信号について、2値化処理や記録変調符号の復号化・エラー訂正処理など、記録データを得るために必要とされる再生処理を行い、上記記録データを再生した再生データを得る。
エラー信号生成回路45は、図2に示した位置検出用受光部23からの受光信号D_psに基づき、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEを生成する。
サーボ回路46は、エラー信号生成回路45にて生成されたフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに基づき、フォーカスサーボ信号、トラッキングサーボ信号をそれぞれ生成する。そして、これらフォーカスサーボ信号、トラッキングエラー信号から生成したフォーカスドライブ信号FD、トラッキングドライブ信号TDにより、光学ピックアップOP内の2軸アクチュエータ16のフォーカスコイル、トラッキングコイルをそれぞれ駆動する。
これにより、対物レンズ20についてのフォーカスサーボループ、トラッキングサーボループが形成される。
<3.光路長サーボの具体的手法について>

ここで、ホモダイン方式は、信号光に対して参照光を干渉させて信号増幅を図る手法であるため、信号光と参照光との光路長差は、可干渉距離内で且つ位相差を0とすることが望ましいものとされている。当該条件が満たされれば、ディテクタ上で検出される光強度が最大となるためである。
この点より、ホモダイン方式を採用する場合には、信号光と参照光との光路長差を上記の条件が満たされるように一定に保つために、光路長サーボを行うようにされる。
ここで具体的に、可干渉距離内で位相差を0とするにあたっては、ディテクタ上で検出される光強度(つまり受光信号D_hm1やD_hm2の信号レベル)が最大となるようにすればよい。つまりは、「D_hm1−D_hm2」と表記することのできるRF信号の振幅が最大となるようにすればよい。
但し、サーボ制御にあたり、入力信号の最大値を目標値とするのは安定したサーボ制御を実現する上で好ましくない。
そこで本例では、光路長サーボのエラー信号としては、「D_hm1−D_hm2」によるRF信号ではなく、これに対し90°の位相差を有するようにされた信号を用いるものとしている。
図4は、この点について説明するための図であり、図4(a)では信号光と参照光の光路長差を変化させたときのRF信号(D_hm1−D_hm2)の波形を示し、図4(b)ではRF信号に対し位相が90°ずれたものとなる「D_ds1−D_ds2」の波形を示している。
この図4を参照して分かるように、受光信号D_ds1と受光信号D_ds2との差動検出結果である「D_ds1−D_ds2」を光路長エラー信号として用いれば、光路長サーボ制御の目標値は、「0」とすることができる。
この点を踏まえた上で、図3に示す光路長サーボ系について説明する。
光路長サーボ系において、第3I−V変換回路47は、図2に示した第1光路長サーボ用ディテクタPD3からの受光信号D_ds1を入力し電流−電圧変換を行って、信号光(位相90°)に対して同位相の参照光が干渉した光についての再生信号を得る。
また、第4I−V変換回路48は、第2光路長サーボ用ディテクタPD4からの受光信号D_ds2を入力し電流−電圧変換を行って、信号光(位相90°)に対して逆位相の参照光が干渉した光についての再生信号を得る。
第3I−V変換回路47、第2I−V変換回路48により得られたそれぞれの再生信号は、コンパレータ49に供給される。
コンパレータ49は、第3I−V変換回路47より供給される再生信号と第4I−V変換回路48より供給される再生信号との差分信号を生成する。すなわち、これらの再生信号についての差動検出を行っているものであり、この結果、DC成分としての参照光成分が除去され、参照光の強度に応じて増幅された信号光の成分を得ることができる。
コンパレータ49の出力信号(差動検出結果)については、図のように信号DEoと表記する。
当該信号DEoは、ローパスフィルタ50を介して光路長サーボ回路51に入力される。
ここで、ローパスフィルタ50は、信号DEoとして得られる再生信号(RF信号との位相差が90°となる再生信号)の高周波成分を除去する。このローパスフィルタ50は、光路長サーボの周波数特性(サーボ帯域)がフォーカスサーボの周波数特性と同程度となるようにするために設けられる。すなわち、信号光と参照光の光路長差は主にディスクの面振れに伴って生じるので、これに応じ光路長サーボの周波数特性はフォーカスサーボの周波数特性と同程度とすることが要求されるものである。
以下、当該ローパスフィルタ50の出力を、光路長エラー信号DEと称する。
光路長サーボ回路52は、ローパスフィルタ50からの光路長エラー信号DEを入力し、当該光路長エラー信号DEの値が、所定の目標値で一定となるように1軸アクチュエータ19を駆動するための駆動信号Ddsを生成する。具体的にこの場合は、光路長エラー信号DEの値が0で一定となるようにするための駆動信号Ddsを生成し、当該駆動信号Ddsに基づき1軸アクチュエータ19を駆動制御する。
これにより、RF信号の振幅を最大とする光路長サーボ制御が実現される。
<4.光検出処理回路の構成>

これまでで説明した前提を踏まえた上で、本実施の形態の再生装置が備える光検出処理回路の構成について説明する。
図5は、実施の形態の光検出処理回路の構成について説明するための図として、第1ホモダイン検波用ディテクタPD1、及び第2ホモダイン検波用ディテクタPD2を含む光検出処理回路の回路構成を示している。
先ず、図のように第1ホモダイン検波用ディテクタPD1、第2ホモダイン検波用ディテクタPD2は、それぞれフォトダイオードで構成される。以下では、第1ホモダイン検波用ディテクタPD1としてのフォトダイオードを第1フォトダイオードPD1と、第2ホモダイン検波用ディテクタPD2としてのフォトダイオードを第2フォトダイオードPD2と表記する。
本実施の形態の光検出処理回路においては、先の図10に示した光検出処理回路と同様に、第1フォトダイオードPD1のアノードと第2フォトダイオードPD2のカソードとが接続され、これら第1フォトダイオードPD1と第2フォトダイオードPD2との直列接続回路に対し、第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2をそれぞれ電流モードで使用するための逆方向バイアス電圧が与えられている。
そして、これら第1フォトダイオードPD1と第2フォトダイオードPD2との接続点からの出力信号(電流)が、先の図3にも示した第2I−V変換回路42に入力される。ここで、図のように第1フォトダイオードPD1のアノードからの出力信号は「D_hm1」である。また、第2フォトダイオードPD2のカソードからの出力信号については、「D_hm2’」とする。上記接続点からは、これら信号D_hm1と信号D_hm2’の合成信号が出力される。
また、本実施の形態の光検出処理回路においては、第1フォトダイオードPD1のカソードからの出力信号(D_hm1’とする)と、第2フォトダイオードPD2のアノードからの出力信号D_hm2とをそれぞれカップリングコンデンサCCを介して合成し、当該合成された信号を第1I−V変換回路41に入力するものとしている。
具体的には、信号D_hm1’についてはカップリングコンデンサCC1を介し、信号D_hm2についてはカップリングコンデンサCC2を介して、これらの信号を合成している。
このようにして得られる合成信号(合成電流)「D_hm1’+D_hm2」が、第1I−V変換回路41に入力される。図示するように第1I−V変換回路41は帰還抵抗R1とオペアンプOP1とを備えており、上記合成信号「D_hm1’+D_hm2」について、電流−電圧変換を行ってコンパレータ43に出力する。
また、第2I−V変換回路42は、オペアンプOP2と帰還抵抗R2とを備えて構成され、先に説明したようにして入力される合成信号(合成電流)「D_hm1+D_hm2’」について電流−電圧変換を行ってコンパレータ43に出力する。
前述もしたようにコンパレータ43は、第1I−V変換回路41の出力と第2I−V変換回路42の出力との差分信号を生成する。具体的には、

(D_hm1’+D_hm2)−(D_hm1+D_hm2’)

による差分信号を生成するものである。
図6は、図5に示す光検出処理回路のSNR(信号対雑音比)について説明するための図である。
先ず、第1フォトダイオードPD1側で受光される光の強度は、先の[式1]に示したものと見ることができる。同様に、第2フォトダイオードPD2側で受光される光の強度については先の[式2]に示すものとみることができる。
図6においては、これら[式1][式2]における信号光・参照光の二乗検波信号成分(=1/4|Esig2+1/4|Eref2)を「A」とおき、検出対象であるホモダイン信号成分(=1/2|Esig||Eref|cos(Δφ))を「B・cosθ」としている。
従って、第1フォトダイオードPD1側で受光される光の強度は、図のように「A+B・cosθ」と表記し、第2フォトダイオードPD2側で受光される光の強度は「A−B・cosθ」と表記している。
また、この前提によると、第1フォトダイオードPD1のアノードからの出力電流D_hm1については「A+B・cosθ」と表記できる。一方、第1フォトダイオードPD1のカソードからの出力電流D_hm1’については、出力電流D_hm1と逆位相となることから、図のように「−1*(A+B・cosθ)」と表記できる。
同様にして、第2フォトダイオードPD2のアノードからの出力電流D_hm2は「A−B・cosθ」となり、第2フォトダイオードPD2のカソードからの出力電流D_hm2’は「−1*(A−B・cosθ)」と表記できる。
ここで、第1I−V変換回路41の出力は、「D_hm1’+D_hm2」と考えればよい。従って当該第1I−V変換回路41の出力は、「−1*(A+B・cosθ)+(A−B・cosθ)」より「−2*B・cosθ」と表すことができる。
一方、第2I−V変換回路42の出力は、「D_hm1+D_hm2’」と考えればよく、従って「(A+B・cosθ)+{−1*(A−B・cosθ)}」より「2*B・cosθ」と表すことができる。
この結果、コンパレータ43より出力されるRF信号の信号レベルは、図のように|4*B・cosθ|と表すことができる。
上記説明からも理解されるように、本実施の形態の光検出処理回路では、「D_hm1’+D_hm2」の合成信号についてのI−V変換、及び「D_hm1+D_hm2’」の合成信号についてのI−V変換によってそれぞれ実質的な差動検出が行われた上で、さらに、コンパレータ43によってこれら差動検出後の信号の差分をとることで、合計で2段階の差動検出が行われるものとなる。
このとき、検出すべき「B・cosθ」はこれらの差動検出ごとに2倍となり、結果としてRF信号の信号レベルは、ホモダイン方式を採用しない場合のレベルを「1」(1s)とおくと、「4」と表記することができる。
一方、本実施の形態の光検出処理回路は、I−V変換回路は2つ有するものとなっている。ここで、前述のように光検出処理回路におけるノイズとしては電流−電圧変換ノイズが支配的なものとなり、本実施の形態の光検出処理回路のノイズレベルは先の図9に示した構成例の場合と同様の「√2」(√2*n)と表すことができる。
以上の点より、本実施の形態の光検出処理回路のSNRについては、「4/√2」と表記できる。これは、前述の図10に示した構成例の場合のSNR=「2」と比較して向上されていることが分かる。
このようにして本実施の形態の光検出処理回路によれば、ホモダイン方式を採用する再生装置において、光検出処理回路のSNRを従来よりも向上することができる。
ここで、上記ではRF信号の生成側のみに実施の形態としての光検出処理回路の構成を適用する場合を例示したが、実施の形態の光検出処理回路の構成は、光路長サーボ側が有する光検出処理回路の構成としても好適に適用できる。
確認のため、図7に、その場合の光検出処理回路の構成を示しておく。
先の図5と対比して分かるように、この場合は図5における第1フォトダイオードPD1が第1光路長サーボ用ディテクタPD3(図のようにフォトダイオードで構成される:以下、第3フォトダイオードPD3とする)に置き換えられ、第2フォトダイオードPD2が第2光路長サーボ用ディテクタPD4(以下、第4フォトダイオードPD4とする)に置き換えられる。そして、第1I−V変換回路41が第3I−V変換回路47に、第2I−V変換回路42が第4I−V変換回路48に置き換えられ、コンパレータ43がコンパレータ49に置き換えられたものとなる。
なお、第3I−V変換回路47は第1I−V変換回路41と同様に帰還抵抗R1とオペアンプOP1とを備えて構成され、第4I−V変換回路48は第2I−V変換回路42と同様に帰還抵抗R2とオペアンプOP2とを備えて構成される。
図のように第3フォトダイオードPD3のアノードの出力電流が「D_hm3」、第4フォトダイオードPD4のアノードの出力電流が「D_hm4」である。また、図5における「D_hm1’」「D_hm2’」に対応させて、第3フォトダイオードPD3のカソードの出力電流を「D_hm3’」、第4フォトダイオードPD4のカソードの出力電流を「D_hm4’」と表記している。
<5.変形例>

以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明としてはこれまでで説明した具体例に限定されるべきものではない。
例えば光学系の構成は、実際の実施形態に応じて適宜最適とされる構成が採られればよく、本発明の範囲内において適宜変更が可能である。
また、再生対象とする光記録媒体については、ROM型の光記録媒体を例示したが、本発明としては、光記録媒体一般に広く好適に適用可能なものであり、例えば、下記の参考文献1に記載されるようなバルク状の記録層に空包などによるマークが深さ方向の複数位置に形成される多層記録媒体(バルク型記録媒体)に対しても好適に適用できる。

参考文献1・・・特開2008−176902号公報
1 光記録媒体、2 カバー層、3 記録層、4 基板、10 レーザ、11 コリメーションレンズ、12,25,30 1/2波長板、13,26,31 偏光ビームスプリッタ、14,17,29 1/4波長板、15 対物レンズ、16 2軸アクチュエータ、18,62 ミラー、19,63 1軸アクチュエータ、20,24 (無偏光)ビームスプリッタ、21 参照光除去部、22,27,28,32,33 集光レンズ、23 位置制御用受光部、PD1 第1ホモダイン検波用ディテクタ(第1フォトダイオード)、PD2 第2ホモダイン検波用ディテクタ(第2フォトダイオード)、PD3 第1光路長サーボ用ディテクタ(第3フォトダイオード)、PD4 第2光路長サーボ用ディテクタ(第4フォトダイオード)、40 スピンドルモータ(SPM)、41 第1I−V変換回路、42 第2I−V変換回路、43,49 コンパレータ、44 再生処理部、45 エラー信号生成回路、46 サーボ回路、47 第3I−V変換回路、48 第4I−V変換回路、50 ローパスフィルタ(LPF)、51 光路長サーボ回路、OP 光学ピックアップ

Claims (6)

  1. 第1のフォトダイオードと、
    上記第1のフォトダイオードのアノードに対してそのカソードが接続された第2のフォトダイオードと、
    上記第1のフォトダイオードのカソードからの出力電流と上記第2のフォトダイオードのアノードからの出力電流とを合成した第1の合成電流について電流−電圧変換を行う第1の電流−電圧変換部と、
    上記第1のフォトダイオードのアノードからの出力電流と上記第2のフォトダイオードのカソードからの出力電流とを合成した第2の合成電流について電流−電圧変換を行う第2の電流−電圧変換部と、
    上記第1の電流−電圧変換部による出力と上記第2の電流−電圧変換部による出力との差分信号を生成する差分信号生成部と
    を備える光検出処理回路。
  2. 上記第1のフォトダイオードのカソードと上記第1の電流−電圧変換部との間、及び上記第2のフォトダイオードのアノードと上記第2の電流−電圧変換部との間のそれぞれにカップリングコンデンサが挿入されている
    請求項1に記載の光検出処理回路。
  3. 第1のフォトダイオードと、
    上記第1のフォトダイオードのアノードに対してそのカソードが接続された第2のフォトダイオードと、
    上記第1のフォトダイオードのカソードからの出力電流と上記第2のフォトダイオードのアノードからの出力電流とを合成した第1の合成電流について電流−電圧変換を行う第1の電流−電圧変換部と、
    上記第1のフォトダイオードのアノードからの出力電流と上記第2のフォトダイオードのカソードからの出力電流とを合成した第2の合成電流について電流−電圧変換を行う第2の電流−電圧変換部と、
    上記第1の電流−電圧変換部による出力と上記第2の電流−電圧変換部による出力との差分信号を生成する第1の差分信号生成部と
    を備える第1の光検出処理回路と、
    光源より出射された光を分光して得た第1の光と第2の光について、上記第1の光を対物レンズを介して光記録媒体の記録層に照射し、上記第2の光をミラーに対して照射することによって、上記記録層から得られる上記第1の光の反射光を信号光、上記ミラーによる上記第2の光の反射光を参照光としてそれぞれ得ると共に、上記第1のフォトダイオードと上記第2のフォトダイオードのうちの一方に対して、互いの位相が一致するように調整された上記信号光と上記参照光とを受光させ、他方に対してその位相差が180°となるように調整された上記信号光と上記参照光とを受光させるように構成された光学系と、
    上記第1の差分信号生成部により得られた上記差分信号に基づき、上記記録層に記録された情報についての再生信号を得る再生部と
    を備える再生装置。
  4. 上記第1のフォトダイオードのカソードと上記第1の電流−電圧変換部との間、及び上記第2のフォトダイオードのアノードと上記第2の電流−電圧変換部との間のそれぞれにカップリングコンデンサが挿入されている
    請求項3に記載の再生装置。
  5. 第3のフォトダイオードと、
    上記第3のフォトダイオードのアノードに対してそのカソードが接続された第4のフォトダイオードと、
    上記第3のフォトダイオードのカソードからの出力電流と上記第4のフォトダイオードのアノードからの出力電流とを合成した第3の合成電流について電流−電圧変換を行う第3の電流−電圧変換部と、
    上記第3のフォトダイオードのアノードからの出力電流と上記第4のフォトダイオードのカソードからの出力電流とを合成した第4の合成電流について電流−電圧変換を行う第4の電流−電圧変換部と、
    上記第3の電流−電圧変換部による出力と上記第4の電流−電圧変換部による出力との差分信号を生成する第2の差分信号生成部と
    を備える第2の光検出処理回路をさらに備え、
    上記光学系が、
    上記第3のフォトダイオードと上記第4のフォトダイオードのうちの一方に対して、上記第1及び第2のフォトダイオードが受光する上記信号光とは位相が90°ずれるように調整された上記信号光と、当該信号光と位相が一致するように調整された上記参照光とを受光させ、他方に対して、上記第1及び第2のフォトダイオードが受光する上記信号光とは位相が90°ずれるように調整された上記信号光と、当該信号光との位相差が180°となるように調整された上記参照光とを受光させるように構成されていると共に、
    上記光学系が備える上記ミラーを当該ミラーへの上記第2の光の入射光軸に平行な方向に駆動する1軸アクチュエータと、
    上記第2の光検出処理回路が備える上記第2の差分信号生成部が生成した上記差分信号に基づき、上記信号光と上記参照光との光路長を一致させるように上記1軸アクチュエータを駆動制御する光路長サーボ制御部とをさらに備える
    請求項3に記載の再生装置。
  6. 上記第3のフォトダイオードのカソードと上記第3の電流−電圧変換部との間、及び上記第4のフォトダイオードのアノードと上記第4の電流−電圧変換部との間のそれぞれにカップリングコンデンサが挿入されている
    請求項5に記載の再生装置。
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