JP2012067106A - グリコシル化抗体 - Google Patents
グリコシル化抗体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012067106A JP2012067106A JP2011227299A JP2011227299A JP2012067106A JP 2012067106 A JP2012067106 A JP 2012067106A JP 2011227299 A JP2011227299 A JP 2011227299A JP 2011227299 A JP2011227299 A JP 2011227299A JP 2012067106 A JP2012067106 A JP 2012067106A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibody
- cells
- dose
- activity
- antibodies
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Abstract
【解決手段】該モノクローナル抗体またはその誘導体若しくはフラグメントのFc領域若しくはFc領域等価物において二分化混成型N−グリコシル化パターンを有し、該抗体が少なくとも10倍増加したADCC活性と少なくとも10%減少したCDC活性を有することを特徴とする。該抗体二分化N-アセチルグルコサミン基を有するヒト型化抗体。
【選択図】なし
Description
本発明は、ガンの治療のための薬物の調製のための抗体の使用にも関する。
1. 受動的な抗体療法:
治療目的のために、生物のある機能のために必要なその生物の抗体を供給するのが可能である。この種の適用は受動的な免疫療法と呼ばれていて、例えばガンの免疫療法〔グレニーとジョンソン(Glennie M.J. and Johnson P.W.M.), Immunol.Today (2000), 21:403〕、中毒〔シポーとゴイフォン(Chippaux J.P. and Goyffon M.), Toxicon (1998), 36:823; サボローとシェルマン(Sabouraud A, Scherrmann JM.), Therapie (1994), 49:41〕、感染症〔カサデボールとシャーフ(Casadevall A and Scharff M.D.), Clin.Infect.Dis. (1995), 21:150〕等さまざまな医療適用において用いられる。これらの場合、適切に免疫された動物に由来した、または免疫グロブリン遺伝子の不死化を介してさまざまな生物学的若しくは分子生物学的技術(例えばハイブリドーマ技術、バクテリオファージ-ディスプレイテクニック、その他)によって細胞から回収されることができる抗体が、用いられ得る。
免疫系を調整するために、抗原による免疫化を用いることができる。抗原は、抗体が結合することができる分子、分子複合体または全部の有機体である。すべての抗原が、免疫反応を誘発するというわけではない、すなわち、すべての抗原が、免疫原であるというわけではない。ある種の小分子は免疫系(ハプテン)によって記録されず、そのようなより小さい分子は、適切な形態で免疫系に提出されることができ、そして、このように、免疫原にされる。この種の方法は、免疫原の分子(いわゆるキャリア分子)に対するハプテンの結合である。能動的免疫法のために、欧州特許1140168号にて説明したように、抗体製剤もまた用いることができる。
特定のTAAは、ガンの予防および/または治療のための免疫療法薬の開発に関連した「標的」として定義される。TAAは、好ましくは腫瘍細胞の細胞膜上に発現される構造であり、このことにより非悪性組織と比較して区別を可能とする。そして、このように、特異的抗体の診断および治療的な使用の標的として見ることができる。
にもかかわらず、ヒト型化抗体の場合であっても、多量の抗体の適用が副作用を導き得ることがしばしば報告され、その副作用はしばしば用量依存的である。これらの副作用は、下痢、熱、冷え、気管支痙攣(即時型アレルギー性反応、ITAR)等であることがある。
間接的効果には、細胞傷害性を有する細胞(例えば単球およびマクロファージ)を補充することが含まれる。抗体によって媒介されるこの種の殺細胞作用は抗体依存性の、細胞の介在する細胞傷害作用(ADCC)と呼ばれている。モノクローナル抗体もまた補体と結合して直接的な細胞傷害作用をもたらし、補体依存性細胞傷害作用(CDC)として知られている。そして、ADCC(抗体依存性細胞介在性細胞傷害作用)においては、モノクローナル抗体のFcフラグメントは、単球、マクロファージ、顆粒白血球およびナチュラルキラー細胞で見られるFc受容体と結合する。これらの細胞は、次々に結合した腫瘍細胞をのみ込んで、それを破壊する。ナチュラルキラー細胞は細胞死に至らしめるサイトカインを分泌し、そして、それらもB細胞を補充する。
補体活性化によって誘発される負の副作用に関して、他の抗体(OKT3)の研究は、これらの観察をサポートした。
本発明による抗体は優先して、親の抗体の重鎖可変領域および重鎖定常領域のアミノ酸配列を少なくとも含む。最も好ましくは、本発明抗体のアミノ酸配列は親の抗体と同一である。好ましくは、本発明抗体はルイスY抗原に向けられている。
親の抗体の臨床有効性はヒトIgG1分子のFc部分の生物活性に関連していて、それは抗体依存性細胞性細胞傷害作用(ADCC)および補体依存性細胞傷害作用(CDC)を誘発する際のその効率で決定される。特にADCC機能はFc部分のグリコシル化に依存し、そして、それは顆粒白血球および単球上のFcγRIIIと相互作用する〔ライフリ等(Lifely et al.), 1995, Glycobiology, 5(8), 813-822〕。
本発明によれば、抗体、またはその誘導体若しくはフラグメントは、親抗体のCDC活性に比較して少なくとも10%減少、または少なくとも20%減少、または少なくとも40%減少したCDC活性を有している。
本発明の抗体、またはその誘導体若しくはフラグメントは、核フコシル化を含むこともあれば含まないこともある。それはマウス抗体、キメラ抗体、ヒトまたはヒト型化抗体であり得るが、好ましくはヒト型化抗体である。より好ましい態様では、該抗体はIgG、またはそのフラグメント若しくは誘導体であり、好ましくはIgG1またはそのフラグメント若しくは誘導体である。さらなる態様においては、本発明の抗体は、ヒト免疫IgGのFc領域と等価な領域を含む融合タンパク質である。
さらにはこの抗体の薬剤としての使用も請求している。
該薬剤は患者における腫瘍細胞、特に、固形ガン、例えば腫瘍または上皮起源の播種性腫瘍細胞の成長を低下させ若しくは阻害するための治療若しくは予防的薬物として用いることができる。さらに本発明の抗体は微小残存病変の治療にも用いることができる。
ここで使用する術語は、特に定義のない限り当該分野で一般に使用されるのと同様に用いられる。
「抗体」の語は、抗体、抗体の誘導体またはそのフラグメントを含む。抗体のフラグメント中には抗体の相同体や機能等価物があり、Fc領域またはFc領域との相同領域または少なくともその一部とともに、免疫グロブリンの結合領域またはこの結合領域を模倣したペプチドを含む任意のポリペプチドが包含される。免疫グロブリンの結合領域またはその等価物を含み、別のポリペプチドと融合したキメラ分子が包含される。例示的な抗体分子は無傷の免疫グロブリン分子であり、パラトープを含む免疫グロブリン分子の部分であって、Fab、Fab′、F(ab′)2、FcおよびF(V)として知られる部分が含まれる。
好ましくはその細胞は動物細胞であり、より好ましくは哺乳類の細胞である。これらは例えば、BSC―1細胞、LLC―MK電池、CV―1細胞、CHO細胞、コス細胞、ネズミの細胞、ヒト細胞、HeLa細胞、293の細胞、VERO細胞、MDBK細胞、MDCK細胞、MDOK細胞、CRFK細胞、RAF細胞、TCMK細胞、LLC―PK細胞、PK15細胞、WI―38細胞、MRC―5細胞、T―FLY細胞、BHK細胞、SP2/0、NS0細胞またはその誘導体が可能である。
また欧州特許1176195号には、発明抗体のFc部分のグリコシル化パターンを改めるさらなる技術が記述されている。
ここで用いられる抗体依存性細胞性細胞傷害作用(ADCC)の語は、キラー細胞、天然キラー細胞、活性化マクロファージ等のエフェクター細胞表面に存在するFc受容体と抗体のFc領域との結合を介しエフェクター細胞を活性化して、腫瘍細胞等に損傷を与える任意の作用をいう。ADCC活性の増加した抗体は当業者に知られた任意の適切な方法で決定することができる。一般に認められた方法を実施例に記載している。
補体依存性細胞傷害作用(CDC)の語は、補体活性化と結合による直接の細胞傷害作用として定義される。抗体は細胞表面でその標的、例えば腫瘍細胞と結合し、「補体カスケード」としても知られる補体系を起動させて、文字通り細胞膜に穴をあけて細胞の溶解と死をもたらす膜攻撃複合体を与える。CDC活性の低下した抗体は当業者に知られた任意の適切な方法で決定することができる。一般に認められた方法を実施例に記載している。
低下したCDC活性は、標的細胞の最大量の半数を溶解することのできるED50抗体濃度の増加として定義される。
発明抗体のルイスy抗原に対する結合活性は親抗体と比べて少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは100%である。
発明のグリコシル化抗体の軽鎖定常部の構築は親抗体と同様である。
驚くべきことに本発明のN−結合抗体グリコシル化パターンはまた、親抗体と比べて見られるオリゴ糖構造の量が減少したため、高い相同性も示した。このため、新たに産生された抗体はバッチ間のバリエーションが少なくなり、より安定で均一な抗体調製が入手されるというより好ましい効果がもたらされた。
本発明の使用の範囲内において、特に患者の腫瘍細胞成長を抑制し、阻止する上で血液透析もまた可能である。
腫瘍細胞のグリコシル化受容体全てに結合するためには、通常、患者一人当たり少なくとも50 mg/dose、好ましくは少なくとも100 mg/dose、最も好ましくは200 mg/doseの高用量が投与される。最大用量は抗体、ヒト型化抗体、およびヒト抗体の各最大耐性の許容性に依存する。患者一人当たり最大用量1 g、またはある例では最大2 gの治療が極めて有効かもしれない。
或いは、本発明の抗体は非常に高用量で適用することもできる。これは、本発明の抗体は個々に副作用を引き起こすことが知られているCDC活性が低下しているという事実に基づくものである。従って、能動的免疫療法の目的で抗体を適用した結果、既に副作用を患っている危険な患者においては特に、この驚くべき性質は非常に有利となり得る。
SEC−HPLC:サイズ排除クロマトグラフィーHPLC
PBS:リン酸緩衝生理食塩水
SDS−PAGE:ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動
ADCC:抗体依存性細胞傷害
CDC:補体依存性細胞性細胞傷害作用
IGN311:ヒト化モノクローナル抗ルイス-Y抗体
IGN312:糖操作ヒト化モノクローナル抗ルイス-Y抗体(IGN311と同じ特異性を有する)
ELISA:酵素結合免疫吸着検定法
SDS−PAGE
精製した発現生成物の完全性、サイズおよび潜在性分解産物をSDS−PAGEで分析した。試料を4 x NuPAGE SDS試料緩衝液で希釈して85℃で10分間インキュベートした。ノーベックスの電気泳動ユニット(50分間、200Vおよび125mV)のノーベックスNuPAGE、4-12% ビス-トリスゲル(インビトロジェン)上に10μlを負荷した。ゲルは製造元(インビトロジェン)のマニュアルに従って銀染色した。
IEF(等電点電気泳動)
アイソフォームの分布、分解および潜在的脱アミド化体をIEFで分析した。ノーベックスのIEF試料バファー(インビトロジェン)で希釈後、ノーベックスIEF、pH3−10のゲル上に負荷し、製造元のマニュアルに従って分離を行った。ゲルは銀染色を行った。
モノクローナル抗イディオタイプ抗体MMA383で被覆したミクロチタープレート中で抗体試料の連続希釈をインキュベートすることにより、発現生成物の結合活性を特異的なサンドイッチELIZAで分析した。3%FCSでブロッキングして洗浄した後に、ヤギの抗ヒトIgG+A+M/パーオキシダーゼ・コンジュゲート(Zymed社、カリフォルニア州)とインキュベートし、o-フェニレンジアミン/過酸化水素で展開して結合した発現生成物を決定した。測定は492 nm/620 nmでELISAリ−ダーを用いて行った。光学密度の測定値を抗体濃度(ng/ml)の対数についてプロットし、シグモイド型四パラメータ近似により解析した。EC50値を計算して定量化に用いた。
標的細胞として、ルイスY抗原陽性SKBR5乳ガン・細胞株を使用し、51Cr放出アッセイで補体媒介溶解作用を試験した。標的細胞を100 μCiの51Crと1時間インキュベートし培地で2回洗浄して、ボランティア提供者の補体血清と分析試料の連続希釈(100 ng/mlから50 μg/ml)とともに、ウェル当たり20 x 103個の細胞密度で96ウェルのミクロチタープレート上に播いた。試験プレートをCO2インキュベータ中37℃で1時間インキュベートした。上澄を集めて放出された51Crをカウントした。培地のみおよび洗浄液(SDS)のみの代表的な試料をそれぞれインキュベートして自発的放出量(Sr)および最大放出量(Mr)の値を測定した。補体介在細胞傷害作用を細胞溶解のパーセント 100x(Cs―Sr)/(Mr―Sr)として計算した。細胞溶解のパーセントを抗体濃度(ng/ml)の対数についてプロットし、シグモイド型四パラメータ近似により解析した。EC50値を計算して定量化に用いた。
標的細胞として異なるルイスY抗原陽性ガン細胞・細胞株(SKBR3、KatoIII およびOvcar3)を使用し、51Cr放出アッセイで補体介在溶解作用を試験した。標的細胞を100 μCiの51Crと1時間インキュベートし培地で2回洗浄して、ウェル当たり25 X 103個の細胞密度で96ウェルのミクロチタープレート上に播いた。分析抗体試料の連続希釈(100 pg/mlから1 μg/ml)とともに、エフェクター細胞を新しく調製してE:T=40:1の比で標的細胞に加えた。CO2インキュベータ中37℃で18時間インキュベートした後、細胞上澄を集めて放出された51Crをカウントした(Cs)。培地のみおよび洗浄液(SDS)のみの代表的な試料をそれぞれインキュベートして自発的放出量(Sr)および最大放出量(Mr)の値を測定した。細胞傷害作用を細胞溶解のパーセント 100x(Cs―Sr)/(Mr―Sr)として計算した。細胞溶解のパーセントを抗体濃度(ng/ml)の対数についてプロットし、シグモイド型四パラメータ近似により解析した。EC50値を計算して定量化に用いた。
最初にIGN311の重鎖および軽鎖遺伝子を単離し、発現ベクターにクローン化してEBNA細胞に一過性にトランスフェクトした。Gnt−IIIトランスフェラーゼ発現遺伝子をコトランスフェクトしてIGN312という新しい抗体を作製した。対照の野生型抗体IGN311wtは、Gnt−III発現遺伝子のコトランスフェクトなしで同一の発現ベクターおよびホストを用いて発現させた。両方の発現生成物は同じプロテインA依存下流プロセスを用いて精製した。発現生成物はSDS−PAGE、IEFおよび標的抗体特異的サンドイッチELISAで特徴付けした。分解生成物は検出されず、重鎖および軽鎖の組み立ての他、糖操作抗体の標的親和性もGnt−III発現により影響されなかった。
グリコシル化抗体(IGN312)の分析
SDS−PAGE分析を用いて糖操作発現生成物IGN312(IGN312 Glyco I)をIGN311wtと比較した。非還元的条件下では両方のタンパク質は、非修飾のIgG分子量から予測される150 kDa近辺の領域に全く同一のバンドを示した。還元的条件下ではIgGの重鎖および軽鎖にそれぞれ対応する、50 kDaおよび25 kDaの付近にタンパク質のバンドが染色された。発現生成物に相違点は認められなかった。分解生成物および凝集生成物は検出されなかった。IGN311の糖操作体は損傷のない、正しい集合IgGであった。
等電点電気泳動分析は、pI7.8と8.3の間に全く同一のバンド分布を示した。異なるpIの四つのタンパク質バンドが異なる量で視覚化された。
Figure 3は、IGN311wt(灰色の曲線)と比較したIGN312 Glyco I(黒色の曲線)の結合活性分析を示す。一連のデータはシグモイド型四パラメータ近似により解析した。
糖操作体の抗体特異性を抗イディオタイプ結合ELISAにおける抗原結合活性により分析した。Figure 4には、希釈曲線をグラフに示す。曲線はすべて同型で重ね合わせが可能であった。シグモイド型近似とED50の評価の比較により、同一の主張が可能である。一連のデータのシグモイド型四パラメータ近似結果を表1に示す。IGN311wtの標準化は非常に近似した値を示した。親和性の有意な変化は認められず、糖操作体の抗原結合は原体、即ち、非糖操作体の領域内で維持された。
議論および結論
この試験で示されるデータは、IgG1抗体のADCC活性を増強させ、糖操作でCDC容量を低下させることが可能であることを示す。本試験は、産業上発現された細胞株のグリコシル化器の遺伝子操作が過剰発現した抗体のエフェクター機能を修飾し微妙に調節する上で極めて興味深い道具であることを示した。抗体依存性の細胞傷害作用はこの原理に基づいて少なくとも20倍有意に増加させ得る。マンノシル化混成オリゴサッカリド構造の量は減少した補体活性化と並行して増加した。
Gnt−IIIトランスフェラーゼの均衡した安定な発現レベルは、従って、溶解活性を増強させた糖操作治療用抗体の発生に必須の要件である。安定なIGN312発現細胞株に基づく製造工程の確立は、最後にこの「新世代抗体」の効率を臨床的に比較するための次の重大な段階となろう。
投与期間と用量
これは多治療の用量増加試験である。患者すべてに1日目および15日目にIGN311を与えた。評価対象たり得る最初の被験者三人に50 mgのIGN311を注入し、評価対象たり得る次の被験者三人に100 mgのIGN311を注入し、そして評価対象たり得る最後の被験者三人に200 mgのIGN311を注入した。
IGN311は2時間かけて静脈内にゆっくりと注入した。
被験者は治験中、ビスホスホネートおよびホルモン治療を除いてその他のガンの治療(例えば、化学療法、放射線、免疫療法、その他IGN311以外の治験薬)を全く受けなかった。
試料採取
注入開始前の1日目と15日目、そして43日目に血液試料を採取した。血液試料(約28ml)を単一の静脈穿刺(前肘部血管またはその他実験者が判断した適切な部位より)により抗凝血採血管〔Vacutainer(登録商標)チューブ、EDTAを含む〕に採取した。針を皮膚に貫通した際に集められた上皮細胞と血液試料との汚染を避けるために、最初の血液3mlは別のVacutainer(登録商標)に集めて廃棄した。腫瘍細胞富裕化手順は2時間以内に進行させた。
冷却した末梢血25 mlを、多孔性障壁の下部にある分離媒体を乱さないようにOncoQuick(登録商標)の上区画に静かに満たし、4℃、1600 x g で20分間遠心分離した。遠心分離の後、上部の血漿(黄/褐色)および下部の分離媒体(青色)の間にある、腫瘍細胞を含む中間相を集めて新たな50 mlの遠心分離管に移して洗浄した。細胞ペレットを洗浄バファー4 ml中に再懸濁し遠心分離して顕微鏡スライド上に載せた。
結果
IGN311を用いた治療により患者中に検出される腫瘍細胞の数が減少することが示された。
Claims (22)
- 該モノクローナル抗体またはその誘導体若しくはフラグメントのFc領域若しくはFc領域等価物において二分化混成型N−グリコシル化パターンを有し、該抗体が少なくとも10倍増加したADCC活性と少なくとも10%減少したCDC活性を有することを特徴とする、ルイスY抗原を認識する親モノクローナル抗体から誘導されるモノクローナル抗体またはその誘導体若しくはフラグメント。
- ADCC活性が少なくとも20倍増加したことを特徴とする、請求項1の抗体。
- ADCC活性が少なくとも25倍増加したことを特徴とする、請求項1の抗体。
- ADCC活性が少なくとも40倍増加したことを特徴とする、請求項1の抗体。
- ADCC活性が少なくとも60倍増加したことを特徴とする、請求項1の抗体。
- CDC活性が少なくとも20%減少したことを特徴とする、請求項1の抗体。
- CDC活性が少なくとも40%減少したことを特徴とする、請求項1の抗体。
- 二分化N-アセチルグルコサミン基を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれかの抗体。
- 該抗体が核フコシル化を含まないことを特徴とする、請求項1から8のいずれかの抗体。
- ヒト型化抗体であることを特徴とする、請求項1から9のいずれかの抗体。
- IgGまたはそのフラグメント若しくは誘導体である、請求項1から10のいずれかの抗体。
- IgG1またはそのフラグメント若しくは誘導体である、請求項11の抗体。
- 薬学的に許容される担体または希釈剤中に、請求項1から12のいずれかの抗体を含む薬学的製剤。
- 請求項1から12のいずれかの抗体の薬物としての使用。
- 患者の腫瘍細胞の成長をそれぞれ抑制しまたは阻止する、予防的および/または治療的処置のための薬剤の製造における、請求項1から12のいずれかの抗体に基づく調製物の使用。
- 固形ガンの治療のための薬剤の製造における、請求項1から12のいずれかの使用。
- 上皮起源の固形ガンの治療のための、請求項15の使用。
- 微小残存病変の治療のための、請求項15の使用。
- 受動的免疫療法のための、請求項14の使用。
- 該抗体が少なくとも50mg/doseの用量で用いられることを特徴とする、請求項1から12のいずれかの使用。
- 該抗体が少なくとも100mg/doseの用量で用いられることを特徴とする、請求項1から12のいずれかの使用。
- 該抗体が少なくとも200mg/doseの用量で用いられることを特徴とする、請求項1から12のいずれかの使用。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011227299A JP2012067106A (ja) | 2011-10-14 | 2011-10-14 | グリコシル化抗体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011227299A JP2012067106A (ja) | 2011-10-14 | 2011-10-14 | グリコシル化抗体 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007520672A Division JP2008505943A (ja) | 2004-07-14 | 2004-07-14 | グリコシル化抗体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012067106A true JP2012067106A (ja) | 2012-04-05 |
Family
ID=46164793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011227299A Pending JP2012067106A (ja) | 2011-10-14 | 2011-10-14 | グリコシル化抗体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012067106A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05336989A (ja) * | 1991-08-21 | 1993-12-21 | Sandoz Ag | 抗体誘導体 |
WO2002079255A1 (en) * | 2001-04-02 | 2002-10-10 | Idec Pharmaceuticals Corporation | RECOMBINANT ANTIBODIES COEXPRESSED WITH GnTIII |
-
2011
- 2011-10-14 JP JP2011227299A patent/JP2012067106A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05336989A (ja) * | 1991-08-21 | 1993-12-21 | Sandoz Ag | 抗体誘導体 |
WO2002079255A1 (en) * | 2001-04-02 | 2002-10-10 | Idec Pharmaceuticals Corporation | RECOMBINANT ANTIBODIES COEXPRESSED WITH GnTIII |
Non-Patent Citations (6)
Title |
---|
JPN6010022450; BIOTECHNOLOGY AND BIOENGINEERING Vol.74, No.4, 2001, p.288-294 * |
JPN6010022452; Molecular Immunology Vol.32, No.17/18, 1995, p.1311-1318 * |
JPN6010022453; Transplantation Proceedings Vol.35, 2003, p.516-517 * |
JPN6011029779; THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY Vol.277, No.30, 2002, p.26733-26740 * |
JPN6011029781; THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY Vol.278, No.5, 2003, p.3466-3473 * |
JPN6011029784; J. Mol. Biol. Vol.336, 20040305, p.1239-1249 * |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20230340114A1 (en) | Novel anti-lilrb4 antibodies and derivative products | |
JP5917498B2 (ja) | 抗b7−h3抗体 | |
JP5744872B2 (ja) | 親和性成熟ヒト化抗ceaモノクローナル抗体 | |
ES2428875T3 (es) | Anticuerpos glicomanipulados | |
RU2711935C2 (ru) | Сайт-специфическая конъюгация антитело-лекарственное средство посредством гликоинженерии | |
JP6473418B2 (ja) | 抗ポドプラニン抗体 | |
US8697073B2 (en) | Anti-podoplanin antibody, and pharmaceutical composition containing anti-podoplanin antibody | |
KR20010034847A (ko) | 보체-매개성 분해를 야기시키지 않는면역글로불린으로부터 유도된 결합 분자들 | |
US8323650B2 (en) | Method of treating lewis Y-expressing tumors | |
EP1184458A1 (en) | Differentially expressed CD46 epitopes, proteinaceous molecules capable of binding thereto, and uses thereof | |
EP3262074A1 (en) | Glycooptimized antibody drug conjugates | |
CN113214402B (zh) | 分离的抗原结合蛋白及其应用 | |
CA3206835A1 (en) | Mesothelin binding molecule and application thereof | |
WO2017162733A1 (en) | Iga antibodies with enhanced stability | |
JP2012067106A (ja) | グリコシル化抗体 | |
US20210115151A1 (en) | Anti-Podoplanin Antibody | |
TW202432574A (zh) | 具有增強的效應子功能之糖基工程化Fc變體多肽 | |
CN116375873A (zh) | 抗人Siglec-9单克隆抗体及其用途 | |
WO2018126595A1 (zh) | 能够结合肺特异x蛋白的抗体或抗体片段及其用途 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130702 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20131001 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20131004 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20131031 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20131106 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20131129 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20131204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140106 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140902 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20141201 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20141204 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20141225 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20150127 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150526 |