[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2011521968A - プリンpi3k阻害剤化合物および使用方法 - Google Patents

プリンpi3k阻害剤化合物および使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011521968A
JP2011521968A JP2011511842A JP2011511842A JP2011521968A JP 2011521968 A JP2011521968 A JP 2011521968A JP 2011511842 A JP2011511842 A JP 2011511842A JP 2011511842 A JP2011511842 A JP 2011511842A JP 2011521968 A JP2011521968 A JP 2011521968A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
purin
morpholino
cancer
alkylene
heterocyclyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011511842A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011521968A5 (ja
Inventor
ジョーゼット カスタネド,
イリーナ チャコーリー,
エイドリアン フォルクス,
ダニエル ピー. サザーリン,
ナン チ ワン,
Original Assignee
ジェネンテック, インコーポレイテッド
エフ・ホフマン−ラ・ロシュ・アクチェンゲゼルシャフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジェネンテック, インコーポレイテッド, エフ・ホフマン−ラ・ロシュ・アクチェンゲゼルシャフト filed Critical ジェネンテック, インコーポレイテッド
Publication of JP2011521968A publication Critical patent/JP2011521968A/ja
Publication of JP2011521968A5 publication Critical patent/JP2011521968A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D473/00Heterocyclic compounds containing purine ring systems
    • C07D473/26Heterocyclic compounds containing purine ring systems with an oxygen, sulphur, or nitrogen atom directly attached in position 2 or 6, but not in both
    • C07D473/32Nitrogen atom
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

Figure 2011521968

式Iのプリン化合物(その立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、または医薬的に許容される塩を含む)は、PI3Kのp110αおよび他のアイソフォームを含む脂質キナーゼを阻害し、脂質キナーゼが介在する、癌のような障害を治療するのに有用である。式Iの化合物を用い、in vitro、in situ、in vivoで、哺乳動物の細胞におけるこのような障害または関連する病的な状態を診断、予防または治療する方法が開示されている。

Description

(関連出願への相互参照)
本仮特許出願は、2008年5月30日に出願された米国仮特許出願第61/057,559号の米国特許法§119(e)の下の利益を主張して、米国特許法施行規則§1.53(b)の下で出願され、この米国仮特許出願の全体は、本明細書中に参考として援用される。
(発明の分野)
本発明は、一般的に、抗癌活性を有する化合物に関し、さらに特定的には、PI3キナーゼ活性を阻害する化合物に関する。さらに、本発明は、in vitro、in situ、in vivoで、哺乳動物の細胞または関連する病的な状態を診断または治療するために、この化合物を使用する方法に関する。
(発明の背景)
ホスファチジルイノシトール(以下、「PI」と省略する)は、細胞膜に見られるリン脂質群の1つである。近年、PIが、細胞内シグナル伝達に重要な役割を果たしていることが明らかになってきている。3’−リン酸化ホスホイノシチドによる細胞シグナリングは、種々の細胞プロセス(例えば、悪性転換、成長因子のシグナリング、炎症、免疫)に関与している(非特許文献1)。これらのリン酸化シグナリング産物の生成に関与する酵素であるホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3キナーゼ、PI3−キナーゼまたはPI3Kとも呼ばれる)は、元々は、ウイルスの癌タンパク質に関連する活性、およびイノシトール環の3’−ヒドロキシルで、ホスファチジルイノシトール(PI)およびPIのリン酸化誘導体をリン酸化する成長因子受容体チロシンキナーゼに関連する活性があると同定されていた(非特許文献2)。
ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)は、ホスホイノシトールのイノシトール環の3−ヒドロキシル残基で、脂質をリン酸化する脂質キナーゼである(非特許文献3)。PI3−キナーゼによって作られる3’位でリン酸化されたリン脂質(PIP3)は、脂質結合ドメイン(プレクストリン相同(PH)領域を含む)を有するキナーゼ(例えば、Aktおよびホスホイノシチド依存性キナーゼ−1(PDK1))をリクルートする第2のメッセンジャーとして作用する。AktがPIP3膜に結合すると、Aktが血漿膜に移動し、AktがPDK1と接触し、このことが、Aktが活性化する原因となる。腫瘍抑制剤であるホスファターゼPTENは、PIP3を脱リン酸化し、したがって、Akt活性化の負の制御因子として作用する。PI3−キナーゼであるAktおよびPDK1は、細胞周期の調節、増殖、生存、アポトーシス、運動性を含む多くの細胞プロセスの制御にとって重要であり、癌、糖尿病、免疫性炎症のような疾患の分子機構の重要な要素である(非特許文献4;非特許文献5)。
PI3キナーゼは、p85サブユニットとp110サブユニットとからなるヘテロダイマーである(非特許文献6)。クラスIの4種類の別個のPI3Kが同定されており、PI3Kα(アルファ)、β(ベータ)、δ(デルタ)、γ(ガンマ)と命名されており、これらはそれぞれ、特徴的な110kDa触媒サブユニットと、制御サブユニットとからなっている。さらに特定的には、3つの触媒サブユニット(すなわち、p110α、p110β、p110δ)は、それぞれ、同じ制御サブユニットp85と相互作用しており、一方、p110γは、別個の制御サブユニットp101と相互作用している。ヒト細胞およびヒト組織における、これらのそれぞれのPI3K発現パターンも、特徴的である。
癌の主要なPI3−キナーゼアイソフォームは、クラスIのPI3−キナーゼp110α(アルファ)である(US 5824492;US 5846824;US 6274327)。心疾患および免疫性炎症疾患には、他のアイソフォームがかかわっている(Workman P(2004)Biochem Soc Trans 32:393−396;Patelら(2004)Proceedings of the American Association of Cancer Research(Abstract LB−247)95th Annual Meeting、March 27−31、Orlando、Florida、USA;Ahmadi K and Waterfield MD(2004)Encyclopedia of Biological Chemistry(Lennarz W J、Lane M D編集)Elsevier/Academic Press)。
PI3キナーゼ/Akt/PTEN経路は、このような薬剤が、増殖を阻害し、アポトーシスの抑制状態をくつがえし、細胞毒性剤に対する癌細胞の耐性に打ち勝つことが予想されるため、癌薬物の開発にとって魅力的な標的である。PI3キナーゼ阻害剤は、すでに報告されている(Yaguchiら(2006)Jour.of the Nat.Cancer Inst.98(8):545−556;US 7173029;US 7037915;US 6608056;US 6608053;US 6838457;US 6770641;US 6653320;US 6403588;US 6703414;WO 97/15658;WO 2006/046031;WO 2006/046035;WO 2006/046040;WO 2007/042806;WO 2007/042810;WO 2004/017950;US 2004/092561;WO 2004/007491;WO 2004/006916;WO 2003/037886;US 2003/149074;WO 2003/035618;WO 2003/034997;US 2003/158212;EP 1417976;US 2004/053946;JP 2001247477;JP 08175990;JP 08176070)。特定のチエノピリミジン化合物は、p110α結合活性、PI3キナーゼ阻害活性を有しており、癌細胞の成長を阻害する(WO 2006/046031;WO 2007/122410;WO 2007/127183;WO 2007/129161;US 2008/0269210;US 2008/0242665。特定のプリン化合物は、p110δ結合活性、PI3キナーゼ阻害活性を有している(WO 2009/053716)。
Ramehら(1999)J.Biol Chem、274:8347〜8350 Panayotouら(1992)Trends Cell Biol 2:358〜60 Whitmanら(1988)Nature、332:664 Vivancoら(2002)Nature Rev.Cancer 2:489 Phillipsら(1998)Cancer 83:41 Otsuら(1991)Cell 65:91−104;Hilesら(1992)Cell 70:419−29
本発明は、一般的に、抗癌活性を有する式Iのプリン化合物に関し、さらに特定的には、PI3キナーゼ活性の調整活性または阻害活性を有する式Iのプリン化合物に関する。特定の過剰増殖性障害は、PI3キナーゼ機能の調節、例えば、このタンパク質の変異または過剰発現によって特徴づけられる。したがって、本発明の化合物は、癌のような過剰増殖性障害の治療に有用な場合がある。この化合物は、哺乳動物において腫瘍の成長を阻害する場合があり、ヒト癌患者を治療するために有用な場合がある。
また、本発明は、式Iのプリン化合物を用い、in vitro、in situ、in vivoで、哺乳動物の細胞、有機体、または関連する病的な状態を診断または治療するのに有用な方法に関する。
式Iの化合物は、
Figure 2011521968
およびその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩を含む。種々の置換基R、R、R、Rは、本明細書に定義されるとおりである。
本発明の別の局面は、式Iのプリン化合物と、医薬的に許容されるキャリアとを含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、1つ以上のさらなる治療薬剤をさらに含んでいてもよい。
本発明の別の局面は、PI3キナーゼと、有効に阻害する量の式Iの化合物、またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩とを接触させる工程を含む、PI3キナーゼ活性を阻害する方法を提供する。
本発明の別の局面は、有効量の式Iの化合物、またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩を、PI3キナーゼによって調節される過剰増殖性疾患または過剰増殖性障害を予防または治療することが必要な哺乳動物に投与する工程を含む、PI3キナーゼによって調節される過剰増殖性疾患または過剰増殖性障害を予防または治療する方法を提供する。このような過剰増殖性疾患または過剰増殖性障害の例としては、限定されないが、癌が挙げられる。
本発明の別の局面は、有効量の式Iの化合物、またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩を、単独で、または抗過剰増殖性を有する1つ以上のさらなる化合物と組み合わせて、過剰増殖性障害を予防または治療することが必要な哺乳動物に投与する工程を含む、過剰増殖性障害を予防または治療する方法を提供する。
本発明のさらなる局面は、哺乳動物においてPI3キナーゼによって調節される疾患または状態を治療または予防するための医薬の調製における、本発明の化合物の使用である。
本発明の別の局面は、式Iの化合物、その立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、または医薬的に許容される塩と、容器と、場合により、治療法を示す添付文書またはラベルとを含む、キットを含む。
本発明の別の局面は、式Iの化合物を調製する方法、分離する方法、精製する方法を含む。
本発明の別の局面は、式Iの化合物を調製するために有用な新規中間体を含む。
本発明のさらなる利点および新しい特徴は、一部分が以下に説明され、一部分は、以下の明細書の試験によって当業者に明らかになるか、または本発明を実施することによって学ぶことができるであろう。本発明の利点は、添付の特許請求の範囲に特定的に指摘されている手段、組み合わせ、組成物、方法によって理解され、達成されるであろう。
図1は、多官能プリンを調製するための一般的な方法を示す。 図2は、多官能プリンを合成するための代替法を示す。
本発明の特定の実施形態を参照して詳細に説明し、これらの実施例は、以下に記載する構造および式で説明される。本発明を、列挙した実施形態と組み合わせて説明するが、本発明がこれらの実施形態に限定されないことが理解されるであろう。対照的に、本発明は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれると思われるあらゆる変形例、改変例、等価物を含むことが意図されている。当業者は、本発明を実施する際に使用可能な、本明細書に記載した方法および物質と似ているか、同等の多くの方法および物質を理解するであろう。本発明は、いかなる様式でも、記載した方法および物質に限定されない。援用されている文献、特許、同様の資料の1つ以上が本出願と異なっているか、または矛盾する場合には、限定されないが、定義されている用語、用語の使用法、記載されている技術などを含め、本出願を優先する。
(定義)
用語「アルキル」は、本明細書で使用される場合、1〜12個の炭素原子を有する(C〜C12)、直鎖または分枝鎖の飽和一価炭化水素基を指し、ここで、アルキル基は、以下に記載する1個以上の置換基で場合により独立して置換されていてもよい。別の実施形態では、アルキル基は、1〜8個の炭素原子を有するか(C〜C)、または、1〜6個の炭素原子を有する(C〜C)。アルキル基の例としては、限定されないが、メチル(Me、−CH)、エチル(Et、−CHCH)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CHCHCH)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CHCHCHCH)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CHCH(CH)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH)CHCH)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CHCHCHCHCH)、2−ペンチル(−CH(CH)CHCHCH)、3−ペンチル(−CH(CHCH)、2−メチル−2−ブチル(−C(CHCHCH)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH)CH(CH)、3−メチル−1−ブチル(−CHCHCH(CH)、2−メチル−1−ブチル(−CHCH(CH)CHCH)、1−ヘキシル(−CHCHCHCHCHCH)、2−ヘキシル(−CH(CH)CHCHCHCH)、3−ヘキシル(−CH(CHCH)(CHCHCH))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CHCHCHCH)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CH(CH)CHCH)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CHCH(CH)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH)(CHCH)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CHCH)CH(CH)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CHCH(CH)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH)C(CH、1−ヘプチル、1−オクチルなどが挙げられる。
用語「アルキレン」は、本明細書で使用される場合、1〜12個の炭素原子を有する(C〜C12)、直鎖または分枝鎖の飽和二価炭化水素基を指し、ここで、アルキレン基は、以下に記載する1個以上の置換基で場合により独立して置換されていてもよい。別の実施形態では、アルキレン基は、1〜8個の炭素原子を有するか(C〜C)、または、1〜6個の炭素原子を有する(C〜C)。アルキレン基の例としては、限定されないが、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)などが挙げられる。
用語「アルケニル」は、2〜8個の炭素原子を有し(C〜C)、少なくとも1つの不飽和部位(すなわち、炭素−炭素sp二重結合)を有する直鎖または分枝鎖の一価炭化水素基を指し、ここで、アルケニル基は、場合により置換されていてもよく、「cis」配置および「trans」配置、または「E」配置および「Z」配置を有する基を含む。例としては、限定されないが、エチレニルまたはビニル(−CH=CH)、アリル(−CHCH=CH)などが挙げられる。
用語「アルケニレン」は、2〜8個の炭素原子を有し(C〜C)、少なくとも1つの不飽和部位(すなわち、炭素−炭素sp二重結合)を有する直鎖または分枝鎖の二価炭化水素基を指し、ここで、アルケニル基は、場合により置換されていてもよく、「cis」配置および「trans」配置、または「E」配置および「Z」配置を有する基を含む。例としては、限定されないが、エチレニレンまたはビニレン(−CH=CH−)、アリル(−CHCH=CH−)などが挙げられる。
用語「アルキニル」は、2〜8個の炭素原子を有し(C〜C)、少なくとも1つの不飽和部位(すなわち、炭素−炭素sp三重結合)を有する直鎖または分枝鎖の一価炭化水素基を指し、ここで、アルキニル基は、場合により置換されていてもよい。例としては、限定されないが、エチニル(−C≡CH)、プロピニル(プロパルギル、−CHC≡CH)などが挙げられる。
用語「アルキニレン」は、2〜8個の炭素原子を有し、(C〜C)、少なくとも1つの不飽和部位(すなわち、炭素−炭素sp三重結合)を有する直鎖または分枝鎖の二価炭化水素基を指し、ここで、アルキニル基は、場合により置換されていてもよい。例としては、限定されないが、エチニレン(−C≡C−)、プロピニレン(プロパルギレン、−CHC≡C−)などが挙げられる。
用語「炭素環」、「カルボシクリル」、「炭素環式環」、「シクロアルキル」は、単環式環の場合、3〜12個の炭素原子(C〜C12)を有し、二環式環の場合、7〜12個の炭素原子を有する、芳香族ではない飽和または部分的に不飽和な一価の環を指す。7〜12個の原子を有する二環の炭素環は、例えば、ビシクロ[4,5]系、ビシクロ[5,5]系、ビシクロ[5,6]系またはビシクロ[6,6]系として並んでいてもよく、9個または10個の環原子を有する二環の炭素環は、ビシクロ[5,6]系またはビシクロ[6,6]系として並んでいてもよく、または、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタンおよびビシクロ[3.2.2]ノナンのような架橋系として並んでいてもよい。単環の炭素環の例としては、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシルなどが挙げられる。
「アリール」は、6〜20個の炭素原子を有し(C〜C20)、親化合物である芳香族環系の1個の炭素原子から1個の水素原子を取り除くことによって誘導される、一価の芳香族炭化水素基を意味する。いくつかのアリール基は、例示的な構造で「Ar」とあらわされている。アリールは、飽和環、部分的に不飽和な環、または芳香族炭素環式環に縮合した芳香族環を含む二環基を含む。典型的なアリール基としては、限定されないが、ベンゼン(フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、インデニル、インダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなどから誘導される基が挙げられる。アリール基は、場合により置換されている。
「アリーレン」は、6〜20個の炭素原子を有し(C〜C20)、親化合物である芳香族環系の2個の炭素原子から2個の水素原子を取り除くことによって誘導される、二価の芳香族炭化水素基を意味する。いくつかのアリーレン基は、例示的な構造で「Ar」とあらわされている。アリーレンとしては、飽和環、部分的に不飽和な環、または芳香族炭素環式環に縮合した芳香族環を含む二環基を含む。典型的なアリーレン基としては、限定されないが、ベンゼン(フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニレン、インデニレン、インダニレン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなどから誘導される基が挙げられる。アリーレン基は、場合により置換されている。
用語「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」および「ヘテロ環式環」は、本明細書で同じ意味で用いられ、3〜約20個の環原子を有し、少なくとも1つの環原子が、窒素、酸素、リンおよび硫黄から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子がCであり、1個以上の環原子が、場合により、例えば、オキソ(=O)、メルカプトまたはアミノなどで置換されている、飽和または部分的に不飽和の(すなわち、1個以上の二重結合および/または三重結合を環に有する)炭素環基を指す。ヘテロ環は、3〜7個の環メンバー(2〜6個の炭素原子と、N、O、P、Sから選択される1〜4個のヘテロ原子)とを有する単環であってもよく、または、7〜10個の環メンバー(4〜9個の炭素原子と、N、O、P、Sから選択される1〜6個のヘテロ原子)とを有する二環であってもよく、例えば、ビシクロ[4,5]系、ビシクロ[5,5]系、ビシクロ[5,6]系、またはビシクロ[6,6]系である。ヘテロ環は、Paquette、Leo A.;「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」(W.A. Benjamin、New York、1968)、特に、1章、3章、4章、6章、7章および9章;「The Chemistry of Heterocyclic Compounds、A series of Monographs」(John Wiley & Sons、New York、1950から現在まで)、特に、13巻、14巻、16巻、19巻、28巻;およびJ.Am.Chem.Soc.(1960)82:5566に記載されている。また、「ヘテロシクリル」は、ヘテロ環基が、飽和環、部分的に不飽和な環、または芳香族の炭素環式環またはヘテロ環式環に縮合している基を含む。ヘテロ環式環の例としては、限定されないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ(ピペリジニル)、モルホリノ(モルホリニル)、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニルイミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、アザビシクロ[2.2.2]ヘキサニル、3H−インドリルキノリジニル 1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オン−5−イル、N−ピリジルウレアが挙げられる。スピロ部分も、この定義の範囲に含まれる。1個以上のオキソ(=O)部分で置換されたヘテロ環式基の例は、ピリミジノニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリニルである。
用語「ヘテロアリール」は、5員環、6員環または7員環の一価の芳香族基を指し、窒素、酸素、硫黄から独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含有する5〜約20個の環原子を有する、縮合環系(環の少なくとも1つが芳香族)を含む。ヘテロアリール基の例は、ピリジニル(例えば、2−ヒドロキシピリジニルを含む)、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル(例えば、4−ヒドロキシピリミジニルを含む)、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、フロピリジニルが挙げられる。ヘテロアリール基は、場合により置換されている。
ヘテロ環基またはヘテロアリール基は、可能な場所で、炭素で結合していてもよく(炭素で結合したもの)または窒素で結合していてもよい(窒素で結合したもの)。例として、限定されないが、炭素で結合したヘテロ環またはヘテロアリールは、ピリジンの2位、3位、4位、5位または6位で結合しており、ピリダジンの3位、4位、5位または6位で結合しており、ピリミジンの2位、4位、5位または6位で結合しており、ピラジンの2位、3位、5位または6位で結合しており、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロールまたはテトラヒドロピロールの2位、3位、4位または5位で結合しており、オキサゾール、イミダゾールまたはチアゾールの2位、4位または5位で結合しており、イソオキサゾール、ピラゾールまたはイソチアゾールの3位、4位または5位で結合しており、アジリジンの2位または3位で結合しており、アゼチジンの2位、3位または4位で結合しており、キノリンの2位、3位、4位、5位、6位、7位または8位で結合しており、または、イソキノリンの1位、3位、4位、5位、6位、7位または8位で結合している。
例として、限定されないが、窒素で結合したヘテロ環またはヘテロアリールは、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位で結合しており、イソインドールまたはイソインドリンの2位で結合しており、モルホリンの4位で結合しており、カルバゾールまたはβ−カルボリンの9位で結合している。
用語「単環ヘテロアリール」は、5員環または6員環の、置換されていないか、または置換されている、N、O、Sから独立して選択される、1個、2個、3個または4個の環ヘテロ原子を含有する単環ヘテロアリール基を指す。単環ヘテロアリールは、単環ヘテロアリールのR基の任意の炭素(炭素で結合した)原子で、式Iのピリミジン環のC−4位およびC−6位に接続していてもよい。単環ヘテロアリール基としては、限定されないが、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル、2−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル、2−ピラジニル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−フラニル、3−フラニル、2−チエニル、3−チエニル、3−トリアゾリル、1−トリアゾリル、5−テトラゾリル、1−テトラゾリル、2−テトラゾリルが挙げられる。単環ヘテロアリールは、場合により置換されている。
窒素、酸素、硫黄から独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含有する「縮合した二環C〜C20ヘテロシクリル」および「縮合した二環C〜C20ヘテロアリール」は、芳香族性によってのみ異なっており、2個の環が縮合しており、すなわち、共通の結合を共有している。縮合した二環ヘテロシクリル基および縮合した二環ヘテロアリール基は、置換されていなくてもよく、または置換されていてもよく、縮合した二環C〜C20ヘテロシクリルまたは縮合した二環C〜C20ヘテロアリール基のR基の任意の炭素(炭素で結合した)原子で、式Iのピリミジン環のC−4位およびC−6位に接続していてもよい。縮合した二環ヘテロシクリル基および縮合した二環ヘテロアリール基としては、限定されないが、1H−インダゾール、1H−インドール、インドリン−2−オン、1−(インドリン−1−イル)エタノン、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、1H−ベンゾ[d]イミダゾール、1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オン、1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン、3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、7H−プリン、1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン、5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン、2−アミノ−1H−プリン−6(9H)−オン、キノリン、キナゾリン、キノキサリン、イソキノリン、イソキノリン−1(2H)−オン、3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン、3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン、キナゾリン−2(1H)−オン、キノキサリン−2(1H)−オン、1,8−ナフチリジン、ピリド[3,4−d]ピリミジン、ピリド[3,2−b]ピラジン、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシンが挙げられる。
用語「治療する」および「治療」は、治療を目的とする治療および予防または抑止のための手段の両方を指し、目的は、癌の進行または拡大のような望ましくない生理学的変化または障害を予防するか、または遅らせる(減らす)ことである。本発明の目的として、有益な臨床結果または望ましい臨床結果としては、限定されないが、検出可能か、検出可能でないかを問わず、症状の緩和、疾患の程度を下げること、疾患の状態を安定化させること(すなわち、悪化させないこと)、疾患の進行を遅らせるか、またはゆっくりにすること、疾患状態を改善するか、または一時的によくすること、寛解(部分的であれ、全体的であれ)が挙げられる。また、「治療」は、治療を受けない場合に予想される生存期間と比較して、生存期間が延びることを意味する場合もある。治療の必要な患者としては、すでに上述の状態または障害を有しているもの、上述の状態または障害を発症するおそれがあるもの、または上述の状態または障害を予防すべきものが挙げられる。
句「治療に有効な量」は、(i)特定の疾患、状態または障害を治療するか、または予防するような、(ii)特定の疾患、状態または障害の1つ以上の症状を弱めるか、改善するか、またはなくすような、または(iii)本明細書に記載した特定の疾患、状態または障害の1つ以上の症状の発症を予防するか、または遅らせるような本発明の化合物の量を意味する。癌の場合、治療に有効な量の薬物によって、癌細胞の数が減り、腫瘍の大きさが小さくなり、癌細胞が周囲の臓器に浸潤するのを阻害し(すなわち、ある程度遅らせるか、好ましくは、止め)、腫瘍の転移を阻害し(すなわち、ある程度遅らせるか、好ましくは、止め)、腫瘍の成長をある程度まで阻害し、および/または癌に関連する1つ以上の症状をある程度まで取り除くことができる。薬物が癌細胞の成長を予防し、および/または存在する癌細胞を死滅させ得るという範囲で、薬物は、細胞増殖抑制性および/または細胞毒性であってもよい。癌治療の場合、有効性は、例えば、疾患進行期間(TTP)を評価すること、および/または奏効率(RR)を決定することによって測定することができる。
用語「癌」および「癌性」は、典型的には、無秩序な細胞成長を特徴とする哺乳動物の生理学的状態を指すか、または記述する。「腫瘍」は、1個以上の癌細胞を含む。癌の例としては、限定されないが、上皮性悪性腫瘍、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫、白血病またはリンパ性悪性疾患が挙げられる。このような癌のさらに特定的な例としては、扁平細胞癌(例えば、扁平上皮細胞癌)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌(「NSCLC」)を含む肺癌、肺の腺癌および肺の扁平上皮癌、腹膜癌、肝細胞癌、消化管癌を含む胃癌(gastric cancerまたはstomach cancer)、膵臓癌、膠芽細胞腫、頸癌、卵巣癌、肝癌、膀胱癌、ヘパトーマ、乳癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌または子宮癌、唾液腺癌、腎癌(kidney cancerまたはrenal cancer)、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、肝細胞癌、肛門癌、陰茎癌、および頭頸部癌が挙げられる。
「化学療法剤」は、作用機序にかかわらず、癌の治療に有用な化学化合物である。化学療法剤の分類としては、限定されないが、アルキル化剤、代謝拮抗物質、紡錘体毒植物アルカロイド、細胞毒性/抗腫瘍性の抗生物質、トポイソメラーゼ阻害剤、抗体、光増感剤、キナーゼ阻害剤が挙げられる。化学療法剤は、「標的治療」および従来の化学療法で使用される化合物を含む。化学療法剤の例としては、エルロチニブ(TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharm.)、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標)、Sanofi−Aventis)、5−FU(フルオロウラシル、5−フルオロウラシル、CAS No.51−21−8)、ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標)、Lilly)、PD−0325901(CAS No.391210−10−9、Pfizer)、シスプラチン(cis−ジアミン、ジクロロ白金(II)、CAS No.15663−27−1)、カルボプラチン(CAS No.41575−94−4)、パクリタキセル(TAXOL(登録商標)、Bristol−Myers Squibb Oncology、Princeton、N.J.)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、テモゾロマイド(4−メチル−5−オキソ−2,3,4,6,8−ペンタアザビシクロ[4.3.0]ノナ−2,7,9−トリエン−9−カルボキサミド、CAS No.85622−93−1、TEMODAR(登録商標)、TEMODAL(登録商標)、Schering Plough)、タモキシフェン((Z)−2−[4−(1,2−ジフェニルブタ−1−エニル)フェノキシ]−N,N−ジメチル−エタンアミン、NOLVADEX(登録商標)、ISTUBAL(登録商標)、VALODEX(登録商標))、ドキソルビシン(ADRIAMYCIN(登録商標))、Akti−1/2、HPPD、ラパマイシンが挙げられる。
化学療法剤のさらなる例としては、オキサリプラチン(ELOXATIN(登録商標)、Sanofi)、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、Millennium Pharm.)、スーテント(SUNITINIB(登録商標)、SU11248、Pfizer)、レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、Novartis)、XL−518(MEK阻害剤、Exelixis、WO 2007/044515)、ARRY−886(MEK阻害剤、AZD6244、Array BioPharma、Astra Zeneca)、SF−1126(PI3K阻害剤、Semafore Pharmaceuticals)、BEZ−235(PI3K阻害剤、Novartis)、XL−147(PI3K阻害剤、Exelixis)、PTK787/ZK 222584(Novartis)、フルベストラント(FASLODEX(登録商標)、AstraZeneca)、ロイコボリン(フォリン酸)、ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファーニブ(SARASAR(商標)、SCH 66336、Schering Plough)、ソラフェニブ(NEXAVAR(登録商標)、BAY43−9006、Bayer Labs)、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標)、AstraZeneca)、イリノテカン(CAMPTOSAR(登録商標)、CPT−11、Pfizer)、チピファルニブ(ZARNESTRA(商標)、Johnson & Johnson)、ABRAXANE(商標)(Cremophorを含まない)、アルブミンで処理された、パクリタキセルのナノ粒子配合物(American Pharmaceutical Partners、Schaumberg、Il)、バンデタニブ(rINN、ZD6474、ZACTIMA(登録商標)、AstraZeneca)、クロラムブシル(chloranmbucil)、AG1478、AG1571(SU 5271;Sugen)、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)、Wyeth)、パゾパニブ(GlaxoSmithKline)、カンフォスファミド(canfosfamide)(TELCYTA(登録商標)、Telik)、チオテパおよびシクロホスファミド(cyclosphosphamide)(CYTOXAN(登録商標)、NEOSAR(登録商標));アルキルスルホネート、例えば、ブスルファン、インプロスルファン、ピポスルファン(piposulfan);アジリジン、例えば、ベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、ウレドーパ(uredopa);アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド、トリメチロメラミン(trimethylomelamine)を含む、エチレンイミンおよびメチルアメラミン(methylamelamine);アセトゲニン(特に、ブラタシンおよびブラタシノン);カンプトセシン(合成類似体であるトポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン(callystatin);CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン、ビゼレシンの合成類似体を含む);クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体KW−2189およびCB1−TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチン(sarcodictyin);スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノブエンビキン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムヌスチン(ranimnustine);抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、カリケアマイシンγ1I、カリケアマイシンωI1(Angew Chem.Intl.Ed.Engl.(1994)33:183−186);ジネマイシン、ジネマイシンA;ビスホスホネート、例えば、クロドロネート;エスペラマイシン;およびネオカルチノスタチン発色団および関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン(cactinomycin)、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルチノフィリン、クロモマイシニス(chromomycinis)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン(detorubicin)、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン、デオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えば、マイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗物質、例えば、メトトレキサート、5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸類似体、例えば、デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート;プリン類似体、例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジン類似体、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン;アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗副腎剤(anti−adrenal)、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充剤、例えば、フロリン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジクオン;エフロールニチン(elfornithine);酢酸エリプチニウム(elliptinium acetate);エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダイニン;マイタンシノイド、例えば、マイタンシン、アンサマイトシン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール(mopidanmol);ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products、Eugene、OR);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特に、T−2毒素、ベラクリン(verracurin)A、ロリジンAおよびアングイジン(anguidine));ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金類似体(例えば、シスプラチン、カルボプラチン);ビンブラスチン;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(XELODA(登録商標)、Roche);イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド、例えば、レチノイン酸;および上述のいずれかの医薬的に許容される塩、酸、誘導体が挙げられる。
また、「化学療法剤」の定義には、以下のものも含まれる。(i)腫瘍に対するホルモンの作用を調節または阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、FARESTON(登録商標)(クエン酸トレミフェン)を含む、抗エストロゲン薬および選択的エストロゲン受容体調節薬(SERM);(ii)副腎でのエストロゲン産生を制御するアロマターゼ酵素を阻害するアロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、フォルメスタニー(formestanie)、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)、ARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca);(iii)抗アンドロゲン薬、例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、ゴセレリン;および、トロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体);(iv)タンパク質キナーゼ阻害剤、例えば、MEK阻害剤(WO 2007/044515);(v)脂質キナーゼ阻害剤;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、異常な細胞増殖に関与するシグナル伝達経路において、遺伝子の発現を阻害するもの、例えば、PKC−α、RafおよびH−Ras、例えば、オブリメルセン(GENASENSE(登録商標)、Genta Inc.);(vii)リボザイム、例えば、VEGF発現阻害剤(例えば、ANGIOZYME(登録商標))、HER2発現阻害剤;(viii)ワクチン、例えば、遺伝子治療ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)、VAXID(登録商標);PROLEUKIN(登録商標)rIL−2;トポイソメラーゼ1阻害剤、例えば、LURTOTECAN(登録商標);ABARELIX(登録商標)rmRH;(ix)抗血管形成剤、例えば、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech);および上述のいずれかの医薬的に許容される塩、酸、誘導体。
また、「化学療法剤」の定義には、治療抗体、例えば、アレムツズマブ(Campath)、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech);セツキシマブ(ERBITUX(登録商標)、Imclone);パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標)、Amgen)、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)、パーツズマブ(OMNITARG(商標)、2C4、Genentech)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、トシツモマブ(Bexxar、Corixia)、および抗体薬物接合体、ゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標)、Wyeth)も含まれる。
本発明のPI3K阻害剤と組み合わせて、化学療法剤としての治療有望性を有するヒト化モノクローナル抗体としては、アレムツズマブ、アポリズマブ、アセリズマブ(aselizumab)、アトリズマブ、バピネオズマブ、ベバシズマブ、ビバツズマブメルタンシン(bivatuzumab mertansine)、カンツズマブメルタンシン、セデリズマブ(cedelizumab)、セルトリズマブペゴール、シドフシツズマブ(cidfusituzumab)、シドツズマブ(cidtuzumab)、ダクリズマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、エプラツズマブ、エルリズマブ(erlizumab)、フェルビズマブ(felvizumab)、フォントリズマブ(fontolizumab)、ゲムツズマブオゾガマイシン、イノツズマブオゾガマイシン、イピリムマブ、ラベツズマブ、リンツズマブ(lintuzumab)、マツズマブ、メポリズマブ(mepolizumab)、モタビズマブ(motavizumab)、モトビズマブ(motovizumab)、ナタリズマブ、ニモツズマブ(nimotuzumab)、ノロビズマブ(nolovizumab)、ヌマビズマブ(numavizumab)、オクレリズマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パスコリズマブ(pascolizumab)、ペクフシツズマブ(pecfusituzumab)、ペクツズマブ(pectuzumab)、パーツズマブ、ペクセリズマブ(pexelizumab)、ラリビズマブ(ralivizumab)、ラニビズマブ、レスリビズマブ(reslivizumab)、レスリズマブ(reslizumab)、レシビズマブ(resyvizumab)、ロベリズマブ(rovelizumab)、ルプリズマブ(ruplizumab)、シブロツズマブ(sibrotuzumab)、シプリズマブ、ソンツズマブ(sontuzumab)、タカツズマブテトラキセタン、タドシズマブ(tadocizumab)、タリズマブ、テフィバズマブ(tefibazumab)、トシリズマブ、トラリズマブ、トラスツズマブ、ツコツズマブセルモロイキン(tucotuzumab celmoleukin)、ツクシツズマブ(tucusituzumab)、ウマビズマブ(umavizumab)、ウルトキサズマブ(urtoxazumab)、ビジリズマブが挙げられる。
「代謝物」は、特定の化合物またはその塩が体内で代謝されて得られる産物である。化合物の代謝物は、当該技術分野で既知の通常の技術を用い、本明細書に記載したような試験を用いて決定される活性を用いて同定されてもよい。このような産物は、例えば、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、脱エステル化、酵素による開裂などから生じる場合がある。したがって、本発明は、本発明の化合物を、その代謝産物を得るのに十分な時間、哺乳動物と接触させる工程を含むプロセスによって生成する化合物を含め、本発明の化合物の代謝物を含む。
用語「添付文書」は、治療製品の市販の包装に通常含まれている指示書を指すために使用され、この治療製品の使用に関する指示、使用法、用量、投与、禁忌および/またはこの治療製品の使用に関する警告についての情報が含まれている。
用語「キラル」は、鏡像対が互いに重なり合わないという性質を有する分子を指し、一方、用語「アキラル」は、鏡像対が互いに重なり合うという性質を有する分子を指す。
用語「立体異性体」は、化学的な構成は同じであるが、原子または基の立体配置に関して違いがある化合物を指す。
「ジアステレオマー」は、2個以上のキラル中心を有する立体異性体を指し、これらの分子は、互いに鏡像体ではない。ジアステレオマーは、例えば、融点、沸点、スペクトル特性、反応性といった物理的性質が異なっている。ジアステレオマーの混合物を、電気泳動およびクロマトグラフィーのような、高分解能の分析手段で分離してもよい。
「エナンチオマー」は、互いに重なり合わない鏡像体である、化合物の2個の立体異性体を指す。
本明細書で使用する立体化学の定義および規則は、一般的に、S.P.Parker、Ed.、McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw−Hill Book Company、New York;およびEliel、E.およびWilen、S.、「Stereochemistry of Organic Compounds」、John Wiley & Sons、Inc.、New York、1994に従う。本発明の化合物は、不斉中心またはキラル中心を有していてもよく、したがって、異なる立体異性体形態で存在してもよい。限定されないが、ジアステレオマー、エナンチオマー、アトロプ異性体を含む本発明の化合物のすべての立体異性体形態、およびこれらの混合物(例えば、ラセミ混合物)が、本発明の一部分を形成することが意図されている。多くの有機化合物は、光学活性な形態で存在し、すなわち、平面偏光面を回転させる能力を有する。光学活性な化合物を記載する場合、接頭語DおよびL、またはRおよびSを用い、キラル中心付近の分子の絶対配置を記述する。接頭語dおよびl、または(+)および(−)を用い、化合物による平面偏光面の回転の徴候を示し、(−)またはlは、化合物が左旋性であることを意味する。接頭語(+)またはdのついた化合物は、右旋性である。所与の化学構造について、これらの立体異性体は、これらの異性体が互いに鏡像体であるという以外は同じである。また、特定の立体異性体はエナンチオマーと呼ばれることもあり、このような異性体の混合物は、エナンチオマー混合物と呼ばれることも多い。エナンチオマーの50:50混合物は、ラセミ混合物またはラセミ体と呼ばれ、化学反応または化学プロセスにおいて、立体選択性も立体特異性もない場合に生じることがある。用語「ラセミ混合物」および「ラセミ体」は、2個のエナンチオマー種の等モル混合物を指し、光学活性は失われている。
用語「互変異性体」または「互変異性体形態」は、低エネルギー障壁で相互に変換可能な、異なるエネルギーを有する構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトントロピック(prototropic)互変異性体としても知られる)は、プロトンの移動による相互変換、例えば、ケト−エノール異性化およびイミン−エナミン異性化を含む。互変異性体の価数は、結合しているいくつかの電子が再編成されることによる相互変換を含む。
句「医薬的に許容される塩」は、本明細書で使用される場合、本発明の化合物の医薬的に許容される有機塩または無機塩を指す。例示的な塩としては、限定されないが、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、硝酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、過リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩(gentisinate)、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩「メシル酸塩」、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス(2−ヒドロキシ−3−ナフトン酸)塩)が挙げられる。医薬的に許容される塩は、酢酸イオン、コハク酸イオン、または他の対イオンのような別の分子を含むものを含んでいてもよい。対イオンは、親化合物の電荷を安定化する任意の有機部分または無機部分であってもよい。さらに、医薬的に許容される塩は、その構造内に2個以上の帯電した原子を有していてもよい。複数の帯電した電子が医薬的に許容される塩の一部分である場合、複数の対イオンを有していてもよい。したがって、医薬的に許容される塩は、1個以上の帯電した原子および/または1個以上の対イオンを有していてもよい。
本発明の化合物が塩基である場合、望ましい医薬的に許容される塩を、当該技術分野で利用可能な任意の適切な方法によって、例えば、遊離塩基を無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、リン酸など)で処理するか、または、有機酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(pyranosidyl acid)(例えば、グルクロン酸またはガラクトウロン酸)、α−ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸または酒石酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸)、芳香族酸(例えば、安息香酸または桂皮酸)、スルホン酸(例えば、p−トルエンスルホン酸またはエタンスルホン酸)など)で処理することによって、調製してもよい。
本発明の化合物が酸である場合、所望な医薬的に許容される塩を、任意の適切な方法によって、例えば、遊離酸を無機塩基または有機塩基、例えば、アミン(一級、二級または三級)、アルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土類金属の水酸化物などで処理することによって調製してもよい。適切な塩の実例としては、限定されないが、アミノ酸(例えば、グリシン、アルギニン)、アンモニア、一級アミン、二級アミン、三級アミン、環状アミン(例えば、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン)から誘導される有機塩、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム、リチウムから誘導される無機塩が挙げられる。
句「医薬的に許容される」は、基質または組成物が、配合物を含む他の成分および/またはこれらを用いて治療される哺乳動物と化学的および/または毒性的に適合性でなければならないことを示す。
「溶媒和物」は、1個以上の溶媒分子および本発明の化合物が会合したものまたは複合体を指す。溶媒和物を形成する溶媒の例としては、限定されないが、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、エタノールアミンが挙げられる。用語「水和物」は、溶媒分子が水である複合体を指す。
用語「保護基」は、化合物の他の官能基が反応を受けている間、特定の官能基をブロックするか、または保護するために一般的に使用される置換基を指す。例えば、「アミノ保護基」は、化合物のアミノ官能基をブロックするか、または保護するように、アミノ基に接続する置換基である。適切なアミノ保護基としては、アセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ)、9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が挙げられる。同様に、「ヒドロキシ保護基」は、ヒドロキシ官能基をブロックするか、または保護する、ヒドロキシ基の置換基を指す。適切な保護基としては、アセチルおよびシリルが挙げられる。「カルボキシ保護基」は、カルボキシ官能基をブロックするか、または保護する、カルボキシ基の置換基を指す。一般的なカルボキシ保護基としては、フェニルスルホニルエチル、シアノエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、2−(p−トルエンスルホニル)エチル、2−(p−ニトロフェニルスルフェニル)エチル、2−(ジフェニルホスフィノ)−エチル、ニトロエチルなどが挙げられる。保護基および保護基の使用の一般的な記載については、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons、New York、1991を参照。
用語「本発明の化合物(compound of the invention)」および「本発明の化合物(compounds of this invention)」および「式Iの化合物」は、式Iの化合物、その立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、医薬的に許容される塩およびプロドラッグを含む。
(プリン化合物)
本発明は、PI3キナーゼによって調整される疾患、状態および/または障害の治療に有用な可能性があるプリン化合物、その医薬配合物を提供する。さらに特定的には、本発明は、式Iの化合物
Figure 2011521968
およびその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩を提供し、式中、
は、H、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C20アリール、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C12カルボシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−C(=O)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20アリール)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロアリール)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
は、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C12カルボシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−C(=O)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20アリール)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロアリール)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
は、C〜C20アリール、炭素で結合するC〜C20ヘテロシクリル、炭素で結合するC〜C20ヘテロアリールから選択され、これらはそれぞれ、F、Cl、Br、I、−CH、−CN、−CF、−CHOH、−COH、−CONH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−OH、−OCH、−SH、−NHC(=O)NHCH、−NHC(=O)NHCHCH、−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
は、−NR1013、−NR12C(=O)R10、−NR10(C〜C12アルキル)NR1013、−NR10(C〜C12アルキレン)OR10、−NR10(C〜C12アルキレン)C(=O)NR1013、−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C12カルボシクリル)、−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C20アリール)、−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロアリール)から選択され、ここで、アルキル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
10、R11、R12は、独立して、H、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12カルボシクリル、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロアリールから選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CHOH、−CH、−CN、−CF、−COH、−CONH、−CONHCH、−NO、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−S(O)NH、−SCH、−S(O)CH、−CHOCH、−CH、−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されているか;
またはR10およびR11は、これらが結合している窒素原子とともに、C〜C20ヘテロシクリル環を形成し;
13は、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12カルボシクリル、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロアリールから選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CHOH、−CH、−CN、−CF、−COH、−CONH、−CONHCH、−NO、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−S(O)NH、−SCH、−S(O)CH、−OCHCH−N(CH、−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されているか;
または、R10およびR13は、これらが結合している窒素原子とともに、C〜C20ヘテロシクリル環を形成し;
但し、Rが−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)である場合、Rは、置換されていないインドールでもなく、置換インドールでもない。
の例示的な実施形態としては、H、C〜C12アルキル(例えば、CH、−CHCH、−CHCHCH、−CH(CH、−CHCHCHCH、−CHCH(CH)、1個以上の−OHまたはFで置換されたC〜C12アルキル(例えば、−C(CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、−CHCHCOH)、2−モルホリノエチルが挙げられる。
また、Rの例示的な実施形態としては、場合により置換されたフェニルが挙げられる。
また、Rの例示的な実施形態としては、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)が挙げられる(例えば、ピペラジン−1−イルが、場合により置換されている−CH−(ピペラジン−1−イル)、例えば、−CH−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル))。
の例示的な実施形態としては、C〜C12アルキル(例えば、CH、−CHCH、−CHCHCH、−CH(CH、−CHCHCHCH、−CHCH(CH、1個以上の−OHまたはFで置換されたC〜C12アルキル(例えば、−C(CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、−CHCHCOH)、2−モルホリノエチルが挙げられる。
また、Rの例示的な実施形態としては、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)が挙げられる(例えば、ピペラジン−1−イルが、場合により置換されている−CH−(ピペラジン−1−イル)、例えば、−CH−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル))。
また、例示的な実施形態は、Rが、場合により置換されたC〜C20アリールであるものを含む。C〜C20アリール基としては、フェニル、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、インデニル、インダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、例えば、1個以上の−OHで置換されたフェニルが挙げられる。
例示的な実施形態は、Rが、ピリジル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、チアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、フラニル、チエニル、トリアゾリル、テトラゾリルから選択される単環ヘテロアリールであるものを含む。
例示的な実施形態は、Rが、以下の構造
Figure 2011521968
から選択される単環ヘテロアリールであるものを含み、
式中、波線は、結合部位を示す。
例示的な実施形態は、Rが、以下の構造
Figure 2011521968
から選択される単環ヘテロアリールであるものを含み、
式中、波線は、結合部位を示す。
例示的な実施形態は、Rが、以下の構造
Figure 2011521968
から選択される単環ヘテロアリールであるものを含み、
式中、波線は、結合部位を示す。
例示的な実施形態は、Rが、F、−CF、−NH、−NHCH、−OH、−OCH、−NHC(O)CH、−NHC(=O)NHCH、−NHC(=O)NHCHCH、−COH、−CHOH、−C(=O)NH、−CHから選択される1個以上の基で置換されたC〜C20ヘテロアリールであるものを含む。
例示的な実施形態は、Rが、
Figure 2011521968
Figure 2011521968
から選択される、炭素で結合する、縮合した二環C〜C20ヘテロシクリルまたは縮合した二環C〜C20ヘテロアリールであるものを含み、
式中、波線は、結合部位を示す.
例示的な実施形態は、Rが、
Figure 2011521968
から選択されるものを含み、
式中、波線は、結合部位を示し、R14は、F、Cl、Br、I、−CH、−CN、−CF、−CHOH、−COH、−CONH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−OH、−OCH、−SH、−NHC(=O)NHCH、−S(O)CHから選択される。
例示的な実施形態は、Rが、
Figure 2011521968
から選択される、炭素で結合する、縮合した二環C〜C20ヘテロシクリルまたは縮合した二環C〜C20ヘテロアリールであるものを含み、
式中、波線は、結合部位を示す。
例示的な実施形態は、Rが、1H−インダゾール−4−イルまたは1H−インドール−4−イルであるものを含む。
例示的な実施形態は、Rが−NR1013であり、−NR1013が、モルホリニル、4−メチルピペラジン−1−イル、4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル、または4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イルのようなC〜C20ヘテロシクリル環を形成するものを含む。
例示的な実施形態としては、以下の構造
Figure 2011521968
が挙げられ、
式中、Rは、
Figure 2011521968
から選択される単環ヘテロアリールであり、
式中、波線は、結合部位を示し、Rは、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C20アリール、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C12カルボシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−C(=O)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20アリール)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロアリール)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されている。
本発明の式Iの化合物は、不斉中止またはキラル中心を含有し、したがって、異なる立体異性体形態で存在してもよい。限定されないが、ジアステレオマー、エナンチオマー、アトロプ異性体を含む本発明の化合物のすべての立体異性体形態、およびこれらの混合物(例えば、ラセミ混合物)が、本発明の一部分を形成することが意図されている。
それに加えて、本発明は、すべての幾何異性体および位置異性体を包含する。例えば、式Iの化合物に、二重結合または縮合環が組み込まれている場合、cis形態およびtrans形態、およびこれらの混合物は、本発明の範囲内に包含される。1種類の位置異性体も、位置異性体の混合物も、本発明の範囲内である。
本明細書に示した構造では、任意の特定のキラル原子の立体化学が特定されていない場合、すべての立体異性体が想定されており、本発明の化合物として含まれる。立体化学が、特定の配置をあらわす黒いくさび形または点線で特定されている場合、立体異性体は、そのように特定され、定義される。
本発明の化合物は、溶媒和していない形態、および医薬的に許容される溶媒(例えば、水、エタノールなど)との溶媒和形態で存在してもよく、本発明が、溶媒和形態および溶媒和していない形態の両方を包含することが意図されている。
また、本発明の化合物は、異なる互変異性体形態で存在してもよく、このようなあらゆる形態が、本発明の範囲内に包含される。用語「互変異性体」または「互変異性体形態」は、低エネルギー障壁で相互に変換可能な、異なるエネルギーを有する構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトントロピック(prototropic)互変異性体としても知られる)は、プロトンの移動による相互変換、例えば、ケト−エノール異性化およびイミン−エナミン異性化を含む。互変異性体の価数は、結合しているいくつかの電子が再編成されることによる相互変換を含む。
また、本発明は、本明細書に引用したものと同じであるが、1個以上の原子が、天然で通常見いだされる原子数または質量数とは異なる原子数または質量数を有する原子と置き換わっているという事実で異なる、本発明の同位体標識された化合物を包含する。特定されているような任意の特定の原子または元素のすべての同位体は、本発明の化合物およびこれらの使用の範囲内であると想定される。本発明の化合物に組み込まれていてもよい例示的な同位体としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、ヨウ素の同位体、例えば、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、32P、33P、35S、18F、36Cl、123I、125Iが挙げられる。特定の同位体標識された本発明の化合物(例えば、Hおよび14Cで標識されたもの)は、化合物および/または基質の組織分布アッセイで有用である。トリチウム(H)同位体および炭素−14(14C)同位体は、調製が容易であり、検出可能であるため、有用である。さらに、重水素(すなわち、H)のような重い同位体で置換すると、代謝安定性が大きくなる(例えば、in vivo半減期が大きくなるか、または必要な用量値が小さくなる)ことから特定の治療利益が得られる場合があり、したがって、ある状況で好ましい場合がある。陽電子放出同位体(例えば、15O、13N、11C、18F)は、基質の受容体占有率を試験する陽電子放出断層撮影法(PET)試験に有用である。同位体標識された本発明の化合物は、一般的に、本明細書の以下のスキームおよび/または実施例に開示されているものと類似の以下の手順によって、同位体標識されていない試薬を同位体標識された試薬と置換することによって調製することができる。
(式Iのプリン化合物の調製)
式Iのプリン化合物は、化学分野でよく知られているプロセスに類似したプロセスを含む合成経路によって、特に、本明細書に含まれる記載の観点で、合成されてもよい。出発物質は、一般的に、商業的な供給源、例えば、Aldrich Chemicals(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から入手可能であるか、当業者によく知られている方法を用いて簡単に調製される(例えば、Louis F.Fieser and Mary Fieser、Reagents for Organic Synthesis、v.1−23、Wiley、N.Y.(1967〜2006編集)、またはBeilsteins Handbuch der organischen Chemie、4、Aufl.ed.Springer−Verlag、Berlin、including supplements(Beilsteinオンラインデータベースでも入手可能)に一般的に記載されている方法によって調製される)。
特定の実施形態では、式Iの化合物を、プリンを調製するためによく知られている手順を用いて容易に調製してもよく(Hammarstromら(2007)Tetrahedron Lett.48(16):2823−2827;Cernaら(2006)Organic Letters 8(23):5389−5392;Changら(2006)J.Med.Chem.49(10):2861−2867;Yangら(2005)J.Comb.Chem.7:474−482;Liuら(2005)J.Comb.Chem.7:627−636;Hocekら(2004)Synthesis 17:2869−2876;Hammarstromら(2003)Tetrahedron Lett.44:8361−8363;Hammarstromら(2002)Tetrahedron Lett.43:8071−8073;Boothら(1987)J.Chem.Soc、Perkin Trans.1:Organic and Bio−Organic Chem.7:1521−1526;Boothら(1981)J.Chem.Soc.、Chemical Communications 15:788−789;Yonedaら(1976)J.Chem.Soc.、Perkin Trans.1:Organic and Bio−Organic Chem.14:1547−1550;Taylorら(1971)J.Org.Chem.36(21):3211−3217;Lister、J.H.;Fenn、M.D.The Purines、Supplementary 1、John Wiley & Sons、1996、Volume 54;The Chemisty of Heterocyclic Compounds、Editors Weissberger、A.;Taylor E.C.、Wiley Interscience、1971、Volume 24;Legraverend、M.;Grierson、D.S.(2006)Bioorg.Med.Chem.14:3987−4006;Hocek、M.(2003)Eur.J.Org.Chem.245−254;US 7122665;US 6743919;US 5332744;US 4728644;US 3016378;US 2008/0058297;US 2003/0139427;WO 2008/043031);およびComprehensive Heterocyclic Chemistry II、Editors Katritzky and Rees、Elsevier、1997、例えば、Volume 3;Liebigs Annalen der Chemie、(9):1910−16、(1985);Helvetica Chimica Acta、41:1052−60、(1958);Arzneimittel−Forschung、40(12):1328−31、(1990)に記載される他のヘテロ環を調製するよく知られている手順を用いて調製してもよい(これらはそれぞれ、参照により明らかに本明細書に援用される)。プリン化合物を合成するのに有用な、合成による化学変換および保護基方法論(保護および脱保護)および必要な試薬および中間体は、当該技術分野で知られており、例えば、R.Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers(1989);T.W.Greene and P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、3rd Ed.、John Wiley and Sons(1999);およびL.Paquette、ed.、Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons(1995)およびこれらのその後の版に記載されている。
式Iの化合物は、単独で調製されてもよく、または少なくとも2種、例えば、5〜1,000種の化合物、または10〜100種の化合物を含む化合物ライブラリとして調製されてもよい。式Iの化合物のライブラリは、コンビナトリアル「スプリットアンドミックス(split and mix)」アプローチによって、または液相化学または固相化学のいずれかを用いる複数の並行する合成によって、当業者に知られている手順によって調製してもよい。したがって、本発明のさらなる局面によれば、少なくとも2種の化合物、またはその医薬的に許容される塩を含む化合物ライブラリが提供される。
プリン化合物を、出発物質として2,4,8−トリクロロプリンを用いることによって調製してもよい。3個のクロロ基を、種々の置換基と交換することができる。さらに特定的には、最も反応性のクロロ基(すなわち、4位のクロロ)が、モルホリノ基と置換され、モルホリノプリンを形成する。
説明する目的で、図1および図2は、式Iのプリン化合物および鍵となる中間体を調製する一般的な方法を示す。個々の反応工程のさらに詳細な記載については、一般的な手順および実施例の章を参照。当業者は、他の合成経路を用い、本発明の化合物を合成してもよいことを理解するであろう。以下の図面、一般的な手順、実施例で特定の出発物質および試薬が示され、記載されているが、種々の誘導体および/または反応条件を与えるために、他の出発物質および試薬に簡単に置換することができる。それに加えて、記載した方法によって調製される例示的な化合物の多くは、本開示の観点から、当業者によく知られている従来の科学を用い、さらに改変することができる。
式Iの化合物の調製において、中間体の離れた官能基(例えば、一級アミンまたは二級アミン)を保護することが必要な場合がある。このような保護の必要性は、その離れた官能基の性質、調製方法の条件によって変わるであろう。適切なアミノ−保護基としては、アセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)、9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が挙げられる。このような保護の必要性は、当業者によって容易に決定される。保護基および保護基の使用に関する一般的な記載については、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons、New York、1991を参照。
図1は、2,6−ジクロロ−9H−プリンのN−9窒素をテトラヒドロピラニル基(THP)として保護することから始まる、多官能プリンの一般的な調製方法を示す。反応性の高いクロロ基とモルホリンとを置き換え、4−(2−クロロ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル)モルホリンを得る。C−8プロトンを強塩基で除去し、種々の求電子剤(R)と反応させる。弱酸で脱保護した後、N−9を、種々の求電子剤(R)を用いてN−9アルキル化させる。C−2のクロロで、一般的な手順Aによって、種々のボロネート試薬およびパラジウム触媒を用いて鈴木カップリングし、Rとして、C〜C20アリール、炭素で結合するC〜C20ヘテロシクリル、炭素で結合するC〜C20ヘテロアリールを与える。
図2は、多官能プリンを合成する代替法を示す。2,6−ジクロロ−9H−プリンを、N−9でTHPとして保護し、反応性の高いクロロ基とモルホリンとを置き換え、4−(2−クロロ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル)モルホリンを得る。5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−アミンおよびパラジウム触媒を用いた鈴木カップリングによって、5−(6−モルホリノ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミンを得る。ピリミジンのアミン基をビス−Bocアミノとして保護し、弱酸による加水分解でTHPを除去し、N−9を種々の求電子剤(R)でアルキル化することができる。TFAで処理し、Boc基を除去する。
(分離方法)
本発明の化合物を調製する方法において、反応生成物をお互いに分離すること、および/または出発物質から分離することが好都合な場合がある。各工程または一連の工程の望ましい生成物を、当該技術分野で一般的な技術によって、所望の均一度になるまで分離および/または精製する。典型的には、このような分離は、多相抽出、溶媒または溶媒混合物からの晶出、蒸留、昇華、またはクロマトグラフィーを含む。クロマトグラフィーは、多くの方法を含んでいてもよく、例えば、逆相および順相;サイズ排除;イオン交換;高圧、中圧および低圧のクロマトグラフィー法および装置;小スケールおよび分析用;疑似移動床(SMB)および分取薄層クロマトグラフィーまたは分取厚層クロマトグラフィー、および小スケールの薄層クロマトグラフィーおよびフラッシュクロマトグラフィーの技術が挙げられる。
別の種類の分離方法は、混合物を、所望な生成物、未反応の出発物質、生成物による反応物などに結合するか、または所望な生成物、未反応の出発物質、生成物による反応物を他の様式で分離可能にするように選択された試薬で処理することが挙げられる。このような試薬としては、活性炭、モレキュラーシーブ、イオン交換媒体などのような吸着剤または吸収剤が挙げられる。または、この試薬は、塩基性材料の場合には酸であってもよく、酸性材料の場合には塩基であってもよく、抗体、結合タンパク質のような結合試薬、クラウンエーテルのような選択的なキレート剤、液/液イオン抽出試薬(LIX)などであってもよい。適切な分離方法の選択は、含まれる物質の性質、例えば、蒸留および昇華の場合には、沸点および分子量、クロマトグラフィーの場合には、極性官能基が存在するかしないか、多相抽出の場合には酸性媒体および塩基性媒体における物質の安定性などによって変わる。
ジアステレオマー混合物は、当業者によく知られている方法、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別晶出によって、物理化学的な違いに基づいて、個々のジアステレオマーに分離することができる。エナンチオマーは、エナンチオマー混合物を適切な光学活性な化合物(例えば、キラルアルコールまたはMosher酸塩化物のようなキラル補助剤)と反応させることによってジアステレオマー混合物に変換し、このジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを対応する純粋なエナンチオマーに変換する(例えば、加水分解する)ことによって分離することができる。また、本発明の化合物のいくつかは、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)であってもよく、これも本発明の一部分であると考えられる。また、エナンチオマーは、キラルHPLCカラムを用いることによって分離することもできる。
1種類の立体異性体(例えば、実質的に、その立体異性体を含まないエナンチオマー)は、光学活性な分割剤を用いてジアステレオマーを生成させるような方法を用い、ラセミ混合物を再溶解させることによって得てもよい(Eliel、E.およびWilen、S.「Stereochemistry of Organic Compounds」、John Wiley & Sons、Inc.、New York、1994;Lochmuller、C.H.、(1975)J.Chromatogr.、113(3):283−302)。本発明のキラル化合物のラセミ混合物は、(1)キラル化合物を用いてイオン塩、ジアスレテオマー塩を生成させ、分別晶出または他の方法によって分離する、(2)キラル誘導体化試薬を用いてジアステレオマー化合物を生成させ、このジアステレオマーを分離し、純粋な立体異性体へと変換する、(3)実質的に純粋な立体異性体または純度が高い立体異性体をキラル状態で直接分離する、を含む任意の適切な方法によって分離し、単離することができる。「Drug Stereochemistry、Analytical Methods and Pharmacology」、Irving W. Wainer、Ed.、Marcel Dekker、Inc.、New York(1993)を参照。
方法(1)で、ジアステレオマー塩は、エナンチオマー的に純粋なキラル塩基(例えば、ブルシン、キニーネ、エフェドリン、ストリキニーネ、α−メチル−β−フェニルエチルアミン(アンフェタミン)などを、酸性官能基(例えば、カルボン酸およびスルホン酸)を有する不斉化合物と反応させることによって生成させることができる。ジアステレオマー塩を、分別晶出またはイオンクロマトグラフィーによって分離するように誘導してもよい。アミノ化合物の光学異性体を分離するために、キラルカルボン酸またはスルホン酸(例えば、ショウノウスルホン酸、酒石酸、マンデル酸、または乳酸)を加えると、ジアステレオマー塩を生成させることができる。
または、方法(2)によって、分割すべき基質を、キラル化合物の1つのエナンチオマーと反応させ、ジアステレオマー対を得る(E.およびWilen、S.「Stereochemistry of Organic Compounds」、John Wiley & Sons、Inc.、1994、p.322)。ジアステレオマー化合物は、不斉化合物と、エナンチオマー的に純粋なキラル誘導体化試薬(例えば、メンチル誘導体)とを反応させた後、ジアステレオマーを分離し、加水分解し、純粋なエナンチオマーまたは純度が高いエナンチオマーを得ることができる。光学純度を決定する方法は、塩基またはMosherエステル、α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニルアセテート(Jacob III.J.Org.Chem.(1982)47:4165)の存在下、ラセミ混合物のキラルエステル(例えば、メンチルエステル、例えば、クロロギ酸(−)メンチル)を製造し、2種類のアトロプ異性体のエナンチオマーまたはジアステレオマーの存在について、H NMRスペクトルを分析することを含む。アトロプ異性体化合物の安定なジアステレオマーは、アトロプ異性体であるナフチル−イソキノリンを分離するための方法(WO 96/15111)にしたがって、順相および逆相のクロマトグラフィーによって分離し、単離することができる。方法(3)によって、2種類のエナンチオマーのラセミ混合物は、キラル固定相を用いたクロマトグラフィーによって分離することができる(「Chiral Liquid Chromatography」(1989)W.J.Lough、Ed.、Chapman and Hall、New York;Okamoto、J.Chromatogr.、(1990) 513:375−378)。純度が高いエナンチオマーまたは精製したエナンチオマーは、不斉炭素原子を有する他のキラル分子と区別するために使用する方法、例えば、旋光度および円偏光二色性によって区別することができる。
(生物学的評価)
式Iの化合物のPI3キナーゼ活性の活性決定は、多くの直接的な検出方法および間接的な検出方法によって可能である。本明細書に記載した特定の例示的な化合物を、PI3K結合活性についてアッセイし(実施例52)、腫瘍細胞に対するin vitro活性についてアッセイした(実施例53)。PI3K結合活性の範囲は、1nM(ナノモル濃度)未満から約10μM(マイクロモル濃度)であった。特定の例示的な本発明の化合物は、PI3K結合活性IC50の値が、約10nM未満であった。特定の本発明の化合物は、腫瘍細胞に基づく活性IC50の値が、約100nM未満であった。
式Iの例示的な化合物の細胞毒性または細胞増殖抑制活性を、増殖する哺乳動物の腫瘍細胞株を細胞培地中で樹立させ、式Iの化合物を加え、この細胞を約6時間〜約5日間培養し、細胞生存性を測定することによって測定した(実施例53)。生存性、すなわち、増殖性(IC50)、細胞毒性(EC50)、アポトーシスの誘発(カスパーゼ活性)を測定するために、細胞に基づくin vitroアッセイを使用した。
式Iの例示的な化合物のin vitroでの効能を、細胞増殖アッセイ、Promega Corp.、Madison、WIから市販されるCellTiter−Glo(登録商標)による発光細胞生存アッセイによって測定した(実施例53)。このホモジニアスアッセイ法は、Coleopteraルシフェラーゼの組み換え発現に基づくものであり(US 5583024;US 5674713;US 5700670)、存在するATP(代謝的に活性な細胞の指標である)を定量することによって培地中の生存細胞の数を決定する(Crouchら(1993)J.Immunol.Meth.160:81−88;US 6602677)。CellTiter−Glo(登録商標)アッセイは、96または384ウェルフォーマットで行い、自動化した高スループットスクリーニング(HTS)用に修正することができる(Creeら(1995)AntiCancer Drugs 6:398−404)。ホモジニアスアッセイの手順は、1種類の試薬(CellTiter−Glo(登録商標)試薬)を、血清を加えた培地で培養した細胞に直接加えることを含む。細胞の洗浄、培地の除去、複数回のピペッティングは必要としない。このシステムは、試薬を加え、混合して10分後に、384ウェルフォーマットで15細胞/ウェルを検出する。
ホモジニアスな「添加−混合−測定」フォーマットによって、細胞溶解物が得られ、存在するATPの量に比例して発光シグナルが生成する。ATPの量は、培地に存在する細胞の数と正比例する。CellTiter−Glo(登録商標)アッセイは、ルシフェラーゼ反応によって生じる「glow−type」の発光シグナルを生成し、半減期は、使用する細胞の種類および培地によって変わり、一般的に5時間よりも長い。生存細胞は、相対的な発光単位(relative luminescence unit)(RLU)に反映される。基質であるBeetle Luciferinは、ATPからAMPへの変換を伴う組み換えホタルルシフェラーゼと、光子の生成によって、酸化的に脱炭酸される。半減期が延びることにより、試薬注入器を使用する必要性がなくなり、複数のプレートによる、連続モードまたはバッチモードの処理に対する柔軟性が付与される。この細胞増殖アッセイは、種々のマルチウェルフォーマット(例えば、96ウェルフォーマットまたは384ウェルフォーマット)で用いることができる。照度計またはCCDカメラ撮像デバイスによってデータを記録することができる。この発光の出力は、相対的な光単位(relative light unit)(RLU)であらわされ、経時的に測定される。
式Iの例示的な化合物の抗増殖効果を、PC3、Detroit 562、MDAMB361.1を含む数種の腫瘍細胞株について、CellTiter−Glo(登録商標)アッセイ(実施例53)によって測定した。試験した化合物について、EC50値を確定した。in vitroでの細胞に有効な活性の範囲は、約100nM〜約10μMであった。
特定の例示的な化合物について、Caco−2透過性(実施例54)、肝細胞クリアランス(実施例55)、シトクロムP450阻害(実施例56)、シトクロムP450誘発(実施例57)、血漿タンパク質結合(実施例58)、hERGチャンネルの遮断(実施例59)を含むアッセイによって、特定のADME性を測定した。
例示的な式Iの化合物である、表1の番号101〜156を、本発明の方法にしたがって製造し、特性決定し、PI3K活性について試験した。表1の番号101〜156は、以下の構造および対応する名称を有する(ChemDraw Ultra、Version 9.0.1、CambridgeSoft Corp.、マサチューセッツ州ケンブリッジ)。
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
Figure 2011521968
(式Iの化合物の投与)
本発明の化合物を、治療される状態に適した任意の経路で投与してもよい。適切な経路としては、経口、非経口(皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、皮内、くも膜下、硬膜外を含む)、経皮、直腸、経鼻、局所(口腔、舌下を含む)、膣、腹腔内、肺内、鼻腔内が挙げられる。免疫抑制薬での局所治療の場合、化合物を、灌流を含む病巣内投与によって投与してもよく、または移植前に、移植片と阻害剤とを他の方法で接触させて投与してもよい。好ましい経路は、例えば、受容者の状態によってさまざまであろうことも理解されるであろう。化合物が経口投与される場合、医薬的に許容されるキャリアまたは賦形剤を用い、丸剤、カプセル、錠剤などとして配合されてもよい。化合物が非経口投与される場合、医薬的に許容される非経口ビヒクルとともに配合されてもよく、以下に詳細に記載するように、注射用単位投薬形態になるように配合されてもよい。
ヒト患者を治療する用量は、式Iの化合物について約10mg〜約1000mgの範囲であってもよい。典型的な用量は、この化合物について約100mg〜約300mgであってもよい。用量は、特定の化合物の吸収、分布、代謝、排泄を含む薬物動態および薬力学的性質に依存して、1日に1回(QID)、1日に2回(BID)、またはそれ以上の頻度で投与されてもよい。それに加えて、毒性因子も、用量および投与計画に影響を与える場合がある。経口投与される場合、丸剤、カプセルまたは錠剤を1日に1回、またはもっと少ない頻度の特定の時間間隔で摂取してもよい。多くの治療サイクルについて、この計画を繰り返してもよい。
(式Iの化合物で治療する方法)
本発明の化合物は、限定されないが、脂質キナーゼ(例えば、PI3キナーゼ)を過剰発現することによって特徴づけられるものを含む、過剰増殖性疾患、状態および/または障害を治療するのに有用である。したがって、本発明の別の局面は、脂質キナーゼ(PI3を含む)を阻害することによって治療または予防可能な疾患または状態を治療または予防する方法を含む。一実施形態では、この方法は、治療に有効な量の式Iの化合物、またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩を、治療が必要な哺乳動物に投与する工程を含む。一実施形態では、ヒト患者は、式Iの化合物と、医薬的に許容されるキャリア、アジュバントまたはビヒクルとで治療され、この式Iの化合物は、PI3キナーゼ活性を検出可能に阻害する量で存在する。
本発明の方法によって治療可能な癌としては、限定されないが、乳癌、卵巣癌、頸癌、前立腺癌、睾丸癌、尿生殖路の癌、食道癌、喉頭癌、膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、胃癌、皮膚癌、角化棘細胞腫、肺癌、類表皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞癌、肺腺癌、骨癌、結腸癌、アデノーマ、膵臓癌、腺癌、甲状腺癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭癌、セミノーマ、黒色腫、肉腫、膀胱癌、肝癌および胆汁道の癌、腎癌、骨髄の障害、リンパ腫、毛様細胞の癌、口腔(buccal cavity)癌、咽頭癌(口腔)、口唇癌、舌癌、口腔(mouth)癌、咽頭癌、小腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、直腸癌、脳および中枢神経系の癌、ホジキン病または白血病が挙げられる。
本発明の別の局面は、本明細書に記載した疾患または状態にかかっている哺乳動物(例えば、ヒト)において、本明細書に記載した疾患または状態の治療に使用するための、本発明の化合物を提供する。また、本明細書に記載した障害にかかっている温血動物、例えば、哺乳動物(例えばヒト)において、本明細書に記載した疾患および状態を治療するための医薬の調製における、本発明の化合物の使用も提供される。
(医薬配合物)
哺乳動物(ヒトを含む)の治療を目的とする治療(予防を目的とする治療を含む)で本発明の化合物を使用するために、本発明の化合物を、通常は、標準的な医薬実務にしたがって医薬組成物として配合する。本発明のこの局面によれば、医薬的に許容される希釈剤またはキャリアと関連して、本発明の化合物を含む医薬組成物が提供される。
典型的な配合物は、本発明の化合物と、キャリア、希釈剤または賦形剤とを混合することによって調製される。適切なキャリア、希釈剤、賦形剤は、当業者によく知られており、炭水化物、ワックス、水溶性ポリマーおよび/または膨潤性ポリマー、親水性物質または疎水性物質、ゼラチン、油類、溶媒、水などのような物質が挙げられる。使用する特定のキャリア、希釈剤または賦形剤は、本発明の化合物が適用される手段および目的に応じて変わるであろう。溶媒は、一般的に、哺乳動物に投与されるのに安全であると当業者が認識している溶媒(GRAS)に基づいて選択される。一般的に、安全な溶媒は、毒性のない水系溶媒(例えば、水)および水に可溶性または混和性の毒性のない他の溶媒である。適切な水系溶媒としては、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)など、およびこれらの混合物が挙げられる。また、配合物は、1つ以上のバッファー、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、滑沢剤、乳化剤、懸濁剤、防腐剤、酸化防止剤、乳白剤、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、香料、香味剤、および薬物(すなわち、本発明の化合物またはその医薬組成物)に美しい外観を付与する他の既知の添加剤、または医薬製品(すなわち、医薬)の製造における助剤を含んでいてもよい。
配合物を、従来の分散手順および混合手順を用いて調製してもよい。例えば、塊状の薬物基質(すなわち、本発明の化合物、またはこの化合物の安定化した形態(例えば、シクロデキストリン誘導体または他の既知の錯化剤との複合物)を、上述の1つ以上の賦形剤が存在する条件で、適切な溶媒に溶解する。本発明の化合物を、典型的には、薬物の用量が容易に制御可能であって、患者のコンプライアンスが処方された計画どおりになるように、医薬投薬形態に配合する。
適用するための医薬組成物(または配合物)を、薬物投与に使用する方法によって、種々の様式で包装してもよい。一般的に、分配するための物品は、中に医薬配合物が適切な形態で配置されている容器を含む。適切な容器は、当業者によく知られており、瓶(プラスチックおよびガラス)、小袋、アンプル、プラスチック製袋、金属シリンダーなどのような材料を含む。また、容器は、不用意に包装内容物にいたずらされないように、不正開封防止機構を備えていてもよい。それに加えて、容器は、容器の内容物を記載したラベルが貼り付けてある。また、ラベルには、適切な警告が付されていてもよい。
本発明の化合物の医薬配合物は、種々の投与経路および投与の種類に合うように調製してもよい。例えば、所望の純度を有する式Iの化合物を、凍結乾燥した配合物、粉砕した粉末または水溶液の形態で、場合により、医薬的に許容される希釈剤、キャリア、賦形剤または安定化剤と混合してもよい(Remington’s Pharmaceutical Sciences(1980)16th edition、Osol、A.Ed.)。周囲温度で、適切なpH、所望の純度で、生理学的に許容されるキャリア(すなわち、使用する用量および濃度で受容者に対して毒性がないキャリア)と混合することによって、配合してもよい。配合物のpHは、主に、化合物の特定の使用および濃度に依存するが、約3〜約8の範囲であってもよい。pH5の酢酸バッファー中の配合物が、適切な実施形態である。
化合物は、通常、固体組成物、凍結乾燥した配合物として、または水溶液として保存することができる。
本発明の医薬組成物は、良好な医療実務と一致する様式(すなわち、投与する量、濃度、計画、経過、ビヒクルおよび経路)で配合され、投薬され、投与されるであろう。この内容を考慮するための因子としては、治療される特定の障害、治療される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与計画、医師が知っている他の因子が挙げられる。投与される化合物の「治療に有効な量」は、このような考慮事項によって支配され、過剰増殖性障害を予防し、改善し、または治療するのに必要な最低限の量である。
一般的な提案として、非経口投与される阻害剤の初期の医薬的に有効な量は、投薬量あたり、1日あたり、患者の体重の約0.01〜100mg/kgの範囲であり、主に約0.1〜20mg/kgであり、使用する化合物の典型的な初期範囲は、0.3〜15mg/kg/日である。
許容される希釈剤、キャリア、賦形剤、安定化剤は、使用する用量および濃度で受容者に対して毒性はなく、リン酸、クエン酸および他の有機酸のようなバッファー;アスコルビン酸およびメチオニンを含む酸化防止剤;防腐剤(例えば、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルアルコールまたはベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えば、メチルパラベンまたはプロピルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;m−クレゾール);低分子量(約10残基未満の)ポリペプチド;タンパク質、例えば、血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンまたはリジン;グルコース、マンノース、またはデキストリンを含む、単糖類、二糖類および他の炭水化物;キレート化剤、例えば、EDTA;糖類、例えば、ショ糖、マンニトール、トレハロースまたはソルビトール;塩を生成する対イオン、例えば、ナトリウム;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);および/または非イオン性界面活性剤、例えば、TWEEN(商標)、PLURONICS(商標)またはポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる。また、活性医薬成分は、コロイド状薬物送達システム(例えば、リポソーム、アルブミン微小球、マイクロエマルション、ナノ粒子およびナノカプセル)またはマクロエマルション中、例えば、コアセルベーション技術によって、または界面重合によって調製したマイクロカプセル、例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロース製またはゼラチン製のマイクロカプセル、ポリ(メチルメタクリレート)マイクロカプセルに包まれていてもよい。このような技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition、Osol、A.Ed.(1980)に開示されている。
式Iの化合物の持続放出型製剤を調製してもよい。持続放出型製剤の適切な例としては、式Iの化合物を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリックスが挙げられ、ここで、マトリックスは、成形物品、例えば、フィルムまたはマイクロカプセルの形態である。持続放出型マトリックスの例としては、ポリエステル、ハイドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(US 3773919)、L−グルタミン酸およびγ−エチル−L−グルタメートのコポリマー、非分解性エチレン−酢酸ビニル、分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、例えば、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸−グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドで構成される注射用微小球)、ポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸が挙げられる。
配合物は、本明細書に詳細に記載する投与経路に適したものを含む。配合物は、簡便には、単位投薬形態で提示され、薬学分野でよく知られた任意の方法で調製されてもよい。技術および配合物は、一般的に、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.、Easton、PA)に見いだされる。このような方法は、活性成分を、1つ以上の補助成分を構成するキャリアと組み合わせる工程を含む。一般的に、配合物は、活性成分と、液体キャリアまたは微細に分割された固体キャリア、または液体キャリアと固体キャリアの両方とが均一に密接に組み合わさるように調製され、必要な場合、製品に成形される。
経口投与に適した式Iの化合物の配合物は、それぞれに所定量の式Iの化合物を含む丸剤、カプセル、カシェ剤または錠剤のような別個の単位として調製されてもよい。適切な機械で、活性成分を自由に流れる形態で(例えば、粉末または顆粒として)圧縮し、場合により、バインダー、滑沢剤、不活性希釈剤、防腐剤、表面活性化剤または分散剤と混合することによって、圧縮錠剤を調製してもよい。適切な機械で、粉末状の活性成分を不活性液体希釈剤で湿らせた混合物を成形することによって、成形した錠剤を製造してもよい。錠剤を、場合により、コーティングするか、またはミシン目が入れられてもよく、場合により、錠剤から活性成分がゆっくりと放出するか、または制御放出されるように配合する。錠剤、トローチ剤、薬用キャンディー、水性または油性の懸濁物、分散性粉末または顆粒、エマルション、硬質カプセルまたは軟質カプセル、例えば、ゼラチンカプセル、シロップまたはエリキシル剤を、経口で使用するために調製してもよい。経口での使用を意図した式Iの化合物の配合物を、医薬組成物製造分野で知られている任意の方法にしたがって調製してもよく、このような組成物は、口当たりのよい製剤を得るために、甘味剤、香味剤、着色剤、防腐剤を含む1つ以上の薬剤を含有していてもよい。錠剤の製造に適した、毒性のない医薬的に許容される賦形剤と混合した状態で活性成分を含有する錠剤が、許容される。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;顆粒化剤および崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアカシア;滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってもよい。錠剤は、コーティングされていなくてもよく、または胃腸管での崩壊および吸着を遅らせ、長期間にわたって持続的に作用させるためのマイクロカプセル化を含む既知の技術によってコーティングされていてもよい。例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレート単独、またはワックスと組み合わせた遅延性材料を用いてもよい。
目または他の外部組織(例えば、口および皮膚)を治療するために、配合物は、好ましくは、活性成分を、例えば、0.075〜20%w/wの量で含有する局所軟膏またはクリームとして適用される。軟膏に配合される場合、活性成分は、パラフィン混和性または水混和性の軟膏基材とともに使用されてもよい。または、活性成分は、水中油型クリーム基剤を用いて、クリームに配合されてもよい。所望な場合、クリーム基剤の水相は、多価アルコール(すなわち、2個以上のヒドロキシル基を有するアルコール、プロピレングリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコール(PEG400を含む)、およびこれらの混合物を含む)を含んでいてもよい。局所配合物は、望ましくは、活性成分が皮膚または他の罹患領域を通る吸収性または浸透性を促進する化合物を含んでいてもよい。このような皮膚浸透促進剤の例としては、ジメチルスルホキシドおよび関連する類似体が挙げられる。本発明のエマルションの油相は、既知の様式で既知の成分で構成されていてもよい。この相が、単に乳化剤を含む場合、望ましくは、少なくとも1つの乳化剤と、脂肪または油、または脂肪および油の両方との混合物を含む。好ましくは、親水性乳化剤は、安定化剤として作用する親油性乳化剤とともに含まれる。また、親水性乳化剤は、油および脂肪の両方を含むことが好ましい。それとともに、乳化剤は、安定化剤を含むか、含まないかにかかわらず、いわゆる乳化ワックスを構成し、ワックスは、油および脂肪とともに、いわゆる乳化軟膏基剤を構成し、クリーム配合物の油性分散相を形成する。本発明の配合物で使用するのに適した乳化剤および乳化安定剤としては、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、グリセリルモノステアレートおよびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
式Iの化合物の水性懸濁物は、水性懸濁物の製造に適した賦形剤と混合した状態で活性物質を含有する。このような賦形剤としては、懸濁剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、クロスカルメロース、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアカシアゴム、分散剤または湿潤剤、例えば、天然に存在するリン脂質(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと、脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導した部分エステルエステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)が挙げられる。また、水性懸濁物は、1つ以上の防腐剤、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピル、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤および1つ以上の甘味剤、例えば、ショ糖またはサッカリンを含有していてもよい。
式Iの化合物の医薬組成物は、水性または油性の滅菌注射用懸濁物のような滅菌注射用製剤の形態であってもよい。この懸濁物を、上に述べた適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を用い、既知の技術にしたがって配合してもよい。また、滅菌注射用製剤は、非経口で許容される毒性のない希釈剤または溶媒の滅菌注射用溶液または滅菌注射用懸濁物であってもよく(例えば、1,3−ブタンジオール溶液)、または、凍結乾燥した粉末として調製されてもよい。使用可能な許容されるビヒクルおよび溶媒は、特に、水、Ringer溶液、等張性食塩溶液である。それに加えて、従来から、滅菌した固定化油を溶媒または懸濁媒体として使用してもよい。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の商品名の固定化油を使用してもよい。それに加えて、オレイン酸のような脂肪酸も、注射用製剤で同様に使用してもよい。
キャリア物質と組み合わせて1個の投薬形態を製造する活性成分の量は、治療される宿主、特定の投与態様によって変わるであろう。例えば、ヒトに経口投与することを意図した徐放性配合物は、適切で簡便な量のキャリア物質と混合した活性物質を約1〜1000mg含有してもよく、組成物合計の約5〜約95%(重量:重量)の範囲で変わってもよい。医薬組成物を、投与のために簡単に測定可能な量になるように調製することができる。例えば、静脈内注入を意図した水溶液は、約30mL/時間の速度で適切な容積を注入することができるように、溶液1ミリリットルあたり、活性成分を約3〜500μg含有してもよい。
非経口投与に適した配合物としては、酸化防止剤、バッファー、静菌剤、および配合物を目的とする受容者の血液と等しい浸透圧にする溶質を含有してもよい、水系および非水系の滅菌注射用溶液;懸濁剤および増粘剤を含んでいてもよい、水系および非水系の滅菌懸濁物が挙げられる。
また、目に局所投与するのに適した配合物としては、活性成分が適切なキャリア(特に、活性成分のための水系溶媒)に溶解しているか、または懸濁している点眼薬が挙げられる。活性成分は、好ましくは、このような配合物中に、約0.5〜20%w/w、例えば約0.5〜10%w/w、例えば約1.5%w/wの濃度で存在する。
口腔に局所投与するのに適した配合物としては、香味ベース(通常は、ショ糖およびアカシアまたはトラガカント)中に活性成分を含む薬用キャンディー;不活性ベース(例えば、ゼラチンおよびグリセリン、またはショ糖およびアカシア)中に活性成分を含む芳香錠;適切な液体キャリア中に活性成分を含むマウスウォッシュが挙げられる。
直腸投与のための配合物は、例えば、ココアバターまたはサリチレートを含む適切な基剤を含む坐剤として提供されてもよい。
肺内投与または経鼻投与に適した配合物は、粒径が、例えば、0.1〜500ミクロン(粒径が、0.5、1、30ミクロン、35ミクロンなどのような増分での、0.1〜500ミクロンのものを含む)であり、肺胞嚢に到達させるように、鼻腔を介して迅速に吸入することによって、または、口腔を介して吸入することによって投与する。適切な配合物としては、活性成分の水性溶液または油性溶液を含む。エアロゾルまたは乾燥粉末で投与するのに適した配合物を、従来の方法によって調製してもよく、以下に示すような障害の治療または予防においてこれまで使用されている化合物のような他の治療薬剤とともに送達してもよい。
膣投与に適した配合物は、活性成分に加え、当該技術分野で適切と知られているようなキャリアを含む、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡状物またはスプレー配合物として与えられてもよい。
配合物は、単回投薬用容器または複数回投薬用容器で包装されてもよく(例えば、密閉したアンプルおよびバイアル)、使用直前に、注射液にするために滅菌液体キャリア(例えば、水)のみを加えることを必要とする、凍結によって乾燥した(凍結乾燥した)状態で保存してもよい。以前に記載した種類の滅菌粉末、顆粒、錠剤から、注射用溶液および注射用懸濁物を即席で調製する。好ましい単位投薬配合物は、本明細書で上に引用したように、活性成分を1日分の用量または1日分未満の用量含有する配合物であるか、またはこの用量の適切な一部分を含有する配合物である。
本発明は、上に定義したような少なくとも1つの活性成分を、動物用キャリアと共に含む動物用組成物をさらに提供する。動物用キャリアは、組成物を投与する目的のために有用な物質であり、獣医学分野で不活性であるか、許容され、活性成分と適合性の固体、液体または気体の物質であってもよい。これらの動物用組成物を、非経口、経口、または任意の他の望ましい経路で投与してもよい。
(組み合わせ治療)
式Iの化合物は、単独で使用してもよく、過剰増殖性障害(例えば、癌)のような本明細書に記載した疾患または障害を治療するために他の治療薬剤と組み合わせて使用してもよい。特定の実施形態では、式Iの化合物を、組み合わせ医薬配合物で、または組み合わせ治療としての投薬計画で、抗過剰増殖性を有するか、または過剰増殖性障害(例えば、癌)を治療するのに有用な第2の化合物と混合する。組み合わせ医薬配合物または投薬計画の第2の化合物は、好ましくは、式Iの化合物と互いに有害な影響を与えないように、式Iの化合物を補完する活性を有する。このような化合物は、意図した目的のために有効な量で、組み合わせ中に適切に存在する。一実施形態では、本発明の組成物は、式Iの化合物、またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、または医薬的に許容される塩またはプロドラッグを、本明細書に記載した化学療法剤と組み合わせて含む。
組み合わせ治療を、計画のなかで同時または連続に投与してもよい。連続的に投与する場合、この組み合わせは、2回以上の投与にて投与してもよい。投与の組み合わせには、別個の配合物または1個の医薬配合物を用いる同時投与、いずれの順番でもよい連続的な投与が挙げられ、好ましくは、両方の(またはすべての)活性薬剤が、生体活性を同時に発揮するような時間存在する。
上述の併用投与した薬剤のいずれかに関する適切な用量は、現時点で使用されている量であり、新しく同定した薬剤および他の化学療法剤または治療の組み合わせ作用(相乗効果)によって、少なくなってもよい。
組み合わせ治療は、「相乗効果」および「相乗作用」を与えてもよい(すなわち、活性成分をともに使用する場合、化合物を別個に使用して得られる効果の合計値よりも大きな効果が得られる)。相乗作用の効果は、活性成分が、(1)組み合わせた単位投薬配合物に一緒に配合し、同時に投与または送達する場合、(2)別個の配合物として、交互に、または並行して送達する場合、または、(3)いくつかの他の計画による場合に得られてもよい。交互治療で送達する場合、相乗作用の効果は、例えば、別個のシリンジの異なる注射で、別個の丸剤またはカプセルで、または別個の注入で、化合物を連続的に投与する場合に得られてもよい。一般的に、交互治療の間、有効用量の各活性成分を連続して(すなわち、逐次)投与し、一方、組み合わせ治療では、有効用量の2つ以上の活性成分を一緒に投与する。
抗癌治療の特定の実施形態では、式Iの化合物、またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、または医薬的に許容される塩またはプロドラッグを、本明細書に記載したような他の化学療法剤、ホルモン剤または抗体薬剤と混合してもよく、外科治療および放射線治療と組み合わせてもよい。したがって、本発明の組み合わせ治療は、少なくとも1つの式Iの化合物、またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、または医薬的に許容される塩またはプロドラッグの投与と、少なくとも1つの他の癌治療法の使用とを含む。式Iの化合物および他の医薬的に活性な化学療法剤の量、および相対的な投与タイミングは、望ましい組み合わせ治療効果を得るために、選択されるであろう。
(式Iの化合物の代謝物)
また、本明細書に記載の式Iのin vivo代謝産物も、本発明の範囲内に入る。このような生成物は、例えば、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、脱エステル化、酵素による開裂などから生じる場合がある。したがって、本発明は、本発明の化合物を、その代謝産物を得るのに十分な時間、哺乳動物と接触させる工程を含むプロセスによって生成する化合物を含め、式Iの化合物の代謝物を含む。
代謝産物は、典型的には、本発明の化合物の放射能標識された(例えば、14CまたはH)同位体を調製し、検出可能な(例えば、約0.5mg/kgを超える)用量で動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、サル)に、またはヒトに非経口投与し、代謝が起こるのに十分な時間放置し(典型的には、約30秒〜30時間)、尿、血液または他の生体サンプルから変換産物を単離することによって同定する。これらの産物は、標識されているため、容易に単離される(その他のものは、代謝物中に残っているエピトープに結合可能な抗体を用いて単離される)。代謝物の構造は、従来の様式、例えば、MS分析、LC/MS分析またはNMR分析によって決定される。一般的に、代謝物の分析を、当業者によく知られている従来の薬物代謝研究と同じ様式で行う。代謝産物が、それ以外にin vivoで見られない場合に限り、本発明の化合物の治療を目的とした用量の診断アッセイに有用である。
(製造物品)
本発明の別の実施形態では、上述の疾患および障害を治療するのに有用な物質を含有する製造物品、または「キット」が提供される。一実施形態では、キットは、式Iの化合物、またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、または医薬的に許容される塩またはプロドラッグを含む容器を備えている。キットは、容器表面または容器に関連してラベルまたは添付文書をさらに備えていてもよい。用語「添付文書」は、治療製品の市販の包装に通常含まれている指示書を指すために使用され、この治療製品の使用に関する指示、使用法、用量、投与、禁忌および/またはこの治療製品の使用に関する警告についての情報が含まれている。適切な容器としては、例えば、瓶、バイアル、シリンジ、ブリスターパックなどが挙げられる。容器は、ガラスまたはプラスチックのような種々の材料から作られていてもよい。容器は、状態を治療するのに有効な式Iの化合物またはその配合物を保持していてもよく、滅菌のアクセス口を有していてもよい(例えば、容器は、静脈用溶液バッグであってもよく、皮下注射針によって穴をあけることが可能なストッパーを有するバイアルであってもよい)。組成物中の少なくとも1つの活性薬剤は、式Iの化合物である。ラベルまたは添付文書は、この組成物を、選択すべき状態(例えば、癌)の治療に用いることを示す。それに加えて、ラベルまたは添付文書は、治療される患者が、過剰増殖性障害、神経変性、心臓肥大、疼痛、偏頭痛または神経外傷による疾患または事象のような障害を有する患者であることを示していてもよい。一実施形態では、ラベルまたは添付文書は、式Iの化合物を含む組成物を、異常な細胞成長から生じる障害を治療するのに使用可能であることを示す。また、ラベルまたは添付文書は、組成物を、他の障害を治療するのに使用可能であることを示していてもよい。これの代わりに、またはこれに加え、製造物品は、医薬的に許容されるバッファー、例えば、注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝化食塩水、Ringer溶液、デキストロース溶液を含む第2の容器をさらに備えていてもよい。商業的な観点およびユーザの観点から望ましい他の物質(他のバッファー、希釈剤、フィルター、針、シリンジを含む)をさらに含んでいてもよい。
キットは、式Iの化合物、存在する場合には、第2の医薬配合物を投与するための指示をさらに含んでいてもよい。例えば、キットが、式Iの化合物を含む第1の組成物と、第2の医薬配合物とを含む場合、キットは、治療の必要な患者に、第1の医薬組成物および第2の医薬組成物を同時に投与するか、連続的に投与するか、または別個に投与するかについての指示をさらに含んでいてもよい。
別の実施形態では、キットは、式Iの化合物の固体経口形態(例えば、錠剤またはカプセル)を送達するのに適している。このようなキットは、好ましくは、多くの単位投薬量を含む。このようなキットは、意図する使用の順序に並んだ用量を有するカードを含んでいてもよい。このようなキットの例は、「ブリスターパック」である。ブリスターパックは、包装産業で十分に知られており、医薬品の単位投薬形態を包装するために広く使用されている。所望な場合、例えば、数字、文字、または他の記号の形態で、または用量を投与可能な治療計画における日にちを示すカレンダーが挿入されていることで記憶の助けになってもよい。
一実施形態によれば、キットは、(a)中に式Iの化合物が入っている第1の容器と、場合により、(b)中に第2の医薬配合物が入っている第2の容器とを含んでいてもよく、ここで、第2の医薬配合物は、抗過剰増殖活性を有する第2の化合物を含む。この代わりに、またはこれに加え、キットは、医薬的に許容されるバッファー(例えば、注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝化食塩水、Ringer溶液、デキストロース溶液)を含む第3の容器をさらに含んでいてもよい。商業的な観点およびユーザの観点から望ましい他の物質(他のバッファー、希釈剤、フィルター、針、シリンジを含む)をさらに含んでいてもよい。
キットが、式Iの組成物および第2の治療薬剤を含む特定の他の実施形態では、キットは、別個の組成物を入れるための容器(例えば、分割された瓶または分割された金属箔の袋)を含んでいてもよいが、別個の組成物は、1個の、分割されていない容器に入れられていてもよい。典型的には、キットは、別個の成分を投与するための指示をさらに含んでいてもよい。このキットの形態は、別個の成分が、好ましくは、異なる投薬形態(例えば、経口および非経口)で投与される場合、異なる投薬間隔で投与される場合、または主治医によって、この組み合わせの個々の要素の滴定が望ましい場合に特に好都合である。
(一般的な調製手順)
(一般的な手順A 鈴木カップリング)
Figure 2011521968
鈴木型カップリング反応は、2−クロロ−プリン21のピリミジン環の2位に、単環ヘテロアリール、縮合した二環ヘテロ環、縮合した二環ヘテロアリール、またはフェニルを接続するのに有用である。例えば、21を、1.5当量の4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1H−インダゾール24と混合し、3当量の炭酸ナトリウムを、水と等容積のアセトニトリルに溶かした1モル濃度の溶液に溶解してもよい。触媒量、またはそれ以上の低価数パラジウム試薬(例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド)を加える。ここに示したインダゾールボロン酸エステルの代わりに、種々のボロン酸またはボロン酸エステルを用いてもよい。また、この代わりに、インダゾールの窒素を保護してもよい(例えば、N−THP保護された化合物41)。ある場合には、水層のpHを調節するために、炭酸ナトリウムの代わりに酢酸カリウムを用いた。次いで、Biotage Optimizer(Biotage、Inc.)のようなマイクロ波用反応器中、加圧下で反応物を10〜30分かけて約140〜150℃まで加熱する。内容物を酢酸エチルまたは別の有機溶媒で抽出する。有機層をエバポレーションした後、鈴木カップリング生成物である6,8,9−置換された 2−(1H−インダゾール−4−イル)−プリン22、または6,8,9−置換された2−(5−ピリミジン−2−アミン)−プリン23を、シリカまたは逆相HPLCによって精製してもよい。置換基R1’、R2’、R4’は、定義されているR、R、Rであってもよく、またはその保護された形態またはその前駆体であってもよい。
鈴木カップリング工程中、例示的な実施形態22および23を含む化合物を得るために、種々のパラジウム触媒を用いてもよい。鈴木カップリングは、ハロゲン化アリール(例えば、21)と、ボロン酸(例えば、24または25)との、パラジウム媒介クロスカップリング反応である。鈴木カップリング反応に低価数のPd(II)触媒およびPd(0)触媒を用いてもよく、PdCl2(PPh、Pd(t−Bu)、PdCldppfCHCl、Pd(PPh、Pd(OAc)/PPh、ClPd[(Pet)]、Pd(DIPHOS)、ClPd(Bipy)、[PdCl(PhPCHPPh)]、ClPd[P(o−tol)、Pd(dba)/P(o−tol)、Pd(dba)/P(フリル)、ClPd[P(フリル)、ClPd(PMePh、ClPd[P(4−F−Ph)、ClPd[P(C、ClPd[P(2−COOH−Ph)(Ph)、ClPd[P(4−COOH−Ph)(Ph)、およびカプセル化された触媒Pd EnCat(商標)30、Pd EnCat(商標)TPP30、Pd(II)EnCat(商標)BINAP30(US 2004/0254066)が挙げられる。
(一般的な手順B C−6窒素置換)
Figure 2011521968
エタノールのような溶媒中、2,6−ジクロロプリン中間体27に、一級アミンまたは二級アミン(R1013NH、1.1当量)と、非求核性塩基、例えば、トリエチルアミン(NEt、1.5当量、63μl)を加える。または、溶媒としてアセトニトリルを用い、塩基として炭酸カリウムを用いてもよい。反応混合物を室温で約1時間、または一晩撹拌し、減圧下で揮発性物質を除去し、残渣をDCMと塩水とに分配する。混合物が不溶性の場合、超音波処理をし、固体生成物を濾過によって集めてもよい。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒をエバポレーションし、N’−(2−クロロプリン−6−イル)−アミン置換された中間体28を得るか(結晶性固体であることが多い)、または微粉化によって得る。置換基R1’およびR2’は、定義されているRおよびRであってもよく、またはその保護された形態またはその前駆体であってもよい。
(一般的な手順C N−9窒素アルキル化)
Figure 2011521968
9−Hプリン中間体29をDMFに入れ、2当量の炭酸セシウムを反応混合物に加える。反応物を50℃まで加熱し、その後、3当量のハロゲン化アルキルR2’−Xを反応混合物に加える。反応をTLCまたはLC/MSで監視し、終了するまで撹拌する(典型的には、数時間)。反応混合物をEtOAcおよび水で抽出し、有機層を乾燥し、濾過し、濃縮し、未精製の9−アルキル化プリン30を得て、これを次の反応に直接使用するか、または逆相HPLCで精製する。置換基R1’、R3’、R4’は、定義されているR、R、Rであってもよく、またはその保護された形態またはその前駆体であってもよい。
(一般的な手順D THP脱保護)
Figure 2011521968
一般的に、N−9−テトラヒドロピラニル置換された31を、触媒量のパラ−トルエンスルホン酸(PTSA)のメタノール溶液で処理し、テトラヒドロピラン(THP)基が除去されて化合物32が得られるまで、約50℃まで加熱する。反応をLC−MSまたはTLCで監視してもよい。置換基R1’、R3’は、定義されているR、Rであってもよく、またはその保護された形態またはその前駆体であってもよい。
(一般的な手順E Boc脱保護)
Figure 2011521968
一般的に、Boc置換された33を、TFAまたは4N HClで処理し、t−ブトキシカルボニル基を除去し、反応が終了したかどうかをLC−MSで監視する。次いで、未精製の生成物を濃縮し、逆相HPLCで精製し、生成物34を純粋な固体として得る。置換基R1’、R2’は、定義されているR、Rであってもよく、またはその保護された形態またはその前駆体であってもよい。
(一般的な手順F アミドカップリング)
Figure 2011521968
2,6,8−置換された、9−アルキルカルボキシルプリン35(nは1〜12である)を、ジメチルホルムアミド(DMF)中、1.5当量のHATU(2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)、過剰量の(例えば、3当量の)アルキルアミン(HNR1011)および過剰量の(例えば、3当量の)炭酸セシウムで処理する。または、他のカップリング試薬を使用してもよい。終了するまで反応物を撹拌し、飽和炭酸水素溶液を加えた酢酸エチルで抽出する。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮し、アシル化された未精製中間体を得て、これを逆相HPLCで精製し、生成物36を得る。置換基R1’、R3’は、定義されているR、Rであってもよく、またはその保護された形態またはその前駆体であってもよい。
実施例に記載する化学反応は、本発明の他の多くのPI3K阻害剤を調製するのに容易に適用可能であり、本発明の化合物を調製するための代替法は、本発明の範囲内であると考える。例えば、本発明の例示されていない化合物の合成を、当業者には明らかな改変によって、例えば、反応性官能基を適切に保護することによって、記載したもの以外の当該技術分野で知られている他の適切な試薬を利用することによって、および/または、反応条件の通常の改変を行うことによって、首尾よく行ってもよい。または、本明細書に開示した他の反応または当該技術分野で知られている他の反応は、本発明の他の化合物を調製するのに適用可能であると認識されるであろう。
以下に記載する実施例では、他の意味であると示されていない限り、すべての温度は、摂氏で記載されている。試薬は、市販の供給業者、例えば、Sigma Aldrich Chemical Company、Lancaster、TCIまたはMaybridgeから購入し、他の意味であると示されていない限り、さらに精製することなく使用した。以下に記載する反応は、一般的に、窒素加圧条件下またはアルゴン加圧条件下で行われるか、または乾燥した管(他の意味であると示されていない限り)を用い、無水溶媒中で行われ、反応フラスコには、典型的には、基質および試薬をシリンジで導入するためのゴムセプタムが取り付けられている。ガラス容器は、乾燥器で乾燥し、および/または加熱乾燥した。カラムクロマトグラフィーは、シリカゲルカラムまたはシリカSEP PAK(登録商標)カートリッジ(Waters)を備えたBiotage system(製造業者:Dyax Corporation)で行った。H NMRスペクトルは、重水素化したCDCl、d−DMSO、CHODまたはd−アセトン溶液中、参照標準としてクロロホルム(7.25ppm)を用い、400MHzで得た(ppmで報告)。ピークの多重度を報告する場合、以下の省略語を用いる:s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、m(多重線)、br(広がっている)、dd(二重線の二重線)、dt(三重線の二重線)。カップリング定数が与えられている場合、ヘルツ(Hz)で報告されている。
(実施例1 2,6−ジクロロ−9−メチル−9H−プリン4)
Figure 2011521968
(実施例2 4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール24 −経路1)
Figure 2011521968
3−ブロモ−2−メチルアニリン(5.0g、26.9mmol)のクロロホルム(50mL)溶液に、酢酸カリウム(1.05当量、28.2mmol、2.77g)を加えた。氷水で冷却しながら、無水酢酸(2.0当量、53.7mmol、5.07mL)を加えた。次いで、この混合物を室温で10分間撹拌し、その後、白色ゼラチン状固体が得られた。18−クラウン−6(0.2当量、5.37mmol、1.42g)を加え、次いで、亜硝酸イソアミル(2.2当量、59.1mmol、7.94mL)を加え、混合物を還流状態で18時間加熱した。反応混合物を冷却し、クロロホルム(100mL×3回)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)とに分配した。有機抽出物を合わせ、塩水(100mL)で洗浄し、分離し、乾燥した(MgSO)。
未精製の生成物をシリカ上でエバポレーションし、クロマトグラフィーで20%から40%のEtOAc−ガソリンで溶出させて精製し、1−(4−ブロモ−インダゾール−1−イル)−エタノンA(3.14g、49%)を橙色の固体として、4−ブロモ−1H−インダゾールB(2.13g、40%)を淡橙色の固体として得た。A:H NMR(400MHz、CDCl)2.80(3H、s)、7.41(1H、t、J=7.8Hz)、7.50(1H、d、J=7.8Hz)、8.15(1H、s)、8.40(1H、d、J=7.8Hz)。B:H NMR(400MHz、CDCl)7.25(1H、t、J=7.3Hz)、7.33(1H、d、J=7.3Hz)、7.46(1H、d、J=7.3Hz)、8.11(1H、s)、10.20(1H、br s)。
1−(4−ブロモ−インダゾール−1−イル)−エタノンA(3.09g、12.9mmol)のMeOH(50mL)溶液に、6N HCl水溶液(30mL)を加え、混合物を室温で7時間撹拌した。MeOHをエバポレーションし、混合物をEtOAc(50mL×2回)と水(50mL)とに分配した。有機層を合わせ、塩水(50mL)で洗浄し、分離し、乾燥した(MgSO)。溶媒を減圧下、エバポレーションによって除去し、4−ブロモ−1H−インダゾールB(2.36g、93%)を得た。
4−ブロモ−1H−インダゾールB(500mg、2.54mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(1.5当量、3.81mmol)のDMSO(20mL)溶液に、酢酸カリウム(3.0当量、7.61mmol、747mg;乾燥用ガン(drying pistol)で乾燥したもの)およびPdCl(dppf)(3mol%、0.076mmol、62mg)を加えた。混合物をアルゴンで脱気し、80℃で40時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(50mL)とエーテル(50mL×3回)とに分配した。有機層を合わせ、塩水(50mL)で洗浄し、分離し、乾燥した(MgSO)。この未精製の物質をクロマトグラフィーで30%から40%のEtOAc−ガソリンで溶出させて精製し、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール24(369mg、60%)とインダゾール(60mg、20%)の分離できない3:1混合物を得て、これを黄色ゴム状物として単離し、放置すると固化し、オフホワイト色固体として得られた。H NMR(400MHz、d−DMSO)1.41(12H、s)、7.40(1H、dd、J=8.4Hz、6.9Hz)、7.59(1H、d、J=8.4Hz)、7.67(1H、d、J=6.9Hz)、10.00(1H、br s)、8.45(1H、s)、およびインダゾール:7.40(1H、t)、7.18(1H、t、J=7.9Hz)、7.50(1H、d、J=9.1Hz)、7.77(1H、d、J=7.9Hz)、8.09(1H、s);1.25に不純物。
(実施例3 4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール24 −経路2)
Figure 2011521968
2−メチル−3−ニトロアニリン(2.27g、14.91mmol)の酢酸(60mL)溶液に、亜硝酸ナトリウム(1.13g、1.1当量)の水(5mL)溶液を加えた。2時間後、深い赤色の溶液を氷/水に注ぎ、得られた沈殿を濾過によって集め、4−ニトロ−1H−インダゾールC(1.98g、81%)を得た。
4−ニトロ−1H−インダゾールC(760mg、4.68mmol)、パラジウム/炭(10%、触媒量)およびエタノール(30mL)の混合物を、水素風船を取り付けた状態で4時間撹拌した。次いで、反応混合物をセライト濾過し、減圧下で溶媒を除去し、1H−インダゾール−4−イルアミンD(631mg、100%)を得た。
亜硝酸ナトリウム(337mg、4.89mmol)の水(2mL)溶液を、0℃より低い温度で、1H−インダゾール−4−イルアミンD(631mg、4.74mmol)の6M塩酸(7.2mL)懸濁物に滴下した。30分撹拌した後、ナトリウムテトラフルオロボレート(724mg)を反応混合物に加えた。粘性溶液が得られ、これを濾過し、水で軽く洗浄し、1H−インダゾール−4−ジアゾニウムテトラフルオロボレート塩E(218mg、20%)を深い赤色の固体として得た。
乾燥メタノール(4mL)にアルゴンを5分間流した。これに、1H−インダゾール−4−ジアゾニウムテトラフルオロボレート塩(218mg、0.94mmol)、ビス−ピナコラートジボロン(239mg、1.0当量)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド(20mg)を加えた。反応混合物を5時間撹拌し、次いで、セライト濾過した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール24(117mg)を得た。
(実施例4 1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール41(経路A))
Figure 2011521968
工程A:4−クロロ−1H−インダゾールの調製:250mlのフラスコに撹拌棒を取り付け、2−メチル−3−クロロアニリン(8.4ml、9.95g、70.6mmol)、酢酸カリウム(8.3g、84.7mmol)、クロロホルム(120mL)を加えた。この混合物を撹拌しながら0℃まで冷却した。この冷却した混合物に、無水酢酸(20.0ml、212mmol)を2分かけて滴下した。反応混合物を25℃まで加温し、1時間撹拌した。この時点で、反応物を60℃まで加熱した。亜硝酸イソアミル(18.9ml、141mmol)を加え、反応物を60℃で一晩撹拌した。終了したら、水(75mL)およびTHF(150mL)を加え、反応物を0℃まで冷却した。LiOH(20.7g、494mmol)を加え、反応物を0℃で3時間撹拌した。水(200mL)を加え、生成物をEtOAc(300ml、100ml)で抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥し、減圧下で濃縮し、4−クロロ−1H−インダゾール 11.07g(100%)を橙色の固体として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.18(d、J=1Hz、1H)、7.33(d、J=8Hz 1H)、7.31(t、J=7Hz、1H)、7.17(dd、J=7Hz、1Hz 1H)。LCMS(ESI pos)m/e 153(M+1)。
工程B:4−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾールの調製:1Lのフラスコに、メカニカルスターラーを取り付け、4−クロロ−1H−インダゾール(75.0g、0.492mol)、ピリジニウム p−トルエンスルホネート(1.24g、4.92mmol)、CHCl(500mL)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(98.6ml、1.08mol)を加えた。撹拌しつつ、この混合物を16時間かけて45℃まで加熱した。反応混合物の分析によって、生成物の両方の異性体が生成していることが示されている。反応物を25℃まで冷却し、CHCl(200mL)を加えた。溶液を水(300mL)および飽和NaHCO(250mL)で洗浄した。有機物をMgSOで乾燥し、乾燥するまで濃縮した。未精製生成物をEtOAc/ヘキサン(4:6、1L)に溶解し、SiO(1.2L)を加えることによって精製した。混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc/ヘキサン(4:6、2L)で洗浄した。有機物を減圧下で濃縮し、4−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール 110.2g(95%)を橙色の固体として得た。異性体1:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.10(d、J=1Hz、1H)、7.50(dd、J=9Hz、1Hz 1H)、7.29(dd、J=9Hz、8Hz 1H)、7.15(dd、J=8Hz、1Hz 1H) 5.71(dd、J=9Hz、3Hz 1H) 4.02(m、1H) 3.55(m、1H) 2.51(m、1H) 2.02(m、2H) 1.55(m、3H)。LCMS(ESI pos)m/e 237(M+1);異性体2:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.25(d、J=1Hz、1H)、7.62(dd、J=9Hz、1Hz 1H)、7.20(dd、J=9Hz、8Hz 1H)、7.06(dd、J=8Hz、1Hz 1H) 5.69(dd、J=9Hz、3Hz 1H) 4.15(m、1H) 3.80(m、1H) 2.22(m、2H) 2.05(m、1H) 1.75(m、3H)。LCMS(ESI pos)m/e 237(M+1)。
工程C:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール41の調製:500mlのフラスコに、撹拌棒を取り付け、4−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール(10.0g、42.2mmol)、DMSO(176mL)、PdCl(PPh(6.2g、8.86mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.47g、1.69mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(16.1g、63.4mmol)、酢酸カリウム(12.4g、0.127mol)を加えた。撹拌しつつ、混合物を16時間かけて130℃まで加熱した。反応物を25℃まで冷却し、EtOAc(600mL)を加え、水で洗浄した(250mL×2回)。有機物をMgSOで乾燥し、減圧下で乾燥するまで濃縮した。未精製の生成物を、SiO栓(120g)によって10% EtOAc/ヘキサン(1L)および30% EtOAc/ヘキサン(1L)で溶出させて精製した。濾液を減圧下で濃縮し、生成物41 13.9g(100%)を、20%(wt/wt)酢酸エチル溶液として得た。H NMRから、約20%(wt/wt)のビス(ピナコラート)ジボロンが存在していることが示されている。H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.37(s、1H)、7.62(dd、J=14Hz、2Hz 1H)、7.60(dd、J=7Hz、1Hz 1H)、7.31(dd、J=8Hz、7Hz 1H) 5.65(dd、J=9Hz、3Hz 1H) 4.05(m、1H) 3.75(m、1H) 2.59(m、1H) 2.15(m、1H) 2.05(m、1H) 1.75(m、3H) 1.34(s、12H)。LCMS(ESI pos)m/e 245(M+1)。
(実施例5 1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2 ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール41(経路B))
Figure 2011521968
工程A:4−ニトロ−1H−インダゾールの調製:2−メチル−3−ニトロアニリン(200g、1.315mole)、酢酸(8000mL)の混合物を15〜20℃まで冷却し、亜硝酸ナトリウム(90.6g、1.315mole)の水(200mL)溶液を30分かけてゆっくりと加えた。加えた後、反応温度を25〜30℃に上げ、反応物をこの温度で2〜3時間撹拌した。反応の進み具合をTLCによって監視し、反応が終了した後、生成物を濾過し、残渣を酢酸(1000mL)で洗浄した。減圧下(Hg 550mm)、80℃未満で酢酸を蒸留し、水(8000mL)を加え、25〜30℃まで冷却し、30分間撹拌した。スラリーを濾過し、水(1000mL)で洗浄した。未精製の生成物を70〜80℃で加熱しつつ2時間かけて乾燥し、次いで、5%酢酸エチル/n−ヘキサン(100:2000mL)溶液を加え、周囲温度で1〜1.5時間撹拌した。この懸濁物を濾過し、5%酢酸エチル/n−ヘキサン混合物(25:475mL)で洗浄した。得られた生成物を減圧下、80℃未満で10〜12時間かけて乾燥し、4−ニトロ−1H−インダゾール(150g、70%)を褐色固体として得た。mp:200〜203℃;H NMR(200MHz、CDCl)δ 13.4(br、1H)、8.6(s、1H)、8.2−7.95(dd、2H)、7.4(m、1H)。ESMS m/z 164(M+1)。純度:95%(HPLC)。
工程B:4−アミノ−1H−インダゾールの調製:4−ニトロ−1H−インダゾール(200g、1.22mole)および10%パラジウム/炭素(20.0g)をEtOH(3000mL)中で混合し、周囲温度で水素化した(反応は発熱性であり、温度は50℃まで上がった)。反応が終了した後、触媒を濾過によって除去した。減圧下、80℃未満で溶媒をエバポレーションし、室温まで冷却し、n−ヘキサン(1000mL)を残渣に加え、30分間撹拌した。固体を単離し、濾過し、n−ヘキサン(200mL)で洗浄した。生成物を減圧下、70〜80℃で10〜12時間かけて乾燥し、4−アミノ−1H−インダゾール(114g、70%)を褐色固体として得た。m.p.:136〜143℃。H NMR(200MHz、CDCl)δ 12(br、1H)、8.0(s、1H)、7.1−7.0(dd、2H)、6.5(d、1H)、3.9(m、2H)。ESMS m/z 134(M+1)。純度:90〜95%(HPLC)。
工程C:4−ヨード−1H−インダゾールの調製:4−アミノ−1H−インダゾール(50.0g、0.375mole)を水(100mL)および濃塩酸(182mL)中で混合したものを−10℃まで冷却した。これに、亜硝酸ナトリウム(51.7g、0.75mole)の水(75mL)溶液を−10℃で約30〜60分間かけて滴下した(加えている間、泡の発生が観察された)。別のフラスコに、ヨウ化カリウム(311g、1.87mole)を水(3000mL)と混合したものを室温で調製し、これに、上述の冷却したジアゾニウム塩を30〜40℃で約30〜40分かけて加えた。反応物を30℃で1時間維持し、反応が終了した後、酢酸エチル(500mL)を加え、反応混合物をセライト濾過した。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した(500mL×2回)。有機層を合わせ、5%ハイポ溶液で洗浄し(500mL×2回)、塩水(500mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮した。未精製の生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、15〜20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、4−ヨード−1H−インダゾールを橙色の固体として得た(23.0g、25%)。mp:151〜177C:H NMR(200MHz、CDCl)δ 12.4(br、1H)、8.0(s、1H)、7.6(dd、2H)、7.1(d、1H)。ESMS m/z 245(M+1)。純度:95〜98%(HPLC)。
工程D:4−ヨード−1−(2−テトラヒドロピラニル)インダゾールの調製:4−アミノ−1H−インダゾール(250.0g、1.024mole)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(126.0g、1.5mole)、PPTS(2.57g、0.01mole)をCHCl(1250mL)中で混合し、2時間かけて50℃まで加熱した。反応物を室温まで冷却し、水(625mL)に注ぎ、層を分離し、水層をCHCl(250mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(625mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮した。未精製の残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、5〜10%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、4−ヨード−1−(2−テトラヒドロピラニル)インダゾールを油状物として得た(807.0g、60%)。H NMR(200MHz、CDCl)δ 8.5(s、1H)、7.8(m、1H)、7.6(d、1H)、7,.25(m、1H)、5.7(dd、1H)、4.2−3.8(dd、1H)、2.2−2.0(m、4H)2.0−1.8(m、4H)。ESMS m/z 329(M+1)。
工程E:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール41の調製:4−ヨード−1−(2−テトラヒドロピラニル)インダゾール(100g、0.304mole)、ビスピナコラートジボラン(bispinacalotodiborane)(96.4g、0.381mole)、PdCl(dppf)(8.91g、0.012mole)および酢酸カリウム(85.97g、0.905mole)をDMSO(500mL)中で混合し、2〜3時間かけて80℃まで加熱した。終了した後、反応物を室温まで冷却し、水(1500mL)を加えた。反応物の塊を酢酸エチルへと抽出し(200mL×3回)、有機層を合わせてエバポレーションし、乾燥し(NaSO)、濃縮した。未精製の生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、5〜10%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、41を粘性褐色油状物として得た(70.0g、70%)。H NMR(CDCl)δ 8.5(s、1H)、7.8(m、1H)、7.6(d、1H)、7.25(m、1H)、5.7(dd、1H)、4.2−3.8(dd、1H)、2.2−2.0(m、4H)2.0−1.8(m、4H)1.4−1.2(s、12H)。ESMS m/z 329(M+1)。
(実施例6 4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル(1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル))ピリミジン−2−イルアミン42)
Figure 2011521968
4−メチルピリミジン−2−イルアミン(8.0g、0.073mol)のクロロホルム(320mL)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(13.7g、0.077mol)を加えた。暗状態で、反応混合物を18時間撹拌した。LC/MSによって、反応が終了していることが示された。混合物をDCMで希釈し、次いで、1N NaOH水溶液および塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、5−ブロモ−4−メチルピリミジン−2−イルアミンを得た(12g、収率:86%)。
Figure 2011521968
5−ブロモ−4−メチルピリミジン−2−イルアミン(5.0g、26mmol)、酢酸カリウム(7.83g、79.8mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(7.43g、29.2mmol)をジオキサン(140mL)中で混合し、窒素下、20分間撹拌した。1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドジクロロメタン付加物(1.08g、1.33mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物を窒素下、18時間かけて115℃まで加熱した。終了したら、混合物を冷却し、EtOAcを加えた。得られた混合物を超音波処理し、濾過した。EtOAcをさらに用い、固体を洗浄した。有機抽出物を合わせ、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。未精製物質をクロマトグラフィーで20〜100% EtOAc/ヘキサンで溶出させて精製し、42を4.5g(収率:74%)得た。H−NMR(DMSO、400MHz):δ 8.28(s、1H)、6.86(br s、2H)、2.35(s、3H)、1.25(s、12H)。MS(ESI)m/e(M+H)236.15、154.07。
(実施例7 2−(9−(2−ヒドロキシエチル)−2−(1H−インドール−4−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール101)
Figure 2011521968
2−(2−クロロ−8−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)エチルアセテート(165mg)を、一般的な手順Aによってインドール−4−ボロン酸で処理し、逆相HPLCで精製し、101 21mgを白色固体として得た。MS(Q1)423.2(M)+。
(実施例8 2−(2−(2−アミノ−4−メチルピリミジン−5−イル)−9−(2−ヒドロキシエチル)−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール102)
2−(2−クロロ−8−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)エチルアセテート(300mg)を、一般的な手順Aによって4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−アミンで処理し、逆相HPLCで精製し、102 107mgを白色固体として得た。MS(Q1)415.2(M)+。
(実施例9 2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−9−ブチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール103)
Figure 2011521968
2−(2−クロロ−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール100mgを、一般的な手順Cによってブロモブタンで処理し、未精製中間体2−(9−ブチル−2−クロロ−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オールを得て、これを一般的な手順Aによって、2−アミノピリミジン−5−ボロン酸、ピナコールエステルで処理し、逆相HPLCで精製し、103 55mgを白色固体として得た。MS(Q1)413.3(M)+。
(実施例10 2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9−プロピル−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール104)
Figure 2011521968
2−(2−クロロ−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール(100mg)を、一般的な手順Cによってヨードプロパンで処理し、未精製中間体2−(2−クロロ−6−モルホリノ−9−プロピル−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オールを得て、これを一般的な手順Aによって、2−アミノピリミジン−5−ボロン酸、ピナコールエステルで処理し、逆相HPLCで精製し、104 34mgを白色固体として得た。MS(Q1)399.3(M)+。
(実施例11 3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン−1−オール105)
2−(2−クロロ−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール100mgを、一般的な手順Cによって、TBDMS保護されたブロモプロパノールで処理した。未精製中間体2−(9−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)−2−クロロ−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オールを、一般的な手順Aによって、2−アミノピリミジン−5−ボロン酸、ピナコールエステルで処理し、逆相HPLCで精製し、105 36mgを白色固体として得た。MS(Q1)415.2(M)+。
(実施例12 3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン−1−オール106)
Figure 2011521968
2,6−ジクロロプリン(3gm)をEtOAc20mLに入れ、PTSAを100mg加えた。この不均一な混合物にジヒドロピラン(3mL)を、反応混合物が均一になるまで加熱しつつ、ゆっくりと加えた。次いで、反応混合物を飽和炭酸水素溶液で3回抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、乾燥するまで濃縮した。未精製の2,6−ジクロロ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリンをMeOHに入れ、モルホリン(3当量)を加えた。その後3時間で、4−(2−クロロ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル)モルホリンがゆっくりと析出し、次いで濾過し、集め、乾燥し、白色固体として4.26g得た。
Figure 2011521968
4−(2−クロロ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン(2.76gm)をTHF中、−78℃まで冷却した。n−BuLiのTHF2.5M溶液(1.5当量)を20分間かけて滴下した。反応物を−78℃で30分間撹拌し、その後、アセトン(1.56mL)を加え、反応物を0℃まで加温しつつ、2時間撹拌した。次いで、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。未精製の生成物である2−(2−クロロ−6−モルホリノ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オールを濃縮し、MeOHに入れた。次いで、THP基を一般的な手順Dによって除去した。反応混合物を濃縮し、未精製固体を水に入れ、濾過し、集め、一晩乾燥し、2−(2−クロロ−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール 2.23gmを淡黄色固体として得た。
Figure 2011521968
2−(2−クロロ−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール100mgを、一般的な手順Cによって2−ブロモエチルアセテートで処理した。未精製の中間体である2−(2−クロロ−8−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)エチルアセテートを、一般的な手順Aによって、2−アミノピリミジン−5−ボロン酸、ピナコールエステルで処理し、逆相HPLCで精製し、106 54mgを白色固体として得た。MS(Q1)401.2(M)+。
(実施例13 1−(4−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)メチル)ピペリジン−1−イル)エタノン107)
Figure 2011521968
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル(400mg)を、一般的な手順Cによってtert−ブチル 4−(ブロモメチル)ピペリジン−1−カルボキシレートと反応させ、tert−ブチル 4−((2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(554mg)を得て、これを一般的な手順DによってBoc脱保護し、5−(6−モルホリノ−9−(ピペリジン−4−イルメチル)−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン(454mg)を黄色固体として得た。
5−(6−モルホリノ−9−(ピペリジン−4−イルメチル)−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン(75mg)を、DMF1mL中、過剰量の酢酸、2当量のHOBT、5当量のジイソプロピルエチルアミン、2当量のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩と反応させた。終了したら、反応物を酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム溶液で抽出した。有機層を濃縮し、逆相HPLCで精製し、107 18.9mgを白色固体として得た。MS(Q1)438.3(M)+。
(実施例14 1−(3−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)メチル)ピロリジン−1−イル)エタノン108)
Figure 2011521968
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル(400mg)を、一般的な手順Cによって、tert−ブチル 3−(ブロモメチル)ピロリジン−1−カルボキシレートと反応させ、tert−ブチル 3−((2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(496mg)を得て、これを一般的な手順DによってBoc脱保護し、5−(6−モルホリノ−9−(ピロリジン−3−イルメチル)−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン352mgを黄色固体として得た。
5−(6−モルホリノ−9−(ピロリジン−3−イルメチル)−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン(75mg)を、DMF1mL中、過剰量の酢酸、2当量のHOBT、5当量のジイソプロピルエチルアミン、2当量のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩と反応させた。終了したら、反応物を酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム溶液で抽出した。有機層を濃縮し、逆相HPLCで精製し、108 40.1mgを白色固体として得た。MS(Q1)424.2(M)+。
(実施例15 (R)−3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)プロパン−1−オン109)
3−(2−(2−(Tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン酸(50mg)を、一般的な手順Fによって(R)−ピロリジン−3−オールと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、109 10.9mgを白色固体として得た。MS(Q1)440.2(M)+。
(実施例16 (S)−3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)プロパン−1−オン110)
3−(2−(2−(Tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン酸(50mg)を、一般的な手順Fによって(S)−ピロリジン−3−オールと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、110 10.1mgを白色固体として得た。MS(Q1)440.2(M)+。
(実施例17 1−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパノイル)−N−メチルピペリジン−4−カルボキサミド111)
3−(2−(2−(Tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン酸(50mg)を、一般的な手順FによってN−メチルピペリジン−4−カルボキサミドと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、111 10.9mgを白色固体として得た。MS(Q1)495.3(M)+。
(実施例18 3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)プロパン−1−オン112)
3−(2−(2−(Tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン酸(50mg)を、一般的な手順Fによって1−(メチルスルホニル)ピペラジンと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、112 33.8mgを白色固体として得た。MS(Q1)517.2(M)+。
(実施例19 3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−モルホリノプロパン−1−オン113)
3−(2−(2−(Tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン酸(50mg)を、一般的な手順Fによってモルホリンと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、113 24.9mgを白色固体として得た。MS(Q1)440.2(M)+。
(実施例20 3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン酸114)
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル(400mg)を、一般的な手順Cによって3−ブロモプロピオン酸メチルと反応させた。生成物である未精製3−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン酸メチル468mgを、3当量の水酸化リチウムのTHF/水1:1溶液と反応させた。終了した後、減圧下でTHFを除去し、濃HCl溶液を用い、水溶液をpHが2になるまで酸性にした。生成物が白色固体として析出し、濾過し、3−(2−(2−(tert ブトキシカルボニルアミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン酸388mgを得て、88mgを一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、114 15.5mgを白色固体として得た。MS(Q1)371.2(M)+。
(実施例21 5−(9−(4−(メチルスルホニル)ベンジル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン115)
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル(100mg)を、一般的な手順Cによって、1−(クロロメチル)−4−(メチルスルホニル)ベンゼンと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、115 25.4mgを白色固体として得た。MS(Q1)467.2(M)+。
(実施例22 4−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)メチル)安息香酸メチル116)
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル(100mg)を、一般的な手順Cによって、4−(ブロモメチル)安息香酸メチルと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、116 10.2mgを白色固体として得た。MS(Q1)447.2(M)+。
(実施例23 5−(6−モルホリノ−9−(2−モルホリノエチル)−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン117)
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル(100mg)を、一般的な手順Cによって4−(2−ブロモエチル)モルホリンと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、117 15.9mgを白色固体として得た。MS(Q1)412.2(M)+。
(実施例24 5−(9−(3−メトキシベンジル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン118)
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル(75mg)を、一般的な手順Cによって1−(ブロモメチル)−3−メトキシベンゼンと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、118 50.2mgを白色固体として得た。MS(Q1)419.2(M)+。
(実施例25 3−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)メチル)安息香酸メチル119)
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル(75mg)を、一般的な手順Cによって3−(ブロモメチル)安息香酸メチルと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、119 27.6mgを白色固体として得た。MS(Q1)447.2(M)+。
(実施例26 3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン−1−オール120)
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル(75mg)を、一般的な手順Cによって3−ブロモプロパン−1−オールと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、120 19.6mgを白色固体として得た。MS(Q1)357.2(M)+。
(実施例27 2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)エタノール121)
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル(75mg)を、一般的な手順Cによって2−ブロモエチルアセテートと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相精製した後、121 22mgを白色固体として得た。MS(Q1)343.2(M)+。
(実施例28 1−(2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)アセチル)−N−メチルピペリジン−4−カルボキサミド122)
2−(2−(2−(Tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸(35mg)を、一般的な手順FによってN−メチルピペリジン−4−カルボキサミドと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相HPLCによって精製し、122 10.3mgを白色固体として得た。MS(Q1)481.2(M)+。
(実施例29 2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)エタノン123)
2−(2−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸(35mg)を、一般的な手順Eによって1−(メチルスルホニル)ピペラジンと反応させ、次いで、一般的な手順DによってBoc脱保護し、逆相HPLCで精製し、123 9mgを白色固体として得た。MS(Q1)503.2(M)+。
(実施例30 2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−モルホリノエタノン124)
2−(2−(2−(Tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸(35mg)を、一般的な手順Fによってモルホリンと反応させ、次いで、一般的な手順EによってBoc脱保護し、逆相HPLCで精製し、124 3.2mgを白色固体として得た。MS(Q1)426.2(M)+。
(実施例31 2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸125)
Figure 2011521968
未精製の2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)アセテート(240mg)を、3当量の水酸化リチウムのTHF/水1:1溶液と反応させた。終了した後、減圧下でTHFを濃縮し、濃HCl溶液を用い、水溶液をpHが2になるまで酸性にした。生成物が微細な白色固体として析出し、濾過し、2−(2−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸(145mg)を得て、40mgに一般的な手順Eを行い、逆相HPLCで精製し、125 19.5mgを白色固体として得た。MS(Q1)357.2(M)+。
(実施例32 2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸メチル126)
Figure 2011521968
4−(2−クロロ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン(4.05gm)を、一般的な手順Aによって、2−アミノピリミジン−5−ボロン酸、ピナコールエステルと反応させ、5−(6−モルホリノ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン4.75gを得て、アセトニトリル60mL中、これを触媒量のジメチルアミノピリジン、4当量のBoc無水物および3当量のトリエチルアミン存在下で還流させた。終了したら、反応物を冷却し、乾燥するまで濃縮し、順相クロマトグラフィーによって精製し、2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル6.11gを淡黄色固体として得た。
2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル(2gm)に一般的な手順Dを行い、THP保護基を選択的に除去し、2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル300mgを、一般的な手順Cによって、2−ブロモ酢酸メチルと反応させ、2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸メチルを得た。未精製2−(2−(2−(ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸メチル(60mg)のBoc基を、一般的な手順Eによって除去し、生成物を逆相HPLCで精製し、126 39mgを白色固体として得た。MS(Q1)371.2(M)+。
(実施例33 5−(9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン127)
4−(2−クロロ−9−メチル−9H−プリン−6−イル)モルホリン(95mg)を、一般的な手順Aによって、2−アミノピリミジン−5−ボロン酸、ピナコールエステルと反応させ、逆相HPLCで精製し、127 26.1mgを白色固体として得た。MS(Q1)313.2(M)+。
(実施例34 5−(9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリジン−2−アミン128)
4−(2−クロロ−9−メチル−9H−プリン−6−イル)モルホリン(20mg)を、一般的な手順Aによって、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミンと反応させ、逆相HPLCで精製し、128 9.3mgを白色固体として得た。MS(Q1)312.3(M)+。
(実施例35 4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−9−メチル−9H−プリン−6−イル)モルホリン129)
4−(2−クロロ−9−メチル−9H−プリン−6−イル)モルホリン(20mg)を、一般的な手順Aによって、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させ、逆相HPLCで精製し、129 13.8mgを白色固体として得た。MS(Q1)336.2(M)+。
(実施例36 2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール130)
Figure 2011521968
2−(2−クロロ−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール(100mg)を、一般的な手順Cによってヨードメタンで処理し、未精製中間体2−(2−クロロ−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オールを得て、一般的な手順Aによって、2−アミノピリミジン−5−ボロン酸、ピナコールエステルで処理し、逆相HPLCで精製し、130 44mgを白色固体として得た。MS(Q1)371.2(M)+。
(実施例37 2−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール131)
2−(2−クロロ−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール(95mg)を、手順Aによって5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミンと反応させ、逆相HPLCで精製し、131 89.3mgを白色固体として得た。MS(Q1)370.3(M)+。
(実施例38 2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール132)
Figure 2011521968
4−(2−クロロ−9−メチル−9H−プリン−6−イル)モルホリン(233mg)を、無水THF5mLで−78℃まで冷却した後、2当量の2.5M n−ブチルリチウム溶液を加えた。反応物を−78℃で1時間撹拌し、3当量のアセトンを加えた。次いで、30分後に、反応物を0℃まで加温した。水を用いて反応を停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮し、未精製2−(2−クロロ−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール(95mg)を得た。
未精製の2−(2−クロロ−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オールを、手順Aによって、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させ、逆相HPLCで精製し、132 56.6mgを白色固体として得た。MS(Q1)394.3(M)+。
(実施例39 4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−9−(2−メトキシエチル)−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン133)
4−(2−クロロ−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン(250mg)を、一般的な手順Dによってパラ−トルエンスルホン酸で処理し、4−(2−クロロ−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリンを得た。
4−(2−クロロ−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン(215mg)を、一般的な手順Cによって2−ブロモエチルメチルエーテルと反応させ、4−(2−クロロ−9−(2−メトキシエチル)−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン(207mg)を得て、これを一般的な手順Aによって、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させ、逆相HPLCで精製し、133 21.6mgを白色固体として得た。MS(Q1)556.3(M)+。
(実施例40 N−(4−(9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)フェニル)アセトアミド134)
4−(2−クロロ−9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン(50mg)を、一般的な手順Aによって4−アセトアミドフェニルボロン酸と反応させ、逆相HPLCで精製し、134 25.9mgを白色固体として得た。MS(Q1)529.3(M)+。
(実施例41 5−(9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリジン−2−アミン135)
4−(2−クロロ−9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン(50mg)を、一般的な手順Aによって、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミンと反応させ、逆相HPLCで精製し、135 29.1mgを白色固体として得た。MS(Q1)488.3(M)+。
(実施例42 4−(2−(2−メトキシピリミジン−5−イル)−9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン136)
4−(2−クロロ−9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン(50mg)を、一般的な手順Aによって、2−メトキシピリミジン−5−イルボロン酸と反応させ、逆相HPLCで精製し、136 5.5mgを白色固体として得た。MS(Q1)504.3(M)+。
(実施例43 4−(9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−2−(ピリジン−3−イル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン137)
4−(2−クロロ−9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン(50mg)を、一般的な手順Aによってピリジン−3−イルボロン酸と反応させ、逆相HPLCで精製し、137 33.4mgを白色固体として得た。MS(Q1)473.3(M)+。
(実施例44 4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン138)
4−(2−クロロ−9H−プリン−6−イル)モルホリン(510mg)を、一般的な手順Cによって、ヨウ化メチルと反応させ、4−(2−クロロ−9−メチル−9H−プリン−6−イル)モルホリンを得た。4−(2−クロロ−9−メチル−9H−プリン−6−イル)モルホリン(100mg)を、無水THF 1.5mLで−78℃まで冷却した後、2当量の2.5M n−ブチルリチウム溶液を加えた。反応物を−78℃で1時間撹拌し、3当量のDMFを加えた。次いで、30分後に、反応物を0℃まで加温した。反応物を冷たい0.25M HCl水溶液でクエンチし、橙色の固体を濾過し、冷却し、乾燥し、未精製中間体2−クロロ−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−カルバルデヒド48mgを得た。
Figure 2011521968
2−クロロ−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−カルバルデヒドを、ジクロロエタン2mL中、1.1当量の1−(メチルスルホニル)ピペラジン、7当量のオルトギ酸トリメチル、1当量の酢酸で6時間処理し、1.1当量のトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを反応混合物に加えた。反応混合物をジクロロメタンおよび水で抽出し、未精製中間体4−(2−クロロ−9−メチル−8−((4(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリンを得て、次いで、一般的な手順Aによって、1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールと反応させ、逆相HPLCで精製し、138 41.8mgを白色固体として得た。MS(Q1)512.2(M)+。
(実施例45 4−(2−(2−(3−ヒドロキシフェニル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)アセチル)ピペラジン−2−オン139)
未精製の2−(2−(3−ヒドロキシフェニル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸(50mg)を、一般的な手順Fによって、ピペラジン−2−オンと反応させ、逆相HPLCで精製し、139 1.9mgを白色固体として得た。MS(Q1)438.2(M)+。
(実施例46 2−(2−(3−ヒドロキシフェニル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−N−メチルアセトアミド140)
Figure 2011521968
4−(2−クロロ−9H−プリン−6−イル)モルホリン(75mg)を、一般的な手順Cによって、2−ブロモ酢酸メチルと反応させた。2−(2−クロロ−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸メチルを、一般的な手順Aによって、tert−ブチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニルカーボネート150mgと反応させた。未精製の2−(2−(3−ヒドロキシフェニル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸(50mg)を、一般的な手順Fによってメチルアミンと反応させ、逆相HPLCで精製し、140 5.6mgを白色固体として得た。MS(Q1)369.2(M)+。
(実施例47 3−(6−モルホリノ−9−(ピリジン−4−イルメチル)−9H−プリン−2−イル)フェノール141)
4−(2−クロロ−9H−プリン−6−イル)モルホリン(75mg)を、一般的な手順Cによって、4(ブロモメチル)ピリジンと反応させ、4−(2−クロロ−9−(ピリジン−4−イルメチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリンを得て、これを一般的な手順Aによって、tert−ブチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニルカーボネート150mgと反応させ、逆相HPLCで精製し、141 28.1mgを白色固体として得た。MS(Q1)389.2(M)+。
(実施例48 3−(9−(4−フルオロベンジル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)フェノール142)
Figure 2011521968
4−(2−クロロ−9H−プリン−6−イル)モルホリン(75mg)を、一般的な手順Cによって、1−(ブロモメチル)−4−フルオロベンゼンと反応させ、4−(2−クロロ−9−(4−フルオロベンジル)−9H−プリン−6−イル)モルホリンを得て、これを一般的な手順Aによって、tert−ブチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニルカーボネート150mgと反応させ、逆相HPLCで精製し、142 50mgを白色固体として得た。MS(Q1)406.2(M)+。
(実施例49 3−(9−ベンジル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)フェノール143)
Figure 2011521968
4−(2−クロロ−9H−プリン−6−イル)モルホリン(75mg)を、一般的な手順Cによって(ブロモメチル)ベンゼンと反応させ、4−(9−ベンジル−2−クロロ−9H−プリン−6−イル)モルホリンを得て、これを一般的な手順Aによって、tert−ブチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニルカーボネート150mgと反応させ、逆相HPLCで精製し、143 92.2mgを白色固体として得た。MS(Q1)388.2(M)+。
(実施例50 3−(9−(2−ヒドロキシエチル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)フェノール144)
Figure 2011521968
4−(2−クロロ−9H−プリン−6−イル)モルホリン(75mg)を、一般的な手順Cによって、2−ブロモエチルアセテートと反応させ、2−(2−クロロ−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)エチルアセテートを得て、これを一般的な手順Aによって、tert−ブチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニルカーボネート150mgと反応させ、逆相HPLCで精製し、144 59.4mgを白色固体として得た。MS(Q1)342.2(M)+。
(実施例51 3−(9−イソブチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)フェノール145)
Figure 2011521968
4−(2−クロロ−9H−プリン−6−イル)モルホリン(75mg)を、一般的な手順Cによって1−ヨード−2−メチルプロパンと反応させた。4−(2−クロロ−9−イソブチル−9H−プリン−6−イル)モルホリンを、一般的な手順Aによって、tert−ブチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニルカーボネート150mgと反応させ、逆相HPLCで精製し、145 62.6mgを白色固体として得た。MS(Q1)354.2(M)+。
(実施例52 p110α(アルファ)PI3K結合アッセイ)
結合アッセイ:初期の偏極実験を、Analyst HT 96−384(Molecular Devices Corp、Sunnyvale、CA.)で行った。蛍光偏極アフィニティ測定用サンプルを、p110αPI3K(Upstate Cell Signaling Solutions、Charlottesville、VA)を、最終濃度20ug/mLから開始し、偏極バッファー(10mM Tris pH7.5、50mM NaCl、4mM MgCl、0.05%Chaps、1mM DTT)で1:3段階希釈し、最終濃度10mM PIP(Echelon−Inc.、Salt Lake City、UT.)に加えることによって調製した。室温で30分間インキュベーションした後、最終濃度がそれぞれ100nMおよび5nMのGRP−1プローブおよびPIP3−TAMRAプローブ(Echelon−Inc.、Salt Lake City、UT.)を加えることによって、反応を停止させた。384ウェルの黒色低容積Proxiplate(PerkinElmer、Wellesley、MA.)中、ローダミンフルオロフォア(λex=530nm;λem=590nm)の標準的なカットオフフィルターを用いて読み取る。蛍光偏極値をタンパク質濃度の関数としてプロットし、KaleidaGraphソフトウェア(Synergy software、Reading、PA)を用い、4パラメーター式にデータをフィッティングさせることによって、EC50値を得た。また、この実験から、適切なタンパク質濃度を確定し、その後の阻害剤を用いた競争実験で使用する。
PIP(最終濃度10mM)と混合した0.04mg/mLのp110αPI3K(最終濃度)を、最終濃度25mMのATP(Cell Signaling Technology、Inc.、Danvers、MA)中、アンタゴニストを偏極バッファーで1:3段階希釈したものを含むウェルに加えることによって、阻害剤のIC50値を決定した。室温で30分間インキュベーションした後、最終濃度がそれぞれ100nMおよび5nMのGRP−1プローブおよびPIP3−TAMRAプローブ(Echelon−Inc.、Salt Lake City、UT.)を加えることによって、反応を停止させた。384ウェルの黒色低容積Proxiplate(PerkinElmer、Wellesley、MA.)中、ローダミンフルオロフォア(λex=530nm;λem=590nm)の標準的なカットオフフィルターを用いて読み取る。蛍光偏極値をアンタゴニスト濃度の関数としてプロットし、Assay Explorerソフトウェア(MDL、San Ramon、CA.)を用い、4パラメーター式にデータをフィッティングさせることによって、IC50値を得た。
または、精製した組み換え酵素およびATPを濃度1uMで用い、放射分析アッセイでPI3Kの阻害を決定した。式Iの化合物を、100% DMSOで段階希釈した。キナーゼ反応物を室温で1時間インキュベーションし、PBSを加えることによって反応を停止させた。次いで、S字状用量−応答曲線フィッティング(可変勾配)を用い、IC50値を決定した。
(実施例53 In vitro細胞増殖アッセイ)
以下のプロトコルを使用する細胞増殖アッセイによって、式Iの化合物の有効性を測定した(Promega Corp.Technical Bulletin TB288;Mendozaら(2002)Cancer Res.62:5485−5488):
1.約10細胞(PC3、Detroit562、またはMDAMB361.1)を培地に含む細胞培養物を100μlずつ分けたものを、384ウェルの壁面が不透明なプレートの各ウェルに入れた。
2.培地を含み、細胞を含まないコントロールウェルを調製した。
3.化合物を実験用ウェルに加え、3〜5日間インキュベーションした。
4.プレートを室温で約30分間おいて平衡状態にした。
5.各ウェルに存在する細胞培地の容積と等しい容積のCellTiter−Glo Reagentを加えた。
6.オービタルシェイカーで内容物を2分間混合し、細胞の溶解を誘発する。
7.プレートを室温で10分間インキュベーションし、発光シグナルを安定化させる。
8.発光を記録し、RLU=相対的な発光単位としてグラフで報告した。
または、細胞を最適密度で96ウェルプレートに接種し、試験化合物存在下、4日間インキュベーションした。次いで、Alamar Blue(商標)をアッセイ培地に加え、細胞を6時間インキュベーションした後、励起光544nm、発光590nmで読み取った。EC50値を、S字状用量応答曲線フィッティングを用いて算出した。
(実施例54 Caco−2透過性)
Caco−2細胞をMillipore Multiscreenプレートに1×10細胞/cmで接種し、20日間培養する。次いで、化合物透過性の評価を行う。化合物を細胞単層の頂端表面(A)に適用し、基底外側(B)区画への化合物の透過を測定した。能動輸送を観察するために、この操作を逆方向(B−A)で行う。各化合物について、化合物が膜を透過する速度の測値である透過性係数値Pappを算出する。化合物を、確立されているヒトでの吸収のコントロール化合物との比較に基づき、吸収能が低いもの(Papp</=1.0×10cm/s)または高いもの(Papp>/=1.0×10cm/s)に分ける。
化合物が能動拡散を受ける能力を評価するために、基底外側(B)から頂端(A)に移動する比率を、AからBへの移動と比較し、決定した。B−A/A−B>/=1.0の値は、細胞の能動拡散が発生していることを示す。
(実施例55 肝細胞クリアランス)
凍結保存したヒト肝細胞の懸濁物を使用する。細胞密度が、0.5×10生存細胞/mLで、化合物濃度が1mMまたは3μMでインキュベーションを行う。インキュベーション中の最終DMSO濃度は、約0.25%である。細胞が存在しないコントロールもインキュベーションし、酵素による分解が起こっていないことを示す。インキュベーション混合物から、0分、5分、10分、20分、40分、60分(コントロールサンプルは、60分のみ)に、2ッ組のサンプル(50μL)を取り出し、内部標準(100μL)を含有するMeOHに加え、反応を停止させた。トルブタミド、7−ヒドロキシクマリン、テストステロンをコントロール化合物として使用してもよい。サンプルを遠心分離処理し、各時間点で、LC−MSMS分析用に上澄みを保存しておいた。lnピーク面積比(親化合物のピーク面積/内部標準のピーク面積)を時間に対してプロットし、固有クリアランス(CLint)を以下のように算出する。CLint(μl/分/百万細胞)=V×k、式中、kは、時間に対してプロットしたln濃度の勾配から得られる排出速度定数であり;Vは、インキュベーション容積から誘導した容積の項であり、uL 10細胞−1であらわされる。
(実施例56 シトクロムP450阻害)
CYP450標的(1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)に対し、式Iの化合物を、一番高い濃度が約100uMである約10種類の濃度で、2ッ組でスクリーニングしてもよい。標準的な阻害剤(フラフィリン、スルファフェナゾール、トラニルシプロミン、キニジン、ケトコナゾール)をコントロールとして用いてもよい。BMG LabTechnologies PolarStarを用い、蛍光モードでプレートを読み取ってもよい。
(実施例57 シトクロムP450誘発)
単一のドナーに由来する、新しく単離したヒト肝細胞を、約48時間培養した後、式Iの化合物を3種類の濃度で加え、72時間インキュベーションしてもよい。CYP3A4およびCYP1A2のプローブ基質を、インキュベーションが終了する30分前および1時間前に加える。72時間たったら、細胞および培地を除去し、それぞれのプローブ基質の代謝度をLC−MS/MSによって定量する。この実験は、ある濃度につき3ッ組で、インキュベーションした個々のP450の誘発因子を用いることによって制御される。
(実施例58 血漿タンパク質結合)
式Iの化合物の溶液(5um、最終DMSO濃度0.5%)を、バッファーおよび10%血漿(バッファー中、v/v)で調製する。96ウェルのHT透析プレートを、それぞれのウェルが、半透過性セルロース膜によって2つに分割されるように並べる。バッファー溶液を膜の片側に加え、血漿溶液を他方に加え、次いで、3ッ組で、37℃で2時間インキュベーションを行う。次いで、細胞を出し、化合物の各バッチの溶液を、2つの群(血漿を含まない群および血漿を含む群)に分け、血漿を含まない溶液(6点)および血漿を含む溶液(7点)について、2セットの較正標準を用い、LC−MSMSによって分析する。化合物について、結合していないフラクションの値を算出する。
(実施例59 hERGチャンネルの遮断)
hERGカリウムチャンネルを安定に発現するHEK−294細胞からのルビジウム流出を調整する能力について、確立されたフラックス方法論を用い、式Iの化合物を評価する。RbClを含有する培地中で細胞を調製し、96ウェルプレートに接種し、一晩成長させ、単層を形成させる。培地を吸引し、各ウェルを100μLの前インキュベーションバッファー(低い[K]含有)で、室温で3回洗浄することによって、流出実験を開始する。最後に吸引した後、50μLの作業ストック(2倍)の化合物を各ウェルに加え、室温で10分間インキュベーションする。次いで、50μLの刺激バッファー(高い[K+]含有)を各ウェルに加え、最終濃度の試験化合物を得る。次いで、細胞プレートを室温でさらに10分間インキュベーションする。各ウェルの上澄み80μLを、96ウェルプレートの同等のウェルに移し、原子発光分光法で分析する。化合物を、2ッ組、一番高い濃度が約100μMである10点のIC50曲線としてスクリーニングする(n=2)。
上の記載は、本発明の原理のみを説明するものであると考える。さらに、多くの改変および変更が、当業者にとって容易に明らかであり、本発明が、上述のように示した実際の構成およびプロセスに限定されることは望まない。したがって、あらゆる適切な改変および等価物は、以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲に入ると考えてもよい。
用語「含む(comprise)」、「含むこと(comprising)」、「含む(include)」、「含むこと(including)」、「含む(includes)」は、本明細書および以下の特許請求の範囲で使用する場合、記載の特徴、整数、要素、または工程の存在を特定することを意図しているが、1つ以上の他の特徴、整数、要素、工程、またはこれらの群が存在すること、または加えることを除外しない。

Claims (43)

  1. 式Iから選択される化合物:
    Figure 2011521968
    およびその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩。
    〔式中、
    は、H、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C20アリール、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C12カルボシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−C(=O)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20アリール)、および−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロアリール)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
    は、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C12カルボシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−C(=O)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20アリール)、および−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロアリール)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
    は、C〜C20アリール、炭素で結合するC〜C20ヘテロシクリル、炭素で結合するC〜C20ヘテロアリールから選択されており、これらはそれぞれ、F、Cl、Br、I、−CH、−CN、−CF、−CHOH、−COH、−CONH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−OH、−OCH、−SH、−NHC(=O)NHCH、−NHC(=O)NHCHCH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
    は、−NR1013、−NR12C(=O)R10、−NR10(C〜C12アルキル)NR1013、−NR10(C〜C12アルキレン)OR10、−NR10(C〜C12アルキレン)C(=O)NR1013、−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C12カルボシクリル)、−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C20アリール)、および−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロアリール)から選択され、ここで、アルキル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
    10、R11、R12は、独立して、H、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12カルボシクリル、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20アリール、およびC〜C20ヘテロアリールから選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CHOH、−CH、−CN、−CF、−COH、−CONH、−CONHCH、−NO、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−S(O)NH、−SCH、−S(O)CH、−CHOCH、および−CH、−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されているか;
    または、R10およびR11は、これらが結合している窒素原子とともに、C〜C20ヘテロシクリル環を形成し;
    13は、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12カルボシクリル、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20アリール、およびC〜C20ヘテロアリールから選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CHOH、−CH、−CN、−CF、−COH、−CONH、−CONHCH、−NO、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−S(O)NH、−SCH、−S(O)CH、−OCHCH−N(CH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されているか;
    または、R10およびR13は、これらが結合している窒素原子とともに、C〜C20ヘテロシクリル環を形成し;
    但し、Rが−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)である場合、Rは、置換されていないインドールでもなく、置換インドールでもない。〕
  2. が、Hであるか、または場合により置換されたC〜C12アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  3. が、CH、−CHCH、−CHCHCH、−CH(CH、−CHCHCHCH、および−CHCH(CHから選択される、請求項2に記載の化合物。
  4. が、1個以上の−OHで置換されたC〜C12アルキルである、請求項2に記載の化合物。
  5. が、−C(CHOH、−CHCHOH、および−CHCHCHOHから選択される、請求項4に記載の化合物。
  6. が、1個以上の−Fで置換されたC〜C12アルキルである、請求項2に記載の化合物。
  7. が、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)である、請求項1に記載の化合物。
  8. が、−CH−(ピペラジン−1−イル)であり、ピペラジン−1−イルが場合により置換されている、請求項7に記載の化合物。
  9. が−CH−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)である、請求項8に記載の化合物。
  10. が、場合により置換されたC〜C12アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  11. が、CH、−CHCH、−CHCHCH、−CH(CH、−CHCHCHCH、および−CHCH(CHから選択される、請求項10に記載の化合物。
  12. が、1個以上の−OHで置換されたC〜C12アルキルである、請求項10に記載の化合物。
  13. が、−C(CHOH、−CHCHOH、および−CHCHCHOHから選択される、請求項10に記載の化合物。
  14. が、1個以上の−Fで置換されたC〜C12アルキルである、請求項10に記載の化合物。
  15. が、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)である、請求項1に記載の化合物。
  16. が、−CH−(ピペラジン−1−イル)であり、ピペラジン−1−イルが、場合により置換されている、請求項15に記載の化合物。
  17. が、−CH−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)である、請求項16に記載の化合物。
  18. が、ピリジル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、チアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、フラニル、チエニル、トリアゾリル、およびテトラゾリルから選択される単環ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
  19. が、
    Figure 2011521968
    から選択される単環ヘテロアリールであり、
    式中、波線は、結合部位を示す、請求項18に記載の化合物。
  20. が、
    Figure 2011521968
    から選択される単環ヘテロアリールであり、
    式中、波線は、結合部位を示す、請求項18に記載の化合物。
  21. が、
    Figure 2011521968
    から選択される単環ヘテロアリールであり、
    式中、波線は、結合部位を示す、請求項18に記載の化合物。
  22. が、
    Figure 2011521968
    Figure 2011521968
    から選択される、炭素で結合する、縮合した二環C〜C20ヘテロシクリルまたは縮合した二環C〜C20ヘテロアリールであり、
    式中、波線は、結合部位を示す、請求項1に記載の化合物。
  23. が、
    Figure 2011521968
    から選択され、
    式中、波線は、結合部位を示し、R14が、F、Cl、Br、I、−CH、−CN、−CF、−CHOH、−COH、−CONH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−OH、−OCH、−SH、−NHC(=O)NHCH、−NHC(=O)NHCHCH、および−S(O)CHから選択される、請求項1に記載の化合物。
  24. が、
    Figure 2011521968
    から選択される、炭素で結合する、縮合した二環C〜C20ヘテロシクリルまたは縮合した二環C〜C20ヘテロアリールであり、
    式中、波線は、結合部位を示す、請求項1に記載の化合物。
  25. が、1H−インダゾール−4−イルである、請求項1に記載の化合物。
  26. が、−NR1013である、請求項1に記載の化合物。
  27. −NR1013が、C〜C20ヘテロシクリル環を形成する、請求項26に記載の化合物。
  28. が、モルホリニルである、請求項27に記載の化合物。
  29. 以下から選択される、請求項1に記載の化合物:
    2−(9−(2−ヒドロキシエチル)−2−(1H−インドール−4−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール;
    2−(2−(2−アミノ−4−メチルピリミジン−5−イル)−9−(2−ヒドロキシエチル)−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール;
    2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−9−ブチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール;
    2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9−プロピル−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール;
    3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン−1−オール;
    2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−9−(2−ヒドロキシエチル)−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール;
    1−(4−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)メチル)ピペリジン−1−イル)エタノン;
    1−(3−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)メチル)ピロリジン−1−イル)エタノン;
    (R)−3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)プロパン−1−オン;
    (S)−3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)プロパン−1−オン;
    1−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパノイル)−N−メチルピペリジン−4−カルボキサミド;
    3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)プロパン−1−オン;
    3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−モルホリノプロパン−1−オン;
    3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン酸;
    5−(9−(4−(メチルスルホニル)ベンジル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン;
    4−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)メチル)安息香酸メチル;
    5−(6−モルホリノ−9−(2−モルホリノエチル)−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン;
    5−(9−(3−メトキシベンジル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン;
    3−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)メチル)安息香酸メチル;
    3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)プロパン−1−オール;
    2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)エタノール;
    1−(2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)アセチル)−N−メチルピペリジン−4−カルボキサミド;
    2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)エタノン;
    2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−1−モルホリノエタノン;
    2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸;
    2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)酢酸メチル;
    5−(9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン;
    5−(9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリジン−2−アミン;
    4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−9−メチル−9H−プリン−6−イル)モルホリン;
    2−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール;
    2−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール;
    2−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−9−メチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)プロパン−2−オール;
    4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−9−(2−メトキシエチル)−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン;
    N−(4−(9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)フェニル)アセトアミド;
    5−(9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリジン−2−アミン;
    4−(2−(2−メトキシピリミジン−5−イル)−9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン;
    4−(9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−2−(ピリジン−3−イル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン;
    4−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−9−メチル−8−((4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−6−イル)モルホリン;
    4−(2−(2−(3−ヒドロキシフェニル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)アセチル)ピペラジン−2−オン;
    2−(2−(3−ヒドロキシフェニル)−6−モルホリノ−9H−プリン−9−イル)−N−メチルアセトアミド;
    3−(6−モルホリノ−9−(ピリジン−4−イルメチル)−9H−プリン−2−イル)フェノール;
    3−(9−(4−フルオロベンジル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)フェノール;
    3−(9−ベンジル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)フェノール;
    3−(9−(2−ヒドロキシエチル)−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)フェノール;
    3−(9−イソブチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)フェノール;
    5−(8−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−9−エチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン;
    5−(8−((4−(アゼチジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)メチル)−9−エチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン;
    5−(8−((4−(アゼチジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)メチル)−9−エチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)−4−メチルピリミジン−2−アミン;
    2−(4−((2−(2−アミノ−4−メチルピリミジン−5−イル)−9−エチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルプロパンアミド;
    5−(8−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−9−エチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)−4−メチルピリミジン−2−アミン;
    5−(8−(1,4’−ビピペリジン−1’−イルメチル)−9−エチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)−4−メチルピリミジン−2−アミン;
    5−(8−(1,4’−ビピペリジン−1’−イルメチル)−9−エチル−6−モルホリノ−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン;
    5−(9−エチル−6−モルホリノ−8−((4−モルホリノピペリジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−2−イル)−4−メチルピリミジン−2−アミン;
    5−(9−エチル−6−モルホリノ−8−((4−モルホリノピペリジン−1−イル)メチル)−9H−プリン−2−イル)ピリミジン−2−アミン;
    N−(1−((2−(2−アミノ−4−メチルピリミジン−5−イル)−9−エチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)−N−メチルメタンスルホンアミド;および
    N−(1−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−9−エチル−6−モルホリノ−9H−プリン−8−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)−N−メチルメタンスルホンアミド。
  30. 以下の構造を有する、請求項1に記載の化合物
    Figure 2011521968
    〔式中、Rは、
    Figure 2011521968
    から選択される単環ヘテロアリールであり、
    式中、波線は、結合部位を示す。〕
  31. が、H、C〜C12アルキル、および−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)から選択され、ここで、アルキル、アルキレン、ヘテロシクリルが、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されている、請求項30に記載の化合物。
  32. 請求項1に記載の化合物と、医薬的に許容されるキャリア、流動促進剤、希釈剤または賦形剤とを含んで構成される、医薬組成物。
  33. 化学療法剤、抗炎症剤、免疫調節剤、神経向性因子、心疾患を治療するための薬剤、肝疾患を治療するための薬剤、抗ウイルス剤、血液の障害を治療するための薬剤、糖尿病を治療するための薬剤、免疫不全疾患を治療するための薬剤から選択されるさらなる治療薬剤をさらに含む、請求項32に記載の医薬組成物。
  34. 治療に有効な量の請求項1に記載の化合物を哺乳動物に投与することを含んで構成される、該哺乳動物において過剰増殖性障害を治療する方法。
  35. 前記過剰増殖性障害が癌であり、この癌が、乳癌、卵巣癌、頸癌、前立腺癌、睾丸癌、尿生殖路の癌、食道癌、喉頭癌、膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、胃癌、皮膚癌、角化棘細胞腫、肺癌、類表皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞癌、肺腺癌、骨癌、結腸癌、アデノーマ、膵臓癌、腺癌、甲状腺癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭癌、セミノーマ、黒色腫、肉腫、膀胱癌、肝臓および胆汁道の癌、腎癌、膵臓の障害、骨髄の障害、リンパ腫、毛様細胞の癌、口腔(buccal cavity)癌、鼻咽頭癌、咽頭癌、口唇癌、舌癌、口腔(mouth)癌、小腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、直腸癌、脳および中枢神経系の癌、ホジキン病または白血病である、請求項34に記載の方法。
  36. 請求項1に記載の化合物と、医薬的に許容されるキャリアとを混合する工程を含む、医薬組成物を製造する方法。
  37. 癌の予防を目的とする薬剤または癌の治療処置剤の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
  38. 癌を治療するための、請求項1に記載の化合物の使用。
  39. 治療に有効な量の請求項1に記載の化合物を哺乳動物に投与する工程を含む、該哺乳動物において脂質キナーゼ活性を阻害または調節する方法。
  40. 前記脂質キナーゼがPI3Kである、請求項39に記載の方法。
  41. 前記PI3Kが、p110αサブユニットである、請求項40に記載の方法。
  42. (a)請求項1に記載の化合物を含む第1の医薬組成物と;
    (b)使用のための指示書とを含む、PI3Kが介在する状態を治療するためのキット。
  43. 式IIの化合物
    Figure 2011521968
    を、C〜C20アリール、C〜C20ヘテロシクリルまたはC〜C20ヘテロアリールを含むボロネート化合物と反応させ、それによって、式Iの化合物
    Figure 2011521968
    〔式中、
    は、H、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C20アリール、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C12カルボシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−C(=O)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20アリール)、および−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロアリール)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
    は、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C12カルボシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−C(=O)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20アリール)、および−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロアリール)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
    は、C〜C20アリール、炭素で結合するC〜C20ヘテロシクリル、および炭素で結合するC〜C20ヘテロアリールから選択されており、これらはそれぞれ、F、Cl、Br、I、−CH、−CN、−CF、−CHOH、−COH、−CONH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−OH、−OCH、−SH、−NHC(=O)NHCH、−NHC(=O)NHCHCH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
    は、−NR1013、−NR12C(=O)R10、−NR10(C〜C12アルキル)NR1013、−NR10(C〜C12アルキレン)OR10、−NR10(C〜C12アルキレン)C(=O)NR1013、−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C12カルボシクリル)、−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)、−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C20アリール)、および−NR10(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロアリール)から選択され、ここで、アルキル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHOH、−CN、−CF、−COH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−CHOCH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されており;
    10、R11、およびR12は、独立して、H、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12カルボシクリル、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20アリール、およびC〜C20ヘテロアリールから選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CHOH、−CH、−CN、−CF、−COH、−CONH、−CONHCH、−NO、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−S(O)NH、−SCH、−S(O)CH、−CHOCH、および−CH、−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されているか;
    または、R10およびR11は、これらが結合している窒素原子とともに、C〜C20ヘテロシクリル環を形成し;
    13は、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12カルボシクリル、C〜C20ヘテロシクリル、C〜C20アリール、およびC〜C20ヘテロアリールから選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CHOH、−CH、−CN、−CF、−COH、−CONH、−CONHCH、−NO、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−S(O)NH、−SCH、−S(O)CH、−OCHCH−N(CH、および−S(O)CHから独立して選択される1個以上の基で場合により置換されているか;
    または、R10およびR13は、これらが結合している窒素原子とともに、C〜C20ヘテロシクリル環を形成し;
    但し、Rが−(C〜C12アルキレン)−(C〜C20ヘテロシクリル)である場合、Rは、置換されていないインドールでもなく、置換インドールでもない。〕
    およびその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩が生成することを含む、式Iの化合物を製造する方法。
JP2011511842A 2008-05-30 2009-05-29 プリンpi3k阻害剤化合物および使用方法 Pending JP2011521968A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US5755908P 2008-05-30 2008-05-30
US61/057,559 2008-05-30
PCT/US2009/045603 WO2009146406A1 (en) 2008-05-30 2009-05-29 Purine pi3k inhibitor compounds and methods of use

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011521968A true JP2011521968A (ja) 2011-07-28
JP2011521968A5 JP2011521968A5 (ja) 2012-07-12

Family

ID=41017038

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011511842A Pending JP2011521968A (ja) 2008-05-30 2009-05-29 プリンpi3k阻害剤化合物および使用方法

Country Status (14)

Country Link
US (2) US8158624B2 (ja)
EP (1) EP2279188B1 (ja)
JP (1) JP2011521968A (ja)
KR (1) KR20110042153A (ja)
CN (1) CN102105474B (ja)
AU (1) AU2009251291B2 (ja)
BR (1) BRPI0909614A2 (ja)
CA (1) CA2721851A1 (ja)
ES (1) ES2533788T3 (ja)
IL (1) IL208838A0 (ja)
MX (1) MX2010012583A (ja)
RU (1) RU2509081C2 (ja)
WO (1) WO2009146406A1 (ja)
ZA (1) ZA201007524B (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014185367A1 (ja) * 2013-05-13 2014-11-20 第一三共株式会社 モルホリノプリン誘導体の製造方法
JP2014530903A (ja) * 2011-10-28 2014-11-20 ノバルティスアーゲー 新規プリン誘導体および疾患の処置におけるその使用
JP2016517872A (ja) * 2013-05-02 2016-06-20 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft Cb2受容体アゴニストとしてのプリン誘導体
JP2018510192A (ja) * 2015-04-02 2018-04-12 セロン ファーマ エス.アー.Celon Pharma S.A. 免疫もしくは炎症性の疾患またはがんの処置に有用な7−(モルホリン−4−イル)ピラゾール[1,5−a]ピリミジン誘導体
JP2018521111A (ja) * 2015-04-21 2018-08-02 ▲貴▼州百▲霊▼企▲業▼集▲団▼制▲薬▼股▲分▼有限公司Guizhou Bailing Enterprise Group Pharmaceutical Co.,Ltd. プリニル−n−ヒドロキシルピリミジンホルムアミド誘導体、並びにその調製方法および使用

Families Citing this family (55)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5479346B2 (ja) * 2007-10-05 2014-04-23 ベラステム・インコーポレーテッド ピリミジン置換プリン誘導体
EP2214675B1 (en) * 2007-10-25 2013-11-20 Genentech, Inc. Process for making thienopyrimidine compounds
GB0721095D0 (en) * 2007-10-26 2007-12-05 Piramed Ltd Pharmaceutical compounds
CA2703138A1 (en) * 2007-10-26 2009-04-30 F. Hoffmann-La Roche Ag Purine derivatives useful as pi3 kinase inhibitors
CA2711558C (en) 2008-01-04 2016-12-13 Intellikine, Inc. Phosphatidyl inositol-3 kinase inhibiting compounds
US8193182B2 (en) 2008-01-04 2012-06-05 Intellikine, Inc. Substituted isoquinolin-1(2H)-ones, and methods of use thereof
US8703778B2 (en) 2008-09-26 2014-04-22 Intellikine Llc Heterocyclic kinase inhibitors
US20100233733A1 (en) * 2009-02-10 2010-09-16 Nodality, Inc., A Delaware Corporation Multiple mechanisms for modulation of the pi3 kinase pathway
US8754080B2 (en) 2009-04-03 2014-06-17 Verastem, Inc. Pyrimidine substituted purine compounds as kinase (S) inhibitors
CA2760791C (en) 2009-05-07 2017-06-20 Intellikine, Inc. Heterocyclic compounds and uses thereof
WO2010136491A1 (en) * 2009-05-27 2010-12-02 F. Hoffmann-La Roche Ag Bicyclic indole-pyrimidine pi3k inhibitor compounds selective for p110 delta, and methods of use
EP2435438A1 (en) * 2009-05-27 2012-04-04 Genentech, Inc. Bicyclic pyrimidine pi3k inhibitor compounds selective for p110 delta, and methods of use
BR112012011188A2 (pt) * 2009-11-12 2021-06-29 F.Hoffmann - La Roche Ag ''composto,composição farmacêutica e uso de um composto"
MX2012005225A (es) * 2009-11-12 2012-07-25 Hoffmann La Roche Compuestos y composiciones de purina n-7 sustituida y pirazolopirimidina, y metodos de uso.
ES2593256T3 (es) 2010-05-21 2016-12-07 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Compuestos químicos, composiciones y métodos para las modulaciones de cinasas
BR112013000867A2 (pt) 2010-07-14 2016-05-17 Hoffmann La Roche composto de purina seletivos para delta p110 de pi3k e métodos de uso.
WO2012037226A1 (en) * 2010-09-14 2012-03-22 Exelixis, Inc. Inhibitors of pi3k-delta and methods of their use and manufacture
WO2012064973A2 (en) 2010-11-10 2012-05-18 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Heterocyclic compounds and uses thereof
ES2530545T3 (es) * 2010-12-16 2015-03-03 Hoffmann La Roche Compuestos tricíclicos inhibidores de la PI3K y métodos de uso
CN103648499B (zh) 2011-01-10 2017-02-15 无限药品股份有限公司 用于制备异喹啉酮的方法及异喹啉酮的固体形式
WO2012156379A1 (en) 2011-05-13 2012-11-22 Universität Zürich PIK3/P110α INHIBITORS FOR PREVENTION OF RESTENOSIS BY APPLICATION AS AN IMPLANT COATING
WO2013012915A1 (en) 2011-07-19 2013-01-24 Infinity Pharmaceuticals Inc. Heterocyclic compounds and uses thereof
MX2014000648A (es) 2011-07-19 2014-09-25 Infinity Pharmaceuticals Inc Compuestos heterociclicos y sus usos.
KR20140050689A (ko) * 2011-07-28 2014-04-29 제넨테크, 인크. Pik3ca h1047r 녹-인 비인간 동물 유방암 모델
PE20141371A1 (es) 2011-08-29 2014-10-13 Infinity Pharmaceuticals Inc Compuestos heterociclicos y usos de los mismos
US20150011569A1 (en) * 2011-12-15 2015-01-08 Philadelphia Health & Education Corporation D/B/A Drexel University College Of Medicine NOVEL P13K p110 INHIBITORS AND METHODS OF USE THEREOF
US8940742B2 (en) 2012-04-10 2015-01-27 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Heterocyclic compounds and uses thereof
JP6301316B2 (ja) 2012-05-23 2018-03-28 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft 内胚葉細胞および肝実質細胞の組成物ならびにそれらの細胞を入手および使用する方法
US8828998B2 (en) 2012-06-25 2014-09-09 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Treatment of lupus, fibrotic conditions, and inflammatory myopathies and other disorders using PI3 kinase inhibitors
WO2014068070A1 (en) 2012-10-31 2014-05-08 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Methods for preventing antiphospholipid syndrome (aps)
CN103936742B (zh) * 2013-01-17 2017-05-03 程鹏 含嘌呤基的新型pi3k抑制剂及其制备方法和应用
US9481667B2 (en) 2013-03-15 2016-11-01 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Salts and solid forms of isoquinolinones and composition comprising and methods of using the same
WO2015051241A1 (en) 2013-10-04 2015-04-09 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Heterocyclic compounds and uses thereof
WO2015051244A1 (en) 2013-10-04 2015-04-09 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Heterocyclic compounds and uses thereof
CN106831722B (zh) * 2013-10-16 2019-08-30 上海璎黎药业有限公司 稠合杂环化合物、其制备方法、药物组合物和用途
CN103804380B (zh) * 2014-01-24 2016-05-18 温州医科大学 以IKK-β为靶点的2-氨基-8-取代鸟嘌呤衍生物、应用及其制备方法
WO2015143012A1 (en) 2014-03-19 2015-09-24 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Heterocyclic compounds for use in the treatment of pi3k-gamma mediated disorders
US20150320755A1 (en) 2014-04-16 2015-11-12 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Combination therapies
WO2015188369A1 (en) * 2014-06-13 2015-12-17 Merck Sharp & Dohme Corp. Purine inhibitors of human phosphatidylinositol 3-kinase delta
US9708348B2 (en) 2014-10-03 2017-07-18 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Trisubstituted bicyclic heterocyclic compounds with kinase activities and uses thereof
CN107205923B (zh) * 2014-12-17 2021-03-05 辉瑞大药厂 用于静脉内给药的pi3k/mtor-抑制剂的制剂
EP3277682B1 (en) 2015-03-30 2019-04-24 Daiichi Sankyo Company, Limited 6-morpholinyl-2-pyrazolyl-9h-purine derivatives and their use as pi3k inhibitors
WO2017048702A1 (en) 2015-09-14 2017-03-23 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Solid forms of isoquinolinone derivatives, process of making, compositions comprising, and methods of using the same
US10759806B2 (en) 2016-03-17 2020-09-01 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Isotopologues of isoquinolinone and quinazolinone compounds and uses thereof as PI3K kinase inhibitors
WO2017214269A1 (en) 2016-06-08 2017-12-14 Infinity Pharmaceuticals, Inc. Heterocyclic compounds and uses thereof
SG11201811237WA (en) 2016-06-24 2019-01-30 Infinity Pharmaceuticals Inc Combination therapies
TW201815787A (zh) 2016-09-23 2018-05-01 美商基利科學股份有限公司 磷脂醯肌醇3-激酶抑制劑
TW201813963A (zh) 2016-09-23 2018-04-16 美商基利科學股份有限公司 磷脂醯肌醇3-激酶抑制劑
TW201825465A (zh) 2016-09-23 2018-07-16 美商基利科學股份有限公司 磷脂醯肌醇3-激酶抑制劑
EP3521290A4 (en) * 2016-09-29 2020-04-22 Daiichi Sankyo Company, Limited CRYSTALS OF [2- (1-METHYL-1H-PYRAZOL-4-YL) -6- (MORPHOLIN-4-YL) -9H-PURIN-8-YL] [4- (MORPHOLIN-4-YL) PIPERIDIN-1 -YL] METHANONE AND PHARMACEUTICAL SAFE SALT THEREOF
JP7068186B2 (ja) 2016-12-02 2022-05-16 第一三共株式会社 新規エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ
MX2021003576A (es) 2018-09-27 2021-05-28 Shanghai Yingli Pharm Co Ltd Forma cristalina de un compuesto de morfolino quinazolina, metodo de preparacion del mismo y uso del mismo.
CN111875606B (zh) * 2020-07-20 2023-04-07 武汉工程大学 一种基于虚拟对接获得的嘌呤类化合物及其制备方法和应用
US11351149B2 (en) 2020-09-03 2022-06-07 Pfizer Inc. Nitrile-containing antiviral compounds
CN117777134A (zh) * 2022-12-19 2024-03-29 艾立康药业股份有限公司 作为mat2a抑制剂的多环类化合物

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010522209A (ja) * 2007-03-21 2010-07-01 ワイス エルエルシー PI3キナーゼおよびmTORの阻害剤としてのイミダゾロピリミジン類似体およびその使用
JP2011500775A (ja) * 2007-10-26 2011-01-06 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー Pi3キナーゼ阻害剤として有用なプリン誘導体

Family Cites Families (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3016378A (en) * 1959-07-01 1962-01-09 Thomae Gmbh Dr K Amino-substituted purine derivatives
JPS60260579A (ja) * 1984-01-13 1985-12-23 Yoshitomi Pharmaceut Ind Ltd プリン誘導体
DE3406533A1 (de) * 1984-02-23 1985-08-29 Boehringer Mannheim Gmbh, 6800 Mannheim Verwendung von adenosin-derivaten als antiallergica und arzneimittel, die diese enthalten
US5332744A (en) * 1989-05-30 1994-07-26 Merck & Co., Inc. Substituted imidazo-fused 6-membered heterocycles as angiotensin II antagonists
US6790958B2 (en) * 1996-08-02 2004-09-14 Robert T. Lum Purine inhibitors of cyclin dependent kinase 2 & IKBA
US5866702A (en) * 1996-08-02 1999-02-02 Cv Therapeutics, Incorporation Purine inhibitors of cyclin dependent kinase 2
GB9817623D0 (en) * 1998-08-13 1998-10-07 Glaxo Group Ltd Pharmaceutical compounds
JP2003146987A (ja) * 1999-05-31 2003-05-21 Dainippon Pharmaceut Co Ltd 2−アリールプリン−9−アセトアミド誘導体
AU5261001A (en) * 2000-04-27 2001-11-12 Imperial Cancer Research Technology Ltd Condensed heteroaryl derivatives
EP1427413A2 (en) * 2001-09-13 2004-06-16 Synta Pharmaceuticals Corporation 2-aroylimidazole compounds for treating cancer
US6949644B2 (en) * 2001-10-12 2005-09-27 Irm Llc Methods for the synthesis of substituted purines
US7176312B2 (en) * 2001-10-12 2007-02-13 The Scripps Research Institute Kinase inhibitor scaffolds and methods for their preparation
DE60218525T2 (de) * 2001-12-18 2007-11-22 CV Therapeutics, Inc., Palo Alto A2a adenosinrezeptorantagonisten
US20030139427A1 (en) * 2002-08-23 2003-07-24 Osi Pharmaceuticals Inc. Bicyclic pyrimidinyl derivatives and methods of use thereof
US20050288503A1 (en) * 2002-09-06 2005-12-29 Adams Jerry L Novel compounds
JP4768265B2 (ja) * 2002-10-15 2011-09-07 シンタ ファーマシューティカルズ コーポレーション 新規化合物
WO2005000404A2 (en) * 2003-05-29 2005-01-06 Synta Pharmaceuticals, Corp. Heterocyclic compounds for preventing and treating disorders associated with excessive bone loss
GB0423653D0 (en) * 2004-10-25 2004-11-24 Piramed Ltd Pharmaceutical compounds
GB2431156A (en) * 2005-10-11 2007-04-18 Piramed Ltd 1-cyclyl-3-substituted- -benzenes and -azines as inhibitors of phosphatidylinositol 3-kinase
AR060632A1 (es) * 2006-04-26 2008-07-02 Genentech Inc Compuestos inhibidores de fosfoinositida 3- quinasa y metodos de uso
WO2008043031A1 (en) 2006-10-04 2008-04-10 Pharmacopeia, Inc. 6-substituted 2-(benzimidazolyl)purine and purinone derivatives for immunosuppression
US8362024B2 (en) * 2007-03-28 2013-01-29 Neurosearch A/S Purinyl derivatives and their use as potassium channel modulators
JP5703432B2 (ja) * 2007-03-28 2015-04-22 ノイロサーチ アクティーゼルスカブ プリニル誘導体及びカリウムチャネルモジュレーターとしてのそれらの使用
TWI378933B (en) * 2008-10-14 2012-12-11 Daiichi Sankyo Co Ltd Morpholinopurine derivatives
PE20100362A1 (es) * 2008-10-30 2010-05-27 Irm Llc Derivados de purina que expanden las celulas madre hematopoyeticas
US8754080B2 (en) * 2009-04-03 2014-06-17 Verastem, Inc. Pyrimidine substituted purine compounds as kinase (S) inhibitors
WO2010136491A1 (en) * 2009-05-27 2010-12-02 F. Hoffmann-La Roche Ag Bicyclic indole-pyrimidine pi3k inhibitor compounds selective for p110 delta, and methods of use
EP2435438A1 (en) * 2009-05-27 2012-04-04 Genentech, Inc. Bicyclic pyrimidine pi3k inhibitor compounds selective for p110 delta, and methods of use
BR112012011188A2 (pt) * 2009-11-12 2021-06-29 F.Hoffmann - La Roche Ag ''composto,composição farmacêutica e uso de um composto"
BR112013000867A2 (pt) * 2010-07-14 2016-05-17 Hoffmann La Roche composto de purina seletivos para delta p110 de pi3k e métodos de uso.

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010522209A (ja) * 2007-03-21 2010-07-01 ワイス エルエルシー PI3キナーゼおよびmTORの阻害剤としてのイミダゾロピリミジン類似体およびその使用
JP2011500775A (ja) * 2007-10-26 2011-01-06 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー Pi3キナーゼ阻害剤として有用なプリン誘導体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014530903A (ja) * 2011-10-28 2014-11-20 ノバルティスアーゲー 新規プリン誘導体および疾患の処置におけるその使用
JP2016517872A (ja) * 2013-05-02 2016-06-20 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft Cb2受容体アゴニストとしてのプリン誘導体
WO2014185367A1 (ja) * 2013-05-13 2014-11-20 第一三共株式会社 モルホリノプリン誘導体の製造方法
JP2018510192A (ja) * 2015-04-02 2018-04-12 セロン ファーマ エス.アー.Celon Pharma S.A. 免疫もしくは炎症性の疾患またはがんの処置に有用な7−(モルホリン−4−イル)ピラゾール[1,5−a]ピリミジン誘導体
JP2018521111A (ja) * 2015-04-21 2018-08-02 ▲貴▼州百▲霊▼企▲業▼集▲団▼制▲薬▼股▲分▼有限公司Guizhou Bailing Enterprise Group Pharmaceutical Co.,Ltd. プリニル−n−ヒドロキシルピリミジンホルムアミド誘導体、並びにその調製方法および使用

Also Published As

Publication number Publication date
ZA201007524B (en) 2012-01-25
CN102105474B (zh) 2014-01-08
IL208838A0 (en) 2011-01-31
RU2509081C2 (ru) 2014-03-10
KR20110042153A (ko) 2011-04-25
AU2009251291B2 (en) 2013-05-02
AU2009251291A1 (en) 2009-12-03
CN102105474A (zh) 2011-06-22
EP2279188B1 (en) 2015-01-28
WO2009146406A1 (en) 2009-12-03
US8445487B2 (en) 2013-05-21
US8158624B2 (en) 2012-04-17
EP2279188A1 (en) 2011-02-02
MX2010012583A (es) 2011-02-24
RU2010154428A (ru) 2012-07-10
BRPI0909614A2 (pt) 2015-09-22
ES2533788T3 (es) 2015-04-14
CA2721851A1 (en) 2009-12-03
US20090318411A1 (en) 2009-12-24
US20120135988A1 (en) 2012-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8445487B2 (en) Purine PI3K inhibitor compounds and methods of use
JP5608099B2 (ja) ピラゾロピリミジンpi3k阻害剤化合物および使用方法
JP5736171B2 (ja) チアゾロピリミジンpi3k阻害剤化合物および使用方法
JP5775171B2 (ja) 三環系pi3k阻害剤化合物及びその使用方法
JP5689069B2 (ja) ピラゾロピリジンpi3k阻害剤化合物及び使用方法
KR20120135270A (ko) 피리도[3,2-d]피리미딘 pi3k 델타 억제제 화합물 및 이의 용도
JP6022691B2 (ja) ジオキシノ−及びオキサジン−[2,3−d]ピリミジンpi3k阻害剤化合物及び使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120522

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120522

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131028

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140527