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JP2011518822A - 新規な1,4−ジシラシクロヘキサン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

新規な1,4−ジシラシクロヘキサン誘導体及びその製造方法 Download PDF

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JP2011518822A
JP2011518822A JP2011506188A JP2011506188A JP2011518822A JP 2011518822 A JP2011518822 A JP 2011518822A JP 2011506188 A JP2011506188 A JP 2011506188A JP 2011506188 A JP2011506188 A JP 2011506188A JP 2011518822 A JP2011518822 A JP 2011518822A
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イルナム チョン
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サムソン ファイン ケミカルズ カンパニー リミテッド
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、新規な1,4-ジシラシクロヘキサン(disilacyclohexane)誘導体及びその製造方法に関し、特に、4次有機ホスホニウム塩化合物を触媒として用いて不飽和二重結合を有するビニルシラン化合物と有機シラン化合物とを二重ケイ素化反応により六角環の1,4-ジシラシクロヘキサン誘導体を高収率で製造する方法に関する。
【解決手段】本発明によると、1分子中に3つのシリル基を有するトリスシリルエタンを同時に製造できるだけでなく、反応後に触媒の回収が可能であるので非常に経済的であり、有機無機ハイブリッド物質の前駆体の1,4-ジシラシクロヘキサン誘導体とトリスシリルエタンの大量生産に効果的である。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な1,4-ジシラシクロヘキサン(disilacyclohexane)誘導体及びその製造方法に関し、特に、4次有機ホスホニウム塩存在下で有機シラン系化合物と不飽和二重結合を含むビニルシラン化合物とを二重ケイ素化反応させることにより、高効率の1,4-ジシラシクロヘキサン誘導体とそれを製造する方法に関する。
近年、本発明者らは、テトラアルキルホスホニウムクロリド化合物を触媒として用いて炭素と炭素の二重結合を有するアルケンにトリクロロシランを反応させると、二重結合の両側の炭素にトリクロロシリル基が含まれる二重ケイ素化反応が起きるということを見出した。
これは、トリクロロシラン(HSiCl)から塩化水素を除去することにより生成されるジクロロシリレン(:SiCl)の中間体を二重結合に付加してシラシクロプロパンが生成されてからこれがトリクロロシランと反応するためであると知られている。
シリレンの中間体は、炭素と炭素の三重結合に付加して三角形状のシラシクロプロピレンが形成され、シラシクロプロピレンが二重化されると、1,4-ジシラシクロヘキセンが形成されると報告されている(反応式(1)参照)。
反応式1
この反応により生成される中間体のシリレンを炭素と炭素の三重結合に付加することにより三角形状のシラシクロプロピレンが形成され、この不安定なシラシクロプロピレンが二重化され、六角環の1,4-ジシラシクロヘキセンが生成されると見なされる。
ポリカルボシランや有機無機ハイブリッド物質の製造に有用な前駆物質のトリスシリルエタンのような有機ケイ素化合物は、従来のヒドロシリル化反応(Hydrosilylation)により不飽和有機化合物の炭素と炭素の二重結合にケイ素と水素の結合が付加されることからシリル基が1つしか導入できなく、前記反応での触媒としては、白金のような貴金属触媒を用いるしかなかったので製造コストが嵩むなどの問題があった。
本発明は、従来1,4-ジシラシクロヘキセンの製造過程からヒントを得てポリカルボシランや有機無機ハイブリッド物質の製造に有用な1,4-ジシラシクロヘキサン誘導体を高収率且つ経済的に製造できる方法を開発して案出されたものである。
そのため、本発明では、前記の反応式(1)で中間体のシリレンを炭素と炭素の二重結合に付加すると三角形状のシラシクロプロパンが生成され、このシラシクロプロパンを更に二重化すると六角形状の1,4-ジシラシクロヘキサンが生成されるだろうという期待を持ち、有機シラン系化合物と特に不飽和二重結合を有するビニルシラン化合物とを4次有機ホスホニウム塩系触媒存在下に反応させた結果、新規な1,4-ジシラシクロヘキサン誘導体の製造が可能になり、同時にトリスシリルエタンの製造が可能になった。
従って、本発明の目的は、ポリカルボシランや有機無機ハイブリッド物質の製造に有用な有機シラン化合物である新規な1,4-ジシラシクロヘキサン誘導体を提供することにある。
なお、本発明の他の目的は、前記1,4-ジシラシクロヘキサン誘導体を高収率且つ経済的に製造できる方法を提供することにある。
本発明は、4次有機ホスホニウム塩を触媒として用い、炭素と炭素の二重結合に二重ケイ素化しシリル基を2つも導入して3つのシリル基が置換されているトリスシリルエタンを製造すると共に、2と5の炭素位置にシリル基が置換された六角形状の1,4-ジシラシクロヘキサン化合物を高収率で合成することができる。反応後には触媒層が割れたり生成物を蒸留させたりすると触媒が固体になり容易に分離することができる。シリカやシリコン樹脂に4次有機ホスホニウム塩を固定化して用いることにより触媒の使用後に回収が可能であるので、非常に経済的であり、有機無機ハイブリッド物質である前駆物質の大量生産に効果的である。
上記のような目的を達成するための本発明の新規な1,4-ジシラシクロヘキサンは、次の一般式(1)で表されることを特徴とする。
式中、R1はハロゲン原子又はアルキル基である。
また、本発明に係る他の目的を達成するための前記一般式(1)で表される1,4-ジシラシクロヘキサンの製造方法は、4次有機ホスホニウム塩系触媒存在下で次の一般式(2)で表される有機シラン系化合物と次の一般式(3)で表されるビニルシラン化合物とを反応させる段階を含むことを特徴とする。
式中、Rはハロゲン原子又はアルキル基である。
式中、R1はハロゲン原子又はアルキル基である。
以下、本発明をより詳しく説明する。
本発明の前記一般式(1)で表される1,4-ジシラシクロヘキサンは、4次有機ホスホニウム塩触媒下で前記一般式(2)で表される有機シラン系化合物と前記一般式(3)で表される不飽和二重結合を含むビニルシラン系化合物とを二重ケイ素化反応により製造することができ、具体的には次の反応式(2)の通りである。
反応式2
前記一般式(2)で表される有機シラン系化合物は、Rがハロゲン原子又は炭素数1〜5の低級アルキル基の中から、望ましくはトリクロロシラン又はメチルジクロロシランの中から選択して用いる。
特に本発明では、前記有機シラン系化合物と共に前記一般式(3)で表され、不飽和二重結合を含むビニルシラン系化合物を用いることに特徴があり、前記不飽和二重結合を含むビニルシラン系化合物は、前記一般式(3)よりR1がハロゲン原子又は炭素数1〜5の低級アルキル基の中から選択することができ、ビニルトリクロロシラン又はビニルメチルジクロロシランの中から選択して用いる。
特に、本発明のように不飽和二重結合を含み、シリコンが前記二重結合に直接置換された構造を持つ場合にのみ、本発明のような六角形状の1,4-ジシラシクロヘキサンを得ることができる。すなわち、シリコンを含まない通常の不飽和二重結合を有するアルケン系の化合物のみでは、本発明に係る環状の1,4-ジシラシクロヘキサンを得ることはできない。
前記反応は、従来のようにヒドロシリル化反応(hydrosilylation)とは異なる二重ケイ素化(double silylation)反応によって達成することができ、これは、前記一般式(3)で表される不飽和二重結合の両側の炭素に前記一般式(2)で表される有機シラン化合物が置換されるものである。具体的には、前記一般式(2)で表されるシラン化合物においてシリレンの中間体が前記不飽和二重結合に付加されてシラシクロプロパンが生成されてから更に二重化されて六角形状の1,4-ジシラシクロヘキサンが生成される。
特に、本発明では、上述のような二重ケイ素化反応により六角形状の1,4-ジシラシクロヘキサンを製造できると共に、次の一般式(4)で表されるトリスシリルエタンを製造できることにも特徴がある。
式中、R1とR2は、それぞれ互いに同じでも異なっていても良く、ハロゲン原子又はアルキル基である。
前記一般式(4)で表されるトリスシリルエタン化合物の製造は、従来より良く知られているが、本発明のように4次有機ホスホニウム塩系触媒を用いるか、前記六角形状の1,4-ジシラシクロヘキサンと同時に製造された例は今までなかった。
一方、本発明では、前記一般式(3)で表される不飽和二重結合を含むビニルシラン化合物1モルに対し前記一般式(2)で表される有機シラン化合物を1〜8モルの範囲で反応させることが望ましい。
また、本発明に係る触媒の4次有機ホスホニウム塩は次の一般式(5a)又は(5b)で表することができる。
式(5a)と(5b)中、Xはハロゲン原子を示し、Rはそれぞれ互いに同じでも異なっていても良く、C〜C12のアルキル基又は-(CH)-C(ここで、nは0又は1〜6である。)を示し、2つのRが互いに共有結合して4原子又は8原子環を形成でき、YはC〜C12のアルキレン基を示す。
前記触媒は、前記一般式(3)で表されるビニルシラン化合物1モルに対し0.05〜0.5モルの範囲を使用するが、望ましくは0.05〜0.2モルを使用する。
本発明に係る前記二重ケイ素化反応は10〜250℃の温度範囲で行われることが望ましい。また、前記二重ケイ素化反応は、反応溶媒が存在しない状態で反応することが望ましく、選択的にベンゼン、トルエン、およびキシレンからなる群より選択される1種以上の芳香族炭化水素溶媒の存在下で行うこともできる。
本発明に係る4次有機ホスホニウム塩を触媒として用いて不飽和二重結合を含むビニルシラン化合物と有機シラン化合物を二重ケイ素化反応により1,1,2-トリスシリルエタンと同時に六角形状の1,4-ジシラシクロヘキサン化合物を合成する方法は、今まで知られていなかった新しい方法であり、2と5の炭素位置にシリル基が置換された1,4-ジシラシクロヘキサンは新規な化合物である。
一方、本発明に係る触媒は、前記一般式(5a)又は(5b)で表される4次ホスホニウム塩化合物を直接使用したり、又はシリコンレジン、シリカ、無機錯体および有機高分子からなる群より選択される1種以上の担体に固定化して使用することもできる。例えば、シリコンレジンの場合、(ClBu(CH)-SiO3/2)の構造のようにシリコンレジンに触媒活性を有するホスホニウム塩を含む構造を持ち、前記他の担体の場合も類似の構造で高分子の担体に触媒活性を有するホスホニウム塩が固定化された構造を持つ。
前記触媒を種々の担体に固定化させる技術は、特に限定されなく、通常の触媒固定化方法に従い、その詳細な説明は省略する。
本発明は、触媒として4次有機ホスホニウム系塩を用いてビニルシラン化合物とSi-H結合を有する有機シラン化合物とを使用して二重ケイ素化反応でトリスシリルエタンと同時に六角形状の1,4-ジシラシクロヘキサン化合物を合成する方法であって、触媒は10%以下の少量を使用することが可能であり、且つ容易に回収して再使用することができる。このような点などを考慮すると、本発明は非常に経済的であり、効率的な方法であって、新しい有機ケイ素化合物の合成に適用することができ、工程進行が非常に容易であり、且つ生産費も安価で有機ケイ素化合物が含まれた高分子合成や有機無機ハイブリッド物質の製造に広範囲に活用することができる。
(実施例)
次の実施例は、本発明をより詳しく説明するものであるが、本発明の範囲がこれらの実施例によって限定されるのではない。
実施例1:ビニルトリクロロシランとトリクロロシランとの反応(触媒:テトラブチルホスホニウムクロリド)
オーブンで乾燥した25mlのステンレススチール管からなった反応槽を、乾燥された窒素気体下で冷却させた後、3.0g(0.019mol)のビニルトリクロロシラン、7.5g(0.056mol)のトリクロロシランと0.6g(0.002mol)のテトラブチルホスホニウムクロリドを入れた。反応槽の入口を栓で密封し、180℃で3時間反応させた後、気体クロマトグラフィーにより出発物質の消耗と生成物を確認し、反応物の減圧蒸留により3.0g(収率60.6%)の2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサン、1.5g(収率18.3%)の1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタンと0.9g(16.0%)の1,2-ビストリクロロシリルエタンを得ることができた。前記1,2-ビス トリクロロシリルエタンは反応副産物である。減圧蒸留をして低い温度で副産物を除去した後に放置すると2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサンは結晶として脱離し、ヘキサンから再結晶して純度を高めた。得られた生成物は300MHzの水素核磁気共鳴を用いて分析した。
2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,4-ジシラシクロヘキサン:δ1.86ppm(t、2H)でSi-CH-Si、δ1.61ppm(d、4H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタン:δ1.95ppm(t、1H)でSi-CH-Si、δ2.05ppm(d、2H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
実施例2:ビニルトリクロロシランとトリクロロシランとの反応(触媒:テトラエチルホスホニウムクロリド)
前記実施例1のような方法で、25mlのステンレススチール管に3.0g(0.019mol)のビニルトリクロロシラン、7.5g(0.056mol)のトリクロロシランと0.4g(0.002mol)のテトラエチルホスホニウムクロリドを入れて180℃で3時間反応させ、反応物の減圧蒸留により3.0g(収率59.7%)の2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサン、1.4g(収率17.3%)の1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタンと0.8g(14.3%)の1,2-ビストリクロロシリルエタンを得た。
2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,4-ジシラシクロヘキサン:δ1.86ppm(t、2H)でSi-CH-Si、δ1.61ppm(d、4H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタン:δ1.95ppm(t、1H)でSi-CH-Si、δ2.05ppm(d、2H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
実施例3:ビニルトリクロロシランとトリクロロシランとの反応(触媒:テトラフェニルホスホニウムクロリド)
前記実施例1のような方法で、25mlのステンレススチール管に3.0g(0.019mol)のビニルトリクロロシラン、7.5g(0.056mol)のトリクロロシランと0.8g(0.002mol)のテトラフェニルホスホニウムクロリドを入れて180℃で6時間反応させ、反応物の減圧蒸留により2.7g(収率53.8%)の2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサン、1.1g(収率13.8%)の1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタンと0.9g(16.0%)の1,2-ビストリクロロシリルエタンを得た。
2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,4-ジシラシクロヘキサン:δ1.86ppm(t、2H)でSi-CH-Si、δ1.61ppm(d、4H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタン:δ1.95ppm(t、1H)でSi-CH-Si、δ2.05ppm(d、2H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
実施例4:ビニルトリクロロシランとトリクロロシランとの反応(触媒:ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド)
前記実施例1のような方法で、25mlのステンレススチール管に3.0g(0.019mol)のビニルトリクロロシラン、7.5g(0.056mol)のトリクロロシランと0.8g(0.002mol)のベンジルトリフェニルホスホニウムクロリドを入れて180℃で4時間反応させ、反応物の減圧蒸留により3.2g(収率63.8%)の2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサン、1.2g(収率15.2%)の1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタンと0.9g(15.4%)の1,2-ビストリクロロシリルエタンを得た。
2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,4-ジシラシクロヘキサン:δ1.86ppm(t、2H)でSi-CH-Si、δ1.61ppm(d、4H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタン:δ1.95ppm(t、1H)でSi-CH-Si、δ2.05ppm(d、2H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
実施例5:ビニルトリクロロシランとトリクロロシランとの反応(触媒:ベンジルトリブチルホスホニウムクロリド)
前記実施例1のような方法で、25mlのステンレススチール管に3.0g(0.019mol)のビニルトリクロロシラン、7.5g(0.056mol)のトリクロロシランと0.7g(0.002mol)のベンジルトリブチルホスホニウムクロリドを入れて180℃で4時間反応させ、反応物の減圧蒸留により3.1g(収率62.3%)の2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサン、1.3g(収率16.2%)の1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタンと0.8g(14.8%)の1,2-ビストリクロロシリルエタンを得た。
2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,4-ジシラシクロヘキサン:δ1.86ppm(t、2H)でSi-CH-Si、δ1.61ppm(d、4H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタン:δ1.95ppm(t、1H)でSi-CH-Si、δ2.05ppm(d、2H)でSi-CH-Cピークを確認した。
実施例6:ビニルトリクロロシランとトリクロロシランとの反応(触媒:3-(トリブチルホスホニウム)プロピル}クロリドをシリコンレジン担体に固定化させた触媒)
前記実施例1のような方法で、25mlのステンレススチール管に3.0g(0.019mol)のビニルトリクロロシラン、7.5g(0.056mol)のトリクロロシランと1.1gのシリコンレジン[(RSiO3/2)n、R={3-(トリブチルホスホニウム)プロピル}クロリド]を入れて180℃で12時間反応させ、反応物の減圧蒸留により2.3g(収率47.3%)の2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサン、1.8g(収率21.8%)の1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタンと0.8g(14.3%)の1,2-ビストリクロロシリルエタンを得た。
2,5-ビス(トリクロロシリル)-1,4-ジシラシクロヘキサン:δ1.86ppm(t、2H)でSi-CH-Si、δ1.61ppm(d、4H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
1,1,2-トリス(トリクロロシリル)エタン:δ1.95ppm(t、1H)でSi-CH-Si、δ2.05ppm(d、2H)でSi-CH-Cのピークを確認した。
実施例7:ビニルトリクロロシランとメチルジクロロシランとの反応(触媒:テトラブチルホスホニウムクロリド)
前記実施例1のような方法で、500mlのステンレススチール管に80g(0.50mol)のビニルトリクロロシラン、171.4g(1.49mol)のメチルジクロロシランと14.7g(0.05mol)のテトラブチルホスホニウムクロリドを入れて180℃で6時間反応させ、反応物を減圧蒸留して61.4g(収率51.2%)の2,5-ビス(メチルジクロロシリル)-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサンを得た。得られた生成物は300MHzの水素核磁気共鳴を用いて分析した。
2,5-ビス(メチルジクロロシリル)-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサン:δ0.97ppm(s、6H)でSi-CH、δ1.57ppm(t、2H)でSi-CH-Si、δ1.83ppm(d、2H)と1.43ppm(d、2H)でC-CH-Siのピークを確認した。
実施例8:ビニルメチルジクロロシランとトリクロロシランとの反応(触媒:テトラブチルホスホニウムクロリド)
実施例1のような方法で、500mlのステンレススチール管に120.0g(0.86mol)のビニルメチルジクロロシラン、172.8g(1.28mol)のトリクロロシランと20.6g(0.08mol)のテトラブチルホスホニウムクロリドを入れて180℃で3時間反応させ、反応物の減圧蒸留により54.4g(収率25.3%)の2-メチルジクロロシリル-5-トリクロロシリル-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサン、18.9g(収率5.3%)の4,5-ビス(トリクロロシリル)-2,2-ジクロロ-2-シラペンタンと99.1g(収率41.7%)の1,1,1,4,4-ペンタクロロ-1,4-ジシラペンタンを得た。得られた生成物は300MHzの水素核磁気共鳴を用いて分析した。
2-メチルジクロロシリル-5-トリクロロシリル-1,1,4,4-テトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサン:δ0.95ppm(s、3H)でSi-CH、δ1.24ppm(t、1H)でMe-Si-CH-Si、1.80ppm(t、1H)でClSi-CH-Si、δ1.52ppm(d、4H)でC-CH-Siのピークを確認した。
4,5-ビス(トリクロロシリル)-2,2-ジクロロ-2-シラペンタン:δ1.61ppm(t、1H)でSi-CH-Si、δ1.55ppm(d、2H)でSi-CH-C、δ0.96ppm(s、3H)でCH-Si-CHのピークを確認した。
1,1,1,4,4-ペンタクロロ-1,4-ジシラペンタン:δ1.43ppm(t、2H)でClSi-CH-C、δ1.40ppm(t、2H)でMeClSi-CH-C、δ0.92ppm(s、3H)でCH-Siのピークを確認した。

Claims (12)

  1. 次の一般式(1)で表される1,4-ジシラシクロヘキサン;

    式中、R1はハロゲン原子又はアルキル基である。
  2. 前記1,4-ジシラシクロヘキサンは、不飽和二重結合を有するビニルシラン化合物から製造されることを特徴とする請求項1に記載の1,4-ジシラシクロヘキサン。
  3. 4次有機ホスホニウム塩系触媒存在下で次の一般式(2)で表される有機シラン化合物と次の一般式(3)で表される不飽和二重結合を含むビニルシラン化合物とを反応させる段階を含む一般式(1)で表される1,4-ジシラシクロヘキサンの製造方法。

    式中、Rはハロゲン原子又はアルキル基である。

    式中、R1はハロゲン原子又はアルキル基である。
  4. 前記反応時に次の一般式(4)で表されるトリスシリルエタンが同時に製造されることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。

    式中、R1とR2はそれぞれ互いに同じでも異なっていても良く、ハロゲン原子又はアルキル基である。
  5. 前記不飽和二重結合を有するシラン化合物は、不飽和二重結合にシリコンが直接置換された構造であることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  6. 前記一般式(3)で表される不飽和二重結合を含むビニルシラン化合物1モルに対し前記一般式(2)で表される有機シラン化合物を1〜8モルの範囲で反応させることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  7. 前記4次有機ホスホニウム塩触媒は、次の一般式(5a)又は一般式(5b)で表される化合物であることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。


    式(5a)と(5b)中、Xはハロゲン原子を示し、Rはそれぞれ互いに同じでも異なっていても良く、C〜C12のアルキル基又は-(CH)-C(ここで、nは0又は1〜6)を示し、2つのRが互いに共有結合して4原子又は8原子環を形成でき、YはC〜C12のアルキレン基を示す。
  8. 前記触媒は、シリコンレジン、シリカ、無機錯体、および有機高分子からなる群より選択された1種以上の担体上に固定化された構造を持つことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  9. 前記触媒は、前記一般式(3)で表されるビニルシラン化合物1モルに対し0.05〜0.5モルの範囲で含まれることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  10. 前記反応は二重ケイ素化反応で行われることを特徴とする請求項3に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
  11. 前記反応は10〜250℃の温度範囲で行われることを特徴とする請求項3に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
  12. 前記二重ケイ素化反応は、反応溶媒が存在しない状態又は芳香族炭化水素溶媒の存在下で行われることを特徴とする請求項3又は10に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。


















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