JP2011238443A - Fuel cell - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、燃料電池に関するものである。 The present invention relates to a fuel cell.
固体高分子型燃料電池の電極は、一般に、触媒金属を担持したカーボンと、高分子電解質とを混合することによって形成される。従来、燃料電池の性能を向上させるために、燃料電池の電極構造として、種々の構成が提案されてきた。このような電極の構成として、電極内における各成分の含有割合を、部位によって異ならせた電極が知られている。例えば、燃料電池用電極において、電解質膜から離れるほど、高分子電解質の含有割合を漸次減少させ、金属触媒担持炭素粒子の含有割合を漸次増加させて成る電極が提案されている(例えば、引用文献1参照)。 In general, an electrode of a polymer electrolyte fuel cell is formed by mixing carbon carrying a catalyst metal and a polymer electrolyte. Conventionally, in order to improve the performance of the fuel cell, various configurations have been proposed as the electrode structure of the fuel cell. As a configuration of such an electrode, an electrode in which the content ratio of each component in the electrode is varied depending on the site is known. For example, in an electrode for a fuel cell, an electrode has been proposed in which the content ratio of the polymer electrolyte is gradually decreased and the content ratio of the metal catalyst-supported carbon particles is gradually increased as the distance from the electrolyte membrane is increased (for example, cited reference). 1).
燃料電池の発電時の性能や耐久性を高めるための方法としては、燃料電池の電極が単位面積当たりに含有する触媒金属量を増加させることが有用であることが知られている。しかしながら、単に触媒金属量を増加させて燃料電池の性能の向上を図ることは、燃料電池の製造コストの多大な上昇を伴うため、採用し難い。電極における各成分の含有割合を部位によって異ならせることは、電極の性能を向上させる上で有用な方法であるが、触媒金属の使用量の増加を抑えつつ、燃料電池の性能を更に向上させ得る電極が求められていた。 As a method for enhancing the performance and durability of a fuel cell during power generation, it is known that it is useful to increase the amount of catalytic metal contained in a fuel cell electrode per unit area. However, simply increasing the amount of catalytic metal to improve the performance of the fuel cell is accompanied by a significant increase in the manufacturing cost of the fuel cell and is difficult to employ. Although it is a useful method for improving the performance of the electrode to vary the content ratio of each component in the electrode, it can further improve the performance of the fuel cell while suppressing an increase in the amount of catalyst metal used. An electrode was sought.
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、触媒金属の使用量の増加を抑えつつ、電極における各成分の含有割合を部位によって異ならせることにより、燃料電池の性能を向上させることを目的とする。 The present invention has been made in order to solve the above-described conventional problems, and by suppressing the increase in the amount of catalyst metal used, the content ratio of each component in the electrode varies depending on the site, thereby improving the performance of the fuel cell. It aims at improving.
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実施することが可能である。 SUMMARY An advantage of some aspects of the invention is to solve at least a part of the problems described above, and the invention can be implemented as the following forms or application examples.
[適用例1]
燃料電池であって、
電解質膜と、
前記電解質膜の両面上に設けられ、カーボン粒子と、前記カーボン粒子上に担持された触媒金属と、高分子電解質とが混在して成る多孔質な一対の電極であるアノードおよびカソードと、
を備え、
前記一対の電極の内の少なくとも一方は、前記電解質膜の面方向に沿って設けられた複数の層を備え、前記複数の層では、前記電解質膜との接触面に近い層ほど、前記カーボン粒子の重量に対する前記触媒金属の重量の割合が小さく形成されており、且つ、前記カーボン粒子の重量に対する前記高分子電解質の重量の割合が大きく形成されている
燃料電池。
[Application Example 1]
A fuel cell,
An electrolyte membrane;
An anode and a cathode, which are a pair of porous electrodes provided on both surfaces of the electrolyte membrane, in which carbon particles, a catalyst metal supported on the carbon particles, and a polymer electrolyte are mixed;
With
At least one of the pair of electrodes includes a plurality of layers provided along the surface direction of the electrolyte membrane, and in the plurality of layers, the closer to the contact surface with the electrolyte membrane, the more the carbon particles The fuel cell is formed such that a ratio of the weight of the catalyst metal to a weight of the catalyst metal is small and a ratio of the weight of the polymer electrolyte to the weight of the carbon particles is large.
適用例1に記載の燃料電池によれば、少なくとも一方の電極において、電解質膜の面方向に沿って設けられた複数の層のうち、電解質膜の接触面に近い層ほど、カーボン粒子の重量に対する触媒金属の重量の割合が小さく形成されており、且つ、カーボン粒子の重量に対する高分子電解質の重量の割合が大きく形成されているため、燃料電池の電流−電圧特性を向上させ、あるいは、燃料電池の耐久性を向上させることができる。 According to the fuel cell described in Application Example 1, in at least one of the electrodes, of the plurality of layers provided along the surface direction of the electrolyte membrane, the layer closer to the contact surface of the electrolyte membrane corresponds to the weight of the carbon particles. Since the ratio of the weight of the catalyst metal is small and the ratio of the weight of the polymer electrolyte to the weight of the carbon particles is large, the current-voltage characteristics of the fuel cell are improved, or the fuel cell The durability of can be improved.
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料電池用電極や、燃料電池用電極の製造方法などの形態で実現することが可能である。 The present invention can be realized in various forms other than those described above. For example, the present invention can be realized in forms such as a fuel cell electrode and a method for manufacturing a fuel cell electrode.
A.燃料電池の構成:
図1は、本発明の好適な一実施例としての燃料電池を構成する単セル10の概略構成を表わす断面模式図である。単セル10は、電解質膜20と、電解質膜20の各々の面上に形成された電極であるアノード21およびカソード22と、電極を形成した上記電解質膜20を両側から挟持するガス拡散層23,24と、ガス拡散層23,24のさらに外側に配設されたガスセパレータ25,26と、を備えている。
A. Fuel cell configuration:
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a schematic configuration of a
本実施例の燃料電池は、固体高分子型燃料電池であり、電解質膜20は、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。アノード21およびカソード22は、触媒金属として、白金(Pt)を備えている。より具体的には、アノード21およびカソード22は、上記触媒金属を担持したカーボン粒子と、電解質膜20を構成する高分子電解質と同種の高分子電解質と、を備えている。電解質膜20と、アノード21およびカソード22とは、MEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)30を構成している。なお、本実施例の燃料電池では、触媒金属とカーボン粒子と高分子電解質との構成比率の異なる2つの層から成るカソード22の構成に特徴があり、カソード22の構成およびその製造方法については、後に詳しく説明する。
The fuel cell of this example is a solid polymer type fuel cell, and the
ガス拡散層23,24は、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンペーパやカーボンクロス、あるいは金属メッシュや発泡金属によって形成することができる。本実施例のガス拡散層23,24は、いずれも、平坦な板状部材として形成されている。このようなガス拡散層24は、電気化学反応に供されるガスの流路になると共に、集電を行なう。 The gas diffusion layers 23 and 24 can be formed of a conductive member having gas permeability, such as carbon paper or carbon cloth, metal mesh, or foam metal. The gas diffusion layers 23 and 24 of the present embodiment are both formed as flat plate members. Such a gas diffusion layer 24 serves as a flow path for a gas used for an electrochemical reaction and collects current.
なお、アノード21とガス拡散層23との間、あるいは、カソード22とガス拡散層24との間には、撥水性物質を備える撥水層を設けることとしても良い。撥水層は、例えば、カーボン粒子とフッ素樹脂などの撥水性物質とを含有する混合液である撥水層インクを作製し、ガス拡散層23,24を構成する導電性部材、あるいはMEAの表面に塗布し、乾燥・焼成を行なうことによって形成することができる。このような撥水層を設けることにより、電極からガス拡散層への排水を促進したり、電解質膜の乾燥を抑制することによって、電池性能の向上を図ることが可能になる。
A water repellent layer including a water repellent material may be provided between the
ガスセパレータ25,26は、ガス不透過な導電性部材、例えば、圧縮カーボンや、ステンレス鋼等から成る金属製部材によって形成される。ガスセパレータ25,26は、それぞれ所定の凹凸形状を有している。この凹凸形状によって、ガスセパレータ25とガス拡散層23との間には、水素を含有する燃料ガスが流れる単セル内燃料ガス流路47が形成される。また、上記凹凸形状によって、ガスセパレータ26とガス拡散層24との間には、酸素を含有する酸化ガスが流れる単セル内酸化ガス流路48が形成される。
The
さらに、単セル10の外周部には、単セル内燃料ガス流路47および単セル内酸化ガス流路48におけるガスシール性を確保するために、ガスケット等のシール部材が配置されている(図示せず)。また、本実施例の燃料電池は、単セル10を複数積層したスタック構造を有しているが、このスタック構造の外周部には、単セル10の積層方向と平行であって燃料ガスあるいは酸化ガスが流通する複数のガスマニホールドが設けられている(図示せず)。これら複数のガスマニホールドのうちの燃料ガス供給マニホールドを流れる燃料ガスは、各単セル10に分配され、電気化学反応に供されつつ各単セル内燃料ガス流路47内を通過し、その後、燃料ガス排出マニホールドに集合する。同様に、酸化ガス供給マニホールドを流れる酸化ガスは、各単セル10に分配され、電気化学反応に供されつつ各単セル内酸化ガス流路48内を通過し、その後、酸化ガス排出マニホールドに集合する。
Further, a sealing member such as a gasket is disposed on the outer peripheral portion of the
B.電極の構成:
図2は、本実施例の燃料電池におけるMEA30の構成を拡大して示す断面模式図である。すなわち、図2は、図1において破線で囲んで示した領域Aを拡大して示す説明図である。本実施例では、カソード22は、電解質膜20の面方向に沿って設けられた、具体的には電解質膜20の面方向に平行に設けられた、膜側層22aと拡散層側層22bとを備えている。既述したように、膜側層22aと拡散層側層22bとでは、触媒金属とカーボン粒子と高分子電解質の構成比率が異なっている。より具体的には、カーボン粒子の重量に対する触媒金属の重量の割合(以下、Pt/C比と呼ぶ)と、カーボン粒子の重量に対する高分子電解質の重量の割合(以下、N/C比と呼ぶ)が異なっている。膜側層22aは、拡散層側層22bに比べて、Pt/C比が小さく形成されると共に、N/C比が大きく構成されている。本実施例では、膜側層22aは、触媒金属(Pt)とカーボン粒子と高分子電解質の重量比が、0:1:1.5となっており、拡散層側層22bは、触媒金属(Pt)とカーボン粒子と高分子電解質の重量比が、1:1:1となっている。
B. Electrode configuration:
FIG. 2 is an enlarged schematic cross-sectional view showing the configuration of the
図3は、本実施例のカソード22の製造方法の概要を表わす工程図である。カソード22を作製する際には、まず、膜側層22aを形成するための第1の触媒担持カーボンを作製すると共に、拡散層側層22bを形成するための第2の触媒担持カーボンを作製する(ステップS100)。既述したように、第1の触媒担持カーボンは、触媒金属(Pt)とカーボン粒子の重量比が0:1であり、第2の触媒担持カーボンは、触媒金属(Pt)とカーボン粒子の重量比が1:1である。すなわち、本実施例では、第1の触媒担持カーボンは、実際には触媒金属(Pt)を担持していないカーボン粒子である。以下に、実際に触媒金属(Pt)の担持を行なう第2の触媒担持カーボン粒子の製造方法について説明する。
FIG. 3 is a process diagram showing an outline of a method for manufacturing the
触媒担持カーボンを作製する際には、まず、カーボン粒子(カーボン粉末)を用意する。ここでは、種々のカーボン粒子を選択可能であり、例えば、カーボンブラックやグラファイトを用いることができる。このようなカーボン粒子としては、例えば、平均粒径(カーボン粒子の最小単位である1次粒子の平均粒径)が10〜50nmのカーボン粒子を用いることができる。次に、用意したカーボン粒子上に、触媒金属であるPtを液中で担持させる。Ptを担持させるには、上記カーボン粒子を、Pt化合物の溶液中に分散させて、含浸法や共沈法、あるいはイオン交換法を行なえばよい。Pt化合物の溶液としては、例えば、テトラアンミン白金塩溶液やジニトロジアンミン白金溶液や白金硝酸塩溶液、あるいは塩化白金酸溶液などを用いることができる。このとき、カーボン粒子の重量と、担持されるPt重量との割合が、第1あるいは第2の触媒担持カーボンに応じた所定の割合となるように、液中に投入するカーボン粒子量と、Pt化合物の溶液濃度と、Pt化合物の溶液量と、を調整する。以下、カーボン粒子重量に対する担持された触媒金属(Pt)の重量の割合(Pt/C比)を、触媒担持率とも呼ぶ。Pt化合物溶液中にカーボン粒子を分散させてカーボン粒子にPtを担持させると、次にこれを乾燥・焼成する。これによって、Pt微粒子を分散担持するカーボン粒子が得られる。例えば、含浸法による場合には、カーボン粒子を、所定量のPtを含有する溶液中に分散させた後に、溶媒を蒸発させて乾燥し、還元処理(還元雰囲気下での焼成)を行なえばよい。 When preparing the catalyst-supporting carbon, first, carbon particles (carbon powder) are prepared. Here, various carbon particles can be selected, and for example, carbon black or graphite can be used. As such carbon particles, for example, carbon particles having an average particle diameter (average particle diameter of primary particles which is the minimum unit of carbon particles) of 10 to 50 nm can be used. Next, Pt, which is a catalyst metal, is supported in the liquid on the prepared carbon particles. In order to support Pt, the carbon particles may be dispersed in a solution of a Pt compound and an impregnation method, a coprecipitation method, or an ion exchange method may be performed. As the Pt compound solution, for example, a tetraammine platinum salt solution, a dinitrodiammine platinum solution, a platinum nitrate solution, or a chloroplatinic acid solution can be used. At this time, the amount of carbon particles introduced into the liquid and Pt so that the ratio between the weight of the carbon particles and the weight of the supported Pt is a predetermined ratio according to the first or second catalyst-supporting carbon, The solution concentration of the compound and the solution amount of the Pt compound are adjusted. Hereinafter, the ratio of the weight of the supported catalyst metal (Pt) to the weight of the carbon particles (Pt / C ratio) is also referred to as the catalyst loading ratio. When carbon particles are dispersed in a Pt compound solution and Pt is supported on the carbon particles, this is then dried and fired. As a result, carbon particles carrying and supporting Pt fine particles are obtained. For example, in the case of the impregnation method, after carbon particles are dispersed in a solution containing a predetermined amount of Pt, the solvent is evaporated and dried, and a reduction treatment (firing in a reducing atmosphere) is performed. .
第1および第2の触媒担持カーボンを作製すると、次に、第1および第2の触媒担持カーボンの各々を用いて、第1および第2の触媒インクを作製する(ステップS110)。触媒インクは、上記した第1あるいは第2の触媒担持カーボンを、適当な水及び有機溶剤中に分散させると共に、プロトン伝導性を有する電解質を含有する電解質溶液(例えば、ナフィオン溶液、アルドリッチ社製)をさらに混合することによって作製する。既述したように、用いる触媒担持カーボンの1次粒子の平均粒径が10〜50nmであれば、電極インク(触媒分散溶液)における触媒担持カーボンの2次粒子(1次粒子が集合して形成される粒子)の平均粒径は、0.1〜0.5μm程度とすることができる。 Once the first and second catalyst-carrying carbons are produced, next, the first and second catalyst inks are produced using the first and second catalyst-carrying carbons (step S110). The catalyst ink is an electrolyte solution (for example, Nafion solution, manufactured by Aldrich) containing the above-described first or second catalyst-supported carbon dispersed in appropriate water and an organic solvent and containing an electrolyte having proton conductivity. Are further mixed. As described above, if the average particle diameter of the primary particles of the catalyst-supporting carbon used is 10 to 50 nm, the secondary particles of the catalyst-supporting carbon in the electrode ink (catalyst dispersion) (primary particles are aggregated to form. The average particle size of the particles) can be about 0.1 to 0.5 μm.
次に、ステップS110で作製した第2の触媒インクを、基材上に塗布する(ステップS120)。基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)あるいはポリエチレン(PE)から成るフィルムを用いることができる。第2の触媒インクの基材上への塗布は、例えば、グラビア印刷、スプレー法、スクリーン印刷、ドクターブレード法、あるいはインクジェット法により行なうことができる。グラビア印刷やスクリーン印刷、あるいはインクジェット法によれば、所望の電極形状に触媒インクを塗布するパターン塗布を容易に行なうことができ、塗布の材料である触媒インクに生じる無駄を抑制することができる。なお、塗布に用いる触媒インク中の溶媒量の割合は、採用する塗布方法および溶媒種によって適宜調節すればよい。ステップS120では、基材上に第2の触媒インクを塗布した後に、塗布した第2の触媒インクの乾燥も行なっている。第2の触媒インクを乾燥させる際の温度は、高分子電解質などの触媒インクの構成材料が劣化しない温度であれば良く、例えば、常温(30℃程度)〜100℃で行なうことができる。 Next, the second catalyst ink produced in step S110 is applied on the substrate (step S120). As the substrate, for example, a film made of polyethylene terephthalate (PET), polytetrafluoroethylene (PTFE), polyethylene naphthalate (PEN) or polyethylene (PE) can be used. The application of the second catalyst ink onto the substrate can be performed by, for example, gravure printing, spraying method, screen printing, doctor blade method, or ink jet method. According to gravure printing, screen printing, or ink-jet method, pattern application for applying catalyst ink to a desired electrode shape can be easily performed, and waste generated in catalyst ink as a material for application can be suppressed. The ratio of the amount of solvent in the catalyst ink used for coating may be appropriately adjusted depending on the coating method and solvent type to be employed. In step S120, after the second catalyst ink is applied on the substrate, the applied second catalyst ink is also dried. The temperature at which the second catalyst ink is dried may be a temperature at which the constituent material of the catalyst ink, such as a polymer electrolyte, does not deteriorate. For example, the temperature may be from room temperature (about 30 ° C.) to 100 ° C.
次に、基材上に塗布した第2の触媒インクの層の上に、さらに、第1の触媒インクを塗布する(ステップS130)。第1の触媒インクの塗布の方法は、第2の触媒インクと同様に、種々の方法を用いることができる。本実施例では、第2の触媒インクを塗布して成る層と、第1の触媒インクを塗布して成る層とにおいて、単位面積当たりに含まれるカーボン粒子の重量が同じとなるように、各々のインクの塗布を行なった。なお、このように第1および第2の触媒インクを基材上に塗布する際には、触媒インクから成る層全体において、単位面積当たりに含まれる触媒金属(Pt)の重量(以下、触媒担持量とも呼ぶ)は、例えば、0.035〜0.5mg/cm2とすることができる。 Next, the first catalyst ink is further applied on the layer of the second catalyst ink applied on the substrate (step S130). As the method of applying the first catalyst ink, various methods can be used as in the case of the second catalyst ink. In this example, the weight of the carbon particles contained per unit area in the layer formed by applying the second catalyst ink and the layer formed by applying the first catalyst ink are the same. The ink was applied. When the first and second catalyst inks are applied onto the substrate in this way, the weight of the catalyst metal (Pt) contained per unit area in the entire layer made of the catalyst ink (hereinafter referred to as catalyst support). For example) can be 0.035 to 0.5 mg / cm 2 .
第1の触媒インクを塗布すると、次に、電解質膜20となる固体高分子電解質から成る膜と、第1の触媒インクの塗布面とが接するように、触媒インクを塗布した基材と電解質膜とを重ね合わせ、加圧及び加熱を伴う転写によって、触媒インクの層を電解質膜20上に転写する(ステップS140)。その後、転写した触媒インクの層から基材を剥離することにより(ステップS150)、電解質膜20上に設けられたカソード22を完成する。加熱によって触媒インク中の溶媒を気化させることで、微細な細孔が内部に形成された多孔質なカソード22を作製することができる。
When the first catalyst ink is applied, the substrate and the electrolyte membrane on which the catalyst ink is applied so that the membrane made of the solid polymer electrolyte to be the
なお、アノード21もまた、カソード22と同様にして作製することができる。すなわち、カソード22を作製する際に用いた基材と同様の基材上に、アノード21を形成するための触媒インクを塗布し、電解質膜20上に転写すればよい。ただし、本実施例のアノード21は、カソード22とは異なり、Pt/C比およびN/C比が均一である単一の層によって構成される。アノード21の電解質膜20上への転写は、カソード22の転写と同時に行なっても良く、あるいはカソード22の転写とは別々に行なっても良い。このように、電解質膜20上にカソード22およびアノード21を接合させることにより、MEA30を作製することができる。
The
燃料電池を組み立てる際には、上記MEA30のそれぞれの電極面上に、カーボンクロスなどの導電性多孔質体をガス拡散層23,24として積層し、積層したガス拡散層上に、ガスセパレータ25,26をさらに積層して、単セル10を作製すればよい。このような単セル10を複数積層することにより、スタック構造を有する燃料電池を組み立てることができる。
When assembling the fuel cell, a conductive porous material such as carbon cloth is laminated on each electrode surface of the
以上のように構成された本実施例の燃料電池によれば、膜側層22aが、拡散層側層22bに比べて、Pt/C比が小さく、且つ、N/C比が大きくなるようにカソード22を形成しているため、触媒金属の使用量(触媒担持量)の増加を抑えつつ、燃料電池の性能を向上させることができる。すなわち、カソード22を、Pt/C比とN/C比が既述したように異なる2層によって形成することにより、燃料電池の電流−電圧特性を向上させる効果や、燃料電池の耐久性を向上させる効果が得られる。以下に、本実施例の燃料電池によって得られる個々の効果について詳しく説明する。
According to the fuel cell of the present embodiment configured as described above, the
C.電流−電圧特性:
膜側層22aのN/C比の方が、拡散層側層22bのN/C比に比べて大きくなるようにカソード22を形成すると、カソード22と電解質膜20との間の接触抵抗(プロトンが電導する際の抵抗)を小さくできることにより、電流−電圧特性を向上させることができる。すなわち、燃料電池からの出力における電流密度を高める場合であっても、より高い電圧を維持することが可能になる。
C. Current-voltage characteristics:
When the
ここで、電極において膜側のN/C比を高めることによる効果をさらに説明する。図4は、実施例と同様に膜側と拡散層側とでN/C比を異ならせたカソードを備える燃料電池(N/C膜側大)と、均一なN/C比のカソードを備える燃料電池(N/Cフラット)とを用いて、電流−電圧特性を比較した結果を表わす説明図である。これらの燃料電池は、N/C比あるいはPt/C比以外の構成は、実施例の燃料電池と同様である。また、図5は、図4に示した各々の燃料電池におけるカソードの条件を示す説明図である。図5に示すように、「N/C膜側大」の燃料電池が備えるカソードでは、膜側層におけるN/C比は0.875であり、拡散層側層におけるN/C比は0.625である。また、「N/Cフラット」の燃料電池が備えるカソードでは、N/C比は0.75である。ただし、図4,5に示した「N/C膜側大」の燃料電池では、実施例の燃料電池とは異なり、触媒担持率(Pt/C比)はカソード全体で均一となっている。すなわち、「N/C膜側大」の燃料電池と、「N/Cフラット」の燃料電池の双方において、Pt/C比は、カソード全体で50wt%に固定されている。また、「N/C膜側大」の燃料電池と、「N/Cフラット」の燃料電池の双方において、触媒担持量は、0.4mg/cm2である。なお、N/C膜側大」の燃料電池と、「N/Cフラット」の燃料電池のいずれにおいても、アノードは、N/C比は1で一定であり、Pt/C比も60wt%で一定であり、触媒担持量は0.2mg/cm2となっている。 Here, the effect of increasing the N / C ratio on the film side in the electrode will be further described. FIG. 4 shows a fuel cell including a cathode having a different N / C ratio on the membrane side and the diffusion layer side as in the embodiment (large N / C membrane side) and a cathode having a uniform N / C ratio. It is explanatory drawing showing the result of having compared the current-voltage characteristic using a fuel cell (N / C flat). These fuel cells have the same configuration as the fuel cell of the embodiment except for the N / C ratio or the Pt / C ratio. FIG. 5 is an explanatory diagram showing cathode conditions in each fuel cell shown in FIG. As shown in FIG. 5, in the cathode included in the “N / C membrane side large” fuel cell, the N / C ratio in the membrane side layer is 0.875, and the N / C ratio in the diffusion layer side layer is 0.8. 625. Further, the N / C ratio is 0.75 in the cathode included in the “N / C flat” fuel cell. However, in the “N / C membrane side large” fuel cell shown in FIGS. 4 and 5, unlike the fuel cell of the example, the catalyst loading rate (Pt / C ratio) is uniform over the entire cathode. That is, in both the “N / C membrane side large” fuel cell and the “N / C flat” fuel cell, the Pt / C ratio is fixed to 50 wt% for the entire cathode. In both the “N / C membrane side large” fuel cell and the “N / C flat” fuel cell, the amount of catalyst supported is 0.4 mg / cm 2 . In both the N / C membrane side large fuel cell and the N / C flat fuel cell, the anode has a constant N / C ratio of 1 and a Pt / C ratio of 60 wt%. The catalyst loading is 0.2 mg / cm 2 .
図4に示すように、カソードを「N/C膜側大」とすることにより、「N/Cフラット」のカソードを備える燃料電池よりも、低電流密度の場合と、高電流密度の場合の双方において、電圧をより高く維持できることが示された。カソード全体においてN/C比を大きくすると、カソード全体におけるプロトンの移動効率も高まる。しかしながら、カーボン粒子に担持される触媒金属において、高分子電解質に覆われる割合が高まると共に、高分子電解質に覆われる厚みが増すため、例えば電流密度を高めようとしたときには、濃度過電圧が上昇して出力電圧が不十分となる可能性もある。カソードを「N/C膜側大」とすることにより、カソード全体におけるN/Cの平均値が高まることによる不都合を抑えて、カソードと電解質膜との間の接触抵抗を小さくすることによる電池性能向上の効果が得られる。 As shown in FIG. 4, by setting the cathode to “N / C membrane side large”, in the case of a lower current density and a case of a higher current density than a fuel cell having an “N / C flat” cathode. Both showed that the voltage could be kept higher. When the N / C ratio is increased in the entire cathode, the proton transfer efficiency in the entire cathode is also increased. However, in the catalyst metal supported on the carbon particles, the ratio covered with the polymer electrolyte increases and the thickness covered with the polymer electrolyte increases. For example, when the current density is increased, the concentration overvoltage increases. The output voltage may be insufficient. Battery performance by reducing the contact resistance between the cathode and the electrolyte membrane by suppressing the disadvantage caused by the increase in the average value of N / C in the entire cathode by making the cathode “large on the N / C membrane side” Improvement effect is obtained.
D.電極の耐久性:
膜側層22aのPt/C比の方が、拡散層側層22bのPt/C比に比べて小さくなるようにカソード22を形成すると、カソード中のPtの電解質膜への溶出が抑制されることにより、燃料電池の耐久性を向上させることができる。すなわち、燃料電池を長く使用する場合に、カソード中のPtが電解質膜へ溶出することに起因する燃料電池の性能低下を抑制することができる。
D. Electrode durability:
When the
ここで、燃料電池においては、発電を長く繰り返す間に、電極中の触媒金属量、特にカソード中の触媒金属量が次第に減少して、電池性能が低下するという現象が知られている。このような現象は、触媒金属が電解質膜へと溶出し、触媒金属において電気化学反応が進行する領域の面積である有効表面積が次第に低下するためと考えられている。以下に、触媒金属の溶出に起因する電池性能の低下の度合いと、カソードにおけるPt/C比との関係を調べた結果を示す。 Here, in the fuel cell, it is known that the amount of catalyst metal in the electrode, particularly the amount of catalyst metal in the cathode, gradually decreases and the cell performance deteriorates during repeated power generation. Such a phenomenon is considered to be because the catalytic metal is eluted into the electrolyte membrane, and the effective surface area, which is the area of the catalytic metal where the electrochemical reaction proceeds, gradually decreases. Below, the result of investigating the relationship between the degree of battery performance degradation due to elution of catalyst metal and the Pt / C ratio at the cathode is shown.
図6は、構成が均一なカソードを備え、カソードにおけるPt/C比および触媒担持量(単位面積当たりのPt担持量)を互いに異ならせた複数の燃料電池について、耐久性を比較した結果を示す説明図である。図6に示すサンプル(1)は、Pt/C比が20wt%であり、触媒担持量が0.5mg/cm2である。サンプル(2)は、Pt/C比が45wt%であり、触媒担持量が0.5mg/cm2である。サンプル(3)は、Pt/C比が20wt%であり、触媒担持量が0.1mg/cm2である。サンプル(4)は、Pt/C比が45wt%であり、触媒担持量が0.1mg/cm2である。なお、サンプル(1)〜(4)のいずれにおいても、N/C比は、0.75で一定である。また、サンプル(1)〜(4)のいずれにおいても、アノードは、Pt/C比が50wt%であり、触媒担持量は0.2mg/cm2であり、N/C比は0.75である。 FIG. 6 shows the result of comparing the durability of a plurality of fuel cells provided with a cathode having a uniform structure and having different Pt / C ratios and catalyst loadings (Pt loadings per unit area). It is explanatory drawing. Sample (1) shown in FIG. 6 has a Pt / C ratio of 20 wt% and a catalyst loading of 0.5 mg / cm 2 . Sample (2) has a Pt / C ratio of 45 wt% and a catalyst loading of 0.5 mg / cm 2 . Sample (3) has a Pt / C ratio of 20 wt% and a catalyst loading of 0.1 mg / cm 2 . Sample (4) has a Pt / C ratio of 45 wt% and a catalyst loading of 0.1 mg / cm 2 . In any of samples (1) to (4), the N / C ratio is constant at 0.75. In any of samples (1) to (4), the anode had a Pt / C ratio of 50 wt%, a catalyst loading amount of 0.2 mg / cm 2 , and an N / C ratio of 0.75. is there.
図6では、上記した4種の燃料電池(単セル)を用いて発電を行なう際に、出力電圧を変動させる所定の発電条件のサイクルを繰り返し実行し、カソードが備える触媒金属(Pt)における有効表面積維持率を調べた。発電する際の1サイクルの条件は、0.7V(4秒)、1V(4秒)とした。なお、このとき、各燃料電池に対しては、大過剰量の燃料ガスおよび酸化ガスを供給した。カソードの触媒金属における有効表面積維持率とは、製造当初の燃料電池のカソードにおける触媒金属の有効表面積に対する、所定サイクルの発電を行なった燃料電池のカソードにおける触媒金属の有効表面積の割合を表わす。図6では、製造当初の触媒金属の有効表面積を1として、その後の有効表面積の変化の程度を表わしている。触媒金属の有効表面積は、サイクリックボルタンメトリーによって測定した。 In FIG. 6, when power generation is performed using the above-described four types of fuel cells (single cells), a cycle of predetermined power generation conditions for changing the output voltage is repeatedly executed, and effective for the catalytic metal (Pt) included in the cathode. The surface area maintenance rate was examined. The conditions for one cycle when generating power were 0.7 V (4 seconds) and 1 V (4 seconds). At this time, a large excess amount of fuel gas and oxidizing gas were supplied to each fuel cell. The effective surface area maintenance ratio in the catalytic metal of the cathode represents the ratio of the effective surface area of the catalytic metal in the cathode of the fuel cell that has generated power in a predetermined cycle to the effective surface area of the catalytic metal in the cathode of the fuel cell at the beginning of manufacture. In FIG. 6, the effective surface area of the catalyst metal at the beginning of manufacture is set to 1, and the degree of change in the effective surface area thereafter is shown. The effective surface area of the catalytic metal was measured by cyclic voltammetry.
図6に示すように、触媒担持量(単位面積当たりのPt担持量)が同じであれば、Pt/C比が小さい燃料電池の方が、より長い間、有効表面積維持率を高く維持することができた。カソードから電解質膜への触媒金属の溶出は、主として電解質膜との接触面近傍で進行するため、カソードにおいて、特に電解質膜との接触面を含む領域におけるPt/C比を小さくすることにより、触媒金属の溶出に起因する電池性能の低下を抑制する(燃料電池の耐久性を向上させる)効果を高めることができる。一般に、触媒担持量が多いほど燃料電池の性能は向上するが、実施例のように電解質膜近傍におけるPt/C比を抑えることにより、触媒担持量を抑えつつ長期的な燃料電池の耐久性を高め、結果的に燃料電池の性能を向上させることが可能になる。 As shown in FIG. 6, if the catalyst loading amount (Pt loading amount per unit area) is the same, the fuel cell having a smaller Pt / C ratio maintains the effective surface area retention ratio higher for a longer time. I was able to. Since elution of the catalytic metal from the cathode to the electrolyte membrane proceeds mainly in the vicinity of the contact surface with the electrolyte membrane, by reducing the Pt / C ratio in the cathode, particularly in the region including the contact surface with the electrolyte membrane, It is possible to enhance the effect of suppressing deterioration of battery performance due to metal elution (improving the durability of the fuel cell). In general, as the amount of catalyst supported increases, the performance of the fuel cell improves. However, by suppressing the Pt / C ratio in the vicinity of the electrolyte membrane as in the embodiment, long-term durability of the fuel cell can be achieved while suppressing the amount of catalyst supported. As a result, the performance of the fuel cell can be improved.
なお、電極において、触媒金属量を確保しつつPt/C比を低くしようとすると、電極の厚みが増すため、電極内へのガス拡散が抑制されて濃度過電圧が上昇する可能性がある。本実施例の燃料電池のように、膜側層22aにおけるPt/C比を抑えつつ、拡散層側層22bにおけるPt/C比を高めることにより、電極全体の厚みの増加を抑制して、電極厚みの増加に起因する電池性能の低下を抑制することができる。
Note that, in the electrode, if the Pt / C ratio is lowered while securing the amount of catalytic metal, the thickness of the electrode increases, so that gas diffusion into the electrode may be suppressed and the concentration overvoltage may increase. As in the fuel cell of the present example, the Pt / C ratio in the diffusion layer side layer 22b is increased while suppressing the Pt / C ratio in the
特に、本実施例の燃料電池では、電解質膜との接触面近傍である膜側層22aにおいて、触媒金属(Pt)を配置しない構成となっている。そのため、触媒金属の電解質膜への溶出を抑制する効果を高めることができる。また、触媒金属を担持しないカーボン粒子を有する膜側層22aを設けることにより、膜側層22aによって、拡散層側層22bが備える触媒金属の電解質膜への溶出をブロックすることができ、触媒金属の電解質膜への溶出を抑制する効果をさらに高めることができる。
In particular, the fuel cell of this example has a configuration in which no catalyst metal (Pt) is disposed in the
E.発電集中の抑制:
カソードにおいて、電解質膜との接触面を含む領域におけるPt/C比を小さくすることにより、さらに、電解質膜近傍領域における発電集中を抑制して電池性能を向上させる効果を得ることができる。電極においては、電解質膜と触媒金属との距離が短いほど、触媒金属と電解質膜との間でプロトンがやり取りし易く電気化学反応が進行し易いため、電解質膜との接触面近傍の領域に配置された触媒金属では、発電集中が起こりやすい。電極において、電解質膜との接触面近傍領域において発電集中が起きると、発電集中が生じている触媒金属へのガスの供給が不十分となることによる濃度過電圧の上昇が起こり、電池性能が低下する。実施例の燃料電池のように、電解質膜との接触面近傍におけるPt/C比を小さくすることにより、電解質膜との接触面近傍に配置された触媒金属における発電集中を抑制し、発電集中に起因する電池性能の低下を抑えることができる。特に、電解質膜との接触面近傍領域における発電集中は、電極における触媒担持量(単位面積当たりのPt担持量)が少ないほど起こりやすい。そのため、電極における触媒担持量の低減を図る場合には、電解質膜との接触面近傍におけるPt/C比を小さくして発電集中を抑制することによる電池性能向上の効果が、特に顕著に得られる。
E. Suppressing power generation concentration:
In the cathode, by reducing the Pt / C ratio in the region including the contact surface with the electrolyte membrane, it is possible to further suppress the power generation concentration in the region near the electrolyte membrane and improve the battery performance. In the electrode, the shorter the distance between the electrolyte membrane and the catalyst metal, the easier it is for protons to exchange between the catalyst metal and the electrolyte membrane, and the easier the electrochemical reaction to proceed, so place it in the area near the contact surface with the electrolyte membrane. The generated catalytic metal tends to concentrate power generation. In the electrode, if power generation concentration occurs in the region near the contact surface with the electrolyte membrane, the concentration overvoltage increases due to insufficient gas supply to the catalytic metal where power generation concentration occurs, and the battery performance decreases. . As in the fuel cell of the example, by reducing the Pt / C ratio in the vicinity of the contact surface with the electrolyte membrane, the power generation concentration in the catalyst metal disposed in the vicinity of the contact surface with the electrolyte membrane is suppressed, and the power generation concentration is reduced. The resulting deterioration in battery performance can be suppressed. In particular, power generation concentration in the region near the contact surface with the electrolyte membrane is more likely to occur as the catalyst loading amount (Pt loading amount per unit area) on the electrode is smaller. Therefore, when reducing the amount of catalyst supported on the electrode, the effect of improving battery performance by suppressing the power generation concentration by reducing the Pt / C ratio in the vicinity of the contact surface with the electrolyte membrane is particularly remarkable. .
上記のように、電極において、電解質膜側の層におけるPt/C比を小さくし、ガス拡散層側の層におけるPt/C比を大きくする場合には、ガス拡散層側の層において電気化学反応がより多く進行することになる。このとき、実施例の燃料電池のように、ガス拡散層側の層ほどN/C比を小さくすることにより、ガス拡散層側の層では、触媒担持カーボンを覆う高分子電解質量が抑えられ、高分子電解質内を触媒金属へとガスが透過する際の拡散抵抗が小さくなるため、電池性能を向上させる効果が高まる。 As described above, in the electrode, when the Pt / C ratio in the layer on the electrolyte membrane side is reduced and the Pt / C ratio in the layer on the gas diffusion layer side is increased, the electrochemical reaction in the layer on the gas diffusion layer side Will progress more. At this time, like the fuel cell of the example, by reducing the N / C ratio in the gas diffusion layer side layer, the polymer electrolysis mass covering the catalyst-supporting carbon is suppressed in the gas diffusion layer side layer, Since the diffusion resistance when the gas permeates through the polymer electrolyte to the catalytic metal is reduced, the effect of improving the battery performance is enhanced.
F.耐乾燥性の向上:
また、既述したように、触媒担持量が一定のときには、Pt/C比が小さいほど電極が厚くなり、Pt/C比が大きいほど電極が薄くなる。電極が厚いほど、電極内部の空隙の容積は大きくなる。カソードにおいては、発電に伴って水が生成するが、Pt/C比が大きく電極が薄いほど、電極内部の空隙容積が小さいため、生成水が電極内を満たしやすくなり、電極の保水力が高まる。実施例の燃料電池のように、膜側層22aに比べて拡散層側層22bのPt/C比を大きくすることにより、拡散層側層22bの保水力を高めてカソード側からガス拡散層24への水の移動を抑え、カソード22の保水量を維持することが可能になる。このように、カソード22の保水量を高めることにより、電解質膜20の乾燥を抑えることができる。これにより、燃料電池の発電を行なう際に、燃料電池に供給するガスの加湿量を低減し、あるいは加湿を省略することが可能になり、燃料電池システム全体のエネルギ効率を向上することが可能になる。
F. Improved drying resistance:
As described above, when the amount of catalyst supported is constant, the electrode becomes thicker as the Pt / C ratio is smaller, and the electrode is thinner as the Pt / C ratio is larger. The thicker the electrode, the larger the void volume inside the electrode. At the cathode, water is generated with power generation. However, the larger the Pt / C ratio and the thinner the electrode, the smaller the void volume inside the electrode, so that the generated water easily fills the inside of the electrode and the water retention capacity of the electrode increases. . As in the fuel cell of the embodiment, by increasing the Pt / C ratio of the diffusion layer side layer 22b as compared with the
本実施例の燃料電池では、膜側層22aのPt/C比を拡散層側層22bのPt/C比より小さくする構成と、膜側層22aのN/C比を拡散層側層22bのN/C比よりも大きくする構成とを組み合わせることにより、既述した効果の全てが得られる。すなわち、燃料電池の電流−電圧特性を向上させる効果、カソードおよび燃料電池の耐久性を高める効果、電解質膜近傍における発電集中を抑制する効果、耐乾燥性を向上させる効果、が得られる。したがって、触媒担持量(単位面積当たりのPt担持量)、すなわち触媒金属の使用量を抑えつつ、燃料電池の性能を向上させることができる。
In the fuel cell of the present embodiment, the Pt / C ratio of the
なお、電極において、電解質膜近傍における高分子電解質量を増加させ、ガス拡散層側における触媒金属量を増加させる他の構成として、例えば、電極全体で、Pt/C比(触媒担持率)を一定にする構成も考えられる。すなわち、電極全体でPt/C比が一定である触媒担持カーボンを用い、電解質膜に近い領域ほど、電極材料全体の重量に対する触媒担持カーボン重量を小さくし、電極材料全体の重量に対する高分子電解質重量を大きくする構成も考えられる。しかしながら、このように触媒担持率が一定であると、カーボン粒子に担持される触媒金属間の距離が電極材料全体で一定になるため、電解質膜近傍領域における発電集中を抑制する効果が不十分となる場合がある。また、触媒担持率を一定にする場合には、電解質膜近傍領域において、カーボン粒子の数が少なく(密度が低く)なるため、カーボン粒子を骨格とする電極構造の強度が低下する場合がある。本実施例のように、電極における触媒金属の割合および高分子電解質の割合を、カーボン粒子の重量に対する割合として規定する場合には、これらの不都合が生じることがない。 As another configuration for increasing the amount of polymer electrolysis in the vicinity of the electrolyte membrane and increasing the amount of catalytic metal on the gas diffusion layer side in the electrode, for example, the Pt / C ratio (catalyst loading) is constant throughout the electrode. It is also possible to adopt a configuration that makes That is, catalyst-supporting carbon having a constant Pt / C ratio is used for the entire electrode, and in the region closer to the electrolyte membrane, the weight of the catalyst-supporting carbon with respect to the weight of the entire electrode material is reduced, and the weight of the polymer electrolyte with respect to the weight of the entire electrode material A configuration that increases the size of the image can also be considered. However, when the catalyst supporting rate is constant in this way, the distance between the catalytic metals supported on the carbon particles is constant throughout the electrode material, and thus the effect of suppressing power generation concentration in the vicinity of the electrolyte membrane is insufficient. There is a case. Further, when the catalyst supporting rate is made constant, the number of carbon particles is small (the density is low) in the vicinity of the electrolyte membrane, so that the strength of the electrode structure having carbon particles as a skeleton may be lowered. As in this example, when the ratio of the catalyst metal and the ratio of the polymer electrolyte in the electrode are defined as the ratio with respect to the weight of the carbon particles, these disadvantages do not occur.
G.カソードに係る構成の変形例:
実施例では、膜側層22aと拡散層側層22bとが同じ厚みになるように形成したが、異なる構成としても良い。2層の厚みを異ならせる場合であっても、2層の間で、Pt/C比およびN/C比を既述したように異ならせることによって、実施例と同様の効果が得られる。
G. Variations of the cathode configuration:
In the embodiment, the
実施例では、膜側層22aにおける触媒金属(Pt)とカーボン粒子と高分子電解質の重量比を、0:1:1.5として、拡散層側層22bにおける触媒金属(Pt)とカーボン粒子と高分子電解質の重量比を、1:1:1としているが、異なる構成としても良い。例えば、膜側層22aにおける触媒金属(Pt)とカーボン粒子と高分子電解質の重量比を、0.2:1:1.5として、拡散層側層22bにおける触媒金属(Pt)とカーボン粒子と高分子電解質の重量比を、0.5:1:1としても良い。このような構成とすれば、膜側層22aが触媒金属を備えることになるため、電極全体において、電気化学反応を充分に進行させることができる。
In the example, the weight ratio of the catalyst metal (Pt), the carbon particles, and the polymer electrolyte in the
また、実施例では、カソード22を、膜側層22aと拡散層側層22bから成る2層構造としたが、3層以上の層により構成して、燃料電池性能の更なる向上を図っても良い。例えば、カソード22を2層構造とする場合には、実施例のようにカソードの半分を占める膜側層22aの触媒金属量を0にすると、耐久性を向上させる効果は高まるが、製造当初から発電性能を充分に発揮させることが困難になる場合がある。また、膜側層22aにおいて、電解質膜との間の接触抵抗を充分に低減可能となるようにN/C比を高めると、カソードの半分を占める膜側層22aにおいて、触媒金属上を覆う高分子電解質の面積及び厚みが増すことにより、濃度過電圧が望ましくない程度にまで高まる可能性がある。これに対してカソードを3層以上の多層構造にする場合には、電解質膜と接する層におけるPt/C比を0のように充分に小さくしても、発電を進行するために不十分となり得る程度に触媒金属量が少ない領域が、電解質膜近傍の領域に限られることになる。また、電解質膜と接する層におけるN/C比を充分に大きくしても、プロトンの透過が不十分になり得る程度に触媒金属が高分子電解質に覆われる領域が、電解質膜近傍の領域に限られることになる。そのため、カソード全体として、電池性能を発揮するためにバランスの取れた構成比率に近づけながら、Pt/C比およびN/C比を層毎に異ならせることによる効果を充分に得ることが可能になる。
In the embodiment, the
上記のように3層以上の層から成るカソードも、実施例のカソード22と同様に作製することができる。すなわち、図3のステップS110に代えて、形成すべき層の数に応じた種類の触媒インクを、電解質膜に近い層ほどPt/Cが小さくN/Cが大きくなるように、作製する工程を行なえばよい。そして、ステップS120,130に代えて、用意した触媒インクを、所定の順序で基材上に塗布して乾燥させる動作を、触媒インクの種類に応じた回数だけ繰り返す工程を行なえば良い。用いる触媒インクの数を増やし、触媒インクの塗布と乾燥の工程数を増やすことにより、電解質膜側からガス拡散層側へと、徐々に構成比率が変化するカソードを作製することも可能である。カソードを構成する各層における触媒金属(Pt)とカーボン粒子と高分子電解質の重量比は、電解質膜との接触面を含む層が、0〜0.2:1:0.75〜1.5であり、ガス拡散層との接触面を含む層が、0.5〜1:1:0.5〜1であればよい。このような範囲内で、電解質膜側の層ほどPt/C比が小さく、N/C比が大きければ、実施例と同様の効果を奏することができる。
As described above, the cathode composed of three or more layers can be produced in the same manner as the
H.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
H. Variations:
The present invention is not limited to the above-described examples and embodiments, and can be implemented in various modes without departing from the gist thereof. For example, the following modifications are possible.
H1.変形例1:
実施例では、カソード22を構成する各層において、カーボン粒子の含有量を均一にしたが、異なる構成としても良い。カーボンの含有量(カーボンの含有密度)は、Pt/C比、およびN/C比のそれぞれを、所定の数値範囲で膜厚方向に異ならせることによる既述した効果が得られる範囲であれば良く、層毎に異なっていても良い。
H1. Modification 1:
In the embodiment, the content of the carbon particles is made uniform in each layer constituting the
H2.変形例2:
実施例では、カソード22を、基材上に塗布した触媒インクを電解質膜に転写することによって作製したが、異なる方法を用いて作製しても良い。例えば、電解質膜上に、触媒インクを直接塗布しても良い。また、静電的な方法により、触媒担持カーボンを含む電極材料を電解質膜上に塗布することにより、カソードを形成しても良い。あるいは、ガス拡散層上に触媒インクを塗布して、塗布面を電解質膜と重ね合わせて接合することによって、カソードを形成しても良い。いずれの方法を用いる場合であっても、触媒金属(Pt)とカーボン粒子と高分子電解質の重量比が互いに異なる複数の層であって、電解質膜側の層ほどPt/C比が小さくN/C比が大きくなる複数の層によって形成されるようにカソードを作製することにより、実施例と同様の効果を得ることができる。
H2. Modification 2:
In the embodiment, the
H3.変形例3:
実施例では、カソードのみを、触媒金属(Pt)とカーボン粒子と高分子電解質の重量比が互いに異なる複数の層から成る電極としたが、異なる構成としても良い。アノードのみ、あるいは、アノードとカソードの双方の構成を、既述したカソードの構成と同様にしても良い。いずれの電極においても、膜側層ほどPt/C比を小さくし、N/C比を大きくすることにより、あるいはさらに、触媒金属(Pt)とカーボン粒子と高分子電解質の重量比を、電解質膜との接触面を含む層では、0〜0.2:1:0.75〜1.5として、ガス拡散層との接触面を含む層では、0.5〜1:1:0.5〜1とすることにより、同様の効果が得られる。すなわち、カソードとアノードのいずれにおいても、上記構成とすることにより、電解質膜との接触抵抗を抑えて電流−電圧特性を向上させる効果や、電解質膜近傍における発電集中を抑える効果を得ることができる。
H3. Modification 3:
In the embodiment, only the cathode is an electrode composed of a plurality of layers having different weight ratios of the catalyst metal (Pt), the carbon particles, and the polymer electrolyte, but may have different configurations. The configuration of only the anode or both the anode and the cathode may be the same as the configuration of the cathode described above. In any electrode, the Pt / C ratio is decreased as the membrane side layer is increased, and the N / C ratio is increased, or further, the weight ratio of the catalyst metal (Pt), the carbon particles, and the polymer electrolyte is changed to the electrolyte membrane. 0 to 0.2: 1: 0.75 to 1.5 in the layer including the contact surface with the gas, and 0.5 to 1: 1: 0.5 in the layer including the contact surface with the gas diffusion layer. By setting it to 1, the same effect can be obtained. That is, in both the cathode and the anode, the above configuration can provide the effect of suppressing the contact resistance with the electrolyte membrane and improving the current-voltage characteristics and the effect of suppressing the power generation concentration in the vicinity of the electrolyte membrane. .
なお、触媒金属の電解質膜への溶出は、主としてカソードで進行するため、燃料電池の耐久性を高めるためには、少なくともカソードを上記構成とすることが望ましい。また、ガス拡散層側の層の保水力を高めてガス拡散層側への水の移動を抑制し、耐乾燥性を高める効果は、いずれの電極においても得られる。しかしながら、発電に伴って生成水が生じるのはカソードであるため、少なくともカソードを上記構成とすることにより、燃料電池における耐乾燥性を向上させる効果を特に高めることができる。双方の電極を上記構成とする場合には、双方の電極において、ガス拡散層側の層における保水力を高めることができる。そのため、保水力の高い層によって、保水力の低い層および電解質膜を挟むこととなるため、耐乾燥性を向上させる効果を特に高めることができて望ましい。 Since elution of the catalyst metal into the electrolyte membrane proceeds mainly at the cathode, at least the cathode is preferably configured as described above in order to improve the durability of the fuel cell. Moreover, the effect which raises the water retention power of the layer by the side of a gas diffusion layer, suppresses the movement of the water to the gas diffusion layer side, and improves drought resistance is acquired in any electrode. However, since water is generated at the cathode in accordance with power generation, the effect of improving the drying resistance in the fuel cell can be particularly enhanced by at least the cathode having the above-described configuration. When both electrodes have the above-described configuration, the water retention capacity of the gas diffusion layer side layer can be increased in both electrodes. Therefore, a layer having a low water retention ability and an electrolyte membrane are sandwiched between layers having a high water retention ability, which is particularly desirable because the effect of improving the drying resistance can be particularly enhanced.
H4.変形例4:
実施例では、電極が備える触媒金属を白金としたが、異なる構成としても良い。例えば、触媒金属として、白金合金や、白金以外の貴金属を用いても良い。このような場合であっても、電極において、電解質膜に近い層ほど、カーボン粒子の重量に対する触媒金属の重量の割合を小さくすることにより、実施例と同様の効果が得られる。その際に、触媒金属とカーボン粒子と高分子電解質の重量比を、電解質膜との接触面を含む層では、0〜0.2:1:0.75〜1.5として、ガス拡散層との接触面を含む層では、0.5〜1:1:0.5〜1とすればよい。
H4. Modification 4:
In the embodiment, the catalyst metal included in the electrode is platinum, but a different configuration may be used. For example, a platinum alloy or a noble metal other than platinum may be used as the catalyst metal. Even in such a case, the effect similar to that of the example can be obtained by reducing the ratio of the weight of the catalytic metal to the weight of the carbon particles in the electrode closer to the electrolyte membrane. In that case, the weight ratio of the catalyst metal, the carbon particles, and the polymer electrolyte is set to 0 to 0.2: 1: 0.75 to 1.5 in the layer including the contact surface with the electrolyte membrane, In the layer including the contact surface, it may be 0.5 to 1: 1: 0.5 to 1.
H5.変形例5:
実施例では、電解質膜を構成する高分子電解質と、電極が備える高分子電解質として、同じフッ素系の高分子電解質を用いたが、異なる種類の高分子電解質を用いても良い。例えば、電解質膜を、炭化水素系の高分子電解質によって構成し、電極が備える高分子電解質として、実施例と同様のフッ素系の電解質を用いることができる。このような構成としても、実施例と同様の効果が得られる。例えば、電極において、電解質膜に近い層ほど、カーボン粒子の重量に対する高分子電解質の重量の割合を大きくすることにより、燃料電池の電流−電圧特性を高める等の同様の効果が得られる。
H5. Modification 5:
In the examples, the same fluorine-based polymer electrolyte was used as the polymer electrolyte constituting the electrolyte membrane and the polymer electrolyte included in the electrode, but different types of polymer electrolytes may be used. For example, the electrolyte membrane is made of a hydrocarbon-based polymer electrolyte, and the same fluorine-based electrolyte as in the embodiment can be used as the polymer electrolyte included in the electrode. Even with such a configuration, the same effect as the embodiment can be obtained. For example, in a layer closer to the electrolyte membrane in the electrode, by increasing the ratio of the weight of the polymer electrolyte to the weight of the carbon particles, a similar effect such as enhancing the current-voltage characteristics of the fuel cell can be obtained.
10…単セル
20…電解質膜
21…アノード
22…カソード
22a…膜側層
22b…拡散層側層
23,24…ガス拡散層
25,26…ガスセパレータ
30…MEA
47…単セル内燃料ガス流路
48…単セル内酸化ガス流路
DESCRIPTION OF
47 ... Fuel gas flow path in
Claims (1)
電解質膜と、
前記電解質膜の両面上に設けられ、カーボン粒子と、前記カーボン粒子上に担持された触媒金属と、高分子電解質とが混在して成る多孔質な一対の電極であるアノードおよびカソードと、
を備え、
前記一対の電極の内の少なくとも一方は、前記電解質膜の面方向に沿って設けられた複数の層を備え、前記複数の層では、前記電解質膜との接触面に近い層ほど、前記カーボン粒子の重量に対する前記触媒金属の重量の割合が小さく形成されており、且つ、前記カーボン粒子の重量に対する前記高分子電解質の重量の割合が大きく形成されている
燃料電池。 A fuel cell,
An electrolyte membrane;
An anode and a cathode, which are a pair of porous electrodes provided on both surfaces of the electrolyte membrane, in which carbon particles, a catalyst metal supported on the carbon particles, and a polymer electrolyte are mixed;
With
At least one of the pair of electrodes includes a plurality of layers provided along the surface direction of the electrolyte membrane, and in the plurality of layers, the closer to the contact surface with the electrolyte membrane, the more the carbon particles The fuel cell is formed such that a ratio of the weight of the catalyst metal to a weight of the catalyst metal is small and a ratio of the weight of the polymer electrolyte to the weight of the carbon particles is large.
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016015283A (en) * | 2014-07-03 | 2016-01-28 | 帝人株式会社 | Cathode electrode structure and membrane-electrode assembly |
JP2016167452A (en) * | 2015-03-03 | 2016-09-15 | 株式会社フジクラ | Membrane electrode assembly for direct methanol fuel cell and method for manufacturing the same, direct methanol fuel cell and method for manufacturing the same, membrane electrode assembly and method for manufacturing the same, and fuel cell and method for manufacturing the same |
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- 2010-05-10 JP JP2010108275A patent/JP2011238443A/en active Pending
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JP2016167452A (en) * | 2015-03-03 | 2016-09-15 | 株式会社フジクラ | Membrane electrode assembly for direct methanol fuel cell and method for manufacturing the same, direct methanol fuel cell and method for manufacturing the same, membrane electrode assembly and method for manufacturing the same, and fuel cell and method for manufacturing the same |
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