JP2011222617A - インダクタ用線材およびインダクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インダクタのコイルに使用されるインダクタ用線材1であって、導電体2の表層にFeを重量比10%以上含む2元素以上の合金からなる磁性体層3を設けた。また、この線材を使用してQ値の高いインダクタを得る。
【選択図】図1
Description
導電体2は、その断面形状が円形をなしており、素材として導電性を有する銅が使用されている。
絶縁層4は、例えば、エナメル絶縁層であり、その層の厚みは約35μmに形成されている。
図2(A)に示すインダクタ用線材11は、線材の芯である導電体12の断面形状が矩形状であり、その4辺の外側の全体を覆うように磁性体層13が形成されている。また、この磁性体層13の外側には、磁性体層13の外側の全体を覆うように絶縁層14が形成されている。このような平角線は、コアに巻き付ける際に隣接する線材の間に隙間が生じないようにすることができる点で優れている。
(A)インダクタ用線材1A(線径φ0.5)
導電体:主に銅
磁性体層:Feを主とする合金
磁性体層の外側に絶縁層エナメル(35μm)
(B)インダクタ用線材1B(線径φ0.5)
導電体:主に銅
磁性体層:Fe−50Ni 熱処理あり
磁性体層の外側に絶縁層エナメル(35μm)
(C)インダクタ用線材1C(線径φ0.5)
導電体:主に銅
磁性体層:Fe−80Ni 熱処理なし
磁性体層の外側に絶縁層エナメル(35μm)
なお、以下の説明で、符号に付されたA,B,Cの添字は、それぞれ、上記(A)(B)(C)のインダクタ用線材に対応するものとする。
また、インダクタ用線材1A、1B、1Cのそれぞれの飽和磁束密度(T)は、2.0(T)、0.75(T)、1.5(T)である。
同様に、空芯コイル30B、30Cも線材(磁性体層の材質)が異なるのみで、その基本構成は同じである。
図4は、空芯コイルの周波数とインダクタンスとの関係を示すグラフ図、図5は、空芯コイルの周波数とインダクタンス変化率との関係を示すグラフ図である。なお、これらの図において、符号40Aは、インダクタ用線材1A(めっき厚3μm)を用いた空芯コイル30Aでの測定値、符号40Bは、空芯コイル30Bでの測定値、符号40Cは、空芯コイル30Cでの測定値を示す。また、符号41は、磁性体層を設けない線材で構成した空芯コイルでの測定値を示す(なお、図5において符号41の測定値は、変化率がどの周波数でも0%になるため省略する)。
(イ)インダクタ用線材1A、1B、1Cを用いた空芯コイル30A、30B、30C(符号40A、40B、40C)は、図4に示すように、周波数帯域0.01kHz〜10000kHzの全範囲において、磁性体層を設けていない線材(符号41)よりもインダクタンスが高い値となる。これにより、導電体2の表層にFeを重量比10%以上含む2元素以上の合金からなる磁性体層3を設けることで、インダクタ用線材1A、1B、1Cは、インダクタンスがUPするとが判断できる。
また、Fe−80Ni合金を設けた線材1C(空芯コイル40C、符号40Cで示す)においても、例えば周波数1000kHzでは、符号41と比べて約1.7倍のインダクタンスを得られている。
そして、これらの測定値から、それぞれのQ値を計算した。
図6のグラフからは、全ての周波数帯域において、めっき厚を1.0μmから3.0μmまで増加させると、インダクタンスLsは増加することが分かる。
図9のグラフからは、全ての周波数帯域において、めっき厚を1.0μmから3.0μmまで増加させると、インダクタンスLsは増加することが分かる。
図12のグラフからは、全ての周波数帯域において、めっき厚を1.0μmから3.0μmまで増加させると、インダクタンスLsは増加することが分かる。
例えば、本実施の形態における空芯コイル30A、30B、30Cの実験例では、1つの空芯コイルを用いてデータを測定しているが、その応用例として、図15に示すように、例えばトランスなどのように、2つの空芯コイル50(受信コイル50A、発信コイル50B)を用いて伝送される電力をUPさせることができる。
受信コイル50Aに流れる電流I2は
I2=E×jwM/((R1+jwL1)(R2+jwL2)+(wM)2)
L1:発信コイル50Bのインダクタンス
R1:発信コイル50Bの抵抗(直流抵抗と交流抵抗の和)
L2:受信コイル50Aのインダクタンス
R2:受信コイル50Aの抵抗(直流抵抗と交流抵抗の和)
w:コイル50Bに流れる電流の角周波数
M:L1とL2の相互インダクタンス
受信コイル50Aの起電力E2は
E2=−jwM
W=E2I2=(wM)2/((R1+jwL1)(R2+jwL2)+(wM)2)
Q1=wL1/R1 Q2=wL2/R2であるから
分母の構成要素は
(R1+jwL1)(R2+jwL2)
=(1/wQ1L2+jL1/wL2)(1/wQ2L1+jL2/wL1)
で表される。
なお、前述実施例は一例であり、その他、アンテナコイルや電磁誘導や磁気共鳴を利用した信号や電力伝送コイルに適用することも可能であり、効率のよい信号、電力伝送を可能にする。
2、12、22 導電体
3、13、23 磁性体層
4、14、24 絶縁層
30A、30B、30C 空芯コイル
40A、40B、40C 測定値
50 空芯コイル
50A 受信コイル
50B 発信コイル
Claims (9)
- インダクタのコイルに使用されるインダクタ用線材であって、
導電体の表層にFeを重量比10%以上含む2元素以上の合金からなる磁性体層を設けたことを特徴とするインダクタ用線材。 - 前記磁性体層は、Fe−50Ni合金であることを特徴とする請求項1に記載のインダクタ用線材。
- 前記磁性体層は、Fe−80Ni合金であることを特徴とする請求項1に記載のインダクタ用線材。
- 前記磁性体層の厚みを、使用周波数帯域が大きくなるに従って薄くすることを特徴とする請求項1または請求項3に記載のインダクタ用線材。
- 前記磁性体層の厚みを、使用周波数帯域が5000kHzまたはそれより大きい場合に、1μmより大きく3μmよりも小さくしたことを特徴とする請求項1に記載のインダクタ用線材。
- 前記磁性体層の厚みを、使用周波数帯域が100kHzよりも大きく5000kHzよりも小さい場合に、1μmより大きく3μmよりも小さくしたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインダクタ用線材。
- 前記磁性体層の厚みを、使用周波数帯域が5000kHzまたはそれより大きい場合に、0μmより大きく2μmよりも小さくしたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインダクタ用線材。
- 前記磁性体層は、前記導電体と絶縁層との間に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のインダクタ用線材。
- 請求項1〜8のいずれか1に記載のインダクタ用線材を使用したインダクタ。
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