JP2011221208A - アルミニウム表面反射鏡 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂基板1上に、密着層2、アルミニウム膜からなる反射層3、誘電体層4をこの順で積層して反射鏡が構成される。密着層2は、3層からなり、樹脂基板1側から、第1の層2a、第2の層2b、第3の層2cをこの順で積層して構成される。第1の層2aは、酸化セリウム膜で構成されており、第2の層2bは、酸化アルミニウム膜で構成されている。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明の実施の一形態に係るアルミニウム表面反射鏡(以下、反射鏡とも称する)の概略の構成を示す断面図である。本実施形態の反射鏡は、樹脂基板1上に、密着層2、反射層3、誘電体層4をこの順で積層して構成されている。本実施形態では、反射層3は、アルミニウム膜で構成されている。
密着層2の第1の層2aとしての酸化セリウム膜は、水分の浸透を防ぎ密着性を向上させる観点から、5nm以上の物理膜厚を有していることが好ましく、20nm以上の物理膜厚を有していることがより好ましい。また、第1の層2aとしての酸化セリウム膜は、膜割れや膜浮きを防止する観点から、150nm以下の物理膜厚を有していることが好ましく、特に、物理膜厚が70nm以下であれば、高温環境下でのクラックを防止する効果が高まるのでより好ましい。
次に、反射鏡の実施例および比較例について、実施例1〜17、比較例1〜10として説明する。
まず、ポリカーボネートからなる樹脂基板1上に、密着層2の第1の層2aとして、物理膜厚30nmの酸化セリウム膜をIAD法によって形成し、続いて、酸素雰囲気中でのアルミニウム材料を用いた電子ビーム蒸着により、密着層2の第2の層2bとして、物理膜厚10nmの酸化アルミニウム膜を形成した。続いて、密着層2の第3の層2cとして、物理膜厚90nmの二酸化珪素膜をIAD法によって形成した。
樹脂基板1として、シクロオレフィンポリマー樹脂であるゼオノア(登録商標;日本ゼオン株式会社)を用いた以外は、実施例1と同じ条件で反射鏡を作製した。
樹脂基板1として、環状オレフィン樹脂であるArton(登録商標;JSR株式会社)を用いた以外は、実施例1と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第1の層2aを物理膜厚60nm(実施例1の厚さの2倍)で形成した以外は、実施例1と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第2の層2bを、酸化アルミニウムを用いて電子ビーム蒸着によって形成した以外は、実施例1と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第2の層2bを、酸化アルミニウムを用いてIAD法によって形成した以外は、実施例1と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第1の層2aおよび第3の層2cを、電子ビーム蒸着によって形成し、密着層2の第2の層2bおよび反射層3を、抵抗加熱蒸着によって形成した以外は、実施例1と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第2の層2bおよび反射層3を、抵抗加熱蒸着を用いて形成した以外は、実施例1と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第2の層2bを、電子ビーム蒸着によって形成し、密着層2の第3の層2c、誘電体層4の第1の低屈折率層4aおよび第2の低屈折率層4cを、メルク社製の蒸着材料であるL5を用いて形成した以外は、実施例8と同じ条件で反射鏡を作製した。なお、L5は、二酸化珪素と酸化アルミニウムとの混合物で構成された材料である。実施例9では、第1の低屈折率層4aおよび第2の低屈折率層4cの屈折率は1.47である。
密着層2の第3の層2cとして、二酸化珪素膜の代わりに酸化セリウム膜をIAD法によって形成した以外は、実施例1と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第3の層2cの物理膜厚を45nm(実施例1および8の1/2倍)とした以外は、実施例8と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第3の層2cの物理膜厚を180nm(実施例1および8の2倍)とした以外は、実施例8と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第2の層2bの物理膜厚を3.3nm(実施例1および8の1/3倍)とした以外は、実施例8と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第2の層2bの物理膜厚を30nm(実施例1および8の3倍)とした以外は、実施例8と同じ条件で反射鏡を作製した。
密着層2の第1の層2aの物理膜厚を6nm(実施例1および8の1/5倍)とした以外は、実施例8と同じ条件で反射鏡を作製した。
誘電体層4の高屈折率層4bを、物理膜厚60nmの酸化タンタル(Ta2O5)で形成した以外は、実施例1と同じ条件で反射鏡を作製した。実施例16では、高屈折率層4bの屈折率は2.05である。
誘電体層4の高屈折率層4bを、物理膜厚65nmの酸化ジルコニウム(ZrO2)で形成した以外は、実施例1と同じ条件で反射鏡を作製した。実施例17では、高屈折率層4bの屈折率は1.90である。
特許文献1の膜構成を参考にして、ポリカーボネートからなる樹脂基板上に、密着層として酸化セリウム膜をIAD法によって形成した。密着層以外の膜構成については、実施例1と同じである。
樹脂基板としてゼオノアを用いた以外は、比較例1と同じである。
樹脂基板としてArtonを用いた以外は、比較例1と同じである。
特許文献3の膜構成を参考にして、ポリカーボネートからなる樹脂基板上に、密着層として、物理膜厚50nmの一酸化珪素膜を形成した。密着層以外の膜構成については、実施例1と同じである。
特許文献4の膜構成を参考にして、ポリカーボネートからなる樹脂基板上に、密着層として、物理膜厚11nmの酸化アルミニウム膜、物理膜厚5nmのクロム膜、物理膜厚22nmの銅膜をこの順で形成した。密着層以外の膜構成については、実施例1と同じである。
特許文献5の膜構成を参考にして、ポリカーボネートからなる樹脂基板上に、密着層として、物理膜厚50nmの一酸化珪素膜、物理膜厚5nmのクロム膜をこの順で形成した。密着層以外の膜構成については、実施例1と同じである。
ポリカーボネートからなる樹脂基板上に、密着層として、二酸化珪素膜、酸化セリウム膜をこの順で形成した。密着層以外の膜構成については、実施例1と同じである。
実施例1の膜構成において、密着層の第3の層である二酸化珪素膜を省いた構成とした。
実施例10の膜構成において、密着層の第1の層である酸化セリウム膜を省いた構成とした。
実施例1の膜構成において、密着層の第2の層である酸化アルミニウム膜を省いた構成とした。
2 密着層
2a 第1の層
2b 第2の層
2c 第3の層
3 反射層
4 誘電体層
4a 第1の低屈折率層
4b 高屈折率層
4c 第2の低屈折率層
Claims (3)
- 樹脂基板上に、密着層、アルミニウム膜からなる反射層、誘電体層をこの順で積層してなり、
前記密着層は、3層で構成されているとともに、前記樹脂基板側から、第1の層、第2の層、第3の層をこの順で積層してなり、
前記第1の層は、酸化セリウム膜で構成されており、
前記第2の層は、酸化アルミニウム膜で構成されていることを特徴とするアルミニウム表面反射鏡。 - 前記密着層の前記第3の層は、酸化セリウム膜、または二酸化珪素を含有する膜で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム表面反射鏡。
- 前記誘電体層は、低屈折率層と高屈折率層とを積層した誘電体多層膜で構成されており、
前記低屈折率層は、二酸化珪素を含有する層で構成されており、
前記高屈折率層は、酸化チタンを含有する層、酸化ジルコニウムからなる層、酸化タンタルからなる層のいずれかで構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のアルミニウム表面反射鏡。
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