JP2011202580A - エンジンの冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 冷却装置1Aは、シリンダ51aの上部、且つ排気側の所定部分に向かって燃料を直接噴射可能に設けられた燃料噴射弁58を備えたエンジン50Aにつき、シリンダライナ54Aに熱伝導部54aA、54bAを構成することで、シリンダ51aの上部であり、且つ当該所定部分以外の部分である主要上部を介して行われる熱の伝導性を高めつつ、当該所定部分を介して行われる熱の伝導性を低下させる冷却構造を備える。
【選択図】 図2
Description
この点、本発明と構成上、関連性があると考えられる技術として、例えば特許文献1ではインジェクタから噴射された燃料が当たる位置にセラミック膜を形成した直噴式エンジン用のピストンが開示されている。また本発明と構成上、関連性があると考えられる技術として、例えば特許文献2では高熱伝導皮膜を軸方向の上部の外周面に形成したシリンダライナが開示されている。
一方、エンジンを冷却するにあたっては、高い熱効率を実現できることが望まれる。そしてそのためにはノッキングの発生を抑制しつつ、エネルギ損失全体の大きな割合を占める冷却損失を低減することで、熱効率の向上を図ることが望ましいと考えられる。
冷却水循環経路としては、例えばブロック側W/J511が組み込まれた循環経路であるブロック側循環経路C1がある。このブロック側循環経路C1を流通する冷却水は、W/P11から吐出された後、ブロック側W/J511を流通し、さらにサーモスタット13を介するか、或いはラジエータ12およびサーモスタット13を介してW/P11に戻るようになっている。ラジエータ12は熱交換器であり、流通する冷却水と空気との間で熱交換を行うことで冷却水を冷却する。サーモスタット13はW/P11に入口側から連通する流通経路を切り替える。具体的にはサーモスタット13は、冷却水温が所定値未満の場合にラジエータ12をバイパスする流通経路を連通状態にし、所定値以上の場合にラジエータ12を流通する流通する流通経路を連通状態にする。
さらにこのように設けられた流量調節弁14は、シリンダヘッド52の冷却能力を抑制するようにヘッド側W/J521を流通する冷却水の流量を調節した場合に、シリンダブロック51の冷却能力を高めるようにブロック側W/J511を流通する冷却水の流量を調節可能な冷却能力調整手段となっている。
これに対してシリンダライナ54Aはシリンダ51aの上部であり、且つ当該所定部分以外の部分である主要上部に対応する部分を高熱伝導部54aAとするとともに、当該所定部分に対応する部分を低熱伝導部54bAとする熱伝導構造を備えている。
この点、高熱伝導皮膜は高熱伝導皮膜を特段形成しない場合と比較して、主要部分を介して行われる熱の伝導性を高めることができる皮膜となっており、低熱伝導皮膜は低熱伝導皮膜を特段形成しない場合と比較して、所定部分を介して行われる熱の伝導性を低下させることができる皮膜となっている。
そして熱伝導部54aA、54bAを構成するシリンダライナ54Aの熱伝導構造は、高熱伝導部54aAを特段構成しない場合と比較して、主要上部を介して行われる熱の伝導性を高めつつ、所定部分を介して行われる熱の伝導性を少なくとも主要部分よりも低下させる冷却構造となっている。
ヘッド側W/J521は、具体的には第2の部分冷却媒体通路である複数の部分W/J521a、部分W/J521b、部分W/J521cおよび部分W/J521dを備えている。部分W/J521aは吸気ポート52aの周辺部に、部分W/J521bは排気ポート52bの周辺部に、部分W/J521cは点火プラグ57の周辺部にそれぞれ設けられている。また、部分W/J521dは吸排気弁52a、52b間や、その他の部分を冷却するために設けられている。部分W/J521aから部分W/J524dまではヘッド側W/J521が形成する4系統の冷却系統に別個に組み込まれている。そして、第1の部分流量調節弁61が部分W/J521aに、第2の部分流量調節弁62が部分W/J521bに、第3の部分流量調節弁63が部分W/J521cに、第4の部分流量調節弁64が、部分W/J521dにそれぞれ対応させて設けられている。
制御手段は、具体的には機関運転状態が高負荷である場合に、シリンダヘッド52の冷却能力を抑制するための制御を行うように実現される。
さらに具体的には、制御手段は機関運転状態が低回転高負荷である場合に、流量調節弁14を制御することで、ヘッド側W/J521に基づき発揮される冷却能力を抑制するための制御を行うように実現される。
また制御手段は、機関運転状態が高負荷である場合のほか、他の運転状態においてもエンジン50Aの運転を成立させるための制御を行うように実現される。
また制御手段は、機関運転状態が区分D3に対応する低回転高負荷である場合には、流量調節弁14を閉弁、或いはシリンダヘッド52への冷却水の流通を抑制しつつ、シリンダヘッド52における冷却水の沸騰を抑制可能な態様(以下、沸騰抑制態様と称す)で開弁するための制御を行うように実現される。
また制御手段は、機関運転状態が区分D4に対応する高回転高負荷である場合には、流量調節弁14を全開にするための制御を行うように実現される。
そして冷却装置1Aでは、流量調節弁14が全開でない場合にシリンダヘッド52への冷却水の流通を抑制することで、シリンダヘッド52の冷却能力を抑制していることになる。この点、冷却装置1Aではさらに具体的には、流量調節弁14を閉弁するか、或いは沸騰抑制態様で流量調節弁14を開弁している場合にシリンダヘッド52の冷却能力を抑制していることになる。
また、制御手段は機関運転状態が区分D3に対応する低回転高負荷である場合に、例えば流量調節弁14を全開にするとともに、流量調節弁14に代えて各部分流量調節弁61から64までを閉弁、或いは沸騰抑制態様で開弁するための制御を行うように実現することもできる。また制御手段は機関運転状態が低回転高負荷である場合に、例えば流量調節弁14を全開にするとともに、各部分流量調節弁61から64までのうち、少なくともいずれかの開度(例えば熱負荷の大きい部分に対応する部分流量調節弁62や部分流量調節弁63)を間欠的な態様で全閉状態から小さい開度で開弁するように実現することもできる。これにより、区分D3においてシリンダヘッド52の信頼性を好適に確保することもできる。
このため冷却装置1Aは、主要上部を介した熱の伝導性を高めることでエンジン50Aの冷却性を高めつつ、所定部分に向かって噴射される燃料の気化を促進できる。そして、このようにしてエンジン50Aの冷却性を高める冷却装置1Aは、燃料の気化を促進するにあたり、ノッキングが誘発されることを抑制できる。このため冷却装置1Aは、エンジン50Aの冷却性を考慮しつつ燃料の気化を促進することで、ノッキングの発生を抑制しつつ所定部分に向かって筒内に直接噴射される燃料の気化を促進できる。
またこのようにして燃料の気化を促進する冷却装置1Aは、所定部分を介して行われる熱の伝導性を設定可能な構造となっているため、最適或いはより好適な条件で燃料の気化を促進することもできる。
一方、この場合にはノッキングの発生が懸念される。これに対して冷却装置1Aでは、シリンダブロック51の冷却能力を抑制することなく、シリンダヘッド52の冷却能力を抑制可能な流量調節弁14を制御することで、ヘッド側W/J521を流通する冷却水の流量を制限する。このため冷却装置1Aではこれによりシリンダ壁部の冷却を維持でき、以ってノッキングの発生も抑制できる。
また冷却装置1Aは、主に低回転高負荷時に熱効率の向上を図ることができる一方で、他の運転状態においてもエンジン50Aの運転を成立させることができる。この点、高回転高負荷時には信頼性確保やノッキングの低減のほか、例えば排気温度の低下による触媒の熱負荷低減を図ることもできる。このため冷却装置1Aは特定の運転状態だけでなく、通常行われるエンジン50Aの運転全体として見ても熱効率の向上を図ることができる。
流通阻止部59は部分W/J511aを流通する冷却水の流通を部分的に阻止するための構成であり、部分W/J511aのうち、所定部分に対応する部分に設けられている。そしてこのように設けられた流通阻止部59は、部分W/J511aを流通する冷却水が、部分W/J511aのうち、所定部分に対応する部分を流通することを阻止できるようになっている。
本実施例では、シリンダライナ54Bと流通阻止部59とで冷却構造が実現されている。
また冷却装置1Bは、冷却構造を構成するにあたり、冷却装置1Aと比較して簡素なシリンダライナ54Bを備えることで、製作容易化を図ることもできる。
また冷却装置1Bも、かかる冷却構造と両立可能な態様で冷却装置1Aと同様にして冷却損失を好適に低減できる。
本実施例では、シリンダライナ54Bと密着性低下部60とで冷却構造が実現される。
また冷却装置1Cは、冷却構造を構成するにあたり、冷却装置1Bと比較して流通阻止部59を必要としない点で、部品点数の削減を図ることもできる。
また冷却装置1Cも、上述の冷却構造と両立可能な態様で冷却装置1Aと同様にして冷却損失を好適に低減できる。
例えば上述した実施例1では熱伝導部54aA、54bAを構成するシリンダライナ54Aが冷却構造を備える場合について説明した。しかしながら、本発明においては必ずしもこれに限られず、例えばシリンダが同様の冷却構造を備えてもよい。
11 W/P
14 流量調節弁
50A、50B、50C エンジン
51 シリンダブロック
51a シリンダ
511 ブロック側W/J
52 シリンダヘッド
521 ヘッド側W/J
54A、54B シリンダライナ
59 流通阻止部
60 密着性低下部
70 ECU
Claims (2)
- シリンダが形成されたシリンダブロック、シリンダヘッドおよび前記シリンダの上部、且つ排気側の所定部分に向かって燃料を直接噴射可能に設けられた燃料噴射弁を備えたエンジンにつき、
前記シリンダの上部であり、且つ前記所定部分以外の部分である主要上部を介して行われる熱の伝導性を高めつつ、前記所定部分を介して行われる熱の伝導性を少なくとも前記主要上部よりも低下させる冷却構造を備えたエンジンの冷却装置。 - 請求項1記載のエンジンの冷却装置であって、
前記シリンダブロックの冷却能力を抑制することなく、前記シリンダヘッドの冷却能力を抑制可能な冷却能力調整手段と、
前記冷却能力調整手段を制御することで、前記シリンダヘッドの冷却能力を抑制するための制御を行う制御手段と、をさらに備えたエンジンの冷却装置。
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