JP2011114545A - リピータ、利得制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】回路構成を複雑にすることなく、ユーザに対してサービスの低下を抑制しつつ、発振が起きない最大の利得でサービスを提供する。
【解決手段】第1及び第2のアンテナを有し、第1のアンテナにて受信された信号を増幅し、増幅された信号を第2のアンテナから送信し、また、第2のアンテナにて受信された信号を増幅し、増幅された信号を第1のアンテナから送信するリピータであって、第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定し、判定の結果に応じ、第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する。
【選択図】図1
【解決手段】第1及び第2のアンテナを有し、第1のアンテナにて受信された信号を増幅し、増幅された信号を第2のアンテナから送信し、また、第2のアンテナにて受信された信号を増幅し、増幅された信号を第1のアンテナから送信するリピータであって、第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定し、判定の結果に応じ、第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、受信した信号を増幅して送信するリピータ、利得制御方法及びプログラムに関する。
移動通信システムにおいては、基地局からの電波が届きにくいエリアの電波受信状況を改善するためにリピータが用いられている。
リピータは、基地局からの電波が届きにくいエリアに存在する移動局(ユーザ)と、その基地局との間で電波によって送受信される信号を増幅して中継する。これにより、移動局は、基地局からの電波が届きにくいエリアに存在する場合でも、移動体通信事業者が提供するサービスを受けることが可能となる。なお、以降、リピータからの増幅された信号が届く範囲のことをサービス提供範囲という。
リピータは通常、基地局との間で信号の送受信を行う基地局側アンテナと、移動局との間で信号の送受信を行う移動局側アンテナとの2種類のアンテナを有している。以降、基地局からリピータへ送信され、基地局側アンテナにて受信される方向の信号のことをダウンリンク(下り)信号という。また、移動局からリピータへ送信され、移動局側アンテナにて受信される方向の信号のことをアップリンク(上り)信号という。
基地局側アンテナは、基地局から送信されたダウンリンク信号を受信するとともに、増幅されたアップリンク信号を基地局へ送信する。また、移動局側アンテナは、移動局から送信されたアップリンク信号を受信するとともに、増幅されたダウンリンク信号を移動局へ送信する。
ここで、上述した基地局側アンテナと移動局側アンテナとでは、同じ周波数の電波を扱う。そのため、サービス提供範囲をできるだけ広くするために、信号を増幅する際の利得を増加させると、一方のアンテナから送信された増幅された信号が、他方のアンテナに回り込むことに起因する発振が起きてしまう場合がある。
発振は具体的には例えば、移動局側アンテナから送信された増幅されたダウンリンク信号が、基地局側アンテナにて受信されるダウンリンク信号と干渉することによって引き起こされる。発振が起きてしまうと、移動体通信事業者は、ユーザに対してサービスの提供を行うことができない。
発振が起きるのを回避するための方法としては、基地局側アンテナと移動局側アンテナとを十分に離して設置する方法がある。しかし、この方法では、リピータの設置場所が制限されたり、リピータの設置工事が煩雑になったりする。
そこで、上述したような設置にかかる負担を軽減しつつ、発振が起きるのを回避することができる技術が例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されている技術では、設置環境に合わせて可能な限り離して設置されたアンテナ間において発振が起きない最大の利得が自動的に設定される。
また、発振が起きるのを回避するための他の方法として、アンテナ間の干渉を検出し、検出された干渉をキャンセルする干渉キャンセラをリピータ(中継増幅器)に具備する技術が例えば、特許文献2に開示されている。
上述した特許文献1に開示されている技術を用いれば、リピータを設置し、サービスの提供を開始した時点においては、設置環境に応じて発振が起きない最大の利得を得ることができる。
しかし、リピータの設置環境がサービスの提供中に変化して発振が起きると、利得を減少させていく。その後、設置環境が改善され、利得を増加させることが可能となった場合でも、減少させた利得のままでサービスの提供が継続されてしまう。
これにより、サービス提供範囲が狭くなってしまい、ユーザに対するサービスレベルが低下してしまうという問題点がある。
また、上述した特許文献2に開示されている技術を用いれば、アンテナ間の干渉がキャンセルされることにより、発振が起きるのを回避することができる。しかし、この技術では、リピータの回路構成が複雑となり、装置の大型化や、消費電力が増加する等の問題点がある。
本発明は、回路構成を複雑にすることなく、ユーザに対してサービスの低下を抑制しつつ、発振が起きない最大の利得でサービスを提供することを可能にするリピータ、利得制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のリピータは、第1及び第2のアンテナを有し、前記第1のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第2のアンテナから送信し、また、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第1のアンテナから送信するリピータであって、
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定し、該判定の結果に応じ、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する。
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定し、該判定の結果に応じ、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する。
また、上記目的を達成するために本発明の利得制御方法は、第1及び第2のアンテナを有し、前記第1のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第2のアンテナから送信し、また、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第1のアンテナから送信するリピータにおける利得制御方法であって、
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定する発振判定処理と、
前記判定の結果に応じ、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する利得決定処理と、を有する。
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定する発振判定処理と、
前記判定の結果に応じ、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する利得決定処理と、を有する。
また、上記目的を達成するために本発明のプログラムは、第1及び第2のアンテナを有し、前記第1のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第2のアンテナから送信し、また、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第1のアンテナから送信するリピータに、
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定する発振判定機能と、
前記判定の結果に応じ、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する利得決定機能と、を実現させる。
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定する発振判定機能と、
前記判定の結果に応じ、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する利得決定機能と、を実現させる。
本発明によれば、第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定する。そして、判定の結果に応じ、第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する。
これにより、アップリンク信号の電力レベルが低いとき、つまり、ユーザがサービス提供範囲内にいないときに、ダウンリンク信号を増幅する際の利得を、発振が起きない範囲内で最大の利得とすることが可能となる。従って、回路構成を複雑にすることなく、ユーザに対してサービスの低下を抑制しつつ、発振が起きない最大の利得でサービスを提供することが可能となる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のリピータを適用した移動体通信システムの実施の一形態の構成を示すブロック図である。
本実施形態の移動体通信システムは図1に示すように、リピータ10と、基地局20と、当該移動体通信システムを有する移動体通信事業者のユーザが所有している移動局30とを備えている。
なお、本実施形態において基地局及び移動局は1台ずつとしているが、基地局及び移動局の数は1台に限定されない。
リピータ10は、ダウンリンク信号の増幅を行うダウンリンク増幅部11と、アップリンク信号の増幅を行うアップリンク増幅部12と、制御部13と、デュプレクサ14,15と、第2のアンテナである基地局側アンテナ16と、第1のアンテナである移動局側アンテナ17と、第2の検波手段であるダウンリンク検波器18と、第1の検波手段であるアップリンク検波器19とを備えている。
デュプレクサ14は、基地局側アンテナ16にて受信されたダウンリンク信号と、基地局側アンテナ16から送信される増幅されたアップリンク信号とを分離する。
デュプレクサ15は、移動局側アンテナ17にて受信されたアップリンク信号と、移動局側アンテナ17から送信される増幅されたダウンリンク信号とを分離する。
基地局側アンテナ16は、基地局20から送信されたダウンリンク信号を受信する。また、基地局側アンテナ16は、アップリンク増幅部12にて増幅されたアップリンク信号をデュプレクサ14を介して受け付けて基地局20へ送信する。
移動局側アンテナ17は、移動局30から送信されたアップリンク信号を受信する。また、移動局側アンテナ17は、ダウンリンク増幅部11にて増幅されたダウンリンク信号をデュプレクサ15を介して受け付けて移動局30へ送信する。
図2は、図1に示したダウンリンク増幅部11の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示したダウンリンク増幅部11は図2に示すように、ダウンリンク増幅器111と、ダウンリンクATT(ATTenuator)112とを備えている。
ダウンリンク増幅器111は、制御部13から出力された制御信号が示す指示に従い、ダウンリンク増幅器111が有する電源をON/OFFすることにより、ダウンリンク信号の増幅の開始及び停止を行う。
ダウンリンクATT112は、ダウンリンク信号を増幅する際の利得を調整するための回路であり、複数の設定値を有している。この設定値は、制御部13から出力された制御信号が示す指示に従って変更される。これにより、ダウンリンク信号を増幅する際の利得が変化する。
再度、図1を参照すると、アップリンク増幅部12は、図2に示したダウンリンク増幅部11と同様の構成なので、ここでは図示を省略するが、アップリンク増幅器とアップリンクATTとを備えている。アップリンク増幅器及びアップリンクATTは、ダウンリンク増幅器111及びダウンリンクATT112と比較すると、増幅の対象となる信号がアップリンク信号になるだけで、動作は同じである。
ダウンリンク検波器18は、基地局側アンテナ16にて受信されたダウンリンク信号の電力レベルを検出する。
アップリンク検波器19は、移動局側アンテナ17にて受信されたアップリンク信号の電力レベルを検出する。
図3は、図1に示した制御部13の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示した制御部13は図3に示すように、リピータ10の制御及びリピータ10の状態を監視するための演算を行う演算部131と、リピータ10の制御及びリピータ10の状態を監視するためのプログラムと閾値とを記憶するメモリ132と、クロックタイマ部133とを備えている。なお、閾値については後述する。
メモリ132は、アップリンク検波器19において検出されたアップリンク信号の電力レベルから、リピータ10のサービス提供範囲内に移動局30が存在するかどうかを判定するための第1の閾値であるユーザ有無判定閾値を記憶している。また、メモリ132は、ダウンリンク検波器18において検出されたダウンリンク信号の電力レベルに基づき、発振が起きているかどうかを判定するための第2の閾値である発振判定閾値を記憶している。
演算部131は、ダウンリンク増幅部11及びアップリンク増幅部12へ制御信号を出力することにより、ダウンリンク増幅部11及びアップリンク増幅部12における増幅の開始及び停止を行う。また、演算部131は、ダウンリンク増幅部11及びアップリンク増幅部12へ制御信号を出力することにより、ダウンリンク増幅部11及びアップリンク増幅部12において増幅する際の利得を変化させる。また、演算部131は、ダウンリンク検波器18及びアップリンク検波器19において検出されたダウンリンク信号及びアップリンク信号の電力レベルを取得する。また、演算部131は、アップリンク検波器19において検出されたアップリンク信号の電力レベルと、メモリ132に記憶されたユーザ有無判定閾値とを予め決められた周期で比較する。そして、比較の結果、検出されたアップリンク信号の電力レベルがユーザ有無判定閾値以下である場合は、サービス提供範囲内にユーザがいないと判定され、演算部131は、ダウンリンク信号を増幅する際の利得を変化させる。具体的には、演算部131は、ダウンリンクATT112の設定値を所定の最小値から増加させながら、ダウンリンク増幅部11にて増幅を実行中の状態と停止中の状態とにおけるダウンリンク検波器18で検出された電力レベルの差を算出する。そして、算出された差とメモリ132に記憶された発振判定閾値とを比較する。なお、発振が起きている場合は増幅を開始すると、基地局側アンテナ16と移動局側アンテナ17との間で信号の回り込みが発生する。これにより、信号の電力レベルが飽和レベルまで上昇する。そのため、増幅を実行中の状態と停止中の状態とにおける信号の電力レベルの差により、発振が起きているかどうかを判定できる。演算部131は、この動作を繰り返し、算出された差が発振判定閾値以下となったときの利得に基づいてダウンリンク信号を増幅する際の新たな利得を決定する。このダウンリンク信号を増幅する際の利得を変化させる動作の詳細については、後述する動作フローにおいて説明する。
以上、本実施形態の移動体通信システムの構成について説明したが、図1に示した基地局20及び移動局30の構成は、当業者にとってよく知られており、また本発明とは直接的には関係しない。そのため、ここでは、基地局20及び移動局30の構成の説明は省略する。
以下に、上記のように構成された移動体通信システムにおいてリピータ10がダウンリンク信号を増幅する際の利得を決定する動作について説明する。
図4は、図1〜図3に示した移動体通信システムにおいてリピータ10がダウンリンク信号を増幅する際の利得を決定する動作を説明するためのフローチャートである。
まず、リピータ10は、電源がオンされると、リピータ10の動作に必要な初期設定等を実施する。
初期設定等が完了すると、制御部13の演算部131は、ダウンリンク増幅部11へ信号を出力することにより、ダウンリンクATT112の設定値を所定の最小値に設定する(ステップS1)。これにより、ダウンリンク信号を増幅する際の利得が所定の最大値となる。
次に、演算部131は、ダウンリンク増幅部11へ制御信号を出力することにより、ダウンリンク増幅器111の電源をOFFにする(ステップS2)。これにより、ダウンリンク信号の増幅が停止される。
次に、ダウンリンク検波器18は、ダウンリンク信号の電力レベルを検出する(ステップS3)。つまり、ここでは、ダウンリンク増幅部11にてダウンリンク信号の増幅を停止中の状態におけるダウンリンク信号の電力レベルが検出される。
そして、演算部131は、ステップS3において検出されたダウンリンク信号の電力レベルをダウンリンク検波器18から取得し、取得した電力レベルを記憶しておく。
次に、演算部131は、ダウンリンク増幅部11へ制御信号を出力することにより、ダウンリンク増幅器111の電源をONにする(ステップS4)。これにより、ダウンリンク信号の増幅が開始される。
次に、ダウンリンク検波器18は、ダウンリンク信号の電力レベルを検出する(ステップS5)。つまり、ここでは、ダウンリンク増幅部11にてダウンリンク信号の増幅を実行中の状態におけるダウンリンク信号の電力レベルが検出される。
次に、演算部131は、ステップS3において検出された電力レベルと、ステップS5において検出された電力レベルとの差を算出する(ステップS6)。
そして、演算部131は、ステップS6において算出された電力レベルの差が、メモリ132に記憶された発振判定閾値よりも大きいかどうかを判定する(ステップS7)。
ステップS7における判定の結果、ステップS6にて算出された電力レベルの差が発振判定閾値よりも大きな場合、演算部131は、ダウンリンク信号を増幅する際の利得が所定の最小値であるかどうかを確認する(ステップS8)。なお、電力レベルの差が発振判定閾値よりも大きな場合、発振が起きていると判定される。
ステップS8における確認の結果、ダウンリンク信号を増幅する際の利得が所定の最小値でない場合、演算部131は、ダウンリンク増幅部11へ制御信号を出力することにより、所定の増加幅でダウンリンクATT112の設定値を増加させる(ステップS9)。これにより、ダウンリンク信号を増幅する際の利得が減少する。そして、ステップS2の動作へ遷移する。
以降、上述したステップS2からS7までの動作が繰り返され、発振が起きているかどうかの判定が行われる。発振が起きている場合には、ステップS8において、ダウンリンク信号を増幅する際の利得が所定の最小値かどうかが判定される。そして、ダウンリンク信号を増幅する際の利得が所定の最小値でない場合には、ステップS9において、ダウンリンクATT112の設定値をさらに増加させることにより、ダウンリンク信号を増幅する際の利得をさらに減少させる。そして、再度、ステップS2の動作へ遷移する。
以上により、ステップS7において発振が起きていないと判定されるまで、または、ステップS8においてダウンリンク信号を増幅する際の利得が所定の最小値でも発振が起きていると判定されるまで、上記の動作が繰り返される。
ここで、ステップS7における判定の結果、ステップS6にて算出された電力レベルの差が発振判定閾値以下である場合には、発振が起きていないと判定され、演算部131は、このときのダウンリンクATT112の設定値に対応した利得に基づいてダウンリンク信号を増幅する際の利得を決定する(ステップS10)。なお、決定された利得は、このときのダウンリンクATT112の設定値に対応した利得に適切なマージンを加味した利得である。この適切なマージンは、電力レベルの変動によっても発振が起きないように決定すればよい。
また、ステップS8における確認の結果、ダウンリンク信号を増幅する際の利得が所定の最小値である場合には、図1等において回路は図示していないが、演算部131は、警報等を発生させる(ステップS11)。これは、利得が所定の最小値であっても発振が起きており、正常な運用は不可能と判断されるためである。警報等を発生させることにより、リピータ10の設置作業者等にその旨を知らしめ、基地局側アンテナ16や移動局側アンテナ17の設置場所の変更等により、発振が起きるのを回避させる。
ステップS10において利得が決定された後は、通常運用に移行する。なお、アップリンク信号を増幅する際の利得についても例えば、ステップS10にて決定された利得と同じレベルに設定してもよい。これにより、アップリンク信号を増幅する際の利得に関しても、発振が起きない利得にすることが可能となる。
通常運用を開始した後、アップリンク検波器19は、予め決められた周期でアップリンク信号の電力レベルを検出する(ステップS12)。
そして、演算部131は、ステップS12において検出されたアップリンク信号の電力レベルがユーザ有無判定閾値よりも大きいかどうかを判定する(ステップS13)。
ステップS13における判定の結果、検出されたアップリンク信号の電力レベルがユーザ有無判定閾値よりも大きな場合、通常運用が継続され、ステップS12の動作へ遷移する。これは、移動局30がリピータ10のサービス提供範囲内に存在すると判断されるためである。
一方、ステップS13における判定の結果、検出されたアップリンク信号の電力レベルがユーザ有無判定閾値以下である場合には、ステップS1の動作へ遷移する。つまり、上述したステップS2〜S9の動作に従い、ダウンリンク信号を増幅する際の新たな利得を決定する。これは、移動局30がリピータ10のサービス提供範囲内に存在しなくなり、ダウンリンク信号を増幅する際の利得を急激に変動させても問題がないと判断されるためである。
このように本実施形態においては、アップリンク信号の電力レベルがユーザ有無判定閾値以下である場合、ダウンリンク信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定する。そして、判定の結果に応じ、ダウンリンク信号を増幅する際の新たな利得を決定する。
これにより、アップリンク信号の電力レベルが低いとき、つまり、ユーザがサービス提供範囲内にいないときに、ダウンリンク信号を増幅する際の利得を、発振が起きない範囲内で最大の利得とすることが可能となる。具体的には例えば、リピータ10のサービス提供範囲内に移動局30が存在しない夜間等の時間帯に、ダウンリンク信号を増幅する際の利得を大きな値に設定し直すことが可能となる。
従って、回路構成を複雑にすることなく、ユーザに対してサービスの低下を抑制しつつ、発振が起きない最大の利得でサービスを提供することが可能となる。
なお、本実施形態においては、図1に示したように、デュプレクサ14とダウンリンク増幅部11との間に、ダウンリンク信号の電力レベルを検出するためのダウンリンク検波器18を設けた。また、デュプレクサ15とアップリンク増幅部12との間に、アップリンク信号の電力レベルを検出するためのアップリンク検波器19を設けた。しかし、必ずしもこのような構成とする必要はなく、それぞれの信号が通過する経路上の任意の位置に検波器を設けてもよい。また、検波器を設けずに、それぞれの信号が通過する経路上の任意の位置において、それぞれの信号を復調し、復調された情報からそれぞれの信号の電力レベルを検出するようにしてもよい。
また、本実施形態においてダウンリンク増幅部11では、ダウンリンク増幅器111が有する電源をON/OFFすることにより、増幅の開始及び停止を行っている。このような方法ではなく、ダウンリンク増幅器111の前段または後段にスイッチを設け、そのスイッチをON/OFFすることにより、増幅の開始及び停止を行ってもよい。
また、本発明においては、リピータ内の処理は上述の専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムをリピータにて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをリピータに読み込ませ、実行するものであっても良い。リピータにて読取可能な記録媒体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、リピータに内蔵されたHDDなどを指す。
10 リピータ
11 ダウンリンク増幅部
12 アップリンク増幅部
13 制御部
14,15 デュプレクサ
16 基地局側アンテナ
17 移動局側アンテナ
18 ダウンリンク検波器
19 アップリンク検波器
20 基地局
30 移動局
111 ダウンリンク増幅器
112 ダウンリンクATT
131 演算部
132 メモリ
133 クロックタイマ部
11 ダウンリンク増幅部
12 アップリンク増幅部
13 制御部
14,15 デュプレクサ
16 基地局側アンテナ
17 移動局側アンテナ
18 ダウンリンク検波器
19 アップリンク検波器
20 基地局
30 移動局
111 ダウンリンク増幅器
112 ダウンリンクATT
131 演算部
132 メモリ
133 クロックタイマ部
Claims (9)
- 第1及び第2のアンテナを有し、前記第1のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第2のアンテナから送信し、また、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第1のアンテナから送信するリピータであって、
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定し、該判定の結果に応じ、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定するリピータ。 - 請求項1に記載のリピータにおいて、
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルを検出する第1の検波手段と、
前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルを検出する第2の検波手段と、
前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する増幅部と、
前記増幅部にて信号を増幅する際の動作を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記第1の検波手段で検出された電力レベルが前記第1の閾値以下である場合、前記増幅部にて信号を増幅する際の利得を所定の最大値から減少させながら、前記増幅部にて信号の増幅を実行中の状態と停止中の状態とにおける前記第2の検波手段で検出された電力レベルの差を算出し、該算出された差が予め決められた第2の閾値よりも大きいかどうかを判定し、該判定の結果、前記算出された差が前記第2の閾値以下になったときの利得に基づいて前記新たな利得を決定するリピータ。 - 請求項1または請求項2に記載のリピータにおいて、
前記第1のアンテナは、移動体通信システムにおける移動局から送信された信号を受信するアンテナであり、
前記第2のアンテナは、当該移動体通信システムにおける基地局から送信された信号を受信するアンテナであるリピータ。 - 第1及び第2のアンテナを有し、前記第1のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第2のアンテナから送信し、また、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第1のアンテナから送信するリピータにおける利得制御方法であって、
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定する発振判定処理と、
前記判定の結果に応じ、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する利得決定処理と、を有する利得制御方法。 - 請求項4に記載の利得制御方法において、
前記発振判定処理は、
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが前記第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の利得を所定の最大値から減少させながら、前記第2のアンテナにて受信された信号の増幅を実行中の状態と停止中の状態とにおける前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルの差を算出する処理と、
前記算出された差が予め決められた第2の閾値よりも大きいかどうかを判定する判定処理と、を含み、
前記利得決定処理は、前記判定処理における判定の結果、前記算出された差が前記第2の閾値以下になったときの利得に基づいて前記新たな利得を決定する処理である利得制御方法。 - 請求項4または請求項5に記載の利得制御方法において、
前記第1のアンテナは、移動体通信システムにおける移動局から送信された信号を受信するアンテナであり、
前記第2のアンテナは、当該移動体通信システムにおける基地局から送信された信号を受信するアンテナである利得制御方法。 - 第1及び第2のアンテナを有し、前記第1のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第2のアンテナから送信し、また、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅し、該増幅された信号を前記第1のアンテナから送信するリピータに、
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが予め決められた第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルに基づいて発振が起きているかどうかを判定する発振判定機能と、
前記判定の結果に応じ、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の新たな利得を決定する利得決定機能と、を実現させるためのプログラム。 - 請求項7に記載のプログラムにおいて、
前記発振判定機能は、
前記第1のアンテナにて受信された信号の電力レベルが前記第1の閾値以下である場合、前記第2のアンテナにて受信された信号を増幅する際の利得を所定の最大値から減少させながら、前記第2のアンテナにて受信された信号の増幅を実行中の状態と停止中の状態とにおける前記第2のアンテナにて受信された信号の電力レベルの差を算出する機能と、
前記算出された差が予め決められた第2の閾値よりも大きいかどうかを判定する判定機能と、を含み、
前記利得決定機能は、前記判定機能による判定の結果、前記算出された差が前記第2の閾値以下になったときの利得に基づいて前記新たな利得を決定する機能であるプログラム。 - 請求項7または請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記第1のアンテナは、移動体通信システムにおける移動局から送信された信号を受信するアンテナであり、
前記第2のアンテナは、当該移動体通信システムにおける基地局から送信された信号を受信するアンテナであるプログラム。
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JP2009268625A JP2011114545A (ja) | 2009-11-26 | 2009-11-26 | リピータ、利得制御方法及びプログラム |
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JP2011223059A (ja) * | 2010-04-02 | 2011-11-04 | Softbank Mobile Corp | 無線中継装置及び無線中継装置の制御方法 |
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