JP2011101670A - 衣類乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課題】低消費電力量でシワが少なく低騒音で乾燥ができる洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】風量に応じた複数の風路を切り替え、風路によってファンの回転数も可変し、そのファンの回転数に応じてケーシングの拡大角を切り替えることによって、低速大風量時、高速低風量時のケーシング内部を流れる風を供に最適にすることにより、スムーズに風が流れるようにできるため、ファンの騒音を低減することができる。また脱水工程中には、循環風路を閉じることもできるようにすることで、脱水工程中のドラム1の高速回転による風損を抑え、消費電力量をさらに低減することができる。
【選択図】図1
【解決手段】風量に応じた複数の風路を切り替え、風路によってファンの回転数も可変し、そのファンの回転数に応じてケーシングの拡大角を切り替えることによって、低速大風量時、高速低風量時のケーシング内部を流れる風を供に最適にすることにより、スムーズに風が流れるようにできるため、ファンの騒音を低減することができる。また脱水工程中には、循環風路を閉じることもできるようにすることで、脱水工程中のドラム1の高速回転による風損を抑え、消費電力量をさらに低減することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、衣類の乾燥を行う衣類乾燥機および洗濯機能と衣類乾燥機能とを具備した洗濯乾燥機に関するものである。
従来、ドラム式の衣類乾燥機や洗濯乾燥機は、乾燥用空気を風路を通してドラム内に送風し、ドラムに投入された衣類に乾燥用空気を接触させて衣類から水分を奪い衣類を乾燥させるとともに、湿気を含んで高湿度となった乾燥用空気をドラム外の風路に排出するものである。特に、限られた狭いドラムの空間内で衣類の乾燥を行うことから、乾燥後の衣類は強いシワがついた状態になるという問題があり、その解決に種々の方法が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
図5は、特許文献1に記載された従来のドラム式洗濯乾燥機を示すものである。同図に示すように、従来のドラム式洗濯乾燥機では、乾燥工程中に、第1の風路21と第2の風路22とから乾燥用空気を回転ドラム23内部に吹き込むことによって風量を増加し、衣類24からの水分の蒸発を促進して乾燥時間の短縮を図っている。さらに、第2の風路22においては、回転ドラム23の開口部下部に設けられた第2の吹込み口25から高圧な空気を回転ドラム23内の衣類24に高速で吹き付けている。このようにして、吹き付けた空気で衣類24を持ち上げながら攪拌することにより、衣類24にシワが発生するのを抑制して乾燥仕上がりの向上も図っている。
しかしながら、前記従来の構成では高圧高速の空気を吹き付けているが、一般に同一風量のものをより高圧で高速に吹き付けるには仕事量が増加するため送風ファン用モータの消費電力は大きくなる。また、前記従来の構成では風量を増加するために2つの送風ファン用モータを使用しており消費電力はさらに大きくなる。よって、乾燥時間の短縮やシワ伸ばしを実現する方法として、省エネの面で課題を有していた。また、脱水工程時に、ドラムが高速回転する時には、ドラム周囲で風が発生し、その風が乾燥用の循環風路を循環することにより風損となるが、従来の構成では、2つの風路、送風機があるため、その風損も大きくなってしまい、その結果、脱水工程時の消費電力も増大してしまう。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、低消費電力量でシワの少ない乾燥ができ、かつ低騒音の洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
乾燥開始から終了までの乾燥工程の間での衣類の乾燥の進み具合とシワ固着の仕方に応じて、消費電力量を少なく乾燥する工程と、シワが固着されないように衣類を常に動かして繊維を伸ばす工程とを分けて乾燥工程を実行するもので、すなわち、乾燥運転序盤の衣類に水分が多く含まれた状態では、空気通過断面積を大きくして圧力損失の少ない風路で大風量の乾燥用空気を衣類に当て、多くの水分を蒸発させて乾燥時間を短縮し、送風ファン用モータの消費電力も少ない。そして、乾燥が進んだ乾燥中盤は、空気通過断面積が小さく、送風ファン用モータを大きな回転数で回転させて得られる高圧で高速の乾燥用空気
を衣類に当てることによって衣類を広げてシワを低減するものである。また、送風ファンの回転数を大きくした時に、送風部を構成する渦巻きケーシングの吐出口近傍に設けた、拡大角を可変とする拡大角切替手段を拡大角が小さくなるように切り替え、渦巻きケーシング内を高風速の風が流れる際にも、スムーズに風が流れるようにし、低騒音化を行うものである。さらに、脱水工程時には、拡大角可変手段を送風部の吐出口が全閉となるように切り替え、循環風路内に風が循環しないようにすることによって、ドラムの回転により発生する風損を低減する。これによって、乾燥工程時には、従来例のように、高圧で高速の乾燥用空気を常に吹き出し、さらに風量を増加するため2つの送風ファン用モータを常に使用するよりも、送風ファン用モータのトータルの消費電力量を少なくすることができ、かつ乾燥工程時の騒音を低減することができる。
を衣類に当てることによって衣類を広げてシワを低減するものである。また、送風ファンの回転数を大きくした時に、送風部を構成する渦巻きケーシングの吐出口近傍に設けた、拡大角を可変とする拡大角切替手段を拡大角が小さくなるように切り替え、渦巻きケーシング内を高風速の風が流れる際にも、スムーズに風が流れるようにし、低騒音化を行うものである。さらに、脱水工程時には、拡大角可変手段を送風部の吐出口が全閉となるように切り替え、循環風路内に風が循環しないようにすることによって、ドラムの回転により発生する風損を低減する。これによって、乾燥工程時には、従来例のように、高圧で高速の乾燥用空気を常に吹き出し、さらに風量を増加するため2つの送風ファン用モータを常に使用するよりも、送風ファン用モータのトータルの消費電力量を少なくすることができ、かつ乾燥工程時の騒音を低減することができる。
このように乾燥工程時に吹出口を切り替えることによって、1つの送風部でかつ乾燥途中では高風速よりも消費電力の少ない大風量で乾燥するため、消費電力量を少なくすることができ、同時に渦巻ケーシングの拡大角を切り替えることによって、ファンの駆動回転数の違いによって、ファン外周から吐き出す風の方向が異なることによって起こるケーシング吐出口近傍の風の乱れを解消することができ、ファン騒音を低減することができ、乾燥工程時の騒音を低減することができる。
上記構成において、特に、ファンの回転数が高くなった時に、拡大角が小さくなるようにし、回転数が低くなった時に拡大角が大きくなるように拡大角切替手段を切り替えることによって、乾燥工程時にファン回転数を低くし、風速が小さく、大風量の風を流す時には、ケーシング吐出口の風路断面積を大きくとり、よりスムーズに動圧を静圧に変換することによって、大風量の風が流れるようにし、ファン回転数を高くし、風速が大きく高圧の風を流す時には、拡大角を小さくし、ケーシング内に高風速の風が流れる時に、ケーシングの外周近傍に風が流れにくくなることによって起こる、風のはく離等の乱れを解消し、騒音を低減する。これにより、より効果的に乾燥工程時の騒音を低減することができる。
上記構成において、特に、拡大角切替手段は、送風部の吐出口を全閉できるようにし、脱水工程中に吐出口を全閉にするように切り替えるようにすることによって、脱水工程時には、循環風路に風が流れないようするものである。これによって、脱水工程時の風の循環をとめることができ、循環風路を風が流れることによる風損をほとんどなくすことができ、さらに運転中の消費電力量を小さくすることができる。
本発明の洗濯乾燥機は、送風ファン用モータのトータルの消費電力量を少なく、また、乾燥時間を短くして、低消費電力量でシワの少ない乾燥ができ、かつ乾燥工程時の騒音を低減するものである。
以下、本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機について、添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機の側面断面図である。
図1において、洗濯物を収容する前面開口で底面を有する筒状のドラム1(収容部)は、筐体100内に支持されて洗濯水を貯める筒状の水槽2に内包されている。水槽2の背面には、ドラム1の回転軸を前上がりに傾斜して回転させるドラム駆動モータ3(ドラム駆動部)が取り付けられている。
筐体100には、ドラム1の開口端側に対向させて扉体35が設けられており、使用者は、扉体35を開くことで、ドラム1に対して洗濯物(衣類)を出し入れすることができる。また、水槽2には、図示しない給水弁が設けられた給水管、および排水弁27が設けられた排水管40が接続されている。
衣類を乾燥させるための乾燥用空気は、送風部4に送風されて、ドラム1内の洗濯物から水分を奪って多湿状態になり、ドラム1の側面周囲に位置する排出口5を通ってドラム1の外へ排出される。排出された乾燥用空気は除湿部6で除湿される。除湿部6で除湿した乾燥用空気は、加熱部7で加熱される。加熱された乾燥用空気は、第1風路9または第2風路11のいずれかに導かれ、再びドラム1内に吹き出す。ここで、第1風路9は、ドラム1の後方に開口した第1吹出口8を有する。一方、第2風路11は、ドラム1の前方周側面に開口した第2吹出口10を有する。第1風路9の第1吹出口8は、第2吹出口10よりも空気通過断面積が大きくなるように形成されており、第2風路11に較べて圧力損失が少なく大風量の乾燥用空気をドラム1内に吹き出すことができるようになっている。また、第2風路11の第2吹出口10は、第1吹出口8よりも空気通過断面積が小さくなっており、第1吹出口8に較べて高圧高速の乾燥用空気をドラム1内に吹き出すことができるようになっている。
通常、ドラム式洗濯乾燥機の場合、回転するドラム1の前方と水槽2との間の隙間は、衣類が噛み込まないように、可能な限り小さく形成されている。よって、この僅かな隙間に、広い開口で圧力損失の少ない吹出口を設けることはスペース的に困難であるが、空気通過断面積が比較的小さくて高圧高速の風を吹き出す第2吹出口10を設けることはできる。一方、ドラム1の後方奥の底面には、比較的大きな開口を有する第1吹出口8を設けるスペース的な余裕がある。そして、通風可能な多数の小径孔からなる開口率の大きなカバー26で第1吹出口8を覆えば、当該第1吹出口8に衣類が噛み込むことはない。よって、ドラム1後方の底面に、比較的圧力損失の少ない第1吹出口8を設けることができる。
また、ドラム1の回転軸を前上がりに傾斜して回転させて衣類を撹拌する場合、靴下、ハンカチ、ブリーフなどの小物衣類はドラム1の後方奥に偏り易い一方、長袖の肌着、ズボン下、長袖のカッターシャツ、長袖のパジャマなどの長物衣類は、ドラム1の前方に偏り易い。従って、小物衣類および長物衣類が混在した状態で乾燥を行う場合、ドラム1の後方奥に位置する第1吹出口8から大風量の乾燥用空気を吹き出すと、ドラム1の奥に偏った小物衣類に乾燥用空気が先に接触する。さらに、この乾燥用空気は、小物衣類をすり抜けてドラム1前方の長物衣類にも到達する。よって、小物衣類および長物衣類ともに効率よく乾燥でき、特に小物衣類については比較的シワが少ない状態で乾燥できる。一方、乾燥中の撹拌で袖などがねじれ易くてシワが発生し易い長物衣類については、ドラム1の前方に偏り易いため、ドラム1の前方に位置する第2吹出口10から風(乾燥用空気)を当てる方がより乾燥速度が速くなる。さらに、この長物衣類に第2吹出口10から噴出する高圧高速の風(乾燥用空気)を当てることで、長物衣類が広がり易くなるとともに、風によって長物衣類がよく動くので、シワ低減効果が大きい。
風路切換部12は、送風部4の下流側に形成された第1風路9と第2風路11との分岐部に設けられている。この風路切換部12は、乾燥用空気の通過路を、第1風路9又は第2風路11の何れかに切り換えるものである。風路切換部12は、第1風路9と第2風路11との分岐部に回動可能に枢支された弁12aと、当該弁12aを回動駆動する図示しない駆動部とを具備する。そして、弁12aが図1中のa側に回転して第2風路11を閉じると、第1風路9側が開となり、送風部4にて送風された乾燥用空気が第1風路9を通過するようになる。一方、弁12aが同図中のb側に回転して第1風路9を閉じると、第2風路11側が開となり、送風部4にて送風された乾燥用空気が第2風路11を通過するようになる。
循環風路13は、送風部4と風路切換部12とがその途中に配設されており、ドラム1、排出口5、除湿部6、加熱部7という風路を順に経て、再度、第1吹出口8もしくは第2吹出口10からドラム1へと乾燥用空気を送り込み、乾燥用空気をドラム式洗濯乾燥機内で循環させる。
送風部4は、加熱部7と風路切換部12との間に設けられ、加熱部7で加熱された乾燥用空気を循環風路13の下流側へと送り出す。この送風部4は、送風用ファン4aと送風用ファンモータ4bとを具備している。衣類を乾燥させるための乾燥用空気は、図2に示すようにファン4aと渦巻きケーシング4bからなる送風部4に送風されて、ドラム1内の洗濯物から水分を奪って多湿状態になり、ドラム1の側面周囲に位置する排出口5を通ってドラム1の外へ排出される。排出された乾燥用空気は除湿手段6で除湿される。除湿手段6で除湿した乾燥用空気は加熱手段7で加熱される。加熱された乾燥用空気は、ドラム1の後方に第1吹出口8を有し空気通過断面積が大きくて圧力損失が少ない第1風路9もしくはドラム前方周側面に開口し空気通過断面積が小さくて高圧高速の風を吹き出す第2吹出口10を有する第2風路11のいずれかに導かれ、再びドラム1内に吹き出す。
送風部4においては、風路切換部12により第1風路9に切り換えられた場合、第1風路9を通過する風量が第2風路11の風量よりも多い所定風量になるように、送風用ファン4aを回転させる。また、風路切換部12により第2風路11に切り換えられた場合、第2風路11の第2吹出口10を通過する風速が第1吹出口8を通過する風速よりも速い所定風速になるように、送風用ファン4aを回転させる。例えば、第1吹出口8を通過する風速を10m/s程度とし、第2吹出口10を通過する風速を50m/s以上とすることができる。なお、第1吹出口8および第2吹出口10を通過する風速はこれに限定されるものではなく、第2吹出口10における風速が第1吹出口8における風速よりも速い条件を満たせば任意の風速に設定可能である。
そして、本実施の形態のドラム式洗濯乾燥機は、第1風路9を通過する風量が第2風路11を通過する風量よりも多く、第2風路11の第2吹出口10を通過する風速が第1吹出口8を通過する風速よりも速く、乾燥工程途中に風路切換部12を作動させて第1風路9と第2風路11とを切り換えるものである。
排出口5は、相対的に第1吹出口8からの距離が第2吹出口10からの距離よりも遠い位置に配設されている(換言すれば、排出口5は、相対的に第2吹出口10に近く第1吹出口8からは遠い位置にある)。よって、排出口5は、ドラム1の後方よりも前方に近くなるように設けられている。排出口5は、第1吹出口8からの距離が最も遠くなるように、ドラム1前方にある第2吹出口10の近傍に設けてもよい。
また、排出口5は、ドラム1の上方側に配設されており、衣類に接触後の乾燥用空気を効果的に上方へ排出できるようになっている。なお、洗濯機能のないドラム式衣類乾燥機においては排出口5をドラム1の上方以外の場所に設けることもできるが、ドラム式洗濯
乾燥機においては洗濯水の影響を受けるので、洗濯水の水位よりも上方に設けることが望ましい。
乾燥機においては洗濯水の影響を受けるので、洗濯水の水位よりも上方に設けることが望ましい。
また、第2吹出口10は、ドラム1の前方上部に開口している。これにより、ドラム1の回転により持ち上げられた動きのある衣類に対して、効果的に高圧高速の乾燥用空気を吹き付けることができ、シワの低減効果を高めることができる。
水槽2の下方には、水槽2を支えるとともに、脱水時等のドラム1内の衣類の偏りなどで発生する重量アンバランス状態でドラム1を回転した場合の水槽2の振動を減衰させるダンパ14が設けられている。このダンパ14には、支持する水槽2内の衣類などによる重量変化でダンパ14の軸が上下に変位する変位量を検知して衣類の量を検知する布量検知部15が取り付けられている。
本実施の形態のドラム式洗濯乾燥機はヒートポンプ方式の除湿および加熱を行う構成であり、ヒートポンプ装置を備えている。このヒートポンプ装置は、冷媒を圧縮する圧縮機16と、圧縮されて高温高圧となった冷媒の熱を放熱する放熱器17と、高圧の冷媒の圧力を減圧するための絞り部18と、減圧されて低圧となった冷媒によって周囲から熱を奪う吸熱器19と、これら4つの部材を連結して冷媒を循環させる管路20とを具備している。そして、このヒートポンプ装置における吸熱器19が上記の除湿部6であり、放熱器17が上記の加熱部7である。
なお、ドラム式洗濯乾燥機はヒートポンプ方式の衣類乾燥を行う構成に限定されるものではない。例えば、除湿部6は乾燥用空気に直接水を噴霧する水冷式でもよく、また、加熱部7はヒータであってもよい。
図2に示すように、ドラム式洗濯乾燥機は、制御部70を有している。この制御部70は、入力設定部32を介して使用者から入力される設定情報と各部の動作状態監視とに基づいて、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥にわたる一連の運転動作を制御する。例えば、制御部70は、乾燥工程においては、モータ駆動回路22を介してドラム駆動モータ3の回転を制御し、送風部4およびヒートポンプ装置50の動作を制御し、さらに、風路切換部12を制御して第1風路9と第2風路11とを切り換える。制御部70は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)、プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、各種処理の実行時にプログラムやデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、入出力インタフェース及びこれらを接続するバスにより構成することができる。また、制御部70は、後述する第1所定時間および第2所定時間を計時するタイマ71を有している。このタイマ71としては、制御部70の動作上の内部機能として組み込まれている内部タイマを用いることができる。なお、タイマ71として、制御部70とは独立したタイマ装置を用いることもできる。
なお、本実施の形態では、第1風路9の第1吹出口8を1つだけ設けているが、第1吹出口8を複数とすることもできる。同様に、第2風路11の第2吹出口10を1つだけ設けた例を示しているが、第2吹出口10を複数とすることもできる。
以上のように構成されたドラム式洗濯乾燥機について、以下、その動作および作用効果を詳細に説明する。
先ず、衣類乾燥におけるシワの発生等について考察する。狭いドラム内で衣類を乾燥すると、衣類にシワが多く発生して残るため、使用者の不満となる。これは、狭いドラム内では、衣類がきれいに伸びた状態で乾燥させることができないためである。特に、綿を多
く使用した衣類でシワが多く発生し、乾燥後の仕上がりが悪くなる傾向にある。
く使用した衣類でシワが多く発生し、乾燥後の仕上がりが悪くなる傾向にある。
綿繊維においては、水分が繊維内に介在している状態では繊維同士が自由に動くことができるため、ドラムの回転によって衣類が撹拌されて機械的な力で折り曲げられても、次に伸ばす方向に力が加わると曲がった部分が伸びてシワとして残ることはない。しかし、乾燥が進んで繊維内の水分が減少すると、綿の繊維同士の結合力が強くなり、繊維の動きが悪くなってしまう。このときに機械的な力で繊維が折り曲げられると、その状態を維持し易くなる。さらに乾燥が進んで繊維内の水分がより減少すると、次に伸ばす方向に力が加わっても繊維が曲がったままになって伸びない。この状態をシワの固着と呼ぶ。衣類を乾燥させるには水分を蒸発させなければならないが、水分が減少するとシワが固着するという相反する現象がおこる。シワの固着が多い程、仕上がりが悪い乾燥ということになる。
狭いドラム内では、繊維が曲がった状態になることは避けられない。よって、シワを軽減するためには、シワの数を少なくすること、および繊維の折り曲がりが鋭角となって強く固着することを避けることが大切である。従って、繊維が折り曲がった箇所が伸びて別の箇所が折り曲がるというように、頻繁に折り曲がりの位置が変わって繊維が伸びたり折り曲がったりしながら乾燥が進むことが望ましい。一方、繊維が伸びた状態で乾燥が進んで水分が殆どなくなった状態では、次に曲げ方向に機械的な力が働いても、繊維同士の結合が強いため、折り曲がって新たなシワにはなり難い。
以上のことから、乾燥工程において、衣類の乾燥状態によってシワが固着し易い領域とそうでない領域とがある。最もシワが発生し易い綿繊維からなる衣類を基準とした乾燥率でいうと、略85%(85%前後)から略100%(100%前後)の領域が、衣類にシワが固着し易い領域である。特に、綿繊維からなる衣類を基準とした乾燥率が略90%(90%前後)から略100%(100%前後)となる領域が、最も衣類にシワが固着し易い。ここで、乾燥率(%)は、下式で示される。
乾燥率=(標準の衣類の質量/水分を含んだ衣類の質量)×100
ここで、標準の衣類の質量とは、気温20℃、湿度65%の条件下で平衡した衣類の質量である。
ここで、標準の衣類の質量とは、気温20℃、湿度65%の条件下で平衡した衣類の質量である。
なお、1枚の衣類の乾燥状態をみても、均等に乾燥することはなく、部分的に乾燥ムラが発生する。例えば、長袖のシャツの場合、脇の下の部分は最も乾きが遅い。このため、通常、乾燥終了時の乾燥率としては100%を目標にするのではなく、100%を超える過乾燥の状態となる乾燥率(例えば乾燥率102%〜105%)で乾燥工程を終了するように設計される。従って、乾燥工程を乾燥率に基づいて領域区分すると、脱水直後から乾燥率90%前後までのシワが固着し難い乾燥序盤の領域、乾燥率90%前後から100%前後のシワが発生して固着が多くなり易い乾燥中盤の領域、および乾燥率が100%を超えてシワが発生し難くい乾燥終盤の領域となる。
本実施の形態では、乾燥中盤の領域において、衣類の伸びを大きくしてシワ低減に効果のある高圧高速の風を第2風路11の第2吹出口10から吹き出して衣類に当てるようにしている。そして、乾燥序盤と乾燥終盤との少なくとも一方の領域において、第1風路9の第1吹出口8から大風量の風を吹き込むようにしている。このように、乾燥工程において第1風路9と第2風路11とを切り換えることにより、シワの発生を低減するとともに省電力化をも図っている。
乾燥工程における乾燥序盤、乾燥中盤および乾燥終盤の時期は、乾燥工程開始からの時間により推測することができる。そこで、本実施の形態では、制御部70が、乾燥工程開
始からの時間に基づいて、乾燥工程における乾燥序盤、乾燥中盤および乾燥終盤の時期を判断し、風路切換部12を制御して第1風路9と第2風路11とをタイミングよく切り換える。より具体的には、制御部70は、乾燥工程開始から第1所定時間が経過するまでの期間を乾燥序盤と判断する。また、制御部70は、第1所定時間の経過後、乾燥工程開始からの時間が前記第1所定時間よりも長い第2所定時間が経過するまでの期間を乾燥中盤と判断する。また、制御部70は、第2所定時間の経過後、乾燥工程が終了するまでの期間を乾燥終盤と判断する。
始からの時間に基づいて、乾燥工程における乾燥序盤、乾燥中盤および乾燥終盤の時期を判断し、風路切換部12を制御して第1風路9と第2風路11とをタイミングよく切り換える。より具体的には、制御部70は、乾燥工程開始から第1所定時間が経過するまでの期間を乾燥序盤と判断する。また、制御部70は、第1所定時間の経過後、乾燥工程開始からの時間が前記第1所定時間よりも長い第2所定時間が経過するまでの期間を乾燥中盤と判断する。また、制御部70は、第2所定時間の経過後、乾燥工程が終了するまでの期間を乾燥終盤と判断する。
上記のように、乾燥工程の途中で第1風路9と第2風路11とをタイミングよく切り換えることによって、1つの送風部4でもって効果的にシワの発生を低減できる。さらに、乾燥工程の途中において、高風速よりも消費電力の少ない大風量で乾燥する領域を設けているため、従来例のように高圧で高速の乾燥用空気を常にドラム内に吹き出し、さらに風量を増加するために2つの送風ファン用モータを常に駆動するよりも、トータルの消費電力量を低減できる。このように、本実施の形態のドラム式洗濯乾燥機は、省電力化を図りながら、衣類のシワの発生が少ない良好な乾燥仕上がりを実現することができる。
また、排出口5を、ドラム1前方の第2吹出口10に対して近く、第1吹出口8に対して遠い位置に配設している。このように、ドラム1の前方側に排気口5が配設されているので、第1吹出口8と排出口5との距離が長くなり、ドラム1後方の第1吹出口8からの送風中は、当該第1吹出口8から吹き出された乾燥用空気がドラム1内に広く行き渡る。よって、ドラム1内において、衣類と乾燥用空気とが効率よく接触し、少ない消費電力量で衣類を乾燥できる。
また、排気口5が第2吹出口10付近に配設されていても、ドラム1前方の第2吹出口10からの送風中においては、当該第2吹出口10からは高圧高風速の乾燥用空気が吹き出しているため、乾燥用空気はドラム1の前方から後方まで到達することができる。これにより、乾燥用空気と衣類との接触が悪くなることはなく、高圧高風速の乾燥用空気によってシワを伸ばす効果を維持できる。
また、送風部4は、図2に示すとおり、送風用ファン4aと渦巻きケーシング4b、ファン4aの回転数に応じて、渦巻きケーシング4bの吐出口付近の拡大角の大小を切り替える拡大角切替手段4cを具備し、ファン4aの回転数が小さい時には、ケーシング4bの拡大角が大きくなるように拡大角切替手段4cを図2のAの位置に切り替え、回転数が大きい時には、拡大角が小さくなるようにBの位置に切り替える。次にこのように構成する理由について、図3を使って説明する。本発明のような構成の送風機では、ファン4aの回転数によって、ファン外周出口から出る風の向きが異なる。つまり、ファンの回転数が低い時には、ファン出口から出る風の周速成分が小さく、図に示すように比較的ケーシング4bの外壁に沿って風が流れるが、ファンの回転数が高くなると、風の周速成分が大きくなり、風はファンの外周に巻き込まれるように流れていくため、ケーシング4bの外壁に沿って風が流れず、風が流れない領域に風の乱れや、はく離領域が発生し、騒音が大きくなる。そこで、本発明では、拡大角切替手段4cを切り替えることにより、ファンの回転数が小さく、ケーシングの外周壁面に沿って風が流れやすい状態の時には、拡大角を大きくとり、動圧から静圧への変換効率を大きくし、より多くの風が流れるようにし、ファンの回転数が大きく、風がケーシングの外周壁面に沿って流れにくい状態の時には、風が流れない領域の風路をふさぎ、はく離等が発生しないようにする。そうすることによって、特にファンの回転数が高い高風速時の騒音を低減することができる。
また、本発明では、図4に示すように拡大角切替手段4cをCの位置まで切り替えが行えるようにし、風路を全閉にできるようにし、脱水工程中はCの位置に拡大角切替手段4cを切り替えるようにし、循環風路に風が流れないようにしておく。本発明のような構成
のドラム式洗濯乾燥機においては、脱水工程中にドラム1が高速回転することにより、その周囲に風が発生し、発生した風が水槽2や循環風路13内を循環し、それが風損となって脱水工程中の消費電力量が増加してしまう。そのため、従来例のように2つの風路、送風部があると、循環風路を流れる風量が増えてしまい、消費電力量をさらに増加させてしまうことになる。そこで、本発明では、脱水工程中に循環風路を流れる風がより少なくなるように、拡大角切替手段4cを動作することにより、風量を減らし、風損を抑えることによって、脱水工程中の消費電力量を低減することができる。
のドラム式洗濯乾燥機においては、脱水工程中にドラム1が高速回転することにより、その周囲に風が発生し、発生した風が水槽2や循環風路13内を循環し、それが風損となって脱水工程中の消費電力量が増加してしまう。そのため、従来例のように2つの風路、送風部があると、循環風路を流れる風量が増えてしまい、消費電力量をさらに増加させてしまうことになる。そこで、本発明では、脱水工程中に循環風路を流れる風がより少なくなるように、拡大角切替手段4cを動作することにより、風量を減らし、風損を抑えることによって、脱水工程中の消費電力量を低減することができる。
本発明に係る衣類乾燥機および洗濯乾燥機は、ドラム式、吊り干し式、パルセータ方式等の様々な衣類乾燥機や洗濯乾燥機に好適に利用することができる。
1 ドラム(収容部)
2 水槽
3 ドラム駆動モータ(ドラム駆動部)
4 送風部
5 排出口
6 除湿部
7 加熱部
8 第1吹出口
9 第1風路
10 第2吹出口
11 第2風路
12 風路切換部
13 循環風路
15 布量検知部
50 ヒートポンプ装置
70 制御部
2 水槽
3 ドラム駆動モータ(ドラム駆動部)
4 送風部
5 排出口
6 除湿部
7 加熱部
8 第1吹出口
9 第1風路
10 第2吹出口
11 第2風路
12 風路切換部
13 循環風路
15 布量検知部
50 ヒートポンプ装置
70 制御部
Claims (3)
- 乾燥対象の衣類を収容する収容部と、
前記収容部に開口した第1吹出口を有する第1風路と、
前記収容部に開口し、前記第1吹出口よりも空気通過断面積が小さい第2吹出口を有する第2風路と、
前記第1風路と前記第2風路とを選択的に切り換える風路切換部と、
前記第1風路が選択されているときには前記第2風路が選択されているときよりも大風量の乾燥用空気が前記第1吹出口から収容部内へ吹き出される一方、前記第2風路が選択されているときには前記第1風路が選択されているときよりも高圧高速の乾燥用空気が前記第2吹出口から収容部内へ吹き出されるように乾燥用空気を送風する送風部と、
乾燥工程の途中で、前記第1風路と前記第2風路とが選択的に切り換えられるように前記風路切換部を制御する制御部と、前記送風部は、前記収納部内に衣類を乾燥させるための乾燥用空気を送風するファンと、渦巻きケーシングと、前記渦巻きケーシングの拡大角を可変とする吐出口近傍に設けた拡大角切替手段とを備え、乾燥工程途中に第1風路と第2風路を切り替える共に、前記送風部の回転数を変え、その回転数に応じて前記拡大角切替手段を切り替える衣類乾燥機。 - 前記拡大角可変手段は、送風部の回転数が高くなった時に、拡大角が小さくなるようにし、回転数が低くなった時に拡大角が大きくなるように切り替えるようにした請求項1に記載の衣類乾燥機。
- 前記拡大角切替手段は、送風部の吐出口を全閉できるようにし、脱水工程中に前記吐出口を全閉にするように切り替えるようにした請求項1または2に記載の衣類乾燥機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009256745A JP2011101670A (ja) | 2009-11-10 | 2009-11-10 | 衣類乾燥機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009256745A JP2011101670A (ja) | 2009-11-10 | 2009-11-10 | 衣類乾燥機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011101670A true JP2011101670A (ja) | 2011-05-26 |
Family
ID=44192315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009256745A Pending JP2011101670A (ja) | 2009-11-10 | 2009-11-10 | 衣類乾燥機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011101670A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014064621A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Hitachi Appliances Inc | ドラム式洗濯乾燥機 |
JP2014100426A (ja) * | 2012-11-22 | 2014-06-05 | Panasonic Corp | 乾燥機 |
CN112760911A (zh) * | 2020-12-24 | 2021-05-07 | 珠海格力电器股份有限公司 | 洗衣机的控制方法、装置、洗衣机、存储介质及处理器 |
-
2009
- 2009-11-10 JP JP2009256745A patent/JP2011101670A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014064621A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Hitachi Appliances Inc | ドラム式洗濯乾燥機 |
JP2014100426A (ja) * | 2012-11-22 | 2014-06-05 | Panasonic Corp | 乾燥機 |
CN112760911A (zh) * | 2020-12-24 | 2021-05-07 | 珠海格力电器股份有限公司 | 洗衣机的控制方法、装置、洗衣机、存储介质及处理器 |
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