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JP2011199795A - 放音システムおよびavシステム - Google Patents

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JP2011199795A JP2010067195A JP2010067195A JP2011199795A JP 2011199795 A JP2011199795 A JP 2011199795A JP 2010067195 A JP2010067195 A JP 2010067195A JP 2010067195 A JP2010067195 A JP 2010067195A JP 2011199795 A JP2011199795 A JP 2011199795A
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Seiichiro Hosoe
誠一郎 細江
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Yamaha Corp
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Abstract

【課題】ユーザに手間を掛けることなく、ユーザの状況に応じて、音楽や音声を定常的に提供する。
【解決手段】各放収音装置10,20,30は放収音制御部と有人検出部を備える。各有人検出部131,212,312は、それぞれが接続するマイクロホンの収音信号に基づいて、各放収音装置が配置される部屋の有人、無人を示す有人検出結果を出力する。この際、各有人検出部131,212,312は、エコーキャンセル後の収音信号のレベルやエコーキャンセル処理に利用する適応パラメータの変化に基づいて有人検出する。放収音装置10の解析部13は、各有人検出結果に基づいて、有人と判定された部屋にのみ外部ソース音を放音するように、放音制御情報を生成し、メイン放音制御部11へ与える。メイン放音制御部11は、指定された放収音制御部に対して外部ソース音に基づく放音信号を出力する。
【選択図】図1

Description

この発明は、各種のメディア再生機の放音や通信端末の放収音を統合的に行う放収音システム、および、さらにメディア映像の再生を行うAVシステムに関する。
従来、各種の放収音システムやAVシステムが、例えば、特許文献1では、複数の音響機器やAV機器をコントローラユニットに接続し、当該コントローラユニットに対する操作入力に基づいて、各種の機器を連携して動作させる制御を行っている。
特許文献1に記載のAVシステムのような場合、コントローラユニットおよび当該コントローラユニットに接続される複数の音響機器やAV機器は、一般的に集中的に配置される。例えば、リビングルームにラックを備え、当該ラックに、テレビジョン装置、DVDプレイヤ、オーディオユニット(音楽再生装置)を設置する。また、スピーカSPは、当該リビングルーム内に適宜配置している。
特開2001−238275号公報
上述のような従来構成の場合、ユーザは、AVシステムの各機器が配置された音響空間内(上述の例ではリビングルーム内)に居なければ、映像や音楽を聞くことができない。
ところが、ユーザが常時同じ音響空間内に居るものとは限らず、状況によっては別の音響空間に行くこともある。例えば、AVシステムが配置されたリビングルームから、一時的にトイレに行ったり、キッチンに行くこともある。そのような状況であっても、ユーザは、リビングルームで聞いていた音楽や映像を、途切れることなく、視聴したいものである。特に、少なくとも音楽や音声は聞き続けていたいものである。
また、このような部屋の移動の際にリモコン等の操作子を持ち歩いたのでは、ユーザにとって手間である。また、操作子を持ち歩くことで、無くしてしまうこともある。
したがって、本発明の目的は、ユーザに手間を掛けることなく、ユーザの状況に応じて、音楽や音声を定常的に提供することができる放音システムもしくはAVシステムを実現することにある。
この発明は、外部ソース音信号に基づく放音信号を放音する放音システムに関する。放音システムは、外部ソース音取得部、複数の放収音部、複数の有人検出部、およびメイン制御部、を備える。
外部ソース音取得部は外部ソース音信号を取得する。複数の放収音部は、それぞれに異なる音響空間内に配置され、それぞれにスピーカとマイクロホンを備える。複数の有人検出部は、各放収音部で取得した収音信号に基づいて、各音響空間に対する有人検出を行う。メイン制御部は、有人検出の結果に基づいて、有人の音響空間に配置された放収音部に、外部ソース音信号に基づく放音信号を出力する。
この構成では、収音信号に基づいて有人検出が行われることで、ユーザが第1の音響空間から第2の音響空間へ移動しても、その移動を検出し、ユーザの居る音響空間へのみ放音が行われる。すなわち、ユーザが第1の音響空間に居る間は、第1の音響空間のみに外部ソース音が放音され、ユーザが第2の音響空間に移動後には、第2の音響空間のみに外部ソース音が放音される。
また、この発明の放音システムでは、複数の放収音部のそれぞれは、インパルス応答に基づくエコーキャンセル処理を実行するエコーキャンセル部を備える。複数の有人検出部のそれぞれは、エコーキャンセル後の収音信号のレベルもしくはインパルス応答の変化に基づいて、有人検出を行う。
この構成では、収音信号に基づく具体的な有人検出の方法を示している。無人状態から有人状態に変化した場合、音響空間のパラメータが変化する。したがって、インパルス応答も変化する。これを利用し、インパルス応答の変化を検出することで、有人検出をすることができる。さらに、無人時のインパルス応答を予め記憶しておき、当該インパルス応答との比較により、有人および無人をそれぞれ検出することができる。さらに、エコーキャンセル後の収音信号が所定レベル以上であれば、ユーザの発声音であると判断でき、有人を検出できる。
また、この発明の放音システムでは、メイン制御部からの放音信号が入力されない場合に、放収音部は、有人検出用のサーチ音を前記スピーカから放音する。有人検出部は、サーチ音に基づくインパルス応答で、有音検出を行う。
この構成では、インパルス応答による有人検出の具体的方法を示している。放音される音声や楽曲音等がある場合、インパルス応答を取得できるが、なにも放音されないとインパルス応答を取得できない。したがって、放音信号が無い場合には、強制的にサーチ音を放音する。これにより、無人状態から有人状態に遷移する場合、特にユーザが殆ど音を立てることなく、音響空間内に新たに入ってきたような場合でも、確実に、ユーザの移動に応じた放音を行うことができる。
また、この発明の放音システムでは、放音制御部は、放音を行う放収音部のスピーカのチャンネル仕様に基づいて、放音を行う放収音部へ放音信号を出力する。
この構成では、各音響空間に配置された放収音部のスピーカのチャンネル仕様毎に、適する放音が可能である。例えば、リビングルーム等の特定の音響空間に配置されている放収音部では、スピーカが5.1ch(チャンネル)の仕様であり、他の音響空間に配置されている放収音部ではスピーカが2ch(チャンネル)の仕様である場合を想定する。ここで、外部ソース音が5.1chならば、リビングルーム等の特定の音響空間に配置されている放収音部には、5.1chの放音信号を与える。一方、他の音響空間に配置されている放収音部には、ミックスダウンした2ch(チャンネル)の放音信号を与える。これにより、スピーカの仕様に応じた適する音をユーザに提供できる。
また、この発明の放音システムでは、複数の放収音部と複数の有人検出部とは、それぞれ一対の組として単一の筐体内に収納されて各音響空間に配設される。この一組の放収音部と有人検出部とが収納される筐体内に、メイン制御部と外部ソース音取得部とが、備えられている。さらに、一組の放収音部と有人検出部とが収納される筐体以外の別筐体に備えられた放収音部と有人検出部は、有線もしくは無線通信により、メイン制御部へ接続されている。
この構成では、上述の放音システムの具体的構成例を示しており、一組の放収音部と有人検出部とを、メイン制御部と外部ソース音取得部とともに一体化し、メイン放収音装置とする。これにより、全てを大型化することなく、放音システムを可能な限り簡略的にすることができる。
また、この発明は、AVシステムに関する。このAVシステムは、上述の放音システムを備えるとともに、外部ソースの映像信号を取得する外部ソース映像取得部と、映像信号を表示する表示器と、を備える。
この構成では、音声や楽曲音のみでなく、少なくとも一つの音響空間内で映像も提供することができる。
この発明によれば、ユーザに手間を掛けることなく、ユーザの位置や状況に応じて、音楽や音声を定常的に提供することができる。
本発明のAVシステムの全体構成を示すブロック図である。 放収音装置20の構成を示すブロック図である。 インパルス応答による有人検出(無人検出)の概念を説明するための図である。 解析部13の構成を示すブロック図である。 放音制御情報の設定概念を、複数の状況別に示す表である。 ユーザの移動に追随して外部ソース音を放音する状況を示す図(ユーザが部屋Aに居る場合)である。 ユーザの移動に追随して外部ソース音を放音する状況を示す図(ユーザが部屋Bに居る場合)である。
本発明の実施形態に係るAVシステムについて、図を参照して説明する。図1は本実施形態のAVシステムの全体構成を示すブロック図である。
本実施形態のAVシステムは、複数の放収音装置10,20,30を備える。放収音装置10は、部屋Aに配置されている。部屋Aは、例えばリビングルームのような相対的に床面積が大きく、各種のAV機器が配置できるような部屋である。放収音装置10は、放音手段および収音手段を外付けで備える。具体的に図1の例であれば、放収音装置10の放音手段は、複数のスピーカSP11を所定パターンで配列設置したスピーカアレイSPA10であり、放収音装置10の収音手段は、複数のマイクロホンMC11を所定パターンで配列設置したマイクアレイMCA10である。
放収音装置20は、部屋Bに設置されている。部屋Bは、例えばトイレや洗面所、浴室等のような相対的に床面積が小さく、小型の放収音機能を有する装置のみが適宜設置できるような部屋である。放収音装置20は、放音手段および収音手段を内蔵しており、放音手段がスピーカSP20であり、収音手段がマイクロホンMC20である。これらスピーカSP20およびマイクロホンMC20は、比較的小さな形状であり、本実施形態では、それぞれ単独のスピーカおよびマイクロホンにより構成される。なお、これらのスピーカSP20やマイクロホンMC20を、所定パターンで配列設置された二個や三個のスピーカやマイクロホンにより構成してもよい。
放収音装置30は、放収音装置20と同じ構成であるが、部屋Cに設置されている。部屋Cも部屋Bと同様の構造からなる。放収音装置30には、スピーカSP30およびマイクロホンMC30が内蔵されている。
まず、比較的構成が簡素な放収音装置20,30について説明する。なお、上述のように放収音装置20,30は同じ構造であるので、放収音装置20についてのみ構成を説明する。図2は放収音装置20の構成を示すブロック図である。
放収音装置20は、図1,図2に示すように、制御部21と放収音制御部22とを備える。制御部21は、放音駆動信号生成部211と有人検出部212とを備える。
放音駆動信号生成部211は、無線通信接続もしくは有線接続された放収音装置10からの放音信号を、スピーカSP20の放音駆動用信号に変換してスピーカSP20に与える。また、放音駆動信号生成部211は、放音駆動用信号を有人検出部212にも与える。
有人検出部212は、マイクロホンMC20の収音信号に基づいて、有人検出を行う。より具体的には、次に二通りの方法の少なくともいずれか一方を用いて有人検出を行う。
まず、第1の方法として、有人検出部212は、放収音制御部22でエコーキャンセル処理した後の収音信号のレベルを検出する。有人検出部212は、予め設定した発言検出閾値よりも、エコーキャンセル後の収音信号のレベル高ければ、ユーザが存在する、すなわち有人状態であることを検出する。
また、第2の方法として、有人検出部212は、放収音制御部22から得られるエコーキャンセル処理用の適応パラメータすなわちインパルス応答を設定するデータを、所定タイミング間隔で取得する。有人検出部212は、適応パラメータの変化を検出すると、有人状態であることを検出する。
また、第2の方法に派生する別の方法として、有人検出部212は、予め無人状態の適応パラメータを測定して記憶しておく。有人検出部212は、所定タイミング毎に取得する適応パラメータと無人状態の適応パラメータとが異なれば、有人状態であることを検出する。一方、有人検出部212は、所定タイミング毎に取得する適応パラメータと無人状態の適応パラメータとが略一致すれば、無人状態であることを検出する。このような方法を用いれば、有人検出のみでなく無人検出も確実に行える。
ここで、より具体的なインパルス応答による有人検出(無人検出)の概念を示す。図3は、インパルス応答による有人検出(無人検出)の概念を説明するための図であり、(A)は放音される音の波形例、(B)は(A)の放音に対する無人環境時のエコーの波形例、(C)は(B)の場合のインパルス応答波形、(D)は(A)の放音に対する有人環境時のエコーの波形例、(E)は(D)の場合のインパルス応答波形を示す。なお、本図は一例を簡略的に示すものであり、現実的にはより複雑なエコーが収音されるが、ここでは省略している。
無人状態では、図3(A)に示すような放音が行われた場合に、部屋内のマイクロホンとスピーカとの位置関係を主とする部屋の音響特性に応じて、図3(B)に示すような1つのピークからなるエコーが生じ、収音される。したがって、無人状態では、図3(C)に示すような時間軸上において先頭にピークを有し、徐々に減衰するインパルス応答が得られる。そして、このインパルス応答により無人状態の適応パラメータが設定されている。このような無人環境のインパルス応答および適応パラメータは、例えば、事前に測定して記憶しておけばよい。
有人状態では、図3(A)に示すような放音が行われた場合に、部屋内のマイクロホンとスピーカとの位置関係を主とする部屋の音響特性に応じて、図3(D)に示すような複数のピークからなるエコーが生じ、収音される。このエコーにおける放音に対する遅延時間が短い側のピークを含む応答が無人状態と同じであり、遅延時間が長い側のピークを含む応答が人による応答に対応する。したがって、有人状態では、図3(E)に示すような複数のピークを有するインパルス応答が得られる。そして、このインパルス応答により有人状態の適応パラメータが設定されている。この有人状態の適応パラメータは、インパルス応答が異なることからも分かるように、上述の無人状態の適応パラメータとは異なる。
したがって、このような適応パラメータの変化を検出することで、有人検出することができ、逆に適応パラメータの変化が無いことを検出することで、無人状態の継続を検出することができる。
有人検出部212は、有人検出結果を放収音装置10へ出力する。
なお、放音駆動用信号生成部211は、放音駆動用信号が入力されていない期間には、有人検出用のサーチ音信号を生成し、スピーカSP20に与える。これにより、放音駆動用信号によるスピーカSP20の放音が無い区間でも、確実にインパルス応答による有人検出を行うことができる。これは、例えば、ユーザが部屋Bに入ってきた初期状態、特にユーザが殆ど音を立てることなく入ってきたような状況に有効である。
放収音制御部22は、擬似エコー信号生成部221、ポストプロセッサ222、適応パラメータ設定部223を備える。
擬似エコー信号生成部221は、放音駆動信号生成部211からの放音駆動用信号と、適応パラメータ設定部223からの適応パラメータとを用いて、部屋Bの音響環境に依存するインパルス応答に基づく擬似エコー信号を生成する。
ポストプロセッサ222は、マイクロホンMC20の収音信号から擬似エコー信号を減算することでエコーキャンセル処理を行い、エコーキャンセル後の収音信号を出力する。エコーキャンセル後の収音信号は、適応パラメータ設定部223および有人検出部212に出力される。このようにエコーキャンセル処理が行われることで、ユーザが部屋B内で発言した場合に、スピーカSP20からの放音に影響されることなく、ユーザの発声音を確実に取得することができる。これにより、有音検出部212での有人検出を、より確実に行うことができる。
適応パラメータ設定部223は、エコーキャンセル後の収音信号に基づいて既知の方法で適応パラメータを設定する。適応パラメータは、擬似エコー信号生成部221および有音検出部212に出力される。
次に、本実施形態のAVシステムのメイン装置となる放収音装置10の構成について説明する。
放収音装置10は、メイン放音制御部11、放収音制御部12、および解析部13を備える。
放収音制御部12は、上述の放収音装置20の放収音制御部22と同様に、エコーキャンセル処理機能を備える。なお、この際、放収音制御部12には、配列形成された複数のマイクロホンMC11とが接続されているので、複数のマイクロホンMC11毎にエコーキャンセル処理機能が備えられている。
解析部13は図4に示す構成からなる。図4は解析部13の構成を示すブロック図である。解析部13は、有人検出部131および放音制御情報設定部132を備える。有人検出部131は、放収音装置20の有人検出部212と同様の構成および処理からなり、有人検出結果を出力する。
放音制御情報設定部132は、放収音装置10の有人検出部131の有人検出結果、放収音装置20の有人検出部212の有人検出結果、放収音装置30の有人検出部312の有人検出結果に基づいて、放音制御情報を設定する。設定された放音制御情報は、メイン放音制御部11へ出力される。
放音制御情報とは、外部ソース音信号に基づく放音信号を出力する放収音装置を設定する情報である。具体的には、図5に示すようなパラメータからなる。図5は放音制御情報の設定概念を、複数の状況別に示す表である。
図5(A)の場合、放音制御情報設定部132には、有人検出部131から有人を示す情報が入力され、有人検出部212,312から無人を示す情報が入力される。放音制御情報設定部132は、これらの検出結果に基づいて、放収音装置10の放収音制御部12にのみ外部ソース音に基づいて放音信号を与える放音制御情報を出力する。
図5(B)の場合、放音制御情報設定部132には、有人検出部212から有人を示す情報が入力され、有人検出部131,312から無人を示す情報が入力される。放音制御情報設定部132は、これらの検出結果に基づいて、放収音装置20の放収音制御部22にのみ外部ソース音に基づいて放音信号を与える放音制御情報を出力する。
図5(C)の場合、放音制御情報設定部132には、有人検出部312から有人を示す情報が入力され、有人検出部131,212から無人を示す情報が入力される。放音制御情報設定部132は、これらの検出結果に基づいて、放収音装置30の放収音制御部32にのみ外部ソース音に基づいて放音信号を与える放音制御情報を出力する。
図5(D)の場合、放音制御情報設定部132には、有人検出部131,212から有人を示す情報が入力され、有人検出部312から無人を示す情報が入力される。放音制御情報設定部132は、これらの検出結果に基づいて、放収音装置10の放収音制御部12および放収音装置20の放収音制御部22に外部ソース音に基づいて放音信号を与える放音制御情報を出力する。
なお、すべての有人検出部131,212,312から有人を示す情報が入力されれば、放収音装置10の放収音制御部12、放収音装置20の放収音制御部22、放収音装置30の放収音制御部32の全てに、外部ソース音に基づいて放音信号を与える放音制御情報を出力する。
メイン放音制御部11には、外部ソース再生装置であるテレビジョン装置90A、メディア再生装置90Bが接続されている。メイン放音制御部11には、テレビジョン装置90Aおよびメディア再生装置90Bから外部ソース音信号が入力される。
メイン放音制御部11は、外部ソース音信号を、解析部13から出力された放音制御情報に指定された放収音装置の放収音制御部へ出力する。この際、メイン放音制御部11は、放収音装置後のスピーカのチャンネル仕様に応じて外部ソース音信号を出力する。
例えば、外部ソース音信号が5.1ch(チャンネル)の音声であり、放収音装置10が5.1chのチャンネル仕様であれば、メイン放音制御部11は、外部ソース音信号をそのまま放音信号として放収音制御部12へ与える。
また、外部ソース音信号が5.1ch(チャンネル)の音声であり、放収音装置20,30がモノラルチャンネル仕様であれば、外部ソース音信号をミックスダウンしてモノラル音声の放音信号を生成し、放収音装置20,30に与える。ここで、放収音装置20,30がステレオチャンネル仕様であれば、外部ソース音信号をミックスダウンしてステレオ音声の放音信号を生成し、放収音装置20,30に与える。
このような構成および処理を行うことで、有人を示す有人検出結果が得られた部屋にのみ外部ソース音を放音させることができる。また、ユーザが部屋を移動した場合に、ユーザの移動に沿って外部ソース音の放音を追随させることができる。これにより、例えば、ユーザが一時的にリビングルームからトイレ等の別部屋に行っても、リビングルームで聞いていた音楽や音声をトイレ等の別部屋でも継続的に聞くことができる。
この際、ユーザは、リモコン等の操作子を操作する必要が無い。これにより、ユーザに煩雑な操作を追わせることなく、操作子を無くすこともない。
図6、図7は、ユーザの移動に追随して外部ソース音を放音する状況を示す図である。図6はユーザが部屋Aに居る場合を示し、図7はユーザが部屋Bに居る場合を示す。
まず、図6に示すように、ユーザが部屋Aのみに居る場合、放収音装置10の有人検出部131のみから有人を示す有人検出結果が得られる(図5(A)の状況)。このような場合、外部ソース音に基づく放音信号は、放収音装置10の放音制御部12のみに与えられる。これにより、放収音装置10のスピーカアレイSPA10の各スピーカSP11から外部ソース音が放音される。この際、他の放収音装置20のスピーカSP20、放収音装置30のスピーカSP30から外部ソース音が放音されない。
次に、図7に示すように、ユーザが部屋Bに移動した場合、放収音装置20の有人検出部212のみから有人を示す有人検出結果が得られる(図5(B)の状況)。このような場合、外部ソース音に基づく放音信号は、放収音装置20の放音制御部22のみに与えられる。これにより、放収音装置20のスピーカSP20から外部ソース音が放音される。この際、他の放収音装置10のスピーカアレイSPA10の各スピーカSP11、放収音装置30のスピーカSP30から外部ソース音が放音されない。
このように、本実施形態の構成を用いれば、ユーザの居る所にのみ放音できるので、単にユーザに追随して外部ソース音を提供できるだけでなく、ユーザの移動により放音の必要が無い所には放音を行わず、省電力化が可能である。
なお、上述の説明では、一人のユーザが部屋を移動した場合(図5(A)〜(C))や、複数のユーザが異なる部屋に居る場合(図5(D))を例に説明したが、リビングルームに対応する部屋Aには、複数のユーザが居る場合ある。この場合、各ユーザが個別に移動することもある。
このような場合には、マイクアレイMCA10の各マイクロホンMC11の収音信号からそれぞれに異なる方位を最大収音感度方向とする複数の収音ビーム信号を形成し、当該収音ビーム信号で個別に有音検出を行うこともできる。この場合、収音ビーム信号のレベルに応じた有音検出を行う。
また、この場合、スピーカアレイSPA10の各スピーカSP11から異なる外部ソース音をそれぞれのユーザに対して放音ビーム形成して提供するようなこともできる。このような複数の外部ソース音の放音を行う場合には、検出した話者方位と各外部ソース音とを関連付けておけば、それぞれのユーザの移動に応じて、関連付けられた外部ソース音のみを放音する部屋に切り替えることができる。
また、上述の説明では、放送信号やメディア再生音を外部ソース音とする例を示したが、通信端末の発する音や通信音声に対しても上述の構成を適用することができる。
例えば、通信端末にメイン放音制御部11に接続する機能を備えれば、通信端末の呼び出し音等を、ユーザの居る部屋の放収音装置から放音させることができる。また、通信端末にメイン放音制御部11に接続する機能を備えなくても、上述の収音ビーム信号を用いて、通信端末方向からの音を抽出し、ユーザの居る部屋の放収音装置から放音させることができる。
なお、ユーザに相手先からの通信音声を放音することも同様に可能である。一方、ユーザの発声音を通信端末から外部へ送信するには、上述の各放収音装置が収音信号(エコーキャンセル後の収音信号)を出力し、通信端末に与える構成を加えればよい。
また、上述の説明では、放収音装置を三個用いた例を示したが、さらに多くの部屋毎に放収音装置を設置した場合にも同様に構成および放音処理を適用することができる。もちろん、二個の場合にも適用することができる。
また、上述の説明では、一つの部屋が相対的に広く、他の部屋が相対的に狭い場合を例に示したが、全ての部屋が同じ程度に広い場合であっても、上述の構成を適用することができる。この際、部屋の広さに応じて、単体のスピーカやスピーカアレイ、単体マイクやマイクアレイを設定するとよい。
また、上述の説明では、部屋Aに配置されたメインとなる放収音装置10に放音制御情報設定部132を有する解析部13を備えた例を示したが、各放収音装置が個別に放音制御情報を設定し、メイン放音制御部11に対して、外部ソース音の出力要求を行うようにしてもよい。
また、上述の説明では、テレビジョン装置を含むAVシステムを例にしているが、映像を含まない音のみを処理する放収音システムにも適用することができる。
10,20,30−放収音装置、11−メイン放音制御部、12−放収音制御部、13−解析部、21−制御部、22−放収音制御部、211−放音駆動信号生成部、212−有人検出部、221−擬似エコー信号生成部、222−ポストプロセッサ、223−適応パラメータ設定部、131−有人検出部、132−放音制御情報設定部

Claims (6)

  1. 外部ソース音信号を取得する外部ソース音取得部と、
    それぞれに異なる音響空間内に配置され、それぞれにスピーカとマイクロホンと備えた複数の放収音部と、
    各放収音部で取得した収音信号に基づいて、各音響空間に対する有人検出を行う複数の有人検出部と、
    該有人検出の結果に基づいて、有人の音響空間に配置された放収音部に、前記外部ソース音信号に基づく放音信号を出力するメイン制御部と、を備えた放音システム。
  2. 請求項1に記載の放音システムであって、
    前記複数の放収音部のそれぞれは、インパルス応答に基づくエコーキャンセル処理を実行するエコーキャンセル部を備え、
    前記複数の有人検出部のそれぞれは、エコーキャンセル後の収音信号のレベルもしくはインパルス応答の変化に基づいて、有人検出を行う、放音システム。
  3. 請求項2に記載の放音システムであって、
    前記メイン制御部からの放音信号が入力されない場合に、
    前記放収音部は、有人検出用のサーチ音を前記スピーカから放音し、
    前記有人検出部は、前記サーチ音に基づくインパルス応答で、有音検出を行う、放音システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の放音システムであって、
    前記放音制御部は、放音を行う放収音部のスピーカのチャンネル仕様に基づいて、前記放音を行う放収音部へ前記放音信号を出力する、放音システム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の放音システムであって、
    前記複数の放収音部と前記複数の有人検出部とは、それぞれ一対の組として単一の筐体内に収納されて各音響空間に配設され、
    一組の放収音部と有人検出部とが収納される筐体内に、前記メイン制御部と前記外部ソース音取得部とが、備えられており、
    前記一組の放収音部と有人検出部とが収納される筐体以外の別筐体に備えられた放収音部と有人検出部は、有線もしくは無線通信により、前記メイン制御部へ接続されている、放音システム。
  6. 請求項5に記載の放音システムを備えるとともに、
    前記外部ソースの映像信号を取得する外部ソース映像取得部と、
    前記映像信号を表示する表示器と、を備える、AVシステム。
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