JP2011198800A - 半導体発光素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体発光素子は、第1波長を有する1次光を放出する発光ダイオードチップと、前記1次光を吸収して前記第1波長とは異なる第2波長を有する2次光を放出する蛍光体を含有する波長変換層と、前記第1次光に対する反射率が前記2次光に対する反射率よりも高い光学フィルタとを、光取り出し方向に向かってこの順に備え、前記発光ダイオードチップが放出する前記1次光の一部は、完全に拡散されることなく前記光学フィルタに入射する。
【選択図】図5
Description
ものであり、具体的には次に掲げる半導体発光素子を提供するものである。
前記発光ダイオードチップが放出する前記1次光の一部が、完全に拡散されることなく前記光学フィルタに入射することを特徴とする半導体発光素子。
(2)前記波長変換層の外部に、それぞれが前記光取り出し方向に開口する複数の第1凹所を有し、前記発光ダイオードチップが該第1凹所のそれぞれにひとつずつ収容されており、
前記第1凹所のそれぞれは、当該第1凹所に収容された前記発光ダイオードチップを取り囲み、この発光ダイオードチップが放出する前記1次光を前記光取り出し方向に導く反射面を備える、
ことを特徴とする前記(1)記載の半導体発光素子。
ことなく光学フィルタに入射するよう構成された上記(1)の半導体発光素子において、蛍光体の利用効率が高くなることが理解されよう。また、このような作用効果は、透明な分散媒体中に粒子状の蛍光体Pが分散された波長変換層の場合に限らず生じるものであることは、当業者であれば理解されよう。注意すべきは、上記(1)の半導体発光素子では、波長変換層を透過した1次光を光学フィルタにより反射させて波長変換層に再び戻すことによって、1次光の利用効率をも高めている点である。この構成を伴わず、単に波長変換層を1次光が透過し易くなるようにしただけでは、たとえ蛍光体の利用効率が高くなっても、1次光の利用効率が低いので、トータルでの効率向上は望めない。
が高くなることが理解されよう。
本発明の実施形態1に係る白色LED素子の構造を図5に示す。図5(a)は平面図、
図5(b)は図5(a)のX−X線の位置における断面図である。この白色LED素子100は、回路基板11と、その表面に固定された4個のLEDチップAと、それぞれが1個のLEDチップAを取り囲むように回路基板11上に固定された4個の反射リング12と、4個の反射リング12を一括して取り囲むように回路基板11上に固定された枠体13とを有している。枠体13の開口部は蓋体14により塞がれている。蓋体14は、波長変換層Bと、透明板15と、光学フィルタCとから構成されている。なお、図5(a)では、見易さのために蓋体14の図示を省略している。白色LED素子100において、各LEDチップAは、回路基板11と反射リング12により形成された凹所、すなわち、底面が回路基板11の上面であり、側面が反射リング12の内壁である凹所に収容されている。この凹所は、上記(2)の半導体発光素子にいう第1凹所に該当する。白色LED素子100の光取り出し方向は、図5(b)中に白い矢印で示す方向である。この方向は、波長変換層Bおよび光学フィルタCの厚さ方向に平行である。
リコーン樹脂である。
(N,O)3 :Eu、Eu付活αサイアロン、(Sr,Ba,Ca)3SiO5:Eu
、K2SiF6:Mn、K2TiF6:Mnなどがある。
に拡散されることなく前側に通り抜け可能であるか否かを判断するには、非点灯状態の白色LED素子100を直上の方向から光学的手段(例えば、光学顕微鏡)を用いて観察したとき、波長変換層Bを通してLEDチップAの外郭形状、反射リングAの外郭形状、回路基板11の表面に形成された回路パターンなどを視認できるか否かを調べればよい。これらのいずれかが視認可能であるとき、波長変換層B内の後側に存在する物体の形状に関する光学的情報が波長変換層Bを通して光学フィルタC側に伝達されているということであるから、1次光が後側から波長変換層Bに入射した場合においても、その一部は完全に拡散されることなく波長変換層Bを透過して光学フィルタCに入射すると判断できる。この判断において、光学的観察に用いる可視光の波長はLEDチップAの発光波長と同一とすることが望ましいが、異なる波長であっても、その差が数百nm以内であれば構わない。
本発明の実施形態2に係る白色LED素子は、実施形態1の白色LED素子におけるLEDチップAを、紫色LEDチップから青色LEDチップに置き換えること以外は実施形態1と同様に構成される白色LED素子である。この実施形態2では、光学フィルタの波長選択性の強弱を変えることにより、光学フィルタから光取り出し方向に漏洩する青色光の量が変わるので、それによって白色光の色度調整を行うことができる。光学フィルタの波長選択性の強弱は、光学フィルタを構成する誘電体薄膜の積層数などをパラメータとして制御することが可能である。
光体によって長波長の赤色光に変換する必要があるので、本発明の効果が顕著に現れる。
上記の各実施形態に係る白色LED素子において、LEDチップAの封止を行うことができる。封止材には、LEDチップの封止に適した公知の樹脂を制限なく用いることができる。特に好ましい封止材は、耐光性の高いジメチルシリコーン系の樹脂である。封止材に光拡散性を有する添加物を加えることは、1次光の光取り出し方向への指向性を低下させるので、避けるべきである。図6(a)に示す白色LED素子101では、LEDチップAが収容された凹所内に封止材16を充填している。この例において、封止材16の内部から光取り出し方向に1次光が脱出し易くなるように、封止材16の表面を凸面状に成形することができる。図6(b)に示す白色LED素子102では、LEDチップAだけでなく反射リング12全体を封止材16で覆っている。白色LED素子101、102は、封止材16と波長変換層Bとの間に空気層を有しているが、この空気層は必須ではなく、封止材16と波長変換層Bとは密着させてもよい。
その他、下記の半導体発光素子を開示する。
(ア)それぞれが第1波長を有する1次光を放出する複数の発光ダイオードチップと、前記1次光を吸収して前記第1波長とは異なる第2波長を有する2次光を放出する蛍光体を含有する波長変換層と、前記1次光に対する反射率が前記2次光に対する反射率よりも高
い光学フィルタとを、光取り出し方向に向かってこの順に備え、
前記波長変換層の外部に、それぞれが前記光取り出し方向に開口する複数の凹所が設けられ、前記複数の発光ダイオードチップは該凹所のそれぞれにひとつずつ収容されており、
前記凹所のそれぞれは、当該凹所に収容された前記発光ダイオードチップを取り囲み、この発光ダイオードチップが放出する前記1次光を前記光取り出し方向に導く反射面を備える、
ことを特徴とする半導体発光素子。
B 波長変換層
C 光学フィルタ
D 第1凹所
D1 側面
11 回路基板
12 反射リング
13 枠体
14 蓋体
15 透明板
16 封止材
17 複合反射リング
100、101、102、103、104、105、106 白色LED素子
Claims (6)
- 第1波長を有する1次光を放出する発光ダイオードチップと、前記1次光を吸収して前記第1波長とは異なる第2波長を有する2次光を放出する蛍光体を含有する波長変換層と、前記第1次光に対する反射率が前記2次光に対する反射率よりも高い光学フィルタとを、光取り出し方向に向かってこの順に備え、
前記発光ダイオードチップが放出する前記1次光の一部が、完全に拡散されることなく前記光学フィルタに入射することを特徴とする半導体発光素子。 - 前記波長変換層の外部に、それぞれが前記光取り出し方向に開口する複数の第1凹所を有し、前記発光ダイオードチップが該第1凹所のそれぞれにひとつずつ収容されており、
前記第1凹所のそれぞれは、当該第1凹所に収容された前記発光ダイオードチップを取り囲み、この発光ダイオードチップが放出する前記1次光を前記光取り出し方向に導く反射面を備える、
ことを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。 - 前記反射面として、鏡面反射の割合が強い反射面を備える、請求項2に記載の半導体発光素子。
- 照明に使用できる色温度2500K〜7000Kの白色光を放出する白色発光素子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
- 前記発光ダイオードチップとして青色発光ダイオードチップを有し、電球色白色光を放出する白色発光素子である、請求項4に記載の半導体発光素子。
- それぞれが第1波長を有する1次光を放出する複数の発光ダイオードチップと、前記1次光を吸収して前記第1波長とは異なる第2波長を有する2次光を放出する蛍光体を含有する波長変換層と、前記1次光に対する反射率が前記2次光に対する反射率よりも高い光学フィルタとを、光取り出し方向に向かってこの順に備え、
前記波長変換層の外部に、それぞれが前記光取り出し方向に開口する複数の凹所が設けられ、前記複数の発光ダイオードチップは該凹所のそれぞれにひとつずつ収容されており、
前記凹所のそれぞれは、当該凹所に収容された前記発光ダイオードチップを取り囲み、この発光ダイオードチップが放出する前記1次光を前記光取り出し方向に導く反射面を備える、
ことを特徴とする半導体発光素子。
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