JP2011196464A - ボール弁型バルブ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】「面圧発生クリアランスα」と「調芯用クリアランスβ」にデポジットが入り込む不具合を回避するとともに、シート部材に作用する「内径方向力Fy」を小さくできるEGRバルブを提供する。
【解決手段】EGRバルブは、シート部材5のEGRガス上流側および下流側より挿し入れられた上流側筒状シール部材9および下流側筒状シール部材10によって「面圧発生クリアランスα」および「調芯用クリアランスβ」の上流側と下流側が閉塞されるため、デポジットがクリアランスを塞いでシート部材5がフローティングされなくなる不具合を回避できる。また、上流側および下流側より挿し入れられた可撓変形可能な上流側筒状シール部材9と下流側筒状シール部材10によってシート部材5が径方向へ変位可能に支持されるため、シート部材5に作用する「内径方向力Fy」を小さくでき、ボール面4aとシート面5aに生じるコジリを弱くできる。
【選択図】 図2
【解決手段】EGRバルブは、シート部材5のEGRガス上流側および下流側より挿し入れられた上流側筒状シール部材9および下流側筒状シール部材10によって「面圧発生クリアランスα」および「調芯用クリアランスβ」の上流側と下流側が閉塞されるため、デポジットがクリアランスを塞いでシート部材5がフローティングされなくなる不具合を回避できる。また、上流側および下流側より挿し入れられた可撓変形可能な上流側筒状シール部材9と下流側筒状シール部材10によってシート部材5が径方向へ変位可能に支持されるため、シート部材5に作用する「内径方向力Fy」を小さくでき、ボール面4aとシート面5aに生じるコジリを弱くできる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ボール弁体の回動変位によって、流体通路の開閉、あるいは流体通路の通路面積を可変させるボール弁型バルブ装置に関し、例えば、エンジン(燃料の燃焼により動力を発生させる内燃機関)の排出した排気ガスの一部を吸気通路に戻すEGRバルブ等に用いて好適な技術に関する。
(従来技術)
ボール弁型バルブ装置の従来技術を、図3を参照して説明する。なお、後述する[発明を実施するための形態]および[実施例]と同一機能物には、同一符号を付すものである。
ボール弁型バルブ装置は、内部に流体通路2を形成するバルブハウジング3と、球面の一部で構成されたボール面4a(回動側のシート面)を有して流体通路2内で回動駆動されるボール弁体4と、このボール弁体4より流体上流側の流体通路2内に配置され、ボール面4aと曲率が一致するリング状のシート面5a(非回動側のシート面:座面)を有する円環状のシート部材5とを備え、「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」とが環状に当接して流体通路2を閉塞する。
ボール弁型バルブ装置の従来技術を、図3を参照して説明する。なお、後述する[発明を実施するための形態]および[実施例]と同一機能物には、同一符号を付すものである。
ボール弁型バルブ装置は、内部に流体通路2を形成するバルブハウジング3と、球面の一部で構成されたボール面4a(回動側のシート面)を有して流体通路2内で回動駆動されるボール弁体4と、このボール弁体4より流体上流側の流体通路2内に配置され、ボール面4aと曲率が一致するリング状のシート面5a(非回動側のシート面:座面)を有する円環状のシート部材5とを備え、「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」とが環状に当接して流体通路2を閉塞する。
バルブハウジング3は、シート部材5の流体上流側においてシート部材5の流体上流側への移動を阻止する上流側固定部6(突起や段差など)と、シート部材5の流体下流側においてシート部材5の流体下流側への移動を阻止する下流側固定部7(突起や段差など)とを備える。
そして、流体の流れ方向に沿う上流側固定部6と下流側固定部7との間の寸法をL1、 流体の流れ方向に沿うシート部材5の長さ寸法をL2とした場合に、
L1>L2の関係に設けられている。
即ち、バルブハウジング3内において、シート部材5は、流体の流れ方向に沿う「面圧発生クリアランスα」を介してフローティング支持されている。
そして、下流側固定部7とシート部材5との間には、シート部材5をボール弁体4に向けて押し付けるOリング(以下、面圧発生用OリングJ1)が配置され、「閉弁時におけるシール性の確保」を図るように設けられている(例えば、特許文献1参照)。
そして、流体の流れ方向に沿う上流側固定部6と下流側固定部7との間の寸法をL1、 流体の流れ方向に沿うシート部材5の長さ寸法をL2とした場合に、
L1>L2の関係に設けられている。
即ち、バルブハウジング3内において、シート部材5は、流体の流れ方向に沿う「面圧発生クリアランスα」を介してフローティング支持されている。
そして、下流側固定部7とシート部材5との間には、シート部材5をボール弁体4に向けて押し付けるOリング(以下、面圧発生用OリングJ1)が配置され、「閉弁時におけるシール性の確保」を図るように設けられている(例えば、特許文献1参照)。
一方、この特許文献1に開示されるボール弁型バルブ装置は、
シート部材5が配置される部位における流体通路2の内径寸法をR1、
シート部材5の外径寸法をR2とした場合に、
R1>R2の関係に設けられている。
即ち、流体通路2の内壁に対し、シート部材5は、「調芯用クリアランスβ」を介してフローティング支持されている。
そして、シート部材5と流体通路2の内壁との間には、バルブハウジング3に対して摺動可能なOリング(以下、径方向支持用OリングJ2)が介在され、この径方向支持用OリングJ2の弾性変形によりシート部材5が径方向へ変位可能に支持されている。
シート部材5が配置される部位における流体通路2の内径寸法をR1、
シート部材5の外径寸法をR2とした場合に、
R1>R2の関係に設けられている。
即ち、流体通路2の内壁に対し、シート部材5は、「調芯用クリアランスβ」を介してフローティング支持されている。
そして、シート部材5と流体通路2の内壁との間には、バルブハウジング3に対して摺動可能なOリング(以下、径方向支持用OリングJ2)が介在され、この径方向支持用OリングJ2の弾性変形によりシート部材5が径方向へ変位可能に支持されている。
このように、シート部材5が径方向支持用OリングJ2を介して径方向へ変位可能に支持されることと、上述した面圧発生用OリングJ1によってシート部材5がボール弁体4に押し付けられることにより、閉弁時において「シート部材5のシート面5a」が「ボール弁体4のボール面4a」に調芯される。
このため、製造上の誤差等によりボール弁体4とシート部材5に少量の軸ズレが発生しても、上述した「調芯作用」により軸ズレが吸収されて、閉弁時においてシート面5aとボール面4aとを確実に一致させることができ、全閉時における流体の漏れを確実に防ぐことができる。
このため、製造上の誤差等によりボール弁体4とシート部材5に少量の軸ズレが発生しても、上述した「調芯作用」により軸ズレが吸収されて、閉弁時においてシート面5aとボール面4aとを確実に一致させることができ、全閉時における流体の漏れを確実に防ぐことができる。
(第1の問題点)
しかしながら、従来のボール弁型バルブ装置では、流体に含まれる異物(例えば、EGRバルブの場合ではデポジット等)が「面圧発生クリアランスα」や「調芯用クリアランスβ」に入り込み、異物が「面圧発生クリアランスα」や「調芯用クリアランスβ」を埋めて、シート部材5が「流体の流れ方向」や「径方向(流体の流れ方向に対して直交する方向)」へ移動できなくなる懸念がある。
しかしながら、従来のボール弁型バルブ装置では、流体に含まれる異物(例えば、EGRバルブの場合ではデポジット等)が「面圧発生クリアランスα」や「調芯用クリアランスβ」に入り込み、異物が「面圧発生クリアランスα」や「調芯用クリアランスβ」を埋めて、シート部材5が「流体の流れ方向」や「径方向(流体の流れ方向に対して直交する方向)」へ移動できなくなる懸念がある。
そして、シート部材5が「流体の流れ方向」へ移動できなくなると、シート面5aをボール面4aに向けて押し付ける「面圧発生作用」が低下する不具合が生じてしまい、結果的にシール性が低下する懸念がある。
また、シート部材5が「径方向」へ移動できなくなると、上述した「調芯作用」による軸ズレの吸収ができなくなってしまい、結果的にシール性が低下する懸念がある。
また、シート部材5が「径方向」へ移動できなくなると、上述した「調芯作用」による軸ズレの吸収ができなくなってしまい、結果的にシール性が低下する懸念がある。
(第2の問題点)
一方、調芯用クリアランスβに異物が溜まっていない状態(正常状態)であっても、シート部材5は、シート部材5と流体通路2の間で圧縮配置される弾性力の大きな径方向支持用OリングJ2を介して流体通路2の内壁の内側へ向けて支持される。この径方向支持用OリングJ2によって、シート部材5には、内径方向へ向かう大きな力(荷重反力:以下、内径方向力Fyと称す)が作用する。
この「内径方向力Fy」が大きいと、シート部材5は径方向の変位に抗する力が大きくなり、「調芯作用」が得られ難くなる。
一方、調芯用クリアランスβに異物が溜まっていない状態(正常状態)であっても、シート部材5は、シート部材5と流体通路2の間で圧縮配置される弾性力の大きな径方向支持用OリングJ2を介して流体通路2の内壁の内側へ向けて支持される。この径方向支持用OリングJ2によって、シート部材5には、内径方向へ向かう大きな力(荷重反力:以下、内径方向力Fyと称す)が作用する。
この「内径方向力Fy」が大きいと、シート部材5は径方向の変位に抗する力が大きくなり、「調芯作用」が得られ難くなる。
また、「内径方向力Fy」が大きいと、「内径方向力Fy」と「面圧発生手段によってシート部材5をボール弁体4に向けて付勢する力(以下、面圧発生力Fxと称す)」とが「ぶつかる力」が大きくなる。即ち、「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」との面圧が大きくなってしまう。その結果、ボール弁体4の回動時に「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」に強いコジリが作用することになり、閉弁時のシール性が低下する懸念がある。
あるいは、ボール弁体4の回動時に「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」に強いコジリが作用することにより、長期の使用によってボール弁体4とシート部材5との接触部分に局部的な摩耗が発生する可能性があり、全閉時に摩耗箇所から流体が漏れる懸念が生じる。
あるいは、ボール弁体4の回動時に「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」に強いコジリが作用することにより、長期の使用によってボール弁体4とシート部材5との接触部分に局部的な摩耗が発生する可能性があり、全閉時に摩耗箇所から流体が漏れる懸念が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、
(i)「面圧発生クリアランス」および「調芯用クリアランス」に異物が入り込む不具合を回避するとともに、
(ii)「内径方向力Fy」を小さくすることのできるボール弁型バルブ装置の提供にある。
(i)「面圧発生クリアランス」および「調芯用クリアランス」に異物が入り込む不具合を回避するとともに、
(ii)「内径方向力Fy」を小さくすることのできるボール弁型バルブ装置の提供にある。
〔請求項1の手段〕
請求項1の手段を採用するボール弁型バルブ装置は、シート部材の流体上流側および流体下流側より、シート部材に挿し入れられた上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材によって、「面圧発生クリアランス」および「調芯用クリアランス」の上流側および下流側が閉塞され、流体に混入する異物が「面圧発生クリアランス」および「調芯用クリアランス」に侵入しない。
請求項1の手段を採用するボール弁型バルブ装置は、シート部材の流体上流側および流体下流側より、シート部材に挿し入れられた上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材によって、「面圧発生クリアランス」および「調芯用クリアランス」の上流側および下流側が閉塞され、流体に混入する異物が「面圧発生クリアランス」および「調芯用クリアランス」に侵入しない。
これにより、異物によってシート部材が「流体の流れ方向」へ移動できなくなる不具合を回避することができ、長期にわたり、シート面をボール面に向けて押し付ける「面圧発生作用」を得ることができる。
また、異物によりシート部材が「径方向」へ移動できなくなる不具合を回避することができ、長期にわたり、ボール弁体とシート部材の「調芯作用」を得ることができる。
即ち、全閉時における流体の漏れを長期にわたって防ぐことができ、高い信頼性を得ることができる。
また、異物によりシート部材が「径方向」へ移動できなくなる不具合を回避することができ、長期にわたり、ボール弁体とシート部材の「調芯作用」を得ることができる。
即ち、全閉時における流体の漏れを長期にわたって防ぐことができ、高い信頼性を得ることができる。
一方、シート部材は、シート部材の流体上流側および流体下流側より挿し入れられた可撓変形可能な上流側筒状シール部材と下流側筒状シール部材によって径方向へ変位可能に支持されるものである。
ここで、上流側筒状シール部材と下流側筒状シール部材の柔らかさ(柔軟性)は、設定の自由度が大きい。このため、上流側筒状シール部材と下流側筒状シール部材の柔軟性を柔らかく設定することで、シート部材に作用する「内径方向力Fy」を小さくすることができる。
ここで、上流側筒状シール部材と下流側筒状シール部材の柔らかさ(柔軟性)は、設定の自由度が大きい。このため、上流側筒状シール部材と下流側筒状シール部材の柔軟性を柔らかく設定することで、シート部材に作用する「内径方向力Fy」を小さくすることができる。
このように、「内径方向力Fy」を小さくすることにより、シート部材が容易に径方向へ変位できるため、「調芯作用」を容易に得ることができる。
また、「内径方向力Fy」を小さくすることにより、「ボール弁体のボール面」と「シート部材のシート面」との面圧を小さくできる。その結果、ボール弁体の回動時に「ボール弁体のボール面」と「シート部材のシート面」に生じるコジリを弱くすることができ、閉弁時にシール性が低下する不具合を回避することができる。
さらに、ボール弁体の回動時に「ボール弁体のボール面」と「シート部材のシート面」に生じるコジリを弱くすることにより、長期に使用されてもボール弁体とシート部材との接触部分に局部的な摩耗が発生する不具合を抑えることができ、長期にわたって高い信頼性を得ることができる。
また、「内径方向力Fy」を小さくすることにより、「ボール弁体のボール面」と「シート部材のシート面」との面圧を小さくできる。その結果、ボール弁体の回動時に「ボール弁体のボール面」と「シート部材のシート面」に生じるコジリを弱くすることができ、閉弁時にシール性が低下する不具合を回避することができる。
さらに、ボール弁体の回動時に「ボール弁体のボール面」と「シート部材のシート面」に生じるコジリを弱くすることにより、長期に使用されてもボール弁体とシート部材との接触部分に局部的な摩耗が発生する不具合を抑えることができ、長期にわたって高い信頼性を得ることができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2の手段を採用するボール弁型バルブ装置は、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材が、可撓変形可能な樹脂部材によって設けられる。そして、この樹脂部材(上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材)の変形によって、シート部材が流体通路の内壁に対して径方向へ変位可能に支持される。
このように、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材が、可撓変形可能な樹脂部材によって設けられるため、流体圧力の上昇により、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材が径方向外側へ広がる。これにより、(i)「上流側筒状シール部材の外周面」が「シート部材の上流側内周壁」に強く押し付けられるセルフシールの作用と、(ii)「下流側筒状シール部材の外周面」が「シート部材の下流側内周壁」に強く押し付けられるセルフシールの作用とが得られる。
この結果、流体に混入する異物が「面圧発生クリアランス」および「調芯用クリアランス」に侵入する不具合を、上記セルフシールを利用して防ぐことができる。
請求項2の手段を採用するボール弁型バルブ装置は、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材が、可撓変形可能な樹脂部材によって設けられる。そして、この樹脂部材(上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材)の変形によって、シート部材が流体通路の内壁に対して径方向へ変位可能に支持される。
このように、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材が、可撓変形可能な樹脂部材によって設けられるため、流体圧力の上昇により、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材が径方向外側へ広がる。これにより、(i)「上流側筒状シール部材の外周面」が「シート部材の上流側内周壁」に強く押し付けられるセルフシールの作用と、(ii)「下流側筒状シール部材の外周面」が「シート部材の下流側内周壁」に強く押し付けられるセルフシールの作用とが得られる。
この結果、流体に混入する異物が「面圧発生クリアランス」および「調芯用クリアランス」に侵入する不具合を、上記セルフシールを利用して防ぐことができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3の手段を採用するボール弁型バルブ装置は、エンジンの排気ガスを吸気側へ戻すEGRバルブであり、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材を成す樹脂部材をフッ素系ゴムで設けるものである。
このように、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材を成す樹脂部材としてフッ素系ゴムを用いることにより、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材がEGRガスの高温に耐えることができる。
請求項3の手段を採用するボール弁型バルブ装置は、エンジンの排気ガスを吸気側へ戻すEGRバルブであり、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材を成す樹脂部材をフッ素系ゴムで設けるものである。
このように、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材を成す樹脂部材としてフッ素系ゴムを用いることにより、上流側筒状シール部材および下流側筒状シール部材がEGRガスの高温に耐えることができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4の手段を採用するボール弁型バルブ装置は、流体の流れ方向を逆にして用いられるものである。
このように、流体の上流側と下流側とを逆転させて用いても、上記請求項1〜3のいずれかの効果を得ることができる。
請求項4の手段を採用するボール弁型バルブ装置は、流体の流れ方向を逆にして用いられるものである。
このように、流体の上流側と下流側とを逆転させて用いても、上記請求項1〜3のいずれかの効果を得ることができる。
図面を参照して本発明の具体的な一例を説明する。
EGRバルブ1(ボール弁型バルブ装置の一例)は、エンジンの排気通路と吸気通路を連通して、排気ガスをEGRガスとして通過可能なEGR流路2(流体通路の一例)を内部に形成するバルブハウジング3と、球面の一部で構成されて外側へ膨出するボール面4aを有し、EGR流路2内で回動駆動されるボール弁体4と、このボール弁体4よりEGRガス上流側のEGR流路2内に配置され、球面の一部で構成されてボール面4aと曲率が一致して凹むシート面5aを有する円環状のシート部材5とを備え、「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」とが環状に当接してEGR流路2を閉塞するものである。
EGRバルブ1(ボール弁型バルブ装置の一例)は、エンジンの排気通路と吸気通路を連通して、排気ガスをEGRガスとして通過可能なEGR流路2(流体通路の一例)を内部に形成するバルブハウジング3と、球面の一部で構成されて外側へ膨出するボール面4aを有し、EGR流路2内で回動駆動されるボール弁体4と、このボール弁体4よりEGRガス上流側のEGR流路2内に配置され、球面の一部で構成されてボール面4aと曲率が一致して凹むシート面5aを有する円環状のシート部材5とを備え、「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」とが環状に当接してEGR流路2を閉塞するものである。
バルブハウジング3には、シート部材5のEGRガス上流側においてシート部材5のEGRガス上流側への移動を阻止する上流側固定部6、およびシート部材5のEGRガス下流側においてシート部材5のEGRガス下流側への移動を阻止する下流側固定部7が設けられる。
EGRガスの流れ方向に沿う上流側固定部6と下流側固定部7との間の寸法をL1、
EGRガスの流れ方向に沿うシート部材5の長さ寸法をL2とした場合に、
L1>L2の関係に設けられる。
そして、上流側固定部6とシート部材5の間には、シート部材5をボール弁体4に向けて付勢する面圧発生手段8が設けられる。
EGRガスの流れ方向に沿う上流側固定部6と下流側固定部7との間の寸法をL1、
EGRガスの流れ方向に沿うシート部材5の長さ寸法をL2とした場合に、
L1>L2の関係に設けられる。
そして、上流側固定部6とシート部材5の間には、シート部材5をボール弁体4に向けて付勢する面圧発生手段8が設けられる。
シート部材5が配置される部位におけるEGR流路2の内径寸法をR1、
シート部材5の外径寸法をR2とした場合に、
R1>R2の関係に設けられる。
シート部材5の外径寸法をR2とした場合に、
R1>R2の関係に設けられる。
そして、上流側固定部6の内周縁には、筒状を呈し、可撓変形可能なフッ素系ゴムよりなる上流側筒状シール部材9が固定される。この上流側筒状シール部材9のEGRガス上流側は、上流側固定部6の内周縁と全周に亘ってシールされる。上流側筒状シール部材9のEGRガス下流側は、シート部材5の上流側内周壁5b内に挿し入れられて、この挿し入れられた部分が上流側内周壁5bに全周に亘って当接する。
さらに、下流側固定部7の内周縁には、筒状を呈し、可撓変形可能なフッ素系ゴムよりなる下流側筒状シール部材10が固定される。この下流側筒状シール部材10のEGRガス下流側は、下流側固定部7の内周縁と全周に亘ってシールされる。下流側筒状シール部材10のEGRガス上流側は、シート面5aの外周側に形成されたシート部材5の下流側内周壁5c内に挿し入れられ、この挿し入れられた部分が下流側内周壁5cに全周に亘って当接する。
次に、本発明を車両エンジンに搭載されるEGR装置のEGRバルブ1に適用した実施例1を、図1、図2を参照して説明する。なお、以下の実施例において、上記[発明を実施するための形態]と同一符号は、同一機能物を示すものである。
〔EGR装置の説明〕
EGR装置は、エンジンの排出した排気ガスの一部をEGRガスとしてエンジンの吸気側に戻すことで、吸気の一部に不燃ガスであるEGRガスを混入させてエンジン燃焼室の燃焼温度を抑え、効果的に窒素酸化物(NOx)の発生を抑える周知の技術である。
EGR装置は、排気通路を流れる排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路へ戻すEGR流路2と、このEGR流路2の開度調整を行なうEGRバルブ1とを少なくとも備え、このEGRバルブ1が車両の走行状態に応じてECU(エンジン・コントロール・ユニットの略)によって開度制御される。
EGR装置は、エンジンの排出した排気ガスの一部をEGRガスとしてエンジンの吸気側に戻すことで、吸気の一部に不燃ガスであるEGRガスを混入させてエンジン燃焼室の燃焼温度を抑え、効果的に窒素酸化物(NOx)の発生を抑える周知の技術である。
EGR装置は、排気通路を流れる排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路へ戻すEGR流路2と、このEGR流路2の開度調整を行なうEGRバルブ1とを少なくとも備え、このEGRバルブ1が車両の走行状態に応じてECU(エンジン・コントロール・ユニットの略)によって開度制御される。
なお、本発明が適用されるEGRバルブ1は、吸気通路における高負圧発生範囲(スロットルバルブの吸気下流側)へEGRガスを戻す高圧EGR装置に搭載される高圧EGRバルブであっても良いし、吸気通路における低負圧発生範囲(スロットルバルブの吸気上流側:例えばターボチャージャ搭載車両であればコンプレッサの吸気上流側)へEGRガスを戻す低圧EGR装置に搭載される低圧EGRバルブであっても良い。
次に、図1を参照して、EGRバルブ1の全体構造を説明する。
なお、以下では、図1の図示上側を上、図示下側を下と称して説明するが、この上下は実施例の説明のための方向であり、限定されるものではない。
また、以下では、EGRバルブ1におけるEGRガスの上流側のEGR流路2に、EGRガスの温度を冷却するEGRクーラが設けられ、EGRバルブ1には温度が下げられたEGRガスが供給されることを前提に部材の材質を説明するが、これらの材質も一例であって限定されるものではない。
なお、以下では、図1の図示上側を上、図示下側を下と称して説明するが、この上下は実施例の説明のための方向であり、限定されるものではない。
また、以下では、EGRバルブ1におけるEGRガスの上流側のEGR流路2に、EGRガスの温度を冷却するEGRクーラが設けられ、EGRバルブ1には温度が下げられたEGRガスが供給されることを前提に部材の材質を説明するが、これらの材質も一例であって限定されるものではない。
EGRバルブ1は、内部にEGR流路2を形成するバルブハウジング3、EGR流路2中に配置されるボール弁体4およびシート部材5、このシート部材5に作用する面圧発生手段8、シート部材5をフローティング支持するための上流側筒状シール部材9および下流側筒状シール部材10を備えるとともに、ボール弁体4が固定されるシャフト11、バルブハウジング3の外部よりシャフト11を介してボール弁体4を回動駆動する電動アクチュエータ12、シャフト11を介してボール弁体4の回転角度(EGRバルブ1の角度)を検出する回転センサ13を備える。
以下において、上記構成を順次説明する。
以下において、上記構成を順次説明する。
バルブハウジング3は、例えばアルミニウム合金によって形成され、ダイキャスト成形技術等によって設けられるものであり、バルブハウジング3の内部には、図1の左右方向に貫通したEGR流路2が形成されている。
なお、EGRガスが流れるEGR流路2の内壁に、耐熱性、耐腐食性に優れた部材(例えば、ステンレス鋼等)を配置するものであっても良い。
なお、EGRガスが流れるEGR流路2の内壁に、耐熱性、耐腐食性に優れた部材(例えば、ステンレス鋼等)を配置するものであっても良い。
ボール弁体4は、シート部材5の開口部(シート部材5の内側)の開閉および開度調整を行なうことで、EGR流路2の通路面積を可変させて、吸気通路へ戻されるEGRガス量の調整を行なう弁体である。
このボール弁体4は、シート部材5の開口部の開閉および開度調整を行なう円板部の他に、シャフト11の側面に固定される脚部を備えている。そして、EGRガスの上流側から脚部を貫通挿入したネジ14をシャフト11に締結することで、ボール弁体4がシャフト11の側面に固定されるものである。
このボール弁体4は、シート部材5の開口部の開閉および開度調整を行なう円板部の他に、シャフト11の側面に固定される脚部を備えている。そして、EGRガスの上流側から脚部を貫通挿入したネジ14をシャフト11に締結することで、ボール弁体4がシャフト11の側面に固定されるものである。
ボール弁体4は、例えば、ステンレスなど耐腐食性および耐摩耗性に優れた金属によって設けられる。なお、ボール弁体4の材質は限定されるものではなく、例えば、耐熱性、耐腐食性および耐摩耗性に優れた硬質の樹脂材料によって設けるものであっても良い。
ボール弁体4の外周縁は、外側へ膨出する球面の一部で構成されたボール面4aとして設けられている。
なお、この実施例では、図2に示すように、「ボール面4aの中心(ボール面4aを成す球面の中心点)」と「シャフト11の軸芯」とが一致せずに偏心する例を示すが、図2とは異なり、「ボール面4aの中心」と「シャフト11の軸芯」とが一致するものであっても良い。
ボール弁体4の外周縁は、外側へ膨出する球面の一部で構成されたボール面4aとして設けられている。
なお、この実施例では、図2に示すように、「ボール面4aの中心(ボール面4aを成す球面の中心点)」と「シャフト11の軸芯」とが一致せずに偏心する例を示すが、図2とは異なり、「ボール面4aの中心」と「シャフト11の軸芯」とが一致するものであっても良い。
シート部材5は、EGRガスの流れ方向(図1の左右方向)に短い略円筒体形状を呈し、ボール弁体4よりEGRガス上流側のEGR流路2の内部に配置されている。
このシート部材5は、例えば、耐熱性、耐腐食性および耐摩耗性に優れた硬質の樹脂材料(例えば、フッ素系樹脂、ナイロン系樹脂等)によって設けられている。なお、シート部材5の材質は限定されるものではなく、例えば、ステンレスなど耐腐食性および耐摩耗性に優れた金属によって設けるものであっても良い。
このシート部材5は、例えば、耐熱性、耐腐食性および耐摩耗性に優れた硬質の樹脂材料(例えば、フッ素系樹脂、ナイロン系樹脂等)によって設けられている。なお、シート部材5の材質は限定されるものではなく、例えば、ステンレスなど耐腐食性および耐摩耗性に優れた金属によって設けるものであっても良い。
シート部材5におけるEGRガスの下流側の開口は、上述したボール弁体4によって開閉されるものであり、ボール弁体4が当接する箇所には、閉弁時にボール弁体4のボール面4aと全周に亘って当接するリング状のシート面5aが形成されている。
このシート面5aは、凹む球面の一部で構成された環状弁座であり、シート面5aの球面は、ボール面4aの球面と曲率が一致するものである。具体的に、シート面5aの中心(シート面5aを成す球面の中心点)は、シート部材5よりEGRガス下流側で、且つシート部材5を成す筒体の中心軸の延長上に設けられるものである。
このシート面5aは、凹む球面の一部で構成された環状弁座であり、シート面5aの球面は、ボール面4aの球面と曲率が一致するものである。具体的に、シート面5aの中心(シート面5aを成す球面の中心点)は、シート部材5よりEGRガス下流側で、且つシート部材5を成す筒体の中心軸の延長上に設けられるものである。
シャフト11は、ボール弁体4をEGR流路2中において回転可能に支持する円柱棒状体であり、EGR流路2に対して直交する方向(図1の上下方向)に伸びて配置され、EGR流路2の上下に配置された軸受15によってバルブハウジング3に対して回転自在に支持されている。
なお、図1では、上側の軸受15の具体例として転がりベアリング(具体的には、ボールベアリング)を用い、下側の軸受15の具体例として転がり滑りリング(具体的には、メタルベアリング)を用いるが、図1に示すベアリングの使用例は一例であって限定されるものではない。
なお、図1では、上側の軸受15の具体例として転がりベアリング(具体的には、ボールベアリング)を用い、下側の軸受15の具体例として転がり滑りリング(具体的には、メタルベアリング)を用いるが、図1に示すベアリングの使用例は一例であって限定されるものではない。
電動アクチュエータ12は、バルブハウジング3と、このバルブハウジング3の上部に固定されるカバー16との間によって形成される空間内に配置されて、シャフト11を回転駆動するものであり、通電により回転動力を発生する周知の電動モータと、この電動モータの出力トルクを増大させる減速機構とからなる。
電動モータは、例えば、通電量に応じた回転角度制御が可能なDCモータを用いたものであるが、電動モータの種類は限定されるものではない。
減速機構は、複数のギヤを組み合わせて、電動モータの回転を減速してシャフト11に伝達するものであり、最終ギヤ17の回転中心部においてシャフト11の上端と固定されている。
電動モータは、例えば、通電量に応じた回転角度制御が可能なDCモータを用いたものであるが、電動モータの種類は限定されるものではない。
減速機構は、複数のギヤを組み合わせて、電動モータの回転を減速してシャフト11に伝達するものであり、最終ギヤ17の回転中心部においてシャフト11の上端と固定されている。
なお、この実施例では、電動アクチュエータ12の一例として減速機構を用いる例を示すが、電動モータによって直接シャフト11を駆動するダイレクト駆動タイプであっても良い。
また、図1において、最終ギヤ17とバルブハウジング3との間に設けられた符号18は、ボール弁体4およびシャフト11を閉弁位置(初期位置:開度0)に戻すリターンスプリングである。
また、図1において、最終ギヤ17とバルブハウジング3との間に設けられた符号18は、ボール弁体4およびシャフト11を閉弁位置(初期位置:開度0)に戻すリターンスプリングである。
回転センサ13は、シャフト11およびボール弁体4の開度を検出してECUに出力するもので、ECUは運転状態に応じて算出された目標開度と、回転センサ13によって検出される実開度とが一致するように、電動モータの通電値をフィードバック制御するものである。
回転センサ13として、この実施例では非接触型センサを用いている。具体的に、この回転センサ13は、最終ギヤ17(シャフト11と一体に回転する回転体)に組付けられる磁束発生手段19(永久磁石等を用いたもの)と、この磁束発生手段19の内側に配置されて通過磁束に応じた出力信号を発生するホールIC20とからなり、このホールIC20はカバー16(固定部材)によって支持されている。
回転センサ13として、この実施例では非接触型センサを用いている。具体的に、この回転センサ13は、最終ギヤ17(シャフト11と一体に回転する回転体)に組付けられる磁束発生手段19(永久磁石等を用いたもの)と、この磁束発生手段19の内側に配置されて通過磁束に応じた出力信号を発生するホールIC20とからなり、このホールIC20はカバー16(固定部材)によって支持されている。
なお、回転センサ13は、上記において説明したものに限定されるものではなく、接触式のポテンショメータなど、他の構造のものを用いても良い。また、回転センサ13を用いるEGRバルブ1に限定されるものではなく、回転センサ13を用いずに、ECUがシャフト11およびボール弁体4の開度をフィードフォワード制御するEGRバルブ1に本発明を適用しても良い。
〔実施例1の特徴技術〕
シート部材5は、EGRガスの流れ方向(図1の左右方向)および径方向(EGRガスの流れ方向に対して直交する方向)に対して所定範囲内で移動可能にフローティング支持されている。
シート部材5は、EGRガスの流れ方向(図1の左右方向)および径方向(EGRガスの流れ方向に対して直交する方向)に対して所定範囲内で移動可能にフローティング支持されている。
(EGRガスの流れ方向に沿うシート部材5のフローティング支持構造)
先ず、バルブハウジング3内において、シート部材5を、EGRガスの流れ方向に沿って所定範囲内で移動可能に支持するための「面圧発生クリアランスα」について説明する。
バルブハウジング3には、シート部材5のEGRガス上流側に設けられて面圧発生手段8におけるEGRガス上流側を支持する上流側固定部6と、シート部材5のEGRガス下流側に設けられてシート部材5のEGRガス下流側への移動を阻止する下流側固定部7とが設けられている。
先ず、バルブハウジング3内において、シート部材5を、EGRガスの流れ方向に沿って所定範囲内で移動可能に支持するための「面圧発生クリアランスα」について説明する。
バルブハウジング3には、シート部材5のEGRガス上流側に設けられて面圧発生手段8におけるEGRガス上流側を支持する上流側固定部6と、シート部材5のEGRガス下流側に設けられてシート部材5のEGRガス下流側への移動を阻止する下流側固定部7とが設けられている。
なお、この実施例では、上流側固定部6と下流側固定部7の両方を、バルブハウジング3に対して後付けする例を示すが、この実施例とは異なり、上流側固定部6または下流側固定部7の一方をバルブハウジング3と一体に設け、シート部材5および面圧発生手段8をEGR流路2内に挿入配置した後、上流側固定部6または下流側固定部7の他方をバルブハウジング3に後付けするものであっても良い。
上流側固定部6は、面圧発生手段8のEGRガスの上流端部が当接する金属リング(例えば、アルミニウム等)であり、シート部材5のEGRガス上流側よりEGR流路2内に圧入された後、バルブハウジング3の一部をカシメ変形(塑性変形)させて、EGR流路2内に固定されるものである。
なお、上流側固定部6の内径寸法は、図1に示すように、シート部材5の内径寸法よりも僅かに大きく設けられている。
なお、上流側固定部6の内径寸法は、図1に示すように、シート部材5の内径寸法よりも僅かに大きく設けられている。
下流側固定部7は、ボール弁体4が開弁してボール弁体4とシート部材5とが当接していない状態であっても、シート部材5が所定位置よりEGRガス下流側へ移動するのを阻止する金属リング(例えば、アルミニウム等)であり、シート部材5のEGRガス上流側よりEGR流路2内に圧入された後、バルブハウジング3の一部をカシメ変形(塑性変形)させて、EGR流路2内に固定されるものである。
なお、下流側固定部7の内径寸法は、図1に示すように、ボール弁体4の外径寸法よりも所定量だけ大きく設けられている。
なお、下流側固定部7の内径寸法は、図1に示すように、ボール弁体4の外径寸法よりも所定量だけ大きく設けられている。
EGRガスの流れ方向に沿う上流側固定部6と下流側固定部7との間の寸法をL1、
EGRガスの流れ方向に沿うシート部材5の長さ寸法をL2とした場合に、
L1>L2の関係となるように設けられている。
これにより、シート部材5は、EGRガスの流れ方向に沿う「面圧発生クリアランスα」を介してフローティング支持される。
EGRガスの流れ方向に沿うシート部材5の長さ寸法をL2とした場合に、
L1>L2の関係となるように設けられている。
これにより、シート部材5は、EGRガスの流れ方向に沿う「面圧発生クリアランスα」を介してフローティング支持される。
シート部材5と上流側固定部6の間には、シート部材5をボール弁体4に向けて付勢する面圧発生手段8が配置されている。
この面圧発生手段8は、シート部材5にEGRガスの下流側に向かう付勢力を与えて、閉弁時にシート面5aをボール面4aに向けて押し付けるものであり、閉弁時におけるセット荷重の設定を行なうものである。
具体的に面圧発生手段8は、リング形状を呈した金属製のウェーブワッシャ(図1参照)、皿バネ、あるいは圧縮コイルスプリング(図2参照)であり、上流側固定部6とシート部材5との間で圧縮された状態で装着されている。
この面圧発生手段8は、シート部材5にEGRガスの下流側に向かう付勢力を与えて、閉弁時にシート面5aをボール面4aに向けて押し付けるものであり、閉弁時におけるセット荷重の設定を行なうものである。
具体的に面圧発生手段8は、リング形状を呈した金属製のウェーブワッシャ(図1参照)、皿バネ、あるいは圧縮コイルスプリング(図2参照)であり、上流側固定部6とシート部材5との間で圧縮された状態で装着されている。
(シート部材5の径方向のフローティング支持構造)
次に、バルブハウジング3内において、シート部材5を、EGR流路2の径方向へ所定範囲内で移動可能に支持する「調芯用クリアランスβ」について説明する。
シート部材5の最大の外径寸法は、シート部材5を収容する部位におけるEGR流路2の内壁より小径に設けられており、シート部材5とバルブハウジング3の内壁との径方向間には調芯用クリアランスβが設けられている。
次に、バルブハウジング3内において、シート部材5を、EGR流路2の径方向へ所定範囲内で移動可能に支持する「調芯用クリアランスβ」について説明する。
シート部材5の最大の外径寸法は、シート部材5を収容する部位におけるEGR流路2の内壁より小径に設けられており、シート部材5とバルブハウジング3の内壁との径方向間には調芯用クリアランスβが設けられている。
具体的には、シート部材5が配置される部位のEGR流路2の内径寸法をR1、
シート部材5の外径寸法をR2とした場合に、
R1>R2の関係に設けられている。
これにより、シート部材5は、EGR流路2の径方向へ「調芯用クリアランスβ」を介してフローティング支持される。
シート部材5の外径寸法をR2とした場合に、
R1>R2の関係に設けられている。
これにより、シート部材5は、EGR流路2の径方向へ「調芯用クリアランスβ」を介してフローティング支持される。
(上流側筒状シール部材9の説明)
上流側固定部6の内周縁には、筒状を呈して可撓変形可能な上流側筒状シール部材9が固定配置されている。
この上流側筒状シール部材9のEGRガス上流側は、上流側固定部6の内周縁と全周に亘ってシールされている。具体的に、上流側筒状シール部材9のEGRガス上流側は、上流側固定部6の内周縁と全周に亘って接着固定されており、上流側筒状シール部材9と上流側固定部6との接合部が全周に亘って閉塞されている。
上流側固定部6の内周縁には、筒状を呈して可撓変形可能な上流側筒状シール部材9が固定配置されている。
この上流側筒状シール部材9のEGRガス上流側は、上流側固定部6の内周縁と全周に亘ってシールされている。具体的に、上流側筒状シール部材9のEGRガス上流側は、上流側固定部6の内周縁と全周に亘って接着固定されており、上流側筒状シール部材9と上流側固定部6との接合部が全周に亘って閉塞されている。
上流側筒状シール部材9のEGRガス下流側は、シート部材5の上流側内周壁5b内に挿し入れられて、この挿し入れられた部分が上流側内周壁5bに全周に亘って当接し、上流側筒状シール部材9とシート部材5との当接部が全周に亘ってシールされる。
具体的に、上流側筒状シール部材9のEGRガス下流側には、外周方向へ全周に亘って膨出する上流側環状リップ部9aが形成されている。
そして、上流側環状リップ部9aが挿し入れられる上流側内周壁5bの内径寸法をR3、
上流側環状リップ部9aの外径寸法をR4とした場合に、
R3≦R4の関係に設けられている。
これにより、シート部材5のEGRガス上流側に挿し入れられた上流側環状リップ部9aの復元力により、上流側筒状シール部材9とシート部材5との当接部が全周に亘ってシールされる。
具体的に、上流側筒状シール部材9のEGRガス下流側には、外周方向へ全周に亘って膨出する上流側環状リップ部9aが形成されている。
そして、上流側環状リップ部9aが挿し入れられる上流側内周壁5bの内径寸法をR3、
上流側環状リップ部9aの外径寸法をR4とした場合に、
R3≦R4の関係に設けられている。
これにより、シート部材5のEGRガス上流側に挿し入れられた上流側環状リップ部9aの復元力により、上流側筒状シール部材9とシート部材5との当接部が全周に亘ってシールされる。
上流側筒状シール部材9は、可撓変形可能な樹脂部材によって、可撓変形可能な厚み(薄さ)に設けられるものであり、具体的には耐熱性、耐腐食性に優れて柔軟性を有するフッ素系ゴムによって設けられている。
このように、上流側筒状シール部材9が、フッ素系ゴムによって可撓変形可能に設けられることにより、EGRガスの圧力によって上流側筒状シール部材9が径方向外側へ広がる。これにより、「上流側筒状シール部材9の外周面(具体的には、上流側環状リップ部9aの外周面)」が「シート部材5の上流側内周壁5b」に強く押し付けられるセルフシールの作用が得られる。
また、上流側筒状シール部材9が、可撓変形可能なフッ素系ゴムによって設けられるため、長期にわたってEGRガスの高温に耐えることができる。
このように、上流側筒状シール部材9が、フッ素系ゴムによって可撓変形可能に設けられることにより、EGRガスの圧力によって上流側筒状シール部材9が径方向外側へ広がる。これにより、「上流側筒状シール部材9の外周面(具体的には、上流側環状リップ部9aの外周面)」が「シート部材5の上流側内周壁5b」に強く押し付けられるセルフシールの作用が得られる。
また、上流側筒状シール部材9が、可撓変形可能なフッ素系ゴムによって設けられるため、長期にわたってEGRガスの高温に耐えることができる。
(下流側筒状シール部材10の説明)
下流側固定部7の内周縁には、筒状を呈して可撓変形可能な下流側筒状シール部材10が固定配置されている。
この下流側筒状シール部材10のEGRガス下流側は、下流側固定部7の内周縁と全周に亘ってシールされている。具体的に、下流側筒状シール部材10のEGRガス下流側は、下流側固定部7の内周縁と全周に亘って接着固定されており、下流側筒状シール部材10と下流側固定部7との接合部が全周に亘って閉塞されている。
下流側固定部7の内周縁には、筒状を呈して可撓変形可能な下流側筒状シール部材10が固定配置されている。
この下流側筒状シール部材10のEGRガス下流側は、下流側固定部7の内周縁と全周に亘ってシールされている。具体的に、下流側筒状シール部材10のEGRガス下流側は、下流側固定部7の内周縁と全周に亘って接着固定されており、下流側筒状シール部材10と下流側固定部7との接合部が全周に亘って閉塞されている。
また、下流側筒状シール部材10のEGRガス上流側は、シート部材5の下流側内周壁5c内に挿し入れられて、この挿し入れられた部分が下流側内周壁5cに全周に亘って当接し、下流側筒状シール部材10とシート部材5との当接部が全周に亘ってシールされる。
なお、シート部材5の下流端には、下流側筒状シール部材10のEGRガス上流側が挿し入れられる環状の深溝が形成されており、この深溝の外周側の壁面によって下流側内周壁5cが設けられている。
なお、シート部材5の下流端には、下流側筒状シール部材10のEGRガス上流側が挿し入れられる環状の深溝が形成されており、この深溝の外周側の壁面によって下流側内周壁5cが設けられている。
具体的に、下流側筒状シール部材10のEGRガス上流側には、外周方向へ全周に亘って膨出する下流側環状リップ部10aが形成されている。
そして、下流側環状リップ部10aが挿し入れられる下流側内周壁5cの内径寸法をR5、
下流側環状リップ部10aの外径寸法をR6とした場合に、
R5≦R6の関係に設けられている。
これにより、シート部材5のEGRガス下流側に挿し入れられた下流側環状リップ部10aの復元力により、下流側筒状シール部材10とシート部材5との当接部が全周に亘ってシールされる。
そして、下流側環状リップ部10aが挿し入れられる下流側内周壁5cの内径寸法をR5、
下流側環状リップ部10aの外径寸法をR6とした場合に、
R5≦R6の関係に設けられている。
これにより、シート部材5のEGRガス下流側に挿し入れられた下流側環状リップ部10aの復元力により、下流側筒状シール部材10とシート部材5との当接部が全周に亘ってシールされる。
下流側筒状シール部材10は、上述した上流側筒状シール部材9と同様、可撓変形可能な樹脂部材によって、可撓変形可能な厚み(薄さ)に設けられるものであり、具体的には耐熱性、耐腐食性に優れて柔軟性を有するフッ素系ゴムによって設けられている。
このように、下流側筒状シール部材10が、フッ素系ゴムによって可撓変形可能に設けられることにより、EGRガスの圧力によって下流側筒状シール部材10が径方向外側へ広がる。これにより、「下流側筒状シール部材10の外周面(具体的には、下流側環状リップ部10aの外周面)」が「シート部材5の下流側内周壁5c」に強く押し付けられるセルフシールの作用が得られる。
また、下流側筒状シール部材10が、可撓変形可能なフッ素系ゴムによって設けられるため、長期にわたってEGRガスの温度に耐えることができる。
このように、下流側筒状シール部材10が、フッ素系ゴムによって可撓変形可能に設けられることにより、EGRガスの圧力によって下流側筒状シール部材10が径方向外側へ広がる。これにより、「下流側筒状シール部材10の外周面(具体的には、下流側環状リップ部10aの外周面)」が「シート部材5の下流側内周壁5c」に強く押し付けられるセルフシールの作用が得られる。
また、下流側筒状シール部材10が、可撓変形可能なフッ素系ゴムによって設けられるため、長期にわたってEGRガスの温度に耐えることができる。
(実施例1の効果1)
この実施例1のEGRバルブ1は、上述したように、シート部材5のEGRガス上流側および下流側より、シート部材5に挿し入れられた上流側筒状シール部材9および下流側筒状シール部材10によって、「面圧発生クリアランスα」および「調芯用クリアランスβ」のEGRガス上流側および下流側が閉塞される。このため、EGRガスに混入する異物(デポジット等)が「面圧発生クリアランスα」および「調芯用クリアランスβ」に侵入しない。
この実施例1のEGRバルブ1は、上述したように、シート部材5のEGRガス上流側および下流側より、シート部材5に挿し入れられた上流側筒状シール部材9および下流側筒状シール部材10によって、「面圧発生クリアランスα」および「調芯用クリアランスβ」のEGRガス上流側および下流側が閉塞される。このため、EGRガスに混入する異物(デポジット等)が「面圧発生クリアランスα」および「調芯用クリアランスβ」に侵入しない。
具体的に、排気通路から吸気通路へ向かうEGRガスに含まれる異物は、上流側筒状シール部材9によって「面圧発生クリアランスα」および「調芯用クリアランスβ」に侵入することが防がれる。また、エンジンの脈動逆転圧によってEGRガスが逆流しても、逆流するEGRガスに含まれる異物は、下流側筒状シール部材10によって「面圧発生クリアランスα」および「調芯用クリアランスβ」に侵入することが防がれる。
これにより、異物(デポジット等)によってシート部材5が「EGRガスの流れ方向」へ移動できなくなる不具合を回避することができ、長期にわたり、シート面5aをボール面4aに向けて押し付ける「面圧発生作用」を得ることができる。
また、異物(デポジット等)によりシート部材5が「径方向」へ移動できなくなる不具合を回避することができ、長期にわたり、ボール弁体4とシート部材5の「調芯作用」を得ることができる。
即ち、全閉時における流体の漏れを長期にわたって防ぐことができ、EGRバルブ1の信頼性を高めることができる。
また、異物(デポジット等)によりシート部材5が「径方向」へ移動できなくなる不具合を回避することができ、長期にわたり、ボール弁体4とシート部材5の「調芯作用」を得ることができる。
即ち、全閉時における流体の漏れを長期にわたって防ぐことができ、EGRバルブ1の信頼性を高めることができる。
(実施例1の効果2)
シート部材5は、シート部材5のEGRガス上流側および下流側より挿し入れられた可撓変形可能な上流側筒状シール部材9と下流側筒状シール部材10によって径方向へ変位可能に支持される。上流側筒状シール部材9と下流側筒状シール部材10の柔らかさ(柔軟性)は、設定の自由度が大きい。このため、上流側筒状シール部材9と下流側筒状シール部材10の柔軟性を柔らかく設定することで、シート部材5に作用する「内径方向力Fy」を小さくすることができる。
シート部材5は、シート部材5のEGRガス上流側および下流側より挿し入れられた可撓変形可能な上流側筒状シール部材9と下流側筒状シール部材10によって径方向へ変位可能に支持される。上流側筒状シール部材9と下流側筒状シール部材10の柔らかさ(柔軟性)は、設定の自由度が大きい。このため、上流側筒状シール部材9と下流側筒状シール部材10の柔軟性を柔らかく設定することで、シート部材5に作用する「内径方向力Fy」を小さくすることができる。
このように、「内径方向力Fy」を小さくすることにより、シート部材5が容易に径方向へ変位できるようになり、「調芯作用」を容易に得ることができる。
また、「内径方向力Fy」を小さくすることにより、「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」との面圧を小さくできる。その結果、ボール弁体4の回動時に「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」に生じるコジリを弱くでき、閉弁時にシール性が低下する不具合を回避することができる。
さらに、ボール弁体4の回動時に「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」に生じるコジリを弱くすることにより、長期に使用されてもボール弁体4とシート部材5との接触部分に局部的な摩耗が発生する不具合を抑えることができ、長期にわたってEGRバルブ1の信頼性を高めることができる。
また、「内径方向力Fy」を小さくすることにより、「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」との面圧を小さくできる。その結果、ボール弁体4の回動時に「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」に生じるコジリを弱くでき、閉弁時にシール性が低下する不具合を回避することができる。
さらに、ボール弁体4の回動時に「ボール弁体4のボール面4a」と「シート部材5のシート面5a」に生じるコジリを弱くすることにより、長期に使用されてもボール弁体4とシート部材5との接触部分に局部的な摩耗が発生する不具合を抑えることができ、長期にわたってEGRバルブ1の信頼性を高めることができる。
上記の実施例では、本発明をEGRバルブ1に適用する例を示したが、流体は排気ガスに限定されるものではなく、気体流体や液体流体の開閉や、流量または圧力調整を行なう他のボール弁型バルブ装置に本発明を適用しても良い。
上記実施例で示した流体(EGRガス)の流れ方向を逆にして用いても良い。
即ち、上記の実施例では、図1の左から右へ流体(EGRガス)を流すボール弁型バルブ装置(ボール弁体4の流体上流側にシート部材5を配置するボール弁型バルブ装置)を示したが、逆に図1の右から左へ流体を流すボール弁型バルブ装置(ボール弁体4の流体下流側にシート部材5を配置するボール弁型バルブ装置)であっても良い。
即ち、上記の実施例では、図1の左から右へ流体(EGRガス)を流すボール弁型バルブ装置(ボール弁体4の流体上流側にシート部材5を配置するボール弁型バルブ装置)を示したが、逆に図1の右から左へ流体を流すボール弁型バルブ装置(ボール弁体4の流体下流側にシート部材5を配置するボール弁型バルブ装置)であっても良い。
1 EGRバルブ(ボール弁型バルブ装置)
2 EGR流路(流体通路)
3 バルブハウジング
4 ボール弁体
4a ボール面
5 シート部材
5a シート面
5b 上流側内周壁
5c 下流側内周壁
6 上流側固定部
7 下流側固定部
8 面圧発生手段
9 上流側筒状シール部材
10 下流側筒状シール部材
2 EGR流路(流体通路)
3 バルブハウジング
4 ボール弁体
4a ボール面
5 シート部材
5a シート面
5b 上流側内周壁
5c 下流側内周壁
6 上流側固定部
7 下流側固定部
8 面圧発生手段
9 上流側筒状シール部材
10 下流側筒状シール部材
Claims (4)
- 内部に流体通路(2)を形成するバルブハウジング(3)と、
球面の一部で構成されて外側へ膨出するボール面(4a)を有し、前記流体通路(2)内で回動駆動されるボール弁体(4)と、
このボール弁体(4)より流体上流側の前記流体通路(2)内に配置され、球面の一部で構成されて前記ボール面(4a)と曲率が一致して凹むシート面(5a)を有する円環状のシート部材(5)とを備え、
前記ボール弁体(4)のボール面(4a)と前記シート部材(5)のシート面(5a)とが環状に当接して前記流体通路(2)を閉塞するボール弁型バルブ装置(1)において、
(a)前記バルブハウジング(3)は、前記シート部材(5)の流体上流側において前記シート部材(5)の流体上流側への移動を阻止する上流側固定部(6)と、前記シート部材(5)の流体下流側において前記シート部材(5)の流体下流側への移動を阻止する下流側固定部(7)とを備え、
(b)前記上流側固定部(6)と前記下流側固定部(7)との間の流体の流れ方向に沿う寸法をL1、
前記シート部材(5)の流体の流れ方向に沿う長さ寸法をL2とした場合に、
L1>L2の関係に設けられ、
(c)前記上流側固定部(6)と前記シート部材(5)の間には、前記シート部材(5)を前記ボール弁体(4)に向けて付勢する面圧発生手段(8)が設けられ、
(d)前記シート部材(5)が配置される部位における前記流体通路(2)の内径寸法をR1、
前記シート部材(5)の外径寸法をR2とした場合に、
R1>R2の関係に設けられ、
(e)前記上流側固定部(6)の内周縁には、筒状を呈して可撓変形可能な上流側筒状シール部材(9)が固定され、
この上流側筒状シール部材(9)の流体上流側は、前記上流側固定部(6)の内周縁と全周に亘ってシールされ、
前記上流側筒状シール部材(9)の流体下流側は、前記シート部材(5)の上流側内周壁(5b)内に挿し入れられて、この挿し入れられた部分が前記上流側内周壁(5b)に全周に亘って当接し、
(f)前記下流側固定部(7)の内周縁には、筒状を呈して可撓変形可能な下流側筒状シール部材(10)が固定され、
この下流側筒状シール部材(10)の流体下流側は、前記下流側固定部(7)の内周縁と全周に亘ってシールされ、
前記下流側筒状シール部材(10)の流体上流側は、前記シート面(5a)の外周側に形成された前記シート部材(5)の下流側内周壁(5c)内に挿し入れられ、この挿し入れられた部分が前記下流側内周壁(5c)に全周に亘って当接することを特徴とするボール弁型バルブ装置。 - 請求項1に記載のボール弁型バルブ装置(1)において、
前記上流側筒状シール部材(9)および前記下流側筒状シール部材(10)は、可撓変形可能な樹脂部材によって設けられ、
この樹脂部材の変形によって、前記シート部材(5)が前記流体通路(2)の内壁に対して径方向へ変位可能に支持されることを特徴とするボール弁型バルブ装置。 - 請求項2に記載のボール弁型バルブ装置(1)において、
このボール弁型バルブ装置(1)は、エンジンの排気ガスを吸気側へ戻すEGRバルブであり、
前記上流側筒状シール部材(9)および前記下流側筒状シール部材(10)を成す前記樹脂部材は、フッ素系ゴムであることを特徴とするボール弁型バルブ装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のボール弁型バルブ装置(1)は、流体の流れ方向を逆にして用いられることを特徴とするボール弁型バルブ装置。
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JP2010064166A JP2011196464A (ja) | 2010-03-19 | 2010-03-19 | ボール弁型バルブ装置 |
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JP2010064166A JP2011196464A (ja) | 2010-03-19 | 2010-03-19 | ボール弁型バルブ装置 |
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JP2010064166A Pending JP2011196464A (ja) | 2010-03-19 | 2010-03-19 | ボール弁型バルブ装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2010
- 2010-03-19 JP JP2010064166A patent/JP2011196464A/ja active Pending
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