JP2011182587A - 充電制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電装置の蓄電量の不足を抑制することができる充電制御システムを提供すること。
【解決手段】車両に搭載され、車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生装置と、回生装置により変換された電気エネルギーが充電される蓄電装置と、蓄電装置からの電力で作動する空調装置と、蓄電装置の蓄電量の目標値に基づいて回生装置を制御する制御装置とを備え、制御装置は、車両の前方の降坂路に対して(S2−Y)、降坂路を走行することにより走行位置の標高が変化した後の空調装置の消費電力を予測(S5)し、降坂路における蓄電量の目標値を予測された消費電力に応じた値とする(S6)。
【選択図】図1
【解決手段】車両に搭載され、車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生装置と、回生装置により変換された電気エネルギーが充電される蓄電装置と、蓄電装置からの電力で作動する空調装置と、蓄電装置の蓄電量の目標値に基づいて回生装置を制御する制御装置とを備え、制御装置は、車両の前方の降坂路に対して(S2−Y)、降坂路を走行することにより走行位置の標高が変化した後の空調装置の消費電力を予測(S5)し、降坂路における蓄電量の目標値を予測された消費電力に応じた値とする(S6)。
【選択図】図1
Description
本発明は、充電制御システムに関する。
従来、降坂路等において回生を行う技術が公知である。例えば、特許文献1には、頂点からの降坂区間において回生可能な電力を算出し、これを頂点までの登坂区間で使用可能な電力とするハイブリッド車両の技術が開示されている。回生によって回収された電力は、バッテリ(蓄電装置)に充電される。
回生により蓄電装置を充電可能な車両において、蓄電装置の蓄電量の不足を抑制できることが望まれている。例えば、ハイブリッド車両において蓄電装置の蓄電量が不足した場合、十分なモータトルクアシストを行うことができず燃費が低下することがある。
本発明の目的は、回生により蓄電装置を充電可能な車両において、蓄電装置の蓄電量の不足を抑制することができる充電制御システムを提供することである。
本発明の充電制御システムは、車両に搭載され、前記車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生装置と、前記回生装置により変換された電気エネルギーが充電される蓄電装置と、前記蓄電装置からの電力で作動する空調装置と、前記蓄電装置の蓄電量の目標値に基づいて前記回生装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記車両の前方の降坂路に対して、前記降坂路を走行することにより走行位置の標高が変化した後の前記空調装置の消費電力を予測し、前記降坂路における前記蓄電量の目標値を予測された前記消費電力に応じた値とすることを特徴とする。
上記充電制御システムにおいて、前記制御装置は、前記標高の変化量に応じた前記車両の外気温の変化に基づいて前記消費電力を予測し、予測された前記消費電力が大きい場合には、前記消費電力が小さい場合よりも前記降坂路における前記蓄電量の目標値を増加させることが好ましい。
本発明にかかる充電制御システムでは、制御装置が、前方の降坂路に対して、降坂路を走行することにより走行位置の標高が変化した後の空調装置の消費電力を予測する。制御装置は、上記降坂路における蓄電装置の蓄電量の目標値を予測された消費電力に応じた値とし、その蓄電量の目標値に基づいて回生装置を制御する。よって、本発明にかかる充電制御システムによれば、将来の消費電力に応じて蓄電装置を予め充電することができ、蓄電装置の蓄電量の不足を抑制することができるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる充電制御システムの一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
(実施形態)
図1から図4を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、充電制御システムに関する。図1は、本発明にかかる充電制御システムの実施形態の動作を示すフローチャート、図2は、実施形態に係る充電制御システムが適用された車両を示す図である。
図1から図4を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、充電制御システムに関する。図1は、本発明にかかる充電制御システムの実施形態の動作を示すフローチャート、図2は、実施形態に係る充電制御システムが適用された車両を示す図である。
本実施形態に係るハイブリッド車両(図2の符号1参照)は、電動可変容量コンプレッサを使用したA/C搭載車両である。こうした車両において、高負荷でA/Cを作動させて走行していた場合、蓄積したバッテリー充電エネルギーの一部が上り坂手前までにA/Cに使われてしまい、上り坂走行時に十分なモータトルクアシストができない可能性がある。このような蓄電量の不足が生じるのは、以下のような理由による。
バッテリー充電率が高い状態が継続すると、バッテリーの充放電能力の低下等を招くことがある。このため、従来、回生充電が可能な下り坂でも、その先にバッテリーから電気を持ち出す走行シーンがないと、バッテリー充電率目標値を上げていなかった。本実施形態では、「バッテリーから電気を持ち出すシーン」として、A/Cの作動時に着目した。電動可変容量コンプレッサを使用したA/C搭載車両では、A/C作動時にバッテリーより電気を持ち出し、その消費エネルギーは設定温度・車内温度・外気温度・日射量等により決定される。本実施形態では、下り坂走行時の標高の変化に伴う外気温度の変化を予測し、予測した外気温度の変化から将来のA/C負荷を予測する。将来のA/C負荷の予測値に基づいて、バッテリー残量目標値を増加させ、下り坂において回生充電を行なうことで、将来のバッテリーの蓄電量の不足を抑制する。
図2において、符号1は、ハイブリッド車両を示す。ハイブリッド車両1は、モータ2、バッテリー(蓄電装置)3、電動可変容量コンプレッサ式A/Cアクチュエータ(以下、単に「A/Cアクチュエータ」と記載する。)4、A/C制御ECU5、モータ制御ECU6、ナビシステム7、駆動輪8、エンジン9およびハイブリッドECU10を備える。本実施形態の充電制御システム1−1は、モータ2、バッテリー3、A/Cアクチュエータ4およびハイブリッドECU10を含む。ハイブリッド車両1は、モータ2あるいはエンジン9の少なくともいずれか一方の動力により駆動輪8を回転駆動して走行することができる。なお、本実施形態では、ハイブリッド車両1が四輪駆動式(4WD)である場合を例に説明するが、これには限定されず、前輪駆動(FF)、後輪駆動(FR)のいずれであってもよい。また、充電制御システム1−1が適用可能な車両は、ハイブリッド車両には限定されず、モータ駆動式の車両であればよい。例えば、4輪独立のインホイールモータを備える車両に充電制御システム1−1が適用されてもよい。
モータ2は、回生/駆動装置であり、駆動輪8との間で動力(トルク)を伝達可能に駆動輪8と接続されている。本実施形態のハイブリッド車両1は、四輪駆動式であり、モータ2は、前輪8Fおよび後輪8Rとそれぞれ動力を伝達する。モータ2は、バッテリー3と電力を授受可能であり、供給された電力を機械的な動力(モータ出力トルク)に変換して出力するモータ(電動機)としての機能と、入力された機械的な動力を電力に変換して回収するジェネレータ(発電機)としての機能とを有する。モータ2は、降坂路等において回生を行う場合、駆動輪8によって駆動される被駆動状態となり、ハイブリッド車両1の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生装置として機能する。モータ2が回生装置として変換した電気エネルギーは、バッテリー3に充電される。
一方、モータ2が電動機として機能する場合、モータ2は、バッテリー3からの電力を機械的な動力として出力し、駆動輪8を駆動する駆動装置として機能する。モータ2は、モータ制御ECU6と電気的に接続されており、モータ制御ECU6からの指令信号によって制御される。モータ制御ECU6は、ハイブリッドシステム全体を制御するハイブリッドECU10の指令により、モータ2を制御する。
A/Cアクチュエータ4は、空調装置であるエアコン(A/C)のアクチュエータである。A/Cアクチュエータ4は、コンプレッサを駆動して冷媒ガスの吸入・圧縮・吐出を行うものであり、バッテリー3からの電力により動作する。つまり、本実施形態のエアコンは、バッテリー3からの電力を消費することで動作し、ハイブリッド車両1の車内温度調節等を行うものである。A/Cアクチュエータ4は、例えば、モータとすることができる。本実施形態のコンプレッサは、可変容量コンプレッサであり、必要な空調能力に応じてコンプレッサの容量を調節する調節機構を有している。A/Cアクチュエータ4の消費電力は、コンプレッサの容量に応じて変化し、コンプレッサの容量が大である場合には、小である場合よりもA/Cアクチュエータ4の消費電力が増加する。
A/Cアクチュエータ4は、A/C制御ECU5と電気的に接続されており、A/C制御ECU5からの指令信号によって制御される。また、A/C制御ECU5は、モータ制御ECU6と電気的に接続されており、モータ制御ECU6と各種信号を授受できる。
ナビシステム7は、自車両を所定の目的地に誘導することを基本的な機能としている。ナビシステム7は、GPSレシーバ等によって自車両の位置を検出する。ナビシステム7は、入力された情報に基づいて、目的地までの経路の検索、経路中の走行案内等を行う。また、ナビシステム7は、地図、直線路、カーブ、登降坂、高速道路などの車両の走行に必要な情報のデータベースである地図データベースを備えている。ナビシステム7は、モータ制御ECU6と電気的に接続されており、モータ制御ECU6に情報を出力する。
ハイブリッドECU(制御装置)10は、バッテリー3と接続されており、バッテリー3の状態を監視する。具体的には、ハイブリッドECU10は、バッテリー3の温度、電圧、電流値等を検出するセンサと接続されており、これらのバッテリー状態量を示す信号を受信する。ハイブリッドECU10は、バッテリー3の蓄電量、ここでは、バッテリー3の充電状態(SOC:state of charge)が制御範囲内に保たれるように制御を行う。ハイブリッドECU10は、バッテリー3の充放電電流を積算することで充電状態SOCを算出し、充電状態SOCを予め定められた制御範囲内に保つようにバッテリー3の充放電を制御する。
回生制御を行う場合、ハイブリッドECU10は、充電状態SOCを目標値(後述するバッテリー残量目標値Bt)とするようにモータ2による発電を制御する。充電状態SOCが目標値に満たない場合には、ハイブリッドECU10は、充電状態SOCが目標値に達するまでモータ2に回生を実行させ、発電された電力をバッテリー3に充電させる。また、ハイブリッドECU10は、現在の充電状態SOCが目標値に達していると、回生を許可可能な走行状態、例えば降坂路を走行しているときでもモータ2による回生充電を実行しない。
本実施形態では、このような状況で、この先エアコン負荷が大きくなり、バッテリー残量が減少することがわかっているのであれば、その将来の消費エネルギーに応じて現在の充電状態SOCの目標値を増加させ、現在走行中の降坂路にて回生充電を行う。そして、エアコンの高負荷作動時にその充電エネルギーを使用することで燃費向上を図る。
図1は、本実施形態の充電制御システム1−1の動作を示すフローチャートである。
ステップS1では、ハイブリッドECU10により、エアコン(A/C)作動中であるか否かが判定される。本制御は、A/C負荷を先読みするものであるため、A/C作動中であることが前提条件となる。ステップS1の判定の結果、A/C作動中であると判定された場合(ステップS1−Y)にはステップS2に進み、そうでない場合(ステップS1−N)にはステップS3へ進む。
ステップS2では、ハイブリッドECU10により、現在降坂路を走行しているか否かが判定される。本制御では、ポテンシャルエネルギーを回生充電できるシーン、すなわち降坂路走行時を前提条件とする。これは、将来のA/C負荷の増大を見越して現在の充電状態SOCの目標値を上げたとしても、効率良くバッテリー3を充電できる手段(降坂路での回生充電)がなければ効果を望みにくいためである。ハイブリッドECU10は、例えば、ナビシステム7から取得した情報に基づいてステップS2の判定を行う。ナビシステム7が取得する自車両の現在位置情報と地図データベースの降坂路データとに基づき、現在降坂路を走行しているか否かが判定可能である。ステップS2の判定の結果、現在降坂路を走行していると判定された場合(ステップS2−Y)にはステップS4に進み、そうでない場合(ステップS2−N)にはステップS3に進む。
ステップS4では、ハイブリッドECU10により将来の外気温が予測される。ハイブリッドECU10は、ナビシステム7から取得した現在位置標高Zp、案内経路上における現在位置よりも所定距離L先(将来位置)の標高Zf、現在外気温Toから、下記式(1)によって将来(位置)の外気温Tfを算出する。
Tf = To+K(Zp−Zf) (1)
ここで、Kは、標高差に対する温度変化率であり、たとえば、0.6℃/100mとすることができる。
Tf = To+K(Zp−Zf) (1)
ここで、Kは、標高差に対する温度変化率であり、たとえば、0.6℃/100mとすることができる。
次に、ステップS5では、ハイブリッドECU10により、将来のA/C負荷が計算される。ハイブリッドECU10は、所定距離L先の将来位置においても現在のエアコン設定温度Tsのまま走行していると仮定して、将来の外気温Tf、現在エアコン設定温度Ts、現在車内温度Tiおよび現在日射量Tbから、下記式(2)によってA/C必要吹き出し温度Trを算出する。
Tr = C1・Ts−C2・Tf−C3・Ti−C4・Tb+C5 (2)
ここで、C1,C2,C3,C4およびC5は、予め定められた係数である。上記式(2)は、例えば、オートエアコン制御で使用されている計算式に基づくものとすることができる。
Tr = C1・Ts−C2・Tf−C3・Ti−C4・Tb+C5 (2)
ここで、C1,C2,C3,C4およびC5は、予め定められた係数である。上記式(2)は、例えば、オートエアコン制御で使用されている計算式に基づくものとすることができる。
ハイブリッドECU10は、算出されたA/C必要吹き出し温度Trから、下記式(3)によって将来(位置)のA/C負荷Wを算出する。
W = W_map(Tr) (3)
この将来のエアコン負荷Wは、吹き出し温度Trの風を出すために電動可変容量コンプレッサが必要とする仕事率である。また、W_mapは、設計諸元から決まる関数あるいはマップである。
W = W_map(Tr) (3)
この将来のエアコン負荷Wは、吹き出し温度Trの風を出すために電動可変容量コンプレッサが必要とする仕事率である。また、W_mapは、設計諸元から決まる関数あるいはマップである。
次に、ステップS6では、ハイブリッドECU10により、バッテリー残量目標値(充電状態SOCの目標値)が設定される。本実施形態では、このバッテリー残量目標値が、蓄電装置としてのバッテリー3の蓄電量の目標値である。ハイブリッドECU10は、ステップS5で算出された将来のA/C負荷Wから、下記式(4)によってバッテリー残量目標値Btを算出する。
Bt = Bt_map(W) (4)
ここで、Bt_mapは、将来のA/C負荷Wとバッテリー残量目標値Btとの関係を定めるものであり、例えば関数やマップとして予め記憶されているものである。
Bt = Bt_map(W) (4)
ここで、Bt_mapは、将来のA/C負荷Wとバッテリー残量目標値Btとの関係を定めるものであり、例えば関数やマップとして予め記憶されているものである。
図3は、将来のA/C負荷Wとバッテリー残量目標値Btとの関係(Bt_map)の一例を示す図である。ハイブリッドECU10は、図3に示すマップを参照して、将来のA/C負荷Wに応じてバッテリー残量目標値Btを決定する。図3に示すように、本実施形態では、バッテリー残量目標値Btは、将来のA/C負荷Wに対して単調増加の関係にある。図3において、符号Bt0は、バッテリー残量における「初期目標値」である。初期目標値Bt0は、将来のA/C負荷W以外の要素に基づくバッテリー残量目標値であり、将来のA/C負荷Wが0あるいは所定値以下の低負荷である場合には、バッテリー残量目標値Btとして初期目標値Bt0が設定される。また、符号Btmaxは、「バッテリー保護上限値」を示す。バッテリー保護上限値Btmaxは、バッテリー3の保護の観点から定められたバッテリー残量目標値Btの上限値である。ハイブリッドECU10は、算出されたバッテリー残量目標値Btを設定し、設定されたバッテリー残量目標値Btを実現するように、モータ制御ECU6にモータ2を制御させ、回生充電を実行する。ステップS6が実行されると、本制御フローはリターンされる。
ステップS1あるいはステップS2において否定判定がなされてステップS3に進むと、ステップS3では、ハイブリッドECU10により、バッテリー残量目標値Btがリセットされる。ハイブリッドECU10は、バッテリー残量目標値Btとして例えば初期目標値Bt0を設定する。ステップS3が実行されると、本制御フローはリターンされる。
図4は、本実施形態の充電制御を示すタイムチャートである。図4において、(a)はハイブリッド車両1の走行位置の標高、(b)は外気温度と車内温度との差、(c)はA/C負荷、(d)はバッテリー残量をそれぞれ示す。符号100は、本実施形態の充電制御がなされる場合のバッテリー残量を示し、符号101は、本実施形態の充電制御がなされない場合のバッテリー残量を示す。
時刻Time0では、平地を走行中であり、本実施形態の将来のA/C負荷Wに基づく充電制御は非作動(ステップS2−N)の状態である。バッテリー残量100,101は、いずれもバッテリー残量目標値Btに達している。時刻Time0における現在エアコン設定温度Tsは10℃、現在車内温度Tiは10℃、現在外気温Toは10℃であり、エアコンのA/Cアクチュエータ4は低負荷作動中である。
時刻Time1では、降坂路を走行している。ハイブリッドECU10は、A/C負荷の先読みを開始する。所定距離L先の将来位置では、標高が下がることで外気温が上がり、A/C負荷が上昇する。例えば、降坂路を走行開始した時刻Time1における標高と、所定距離L先の地点の標高との標高差が1,600mであるとすると、外気温の温度上昇は約10℃となる。所定距離L先の将来位置への到着時刻Time2における外気温(将来の外気温Tf)は、20℃となる。降坂路走行に伴う外気温の上昇により、現在位置(時刻Time1)に対して、将来位置(時刻Time2)では、外気温度と車内温度との差は拡大し(符号Y1参照)、A/C負荷が上昇する(符号Y2参照)と予測される。ハイブリッドECU10は、将来のA/C負荷Wに応じて時刻Time1から時刻Time2までのバッテリー残量目標値Btを初期目標値Bt0に対して増加させる。これにより、時刻Time1から時刻Time2までの間モータ回生によりポテンシャルエネルギーが電気エネルギーに変換され、バッテリー残量目標値Btに達するまでバッテリー3が充電される(符号Y3参照)。
時刻Time2では、降坂路走行が終了し、平地走行に移行する(ステップS2−N)。このとき、ハイブリッドECU10は、バッテリー残量目標値Btを初期値(初期目標値Bt0)にリセットする。これは、平地走行に移行してからもバッテリー残量目標値Btが増加したままの状態であると、エンジン9の動力によりバッテリー3の充電が実施されてしまい、燃費が低下することとなるためである。
時刻Time2から時刻Time3では、エアコンの電力消費により、バッテリー残量100が初期目標値Bt0まで減少する。
一方、本実施形態の充電制御がなされない場合、降坂路におけるバッテリー残量目標値は、初期目標値Bt0のままである(符号102参照)。従って、回生充電はなされず、時刻Time2において、初期目標値Bt0よりもバッテリー残量101が低下した状態で平地走行に移行する。外気温の上昇によってA/C負荷が上昇しているため、符号101aに示すように、バッテリー残量101が低下する。このため、エンジン9の回転エネルギーによりモータ2を駆動して発電し、バッテリー3を充電する(符号101b参照)。その結果、エンジン9の負荷が増加してしまい、燃費の低下を招く。
以上説明したように、本実施形態の充電制御システム1−1では、制御装置としてのハイブリッドECU10は、ハイブリッド車両1の前方の降坂路に対して、降坂路を走行することにより走行位置の標高が変化した後の空調装置の消費電力(将来のA/C負荷)を予測する。ここで、前方の降坂路とは、現在降坂路を走行している場合におけるその降坂路のハイブリッド車両1よりも前方の部分であっても、これから進入する降坂路であってもよい。ハイブリッドECU10は、前方の降坂路におけるバッテリー3の蓄電量の目標値(バッテリー残量目標値Bt)を、予測された消費電力に応じた値とする。また、ハイブリッドECU10は、標高の変化量に応じた車両の外気温の変化に基づいて将来のA/C負荷を予測し、予測された将来のA/C負荷が大きい場合には、将来のA/C負荷が小さい場合よりも降坂路における蓄電量の目標値を増加させる。
このように、本実施形態の充電制御システム1−1による充電制御によれば、A/C負荷の先読みをして、将来の消費電力の増加見込みに応じて降坂路走行時のバッテリー残量目標値Btを増加させることで、バッテリー3の蓄電量の不足を抑制でき、燃費の向上を図ることができる。
なお、本実施形態では、ハイブリッドECU10は、現在位置の標高および将来位置の標高から将来の外気温を予測し、その将来の外気温から将来のA/C負荷Wを計算したが、これに代えて、現在位置の標高および将来位置の標高から直接将来のA/C負荷Wを計算するようにしてもよい。
本実施形態では、現在降坂路を走行中である場合に、将来の外気温の予測、将来のA/C負荷Wの計算およびバッテリー残量目標値Btの設定がなされたが、これらの予測、計算および設定の少なくとも一つが、降坂路の走行前になされてもよい。つまり、降坂路の走行前に予め将来の外気温の予測や将来のA/C負荷Wの計算がなされてもよい。また、降坂路への進入前に回生を実行可能となった場合(例えば、制動操作がなされた場合)には、将来のA/C負荷Wに基づくバッテリー残量目標値Btの設定を実行し、回生充電を開始するようにしてもよい。
また、本実施形態の充電制御は、ナビシステム7による経路案内中に限らず実行可能である。例えば、有料道路や専用道路など、途中に分岐や交差する道路がない降坂路を走行する場合(選択可能な走路が前方の降坂路に実質的に限定されている場合)であれば、本実施形態の充電制御を実行可能である。
なお、本実施形態では、ハイブリッドECU10は、所定距離L先の地点を将来位置としたが、これには限定されず、現在走行中の降坂路の終点(平地あるいは登坂路への移行地点)を将来位置としてもよい。
(実施形態の変形例)
実施形態の変形例について説明する。上記実施形態では、降坂路走行に伴う外気温の上昇に基づいて、空調装置の将来の負荷が予測されたが、空調装置だけでなく、空調装置以外の補機や装置の将来の負荷に基づいてバッテリー残量目標値Btが設定されてもよい。外気温の上昇によって消費電力が増加する補機や装置がある場合に、その消費電力の増加を予測してバッテリー残量目標値Btを予め増加させるようにすれば、バッテリー3の充電状態SOCの不足がより効果的に抑制される。
実施形態の変形例について説明する。上記実施形態では、降坂路走行に伴う外気温の上昇に基づいて、空調装置の将来の負荷が予測されたが、空調装置だけでなく、空調装置以外の補機や装置の将来の負荷に基づいてバッテリー残量目標値Btが設定されてもよい。外気温の上昇によって消費電力が増加する補機や装置がある場合に、その消費電力の増加を予測してバッテリー残量目標値Btを予め増加させるようにすれば、バッテリー3の充電状態SOCの不足がより効果的に抑制される。
以上のように、本発明にかかる充電制御システムは、降坂路走行時の充電制御に有用であり、特に、蓄電装置の蓄電量の不足を抑制するのに適している。
1−1 充電制御システム
1 ハイブリッド車両
2 モータ
3 バッテリー
4 A/Cアクチュエータ
5 A/C制御ECU
6 モータ制御ECU
7 ナビシステム
10 ハイブリッドECU
Bt バッテリー残量目標値
Zp 現在位置標高
Zf 将来位置の標高
To 現在外気温
Tf 将来の外気温
Ts 現在エアコン設定温度
Ti 現在車内温度
Tb 現在日射量
Tr A/C必要吹き出し温度
W 将来のA/C負荷
1 ハイブリッド車両
2 モータ
3 バッテリー
4 A/Cアクチュエータ
5 A/C制御ECU
6 モータ制御ECU
7 ナビシステム
10 ハイブリッドECU
Bt バッテリー残量目標値
Zp 現在位置標高
Zf 将来位置の標高
To 現在外気温
Tf 将来の外気温
Ts 現在エアコン設定温度
Ti 現在車内温度
Tb 現在日射量
Tr A/C必要吹き出し温度
W 将来のA/C負荷
Claims (2)
- 車両に搭載され、前記車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生装置と、
前記回生装置により変換された電気エネルギーが充電される蓄電装置と、
前記蓄電装置からの電力で作動する空調装置と、
前記蓄電装置の蓄電量の目標値に基づいて前記回生装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記車両の前方の降坂路に対して、前記降坂路を走行することにより走行位置の標高が変化した後の前記空調装置の消費電力を予測し、前記降坂路における前記蓄電量の目標値を予測された前記消費電力に応じた値とする
ことを特徴とする充電制御システム。 - 前記制御装置は、前記標高の変化量に応じた前記車両の外気温の変化に基づいて前記消費電力を予測し、予測された前記消費電力が大きい場合には、前記消費電力が小さい場合よりも前記降坂路における前記蓄電量の目標値を増加させる請求項1に記載の充電制御システム。
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---|---|---|---|
JP2010045821A JP2011182587A (ja) | 2010-03-02 | 2010-03-02 | 充電制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010045821A JP2011182587A (ja) | 2010-03-02 | 2010-03-02 | 充電制御システム |
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---|---|
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---|---|---|---|
JP2010045821A Withdrawn JP2011182587A (ja) | 2010-03-02 | 2010-03-02 | 充電制御システム |
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