JP2011181131A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 隣接セル間の干渉を低減でき、チップ面積の増大を抑制することが可能な半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】 メモリセルアレイ1には、複数のワード線、及び複数のビット線に接続された複数のメモリセルがマトリックス状に配置されている。センスアンプは、各ビット線に接続される。制御回路7は、ワード線と、ビット線の電圧を制御し、メモリセルにデータを書き込み、メモリセルからデータを読み出す。第1、第4の選択トランジスタBLS1、BLS4は、第1、第4のビット線BL1、BL4と第1のセンスアンプの間に設けられ、第1、第4のビット線を第1のセンスアンプ2aに接続する。第2、第3の選択トランジスタBLS2、BL3は、第2、第3のビット線BL2、BL3と第2のセンスアンプの間に設けられ、第2、第3のビット線を第2のセンスアンプに接続する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体記憶装置、例えばNAND型フラッシュメモリに関する。
NAND型フラッシュメモリは、2種類の書き込み、又は読み出し方式を有している。第1は、選択されたワード線に接続された複数のセルのうち、偶数番目のセルと奇数番目のセルを交互に選択して半数ずつ対応するビット線に接続するEven/Odd方式(以下、E/O方式と称す)である。第2は、選択されたワード線に接続された複数のセル全てを対応するビット線に接続して一括してデータの書き込み、又は読み出しを行うAll Bit Line方式(以下、ABL方式と称す)である。
E/O方式は、奇数番目と偶数番目のビット線に接続されたセルを同時に書き込めないため、ペアプログラム動作を行うことができない。このため、隣接セルとのカップリングによる閾値変化を受ける確率が高くなるという問題がある。
また、ABL方式は、ペアプログラムと偶数/奇数プログラムの両動作が可能であるが、センスアンプを各ビット線に接続する必要があるため、チップ面積が増大し、消費電流も増加する。
尚、関連技術として、センスアンプ1に接続するビット線とセンスアンプ2に接続するビット線を交互に配置し、ビット線間の容量結合に起因する雑音を低減する技術がある(例えば特許文献1参照)。
本発明は、隣接セル間の干渉を低減でき、チップ面積の増大を抑制することが可能な半導体記憶装置を提供しようとするものである。
本発明半導体記憶装置の態様は、複数のワード線、及び複数のビット線に接続された複数のメモリセルがマトリックス状に配置されたメモリセルアレイと、前記各ビット線に接続されるセンスアンプと、前記ワード線と、ビット線の電圧を制御し、前記メモリセルにデータを書き込み、又は前記メモリセルからデータを読み出す制御回路とを有し、前記複数のビット線は、互いに隣接する少なくとも第1、第2、第3、第4のビット線を含み、前記センスアンプは少なくとも第1、第2のセンスアンプを含み、前記第1、第4のビット線と前記第1のセンスアンプの間に設けられ、前記第1、第4のビット線を前記第1のセンスアンプに接続する第1、第4の選択トランジスタと、前記第2、第3のビット線と前記第2のセンスアンプの間に設けられ、前記第2、第3のビット線を前記第2のセンスアンプに接続する第2、第3の選択トランジスタとを具備することを特徴とする。
本発明は、隣接セル間の干渉を低減でき、チップ面積の増大を抑制することが可能な半導体記憶装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に適用される半導体記憶装置、例えば4値(2ビット)を記憶することが可能なNAND型フラッシュメモリの構成を示している。
メモリセルアレイ1は、複数のビット線と複数のワード線と共通ソース線を含み、例えばEEPROMセルからなる電気的にデータを書き換え可能なメモリセルがマトリクス状に配置されている。このメモリセルアレイ1には、ビット線を制御するためのビット制御線回路2とワード線制御回路6が接続されている。
ビット線制御回路2は、ビット線を介してメモリセルアレイ1中のメモリセルのデータを読み出したり、ビット線を介してメモリセルアレイ1中のメモリセルの状態を検出したり、ビット線を介してメモリセルアレイ1中のメモリセルに書き込み制御電圧を印加してメモリセルに書き込みを行なう。ビット線制御回路2には、カラムデコーダ3、データ入出力バッファ4が接続されている。ビット線制御回路2内のデータ記憶回路はカラムデコーダ3によって選択される。データ記憶回路に読み出されたメモリセルのデータは、前記データ入出力バッファ4を介してデータ入出力端子5から外部へ出力される。データ入出力端子5は、例えばメモリチップ外部の図示せぬホストに接続される。このホストは例えばマイクロコンピュータにより構成され、前記データ入出力端子5から出力されたデータを受ける。さらに、ホストは、NAND型フラッシュメモリの動作を制御する各種コマンドCMD、アドレスADD、及びデータDTを出力する。ホストからデータ入出力端子5に入力された書き込みデータは、データ入出力バッファ4を介して、カラムデコーダ3によって選択されたデータ記憶回路に供給され、コマンド及びアドレスは制御信号及び制御電圧発生回路7に供給される。
ワード線制御回路6は、メモリセルアレイ1に接続されている。このワード線制御回路6は、メモリセルアレイ1中のワード線を選択し、選択されたワード線に読み出し、書き込みあるいは消去に必要な電圧を印加する。
メモリセルアレイ1、ビット線制御回路2、カラムデコーダ3、データ入出力バッファ4、及びワード線制御回路6は、制御信号及び制御電圧発生回路7に接続され、この制御信号及び制御電圧発生回路7によって制御される。制御信号及び制御電圧発生回路7は、制御信号入力端子8に接続され、ホストから制御信号入力端子8を介して入力される制御信号ALE(アドレス・ラッチ・イネーブル)、CLE(コマンド・ラッチ・イネーブル)、WE(ライト・イネーブル)、RE(リード・イネーブル)によって制御される。
前記ビット線制御回路2、カラムデコーダ3、ワード線制御回路6、制御信号及び制御電圧発生回路7は書き込み回路、読み出し回路及び消去回路を構成している。
図2は、図1のメモリセルアレイ1とビット線制御回路2の構成を示している。
メモリセルアレイ1には複数のNANDストリングが配置されている。1つのNANDストリングは、直列接続された例えば64個のEEPROMからなるメモリセルMCと、ダミーセルDCS、DCDと、選択ゲートS1、S2とにより構成されている。選択ゲートS2はビット線BL1に接続され、選択ゲートS1はソース線SRCに接続されている。他のNANDストリングは、ビット線、BL2…とソース線SRCに接続されている。
各ロウに配置されたメモリセルMCの制御ゲートはワード線WL0〜WL63(WL0は図示していない)に共通接続されて、ダミーセルDCS、DCDはダミーワード線WLDS、WLDDにそれぞれ接続されている。また、選択ゲートS2はセレクト線SGDに共通接続され、選択ゲートS1はセレクト線SGSに共通接続されている。
ビット線制御回路2は、ビット線選択回路11と複数のデータ記憶回路10_1、10_2…10_iを有している。各データ記憶回路10_1、10_2…10_iは、ビット線選択回路11を介して対応するビット線BL1、BL2、BL3、BL4、…に接続される。
ビット線選択回路11は、隣接する4つのビット線を2つのデータ記憶回路に選択的に接続する。各ビット線には、ビット線選択トランジスタとバイアス用トランジスタが接続されている。例えばビット線BL1、BL2、BL3、BL4には、ビット線選択トランジスタBLS1、BLS2、BLS3、BLS4の電流通路の一端が接続されるとともに、バイアス用トランジスタBIAS1、BIAS2、BIAS3、BIAS4の電流通路の一端が接続されている。バイアス用トランジスタBIAS1、BIAS2、BIAS3、BIAS4の電流通路の他端は、信号BLCRLが供給される配線に共通接続されている。
また、ビット線選択トランジスタBLS1、BLS4の電流通路の他端は、データ記憶回路10_1に接続され、ビット線選択トランジスタBLS2、BLS3の電流通路の他端は、データ記憶回路10_2に接続されている。他のビット線選択トランジスタとデータ記憶回路との関係も同様である。
ビット線選択トランジスタBLS1〜BLS2n、バイアス用トランジスタBIAS1〜BIAS2nの各ゲートには、制御信号及び制御電圧発生回路7から出力される信号が供給される。
前記データ記憶回路10_1、10_2…10_iは、それぞれセンスアンプ(S/A)2aと、ラッチ回路群2b、2cにより構成されている。センスアンプ2aは、メモリセルから読み出されたデータを検出する。ラッチ回路群2b、2cは、センスアンプ2aに並列接続されている。ラッチ回路群2b、2cは、それぞれ例えば3つのラッチ回路LDL、UDL、XDLを有し、各ラッチ回路LDL、UDL、XDLは、メモリセルに書き込むためのデータを保持するとともに、メモリセルから読み出され、センスアンプ2aにより検出されたデータを保持する。このうち、ラッチ回路XDLは、データ入出力バッファ4に接続され、入出力データを保持する。
各センスアンプ2a、ラッチ回路群2b、2cは、図1に示すカラムデコーダ3及び制御信号及び制御電圧発生回路7により制御される。
図2において、データ記憶回路はラッチ回路群2b、2cにより構成したが、これに限定されるものではない。例えばメモリセルに書き込まれるデータのビット数に応じてラッチ回路群の数を増加することが可能である。
一般に、E/O方式は、データ記憶回路10_1のセンスアンプ2aにビット線BL1とBL2が接続され、データ記憶回路10_2のセンスアンプ2aにビット線BL3とBL4が接続される。このため、ビット線BL1とBL3を選択して書き込んだ後、ビット線BL2とBL4を選択して書き込む偶数/奇数プログラムは可能であるが、ビット線BL1とBL2を選択して書き込んだ後、ビット線BL3とBL4を選択して書き込むペアプログラムは、隣同士のビット線が同一センスアンプへと接続されているため不可能である。
しかし、図2に示すように、本実施形態によれば、偶数/奇数プログラムとペアプログラムの両方を実現することが可能となる。例えばビット線選択トランジスタBLS1とBLS3をオンし、ビット線選択トランジスタBLS2とBLS4をオフして書き込んだ後、ビット線選択トランジスタBLS2とBLS4をオンし、ビット線選択トランジスタBLS1とBLS3をオフし書き込むことにより、偶数/奇数プログラムが可能である。
また、ビット線選択トランジスタBLS1とBLS2をオンし、BLS3とBLS4をオフして書き込んだ後、ビット線選択トランジスタBLS3とBLS4をオンし、BLS1とBLS2をオフして書き込むことにより、ペアプログラムが可能となる。
このように、本実施形態によれば、偶数/奇数プログラムとペアプログラムの両方が可能となる。
次に、図3(a)(b)、図4、図5を参照してプログラムとベリファイ動作の詳細と、データラッチ回路群の関係について説明する。
この実施形態においては、説明を簡単化するため、2値データを記憶する場合について説明する。データの書き込み時、データ記憶回路10_1の例えばラッチ回路群2bにおいて、ラッチ回路LDLは、第1のビット線BL1に接続されたメモリセルに書き込まれるデータを保持し、データ記憶回路10_2の例えばラッチ回路群2bにおいて、ラッチ回路LDLは、第3のビット線BL3に接続されたメモリセルに書き込まれるデータを保持する。また、データ記憶回路10_1の例えばラッチ回路群2cにおいて、ラッチ回路LDLは、第4のビット線BL4に接続されたメモリセルに書き込まれるデータを保持し、データ記憶回路10_2の例えばラッチ回路群2cにおいて、ラッチ回路LDLは、第2のビット線BL2に接続されたメモリセルに書き込まれるデータを保持する。
図3(a)に示すように、偶数/奇数プログラムは、先ず、奇数ビット線BL1とBL3を選択して奇数プログラムが行われ、次に、偶数ビット線BL2とBL4を選択して偶数プログラムが実行される。
この後、奇数ビット線BL1とBL3を選択して奇数ベリファイが行われ、次に、偶数ビット線BL2とBL4を選択して偶数ベリファイが実行される。
すなわち、図4に示す動作波形のように、ビット線選択トランジスタBLS1とBLS3をオンし、BLS2とBLS4をオフとし、SGDに電圧Vsgdを印加した後、選択ワード線にプログラム電圧Vpgmを印加することにより、ビット線BL1とBL3に接続されたセルにデータが書き込まれる。
この時、バイアス用トランジスタBIAS2とBIAS4をオンとすることにより、非選択ビット線BL2とBL4には、電圧BLCRL(Vdd)が供給される。このため、非選択ビット線BL2とBL4に接続されたセルは、非書込みとなる。
この後、ビット線選択トランジスタBLS2とBLS4をオンとし、BLS1とBLS3をオフとしてビット線BL2とBL4に接続されたセルにデータが書き込まれる。
次に、図5に示す動作波形に従いベリファイ動作が実行される。
先ず、ビット線選択トランジスタBLS1とBLS3をオンとし、BLS2とBLS4をオフとして選択ワード線WLにベリファイ電圧Vverifyを印加することにより、ビット線BL1とBL3に接続されたセルがベリファイされる。
この時、バイアス用トランジスタBIAS2とBIAS4をオンとすることにより、電圧BLCRL(Vss)が非選択ビット線BL2とBL4に供給される。このため、非選択ビット線BL2とBL4に接続されたセルは、ベリファイされない。
次に、ビット線選択トランジスタBLS2とBLS4をオンとし、BLS1とBLS3をオフとすることにより、ビット線BL2とBL4に接続されたセルがベリファイされる。
偶数/奇数プログラム、ベリファイの場合、プログラムとベリファイにおいて、センスアンプに接続されるビット線は同一である。前述したように、図2に示すデータ記憶回路10_1のラッチ回路群2bのラッチ回路LDLにはビット線BL1用の書き込みデータが保持され、ラッチ回路群2cのラッチ回路LDLにはビット線BL4用の書き込みデータが保持されている。さらに、データ記憶回路10_2のラッチ回路群2bのラッチ回路LDLにはビット線BL3用の書き込みデータがラッチされ、データ記憶回路10_2のラッチ回路群2cのラッチ回路LDLにはビット線BL2用の書き込みデータが保持されている。ベリファイ時、各ビット線から読み出されたデータは、対応するラッチ回路群に保持されたデータと操作され、書き込みが完了しているかどうかが判定される。この結果、書き込みが完了していない場合、プログラム電圧をステップアップして書き込み動作が繰り返される。
一方、図3(b)に示すペアプログラムは、先ず、ビット線BL1とBL2に接続されたセルがプログラムされ、次いで、ビット線BL3とBL4に接続されたセルがプログラムされる。
すなわち、図6に示す動作波形に示すように、先ず、ビット線選択トランジスタBLS1とBLS2をオンし、BLS3とBLS4をオフとして、SGDに電圧Vsgdを印加した後、選択ワード線WLにプログラム電圧Vpgmを印加することにより、ビット線BL1とBL2に接続されたセルにデータが書き込まれる。この時、バイアス用トランジスタBIAS3とBIAS4をオンとすることにより、BLCRL=Vddが非選択ビット線BL3とBL4に供給される。このため、非選択ビット線BL3とBL4は、非書込みとなる。
次に、ビット線選択トランジスタBLS3とBLS4をオンし、BLS1とBLS2をオフとして、ビット線BL3とBL4に接続されたセルにデータが書き込まれる。
この後、図7に示す動作波形に従ってベリファイ動作が行われる。ペアプログラムのベリファイ動作は、隣接セルをシールドするため、偶数/奇数プログラムにおけるビット線とセンスアンプの接続関係でベリファイする。
先ず、ビット線選択トランジスタBLS1とBLS3をオンし、BLS2とBLS4をオフとして、選択ワード線WLにベリファイ電圧Vverifyを印加することにより、ビット線BL1とBL3に接続されたセルがベリファイされる。
この時、バイアス用トランジスタBIAS2とBIAS4をオンとすることにより、BLCRL=Vssが非選択ビット線BL2とBL4に供給される。このため、非選択ビット線BL2とBL4に接続されたセルは、ベリファイされない。
次に、ビット線選択トランジスタBLS2とBLS4をオンし、BLS1とBLS3をオフとすることにより、ビット線BL2とBL4に接続されたセルがベリファイされる。
上記のように、ペアプログラム及びベリファイの場合、プログラムとベリファイ時にセンスアンプと接続されるビット線が異なってしまう。しかし、前述したように、各ラッチ回路群2b、2cのラッチ回路LDLには、書き込みデータが保持されているため、このデータと、対応するビット線から読み出されたデータとを比較することにより、書き込みが完了したかどうかを判定することができる。この結果、書き込みが完了していない場合、プログラム電圧をステップアップして書き込み動作が繰り返される。
次に、偶数/奇数プログラムとペアプログラムの切り換えについて説明する。
プログラム時、書き込みセルは隣接セルとのカップリングによるオーバープログラムと、非書き込みセルのブースト不足による誤書き込みの二つの問題がある。
図8(a)(b)は、上記オーバープログラムの様子を示している。図8(a)は選択ワード線に接続された3つのセルのプログラム時の様子を示している。この後、図8(b)に示すように、書き込みセルの両隣のセルが書き終わり、非書き込みとなったとき、隣接セルのフローティングゲート電位が例えば10Vから13Vに上昇する。このため、カップリングにより書き込みセルのチャネルとフローティングゲート間の電界が増加し、プログラム電圧Vpgmが増加したと等価となり、オーバープログラムとなる。この隣接セルの書き込み状態から非書き込み状態への変化の影響を受けないためには、偶数/奇数プログラムにより、隣接セルをシールドする必要がある。
一方、図9(a)(b)は、非書き込みセルのブースト不足による誤書き込み非書き込みの様子を示している。
図9(a)に示すように、非書き込みセルの両隣のセルが書き込み状態のとき、非書き込みセルのチャネル電位がカップリングにより例えば6Vから5Vに低下する。このため、チャネルのブースト電圧が不足し、等価的に書き込み電圧Vpgmが増加し、非書き込みセルが誤書き込みされてしまう。
この誤書き込み対策として、図9(b)に示すように、ペアプログラムを用い、非書き込みセルの少なくとも片側を常に非書き込み状態とすることにより、ブースト不足を補い誤書き込みの発生頻度を低減させることが可能である。
そこで、本実施形態は、ペアプログラムと偶数/奇数プログラムの切り換えることにより、上記書き込みセルのオーバープログラムと、非書き込みセルの誤書き込みを防止可能としている。
非書き込みセルのブースト不足による誤書き込みは、プログラム電圧Vpgmの電圧が高い状態で発生頻度が高く、Vpgmの電圧が低い状態において、書き込みセルのオーバープログラムの発生頻度が高くなる。このため、ペアプログラムと偶数/奇数プログラムの切り換えタイミングは、プログラムのループ回数により指定する。すなわち、書き込み動作は、書き込みセルにプログラム電圧Vpmgを印加してセルの閾値電圧を高め、ベリファイ動作により、セルの閾値電圧が所定のレベルに達したかどうかが判別される。この結果、セルの閾値電圧が所定のレベルに達していない場合、プログラム電圧VpmgをΔVpmgだけステップアップして再度書き込みが行われ、この書き込み、ベリファイ、プログラム電圧のステップアップがセルの閾値電圧が所定のレベルに達するまで繰り返される。本実施形態は、この繰り返しのループ回数によりペアプログラムと偶数/奇数プログラムを切り換える。
図10は、プログラム回数(ループ回数)とワード線のレベル(プログラム電圧)の関係を示している。
図10に示すように、プログラム回数の少ない書き込みの初期段階において、書き込みセルと隣接セルとのカップリングによるオーバープログラムを防止するため、偶数/奇数プログラムを行う。この後、プログラム回数が増加し、非書き込みセルのブースト不足による誤書き込みの問題が顕著となるプログラム回数に達した場合、偶数/奇数プログラムからペアプログラムに切り換えられる。すなわち、プログラム回数が規定値に達した場合、偶数/奇数プログラムからペアプログラムに切り換えられる。
ペアプログラムに切り換えられた場合、隣接するビット線に接続されたメモリセルの書き込み状態により、カップリングの影響が生じる。このため、プログラム電圧Vpgmは単にステップアップ電圧ΔVpmgを付加するだけではなく、ステップアップ電圧ΔVpmgにオフセット電圧が付加される。このオフセット電圧は、正又は負の値であり、カップリングの影響に応じて設定される。
具体的には、例えば偶数/奇数プログラムからペアプログラムへ切り換え後、書き込みセルに隣接するセルが非書き込みから書き込み状態になることにより、隣接セルのフローティングゲートの電位が下がり、書き込みセルのフローティングゲートの電位もカップリングにより下がってしまう。このため、正のオフセット電圧が必要となる。
一方、書き込みセルに隣接するセルが非書き込みである場合、前述したように、非書き込みセルのブースト不足による誤書込みが生じる。これを防止するため、プログラム電圧Vpgmは低いほうが良い。したがって、負のオフセットが必要となる。しかし、この場合、負電圧を発生する回路が必要となるため、例えばステップアップ電圧ΔVpgmの電圧値が低減される。尚、オフセット電圧は、例えば製品毎に設定される。
また、プログラムが、ペアプログラムで行われたか偶数/奇数プログラムで行われたかで、ベリファイ時のアドレスが変化する。このため、規定のループ回数で偶数/奇数プログラムからペアプログラムに切り換えられた場合、ベリファイ時のアドレスも切り換えられる。
一方、上記のようにしてメモリセルに書き込まれたデータを読み出す場合、ビット線とセンスアンプの接続は、例えば偶数/奇数ビット線プログラムにおける接続を用いることが可能である。すなわち、偶数/奇数ビット線プログラムによる場合、例えばビット線BL1、BL3とデータ記憶回路10_1、10_2のセンスアンプ2aとを接続した状態において、読み出し動作が行われ、次いで、ビット線BL2、BL4とデータ記憶回路10_1、10_2のセンスアンプ2aとを接続した状態において、読み出し動作が行われる。各センスアンプ2aにより検出されたデータは、ラッチ回路XDLに保持される。このラッチ回路XDLのデータは、カラムアドレスに従って動作するカラムデコーダ3により選択され、出力される。
また、ラッチ回路群2b、2cは、センスアンプ2aに並列接続されている。このため、ラッチ回路群2bのラッチ回路XDLに例えば偶数ビット線に読み出されたデータを保持し、このラッチ回路XDLに保持されたデータを出力しているとき、奇数ビット線に読み出されたデータをラッチ回路群2cのラッチ回路XDLに保持し、ラッチ回路XDLに保持されたデータを出力しているとき、偶数ビット線に読み出されたデータをラッチ回路群2bのラッチ回路XDLに保持するというような動作とすることにより、読み出し速度の高速化を図ることが可能である。
上記実施形態によれば、ビット線選択トランジスタを設け、偶数/奇数プログラムとペアプログラムを切り換え可能とし、偶数/奇数プログラムとペアプログラムをプログラムのループ回数に基づき切り換えている。このため、書き込みセルと隣接セルとのカップリングによるオーバープログラムを防止することができるとともに、非書き込みセルのブースト不足による誤書き込みを防止することが可能である。
また、センスアンプに接続されるビット線を切り換えることにより、偶数/奇数プログラムとペアプログラムを可能としている。このため、従来のように、各ビット線にセンスアンプを配置する必要がないため、回路規模の増大を防止でき、チップ面積の増大を抑制することが可能である。
上記実施形態は、メモリセルに2値(1ビット)のデータを記憶させる場合について説明したが、2値に限らず、2ビット(4値)以上のデータを記憶する場合においても同様に実施可能である。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変えない範囲において、種々変形実施可能なことは勿論である。
1…メモリセルアレイ、2…ビット線制御回路、7…制御信号及び制御電圧発生回路、BLS1、BLS2、BLS3、BLS4、〜…ビット線選択トランジスタ、10_1〜10_i…データ制御回路、2a…センスアンプ、2b、2c…ラッチ回路群、LDL,UDL,XDL…ラッチ回路。
Claims (7)
- 複数のワード線、及び複数のビット線に接続された複数のメモリセルがマトリックス状に配置されたメモリセルアレイと、
前記各ビット線に接続されるセンスアンプと、
前記ワード線と、ビット線の電圧を制御し、前記メモリセルにデータを書き込み、又は前記メモリセルからデータを読み出す制御回路とを有し、
前記複数のビット線は、互いに隣接する少なくとも第1、第2、第3、第4のビット線を含み、前記センスアンプは少なくとも第1、第2のセンスアンプを含み、
前記第1、第4のビット線と前記第1のセンスアンプの間に設けられ、前記第1、第4のビット線を前記第1のセンスアンプに接続する第1、第4の選択トランジスタと、
前記第2、第3のビット線と前記第2のセンスアンプの間に設けられ、前記第2、第3のビット線を前記第2のセンスアンプに接続する第2、第3の選択トランジスタと
を具備することを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、前記第1乃至第4の選択トランジスタを制御し、前記第1、第3のビット線を第1、第2のセンスアンプに接続し、第2、第4のビット線を第1、第2のセンスアンプに接続する偶数/奇数プログラムと、前記第1、第2のビット線を第1、第2のセンスアンプに接続し、第3、第4のビット線を第1、第2のセンスアンプに接続するペアプログラムを切り換えることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
- 前記制御部は、書き込み動作の初期において、前記偶数/奇数プログラムによりデータをメモリセルに書き込み、プログラム回数が規定値を超えた場合、前記ペアプログラムによりデータをメモリセルに書き込むことを特徴とする前記請求項2の半導体記憶装置。
- 前記制御回路は、プログラムベリファイ時、前記第1乃至第4の選択トランジスタを制御し、前記第1乃至第4のビット線と前記第1、第2のセンスアンプを前記偶数/奇数プログラムにおける接続に設定することを特徴とする前記請求項3の半導体記憶装置。
- 前記制御回路は、前記メモリセルからデータを読み出すとき、前記第1乃至第4の選択トランジスタを制御し、前記第1乃至第4のビット線と前記第1、第2のセンスアンプを前記偶数/奇数プログラムにおける接続に設定することを特徴とする請求項1乃至4記載の半導体記憶装置。
- 前記制御回路は、データの読み出し時、前記第1、第3の選択トランジスタをオンとして前記第1、第3のビット線を前記第1、第2のセンスアンプに接続して前記メモリセルからデータを読み出し、前記第2、第4の選択トランジスタをオンとして前記第2、第4のビット線を前記第1、第2のセンスアンプに接続して前記メモリセルからデータを読み出ことを特徴とする請求項5の半導体記憶装置。
- 前記第1、第2のセンスアンプのそれぞれに並列接続された第1、第2のラッチ回路群をさらに有し、前記第1、第2のラッチ回路群は、それぞれ複数のラッチ回路により構成されていることを特徴とする請求項1乃至6記載の半導体記憶装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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