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JP2011169335A - 圧縮かしめ管継手及びこの圧縮かしめ管継手と樹脂管との接続構造 - Google Patents

圧縮かしめ管継手及びこの圧縮かしめ管継手と樹脂管との接続構造 Download PDF

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JP2011169335A
JP2011169335A JP2010031002A JP2010031002A JP2011169335A JP 2011169335 A JP2011169335 A JP 2011169335A JP 2010031002 A JP2010031002 A JP 2010031002A JP 2010031002 A JP2010031002 A JP 2010031002A JP 2011169335 A JP2011169335 A JP 2011169335A
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caulking
compression
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fitting groove
sleeve
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Ryosuke Ito
良輔 伊藤
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • F16L33/00Arrangements for connecting hoses to rigid members; Rigid hose connectors, i.e. single members engaging both hoses
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    • F16L33/207Undivided rings, sleeves or like members contracted on the hose or expanded in the hose by means of tools; Arrangements using such members only a sleeve being contracted on the hose
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Abstract

【課題】施工時にかしめ忘れがあった場合、初期水圧テスト時に確実に水漏れが生じ、正常なかしめが行われれば、長期使用後においても、樹脂管が抜けたり、接続部分から水漏れしたりすることがない圧縮かしめ管継手及びこの圧縮かしめ管継手と樹脂管との接続構造を提供する。
【解決手段】ノズル部23の最大外径が樹脂管Pの内径より小さく、スリーブ3のかしめ位置に対応する部分にリング状をした少なくとも1つのシール材嵌合溝23aを有し、
このシール材嵌合溝23aに、シール材嵌合溝23aの底からの最高高さがシール材嵌合溝23aの両側壁の上端より低い位置となるリング状シール材24が嵌装されている構成とした。
【選択図】 図8

Description

本発明は、圧縮かしめ管継手及びこの圧縮かしめ管継手と樹脂管との接続構造に関する。
戸建て住宅や集合住宅の床下などに配管される給水・給湯用配管材としての架橋ポリエチレン管、ポリブテン管、ファンコイル等の空調機器の冷温水配管に用いられるアルミニウムの芯層を挟んで内外層にポリエチレン樹脂層が形成された金属強化ポリエチレン管(たとえば、積水化学工業社製商品名エスロンスーパーエスロメタックス)などの樹脂管が用いられている。
そして、これらの樹脂管と、戸外等に配管された金属管などの剛性管とを接続するためには、図10に示すような圧縮かしめ管継手200が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
図10に示すように、圧縮かしめ管継手200は、スリーブ210と、継手本体220と、を備えている。継手本体220は、スリーブ210に囲繞されたノズル部221を備えている。
そして、圧縮かしめ管継手200は、ノズル部221とスリーブ210との間に樹脂管Pの端部を挿入し、かしめ工具(図示せず)にセットした専用のかしめダイス110を用いてスリーブ210のかしめ部(図中の点線矢印の3箇所)をかしめることによって水密に樹脂管Pを接続できるようになっている。
すなわち、ノズル部221は、スリーブ210のかしめ部に対応する位置にリング状をしたシール材嵌合溝222を有し、このリング状シール材嵌合溝222にリング状シール材223が嵌合されている。
そして、樹脂管Pは、かしめによって、スリーブ210のかしめ位置に対応する部分がノズル部221側に縮径するように変形し、この変形部の内壁面がリング状シール材223に圧接されて圧縮かしめ管継手200に水密に接続される。
特開2005−325904号公報
ところで、従来の圧縮かしめ管継手200では、接続しようとする樹脂管Pの内径よりリング状シール材223の外径が大きいため、樹脂管Pをノズル部221とスリーブ210との間に挿入しただけで、リング状シール材223が樹脂管Pの内壁面に密着して水密性が発揮される。
したがって、施工時にかしめ忘れがあっても初期水圧テスト時には漏れず、使用後に樹脂管Pが抜けたり、接続部分から水漏れしたりするという課題がある。
本発明は、上記事情に鑑みて、施工時にかしめ忘れがあった場合、初期水圧試験時に確実に水漏れが生じ、正常なかしめが行われれば、長期使用後においても、樹脂管が抜けたり、接続部分から水漏れしたりすることがない圧縮かしめ管継手及びこの圧縮かしめ管継手と樹脂管との接続構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明にかかる圧縮かしめ管継手は、管継手の一端に設けられたノズル部と、ノズル部を囲繞するように配置されたスリーブとの間に接続される樹脂管を挿入するとともに、専用かしめダイスを用いてかしめることによってスリーブとノズル部との間で前記樹脂管の端部を水密に挟むようにした圧縮かしめ管継手であって、前記ノズル部は、前記スリーブのかしめ位置に対応する部分にリング状のシール材嵌合溝を有し、このシール材嵌合溝に、シール材嵌合溝の底からの最高高さがシール材嵌合溝の両側壁の上端より低い位置となるリング状シール材が嵌装されていることを特徴としている。
本発明において、リング状シール材は、特に限定されないが、専用かしめダイスによる正常かしめ状態で5〜65%の圧縮率で圧縮される断面形状をしていることが好ましい。
なお、本発明において、上記圧縮率は、かしめ前のシール材嵌合溝の底からのリング状シール材の最高高さをH1、シール材嵌合溝の底からかしめ後のシール材嵌合溝に臨む樹脂管の内壁面までの最短距離〔(かしめ後のシール材嵌合溝に臨む樹脂管の最小内径−シール材嵌合溝の底部分の径)/2で算出できる〕をLとしたとき、下記式(1)で算出される。
圧縮率=(H1−L)/H1×100・・・(1)
また、本発明の圧縮かしめ管継手と樹脂管との接続構造は、特に限定されないが、対となる2つの半円弧状をした線状かしめ部が、同一平面内に存在せず、かつ、両線状かしめ部の円弧の両端部が立体的に重なるようにスリーブのかしめ位置にかしめ形成されて樹脂管と圧縮かしめ管継手とが接続されている接続構造とすることが好ましい。
なお、上記接続構造において、対となる2つの線状かしめ部は、同一平面に無ければよいが、止水性を考慮すると、2つの線状かしめ部間の管軸方向の距離は、できるだけ近い方が好ましい。
以上のように、本発明にかかる圧縮かしめ管継手は、管継手の一端に設けられたノズル部と、ノズル部を囲繞するように配置されたスリーブとの間に接続される樹脂管の端部を挿入するとともに、スリーブの軸方向の少なくとも一部に設けられたかしめ位置を、専用かしめダイスを用いてかしめることによってスリーブとノズル部との間で前記樹脂管の端部を水密に挟むようにした圧縮かしめ管継手であって、前記ノズル部は、前記スリーブのかしめ位置に対応する部分にリング状のシール材嵌合溝を有し、このシール材嵌合溝に、シール材嵌合溝の底からの最高高さがシール材嵌合溝の両側壁の上端より低い位置となるリング状シール材が嵌装されているので、施工時にかしめ忘れがあった場合、初期水圧テスト時に確実に水漏れが生じ、正常なかしめが行われれば、長期使用後においても、樹脂管が抜けたり、接続部分から水漏れしたりすることがない。
しかも、かしめていない状態では、その外径が前記シール材嵌合溝の側壁上側周縁の直径より小径のリング状シール材がシール材嵌合溝に嵌合されているので、スリーブとノズル部との間に樹脂管の端部を挿入しただけでは、樹脂管の内周面とノズル部及びリング状シール材の外周面との間には、必ず隙間が生じる。したがって、かしめ忘れがあると、初期水圧試験を行ったとき、樹脂管の内周面とリング状シール材の外周面とを介して水漏れが生じる。
また、リング状シール材のシール材嵌合溝の底からの最高高さがシール材嵌合溝の両側壁の上端より低い位置となっているので、樹脂管をスリーブとノズル部との間に挿入する際に、樹脂管の端部がリング状シール材に接触してリンク状シール材を損傷したり、シール材嵌合溝から離脱させたりする、所謂脱リングが発生しない。すなわち、リンク状シール材の損傷やシール材嵌合溝から離脱による止水不備の問題が発生しない。
また、本発明の圧縮かしめ管継手と樹脂管との接続構造を、対となる2つの半円弧状をした線状かしめ部が、同一平面内に存在せず、かつ、両線状かしめ部の円弧の両端部が立体的に重なるようにスリーブのかしめ位置にかしめ形成されて樹脂管と圧縮かしめ管継手とが接続されている接続構造とすれば、より止水を確実に行うことができる。
すなわち、対となる2つの線状かしめ部は、同一平面内に存在しないため、かしめの際に両線状かしめ部の両端が突き合うことによる褶曲部がスリーブに生じることがない。両線状かしめ部の円弧の両端部が立体的に重なるので、スリーブのかしめ部は、あたかも真円にかしめられたようになる。したがって、スリーブは、その全周がほぼ均等にかしめられて、かしめの不均一による止水不良などの問題もない。
本発明にかかる圧縮かしめ管継手の1つの実施の形態をあらわす斜視図である。 図1の圧縮かしめ管継手の断面図である。 図2の要部拡大断面図である 本発明の圧縮かしめ管継手に用いるかしめ工具の1例をあらわす正面図である。 図4のかしめ工具に装着されるかしめダイスの分割ダイスの突き合わせ面を突き合わせる前に状態の斜視図である。 図5のかしめダイスの分割ダイスの突き合わせ面を突き合わせた状態の斜視図である。 図5を軸方向から見た図である。 図1の圧縮かしめ管継手と樹脂管とを図4のかしめ工具及び図5〜7に示すかしめダイスを用いて接続する方法を説明する図である。 図1の圧縮かしめ管継手と樹脂管とを図4のかしめ工具及び図5〜7に示すかしめダイスを用いて接続した状態の正面図である。 従来の圧縮かしめ管継手の樹脂管を接続した状態の半断面図である。
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1及び図2は、本発明にかかる圧縮かしめ管継手の1つの実施の形態をあらわしている。
図1及び図2に示すように、この圧縮かしめ管継手1は、継手本体2と、スリーブ3とを備えている。
継手本体2は、真鍮、砲金、ステンレス鋼などから形成されていて、六角ナット状をしたフランジ部21と、フランジ部21の一方に連設された雄ねじ筒部22と、フランジ部21の他方に連設されたノズル部23とを備えている。
ノズル部23は、図2に示すように、その最大外径が接続される樹脂管Pの内径より小さく、後述する専用のかしめダイスでスリーブ3をかしめたとき、中央のかしめ位置に対応する位置にリング状をしたシール材嵌合溝23aを備え、シール材嵌合溝23aを挟んだ両側の外周面が、鋸歯状の凹凸形状に形成されている。
シール材嵌合溝23aには、リング状シール材24が嵌装されている。
リング状シール材24は、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合体)などの合成ゴムで形成されていて、図3に示すように、シール材嵌合溝23aへの嵌装状態で、シール材嵌合溝23aの底からの最高高さH1が、シール材嵌合溝23aの底からシール材嵌合溝23aの両側壁上端までの高さH2より低くなるように形成されているとともに、
その断面形状が、非圧縮状態で、リングの厚み方向の寸法がシール材嵌合溝23の溝幅より少し小さく、最高高さH1部分がリングの厚み方向(中心軸方向)の中心位置よりノズル部23の先端側に少しずれた断面略かまぼこ形状をしている。
また、リング状シール材24は、後述するように樹脂管Pが正常に接続されたとき、図3において2点鎖線で示すように、圧縮率が5〜65%となるように弾性変形するように形成されている。
スリーブ3は、ステンレス鋼やアルミニウムによって形成されていて、スリーブ本体31と、スリーブ本体31の一端に連設された円形フランジ32とを備えている。
スリーブ本体31は、図2に示すように、その内径が樹脂管Pの外径とほぼ同じか少し大きくなっているとともに、他端が継手本体2のフランジ部21のノズル部23側に設けられたリング状の嵌合溝21aに嵌合一体化されている。
円形フランジ32は、スリーブ本体31の一端から外周方向に広がるように設けられている。
この圧縮かしめ管継手1は、例えば、図4に示すようなかしめ工具4に装着された図5〜図7に示す専用のかしめダイス5を用いてスリーブ3がかしめられる。
図5〜図7に示すように、かしめダイス5は、2つの分割ダイス5aから構成されている。
2つの分割ダイス5aは、それぞれ略半筒形状をしたかしめ凹部51と、かしめ凹部51の両側に設けられた突き合わせ面52とを有している。
また、両分割ダイス5aは、突き合わせ面52が、突き合わせ凸面52aと突き合わせ凹面52bとを軸方向に交互に形成した凹凸形状をしていて、一方の分割ダイス5aの突き合わせ凸面52aが他方の分割ダイス5aの突き合わせ凹面52bに突き合うようになっている。
かしめ凹部51の内壁面には、半円弧状をしたかしめ突条53が、平行に3条ずつ設けられている。そして、かしめ突条53を含むかしめ凹部51の突き合わせ面52とのコーナー部は、湾曲形状に面取りされている。
そして、各かしめ突条53は、突き合わせ凸面52aを形成する突部52cの両端縁および端部突部52dの内側の端縁に沿うようにかしめ凹部51の内壁面と突き合わせ凸面52aとのコーナー部に達するようにそれぞれ設けられている。
また、両分割ダイス5aは、かしめ工具4にセットされた状態で、一方の分割ダイス5aのかしめ突条53と、他方の分割ダイス5aのかしめ突条53とが1つずつ対となるように配置され、両分割ダイス5aの突き合わせ凸面52aと突き合わせ凹面52bとが突き合わされた状態で、各対となるかしめ突条53が、かしめ凹部51の軸に直交する方向(図6の矢印X方向)から投影したとき、重なって投影されないようにかしめ凹部51の軸方向にずれるとともに、図7に示すように、かしめ凹部51の軸方向から見たとき、対となるかしめ突条53の両端部同士が重なった状態となる。すなわち、対となるかしめ突条53が略円形を形成したように見える。また、中央の対となるかしめ突条53は、かしめ時にリング状シール材24の直上を臨む位置に配置されるようになっている。
つぎに、上記かしめ工具4に装着されたかしめダイス5を用いた樹脂管Pの圧縮かしめ管継手1への接続方法を、図8を参照しながら詳しく説明する。
(1)図8(a)に示すように、樹脂管Pの端部をスリーブ3とノズル部23との間に挿入する。
このとき、圧縮かしめ管継手1は、ノズル部23の最大外径が樹脂管Pの内径より小径で、リング状シール材24の外径が、シール材嵌合溝23aの側壁上側周縁の直径より小径であるので、この挿入状態では、樹脂管Pとノズル部23及びリング状シール材24との間に水圧試験を行ったときに確実に水漏れが生じる隙間が生じた状態となっている。
(2)上記のように樹脂管Pがセットされた圧縮かしめ管継手1を、図8(a)に示すように、2つの分割ダイス5aの間(図8(a)では片側の分割ダイス5aしかあらわれていない)にスリーブ本体31部分が挟まるようにかしめ工具4を配置した後、かしめ工具4のレバー41を操作して一方の分割ダイス5aを他方の分割ダイス5a側に向かって移動させて図8(b)に示すようにスリーブ本体31をかしめる。
このかしめによって、スリーブ本体31が3対のかしめ突条53によって、シール材嵌合溝23aの直上部分及びこのシール材嵌合溝23aを挟んだ凹凸形状部分がかしめられる。
そして、このスリーブ3がかしめられることによって、樹脂管Pがかしめ突条53に対応する部分でノズル部23側にリング状に変形される。すなわち、樹脂管Pは、中央の対となるかしめ突条53に対応する部分で、図3及び図8(b)に示すように、シール材嵌合溝23a内に内壁面側の一部が入り込んでリング状シール材24を5〜65%の圧縮率になるように圧縮変形されて、しっかりと止水を図る一方、図8(b)に示すように、2組の対となるかしめ突条53に対応する部分でシール材嵌合溝23aを挟んだ凹凸形状部分に内壁面側の一部が食い込むように圧縮変形されて樹脂管Pの抜け止めがなされる。
この圧縮かしめ管継手1は、上記のように、ノズル部23の最大外径が樹脂管Pの内径より小径で、リング状シール材24の外径が、シール材嵌合溝23aの側壁上側周縁の直径より小径であるので、この挿入状態では、樹脂管Pとノズル部23及びリング状シール材24との間に水圧試験を行ったときに確実に水漏れが生じる隙間が生じた状態となる。したがって、初期水圧試験時にかしめ忘れを確実に発見することができる。もちろん、正常なかしめが行われれば、長期使用後においても、樹脂管Pが抜けたり、接続部分から水漏れしたりすることがない。
また、上記かしめダイス5を用いてかしめれば、軽い力でかしめることができるとともに、かしめ部分に褶曲形状の余肉部が形成されず、周方向で圧縮が不均一になることがないため、漏水等に対する接合部の信頼性が向上する。
しかも、この圧縮かしめ管継手1は、リング状シール材24の外径が、シール材嵌合溝23aの側壁上側周縁の直径より小径であるので、止水性を確保するためには、樹脂管Pの内壁がシール材嵌合溝23a内に入り込むように縮径させなければならない。すなわち、かしめによるスリーブ3及び樹脂管Pのかしめ部の縮径量を大きくする必要があるが、上記かしめダイス5を用いれば、必要な大きな縮径量を十分に確保することができる。
すなわち、上記かしめダイス5は、一方の分割ダイス5aを他方の分割ダイス5a方向に移動させていくと、まず、スリーブ53の壁面にかしめ突条53の両端があたるが、かしめ突条53の両端縁が湾曲形状に面取りされているので、スリーブ53が軽い力でスムーズにかしめ凹部51内に入り込むとともに、図9に示すように、かしめ突条53に当接する部分がかしめられて半円形状の線状かしめ部34が形成される。そして、線状かしめ部34によって樹脂管Pの壁面が圧縮変形される。また、対となるかしめ突条53の位置が、重なっていると、かしめていくと、スリーブ本体31の余肉部分が突き合わせ面近傍にあつまり褶曲形状となるが、上記かしめダイス5は、2つの分割ダイス5aの対となるかしめ突条53は、かしめ凹部51の軸方向にずれている、すなわち、同一平面上にないとともに、両分割ダイス5aの突き合わせ凸面52aと突き合わせ凹面52bとが突き合わされた状態となるため、対となる線状かしめ部34は、その端部が突き合うことがない。したがって、かしめ部分に褶曲形状の余肉部が形成されず、周方向で圧縮が不均一になることがない。
さらに、かしめ凹部51の軸方向から見たとき、対となるかしめ突条53の両端部同士が重なって、対となるかしめ突条53が略円形を形成したように見えるように、すなわち、かしめ突条53の両端部が立体的に重なるようにかしめ突条53が形成されているので、対となるかしめ突条53によって形成された線状かしめ部34の端部同士も立体的に重なる。したがって、止水性が高いものとなる。
本発明は、上記の実施の形態に限定されない。例えば、上記の実施の形態では、シール材嵌合溝が1つであったが、2つ以上設け、それぞれにリング状シール材を嵌装するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、スリーブとノズル部との間に樹脂管を挿入したのち、スリーブが分割ダイス間にセットされるようになっていたが、圧縮かしめ管継手を、そのスリーブ部分が分割ダイス間にセットされるようにダイス工具に保持したのち、スリーブとノズル部との間に樹脂管を挿入するようにしても構わない。
以下に、本発明の具体的な実施例と比較例を説明する。
(実施例1)
各部の寸法が以下のとおりである図1及び図2に示す形状の圧縮かしめ管継手を作製し、作製した圧縮かしめ管継手と樹脂管(積水化学工業社製金属強化ポリエチレン管、スーパーエスロメタックスφ16(外径:φ20.1mm、肉厚2.25mm))とを以下のようにして接続した。
ノズル部最大外径(シール材嵌合溝の側壁上端縁の径):φ15.22mm
シール材嵌合溝の底部分の径:φ10.6mm
スリーブ内径:φ20.3mm
スリーブ肉厚:0.5mm
リング状シール材のシール材嵌合溝の底から最高位置までの高さ:2.29mm
なお、上記のように作製した圧縮かしめ管継手は、スリーブ内径が樹脂管の外径より大きく、ノズル部最大外径が樹脂管の内径より小さい。また、リング状シール材上端がシール材嵌合溝から飛び出ていない。
そして、この圧縮かしめ管継手のスリーブとノズル部との間に上記樹脂管を挿入したところ、樹脂管は、抵抗なくスムーズに樹脂管端面が継手本体の段差に当たるまで挿入ができた。
つぎに、この挿入状態で、ダイスによるスリーブの圧縮かしめを行わず水圧を付与しようとしたところ、水を通水させただけで、樹脂管と圧縮かしめ管継手との間から水が漏れることが確認できた。
引き続き、図5〜図7に示す形状の専用ダイス(かしめ突条内径:φ19.3mm)にて、スリーブをかしめ、樹脂管と圧縮かしめ管継手とを接続した。
この状態で、短期水圧試験(23℃×1.75MPa×2分間)および長期静水圧試験(95℃×1.35MPa×1000時間)を行ったところ、いずれの試験においても、漏水等の異常は見られなかった。
また、圧縮かしめによって縮径したリング状シール材当接部の樹脂管最小内径は、φ14.13mm、リング状シール材の圧縮率は22.3%であった。
(実施例2)
各部の寸法が以下のとおりである図1及び図2に示す形状の圧縮かしめ管継手を作製し、作製した圧縮かしめ管継手と樹脂管(積水化学工業社製、スーパーエスロメタックスφ16(外径:φ20.1mm、肉厚2.25mm))とを以下のようにして接続した。
ノズル部最大外径(シール材嵌合溝の側壁上端縁の径):φ15.22mm
シール材嵌合溝の底部分の径:φ10.57mm
スリーブ内径:φ20.25mm
スリーブ肉厚:0.45mm
リング状シール材のシール材嵌合溝の底から最高位置までの高さ:2.20mm
なお、上記のように作製した圧縮かしめ管継手は、スリーブ内径が樹脂管の外径より大きく、ノズル部最大外径が樹脂管の内径より小さい。また、リング状シール材上端がシール材嵌合溝から飛び出ていない。
そして、この圧縮かしめ管継手のスリーブとノズル部との間に上記樹脂管を挿入したところ、樹脂管は、抵抗なくスムーズに樹脂管端面が継手本体の段差に当たるまで挿入ができた。
つぎに、この挿入状態で、ダイスによるスリーブの圧縮かしめを行わず水圧を付与しようとしたところ、水を通水させただけで、樹脂管と圧縮かしめ管継手との間から水が漏れることが確認できた。
引き続き、図5〜図7に示す形状の専用ダイス(かしめ突条内径:φ19.4mm)にて、スリーブをかしめ、樹脂管と圧縮かしめ管継手とを接続した。
この状態で、短期水圧試験(23℃×1.75MPa×2分間)および長期静水圧試験(95℃×1.35MPa×1000時間)を行ったところ、いずれの試験においても漏水等の異常は見られなかった。
また、圧縮かしめによって縮径したリング状シール材当接部の樹脂管最小内径は、φ14.70mm、リング状シール材の圧縮率は5.8%であった。
(比較例1)
各部の寸法が以下のとおりである図1及び図2に示す形状の圧縮かしめ管継手を作製し、作製した圧縮かしめ管継手と樹脂管(積水化学工業社製金属強化ポリエチレン管、スーパーエスロメタックスφ16(外径:φ20.1mm、肉厚2.25mm))を以下のようにして接続した。
ノズル部最大外径(シール材嵌合溝の側壁上端縁の径):φ15.22mm
シール材嵌合溝の底部分の径:φ11.4mm
スリーブ内径:φ20.3mm
スリーブ肉厚:0.5mm
リング状シール材のシール材嵌合溝の底から最高位置までの高さ:2.30mm
なお、上記のように作製した圧縮かしめ管継手は、スリーブ内径が樹脂管の外径より大きく、ノズル部最大外径が樹脂管の内径より小さい。しかし、リング状シール材上端がシール材嵌合溝から飛び出ているとともに、リング状シール材のシール材嵌合溝の底から最高位置部分の外径が樹脂管内径より大きい。
そして、上記のように作製した圧縮かしめ管継手のスリーブとノズル部との間に上記樹脂管を挿入した。
この挿入状態で、ダイスによるスリーブの圧縮かしめを行わず、短期水圧試験(23℃×1.75MPa×2分間)を行ったところ、全く異常は見られなかった。
引き続き、図5〜図7に示す形状の専用ダイス(かしめ突条内径:φ19.4mm)にて、スリーブをかしめ、樹脂管と圧縮かしめ管継手とを接続した。
この状態で、長期静水圧試験(95℃×1.35MPa×1000時間)を実施したところ、約250時間経過後に管と継手の間から漏水した。
(比較例2)
各部の寸法が以下のとおりである図1及び図2に示す形状の圧縮かしめ管継手を作製し、作製した圧縮かしめ管継手と樹脂管(積水化学工業社製金属強化ポリエチレン管、スーパーエスロメタックスφ16(外径:φ20.1mm、肉厚2.25mm))を以下のようにしてかしめ接続した。
ノズル部最大外径(シール材嵌合溝の側壁上端縁の径):φ15.22mm
シール材嵌合溝の底部分の径:φ11.4mm
スリーブ内径:φ20.3mm
スリーブ肉厚:0.5mm
リング状シール材のシール材嵌合溝の底から最高位置までの高さ:2.30mm
なお、上記のように作製した圧縮かしめ管継手は、スリーブ内径が樹脂管の外径より大きく、ノズル部最大外径が樹脂管の内径より小さい。しかし、リング状シール材上端がシール材嵌合溝から飛び出ているとともに、リング状シール材のシール材嵌合溝の底から最高位置部分の外径が樹脂管内径より大きい。
そして、上記のように作製した圧縮かしめ管継手のスリーブとノズル部との間に上記樹脂管を挿入した。
この挿入状態で、ダイスによるスリーブの圧縮かしめを行わず、短期水圧試験(23℃×1.75MPa×2分間)を行ったところ、全く異常は見られなかった。
引き続き、図5〜図7に示す形状の専用ダイス(かしめ突条内径:φ18.8mm)にて、スリーブをかしめ、樹脂管と圧縮かしめ管継手とを接続した。
この状態で、長期静水圧試験(95℃×1.35MPa×1000時間)を行ったところ、約550時間経過後に樹脂管と継手の間から漏水した。漏水後の継手を半割にし、内部を確認したところ、リング状シール材が破損していた。
このとき 圧縮かしめによって縮径したリング状シール材当接部の樹脂管最小内径は、φ12.97mm、リング状シール材の圧縮率は67%であった。
(比較例3)
各部の寸法が以下のとおりである図1及び図2に示す形状の圧縮かしめ管継手を作製し、作製した圧縮かしめ管継手と樹脂管(積水化学工業社製金属強化ポリエチレン管、スーパーエスロメタックスφ16(外径:φ20.1mm、肉厚2.25mm))を以下のようにしてかしめ接続した。
ノズル部最大外径:φ15.22mm
シール材嵌合溝の底部分の径:φ10.57mm
スリーブ内径:φ20.25mm
スリーブ肉厚:0.45mm
リング状シール材のシール材嵌合溝の底から最高位置までの高さ:2.20mm
なお、上記のように作製した圧縮かしめ管継手は、スリーブ内径が樹脂管の外径より大きく、ノズル部最大外径が樹脂管の内径より小さい。また、リング状シール材上端がシール材嵌合溝から飛び出ていない。
そして、上記のように作製した圧縮かしめ管継手のスリーブとノズル部との間に上記樹脂管を挿入した。
つぎに、この挿入状態で、ダイスによるスリーブの圧縮かしめを行わず水圧を付与しようとしたところ、水を通水させただけで、樹脂管と圧縮かしめ管継手との間から水が漏れることが確認できた。
引き続き、図5〜図7に示す形状の専用ダイス(かしめ突条内径:φ20.1mm)にて、スリーブをかしめ、樹脂管と圧縮かしめ管継手とを接続した。
この状態で、短期水圧試験(23℃×1.75MPa×2分間)を行ったところ、樹脂管と圧縮かしめ管継手との間から漏水した。
このとき、圧縮かしめによって縮径したリング状シール材当接部の樹脂管最小内径は、φ15.4mm、リング状シール材の圧縮率は-10%であった。
1 圧縮かしめ管継手
2 継手本体
23 ノズル部
23a シール材嵌合溝
24 リング状シール材
3 スリーブ
34 線状かしめ部
5 かしめダイス
5a 分割ダイス
P 樹脂管(金属強化ポリエチレン管)

Claims (3)

  1. 管継手の一端に設けられたノズル部と、ノズル部を囲繞するように配置されたスリーブとの間に接続される樹脂管の端部を挿入するとともに、専用かしめダイスを用いてかしめることによってスリーブとノズル部との間で前記樹脂管の端部を水密に挟むようにした圧縮かしめ管継手であって、
    前記ノズル部は、前記スリーブのかしめ位置に対応する部分にリング状のシール材嵌合溝を有し、
    このシール材嵌合溝に、シール材嵌合溝の底からの最高高さがシール材嵌合溝の両側壁の上端より低い位置となるリング状シール材が嵌装されていることを特徴とする圧縮かしめ管継手。
  2. リング状シール材が、専用かしめダイスによる正常かしめ状態で5〜65%の圧縮率で圧縮される断面形状をしている請求項1に記載の圧縮かしめ管継手。
  3. 対となる2つの半円弧状をした線状かしめ部が、同一平面内に存在せず、かつ、両線状かしめ部の円弧の両端部が立体的に重なるようにスリーブのかしめ位置にかしめ形成されて樹脂管と圧縮かしめ管継手とが接続されている請求項1または請求項2を用いた樹脂管と圧縮かしめ管継手の接続構造。
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