しかしながら、両面受光型発電セルを使用した前記(1)の太陽電池パネルは、両面受光型発電セルの発電効率が、2枚の片面受光型発電セルを用いた太陽電池パネルよりも劣り、また、コスト面でも後者に対して劣るという問題があった。また、2枚の片面受光型発電セルを使用して両面受光可能とした前記(2)の太陽電池パネルは、背中合わせとした片面受光型発電セル同士の電気的絶縁が不十分になる虞があった。更に、2枚の太陽電池モジュールによって両面受光可能とした前記(3)の太陽電池パネルは、2枚の太陽電池モジュールを使用するため、部品点数が多くなり製造コストが増大するという欠点があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、2枚の片面受光型発電セルを使用して発電効率を向上させるとともに、2枚の片面受光型発電セル同士の電気的絶縁の問題を解消でき、かつ部品点数を削減することができる両面受光可能な太陽電池パネルを提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、対向して配置した第1及び第2のガラス板と、前記第1及び第2のガラス板の間に配置されるとともに、各々の非受光面が対向して配置された第1及び第2の片面受光型発電セルと、前記第1及び第2の片面受光型発電セルの各々の非受光面の間に配置された第3のガラス板と、を備えたことを特徴とする太陽電池パネルを提供する。
本発明の太陽電池パネルは、第1〜第3のガラス板と第1及び第2の片面受光型発電セルを備え、第1のガラス板と第3のガラス板との間に第1の片面受光型発電セルを配置し、第3のガラス板と第2のガラス板との間に第2の片面受光型発電セルを配置した三重構成の合わせガラス構造を有する両面受光可能な太陽電池パネルである。
したがって、本発明の太陽電池パネルによれば、2枚の片面受光型発電セルを使用したので、発電効率を向上させることができる。
また、本発明の太陽電池パネルでは、第1及び第2の片面受光型発電セルの間に第3のガラス板を介在させたので、第1及び第2の片面受光型発電セル同士の電気的絶縁が確実になされる。
更に、本発明の太陽電池パネルは、1枚の太陽電池モジュールからなる構成なので、2枚の太陽電池モジュールを使用した太陽電池パネルよりも、部品点数を削減でき、製造コストを下げることができる。
本発明において、前記第1のガラス板と前記第1の片面受光型発電セルとの間、該第1の片面受光型発電セルと前記第3のガラス板との間、該第3のガラス板と前記第2の片面受光型発電セルとの間、及び該第2の片面受光型発電セルと前記第2のガラス板との間には、封着用の中間膜がそれぞれ配置されていることが好ましい。
本発明によれば、4枚の中間膜を太陽電池パネルに備えたので、太陽電池パネルの耐貫通性能が向上する。したがって、本発明の太陽電池パネルは、安全性、防犯性が向上する。
本発明において、前記第1及び第2のガラス板は、前記第3のガラス板よりも板厚が薄いことが好ましい。
本発明によれば、外側の第1及び第2のガラス板を、第3のガラス板よりも薄くすることができる。太陽電池パネルに使用されるガラス板は、風圧などに対する強度を確保するために、必要最低限の板厚が必要となる。2枚のガラス板の間に1枚の両面受光型発電セルを配置した太陽電池パネル、及び2枚のガラス板の間に2枚の片面受光型発電セルを背中合わせに配置した太陽電池パネルでは、どうしても受光面のガラス板(カバーガラス)の板厚が厚くなり、セルの発電効率を下げる一因となる。そのため、従来は、高価な高透過ガラスを用いてセルの発電効率を維持していた。
これに対し、本発明の太陽電池パネルでは、片面受光型発電セルのカバーガラスとなる外側の第1及び第2のガラス板は最低限の厚さとし、風圧に対しては、中央の第3のガラス板の板厚を厚くすることで対応が可能となる。これにより、太陽電池パネルの耐風圧強度を増大させても、片面受光型発電セルの発電効率を維持することができる。また、第1及び第2のガラス板の板厚が薄くて済むので、第1及び第2のガラス板に高透過タイプでない安価な通常のソーダライムガラスなどを使用できる効果も得られる。
本発明において、前記第1及び第2のガラス板は無着色のガラス板であり、前記第3のガラス板は有着色のガラス板であることが好ましい。
本発明によれば、内側の第3のガラス板に色付きガラス(熱線反射、熱線吸収ガラス)を使用した両面受光型の太陽電池パネルを提供することができる。
これに対し、2枚のガラス板の間に1枚の両面受光型発電セルを配置した太陽電池パネル、及び2枚のガラス板の間に2枚の片面受光型発電セルを背中合わせに配置した太陽電池パネルでは、色付きガラスをカバーガラスに用いると、セルのどちらかの受光面が色付きガラスによって覆われるため、その受光面の発電効率が大きく低下する。本発明においては、内側の第3のガラス板を色付きガラスとすることで、発電効率を低下させることなく、色付きガラスを用いることができる。
本発明において、前記第3のガラス板の縁部が、前記第1及び第2のガラス板の縁部に対して外側又は内側に配されたことが好ましい。
本発明の太陽電池パネルによれば、その縁部が段違いの合わせガラスになるため、段違い部分の凹部を、セルの配線スペースとして有効利用することができる。これにより、本発明の太陽電池パネルによれば、配線の納まりが向上するので、外観の見栄えが向上する。
なお、第1〜第3のガラス板に代えて、アクリルなどの透明樹脂製の板状体を使用してもよい。
本発明の両面受光可能な太陽電池パネルによれば、2枚の片面受光型発電セルを使用したので発電効率を向上させることができ、また、2枚の片面受光型発電セルの間に第3のガラス板を配置したので、2枚の片面受光型発電セル同士の電気的絶縁の問題を解消でき、更に、1枚の太陽電池モジュール構成としたので、部品点数を削減することができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る太陽電池パネルの好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本発明の太陽電池パネル10が適用されたガラスフェンス12の斜視図である。同図に示すガラスフェンス12は、建物屋上部分に設置されるガラスフェンスであり、2枚の太陽電池パネル10、10が3本の支柱14、14、14を介して基台(床)16に垂直に支持されて構成されている。
実施の形態では、ガラスフェンス12の構成を説明する便宜上、2枚の太陽電池パネル10、10からなるガラスフェンス12を例示したが、ガラスフェンス12を構成する太陽電池パネル10の枚数は2枚に限定されるものではなく、3枚以上の太陽電池パネル10、10…からなるガラスフェンスであってもよい。また、太陽電池パネル10、10…を上下方向に複数枚並設した大型のガラスフェンスであってもよい。更に、隣接する太陽電池パネル10、10の小口面間に、必要に応じてウェザーシールを設けてもよい。ウェザーシールの種類としてはシリコン系、ポリサルファイド系、変性シリコン系のシーラントがある。
太陽電池パネル10間の接合部の2つのうち上部は、メタルポイント(登録商標)の商品名で商品化されている、孔無し点支持部材15を介して支柱14に支持されている。この孔無し点支持部材15については周知であるので、ここでは説明を省略する。また、太陽電池パネル10の下部は、U字形状のブラケット17に挟持され、このブラケット17を介して支柱14に支持されている。
図2には、太陽電池パネル10の要部拡大断面図が示されている。
太陽電池パネル10は、外側に配置された透明のガラス板(第1のガラス板)18とガラス板(第2のガラス板)20、及び内側に配置されたガラス板(第3のガラス板)22を備える。また、ガラス板18とガラス板22との間には、片面受光型発電セル(第1の片面受光型発電セル)24が配置され、ガラス板22とガラス板20との間には、片面受光型発電セル(第2の片面受光型発電セル)26が配置されている。片面受光型発電セル24は、受光面をガラス板18に向けて配置され、片面受光型発電セル26は、受光面をガラス板20に向けて配置されている。したがって、実施の形態の太陽電池パネル10は、三重構成の合わせガラス構造を有する両面受光可能な太陽電池パネルである。
片面受光型発電セル24、26は、その非受光面がガラス板22を挟んで背中合わせになるように配置されている。これらの片面受光型発電セル24、26は、図1に示すように各々に半田付けされるインターコネクタ30によって直列に接続されている。
また、図2に示すように、片面受光型発電セル24の受光面とガラス板18との間には中間膜32Aが介在され、片面受光型発電セル24の非受光面とガラス板22との間には中間膜32Bが介在され、ガラス板22と片面受光型発電セル26の非受光面との間には中間膜32Cが介在され、片面受光型発電セル26の受光面とガラス板20との間には中間膜32Dが介在されている。これらの中間膜32A〜32Dとしては、合わせガラスの中間膜として用いられるエチレンビニルアセテート製、又はポリビニルブチラール製などのものが使用される。これらの中間膜32A〜32Dをガラス板18、20、22とともに加熱及び加圧することにより片面受光型発電セル24、26がガラス板18、20、22の間に封止されて太陽電池パネル10が構成される。なお、片面受光型発電セル24、26としては、結晶質のものと非晶質のものがあり、どちらでも使用可能である。
次に、前記の如く構成された太陽電池パネル10の特徴について説明する。
前述したように、実施の形態の太陽電池パネル10は、3枚のガラス板18、20、22と片面受光型発電セル24、26を備え、ガラス板18とガラス板22との間に片面受光型発電セル24を配置し、ガラス板22とガラス板20との間に片面受光型発電セル26を配置した三重構成の合わせガラス構造を有する両面受光可能な太陽電池パネルである。
したがって、実施の形態の太陽電池パネル10によれば、2枚1対の片面受光型発電セル24、26を使用したので、両面受光型発電セル1枚分を使用した太陽電池パネルと比較して、発電効率を向上させることができる。また、両面受光型発電セルは、普及タイプの片面受光型発電セル24、26に対してコストが高い。条件によっては2枚1対の片面受光型発電セル24、26を使用した方が、1枚の両面受光型発電セルを用いるよりも、太陽電池パネル10全体としてのコストを下げることができる。
また、実施の形態の太陽電池パネル10では、片面受光型発電セル24と片面受光型発電セル26同士の電気的絶縁が確実になされる。
図3の断面図の如く、2枚の片面受光型発電セル100、102を背中合わせにし、その間に樹脂製の中間膜104Aのみを介在させた構成の太陽電池パネル106が知られている。この太陽電池パネル106は、片面受光型発電セル100とカバーガラス108との間にも中間膜104Bが介在され、片面受光型発電セル102とカバーガラス110との間にも中間膜104Cが介在されている。この太陽電池パネル106では、中間膜104Aの溶着時の膜自体の変形、流動により、片面受光型発電セル100、102同士の電気的絶縁が不十分になる虞がある。また、片面受光型発電セル100、102同士の配線接続の際、熱によって中間膜104Aが損傷し、小孔などが空き、電気的絶縁が不十分になる虞がある。
このような太陽電池パネル106に対して、実施の形態の太陽電池パネル10は、図2の如く、片面受光型発電セル24、26の間にガラス板22が介在されている。よって、中間膜32A〜32Dの溶着時に中間膜32A〜32Dが変形、流動したり、片面受光型発電セル24、26の配線接続の際に中間膜32A〜32Dが損傷して小孔が空いたりしても、片面受光型発電セル24、26同士はガラス板22によって電気的に絶縁される。
更に、実施の形態の太陽電池パネル10は、1枚の太陽電池モジュールからなる構成なので、2枚の太陽電池モジュールを使用した2重モジュール構成の太陽電池パネルよりも、部品点数を削減でき、製造コストを下げることができる。すなわち、2重モジュール構成の太陽電池パネルは、1枚の太陽電池モジュールにつき2枚のカバーガラスを必要とするため、合計で4枚のカバーガラスが必要となり、かつ、双方の太陽電池モジュールを仕切る仕切り部材が必要になる。よって、3枚のガラス板18、20、22からなる実施の形態の太陽電池パネル10と比較して、部品点数が多くなり、製造コストも嵩む。
更にまた、実施の形態の太陽電池パネル10では、片面受光型発電セル24、26の優位性を生かすことができる。現時点で、片面受光型発電セル24、26の発電効率は、両面受光型発電セルの発電効率よりも優れている。2枚の片面受光型発電セル24、26を太陽電池パネル10に用いることで、1枚の両面受光型発電セルを用いた太陽電池パネルよりも発電効率の高い太陽電池パネル10とすることができる。
また、実施の形態の太陽電池パネル10では、片面受光型発電セル24と片面受光型発電セル26の系統を別々にすることができるので、配線が容易になるという利点がある。
更に、実施の形態の太陽電池パネル10では、片面受光型発電セル24と片面受光型発電セル26の配置位置を変えることができる。これにより、双方の片面受光型発電セル24、26の配置をずらすことで、太陽電池パネル10の発電セル同士の間を透過する光の量を調整することができる。また、双方の片面受光型発電セル24、26を千鳥格子状(市松模様)に配置するなど、意匠的な自由度も増えるという利点がある。
また、一方で実施の形態の太陽電池パネル10は、4枚の中間膜32A〜32Dを備えているので、太陽電池パネル10の耐貫通性能が向上する。
すなわち、図3に示した2枚の片面受光型発電セル100、102の間に中間膜104Aのみを介在させた構成の太陽電池パネル106と比較して、実施の形態の太陽電池パネル10は、中間膜32A〜32Dの枚数が3枚から4枚に増えるため、耐貫通性能が向上する。したがって、実施の形態の太陽電池パネル10は、図3に示した太陽電池パネル106と比較して安全性、防犯性が向上する。
また、実施の形態の太陽電池パネル10によれば、中間膜として乳白フィルムなどの着色膜を使用した、意匠性の高い両面受光型の太陽電池パネルを提供することもできる。この着色膜は、双方の片面受光型発電セル24、26の発電効率を維持するために、片面受光型発電セル24の非受光面とガラス板22との間に配置される中間膜32B、及び/又はガラス板22と片面受光型発電セル26の非受光面との間に配置される中間膜32Cに適用される。
図4には、2枚のガラス板120、122の間に両面受光型発電セル124が封着された太陽電池パネル126の断面図が示されている。この太陽電池パネル126では、ガラス板120と両面受光型発電セル124の一方の受光面124Aとの間に中間膜128Aが介在され、ガラス板122と両面受光型発電セル124の他方の受光面124Bとの間に中間膜128Bが介在されている。この場合、2枚の中間膜128A、128Bのうち一枚の中間膜に着色膜を使用すると、両面受光型発電セル124の一方の受光面124A又は他方の受光面124Bが着色膜によって覆われるため、その受光面の発電効率が大きく低下するという欠点がある。
これに対して、図2に示した実施の形態の太陽電池パネル10では、片面受光型発電セル24の非受光面とガラス板22との間に配置される中間膜32B、及び/又はガラス板22と片面受光型発電セル26の非受光面との間に配置される中間膜32Cを着色膜としたので、図4の太陽電池パネル126が持つ発電効率低下の問題を解消することができる。
また、実施の形態の太陽電池パネル10では、図2の如くカバーガラスであるガラス板18、20の板厚を、ガラス板22の板厚よりも薄くすることができる。
一般に、太陽電池パネルに使用されるガラス板は、風圧などに対する強度を確保するために、必要最低限の板厚が必要となる。図3の如く2枚のガラス板108、112の間に2枚の片面受光型発電セル100、102を封着した太陽電池パネル106、及び図4の如く2枚のガラス板120、122の間に1枚の両面受光型発電セル124を封着した太陽電池パネル126では、受光面のカバーガラスであるガラス板108、112、120、122の板厚がどうしても厚くなり、セル100、102、124の発電効率を下げる一因となる。そのため、図3、図4に示した太陽電池パネル106、126では、ガラス板108、110、120、122に高価な高透過ガラスを使用し、セルの発電効率を維持する必要があった。
これに対して、図2に示した実施の形態の太陽電池パネル10では、片面受光型発電セル24、26のカバーガラスとなる外側のガラス板18、20を、耐風圧強度を考慮しない最低限の厚さとし、風圧に対しては、中央のガラス板22の板厚を厚くする。これにより、太陽電池パネル10全体としての耐風圧強度を確保することができる。
したがって、実施の形態の太陽電池パネル10では、ガラス板22の板厚を十分に厚くして太陽電池パネル10の耐風圧強度を増大させても、片面受光型発電セル24、26の発電効率を維持することができる。また、ガラス板18、20の板厚を薄くすることができるので、ガラス板18、20に高透過タイプでない安価な通常のソーダライムガラスなどを使用できる効果も得られる。ここで、通常のソーダライムガラス、高透過ガラスとは、5mm厚さの透過率で比較した場合、70%以上の透過率を持つものが通常のソーダライムガラスとし、ガラスの組成中の着色成分を減らし85%以上の透過率を持つものを高透過ガラスと呼んでいる。
なお、ガラス板22は、光透過機能を備える必要がないので、板厚の厚いソーダライムガラスを用いることが好ましく、又は不透明のガラス板、透明、不透明の樹脂板を用いてもよい。また、ガラス板18、20の代わりに、透明の樹脂板を用いてもよい。樹脂板を使用する場合には、中間膜32A〜32Dの加熱温度に耐え得る材質のものを選定すればよい。
一方、実施の形態の太陽電池パネル10では、外側のガラス板18、20を無着色のガラス板とし、中央のガラス板22を有着色のガラス板とすることができる。すなわち、片面受光型発電セル24、26の光受光量に影響を与えない中央のガラス板22として、熱線反射ガラス、及び熱線吸収ガラスなどの機能的な色付きガラスを使用することができる。
これに対し、図3の如く2枚のガラス板108、110の間に2枚の片面受光型発電セル100、102を背中合わせに配置した太陽電池パネル106、及び図4の如く2枚のガラス板120、122の間に1枚の両面受光型発電セル124を配置した太陽電池パネル126では、色付きガラスをカバーガラスに用いると、セル100、102、124のどちらかの受光面が色付きガラスによって覆われるため、その受光面の発電効率が大きく低下する。
実施の形態の太陽電池パネル10では、中央のガラス板22を色付きガラスとすることで、発電効率を低下させることなく、色付きガラスを用いることができる。
図5には、他の実施の形態の太陽電池パネル10Aの要部拡大断面図が示されている。この太陽電池パネル10Aによれば、中央のガラス板22の縁部22Aに対して外側のガラス板18、20の縁部18A、20Aが、外方に同量突出されている。
また、図6には、別の実施の形態の太陽電池パネル10Bの要部拡大断面図が示されている。この太陽電池パネル10Bによれば、外側のガラス板18、20の縁部18A、20Aに対して中央のガラス板22の縁部22Aが、外方に突出されている。
すなわち、図5、図6には、ガラス板22の縁部Aが、ガラス板18、20の縁部18A、20Aに対して内側、または外側に配された太陽電池パネル10A、10Bが示されている。なお、図5、図6に示した太陽電池パネル10A、10Bでは、図2に示した太陽電池パネル10と同一又は類似の部材について同一の符号を付している。
図5、図6に示した太陽電池パネル10A、10Bによれば、ガラス板18、20、22の縁部18A、20A、22Aが段違いの合わせガラスになる。
図5の太陽電池パネル10Aにおいては、段違い部分の凹部34を、すなわち、ガラス板22の縁部22Aと、この縁部22Aから突出したガラス板18、20のそれぞれの内面18B、20Bとで画成される二点鎖線で示した凹部34を、セルの配線スペースとして有効利用することができる。したがって、図5の太陽電池パネル10Aによれば、凹部34内にセルの配線が収納されるため、配線の納まりが向上する。また、前記配線は、太陽電池パネル10Aを外側から見ると、凹部34内に隠れて見え難いので、図1に示したガラスフェンス12の外観の見栄えが向上する。
また、図6の太陽電池パネル10Bにおいては、段違いの凹部36A、36Bを、すなわち、ガラス板18、20の縁部18A、20Aから突出したガラス板22の両側に画成される二点鎖線で示した凹部36A、36Bを、セルの配線スペースとして有効利用することができる。したがって、図6の太陽電池パネル10Bによれば、凹部36A、36B内にセルの配線が収納されるため、配線の納まりが向上する。また、配線は、ガラス板18、20の表面に対して内側に配線され、ガラス板18、20の表面から外側に出ないので、図1に示したガラスフェンス12の外観の見栄えが向上する。
なお、凹部34,36A,36Bは、太陽電池パネル10A、10Bの全周に渡って設けなくてもよく、配線が必要な部分に凹部を設けてもよい。また、図1のブラケット17の取付部分に凹部を設置し、見栄えをよくしてもよい。