JP2011162501A - 染毛料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水性酸性染料の少なくとも1種0.1〜2.0質量%と、エタノール及び/又は1,3−ブチレングリコール8〜25質量%と、浸透促進剤5〜15質量%と、界面活性剤として、オレイン酸ジエタノール、ラウレス−1リン酸の少なくとも1種1〜10質量%と、水45〜65質量%とを少なくとも含有し、泡状吐出器によって泡状に吐出できることを特徴とする染毛料。
【選択図】なし
Description
しかしながら、これらのエアゾールタイプの染毛料は、容器が高価になり、また、噴射剤を処方しなくてならないなどの配合面での課題があり、加えて、操作が面倒であるなどの課題がある。
しかしながら、上記特許文献4では、2液型泡状ヘアカラー(酸化染毛料)であり、刺激が強く、また、部分的に使用することができないなどのため髪や地肌を傷めやすいなどの課題がある。上記特許文献5は、泡状に吐出可能な泡吐出手段を有するフォーマー容器を用いるものであるが、内溶液が1剤式毛髪脱色剤であり、ヘアマニキュアタイプの染毛料を充填するものでなく、本発明とは技術思想が相違するものである。
この染毛料は、ペン芯やハケタイプなどで使用することを前提に開発されたものであり、この態様での使用では優れた染毛性能を有するものであるが、この組成の染毛料を既知の泡状に吐出可能な泡吐出手段を有するフォーマー容器などに充填しても泡を作りにくいエタノールを多く使用好ましくは40〜70重量%、実施例1〜10でも、実施例4以外は49重量%以上用いているので、泡持ちが劣り、直ぐ垂れ落ちしたりして実使用できる泡状の染毛料が得られない点に課題がある。また、実施例4はエタノールの量が22.1重量%であるが、1,3−ブチレングリコール10重量%(合計32.1重量%)用いているので、この組成の染毛料も泡持ちが劣り、直ぐ垂れ落ちしたりして実使用できる泡状の染毛料が得られない点に課題がある。
(1) 水溶性酸性染料の少なくとも1種0.1〜2.0質量%と、エタノール及び/又は1,3−ブチレングリコール8〜25質量%と、浸透促進剤5〜15質量%と、界面活性剤として、オレイン酸ジエタノール、ラウレス−1リン酸の少なくとも1種1〜10質量%と、水45〜65質量%とを少なくとも含有し、泡状吐出器によって泡状に吐出できることを特徴とする染毛料。
(2) 耐水性樹脂を含有する上記(1)記載の染毛料。
(3) ELD粘度計による25℃の粘度が5〜50mPa・sの範囲である上記(1)又は(2)記載の染毛料。
(4) pHが2〜3.5の範囲である上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の染毛料。
(5) エアゾールを用いないで手押しの蓄圧ポンプ容器に内蔵される上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の染毛料。
本発明の染毛料は、水性酸性染料の少なくとも1種0.1〜2.0質量%と、エタノール及び/又は1,3−ブチレングリコール8〜25質量%と、浸透促進剤5〜15質量%と、界面活性剤として、オレイン酸ジエタノール、ラウレス−1リン酸の少なくとも1種1〜10質量%と、水45〜65質量%とを少なくとも含有し、泡状吐出器によって泡状に吐出できることを特徴とするものである。
酸性染料の具体例としては、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色201号、赤色206号、赤色227号、赤色230号、赤色231号、赤色232号、橙色205号、橙色207号、黄色202号、黄色203号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色202号、青色203号、青色205号、褐色201号、褐色201号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、橙色403号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、黒色401号などの少なくとも1種(各単独又は2種以上の混合物、以下、同様)が挙げられる。
また、上記各酸性染料を水性トナーにして調製した精製水性酸性染料を用いることができる。
この水性酸性染料の含有量が0.1%未満であると、染毛効果が十分に発揮されず、一方、2%を越えると、皮膚等他への汚染が生じやすくなり、好ましくない。
このエタノール及び/又は1,3−ブチレングリコールの含有量は、染毛料全量に対して、8〜25%とすることが望ましい。
これらの含有量が8%未満であると、染毛効果が十分に発揮されず、一方、25%を越えると、また、泡形成性能を低下させることとなり、また、乾燥が遅すぎるため、好ましくない。
これらの含有量が5%未満であると、染毛効果が十分に発揮されず、一方、15%を超えると、乾燥が遅すぎるため、好ましくない。
このオレイン酸ジエタノール、ラウレス−1リン酸の少なくとも1種を含有することにより、今までにない泡持ち性能を発揮できるものとなる。
これらの界面活性剤の含有量は、染毛料全量に対して、1〜10%、好ましくは、1〜5%とすることが望ましい。
これらの含有量が1%未満であると、含有による泡持ちの効果が十分に発揮されず、一方、10%を超えると、乾燥が遅すぎるため、好ましくない。
用いることができる耐水性樹脂としては、例えば、ビニルピロリドンと4級化ジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体(ISP社製、GAFQUAT 734、440;ポリクオタニウム−55、ポリクオタニウム−11)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルピロリドン/アクリル酸DMAPAコポリマー(ISP社製、スタイリーゼ CC−10)などから選ばれる少なくとも1種が挙げられ、好ましくは、乾燥後の耐水性、微小な泡を消泡しにくくする点から、ビニルピロリドンと4級化ジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体(ポリクオタニウム−55)、CMC、PVAの使用が望ましい。
これらの耐水性樹脂の含有量は、染毛料全量に対して、0.2〜2%とすることが望ましい。
これらの含有量が0.2%未満であると、耐水性、起泡性の更なる効果が十分に発揮されず、一方、2%を超えると、樹脂の種類によるが、粘度が高くなったり、曳糸性が発現することとなったりして、好ましくない。
この水の含有量が45%未満であると、染毛効果が低下することとなり、また、65%を越えると、乾燥性が低下し、好ましくない。
なお、本発明の染毛料には、本発明の効果や、系の安定性を損なわない範囲でその他の任意成分を適宜含有することができる。例えば、防腐剤、酸化防止剤、還元防止剤、キレート剤、紫外線吸収剤、油性成分、シリコーン誘導体、香料、動植物抽出物、育毛養毛剤等が挙げられる。
この染毛料のpHが2未満であると、皮膚への刺激がある場合があり、一方、pHが3.5を越えると、染毛効果が低下することとなり、好ましくない。
本発明において、pHの調整は、必要に応じて、pH調整剤としてギ酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸等の有機酸、無機酸又はその塩、場合によってはアルカリを用いて行うことができる。
この染毛料の粘度が5mPa・s未満であると、泡がすぐに壊れてしまい、一方、50mPa・sを越えると、泡になりにくいため、好ましくない。
なお、上記粘度範囲を満足させるためには、染毛料に含有せしめる水溶性酸性染料、エタノール、1,3−ブチレングリコール、浸透促進剤、水などを上記好ましい各含有量の範囲で好適に組み合わせることなどにより調製することができる。また、キサンタンガムなどの天然多糖類、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、鉱物系等の増粘剤等を適宜用いて調整することができる。
本発明に用いる泡状吐出容器としては、液状の染毛料を泡状に吐出できるものであれば、特に限定されず、各種既知の構造となる泡状吐出容器を用いることができる。
例えば、図1に示すように、液状の染毛料を収容し、容器本体から吐出された内容液を手等によって使用者が泡立てる動作を要することなく、容器を置いたままの状態でポンピング部を押圧操作することにより、上記組成の染毛料を泡状にして吐出させるポンプフォーマー容器(手押し蓄圧ポンプ)などが挙げられる。
下記表1に示す配合組成にて汎用のプロペラミキサーにより、均一に攪拌・混合して、各染毛料を得た。
上記で得られた実施例1〜8及び比較例1〜11の各染毛料について、下記方法により、pH、粘度、泡持ち性、染毛性、耐水性、刺激性、乾燥時間(分)について測定、評価した。
これらの結果を下記表1に示す。
pH(25℃)を堀場製作所社製、pHメーターF14にて測定した。
(粘度の評価方法)
25℃における各粘度をELD型粘度計(TV−30、トキメック社製)にて測定した。
図1に示す泡状吐出器(手押し蓄圧ポンプ容器)に上記で得られた実施例1〜8及び比較例1〜11の各染毛料を収容して、手押し操作して吐出された泡をプレート板に出して、目視により、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:泡が10秒以上その泡質を維持している。
○:泡が5秒以上10秒未満その泡質を維持している。
△:泡が5秒以下その泡質を維持している。
×:泡が直ぐにながれてしまう。
10cm、1gの人毛毛束に染毛料0.2gを泡状にすることなく塗布してから、30分自然乾燥後、シャンプーで洗浄したときの毛束の色を、下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:市販の酸性染毛料以上である。
△:市販の酸性染毛料と比較し、やや劣る。
×:ほとんど染まらない。
10cm、1gの人毛毛束に染毛料0.2gを泡状にすることなく塗布してから、30分自然乾燥後、水でぬれた布で擦った際の布への色移りの度合いを、下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:全く色移りがない。
△:僅かに色移りがある。
×:はっきりと色移りがある。
試験者(成人女子)10人が図1に示す各染毛料を収容した泡状吐出器を用いて実際に頭髪に使用した際の刺激性を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:刺激を感じた人が0人。
△:刺激を感じた人が1人。
×:刺激を感じた人が2人以上。
10cm、1gの人毛毛束に染毛料0.2gを泡状にすることなく塗布してから、手で触れても濡れなくなる時間3分以内、6分未満、6分以上の3段階で評価した。
*1:ビニルピロリドンと4級化ジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体
*2:スタホームDO(日油社製)
*3:ホステンHLP−1(日光サーファクタント社製)
*4:DLP−10(日光サーファクタント社製)
*5:スタホームMFペレット(日油社製)
*6:ビニルピロリドン、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのターポリマー(ISP社製)
比較例を個別的に見ると、比較例1及び2は界面活性剤を含有しない場合であり、比較例3〜5は界面活性剤の種類が異なる場合であり、比較例6及び7はエタノールの含有量が本発明の範囲から外れる場合であり、比較例8及び9は水性酸性染料の含有量が本発明の範囲から外れる場合であり、比較例10及び11はエタノール及び1,3−ブチレングリコールの合計含有量が本発明の範囲から外れる場合であり、これらの場合は、本発明の効果(泡持ち性、染毛性、耐水性、刺激性、乾燥性)を発揮できないことが判った。なお、比較例7ではエタノールの含有量が少なすぎ、ベンジルアルコールと水溶性の成分とが分離してしまい、また、比較例11ではベンジルアルコールが多すぎ、やはりベンジルアルコールと水溶性の成分とが分離してしまい、どちらも水(および水溶性成分)、ベンジルアルコールとエタノールの量的バランスが悪いものであることによるものである。
10 容器本体
14 液出ピストン
16 エアピストン
20 ポンピング部
Claims (5)
- 水性酸性染料の少なくとも1種0.1〜2.0質量%と、エタノール及び/又は1,3−ブチレングリコール8〜25質量%と、浸透促進剤5〜15質量%と、界面活性剤として、オレイン酸ジエタノール、ラウレス−1リン酸の少なくとも1種1〜10質量%と、水45〜65質量%とを少なくとも含有し、泡状吐出器によって泡状に吐出できることを特徴とする染毛料。
- 耐水性樹脂を含有する請求項1記載の染毛料。
- ELD粘度計による25℃の粘度が5〜50mPa・sの範囲である請求項1又は2記載の染毛料。
- pHが2〜3.5の範囲である請求項1〜3の何れか一つに記載の染毛料。
- エアゾールを用いないで手押しの蓄圧ポンプ容器に内蔵される請求項1〜4の何れか一つに記載の染毛料。
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