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JP2011158141A - 床置きタイプの調理用加熱装置 - Google Patents

床置きタイプの調理用加熱装置 Download PDF

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JP2011158141A
JP2011158141A JP2010019141A JP2010019141A JP2011158141A JP 2011158141 A JP2011158141 A JP 2011158141A JP 2010019141 A JP2010019141 A JP 2010019141A JP 2010019141 A JP2010019141 A JP 2010019141A JP 2011158141 A JP2011158141 A JP 2011158141A
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Satoshi Aizumi
智 相墨
Asuka Ito
あすか 伊藤
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Tokyo Gas Co Ltd
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

【課題】何らかの事情により両手がふさがっている場合であっても、加熱部を制御する制御部の操作を安全に行い得るようにした、床置きタイプの調理用加熱装置1を提供する。
【解決手段】加熱部(ガスコンロ3,4)と、加熱部を制御する制御部8,9と、制御部を操作するための操作具10,11,20,21とを備えた床置きタイプの調理用加熱装置1において、前記操作具には、調理用加熱装置1を床置きしたときに床に近接する場所に配置された足元操作具20,21を含ませる。
【選択図】図1

Description

本発明は、床置きタイプの調理用加熱装置に関する。
上部に加熱部を備え、該加熱部の下方領域には台所用品等のための収納用空間を形成している、いわゆる床置きタイプの調理用加熱装置は知られており、例えば特許文献1等にその一例が記載されている。このタイプの調理用加熱装置は、シンクを備えたシステムキッチン内に一体に組み込まれることもあり、独立した形態の調理用加熱装置がシステムキッチンに添うようにして台所の床面に配置されることもある。
調理用加熱装置に備えられる加熱部は、一般的にはガスコンロであるが、IHコンロのような電磁調理器の場合もある。いずれの場合も、調理用加熱装置は、特許文献1にも記載されるように、前記加熱部を制御する、より具体的には、加熱部の着火と消火および火力調整を司る制御部を備えており、さらに、前記加熱部の近傍には、調理用加熱装置を使用する人が前記制御部を操作するための手元操作具が配置されている。
特開平4−344022号公報
従来の床置きタイプの調理用加熱装置では、例えば加熱部がガスコンロの場合、ガスコンロおよび前記手元記操作具は、調理用加熱装置を使用する人が使用しやすい高さ、例えば床面から80〜90cmの高さに配置されており、調理用加熱装置を使用する人は、自分の手で手元操作具を操作することで、所望の加熱調理を容易に行うことができ、高い利便性を備えている。
一方において、ガスコンロの火を止めることが必要となったとき、あるいは火力を調整することがどうしても必要となったときなどに、調理している人の両手が他の仕事でふさがった状態となっていることも起こり得ることであり、その状態では、手元操作具を操作することができないので、手を自由な状態とした後に手元操作具を操作するか、場合によっては、ふさがったままの手を用いて無理な姿勢で手元操作具を操作することとなる。
前者の場合は、操作に時間的な遅れを伴うことから、操作をする人に焦りの気持ちが生じてしまい、誤操作等の不都合が生じる恐れがある。また、後者の場合も同様であり、無理な姿勢を取ることで、やはり何らかの事故を起こす恐れがある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、従来の床置きタイプの調理用加熱装置にさらに高い安全性と利便性を付加することを課題とする。より具体的には、何らかの事情により両手がふさがっている場合であっても、加熱部を制御する制御部の操作を落ち着いてかつ安全に行い得るようにした、床置きタイプの調理用加熱装置を提供することを課題とする。
本発明による調理用加熱装置は、加熱部と前記加熱部を制御する制御部と該制御部を操作するための操作具とを備えた床置きタイプの調理用加熱装置であって、前記操作具は、当該調理用加熱装置を床置きしたときに当該床に近接する場所に配置された足元操作具を少なくとも含むことを特徴とする。
上記の調理用加熱装置では、床置きしたときに床に近接する場所に、加熱部を制御する制御部を操作するための足元操作具が配置されているので、両手がふさがっているときでも、調理用加熱装置を使用する人に対して自分の足で足元操作具を操作できるという安心感を持たせることができる。そのために、使用者は、両手を自由に使えない状態で、加熱部を制御する制御部の操作を行わざるを得ない場合であっても、焦りの気持ちを持つことなく落ち着いて足元操作具を操作し、加熱部の消火や火力調整を行うことができる。また、必要に応じて着火を行うこともできる。結果として、調理用加熱装置として一層高い安全性が担保される。
本発明による調理用加熱装置において、従来の調理用加熱装置における加熱部近傍に備えられる手元操作具に加えて、補助的操作具として、前記した足元操作具が備えられてもよく、足元操作具のみを備えるようにしてもよい。また、本発明による調理用加熱装置において、足元操作具は、フットペダルであることが操作性の観点から好ましいが、足元で操作することができることを条件に、押しボタンスイッチのような形態のものであってもよい。
本発明による調理用加熱装置において、足元操作具が、加熱部の着火、消火および火力を調整する操作を制御部に与え得るものであることは、調理用加熱装置を効果的に用いうる観点から、好ましい。しかし、消火操作のみを制御部に与え得る足元操作具であってもよく、この態様でも、調理用加熱装置から不慮の事故が生じるのを高い確率で阻止することができる。また、着火操作のみを制御部に与え得る足元操作具であってもよい。このように足元操作具が制御部に与え得る操作を限定することで、装置としての簡素化が可能となる。ただし、足元操作具が制御部に与え得る操作を限定的にする場合には、補助的操作具としての仕様態様となるので、従来の調理用加熱装置における加熱部近傍に備えられる手元操作具を別途も設けることが必要となる。
本発明による調理用加熱装置において、前記加熱部はガスコンロであってもよく、IHコンロのような電磁調理器であってもよい。いずれの場合も、調理用加熱装置には、前記したように従来のガスコンロまたは電磁調理器に備えられる従来知られた制御部が適所に組み込まれ、該制御部が足元操作具によって操作される。
本発明による調理用加熱装置において、加熱部として1個以上の火口を備える形態の調理用加熱装置の場合には、それぞれの火口の制御部に接続するようにして複数の足元操作具を配置する。しかし、構造上の複雑さを回避する観点から、他と比較して使用頻度が高いと予測される火口の制御部に対してのみ接続する足元操作具を配置するようにしてもよい。さらに、高い安全性を確保する観点から、1つの足元操作具を補助的操作具として配置し、その足元操作具ですべての火口の制御部を消火状態に変えることができるように、各火口の制御部と当該1つの足元操作具とを接続するようにしてもよい。
本発明による調理用加熱装置において、足元操作具の操作状態を加熱部を制御する制御部に伝達する手法は、機械的な伝達機構によってもよく、電気信号による処理によってもよく、両者の組み合わせであってもよい。従来知られた調理用加熱装置において採用されている、加熱部を制御する制御部と該制御部を操作するための手元操作具との間の伝達系をそのまま採用することができ、加熱部を制御する制御部の形態に合わせて、適宜選択すればよい。
加熱部がガスコンロの場合には、足元操作具の操作状態によって、ガスの供給開始と着火、ガス流量の調整、ガス供給の停止の操作、あるいはその中から選択された操作が、付設の制御部を介してガスコンロに与えられることとなる。また、加熱部が電磁調理器の場合には、足元操作具の操作状態によって、通電の開始、通電量の調整、通電の停止の操作、あるいはその中から選択された操作が、付設の制御部を介して電磁調理器に与えられることとなる。
また、使用者の手で操作される手元操作具を備える場合には、足元操作具の操作と手元操作具の操作とが連動するように設計することで、より使い勝手のよい床置きタイプの調理用加熱装置が得られる。
本発明による調理用加熱装置における足元操作具の操作状態を加熱部を制御する制御部に伝達する手法の具体的な一例として、前記加熱部を制御する制御部はガス配管に備えられた弁機構を少なくとも備え、前記足元操作具の操作状態を前記弁機構に伝達するための伝達機構は、前記足元操作具は前記弁機構に接続する棒部材を備え、前記棒部材は弁を閉鎖する方向の付勢力が付与されており、前記足元操作部を構成するフットペダルを踏み込むことで、前記棒部材は前記付勢力に抗する方向に移動し、弁を開く方向に移動させる機構を挙げることができる。
上記の調理用加熱装置において、前記伝達機構は、前記ペダルの踏み込みの過程で、前記棒部材の弁を開く方向への移動を一時的に停止できる機構をさらに備えることは好ましく、足元操作具を用いて多段階で火力の調整することがきわめて容易となる。
上記した伝達機構において、棒部材の弁を開く方向への移動を一時的に停止できる機構に特に制限はないが、一例として、軸受けによって回動自在に機枠に支持された状態で適宜の付勢機構により一方向への回転力が与えられている円筒を備え、該円筒の内壁には案内路が形成されており、前記棒部材は該円筒の軸方向に内装されていて、その一部が前記案内路に摺動自在に係合しており、前記案内路は、円筒の内壁の周方向に所定の間隔をおいて平行に形成された円筒の軸方向に形成された所要本数の長溝と、隣接する長溝間に形成された適数のクランク部とを備え、前記クランク部は、下位の長溝から周方向に立ち上がる第1の縦溝と、該第1の縦溝の端部から長溝と略平行方向であって前記棒部材の付勢方向とは反対の方向に延びる横溝と、該横溝の端部から上位の長溝に達する第2の縦溝とで構成されており、前記第1の縦溝と前記横溝とが接続する角部には前記案内路に摺動自在に係合している棒部材の一部を保持することのできる溜まり部が形成されている構成を備えた伝達機構が挙げられる。本発明は、上記の伝達機構を備えた調理用加熱装置も開示している。
本発明によれば、床置きタイプの調理用加熱装置において、加熱部を制御する制御部の制御を使用者の足で行うことが可能となる。そのために、使用者の両手がふさがっているような場合でも、加熱部を制御する制御部に対して必要な制御を行うことができるので、より安全性の高いまたより利便性の向上した床置きタイプの調理用加熱装置が得られる。
本発明による床置きタイプの調理用加熱装置の一例を示す概略側面図。 図1に示す調理用加熱装置の概略表面図。 本発明による調理用加熱装置において足元操作具の操作状態を加熱部を制御する制御部に伝達するための具体的な一例を示す図。 本発明による床置きタイプの調理用加熱装置における足元操作具の他の操作態様の幾つかを示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明による床置きタイプの調理用加熱装置の一例を説明する。図1は、本発明による床置きタイプの調理用加熱装置の一例を示す概略側面図であり、図2は、その概略表面図である。
この例において、加熱部はガスコンロであり、床置きタイプの調理用加熱装置1を構成する箱体2の天面部に2個のガスコンロ3,4が取り付けてある。各ガスコンロ3,4にはガス配管5が接続しており、ガス配管5には、遮断弁および流量調整弁などからなる弁機構6,7が各ガスコンロ3,4に対応して取り付けてある。そして、各ガスコンロ3,4は、前記弁機構6,7の作動を制御する制御部8,9を有しており、各制御部6,7の作動によって、各ガスコンロ3,4には、着火、火力調整、消化の動作(制御)が与えられる。なお、前記弁機構6(7)および制御部8(9)は従来知られたものであってよく、その具体的な構成についての説明は省略する。
前記箱体2は、通常、高さが70〜90cm程度であり、その前面側の上方には、前記制御部8,9を操作するための従来知られた手元操作具10,11が取り付けてある。この例において、各手元操作具10,11は、着火および消火スイッチ12とスライド式の火力調整摘み13とを有している。消火している状態でスイッチ12を長押しすると、その動作が適宜の手段で制御部8(9)に伝達され、制御部8(9)は弁機構6(7)の遮断弁を開くとともに、ガスコンロ3(4)に流れるガスに着火する。
着火後に使用者が火力調整摘み13を動かすと、その動作が適宜の手段で制御部8(9)に伝達され、制御部8(9)は弁機構6(7)の流量調整弁の開度を火力調整摘み13の動きに対応して制御する。それにより、ガスコンロ3(4)へのガス流量が調整され、火力が制御される。そして、必要時に、再度スイッチ12を押すと、その動作が適宜の手段で制御部8(9)に伝達され、制御部8(9)は弁機構6(7)の遮断弁を閉じる。それにより、ガスコンロ3(4)は消火する。
なお、上記した手元操作具10(11)の態様は1つの例であって、他に多くの形態の操作具が使用されている。また、手元操作具10(11)の動作を制御部8(9)に伝達する手段も、機械的な伝達機構、電気信号による処理による伝達機構、両者の組み合わせた伝達機構など、多くの形態のものが使用されている。本発明による床置きタイプの調理用加熱装置1では、そのいずれをも適宜採用することができる。
箱体2の前面には扉14が取り付けてあり、扉14を開けることで、箱体2におけるガスコンロ3(4)の下方領域である収納用空間15内に、台所用品等を収納することができる。さらに、箱体2の前面側の下端部、すなわち、調理用加熱装置1を床の上に置いたときに、その床に近接する場所には、裏面側に少し入り込んだ領域16とされており、該領域16内に、本発明による足元操作具20、21が配置されている。一方の足元操作具20は、一方のガスコンロ3に対応するものであり、他方の足元操作具21は、他方のガスコンロ4に対応するものである。双方の足元操作具20、21は同じものであってよいので、以下では、一方の足元操作具20について詳細に説明し、他方の足元操作具21については説明を省略する。
この例において、足元操作具20は、3つの足押しペダル22,23,24で構成される。第1の足押しペダル22は、前記した手元操作具10における着火および消火スイッチ12に対応するペダルであり、第2の足押しペダル23と第3の足押しペダル24は、手元操作具10におけるスライド式の火力調整摘み13に対応するペダルである。ただし、第2の足押しペダル23は踏み込むことにより火力を強くするためのものであり、第3の足押しペダル24は踏み込むことにより火力を弱くするためのものである。すなわち、第2の足押しペダル23の踏み込み動作は、スライド式の火力調整摘み13の一方向のスライド動作に対応し、第3の足押しペダル24の踏み込み動作は、スライド式の火力調整摘み13の他方向のスライド動作に対応する。
そして、第1の足押しペダル22の踏み込み動作は、手元操作具10における着火および消火スイッチ12の動作を制御部8に伝達する伝達系と同様な伝達系を介して、制御部8に伝達されるようになっている。すなわち、第1の足押しペダル22の長踏み込みでガスコンロ8は着火し、再度踏み込むことで、消火する。
第2の足押しペダル23の踏み込み動作は、手元操作具10におけるスライド式の火力調整摘み13の一方向のスライド動作を制御部8に伝達する伝達系と同様な伝達系を介して、制御部8に伝達されるようになっており、第2の足押しペダル23を踏み込むと、踏み込み量に応じて、火力が大きくなる。また、第3の足押しペダル24の踏み込み動作は、手元操作具10におけるスライド式の火力調整摘み13の他方向のスライド動作を制御部8に伝達する伝達系と同様な伝達系を介して、制御部8に伝達されるようになっており、第3の足押しペダル24を踏み込むと、踏み込み量に応じて、火力が小さくなる。
上記した調理用加熱装置1では、手元操作具10(11)と足元操作具20(21)のいずれを操作しても、その操作に応じて、着火および消火を含め、ガスコンロ3(4)の燃焼状態を所望に調整することができる。調理用加熱装置1を使用する人が操作しやすい方の操作具を選択して、加熱調理を行うことができる。調理を行う人が両手のふさがった状態にあるときにも、足元操作具20(21)を選択することで、ガスコンロ3(4)の燃焼状態を所望に調整することができ、調理用加熱装置1は、高い利便性とともに、高い安全性が担保される。
さらに、この例において、足元操作具20(21)は、箱体2の前面側下端部に形成された裏面側に少し入り込んだ領域16に配置されていて、箱体2の前面に飛び出ていないので、調理する人が間違って足元操作具20(21)を踏み込む、あるいは誤操作してしまうことも、効果的に回避できる。
なお、機構的には、第1の足押しペダル22には、足を離した後に、上位の元位置に復帰できるように、元位置に向けた付勢力をバネ等で与えておくことが望ましい。第2の足押しペダル23と第3の足押しペダル24には、踏み込んだ位置で足を離したときに、その位置に留まることができるだけの抵抗を付与しておくこと、および一方が下方に踏み込まれたときに、その踏み込み距離だけ他方は上方に戻るかまたは最上位の位置に戻ることのできる機構を組み込んでおくことは望ましい。
上記した調理用加熱装置1は、本発明の一実施の形態であって、本発明はこれに限らない。図示しないが、手元操作具10(11)を省略することもできる。この場合には、すべての装置が足元操作具20(21)で行われることとなる。また、装置の構成を簡素化する目的で、前記第1の足押しペダル22のみを足元操作具20(21)として設けるようにしてもよい。さらに、前記第1の足押しペダル22に弁機構6(7)の遮断弁を閉じる機能のみを持たせるようにしてもよい。
図示のものでは、2個のガスコンロ3、4を備えるものとしたが、ガスコンロは1個でもよく、3個以上でもよい。それに応じた数の足元操作具20が設けられる。ガスコンロに代え、またはガスコンロとともに魚を焼くグリルを加熱部として加えてもよい。さらに、ガスコンロに代えて、電磁調理器を加熱部として用いることもできる。
図3は、本発明による床置きタイプの調理用加熱装置1において、足元操作具20(21)の操作状態を加熱部を制御する制御部8(9)に伝達するための具体的な一例を示している。この伝達機構30は、足元操作具20(21)の踏み込み距離に応じて同じ距離移動する棒部材31と、その移動時に棒部材31の移動を一時的に停止させてその位置で保持することのできる保持機構を構成する円筒32を備える。
前記棒部材31の一方端は、足元操作具20(21)を構成するフットペダル50に接続しており、他方端はガス配管5に備えられた弁機構6(7)を構成する流量調整弁側に接続している。棒部材31は、バネ手段等の図示しない付勢機構により、図で矢印A方向すなわち足元操作具20(21)を構成するフットペダル50を上方に押し上げる方向に常時付勢されており、棒部材31がフットペダル50を最上位位置に移動させたとき、すなわちフットペダル50が無負荷状態におかれたとき、弁機構6(7)の流量調整弁は閉じた状態となるように設定されている。
また、棒部材31は、前記円筒32内を軸方向に貫通するようにして配置されており、前記フットペダル50を踏み込むことで、棒部材31は図で矢印B方向に移動し、その移動距離に応じて流量調整弁の開度を調整する。棒部材31はその一部として側方への分岐部33を有しており、棒部材31が矢印B方向に移動するときに、後記する円筒32の内周壁に形成した溝状の案内路34に沿って摺動移動するようにされている。
円筒32は、図示しない軸受けによって回動自在に機枠に支持されており、さらにやはり図示しないバネ手段等の適宜の付勢機構により、図で矢印C方向への回転力が与えられている。円筒32の内周壁には、円筒の軸線に傾斜する方向の長溝35が周方向に所定の間隔を置いてかつ互いに平行に、所要本数形成されている。そして、各長溝35・・は、前記した弁機構6(7)側に位置する端部側が前記付勢された回転方向での下流側となるようにして傾斜している。なお、各長溝35は、円筒32の軸線に平行または略平行に形成されていても差し支えない。
隣接する長溝35,35の間には、軸方向に所要数のクランク部36が形成されている。各クランク部36は、円筒の回転方向の上流側の長溝35(図3で下位に位置する長溝)から立ち上がる第1の縦溝37と、第1の縦溝37の端部から長溝35と並行に延びる横溝38と、横溝38の端部から円筒の回転方向の下流側の長溝35(図3で上位に位置する長溝)に達する第2の縦溝39を有し、第1の縦溝37と横溝38とが接続する角部には溜まり部40が形成されている。前記長溝35と前記クランク部36とで前記案内路34が形成される。
上記伝達機構30の動きを説明する。使用者がフットペダル50に足を乗せていないときは、前記したように棒部材31は、付勢力により、図で最も左側の位置に移動しており、流量調整弁は閉じた状態にある。そのときの棒部材31の前記分岐部33は、図でaに示す位置にある。必要時に、使用者がフットペダル50を踏み込む。それにより、棒部材21および分岐部33は、図で右方向に移動して、図でbの位置に達する。その位置に達すると、円筒32が常時矢印C方向に付勢されていることから、円筒32は、分岐部33をクランク部36の第1の縦溝37内に通過させながら、矢印C方向に回転する。そして、分岐部33が、図でcに示す位置、すなわち、前記溜まり部40内に入り込むことで、円筒32の回転は一旦停止する。使用者は、その位置でフットペダル50から足を離すと、棒部材31は軸方向での移動を停止する。その停止位置で弁の開度が開度1となるように弁機構との接続状態を設定しておき、また、適宜の機構によりフットペダル50の踏み込み開始時に、ガスコンロ3(4)の着火を可能としておくことにより、開度1での燃焼がガスコンロ3(4)で継続する。
使用者が再びフットペダル50を踏み込むと、分岐部33はクランク部36の横溝38内を付勢力に抗して移動し、第2の縦溝39の位置に達する。その状態で、円筒32は付勢力によって矢印C方向に回転し、それにより、分岐部33は図でdに示す位置に移動する。そして、使用者がフットペダル50をさらに踏み込むことにより、分岐部33は図でeの位置に移動し、前記した分岐部33の位置bから位置cへの移動と同様にして、図でfで示される次のクランク部36での溜まり部40内に入り込む。
使用者は、その位置でフットペダル50から足を離すと、棒部材31は軸方向での移動を再び停止し、例えば開度2での燃焼をガスコンロ3(4)は継続する。以下、同じような操作を繰り返すことで、弁の開度を次第に大きくすることができ、かつ、各開度の位置で、その開度の燃焼を維持することができる。図で、長溝35の最も右側の溜まり部40の位置に分岐部33が達したときに、最大の火力となるように設定しておくことが好ましい。
ガスコンロ3(4)の燃焼を停止するときには、フットペダルを押し込むことにより棒部材31をB方向に移動させ、分岐部33を溜まり部40から横溝38及び第2の縦溝35を通して上位の長溝35まで移動させる。ここで、フットペダルを緩めるとばね手段等の付勢手段により棒部材31はA方向に移動し、弁機構6(7)の流量調整弁は閉じた状態となる。
長溝35と第1の縦溝37の合流部分の上流側部の角部41のエッジを削っておくことにより、所定のスピード以上でフットペダルを戻せば、分岐部33は長溝35に沿って弁機構6(7)の流量調整弁が閉じた状態である前記aの位置まで戻ることができる。一方、所定のスピード以下でフットペダルを戻すと、分岐部33は第1の縦溝37の方向に移動し溜まり部40に至る。すなちわ、フットペダルを素早く戻せばガスコンロを消火でき、逆にゆっくり戻せば火力を一段階弱くすることができる。
なお、上記の説明では、伝達機構30を、踏み込むことにより火力を強くするフットペダル(例えば第2の足押しペダル23)に適用する場合を説明したが、踏み込むことにより火力を弱くするフットペダル(例えば第3の足押しペダル24)にも同様に適用することができる。
図4は、本発明による床置きタイプの調理用加熱装置における前記足元操作具の他の操作態様の幾つかを示している。図4(a)では、フットペダル50は中央部に枢支軸60を有し、フットペダル50は前記枢支軸60が床置きタイプの調理用加熱装置1の前面に平行に位置するようにして、床置きタイプの調理用加熱装置1に取り付けられている。この態様において、フットペダル50の枢支軸60より前方側51を火力が強くなる機構を作動させるように接続し、フットペダル50の枢支軸60より後方側52を火力が弱くなる機構を作動させるように接続しておけば、使用者がフットペダル50の前方側51を踏み込むことで火力を次第に強くすることができ、後方側52を踏み込むことで火力を次第に弱くすることができる。
図4(b)では、図4(a)に示したものと同じ機構であるが、フットペダル50の枢支軸60が床置きタイプの調理用加熱装置1の前面に直交する方向で位置している。この態様では、フットペダル50の枢支軸60より右側部51aを踏み込むことで火力を次第に強くすることができ、枢支軸60より左側部52aを踏み込むことにより火力を次第に弱くすることができる。
図4(c)では、フットペダル50は、床面に沿って矢印方向にスライドできるようにされており、使用者は、必要時に、足先でフットペダル50を左右任意の方向に移動させる。この場合も、例えば、フットペダル50の一方向(例えば右方向)へのスライド移動を火力を次第に強くする機構と連動させ、逆方向(例えば左方向)へのスライド移動を火力を次第に弱くする機構と連動させることにより、足先の左右移動でもって、火力の調整を任意に行うことができる。
図4(c)では、2つの押し込みタイプのフットペダル50Rと50L、および押しボタンスイッチ53を備えた操作ボックス54が床置きタイプの調理用加熱装置1の前面に備えられている。機構的に、フットペダル50Rの移動とフットペダル50Lの移動はトレードオフの関係、すなわち一方が押し込まれると他方が押し出される関係を取れるようにされている。また、押しボタンスイッチ53はガスコンロの着火および消火機構に接続している。
この態様において、フットペダル50Rを火力が強くなる機構を作動させる側に接続し、フットペダル50Lを火力が弱くなる機構を作動させる側に接続しておけば、使用者が押しボタンスイッチ53を足で押し下げることによりガスコンロは着火され、次いで、フットペダル50Rを押し込むことで火力を次第に強くすることができる。フットペダル50Rの押し込み距離だけフットペダル50Lは押し出されており、使用者は、必要なときにフットペダル50Lを押し込むことで、適宜の大きさまで火力を弱くすることができる。再度、押しボタンスイッチ53を足で押し下げることで、ガスコンロは消火する。
なお、押しボタンスイッチ53を押し下げたときに、それと連動してフットペダル50Rが最も飛び出した位置と移動し、フットペダル50Lが最も引き込まれた位置まで移動するように設定しておくことは、より好ましい態様である。
1…床置きタイプの調理用加熱装置、
2…箱体、
3,4…ガスコンロ、
5…ガス配管、
6,7…弁機構、
8,9…弁機構の作動を制御する制御部、
10,11…手元操作具、
12…着火および消火スイッチ、
13…スライド式の火力調整摘み、
14…扉、
15…収納用空間、
16…裏面側に入り込んだ領域、
20,21…足元操作具、
22…第1の足押しペダル、
23…第2の足押しペダル、
24…第3の足押しペダル、
30…伝達機構、
31…棒部材、
32…円筒、
33…棒部材の分岐部、
34…案内路、
35…長溝、
36…クランク部、
37…第1の縦溝、
38…横溝、
39…第2の縦溝、
40…溜まり部、
50…フットペダル。

Claims (6)

  1. 加熱部と前記加熱部を制御する制御部と該制御部を操作するための操作具とを備えた床置きタイプの調理用加熱装置であって、前記操作具は、当該調理用加熱装置を床置きしたときに当該床に近接する場所に配置された足元操作具を少なくとも含むことを特徴とする調理用加熱装置。
  2. 請求項1に記載の調理用加熱装置であって、前記操作具は、加熱部の近傍に配置された手元操作具をさらに含むことを特徴とする調理用加熱装置。
  3. 請求項1または2に記載の調理用加熱装置であって、前記加熱部はガスコンロまたは電磁調理器を含むことを特徴とする調理用加熱装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の調理用加熱装置であって、前記加熱部を制御する制御部はガス配管に備えられた弁機構を少なくとも備え、前記足元操作具の操作状態を前記弁機構に伝達するための伝達機構は、前記足元操作具と前記弁機構とを接続する棒部材を備え、前記棒部材は弁を閉鎖する方向の付勢力が付与されており、前記足元操作部を構成するフットペダルを踏み込むことで、前記棒部材は前記付勢力に抗する方向に移動し、弁を開く方向に移動させることを特徴とする調理用加熱装置。
  5. 請求項4に記載の調理用加熱装置であって、前記伝達機構は、前記ペダルの踏み込みの過程で、前記棒部材の弁を開く方向への移動を一時的に停止させてその位置で保持することのできる機構をさらに備えることを特徴とする調理用加熱装置。
  6. 請求項5に記載の調理用加熱装置であって、前記伝達機構は、軸受けによって回動自在に機枠に支持された状態で適宜の付勢機構により一方向への回転力が与えられている円筒を備え、該円筒の内壁には案内路が形成されており、前記棒部材は該円筒の軸方向に内装されていて、その一部が前記案内路に摺動自在に係合しており、前記案内路は、円筒の内壁の周方向に所定の間隔をおいて略平行に形成された円筒の軸方向に形成された所要本数の長溝と、隣接する長溝間に形成された適数のクランク部とを備え、前記クランク部は、円筒の回転方向の上流側の長溝から周方向に立ち上がる第1の縦溝と、該第1の縦溝の端部から長溝と平行方向であって前記棒部材の付勢方向とは反対の方向に延びる横溝と、該横溝の端部から円筒の回転方向の下流側の長溝に達する第2の縦溝とで構成されており、前記第1の縦溝と前記横溝とが接続する角部には前記案内路に摺動自在に係合している棒部材の一部を保持することのできる溜まり部が形成されていることを特徴とする調理用加熱装置。
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