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JP2011149970A - 撮像装置システム及びカメラ本体、交換レンズ - Google Patents

撮像装置システム及びカメラ本体、交換レンズ Download PDF

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JP2011149970A JP2008139191A JP2008139191A JP2011149970A JP 2011149970 A JP2011149970 A JP 2011149970A JP 2008139191 A JP2008139191 A JP 2008139191A JP 2008139191 A JP2008139191 A JP 2008139191A JP 2011149970 A JP2011149970 A JP 2011149970A
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浩 上田
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剛治 澁野
Mitsuyoshi Okamoto
充義 岡本
Kenichi Honjo
謙一 本庄
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Abstract

【課題】交換レンズが記憶する駆動方法に関する情報容量を削減するとともに、レンズの高速移動を実現した撮像装置システムを提供する。
【解決手段】光軸方向に進退可能なレンズ104と、レンズ104を駆動する駆動手段107と、駆動手段107を制御する第1の制御手段105と、駆動手段107の駆動方法に関する情報を記憶する記憶手段108と、第1の通信手段106と、を有する交換レンズ100と、第2の通信手段201と、第1、第2の通信手段106、201を介して記憶手段108に記憶された駆動方法に関する情報を受信し、受信した駆動方法に関する情報に応じて駆動手段107の制御方法を決定し、第1、第2の通信手段106、201を介して決定された制御方法に基づいて駆動手段107を制御する制御情報を第1の制御手段105に送信する第2の制御手段203と、を有するカメラ本体200と、から構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、カメラ本体と交換レンズから構成される撮像装置システム及び撮像装置システムに使用可能なカメラ本体、交換レンズに関するものであり、特には、駆動系のバックラッシュを考慮した交換レンズの制御に関するものである。
バックラッシュ補正に関する文献公知発明として、特許文献1に記載の「バックラッシュ補正付自動焦点調節装置及び交換レンズ」がある。この発明では、「交換レンズ側に設けられるデータ出力手段には、多種の交換レンズのうちの一つを標準としたときの個々の交換レンズにおける上記交換レンズ側の伝達機構に関連するバックラッシュ量の偏差のみを示すデータが記憶され」るので、「バックラッシュに関するデータを出力する手段を交換レンズに設ける場合において、このデータを精度よくかつ少ない情報容量にて出力することができる自動焦点調節装置及び交換レンズを提供すること」ができる。
特開昭61−017111号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、標準とした交換レンズのバックラッシュ量に対する個々の交換レンズのバックラッシュ量の偏差のみを示すデータを出力する手段を交換レンズに設けることで情報容量を少なくしたが、さらに情報容量を少なくしたいという要請がある。この要請は、交換レンズが記憶する駆動方法に関する情報容量を少なくすることで交換レンズのコストを削減するとともに、起動時にカメラ本体が交換レンズから種々の情報を読み込む撮像装置システムにおいては、起動時間の短縮という効果をもたらす。
また、特許文献1に記載の技術では、合焦光学系を構成するレンズ(群)を目標位置に移動させる際に、バックラッシュ量の偏差からバックラッシュ量を算出し、さらに、算出したバックラッシュ量に基づいて、レンズ(群)の補正移動量を算出しなければならないので、高速な合焦動作に適さないという課題がある。
また、交換レンズが記憶する駆動方法に関する情報容量は、従前の通りとしながらも、駆動方法に関する情報に付随する情報をも伝達したいとの要請がある。例えば、バックラッシュ量の相対的な大小に関する情報であるとか、駆動方法に関する情報の精度に関する情報などである。カメラ本体は、このような駆動方法に関する情報に付随する情報を用いることで、駆動方法に関する情報に基づいた交換レンズの制御をより適切に行うことができる。
また、レンズ(群)に限らず、絞り手段もバックラッシュを有する駆動手段で駆動される場合がある。
本発明は、前記課題を解決し、交換レンズが記憶する駆動方法に関する情報容量を削減し、または、駆動方法に関する情報に付随する情報をも伝達することで、より適切に交換レンズを制御するとともに、レンズ(群)の高速移動や絞り手段の滑らかな開口部面積変化を実現した撮像装置システム及びカメラ本体、交換レンズを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の撮像装置システムは、光軸方向に進退可能なレンズと、前記レンズを駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する第1の制御手段と、前記駆動手段に関する情報を記憶する記憶手段と、第1の通信手段と、を有する交換レンズと、第2の通信手段と、前記第1、第2の通信手段を介して前記記憶手段に記憶された前記駆動手段に関する情報を取得し、前記取得した駆動手段に関する情報に応じて前記駆動手段の制御方法を決定し、前記第1、第2の通信手段を介して前記決定された制御方法に基づいて前記駆動手段を制御する制御情報を前記第1の制御手段に送信する第2の制御手段と、を有するカメラ本体と、から構成される、ことを特徴とする。この構成では、第2の制御手段が取得した駆動手段に関する情報に基づいて、交換レンズに最適な制御方法を選択することができる。
また、本発明の撮像装置システムは、開口部の面積を変更可能な絞り手段と、前記絞り手段を駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する第1の制御手段と、前記駆動手段に関する情報を記憶する記憶手段と、第1の通信手段と、を有する交換レンズと、第2の通信手段と、前記第1、第2の通信手段を介して前記記憶手段に記憶された前記駆動手段に関する情報を取得し、前記取得した駆動手段に関する情報に応じて前記駆動手段の制御方法を決定し、前記第1、第2の通信手段を介して前記決定された制御方法に基づいて前記駆動手段を制御する制御情報を前記第1の制御手段に送信する第2の制御手段と、を有するカメラ本体と、から構成される、ことを特徴とする。この構成では、第2の制御手段が取得した駆動手段に関する情報に基づいて、交換レンズに最適な制御方法を選択することができる。
また、本発明の撮像装置システムは、光軸方向に進退可能なレンズと、前記レンズを駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する第1の制御手段と、前記駆動手段に関する情報を伝達する第1の伝達手段と、第1の通信手段と、を有する交換レンズと、第2の伝達手段と、第2の通信手段と、前記第1、第2の伝達手段を介して前記駆動手段に関する情報を取得し、前記取得した駆動手段に関する情報に応じて前記駆動手段の制御方法を決定し、前記第1、第2の通信手段を介して前記決定された制御方法に基づいて前記駆動手段を制御する制御情報を前記第1の制御手段に送信する第2の制御手段と、を有するカメラ本体と、から構成される、ことを特徴とする。この構成では、第2の制御手段が第1、第2の通信手段よりも簡易な第1、第2の伝達手段を用いて駆動手段に関する情報を取得するので、通信のデータ量を削減することができる。
また、本発明の撮像装置システムは、開口部の面積を変更可能な絞り手段と、前記絞り手段を駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する第1の制御手段と、前記駆動手段に関する情報を伝達する第1の伝達手段と、第1の通信手段と、を有する交換レンズと、第2の伝達手段と、第2の通信手段と、前記第1、第2の伝達手段を介して前記駆動手段に関する情報を取得し、前記取得した駆動手段に関する情報に応じて前記駆動手段の制御方法を決定し、前記第1、第2の通信手段を介して前記決定された制御方法に基づいて前記駆動手段を制御する制御情報を前記第1の制御手段に送信する第2の制御手段と、を有するカメラ本体と、から構成される、ことを特徴とする。この構成では、第2の制御手段が第1、第2の通信手段よりも簡易な第1、第2の伝達手段を用いて駆動手段に関する情報を取得するので、通信のデータ量を削減することができる。
また、前記第2の制御手段は、前記取得した駆動手段に関する情報に応じて、前記レンズが目標位置に同じ方向から到達するように制御する制御方法と、前記レンズが目標位置にいずれの方向からでも到達できるように制御する制御方法と、のうちからいずれかを選択する、ことを特徴としてもよい。この構成では、駆動手段に関する情報に応じて、同じ方向からレンズが目標位置に到達するように制御することで、バックラッシュを打ち消したり、いずれの方向からでもレンズが目標位置に到達できるように制御することで、レンズの高速移動を実現したりすることができる。
また、前記第2の制御手段は、前記取得した駆動手段に関する情報に応じて、前記絞り手段が目標開度に同じ方向から到達するように制御する制御方法と、前記絞り手段が目標開度にいずれの方向からでも到達できるように制御する制御方法と、のうちからいずれかを選択する、ことを特徴としてもよい。この構成では、駆動手段に関する情報に応じて、同じ方向から絞り手段が目標開度に到達するように制御することで、バックラッシュを打ち消したり、いずれの方向からでも絞り手段が目標開度に到達できるように制御することで、絞り手段の滑らかな開口部面積変化を実現したりすることができる。
また、前記第1の制御手段は、前記駆動手段の状態に関する情報を取得し、前記第2の制御手段は、前記第1、第2の通信手段を介して前記駆動手段の状態に関する情報を取得する、ことを特徴としてもよい。この構成では、第2の制御手段が、第1、第2の通信手段を介して駆動手段の状態に関する情報を取得するので、レンズまたは絞り手段の現在の位置情報が信頼できるか否かを判断することができる。
また、前記第1の制御手段は、前記駆動手段の状態に関する情報を取得し、前記第2の制御手段は、前記第1、第2の伝達手段を介して前記駆動手段の状態に関する情報を取得する、ことを特徴としてもよい。この構成では、第2の制御手段が、第1、第2の伝達手段を介して駆動手段の状態に関する情報を取得するので、レンズまたは絞り手段の現在の位置情報が信頼できるか否かを判断することができる。
また、前記第2の制御手段は、撮像装置システムの起動時に、前記駆動手段に関する情報を取得する、ことを特徴としてもよい。この構成では、第2の制御手段が、撮像装置システムの起動時に、駆動手段に関する情報を一時に取得するので、レンズまたは絞り手段の駆動時に都度駆動手段に関する情報を取得する必要がなく、レンズの高速移動や絞り手段の滑らかな開口部面積変化を実現することができる。
また、交換レンズの装着を検知する検知手段、をさらに有し、前記第2の制御手段は、前記検知手段が交換レンズの装着を検知した時に、前記駆動手段に関する情報を取得する、ことを特徴としてもよい。この構成では、第2の制御手段が、検知手段が交換レンズの装着を検出した時に、駆動手段に関する情報を取得するので、交換レンズが交換されたとしても、現在装着されている交換レンズに最適な制御方法を選択することができる。
本発明のカメラ本体は、前記した撮像装置システムのいずれかに使用可能なカメラ本体であり、本発明の交換レンズは、前記した撮像装置システムのいずれかに使用可能な交換レンズである。
以上のように、本発明によれば、交換レンズが記憶する駆動手段に関する情報容量を削減し、または、駆動方法に関する情報に付随する情報をも伝達することで、より適切に交換レンズを制御するとともに、レンズの高速移動や絞り手段の滑らかな開口部面積変化を実現した撮像装置システム及びカメラ本体、交換レンズを提供することができるという効果を奏する。
(実施の形態)
(1.構成)
図1及び図2は、実施の形態における撮像装置システムの構成図である。撮像装置システムは、交換レンズ100とカメラ本体200とから構成され、交換レンズ100はカメラ本体200における所定の位置に着脱可能である。
(1−1.カメラ本体)
メインミラー207は、ハーフミラーで、サブミラー208は、ミラーでそれぞれ構成され、図1の状態と図2の状態を遷移する。
図1の状態では、メインミラー207は、交換レンズ100から入射した被写体光の一部を反射するとともに、一部を透過する。メインミラー207で反射された被写体光は、焦点板206に結像する。撮影者は、接眼レンズ205、ペンタプリズム204を介して、焦点板206に結像した被写体像を視認することができる。この状態(図1の状態)を光学ファインダーモードと呼ぶ。一方、メインミラー207を透過した被写体光は、サブミラー208で反射されて、焦点検出ユニット211に入射する。焦点検出ユニット211は、ラインセンサで構成される。本体制御手段203は、焦点検出ユニット211の出力から合焦状態を認識することができる。焦点検出ユニット211の出力を用いて自動的に合焦させる合焦方式は、一般的に位相差検出方式と呼ばれる。この状態では、被写体光は撮像素子202に到達しないので、シャッター209は、閉じた状態である。撮像素子202は、CCDイメージセンサーやCMOSイメージセンサーで構成される。
図2の状態では、メインミラー207、サブミラー208は、光路上から退避している。また、シャッター209は、開いた状態である。交換レンズ100から入射した被写体光は、そのまま撮像素子202に入射する。撮像素子202から出力された画像信号は、本体制御手段203によって画像データに変換された後に画像表示ユニット210に表示される。画像表示ユニット210は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイで構成される。撮影者は、画像表示ユニット210によって被写体像を視認することができる。この状態(図2の状態)をライブビューモードと呼ぶ。本体制御手段203は、撮像素子202から出力された画像信号に基づく画像データのコントラストから合焦状態を認識することができる。撮像素子202の出力を用いて自動的に合焦させる合焦方式は、一般的に山登り方式と呼ばれる。
装着検出手段212は、カメラ本体200に対する交換レンズ100の装着を検出することができる。装着検出手段212は、機械式スイッチなどで構成することができる。本体制御手段203は、装着検出手段212の状態を監視することで、交換レンズ100の装着を認識することができる。なお、装着検出手段212は、本発明に必須の構成ではない。本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105と通信することで、カメラ本体200に対する交換レンズ100の装着を検出することとしてもよい。
本体制御手段203は、上記した機能の他に、撮像素子202から出力された画像信号を画像データに変換して記録媒体(図示せず)に記録することができる。本体制御手段203は、単一のLSIであってもよいし、複数のLSIで構成されていてもよい。通信手段(2)201は、専用のLSIであってもよいし、本体制御手段203がその機能を包含する構成であってもよい。カメラ本体200は、撮影者が撮影を指示するレリーズボタンやカメラ本体200の各種モードを切り換えるモードダイヤル、カメラ本体200、交換レンズ100の各部に電力を供給するバッテリーや電源回路などを装備するが、図1、図2では省略している。
(1−2.交換レンズ)
対物レンズ101を透過した被写体光は、ズームレンズ102に入射する。ズームレンズ102は、光軸L上を進退することで、被写体像の倍率を変更することができる。ズームレンズ102は、交換レンズ100に設けられたズームリング(図示せず)を撮影者が操作することによって光軸L上を進退する。絞りユニット103は、被写体光の光量を制限する。絞りユニット103は、交換レンズ100に設けられた絞りリング(図示せず)を撮影者が操作することによって開口部の面積が変化する。フォーカスレンズ104は、光軸L上を進退することで、被写体光を焦点板206、焦点検出ユニット211(図1、光学ファインダーモードの場合)または撮像素子202(図2、ライブビューモードの場合)に結像させる。駆動手段107は、フォーカスレンズ104を光軸L上で進退させるためのDCモータ、ステッピングモータ、超音波モータなどである。レンズ制御手段105は、通信手段(1)106、通信手段(2)201を介して、本体制御手段203から得た制御情報に基づいて駆動手段107を制御する。記憶手段108には、交換レンズ100に固有の情報が記憶されている。レンズ制御手段105は、記憶手段108に記憶された交換レンズ100に固有の情報を、通信手段(1)106、通信手段(2)201を介して、本体制御手段203に送信することができる。
なお、レンズ制御手段105は、単一のLSIであってもよいし、複数のLSIで構成されていてもよい。通信手段(1)106は、専用のLSIであってもよいし、レンズ制御手段105がその機能を包含する構成であってもよい。記憶手段108は、フラッシュメモリなどの単一の記憶素子であってもよいし、レンズ制御手段105がその機能を包含する構成であってもよい。
ズームレンズ102は、上記した構成の他に、撮影者によるズームリングの操作を電気信号に変換し、変換された電気信号に基づいてズームレンズ102を光軸L上で進退させる駆動手段(図示せず)により駆動される構成としてもよい。また、カメラ本体200に操作部を設け、撮影者による操作部の操作を電気信号に変換し、これを本体制御手段203が通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に送信し、レンズ制御手段105が送信された電気信号に基づいてズームレンズ102を光軸L上で進退させる駆動手段(図示せず)を制御する構成としてもよい。
絞りユニット103は、上記した構成の他に、カメラ本体200に操作部を設け、撮影者による操作部の操作を電気信号に変換し、これを本体制御手段203が通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に送信し、レンズ制御手段105が送信された電気信号に基づいて絞りユニット103の開口部の面積を変化させる駆動手段(図示せず)を制御する構成としてもよい。また、カメラ本体200に設けられた露出センサー(図示せず)の出力(図1、光学ファインダーモードの場合)または撮像素子202から出力された画像信号に基づく画像データから得られる明るさ情報(図2、ライブビューモードの場合)によって、本体制御手段203が自動的に絞りユニット103の絞り置を決定することとしてもよい。本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、絞りユニット103の制御情報をレンズ制御手段105に送信し、レンズ制御手段105が送信された絞りユニット103の制御情報に基づいて絞りユニット103の開口部の面積を変化させる駆動手段(図示せず)を制御する。
(1−3.駆動手段)
図3は、バックラッシュ量の小さい駆動手段107の構成例を示す図である。フォーカスレンズ104は、フォーカスレンズ枠(1)303で駆動軸305に、フォーカスレンズ枠(2)304で支持軸306に、それぞれ支持されている。駆動軸305にはネジ山が切られており、一端を基台(1)301に回転可能に支持され、多端をステッピングモータ307に固定されている。支持軸306は、一端を基台(1)301に、多端を基台(2)302に、それぞれ固定されている。フォーカスレンズ枠(1)303の内面には、駆動軸305のネジ山に適合するネジ溝が掘られている。フォーカスレンズ枠(2)304の内面は、貫通孔である。したがって、ステッピングモータ307が回転すると、フォーカスレンズ枠(1)303は、駆動軸305上を光軸L方向に進退し、フォーカスレンズ枠(2)304は、支持軸306上を光軸L方向に摺動追従する。このように、フォーカスレンズ104は、光軸L上を進退することができる。この構成では、バックラッシュは、駆動軸305のネジ山とフォーカスレンズ枠(1)303のネジ溝との間で発生するが、一般にギア間で発生するバックラッシュに比べて小さいものである。
図4は、バックラッシュ量の大きい駆動手段107の構成例を示す図である。図4(a)は、光軸Lと垂直な方向から駆動手段107を見た図であり、図4(b)は、光軸L方向から駆動手段107を見た図である。図が煩雑になるのを避けるため、図4(a)ではギア枠325が省略されており、図4(b)では基台(3)311、基台(4)312が省略されている。また、初段ギア319、減速ギア(大)320、減速ギア(小)321、終段ギア322は、ギアであるが、歯の記載を省略している。
フォーカスレンズ104は、フォーカスレンズ枠(3)313で支持軸(1)316に、フォーカスレンズ枠(4)314で支持軸(2)317に、それぞれ支持されている。フォーカスレンズ枠(4)314の下部にはラック315が設けられている。支持軸(1)316、支持軸(2)317は、一端を基台(3)311に、多端を基台(4)312に、それぞれ固定されている。フォーカスレンズ枠(3)313、フォーカスレンズ枠(4)314の内面は、貫通孔である。DCモータ318に設けられた初段ギア319は、減速ギア(大)320と噛合している。DCモータ318は、ギア枠325に固定されている。減速ギア(小)321は、減速ギア(大)320と一体に形成されているので、減速ギア(大)320が回転すると減速ギア(小)321も回転する。減速ギア(大)320、減速ギア(小)321は、回転軸(1)323によってギア枠325に回転可能に支持されている。減速ギア(小)321は、終段ギア322と噛合している。終段ギア322は、回転軸(2)324によってギア枠325に回転可能に支持されている。終段ギア322は、ラック315と噛合している。したがって、DCモータ318が回転すると、フォーカスレンズ枠(4)314は、支持軸(2)317上を光軸L方向に進退し、フォーカスレンズ枠(3)313は、支持軸(1)316上を光軸L方向に摺動追従する。このように、フォーカスレンズ104は、光軸L上を進退することができる。この構成では、バックラッシュは、初段ギア319と減速ギア(大)320の間、減速ギア(小)321と終段ギア322の間、終段ギア322とラック315の間でそれぞれ発生し、駆動手段107全体のバックラッシュ量は、これらのバックラッシュ量が加算されたものとなる。したがって、図4に係る駆動手段107のバックラッシュ量は、図3に係る駆動手段107のバックラッシュ量に比べて相当に大きいものとなる。
図5は、バックラッシュ量が変化する駆動手段107の構成例を示す図である。図5(a)は、駆動手段107の分解斜視図であり、図5(b)は、フォーカスレンズ枠333がバックラッシュ量の小さい位置にある図であり、図5(c)は、フォーカスレンズ枠333がバックラッシュ量の大きい位置にある図である。
撮影者がズームリングを操作したり、カメラ本体200の操作部を操作したりすると、ズームレンズ102が光軸L上を進退するので、交換レンズ100の焦点距離が変化する。このとき、フォーカスレンズ104の位置がそのままであると、撮影者がズームリングを操作したり、カメラ本体200の操作部を操作したりする前は合焦状態にあったとしても、これらの操作後は非合焦状態となってしまう。これを防止するために、ズームレンズ102の光軸L上の進退に伴ってフォーカスレンズ104を光軸L上で進退させることで合焦状態を維持するフォーカストラッキング機能が知られている。フォーカストラッキング機能は、フォーカスレンズ104をモータなどで駆動する方法でも実現できるが、図5は、この機能をカム溝(1)334、カム溝(2)335とカムフォロワー336で構成した場合を示す。
固定枠332は、ズーム連動枠331の内部に、フォーカスレンズ枠333は、固定枠332の内部に、それぞれ収納される。カム溝(1)334とカム溝(2)335は、それぞれズーム連動枠331と固定枠332の側面に設けられた開口部である。フォーカスレンズ枠333がズーム連動枠331と固定枠332の内部に収納されると、カムフォロワー336は、カム溝(1)334とカム溝(2)335の双方に係合する。ズーム連動枠331は、撮影者がズームリングを操作したり、カメラ本体200の操作部を操作したりすると、交換レンズ100に対して回転する。固定枠332は、交換レンズ100に対して固定されている。フォーカスレンズ枠333は、内部にフォーカスレンズ104を保持する。したがって、撮影者がズームリングを操作したり、カメラ本体200の操作部を操作したりすると、フォーカスレンズ104を保持したフォーカスレンズ枠333は、光軸L上を進退する。
フォーカスレンズ枠333が図5(b)の位置にある場合は、カム溝(1)334とカム溝(2)335の重なり部分のカムフォロワー336に対する光軸L方向の遊びが小さいので、フォーカスレンズ枠333は、バックラッシュ量の小さい位置にあるといえる。一方、フォーカスレンズ枠333が図5(c)の位置にある場合は、カム溝(1)334とカム溝(2)335の重なり部分のカムフォロワー336に対する光軸L方向の遊びが大きいので、フォーカスレンズ枠333は、バックラッシュ量の大きい位置にあるといえる。なお、図示していないが、フォーカスレンズ枠333が図5(c)に示す位置と対極の位置にある場合も、バックラッシュ量の大きい位置にあるといえる。したがって、図5に係る駆動手段107のバックラッシュ量は、フォーカスレンズ枠333の光軸L方向の位置によって変化する。
(2.動作)
引き続き、本体制御手段203が通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、記憶手段108に記憶されたバックラッシュに関する情報を受信する動作と、受信したバックラッシュに関する情報に応じて駆動手段107の制御方法を決定する動作について説明する。なお、バックラッシュに関する情報の受信は、本発明の駆動手段に関する情報の取得の一例である。
(2−1.バックラッシュに関する情報の受信)
図6は、実施の形態における撮像装置システムの信号送受信を示す図である。カメラ本体200に交換レンズ100を装着した状態で、撮影者がカメラ本体200の電源をONすると、本体制御手段203は、装着検出手段212の状態を監視して、交換レンズ100の装着を認識する。本体制御手段203は、電源回路(図示せず)に対して、交換レンズ100に電力を供給させる(S11)。本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、交換レンズ100のレンズ認証情報を要求する(S12)。交換レンズ100のレンズ認証情報には、交換レンズ100の型式情報が含まれる。レンズ制御手段105は、通信手段(1)106、通信手段(2)201を介して、本体制御手段203からのレンズ認証情報の要求に応答する(S13)。
本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、初期化動作を要求する(S14)。レンズ制御手段105は、絞りユニット103、フォーカスレンズ104の初期化動作を行う。レンズ制御手段105は、通信手段(1)106、通信手段(2)201を介して、本体制御手段203に対して、初期化動作が完了した旨を応答する(S15)。
本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、レンズデータを要求する(S16)。レンズデータは、記憶手段108に記憶されている。レンズ制御手段105は、記憶手段108からレンズデータを読み出して、通信手段(1)106、通信手段(2)201を介して、本体制御手段203に応答する(S17)。レンズデータとは、バックラッシュに関する情報、Fナンバー、焦点距離などの交換レンズ100固有の特性値である。実施の形態における撮像装置システムでは、バックラッシュに関する情報は、バックラッシュ量が所定の値より大きいか小さいかを示す情報である。
本体制御手段203が、カメラ本体200に装着されている交換レンズ100のレンズデータを受信すると、撮影可能な状態になる。本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、交換レンズ100の状態を示すレンズ状態データを定期的に要求する(S18)。レンズ状態データには、例えば、ズームレンズ102の位置情報、フォーカスレンズ104の位置情報、絞りユニット103の絞り値情報などが含まれる。レンズ制御手段105は、通信手段(1)106、通信手段(2)201を介して、本体制御手段203に対して、レンズ状態データを応答する(S19)。カメラ本体200は、光学ファインダーモード(図1参照)またはライブビューモード(図2参照)で動作する。
(2−2.位相差検出方式による合焦動作)
カメラ本体200が光学ファインダーモードで動作している場合(図1参照)は、公知の位相差検出方式による合焦動作が行われる。本体制御手段203は、焦点検出ユニット211の出力から合焦状態を認識し、直前に受信したレンズ状態データに含まれるフォーカスレンズ104の位置情報(現在位置)から、被写体光が焦点板206及び焦点検出ユニット211に合焦するためのフォーカスレンズ104の位置(目標位置)を求める。本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104を目標位置に移動させるように要求する。レンズ制御手段105は、フォーカスレンズ104を目標位置に移動させるように駆動手段107を制御する。
図7は、位相差検出方式による合焦動作におけるフォーカスレンズ104の動作を説明する図である。受信したレンズデータに含まれるバックラッシュに関する情報が、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より小さいことを示す場合(駆動手段107が図3のような構成である場合)、本体制御手段203は、フォーカスレンズ104の現在位置が目標位置よりもカメラ本体200側にあっても(図7(a))、フォーカスレンズ104の現在位置が目標位置よりも被写体側にあっても(図7(b))、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104を目標位置に一時に移動させるように要求する。
一方、受信したレンズデータに含まれるバックラッシュに関する情報が、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より大きいことを示す場合(駆動手段107が図4のような構成である場合)、本体制御手段203は、フォーカスレンズ104の現在位置が目標位置よりもカメラ本体200側にあるとき(図7(c))は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104を目標位置に一時に移動させるように要求するが、フォーカスレンズ104の現在位置が目標位置よりも被写体側にあるとき(図7(d))は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、目標位置を一旦カメラ本体200側に通過させた後にフォーカスレンズ104を目標位置に移動させるように要求する。
駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より小さい場合は、フォーカスレンズ104を目標位置に一時に移動させるように制御することで、フォーカスレンズ104の高速移動を実現し、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より大きい場合は、フォーカスレンズ104が目標位置のどちら側にあっても、常に同じ方向からフォーカスレンズ104が目標位置に移動するように制御することで、バックラッシュを打ち消す。なお、図7(c)、(d)では、フォーカスレンズ104が常にカメラ本体200側から目標位置に移動するように制御したが、常に被写体側から目標位置に移動するように制御してもよい。
(2−3.山登り方式による合焦動作)
カメラ本体200がライブビューモードで動作している場合(図2参照)は、公知の山登り方式による合焦動作が行われる。本体制御手段203は、撮像素子202から出力された画像信号に基づく画像データのコントラストから合焦状態(合焦評価値)を認識することができる。本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104を微小距離だけ移動させるように要求し、その都度、合焦評価値を求める。これを繰り返すことによって、合焦評価値が最大となる位置(合焦位置)にフォーカスレンズ104を移動させる。なお、合焦位置は、本発明の目標位置の一例である。
図8は、山登り方式による合焦動作におけるフォーカスレンズ104の動作を説明する図である。受信したレンズデータに含まれるバックラッシュに関する情報が、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より小さいことを示す場合(駆動手段107が図3のような構成である場合)、本体制御手段203は、フォーカスレンズ104の合焦動作開始位置が合焦位置よりもカメラ本体200側にあっても(図8(a))、フォーカスレンズ104の合焦動作開始位置が合焦位置よりも被写体側にあっても(図8(b))、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104が合焦位置を一旦通過してから(図8(a)、(b)の矢印A)、フォーカスレンズ104を合焦位置に移動させる(図8(a)、(b)の矢印B)ように要求する。
一方、受信したレンズデータに含まれるバックラッシュに関する情報が、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より大きいことを示す場合(駆動手段107が図4のような構成である場合)、本体制御手段203は、フォーカスレンズ104の合焦動作開始位置が合焦位置よりもカメラ本体200側にあるとき(図8(c))は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104が合焦位置を一旦通過してから(図8(c)の矢印A)、フォーカスレンズ104を合焦位置に移動させる(図8(c)の矢印B)ように要求するが、フォーカスレンズ104の合焦動作開始位置が合焦位置よりも被写体側にあるとき(図8(d))は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104が合焦位置を一旦通過してから(図8(d)の矢印A)、再度、フォーカスレンズ104を合焦位置を通過させた(図8(d)の矢印B)後に、フォーカスレンズ104を合焦位置に移動させる(図8(d)の矢印C)ように要求する。
駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より小さい場合は、フォーカスレンズ104が合焦位置を通過した後、一時に合焦位置に移動させるように制御することで、フォーカスレンズ104の高速移動を実現し、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より大きい場合は、フォーカスレンズ104が合焦位置のどちら側にあっても、常に同じ方向からフォーカスレンズ104が合焦位置に移動するように制御することで、バックラッシュを打ち消す。なお、図8(c)、(d)では、フォーカスレンズ104が常に被写体側から合焦位置に移動するように制御したが、常にカメラ本体200側から合焦位置に移動するように制御してもよい。
(3.その他の実施の形態)
その他の実施の形態について、以下に列挙する。
(3−1.伝達手段)
実施の形態では、本体制御手段203が、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、記憶手段108に記憶されたバックラッシュに関する情報を送信するように要求することとしたが、これに限らない。図9は、バックラッシュに関する情報の簡易な伝達手段の一例を示す図である。本体制御手段203は、交換レンズ100がカメラ本体200に装着されたときに、電気的接続端子である伝達手段(2)213を介して、同じく電気的接続端子である伝達手段(1)109の電気的状態を認識することができる。例えば、伝達手段(2)213を介して認識された伝達手段(1)109の電気的状態が高電位である場合(図9(a))は、交換レンズ100のバックラッシュ量は所定の値より小さいとし、伝達手段(2)213を介して認識された伝達手段(1)109の電気的状態が低電位である場合(図9(b))は、交換レンズ100のバックラッシュ量は所定の値より大きいとしてもよい。
なお、図9では、伝達手段(1)109が直接高電位または低電位に接続されていることとしたが、伝達手段(1)109をレンズ制御手段105(図9には図示せず)に接続し、レンズ制御手段105が伝達手段(1)109の電位を制御する構成としてもよい。また、カメラ本体200における交換レンズ100の装着部に機械式スイッチを設け、バックラッシュ量が所定の値より大きい交換レンズ100には機械式スイッチに対応する位置に突起部を設け、バックラッシュ量が所定の値より小さい交換レンズ100には機械式スイッチに対応する位置に突起部を設けない構成としてもよい。本体制御手段203は、機械式スイッチの状態を監視することで、機械式スイッチがONしている場合(機械式スイッチが交換レンズ100の突起部によって押圧されている場合)は、バックラッシュ量が所定の値より大きい交換レンズ100が装着され、機械式スイッチがONしていない場合(機械式スイッチが押圧されていない場合)は、バックラッシュ量が所定の値より小さい交換レンズ100が装着されていることを認識することができる。
また、伝達手段(1)109、伝達手段(2)213または機械式スイッチを複数設ける構成としてもよい。例えば、伝達手段(1)109、伝達手段(2)213または機械式スイッチを二つ設けることで、本体制御手段203は、4種類のバックラッシュに関する情報を取得することができる。記憶手段108にバックラッシュに関する情報が記憶されている場合は、記憶手段108に記憶されているバックラッシュに関する情報のビット数を増やすことで同様の効果が得られることはいうまでもない。
(3−2.駆動手段のバックラッシュ量が変化する場合)
図5に示す構成では、光軸L上のフォーカスレンズ104の位置によって、駆動手段107のバックラッシュ量が変化する。本体制御手段203が、駆動手段107のバックラッシュ量が変化し、バックラッシュ量が所定の値より大きい交換レンズ100が装着されていることを認識した場合は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105から受信したレンズ状態データに含まれるフォーカスレンズ104の位置情報にしたがって、フォーカスレンズ104の制御方法を決定する構成とする。例えば、フォーカスレンズ104の位置が第1の所定の位置よりも被写体側にあるときと、フォーカスレンズ104の位置が第2の所定の位置よりもカメラ本体200側にあるときと、フォーカスレンズ104の位置が第1の所定の位置と第2の所定の位置の間にあるときとで制御方法を変更する。本体制御手段203は、駆動手段107のバックラッシュ量が変化し、バックラッシュ量が所定の値より大きい交換レンズ100が装着されていることを認識した場合は、フォーカスレンズ104の位置が第1の所定の位置よりも被写体側にあるときと、フォーカスレンズ104の位置が第2の所定の位置よりもカメラ本体200側にあるときは、バックラッシュ量が大きいので、同じ方向からフォーカスレンズ104が目標位置または合焦位置に到達するように制御し、フォーカスレンズ104の位置が第1の所定の位置と第2の所定の位置の間にあるときは、バックラッシュ量が小さいので、いずれの方向からでもフォーカスレンズ104が目標位置または合焦位置に到達できるように制御する。
なお、実施の形態では、フォーカスレンズ104の制御について説明したが、ズームレンズ102など、光軸L上を進退するレンズであれば、本発明を適用することができる。また、実施の形態では、撮像装置システムの起動時に、本体制御手段203が通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、記憶手段108に記憶されたバックラッシュに関する情報を受信する構成としたが、これに限定するものではない。本体制御手段203は、装着検出手段212の状態を監視することで、交換レンズ100の装着を認識すると、バックラッシュに関する情報を受信する構成としてもよい。
(3−3.動画撮影)
実施の形態における撮像装置システムがライブビューモード(図2の状態)で動作しているときは、動画撮影を行うことができる。動画撮影においては、フォーカスレンズ104に公知のウォブリング動作を行わせることで被写体光を撮像素子202に合焦させたり、合焦状態を維持させたりすることができる。図10は、ウォブリングによるフォーカスレンズ104の動作を説明する図である。縦軸は、光軸L上のフォーカスレンズ104の位置を示し、横軸は、時間を示す。動画撮影では、本体制御手段203は、フレームごと(1/30秒ごと)に撮像素子202から出力された画像信号を画像データに変換して記録媒体(図示せず)に記録する。また、本体制御手段203は、フレームごとに撮像素子202から出力された画像信号に基づく画像データのコントラストから合焦状態を認識することができる。本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104を光軸L上で進退させながら徐々に合焦位置へ移動させるように要求する。
しかしながら、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より大きい場合は、フォーカスレンズ104を正確にウォブリング動作させることができない。したがって、本体制御手段203は、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より小さい場合は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104をウォブリング動作させるように要求し、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より大きい場合は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104を山登り方式による合焦動作を繰り返すように要求する。
なお、1回のレリーズボタン操作で複数の静止画を得る連写時も、動画撮影時と同様に、本体制御手段203は、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より小さい場合は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104をウォブリング動作させるように要求し、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より大きい場合は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104を山登り方式による合焦動作を繰り返すように要求するようにするとよい。
(3−4.駆動方法に関する情報との併用)
実施の形態では、駆動手段に関する情報のみを使用することとしたが、駆動方法に関する情報と駆動手段に関する情報とを併用してもよい。例えば、駆動方法に関する情報を具体的なバックラッシュ量とし、駆動手段に関する情報を具体的なバックラッシュ量の精度とする。本体制御手段203は、カメラ本体200の電源ON時、または、交換レンズ100の装着検出時に具体的なバックラッシュ量とその精度を取得する。本体制御手段203は、具体的なバックラッシュ量が小さく、その精度も高い場合は、同じ方向からフォーカスレンズ104が目標位置または合焦位置に到達するように制御するが、具体的なバックラッシュ量は小さいが、その精度は低い場合は、いずれの方向からでもフォーカスレンズ104が目標位置または合焦位置に到達できるように制御する。
(3−5.絞りユニットの制御)
絞りユニット103も通常、駆動手段により発生するバックラッシュの影響を受けるので、本発明を適用することができる。例えば、絞りユニット103が絞り値として2、2.8、4、5.6、8、11、16、22の各絞り値を取ることができるとする。目標絞り値(目標開度)を8とすると、絞りユニット103の駆動手段に関する情報であるバックラッシュ量が所定の値より大きい場合は、同じ方向(例えば、絞り値5.6の方向)から絞りユニット103が目標開度に到達するように制御し、絞りユニット103の駆動手段に関する情報であるバックラッシュ量が所定の値より小さい場合は、いずれの方向からでも(絞り値5.6の方向からでも絞り値11の方向からでも)絞りユニット103が目標開度に到達できるように制御する。なお、静止画撮影の場合は上記のような制御を行い、動画撮影の場合は、絞りユニット103の駆動手段に関する情報であるバックラッシュ量の大小に関わらず、いずれの方向からでも絞りユニット103が目標開度に到達できるように制御してもよい。動画撮影の場合は、同じ方向から絞りユニット103が目標開度に到達するように制御すると、絞りユニット103の開度が一旦目標開度を通り過ぎてから目標開度に到達することがあるので、撮影画像の明暗が繰り返されてしまい、見苦しいものとなるからである。
(3−7.信頼性情報の利用)
レンズ制御手段105が、駆動手段107の状態に関する情報を取得し、本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106または伝達手段(2)213、伝達手段(1)109を介して駆動手段107の状態に関する情報を取得することとしてもよい。
駆動手段107の状態に関する情報には、例えば、ズームレンズ102、フォーカスレンズ104の位置情報の信頼性に関する情報や絞りユニット103の絞り値情報の信頼性に関する情報がある。ここでは、フォーカスレンズ104の位置情報の信頼性に関する情報について説明する。
位相差検出方式による合焦動作におけるフォーカスレンズ104の動作を説明する図7において、フォーカスレンズ104の現在位置が目標位置よりも被写体側にあるとき(図7(d))は、本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、目標位置を一旦カメラ本体200側に通過させた後にフォーカスレンズ104を目標位置に移動させるように要求する。このとき、フォーカスレンズ104は、バックラッシュを打ち消す動作をしているので、本体制御手段203が受信したレンズデータに含まれるフォーカスレンズ104の位置情報は信頼できない。そこで、レンズ制御手段105が、フォーカスレンズ104の位置情報の信頼性に関する情報を取得し、本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介してフォーカスレンズ104の位置情報の信頼性に関する情報を取得することによって、フォーカスレンズ104の現在の位置情報が信頼できるか否かを判断することができる。
山登り方式による合焦動作におけるフォーカスレンズ104の動作を説明する図8において、フォーカスレンズ104の合焦動作開始位置が合焦位置よりも被写体側にあるとき(図8(d))は、本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介して、レンズ制御手段105に対して、フォーカスレンズ104が合焦位置を一旦通過してから(図8(d)の矢印A)、再度、フォーカスレンズ104を合焦位置を通過させた(図8(d)の矢印B)後に、フォーカスレンズ104を合焦位置に移動させる(図8(d)の矢印C)ように要求する。このとき、フォーカスレンズ104は、バックラッシュを打ち消す動作をしているので、本体制御手段203が受信したレンズデータに含まれるフォーカスレンズ104の位置情報は信頼できない。そこで、レンズ制御手段105が、フォーカスレンズ104の位置情報の信頼性に関する情報を取得し、本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介してフォーカスレンズ104の位置情報の信頼性に関する情報を取得することによって、フォーカスレンズ104の現在の位置情報が信頼できるか否かを判断することができる。
なお、駆動手段のバックラッシュ量が変化する場合(3−2)や動画撮影(3−3)の場合も同様に、レンズ制御手段105が、フォーカスレンズ104の位置情報の信頼性に関する情報を取得し、本体制御手段203は、通信手段(2)201、通信手段(1)106を介してフォーカスレンズ104の位置情報の信頼性に関する情報を取得することによって、フォーカスレンズ104の現在の位置情報が信頼できるか否かを判断することができる。フォーカスレンズ104の現在の位置情報が信頼できない場合としては、上記のバックラッシュを打ち消す動作の他に、起動直後の状態や静止画撮影と動画撮影が切り替わった場合など様々な状況が想定される。これによって、本体制御手段203は、信頼できるフォーカスレンズ104の位置情報のみを用いて各種処理を行うことができる。
(3−6.その他)
駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より大きい場合のその他の対応として、山登り方式による合焦動作において、フォーカスレンズ104を比較的長い距離だけ移動させて撮像素子202から出力された画像信号に基づく画像データのコントラストから合焦状態を認識する粗調と、フォーカスレンズ104を比較的短い距離だけ移動させて撮像素子202から出力された画像信号に基づく画像データのコントラストから合焦状態を認識する微調とを組み合わせるときは、粗調と微調とで、同じ方向からフォーカスレンズ104が合焦位置に到達するように制御するとよい。
また、山登り方式による合焦動作においては、合焦位置をサーチする範囲の外側に、余剰範囲が必要になる。これは、山登り方式による合焦動作が、合焦評価値が最大となる位置(合焦位置)を探す方式であるためやむを得ない。そこで、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より大きい場合は、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より小さい場合よりも、余剰範囲を多く取るようにするとよい。また、駆動手段107のバックラッシュ量が所定の値より大きい場合は、フォーカスレンズ104の動作範囲の両端では、山登り方式による合焦動作を行わないようにしてもよい。
また、駆動手段に関する情報を示すフラグをあらかじめ交換レンズ100に設定しておいてもよい。設定すべきフラグは、交換レンズメーカーが任意に選択することができる。その際、交換レンズメーカーは、レンズ移動の位置精度やレンズ移動に要する時間、モータの種類など、種々の事項を考慮してフラグを選択することができる。本発明は、位相差検出方式の合焦動作にも、山登り方式の合焦動作にも適用することができる。すなわち、レンズ交換式撮像装置システム一般に広く適用することができる。したがって、静止画専用カメラ、動画専用カメラ、静止画・動画兼用カメラのすべてに適用することができる。
なお、バックラッシュに関する情報は、本発明の駆動手段に関する情報の一例である。駆動手段に関する情報は、バックラッシュ量の大小以外にも、カメラ本体200が交換レンズ100の最適な制御方法を選択するための情報であればよい。例えば、モータの種類、駆動抵抗の大小、焦点距離可変範囲の大小、消費電流の大小などであってもよい。
本発明によれば、交換レンズが記憶する駆動手段に関する情報容量を削減し、または、駆動方法に関する情報に付随する情報をも伝達することで、より適切に交換レンズを制御するとともに、レンズの高速移動や絞り手段の滑らかな開口部面積変化を実現することができるので、一眼レフ方式カメラシステムなどのレンズ交換式撮像装置システムに適用して有用である。
実施の形態(光学ファインダーモード)における撮像装置システムの構成図 実施の形態(ライブビューモード)における撮像装置システムの構成図 バックラッシュ量の小さい駆動手段の構成例を示す図 バックラッシュ量の大きい駆動手段の構成例を示す図 バックラッシュ量が変化する駆動手段の構成例を示す図 実施の形態における撮像装置システムの信号送受信を示す図 位相差検出方式による合焦動作におけるフォーカスレンズの動作を説明する図 山登り方式による合焦動作におけるフォーカスレンズの動作を説明する図 バックラッシュに関する情報の簡易な伝達手段の一例を示す図 ウォブリングによるフォーカスレンズの動作を説明する図
符号の説明
100 交換レンズ
101 対物レンズ
102 ズームレンズ
103 絞りユニット
104 フォーカスレンズ
105 レンズ制御手段
106 通信手段(1)
107 駆動手段
108 記憶手段
109 伝達手段(1)
200 カメラ本体
201 通信手段(2)
202 撮像素子
203 本体制御手段
204 ペンタプリズム
205 接眼レンズ
206 焦点板
207 メインミラー
208 サブミラー
209 シャッター
210 画像表示ユニット
211 焦点検出ユニット
212 装着検出手段
213 伝達手段(2)
301 基台(1)
302 基台(2)
303 フォーカスレンズ枠(1)
304 フォーカスレンズ枠(2)
305 駆動軸
306 支持軸
307 ステッピングモータ
311 基台(3)
312 基台(4)
313 フォーカスレンズ枠(3)
314 フォーカスレンズ枠(4)
315 ラック
316 支持軸(1)
317 支持軸(2)
318 DCモータ
319 初段ギア
320 減速ギア(大)
321 減速ギア(小)
322 終段ギア
323 回転軸(1)
324 回転軸(2)
325 ギア枠
331 ズーム連動枠
332 固定枠
333 フォーカスレンズ枠
334 カム溝(1)
335 カム溝(2)
336 カムフォロワー

Claims (12)

  1. 光軸方向に進退可能なレンズと、
    前記レンズを駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する第1の制御手段と、
    前記駆動手段に関する情報を記憶する記憶手段と、
    第1の通信手段と、
    を有する交換レンズと、
    第2の通信手段と、
    前記第1、第2の通信手段を介して前記記憶手段に記憶された前記駆動手段に関する情報を取得し、前記取得した駆動手段に関する情報に応じて前記駆動手段の制御方法を決定し、前記第1、第2の通信手段を介して前記決定された制御方法に基づいて前記駆動手段を制御する制御情報を前記第1の制御手段に送信する第2の制御手段と、
    を有するカメラ本体と、
    から構成される、
    ことを特徴とする撮像装置システム。
  2. 開口部の面積を変更可能な絞り手段と、
    前記絞り手段を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する第1の制御手段と、
    前記駆動手段に関する情報を記憶する記憶手段と、
    第1の通信手段と、
    を有する交換レンズと、
    第2の通信手段と、
    前記第1、第2の通信手段を介して前記記憶手段に記憶された前記駆動手段に関する情報を取得し、前記取得した駆動手段に関する情報に応じて前記駆動手段の制御方法を決定し、前記第1、第2の通信手段を介して前記決定された制御方法に基づいて前記駆動手段を制御する制御情報を前記第1の制御手段に送信する第2の制御手段と、
    を有するカメラ本体と、
    から構成される、
    ことを特徴とする撮像装置システム。
  3. 光軸方向に進退可能なレンズと、
    前記レンズを駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する第1の制御手段と、
    前記駆動手段に関する情報を伝達する第1の伝達手段と、
    第1の通信手段と、
    を有する交換レンズと、
    第2の伝達手段と、
    第2の通信手段と、
    前記第1、第2の伝達手段を介して前記駆動手段に関する情報を取得し、前記取得した駆動手段に関する情報に応じて前記駆動手段の制御方法を決定し、前記第1、第2の通信手段を介して前記決定された制御方法に基づいて前記駆動手段を制御する制御情報を前記第1の制御手段に送信する第2の制御手段と、
    を有するカメラ本体と、
    から構成される、
    ことを特徴とする撮像装置システム。
  4. 開口部の面積を変更可能な絞り手段と、
    前記絞り手段を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する第1の制御手段と、
    前記駆動手段に関する情報を伝達する第1の伝達手段と、
    第1の通信手段と、
    を有する交換レンズと、
    第2の伝達手段と、
    第2の通信手段と、
    前記第1、第2の伝達手段を介して前記駆動手段に関する情報を取得し、前記取得した駆動手段に関する情報に応じて前記駆動手段の制御方法を決定し、前記第1、第2の通信手段を介して前記決定された制御方法に基づいて前記駆動手段を制御する制御情報を前記第1の制御手段に送信する第2の制御手段と、
    を有するカメラ本体と、
    から構成される、
    ことを特徴とする撮像装置システム。
  5. 前記第2の制御手段は、
    前記取得した駆動手段に関する情報に応じて、
    前記レンズが目標位置に同じ方向から到達するように制御する制御方法と、
    前記レンズが目標位置にいずれの方向からでも到達できるように制御する制御方法と、
    のうちからいずれかを選択する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の撮像装置システム。
  6. 前記第2の制御手段は、
    前記取得した駆動手段に関する情報に応じて、
    前記絞り手段が目標開度に同じ方向から到達するように制御する制御方法と、
    前記絞り手段が目標開度にいずれの方向からでも到達できるように制御する制御方法と、
    のうちからいずれかを選択する、
    ことを特徴とする請求項2または請求項4に記載の撮像装置システム。
  7. 前記第1の制御手段は、
    前記駆動手段の状態に関する情報を取得し、
    前記第2の制御手段は、
    前記第1、第2の通信手段を介して前記駆動手段の状態に関する情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項5、請求項6のいずれかに記載の撮像装置システム。
  8. 前記第1の制御手段は、
    前記駆動手段の状態に関する情報を取得し、
    前記第2の制御手段は、
    前記第1、第2の伝達手段を介して前記駆動手段の状態に関する情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項3から請求項6のいずれかに記載の撮像装置システム。
  9. 前記第2の制御手段は、
    撮像装置システムの起動時に、前記駆動手段に関する情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の撮像装置システム。
  10. 交換レンズの装着を検知する検知手段、
    をさらに有し、
    前記第2の制御手段は、
    前記検知手段が交換レンズの装着を検知した時に、前記駆動手段に関する情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の撮像装置システム。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の撮像装置システムに使用可能なカメラ本体。
  12. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の撮像装置システムに使用可能な交換レンズ。
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