JP2011026292A - 抗酸化性化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】局所的に皮膚に塗布することによって、活性酸素類に起因すると考えられる種々の現象、たとえば肌荒れ、痒みなどの皮膚障害を改善する。
【解決手段】ビタミンEやビタミンCまたはその誘導体を含む抗酸化性化粧料。
【選択図】なし
【解決手段】ビタミンEやビタミンCまたはその誘導体を含む抗酸化性化粧料。
【選択図】なし
Description
本発明は、ビタミンEまたはその誘導体を含む抗酸化性化粧料に関する。
体表面を覆う膜臓器としての皮膚は、深さ0.2mm程度までの包皮細胞からなる表皮と、深さ2.0〜2.2mm程度にある結合組織からなる真皮と、皮下(脂肪)組織に分けられる。このように構成される皮膚は、外界異物に対する防御機能、外力に対する保護機能、発汗作用や皮脂分泌機能、知覚機能など、さまざまな生理機能を有している。
また、皮膚は、外部あるいは内部からの刺激によって、しめり、かゆみ、ただれ、痛みなどを伴う疾患に悩まされる。
体表面の皮膚には、種々の原因により、不安定なOHラジカルなどの含酸素ラジカル(以下「不安定活性酸素」という)や過酸化水素など(以下「安定活性酸素」という)(以下、これらを含めて「活性酸素類」という)が、たとえば太陽光線や地殻や宇宙から放射されている自然放射線の被曝によって発生している。これらの活性酸素類は、皮膚に酸化的な障害をもたらし、皮膚疾患の原因の1つになっている。
一方、体内に存在するビタミンEやビタミンCなどの抗酸化性ビタミン類は、活性酸素を消去して生体の酸化的な傷害を防御していることが知られている。しかし、これらの抗酸化性ビタミン類の体内における量が十分でない場合には、消去されないで残った活性酸素類が癌などの病気の原因になっていると考えられている。
しかし、この抗酸化性ビタミンE類は疎水性であり、体内に吸収できないという難がある。
本発明者らは、抗酸化性ビタミンEの体内吸収について検討し、水溶性ないし親水性にし、水用液の形態で適用することにより吸収を良好にし、体内で発生する活性酸素類を不活性化し、酸化的な障害から健康を守ることができることを見出している(特許文献1)。
本発明者らは、ビタミンEまたはその誘導体を疎水性または親水性の状態で活用することを検討し、化粧料として局所的に皮膚に塗布することによって、活性酸素類に起因すると考えられる種々の現象、たとえば肌荒れ、痒みなどの皮膚障害を改善することができることを見出し、また、ビタミンEの水溶性誘導体を用いるときは皮膚への適用感に優れた化粧料とすることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、ビタミンEまたはその誘導体を含む抗酸化性化粧料に関する。
本発明の抗酸化性化粧料を継続的に顔、手あるいは頭部の皮膚に塗布することによって、皮膚の状態を改善してきれいな皮膚を実現でき、さらには肌荒れを予防することもできる。
本発明の化粧料においては、有効成分として脂質親和性のビタミンE(α−トコフェロール)またはその誘導体を使用する。ビタミンE誘導体は、α−トコフェロールの誘導体で、TMGとして知られるトコフェロールモノグルコシド、トロロックスとして知られているトコフェロールカルボン酸や酢酸エステルあるいはアルコールとの結合物などが例示できる。
また、ビタミンEの水溶性誘導体としては、ビタミンEと糖質とが複合化して水溶性となった複合体が好ましい。このビタミンE水溶性複合体は、ビタミンEとデキストリンなどの糖質を親水性乳化剤により分散させることによって製造できる。
本発明の化粧料において、ビタミンEまたはその誘導体の配合量は、化粧料1g当り2〜10mgが好ましい。
また、ビタミンC(L−アスコルビン酸)またはその6位が修飾された誘導体を併用してもよい。脂質親和性のL−アスコルビン酸誘導体の具体例としては、たとえば6−アシル−L−アスコルビン酸、6−パルミチル−L−アスコルビン酸、6−ステアリル−L−アスコルビン酸などが好ましくあげられる。また、ビタミンE水溶性複合体としては、ビタミンE/デキストリン複合体が好ましくあげられる。
ビタミンCまたはその誘導体の配合量は、化粧料1g当り20mgまで、さらには5mgまでが好ましい。
本発明の化粧料の形態は、水溶液や固形を保持できる形態であればよく、たとえば保型剤を用いて、スティック状、クリーム状などに成形したものが例示できるが、これらに限定されるものではない。また、リップスティック状にして出し入れが容易な容器に保持することで、手を汚さず、携帯も容易になる。一方、ビタミンE/糖質複合体のような水溶性誘導体は、水への溶解性(約50%)に優れているので、従来のように、水溶液、クリーム状や軟膏状に容易に処方できる。
保型剤としては、化粧料で通常使用されている材料が適宜使用でき、たとえばマイクロクリスタリンワックス、セレシン、キャンデリワックスなどがあげられる。
本発明の化粧料には、さらに必要に応じて、保湿剤、油剤、界面活性剤、防腐剤、紫外線防護剤などを適宜配合してもよい。保湿剤としてはヒアルロン酸などが好ましく、油剤としては柔らかさを調節するためのエステルオイルや水添ポリブテンなどがあげられる。
好ましい処方としては、たとえばつぎにあげるものがあるが、これらに限定されるものではない。
処方1
ビタミンE 1.0質量部
保湿剤(ヒアルロン酸) 0.01質量部
油剤(エステルオイル) 0.1質量部
保型剤(マイクロクリスタリンワックス) 10.0質量部
界面活性剤(ショ糖脂肪酸エステル) 0.5質量部
防腐剤(メチルパラベン) 0.2質量部
水 5.0質量部
ビタミンE 1.0質量部
保湿剤(ヒアルロン酸) 0.01質量部
油剤(エステルオイル) 0.1質量部
保型剤(マイクロクリスタリンワックス) 10.0質量部
界面活性剤(ショ糖脂肪酸エステル) 0.5質量部
防腐剤(メチルパラベン) 0.2質量部
水 5.0質量部
処方2
ビタミンE 1.0質量部
ビタミンC 1.0質量部
保湿剤(ヒアルロン酸) 0.01質量部
油剤(エステルオイル) 0.1質量部
保型剤(マイクロクリスタリンワックス) 10.0質量部
界面活性剤(ショ糖脂肪酸エステル) 0.5質量部
防腐剤(メチルパラベン) 0.2質量部
水 5.0質量部
ビタミンE 1.0質量部
ビタミンC 1.0質量部
保湿剤(ヒアルロン酸) 0.01質量部
油剤(エステルオイル) 0.1質量部
保型剤(マイクロクリスタリンワックス) 10.0質量部
界面活性剤(ショ糖脂肪酸エステル) 0.5質量部
防腐剤(メチルパラベン) 0.2質量部
水 5.0質量部
本発明の化粧料は、毎日2〜3回、局所的に皮膚に塗布することできれいな肌を回復できる。
また、本発明の化粧料を塗布する皮膚としては、顔、首、胸、背中、手、足、脚、頭部などの皮膚が例示できる。
つぎに本発明の化粧料の効果を実施例によって説明するが、これらの実施例によって制限されるものではない。
実施例1
(リップスティック型固形化粧料の製造)
処方1の各成分を加温しながら充分に混練した後、リップスティック用の金属容器に注入して、本発明のリップスティック型固形化粧料を作製した。
(リップスティック型固形化粧料の製造)
処方1の各成分を加温しながら充分に混練した後、リップスティック用の金属容器に注入して、本発明のリップスティック型固形化粧料を作製した。
体重51kgの77歳の女性の顔の荒れた箇所に、局所的にリップスティック型固形化粧料を毎日2〜3回塗布したところ、5日後には荒れた箇所の皮膚が滑らかになった。
実施例2
(化粧水の製造)
ビタミンE/デキストリン複合体粉末1.0gを精製水100gに溶解して化粧水を調製した。
(化粧水の製造)
ビタミンE/デキストリン複合体粉末1.0gを精製水100gに溶解して化粧水を調製した。
手に痒みがある体重45kgの女性の痒みのある箇所に、化粧水を痒みを感じたときに局所的に塗布したところ、1日で痒みが消え、その後、痒みが再発することはなかった。
実施例3
ビタミンE(12.5g)/デキストリン(60.0g)/中鎖脂肪酸トリグリセライド(12.5g)/乳化剤(7.5g/水(7.0g))からなるビタミンE/デキストリン複合体粉末を用い、つぎの処方でクリームを調製した。
ビタミンE(12.5g)/デキストリン(60.0g)/中鎖脂肪酸トリグリセライド(12.5g)/乳化剤(7.5g/水(7.0g))からなるビタミンE/デキストリン複合体粉末を用い、つぎの処方でクリームを調製した。
(成分)
ビタミンE/デキストリン複合体粉末 0.05質量部
スクワラン 5.5 質量部
オリーブ油 3.0 質量部
ステアリン酸 2.0 質量部
ミツロウ 2.0 質量部
ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5 質量部
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0 質量部
ベヘニルアルコール 1.5 質量部
モノステアリン酸グリセリン 2.5 質量部
香料 0.1 質量部
パラオキシ安息香酸メチル 0.2 質量部
パラオキシ安息香酸エチル 0.05質量部
1,3−ブチレングリコール 8.5 質量部
精製水 全量を100質量部とする量
ビタミンE/デキストリン複合体粉末 0.05質量部
スクワラン 5.5 質量部
オリーブ油 3.0 質量部
ステアリン酸 2.0 質量部
ミツロウ 2.0 質量部
ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5 質量部
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0 質量部
ベヘニルアルコール 1.5 質量部
モノステアリン酸グリセリン 2.5 質量部
香料 0.1 質量部
パラオキシ安息香酸メチル 0.2 質量部
パラオキシ安息香酸エチル 0.05質量部
1,3−ブチレングリコール 8.5 質量部
精製水 全量を100質量部とする量
まず、スクワランないしモノステアリン酸グリセリンまでを加熱溶解して混合し油相とし、ビタミンE/デキストリン複合体粉末とパラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチルおよび1,3−ブチレングリコールを水に溶解させて水相とし、油相に水相を加えて乳化したのち、攪拌しながら冷却し、その過程で香料を加えて調製した。
手に痒みがある体重50kgの女性の痒みのある箇所に、クリーム状の本発明の化粧剤を痒みを感じたときに局所的に塗布した。クリームはきれいに延び、均一に塗布でき、塗布後もベタツキ感はなかった。その後、2日で痒みが消え、また、痒みが再発することはなかった。
これらの実施例により明らかなように、本発明のビタミンEまたはその誘導体を含む抗酸化性化粧料は短期間に美肌効果を発現することがわかる。また、手軽であり、使用に際して手が汚れることもなかった。
Claims (3)
- ビタミンEまたはその誘導体を含む抗酸化性化粧料。
- ビタミンCまたはその誘導体をさらに含む請求項1記載の化粧料。
- スティック状に成形されてなる請求項1または2記載の化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010090720A JP2011026292A (ja) | 2009-07-02 | 2010-04-09 | 抗酸化性化粧料 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009158081 | 2009-07-02 | ||
JP2010090720A JP2011026292A (ja) | 2009-07-02 | 2010-04-09 | 抗酸化性化粧料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011026292A true JP2011026292A (ja) | 2011-02-10 |
Family
ID=43635462
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010090720A Withdrawn JP2011026292A (ja) | 2009-07-02 | 2010-04-09 | 抗酸化性化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011026292A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014172888A (ja) * | 2013-03-12 | 2014-09-22 | Kose Corp | カラコギカエデ抽出物を含む細胞内酸化ストレス抑制剤 |
-
2010
- 2010-04-09 JP JP2010090720A patent/JP2011026292A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014172888A (ja) * | 2013-03-12 | 2014-09-22 | Kose Corp | カラコギカエデ抽出物を含む細胞内酸化ストレス抑制剤 |
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