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JP2011024620A - 医用画像表示装置、診断支援画像生成プログラム及び医用画像表示方法 - Google Patents

医用画像表示装置、診断支援画像生成プログラム及び医用画像表示方法 Download PDF

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JP2011024620A
JP2011024620A JP2009170240A JP2009170240A JP2011024620A JP 2011024620 A JP2011024620 A JP 2011024620A JP 2009170240 A JP2009170240 A JP 2009170240A JP 2009170240 A JP2009170240 A JP 2009170240A JP 2011024620 A JP2011024620 A JP 2011024620A
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Yoshifumi Yamagata
佳史 山形
Hitoshi Yamagata
仁 山形
Tomohiro Kawasaki
友寛 川崎
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Toshiba Corp
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Abstract

【課題】事前準備の作業を減らしすぐに画像を用いて対象を確認して治療を開始することができるように診断の支援を行うことで、技師、医師等の作業効率及び診断の精度を向上させることのできる医用画像表示装置、診断支援画像生成プログラム及び医用画像表示方法を提供する。
【解決手段】被検体を撮影することにより取得された3次元画像データを取得する受信部4aと、3次元画像データを用いて表示の対象となる血管が存在する領域を抽出し、領域内の前記血管における分岐点を細線化処理、或いは、血管探索処理のいずれかを用いて特定する分岐点特定部4bと、分岐点特定部4bによって分岐点が特定された血管の表示条件を設定する表示条件設定部4cと、表示条件設定部4cによって設定された表示条件を備える血管の画像情報を表示手段2gに対して送信する送信部4dとを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像発生装置で撮影された被検体内部の画像を加工し、操作者の求める医用画像を表示する医用画像表示装置、診断支援画像生成プログラム及び医用画像表示方法に関する。
近年、迅速、的確な診断を支援するために、被検体内部の情報を収集し、この収集された情報に基づいて被検体内部に関する3次元画像データを取得する医用画像診断装置とこの取得された3次元画像データを用いて被検体内部の状態を表示させる医用画像表示装置とが用いられるようになっている。
この医用画像診断装置としては、例えば、X線CT装置(computed tomography:コンピュータ断層撮影装置)や、磁気共鳴診断装置(MRI:magnetic resonance imaging)等が該当する。そして取得された3次元画像データは例えば、ネットワークに接続された医用画像表示装置上に表示される。
例えば、くも膜下出血は、脳卒中の中でも死亡率の高い疾患であり、脳動脈瘤の破裂によって起きる。上述したX線CT装置やMRI等を利用しての画像診断技術の発展により、未破裂脳動脈瘤の発見率が高まっており、破裂前に治療することが可能となっている。くも膜下出血発症時には造影CTA(CTAngiography)、DSA(デジタル減算血管造影:digital subtraction angiography)により脳動脈瘤の術前診断が行われる。この脳動脈瘤は、内頸動脈と椎骨動脈の枝が連絡して形成された略輪状または略六角形状のウィリス大動脈輪と中大脳動脈M1領域に発生することが多いとされる。
脳動脈瘤の発見を行うために、脳動脈瘤が発生する可能性のある脳血管を表示させるに当たっては、例えば、以下の特許文献1に開示されているような脳血管抽出プログラムを用いた方法を採用することができる。
この脳血管抽出プログラムは、頭部MRA画像上での血管領域の自動探索を行う血管領域探索ステップと、各血管領域の重心点及び分岐点の位置に係る血管領域情報を獲得する血管領域情報獲得ステップと、この血管領域情報から血管の芯線を抽出する芯線抽出ステップと、複数の芯線のうち直線上にある点列を1本の芯線に統合する芯線統合化ステップと、不要な芯線を除去する分岐線除去ステップと、を含み、脳血管芯線の3次元構造情報を出力する。
特許文献1に開示される脳血管抽出プログラムを用いることによって、抗ノイズ性が高く、正確な脳血管芯線の3次元構造情報を抽出することができるとされる。
特開2003−24300号公報
しかしながら、上記特許文献1において開示されている脳血管抽出プログラムでは、次の点について配慮がなされていない。
すなわち、上記の造影CTAやDSAといった方法を採用して3次元画像上から脳動脈瘤が発生しやすい部位を表示する作業は非常に手間がかかる作業となる。また、手間がかかる作業であるため非造影MRA(MRAngiography)による脳動脈瘤スクリーニングは容易ではない。例えば、頭部の3次元MR画像データを単純にSVR表示しようとした場合であるが、この場合であっても不透明度を調節する必要がある。
また、不透明度を調節しSVR表示しても、他の血管や骨なども合わせて表示されてしまうので肝心なウィリス大動脈輪が見えづらい。そこで、スラブクリッピングと呼ばれる3次元画像の加工処理を用いて、ウィリス大動脈輪領域のみを対象としたSVR画像を表示させることになるが、この作業は、ウィリス大動脈輪の位置や表示方向をマウスやキーボードなどのユーザーインターフェイスを操作して特定する作業を伴い、非常に面倒である。
さらに、ウィリス大動脈輪領域を画面中心に移動したり、拡大したり、輝度値を調整したりする操作も当然必要となり、全体として非常に手間のかかる作業となる。
このような事前準備の作業の手間は、多くの業務を抱える技師・医師の業務時間を圧迫することになる。また、最適な画像表示条件を設定できなかった場合には、確認、診断の精度も下がる結果となる。従って、上述したような事前準備の手間のため、現時点ではくも膜下出血発症時には発症した部位のみ診断されることも多い。
ウィリス大動脈輪の表示が容易であれば、くも膜下出血発症時に他の未破裂脳動脈瘤の診断・処置が可能となる。また、非造影MRAによる脳動脈瘤スクリーニングも容易に行うことができる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、事前準備の作業を減らしすぐに画像を用いて対象を確認して治療を開始することができるように診断の支援を行うことで、技師、医師等の作業効率及び診断の精度を向上させることのできる医用画像表示装置、診断支援画像生成プログラム及び医用画像表示方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明の特徴は、医用画像表示装置において、被検体を撮影することにより取得された3次元画像データを取得する受信部と、3次元画像データを用いて表示の対象となる血管が存在する領域を抽出し、領域内の前記血管における分岐点を細線化処理、或いは、血管探索処理のいずれかを用いて特定する分岐点特定部と、分岐点特定部によって分岐点が特定された血管の表示条件を設定する表示条件設定部と、表示条件設定部によって設定された表示条件を備える血管の画像情報を表示手段に対して送信する送信部とを備える。
請求項3に記載の発明の特徴は、診断支援画像生成プログラムは、医用画像取得装置から被検体に関する3次元画像データを取得するステップと、分岐点特定部における血管領域抽出部において、取得された3次元画像データを用いて表示の対象となる血管が存在する領域を抽出するステップと、抽出された領域内の血管の分岐点を分岐点特定部における細線化芯線分岐点特定部において特定するステップと、細線化芯線分岐点特定部による分岐点の特定ができなかった場合に、血管の分岐点を前記分岐点特定部における血管探索芯線分岐点特定部において特定するステップと、分岐点が特定された血管の表示条件を設定するステップとをコンピュータに実行させる。
請求項4に記載の発明の特徴は、医用画像表示方法において、医用画像取得装置から被検体に関する3次元画像データを取得するステップと、分岐点特定部における血管領域抽出部において、取得された前記3次元画像データを用いて表示の対象となる血管が存在する領域を抽出するステップと、抽出された領域内の血管の分岐点を分岐点特定部における細線化芯線分岐点特定部において特定するステップと、細線化芯線分岐点特定部による分岐点の特定ができなかった場合に、血管の分岐点を分岐点特定部における血管探索芯線分岐点特定部において特定するステップと、分岐点が特定された血管の表示条件を設定するステップと、設定された表示条件に従って表示手段において血管を表示するステップとを備える。
本発明によれば、事前準備の作業を減らしすぐに画像を用いて対象を確認して治療を開始することができるように診断の支援を行うことで、技師、医師等の作業効率及び診断の精度を向上させることのできる医用画像表示装置、診断支援画像生成プログラム及び医用画像表示方法を提供することができる。
本発明の実施の形態における医用診断支援システムの全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における医用画像表示装置の内部構成を示すブロック図である。 医用画像表示装置に実装された診断支援画像生成手段の内部構成を示すブロック図である。 医用画像表示装置が表示手段に表示させる診断支援画像の生成の流れを示すフローチャートである。 抽出されたウィリス大動脈輪及び中大脳動脈M1領域を含む血管領域を模式図として表わした図である。 ウィリス大動脈輪及び中大脳動脈M1領域を含む血管領域に細線化処理を施した結果を示す模式図である。 細線化処理を行った結果、分岐に達した例を示す模式図である。 ウィリス大動脈輪を含む血管領域の分岐点が特定された状態を示す模式図である。 ウィリス大動脈輪及び中大脳動脈M1領域を含む血管領域の分岐点が特定された状態を示す模式図である。 ウィリス大動脈輪及び中大脳動脈M1領域を含む血管領域を厚みをもって示す模式図である。 SVR法を利用して表示手段に表示されたウィリス大動脈輪及び中大脳動脈M1領域を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における医用診断支援システムSの全体構成を示すブロック図である。医用診断支援システムSは、被検体を撮影することによりこの被検体に関する3次元画像データを取得する医用画像取得装置1と、医用画像取得装置1によって取得された3次元画像データを加工することによって医師等が診断を行う際に有用な画像を表示させる医用画像表示装置2とがそれぞれネットワーク3に接続されることによって成立している。
なお、図1に示す医用診断支援システムSでは、ネットワーク3に2つの医用画像取得装置1A及び1B(以下、適宜これら複数の医用画像取得装置をまとめて「医用画像取得装置1」と表わす。)が接続されているが、ネットワーク3に接続される医用画像取得装置の数は単数、或いは複数のいずれでも良く、その数は任意である。また、医用画像表示装置2についても、医用診断支援システムS上では1つのみネットワーク3に接続されているが、これも単数、複数のいずれでも良い。
医用画像取得装置1は、医療機関内に設置されており、例えば、上述したX線CT装置やMRI、ガンマカメラやPET(positron-emission tomography:ポジトロン放出断層撮影)等である。なお、本発明の実施の形態における医用画像取得装置1は、3次元画像データを取得することのできる装置であればいずれの装置であっても良い。
医用画像表示装置2は、医用画像取得装置1において取得された3次元画像データを基に生成された診断支援画像を技師・医師(以下、まとめて「操作者」と表わす)に対して表示する装置である。ここでは、一般的なパソコン等の情報端末が使用されている場合例に挙げて説明を行うが、例えば、この医用画像表示装置2が持つ機能が医用画像取得装置1に搭載されており、操作者がその医用画像取得装置1を用いて診断支援画像を表示させても良い。
図2は、本発明の実施の形態における医用画像表示装置2の内部構成を示すブロック図である。
医用画像表示装置2は、CPU(Central Processing Unit)2aと、ROM(Read Only Memory)2bと、RAM(Random Access Memory)2c及び入出力インターフェイス2dがバス2eを介して接続されている。入出力インターフェイス2dには、入力手段2fと、表示手段2gと、通信制御手段2hと、記憶手段2iと、リムーバブルディスク2jとが接続されている。
CPU2aは、入力手段2fからの入力信号に基づいてROM2bから医用画像表示装置2を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、記憶手段2iに格納されている各種オペレーティングシステムを読み出す。またCPU2aは、入力手段2fや入出力インターフェイス2dを介して、図1において図示していないその他の外部機器からの入力信号に基づいて各種装置の制御を行う。さらにCPU2aは、RAM2cや記憶手段2i等に記憶されたプログラム及びデータを読み出してRAM2cにロードするとともに、RAM2cから読み出されたプログラムのコマンドに基づいて、診断支援画像生成のための処理やデータの計算、加工等、一連の処理を実現する処理装置である。
入力手段2fは、医用画像表示装置2の操作者(例えば、医師や技師)が各種の操作を入力するキーボード、ダイヤル等の入力デバイスにより構成されており、操作者の操作に基づいて入力信号を作成しバス2eを介してCPU2aに送信される。また、医用画像表示装置2には、キーボード等だけでなく専用の操作パネルが設けられており、その操作パネル上の入力デバイスを介して操作画面に対する操作を行うこともできる。表示手段2gは、例えば液晶ディスプレイである。この表示手段2gは、CPU2aからバス2eを介して出力信号を受信し、例えば撮影の際や画像処理を行う際の諸条件の設定を行うにあたって必要な画像等、或いはCPU2aの処理結果等を表示する。
通信制御手段2hは、LANカードやモデム等の手段であり、医用画像表示装置2をインターネットやLAN等のネットワーク3に接続することを可能とする手段である。通信制御手段2hを介して通信ネットワークと送受信したデータは入力信号または出力信号として、入出力インターフェイス2d及びバス2eを介してCPU2aに送受信される。
記憶手段2iは、半導体や磁気ディスクで構成されており、CPU2aで実行されるプログラムやデータが記憶されている。
リムーバブルディスク2jは、光ディスクやフレキシブルディスクのことであり、ディスクドライブによって読み書きされた信号は、入出力インターフェイス2d及びバス2eを介してCPU2aに送受信される。
本発明の実施の形態における医用画像表示装置2では、診断支援画像生成プログラムが記憶手段2i、或いはリムーバブルディスク2jに格納されており、CPU2aに読み込まれ実行されることにより、診断支援画像生成手段4が医用画像表示装置2に実装されることになる。
なお、このように診断支援画像生成プログラムが実行されることによって医用画像表示装置2に実装される形態だけではなく、例えば、医用画像表示装置2内に設けられた診断支援画像生成装置といった、その一部または全てをロジック回路等のハードウェアとする形態を採用することも可能である。
また、本発明の実施の形態においては、図1に示されているように、医用画像表示装置2は、ネットワーク3に医用画像取得装置1から独立して接続されている。このネットワーク3の例としては、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワークを挙げることができる。また、このネットワーク3で使用される通信規格は、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)等、いずれの規格であっても良い。
さらに、医用画像表示装置2は、例えば、病院情報管理システム(HIS:Hospital Information System)、放射線部門情報管理システム(RIS:Radiological Information System)、医用画像管理システム(PACS:Picture Archiving Communication System)といった医療機関内に構築された各種管理システムと組み合わされて用いられても良い。
図3は、医用画像表示装置2に実装された診断支援画像生成手段4の内部構成を示すブロック図である。診断支援画像生成手段4は、受信部4aと、分岐点特定部4bと、表示条件設定部4cと、送信部4dとから構成されている。
分岐点特定部4bは、医用画像取得装置1から入手した3次元画像データを基に血管の分岐点を特定することで表示対象とする血管を特定する。また、表示条件設定部4cは、特定された血管を表示手段2gに表示するに当たって必要となる表示条件を設定する。なお、これら診断支援画像生成手段4内の各部の詳細な機能説明は、診断支援画像の生成の流れを説明する際に併せて行う。
図4は、医用画像表示装置2が表示手段2gに表示させる診断支援画像の生成の流れを示すフローチャートである。以下、この生成の流れについて、適宜図5ないし図11に示す図面を用いて説明する。
なお、本発明の実施の形態を説明するに当たっては、くも膜下出血を誘発する脳動脈瘤の発見を行うために診断支援画像の生成を行う例を挙げて説明する。但し、本発明は、被検体のその他の部位における血管を表示させるために利用することが可能であることはもちろんである。
まず、診断支援画像生成プログラムが実行されて診断支援画像生成手段4が医用画像表示装置2に実装されると、CPU2aは通信制御手段2h、ネットワーク3を介して医用画像取得装置1から診断支援画像の生成を行う対象とされる3次元画像データを取得する(ST1)。対象とされる3次元画像データの入手に際しては、例えば、この3次元画像データに付加されている識別情報(例えば、医用画像取得装置1のIDや患者ID等)を基に検索し、入手する。
入手された3次元画像データは、分岐点特定部4bにおいて表示に必要な加工が施される。ここで入手される3次元画像データは、本発明の実施の形態の説明では脳動脈瘤の発見を行うために必要とされるデータであるので、ウィリス大動脈輪及び中大脳動脈M1領域が含まれる3次元画像データである。
まず、表示対象となる血管の領域を抽出する(ST2)。血管領域を抽出するのは、入手した3次元画像データには表示の対象とされる血管の他、例えば、骨領域も合わせて含まれているので、これら血管領域以外の領域を除去し、対象となる血管のみを表示させるためである。血管領域の抽出方法については、既知の方法を採用することができる。
図5は、抽出されたウィリス大動脈輪及び中大脳動脈M1領域を含む血管領域Rを模式図として表わした図である。なお、ここでは説明の便宜のため、ウィリス大動脈輪及び中大脳動脈M1領域が図面上正面を向くように示されている。
ウィリス大動脈輪11は、前大脳動脈11a、前交通動脈11b、中大脳動脈11c、後交通動脈11d、後大脳動脈11eから構成されている。これら前大脳動脈11aないし後大脳動脈11eの各血管は左右にそれぞれ存在するとともに、それらがそれぞれつながっているため、略輪状となっている。また、中大脳動脈11cには、図4においてそれぞれ左右に伸びる領域が存在する(中大脳動脈M1領域12)。くも膜下出血を引き起こす原因となる脳動脈瘤は、このウィリス大動脈輪11、或いは、中大脳動脈M1領域12の付近に多く発生する。
また、輪状の内部に内頸動脈13、図5においてウィリス大動脈輪11から下に伸びる脳底動脈14、及び脳底動脈14が二股に分かれた椎骨動脈15がそれぞれ存在する。
血管領域Rが抽出されると、次にまず細線化処理を用いて、芯線分岐点を抽出する(ST3)。上述したようにウィリス大動脈輪11は、複数の各血管がつながり略輪状となっている。そのため、これら複数の各血管がつながる部分、すなわち血管芯線を求めた際にそれら各血管を表わす血管芯線が分岐する部分を特定することでウィリス大動脈輪11を特定することができる。
図6は、ウィリス大動脈輪11及び中大脳動脈M1領域12を含む血管領域Rに細線化処理を施した結果を示す模式図である。血管領域R内の各血管は、細線化処理によってそれぞれ1本の線で示されている。分岐点特定部4bでは、細線化された各血管の端部から分岐する部分まで1ボクセルずつ削除し、分岐まで達したら削除を終了する。
ここでは一方の椎骨動脈15aを利用して説明する。図6に示すように、一方の椎骨動脈15aの一方の端部15aaはいずれの血管ともつながっていない。なお、他方の端部は、他方の椎骨動脈15bとつながっている。このような一方の端部15aaから他方の端部に向けて1ボクセルずつ削除していく。
図7は、この処理を行った結果、分岐に達した例を示す模式図である。一方の椎骨動脈15aは、一方の端部15aaから他方の端部に向けて1ボクセルずつ削除されたため、図5に示す一方の椎骨動脈15aと比べて短くなっている。一方の椎骨動脈15aと、他方の椎骨動脈15bとがつながる部分は、すなわち、一方の椎骨動脈15aと他方の椎骨動脈15bとが分岐する部分である(円形の破線にて示す部分)。そのため、この部分にてボクセルの削除は終了する。
このような処理を各血管の端部がなくなるまで行っていくと、結果として図8に示すような7つの芯線の分岐点が抽出される(ST4)。この7つの分岐点によって囲まれるのがウィリス大動脈輪11の輪環部である。なお、以下では内頸動脈13と中大脳動脈11cとを結ぶ線と前交通動脈11bと後交通動脈11dとを結ぶ線とが交わる部分を、便宜上A点、及びB点と表わす。また、脳底動脈14が輪環部につながる部分をC点と表わす。
以上の通り、血管領域Rに現われた各血管に対して細線化処理を施し、各分岐点を抽出することによって、ウィリス大動脈輪11の特定を行うことができる。なお、この方法は、ウィリス大動脈輪11の輪環部を示す血管領域Rが途切れることなく抽出された場合にのみ有効な方法である。細線化処理の後、1ボクセルずつ削除することによって輪環部を特定する場合に、途切れた部分が存在すると、結局全てのボクセルが削除されてしまうことになり、ウィリス大動脈輪11の特定は不可能になってしまうからである。
従って、分岐点特定部4bは、血管領域Rにおいて芯線の分岐点が抽出できたか否かを判断し(ST4)、抽出できなかった場合、すなわち芯線が途中で途切れているため全てのボクセルが削除されてしまった場合には(ST4のNO)、以下に述べる別の方法によって芯線の分岐点を抽出する(ST5)。
なお、細線化処理の後、1ボクセルずつ削除することによって輪環部を特定することができた場合には(ST4のYES)、後述する表示手段2gにウィリス大動脈輪11等を表示するための調整を行う(ST6以下)。
細線化処理にて芯線分岐点を抽出できなかった場合、新たに血管探索処理を用いて芯線分岐点を抽出する(ST5)。この方法は、診断支援画像生成手段4(医用画像表示装置2)が医用画像取得装置1から入手した3次元画像データのうち、最も被検体の足側に近い画像上で閾値処理を行う。この閾値の設定は、任意に行うことができる。閾値を設定して血管の位置(始点の位置)を定めるのは、血管が表われる領域は、一般的に画素値が大きくなる(白っぽく表示される)ことに基づいている。そして2本の椎骨動脈15a,15b、或いは脳底動脈14及び2本の内頸動脈13を抽出し、その重心位置を芯線探索の始点とする。始点の設定は自動的に行われる。芯線の探索手順に関しては、既知の方法を採用することができる。
設定された始点から左右の内頸動脈をそれぞれ探索する。探索の結果、動脈の分岐(中大脳動脈11c、前交通動脈11b及び後交通動脈11d)が集中している左右の2点を内頸動脈13から中大脳動脈11c、前交通動脈11b及び後交通動脈11dとの分岐点2点として特定する。探索して分岐を特定することができるのは、探索の対象となる画素に分岐に関する情報が含まれているため、探索の際にこの情報を確認して分岐の有無を特定する。特定された2点は、上述したようにそれぞれA点、B点とする(図8参照)。
一方C点に関しては、椎骨動脈15、または脳底動脈14から探索し、分岐している血管のうち予め定められている所定の閾値以上の内径(例えば、3mm以上)の血管2本に分岐している点を脳底動脈14から後大脳動脈11dとの分岐点として特定する。このような血管探索処理を用いることによって、芯線の分岐点を抽出することができる。
以上、細線化処理、或いは、血管探索処理のいずれかを利用するかはあるものの、これまでの手順によって、診断支援画像として表示手段2gに表示させる画像を生成することができたことになる。次は、この生成された診断支援画像をどのように表示手段2gに表示させるかを表示条件設定部4eにおいて調整することになる。
まず、診断支援画像(以下、「表示画像」とも表わす)の濃淡を調整する(ST6)。これは不透明度の調節であり、表示手段2gに表示させる際に表示画像をコントラストの上で最も見やすい状態で表示させるためのものである。具体的には、表示画像の3次元画像データに含まれる画素値の最小値を0%、最大値を100%としたときの不透明度のウィンドウレベル、ウィンドウ幅をそれぞれ定められた値へと調整する。
次に、表示画像の表示手段2g(画面)上での向きを調整する(ST7)。操作者個々に見やすい向きがあるとは思われるが、ここでは、上述したA点、B点、C点によって構成される三角形の面が画面と並行となるように位置を調整する。また、C点を画面上他の2点に比べて下となるようにおき、さらにA点とB点とを結ぶ線分が画面に水平となるように調整する。また、この三角形が画面中央に位置するようにも位置を調整するとより見やすくなる。なお、この表示画像の向きの調整、或いは、以下に述べる中大脳動脈M1領域12の表示や表示される3次元画像データの厚み算出に当たっては、例えば、3次元画像のアフィン変換行列が利用される。
但し、このA点ないしC点によって形成される三角形の血管領域Rのみが表わされたのでは実際に診断支援画像として必要とされる領域として足りない。そこで、A点、B点から芯線を延長し、診断支援画像として中大脳動脈M1領域12まで含まれるように調整する(ST8)。なお、芯線を延長し表示されることとなった中大脳動脈M1領域12の端部について、A点からの延長先の端部をA2点、B点からの延長先の端部をB2点とそれぞれ便宜的に表わす。この結果、ウィリス大動脈輪11(A点、B点、C点で囲まれる領域)及び中大脳動脈M1領域12(A点ないしA2点、B点ないしB2点)は、例えば図9のように示される。
但し、中大脳動脈M1領域12は、実際にはウィリス大動脈輪11と同一平面上にあるわけではなく、A2点及びB2点で形成される平面(以下、この平面を「平面α」と表わす)とA点、B点、C点で形成される平面(以下、この平面を「平面β」と表わす)との間には空間的に隔たりがある。従って、A2点及びB2点をA点、B点、C点と同一の表示画面上に同時に表示させるために、平面αと平面βとの間に厚みを設ける(ST9)。実際に表示される場合には、図10に示す矢印の向きに画面を見ることになるため、表示手段2gの画面上、A2点及びB2点が手前に表示され、A点、B点、C点が奥に表示されることになる。そのため、平面αと平面βとの間に設けられた厚みによって表示される血管に奥行きが出ることになる。
以上で、表示手段2gに表示される血管の表示態様の調整が終了する。表示条件設定部4eでは、上記調整終了後、例えば、SVR(Shaded Volume Rendering)画像やMIP(Maximum Intensity Projection:最大値投影表示、或いは、Minimum Intensity Projection:最小値投影表示)画像に変換して表示手段2gに表示させる(ST10)。これらいずれの画像を表示させるかについては、いずれか、或いはいずれも自動で表示させる、またはその都度操作者によって選択されるようにされていても良い。
図11は、SVR法を利用して表示手段2gに表示されたウィリス大動脈輪及び中大脳動脈M1領域を模式的に示した図である。SVR法は、表示対象(ここではウィリス大動脈輪及び中大脳動脈M1領域)に印影を付けて立体的に表示する方法であるが、図11では模式的に表わしていることから、印影は表わされていない。以上説明したくも膜下出血の原因となる脳動脈瘤ができやすい血管領域を簡単に表示させることができる。従って、操作者は、例えば図11に示すような診断支援画像を表示手段2g上において見ることによって、的確、迅速な判断を下すことができる。
以上説明した通り、事前準備の作業を減らしすぐに画像を用いて対象を確認して治療を開始することができるように診断の支援を行うことで、技師、医師等の作業効率及び診断の精度を向上させることのできる医用画像表示装置、診断支援画像生成プログラム及び医用画像表示方法を提供することができる。
この発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、以上説明した内容においては、医用画像表示装置は医用画像取得装置から3次元画像データを入手して表示させていたが、ネットワークに接続されている、例えば、医用画像保存装置(画像保存サーバ)等に記憶されている3次元画像データを入手して表示させるように設定しても良い。
また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 医用画像取得装置
2 医用画像表示装置
3 ネットワーク
4 診断支援画像生成手段
4a 受信部
4b 分岐点特定部
4c 表示条件設定部
4d 送信部
S 医用診断支援システム

Claims (4)

  1. 被検体を撮影することにより取得された3次元画像データを取得する受信部と、
    前記3次元画像データを用いて表示の対象となる血管が存在する領域を抽出し、前記領域内の前記血管における分岐点を細線化処理、或いは、血管探索処理のいずれかを用いて特定する分岐点特定部と、
    前記分岐点特定部によって分岐点が特定された前記血管の表示条件を設定する表示条件設定部と、
    前記表示条件設定部によって設定された表示条件を備える前記血管の画像情報を表示手段に対して送信する送信部と、
    を備えることを特徴とする医用画像表示装置。
  2. 前記表示条件設定部は、分岐点が特定された前記血管を前記表示手段において表示する条件として、前記血管の濃淡、向き、範囲、厚みの各条件を設定することを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
  3. 医用画像取得装置から被検体に関する3次元画像データを取得するステップと、
    分岐点特定部における血管領域抽出部において、取得された前記3次元画像データを用いて表示の対象となる血管が存在する領域を抽出するステップと、
    抽出された領域内の前記血管の分岐点を前記分岐点特定部における細線化芯線分岐点特定部において特定するステップと、
    前記細線化芯線分岐点特定部による分岐点の特定ができなかった場合に、前記血管の分岐点を前記分岐点特定部における血管探索芯線分岐点特定部において特定するステップと、
    分岐点が特定された前記血管の表示条件を設定するステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする診断支援画像生成プログラム。
  4. 医用画像取得装置から被検体に関する3次元画像データを取得するステップと、
    分岐点特定部における血管領域抽出部において、取得された前記3次元画像データを用いて表示の対象となる血管が存在する領域を抽出するステップと、
    抽出された領域内の前記血管の分岐点を前記分岐点特定部における細線化芯線分岐点特定部において特定するステップと、
    前記細線化芯線分岐点特定部による分岐点の特定ができなかった場合に、前記血管の分岐点を前記分岐点特定部における血管探索芯線分岐点特定部において特定するステップと、
    分岐点が特定された前記血管の表示条件を設定するステップと、
    設定された前記表示条件に従って表示手段において前記血管を表示するステップと、
    を備えることを特徴とする医用画像表示方法。
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