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JP2011010562A - 電子レンジ用唐辛子ソース、電子レンジ用容器詰唐辛子ソース及び豆腐の唐辛子煮の製造方法 - Google Patents

電子レンジ用唐辛子ソース、電子レンジ用容器詰唐辛子ソース及び豆腐の唐辛子煮の製造方法 Download PDF

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JP2011010562A JP2009155030A JP2009155030A JP2011010562A JP 2011010562 A JP2011010562 A JP 2011010562A JP 2009155030 A JP2009155030 A JP 2009155030A JP 2009155030 A JP2009155030 A JP 2009155030A JP 2011010562 A JP2011010562 A JP 2011010562A
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Japan
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tofu
sauce
microwave oven
red pepper
chili
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JP2009155030A
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English (en)
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Aoi Saito
葵 齋藤
Takahisa Takita
貴久 瀧田
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Kewpie Corp
Original Assignee
QP Corp
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Publication date
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Abstract

【課題】豆腐を唐辛子ソースに加えて煮込むことにより豆腐の唐辛子煮を得る際に、その加熱を電子レンジ加熱で行っても、豆腐のソフトな食感が損なわれず、しかも、豆腐の煮崩れが生じ難い電子レンジ用唐辛子ソースを提供する。また、前記電子レンジ用唐辛子ソースが容器に充填されてなり、容器内に豆腐を投入し、電子レンジで加熱調理することにより豆腐の唐辛子煮を得られるようにする電子レンジ用容器詰唐辛子ソース、及びこれらを使用して豆腐の唐辛子煮を電子レンジで製造する方法を提供する。
【解決手段】豆腐を加えて電子レンジで加熱調理することにより豆腐の唐辛子煮を得られるようにする電子レンジ用唐辛子ソースであって、食塩含有量が唐辛子ソース全体の1.5〜4%であり、澱粉含有量が唐辛子ソース全体の0.1〜5質量%であり、且つ食塩100部に対して澱粉を50〜250部含有されており、粘度が0.1〜4Pa・sである電子レンジ用唐辛子ソース。前記唐辛子ソースを利用して豆腐の唐辛子煮を製造する方法、並びに前記唐辛子ソースが容器詰めされた容器詰め唐辛子ソース。
【選択図】なし

Description

本発明は、豆腐を加えて電子レンジで加熱調理することにより豆腐の唐辛子煮を得られるようにする電子レンジ用唐辛子ソースに関し、より詳しくは、豆腐を唐辛子ソースに加えて煮込むことにより豆腐の唐辛子煮を得る際に、その加熱を電子レンジ加熱で行っても、豆腐のソフトな食感が損なわれず、しかも、豆腐の煮崩れが生じ難い電子レンジ用唐辛子ソースに関する。また、本発明は、そのような電子レンジ用唐辛子ソースが充填された容器に豆腐を投入して電子レンジ調理を行うための電子レンジ用容器詰唐辛子ソース、及びこれらを使用して豆腐の唐辛子煮を電子レンジで製造する方法に関する。
豆腐を唐辛子入りのソースで煮込んだ麻婆豆腐や豆腐チゲ等の料理が知られている。これらは、唐辛子の入った豆板醤等で唐辛子入りのソースを作り、そこに豆腐を加えて煮込むことにより豆腐に唐辛子の風味や赤い色調を付与した料理である。これらの料理を美味しく作るには、豆腐を唐辛子入りのソースで煮込む際に、豆腐が煮崩れないように火加減を調節しながら、豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が付与されて煮込み感がでるまで充分に煮込む必要がある。また、麻婆豆腐のように最終的にソースに澱粉でとろみをつける場合には、唐辛子の風味や赤い色調が豆腐に充分に染み込むように、とろみをつける前の唐辛子入りのソースで豆腐を充分に煮込んで煮込み感を豆腐に付与した後、最後に澱粉を加えてとろみ付けがされる。
しかしながら、豆腐の唐辛子煮を作るには、豆腐の煮込みに先だって、唐辛子入りのソースを予め作らなければならず手間と時間とがかかるという問題がある。また、豆腐の煮込みの際には、具材の煮込み過ぎや、鍋底へのソースの焦げ付きを防止するために、かなりの頻度で火加減を調整すること等、煩雑な操作が必要となるという問題がある。
ところで、火加減の調整等の煩雑な操作が不要の簡便な加熱調理の方法として電子レンジによる加熱調理が知られている。電子レンジは、短時間で加熱調理が終了することもあって便利であるが、電子レンジによる加熱は、水分を含んだ食材が直接強加熱されるという特性があるため、上述した豆腐の唐辛子煮を電子レンジ加熱で行う場合、豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が付与されて煮込み感がでるまで充分に煮込むと、豆腐が煮崩れたり、豆腐から水が多量に出て豆腐が硬くなったりするといった問題が生じる。
麻婆豆腐を電子レンジで加熱調理することについては、特開平6−261716号公報(特許文献1)に、電子レンジで豆腐とともに調理することにより、麻婆豆腐が得られる麻婆豆腐ソースが記載されている。しかしながら、この麻婆豆腐ソースは、豆腐を電子レンジで加熱調理した際に豆腐から生じる離水により外観が損なわれないようソースを高粘度に増粘しているため、豆腐とともに加熱しても豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が染み込み難く煮込み感が付与できず、また、豆腐から水が多量に出ることにより豆腐が硬くなる問題が生じる。
特開平6−261716号公報
そこで、本発明の目的は、豆腐を唐辛子ソースに加えて煮込むことにより豆腐の唐辛子煮を得る際に、その加熱を電子レンジ加熱で行っても、豆腐のソフトな食感が損なわれず、しかも、豆腐の煮崩れが生じ難い電子レンジ用唐辛子ソースを提供することである。また、本発明は、そのような電子レンジ用唐辛子ソースが充填された容器に豆腐を投入して電子レンジ調理を行うための電子レンジ用容器詰唐辛子ソース、及びこれらを使用して豆腐の唐辛子煮を電子レンジで製造する方法を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成すべく使用原料等、様々な諸条件について鋭意研究を重ねた結果、唐辛子ソースの粘度を煮込みに支障がない範囲とした上で、唐辛子ソースの食塩含有量と澱粉含有量とを所定濃度とし且つそれらの相対量を一定の範囲に規定するならば、豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が付与されて煮込み感がでるまで電子レンジ加熱により煮込んでも、豆腐のソフトな食感が損なわれず、しかも、豆腐の煮崩れが生じ難い電子レンジ用唐辛子ソースが得られることを見出し、遂に本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)豆腐を加えて電子レンジで加熱調理することにより豆腐の唐辛子煮を得られるようにする電子レンジ用唐辛子ソースであって、食塩含有量が唐辛子ソース全体の1.5〜4%であり、澱粉含有量が唐辛子ソース全体の0.1〜5質量%であり、且つ食塩100部に対して澱粉を50〜250部含有されており、粘度が0.1〜4Pa・sである電子レンジ用唐辛子ソース、
(2)食塩100部に対して食用油脂を10〜300部含有する(1)記載の電子レンジ用唐辛子ソース。
(3)(1)又は(2)に記載の電子レンジ用唐辛子ソースが容器に充填されてなり、容器内に豆腐を投入し、電子レンジで加熱調理することにより豆腐の唐辛子煮を得られるようにする電子レンジ用容器詰唐辛子ソース、
(4)容器が豆腐の投入口となるジッパー部と電子レンジによる加熱調理時に蒸気を排出する蒸気抜き機構とを有したパウチである(3)記載の電子レンジ用容器詰唐辛子ソース、
(5)容器へ投入する豆腐の大きさ及び量、並びに電子レンジ加熱条件についての説明表示を備えている(3)又は(4)に記載の電子レンジ用容器詰唐辛子ソース、
(6)(1)又は(2)に記載の唐辛子ソースに豆腐を加えて電子レンジで加熱調理する豆腐の唐辛子煮の製造方法、
(7)(3)乃至(5)のいずれかに記載の電子レンジ用容器詰唐辛子ソースの容器内に豆腐を投入して電子レンジで加熱調理する豆腐の唐辛子煮の製造方法、
である。
本発明の電子レンジ用唐辛子ソースは、豆腐を加えて電子レンジで加熱調理するだけで、簡便に豆腐の唐辛子煮を得ることができる。しかも、得られた豆腐の唐辛子煮は、豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が付与されて煮込み感がでるまで電子レンジ加熱により充分に煮込んだ場合であっても、豆腐のソフトな食感が保持され、しかも、豆腐の煮崩れが生じ難く外観に優れたものとなる。また、そのような電子レンジ用唐辛子ソースを容器に充填し、容器内に豆腐を投入し、電子レンジで加熱調理することにより豆腐の唐辛子煮を得られるようにした電子レンジ用容器詰唐辛子ソースによれば、通常は、容器詰めした状態で唐辛子ソースを保管しておき、必要に応じて、豆腐を容器内に投入して電子レンジ調理を行うだけで豆腐の唐辛子煮が得られ大変便利である。
以下、本発明の電子レンジ用唐辛子ソース、電子レンジ用容器詰唐辛子ソース及び豆腐の唐辛子煮の製造方法を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
本発明の豆腐の唐辛子煮とは、豆腐を唐辛子風味に煮込み調理した料理をいい、具体的には、例えば、麻婆豆腐や豆腐チゲ等が挙げられる。
本発明が対象とする電子レンジ用唐辛子ソースとは、豆腐を加えて電子レンジで加熱調理することにより、上述した豆腐の唐辛子煮を得られるようにするソースであり、少なくとも唐辛子を含有する。本発明の唐辛子ソースに含有する唐辛子としては、特に制限は無く、例えば、生唐辛子の他、乾燥品や冷凍品、更には、油等で抽出されたラー油等の唐辛子抽出物であってもよい。
本発明の電子レンジ用唐辛子ソースは、豆腐を加えて電子レンジで加熱する際に、豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が付与されて煮込み感がでるまで充分に煮込むことができるように、粘度を好ましくは4Pa・s以下、より好ましくは3Pa・s以下としてある。一方、粘度の下限に関し、本発明においては、後述するように澱粉を特定量配合することから、粘度は0.1Pa・s以上である。なお、本発明における唐辛子ソースの粘度の測定は、当該ソースをBH形粘度計で、品温60℃、回転数20rpmの条件で、粘度が0.375Pa・s未満のときローターNo.1、0.375Pa・s以上1.5Pa・s未満のときローターNo.2、1.5Pa・s以上3.75Pa・s未満のときローターNo.3、3.75Pa・s以上7.5Pa・s未満のときローターNo.4、7.5Pa・s以上のときローターNo.5を使用し、測定開始後ローターが3回転した時の示度により求めた値である。なお、唐辛子ソースに具材が含まれる場合は、唐辛子ソースを10メッシュの網目に通して具材を取り除いたものを測定する。
本発明の電子レンジ用唐辛子ソースは、上述のように粘度を煮込み調理に支障が無い範囲としてあるため、豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が付与されて煮込み感がでるまで充分に煮込むことができる。更に、本発明の電子レンジ用唐辛子ソースは、食塩及び澱粉を特定量含有することを特徴とし、これにより、前記煮込み加熱を電子レンジ加熱により行っても、豆腐のソフトな食感が保持され、しかも、豆腐の煮崩れが生じ難く外観に優れた豆腐の唐辛子煮を得ることができる。
すなわち、まず、本発明の電子レンジ用唐辛子ソースにおける食塩の含有量は、唐辛子ソース全体の1.5%〜4%、好ましくは2〜3%である。唐辛子ソースの食塩含有量が1.5%未満であると、電子レンジ加熱により豆腐が硬い食感となり、4%を超えると味のバランスが悪くなり好ましくない。
他方、本発明の電子レンジ用唐辛子ソースにおける澱粉の含有量は、唐辛子ソース全体の0.1〜5%、好ましくは0.5〜3%である。澱粉の含有量が0.1%未満であると加熱中に豆腐が煮崩れしやすく、5%を超えると豆腐がもちもちとした違和感のある食感となるため好ましくない。
本発明においては、食塩含有量を一定量以上とすることにより豆腐のソフトな食感が損なわれないようにする一方、ソフトな食感とした豆腐の煮崩れを澱粉を併用することにより防止するが、澱粉を必要量以上含有させると豆腐の食感がもちもちとした違和感のある食感となってしまう傾向がある。そのため、本発明の電子レンジ用唐辛子ソースにおいては、豆腐のソフトな食感を損なわない程度に澱粉を含有させる必要がある。つまり、本発明における食塩と澱粉との相対的な含有割合は、食塩100部に対して澱粉を50〜250部、好ましくは100〜250部である。澱粉含有量がこの範囲を下回ると、電子レンジ加熱時に豆腐に煮崩れが生じ易く、この範囲を超えると豆腐がもちもちとした違和感のある食感となりやすく好ましくない。
前記本発明の電子レンジ用唐辛子ソースの食塩濃度は、塩化ナトリウムの濃度又はそれに換算した食塩相当濃度をいい、常法により試料を希酸抽出法で調製して原子吸光法でナトリウム含量を測定し、所定の係数(2.54)を乗じて算出することにより求められる。食塩濃度の調整方法は、特に制限は無く、食塩や食塩を含有する豆板醤、醤油等の調味料を唐辛子ソースの味のバランスが崩れないように適宜配合して調整すればよい。
また、本発明において用いることができる前記澱粉としては、例えば、小麦粉澱粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、米澱粉、タピオカ澱粉などの生澱粉、これら生澱粉に常法によりα化処理を行ったα化澱粉、生澱粉に常法により湿熱処理を行った湿熱澱粉、更に、生澱粉に常法により架橋処理、エステル化処理、エーテル化処理、酸化処理などの一種又は二種以上の処理を行った架橋澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉などの加工澱粉などが挙げられる。これらの澱粉の中でも、電子レンジ調理後に、豆腐表面に唐辛子ソースが付着し易い好ましい性状を付与できるという点から、湿熱処理澱粉又は加工澱粉を好ましく使用できる。
上述のように本発明の電子レンジ用唐辛子ソースは、豆腐を電子レンジで加熱しても豆腐のソフトな食感が保持され、しかも豆腐の煮崩れが防止されるように、食塩含有量と澱粉含有量とを所定濃度とし且つそれらの相対量を一定の範囲に規定してあるが、食塩含有量が高いことにより電子レンジ加熱時に豆腐のソフトな食感が保持される分、豆腐表面に数mm程度の小さな亀裂が生じる場合がある。そのため、本発明の電子レンジ用唐辛子ソースには、食用油脂を特定量含有させることがより好ましい。具体的には、食塩100部に対して食用油脂含有量を好ましくは10〜300部、より好ましくは50〜200部とすることにより、電子レンジ加熱時に豆腐表面に生じる小さな亀裂の発生を防止することができる。食用油脂含有量がこの範囲を下回ると、豆腐表面の亀裂を防止する効果が得られ難く、この範囲を超えると電子レンジ加熱時に豆腐の温度が高くなりすぎて豆腐にすがはいってぼそぼそとした食感となる場合があり好ましくない。
本発明において用いることができる前記食用油脂とは、食用に供される油脂であればいずれのもので良い。具体的には、例えば菜種油、大豆油、オリーブ油、紅花油、コーン油、サフラワー油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、これらを精製したサラダ油等の植物油脂や、パーム油、魚油、卵黄油、バター、牛脂、豚脂等の動物油脂、あるいはMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、エステル交換油等のような化学的、酵素的処理等を施して得られる油脂等が挙げられる。
なお、本発明の電子レンジ用唐辛子ソースには上述した唐辛子、食塩、澱粉、食用油脂の他に、例えば、醤油、みそ、味醂、出汁(一番出汁、二番出汁)、昆布、鰹節、魚介エキス、あさりエキス、鰹エキス、魚介粉末、砂糖、液糖、グルタミン酸ナトリウム、核酸系旨味調味料等の各種調味料、日本酒、エチルアルコール等のアルコール、ペッパー等の香辛料、増粘多糖類、色素、発色剤、更には、玉葱、ニラ、ニンニク、生姜、人参、ピーマン、パプリカ、たけのこ、牛蒡、じゃがも、グリンピース等の野菜類や椎茸、えのき、エリンギ等のきのこ類、こんにゃく、しらたき等の素材、色素、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、柑橘果汁等の酸材、アスコルビン酸、ビタミンE等の酸化防止材等を本明の効果を損なわない範囲で適宜選択し含有させることができる。
上述した本発明の電子レンジ用唐辛子ソースは、食塩、澱粉及び食用油脂の含有量、並びに、唐辛子ソースの粘度を上述した範囲とする他は、常法に準じて、原料を加熱混合することにより製造することができる。
続いて、上述した本発明の電子レンジ用唐辛子ソースを使用して豆腐の唐辛子煮を製造する方法を説明する。
まず、上述した電子レンジ用唐辛子ソース及び豆腐を用意する。本発明で用いる豆腐としては、常法により製した豆腐であればいずれの豆腐を用いてもよく、例えば、絹ごし豆腐、木綿豆腐、充填豆腐、ソフト豆腐、沖縄豆腐等が挙げられる。これらの豆腐は、唐辛子ソースに加える前に予め、ザルにあける、重しをのせる、下茹でする、電子レンジで加熱する等のいずれかの方法により水切り処理をしておくことができる。
次に、豆腐を食べ易くし、また、唐辛子風味が染み込みやすいように、好ましくは1〜5cmも大きさにカットし、カットした豆腐と唐辛子ソースを電子レンジ調理が可能な容器に入れる。豆腐と唐辛子ソースの割合は料理によるが、唐辛子ソース100部に対して豆腐を10部〜200部程度とすればよい。容器としては、例えば、電子レンジ加熱耐性を備えた耐熱性樹脂製のパウチや、カップ状又は深皿状等に成形した施蓋可能な容器、あるいは、陶器製の皿等を用いることができる。
続いて、豆腐と唐辛子ソースを入れた容器ごと電子レンジ加熱調理を行う。電子レンジ加熱調理は、唐辛子ソースで加えた豆腐を調味する点から少なくとも唐辛子ソースが沸騰して煮込み調理がされる加熱条件、具体的には、唐辛子ソースと加えた豆腐の合計400gあたり、好ましくは出力600W×3分相当以上の加熱をすることが好ましい。ここで600W×3分相当とは、出力300Wであれば6分、出力400Wであれば、4.5分、出力800Wであれば2.25分というように、出力ワット数と時間との積の値が同じになるように換算して計算した条件以上の電子レンジ加熱を行うことである。また、唐辛子ソースと具材の合計が例えば800gであれば、出力ワット数と時間との積の値が400gの場合の2倍となるように電子レンジ加熱を行う。前記加熱条件の上限としては、あまり長すぎても豆腐が硬くなったりしやすいことから、通常、唐辛子煮ソースと加えた具材の合計400gあたり、好ましくは出力600W×20分相当以下の加熱条件とすればよい。
以上のようにして電子レンジ加熱調理により得られた豆腐の唐辛子煮は、豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が充分に付与されており、しかも、豆腐のソフトな食感が保持され、豆腐の煮崩れも少なく外観がよいものとなる。
次に、本発明の電子レンジ用唐辛子ソースが容器に充填され、容器内に豆腐を投入し、電子レンジで加熱調理することにより豆腐の唐辛子煮を得られるようにする電子レンジ用容器詰唐辛子ソースについて説明する。
この電子レンジ用容器詰唐辛子ソースに使用する容器としては、レンジ調理が可能な種々の容器を用いることができる。このような容器としては、例えば、耐熱性樹脂性の成形容器の他、底面にマチをもたせたスタンディングパウチ、底面及び側面にマチをもたせたガゼット袋、四方シール袋などが挙げられる。また、これら容器としては、容器を開封して豆腐を投入した後電子レンジ調理する前に当該容器を再封するためのジッパー部や、電子レンジ加熱調理時に蒸気を容器外に排出する蒸気抜き機構を備えていることが好ましい。蒸気抜き機構としては、従来より電子レンジ対応包装袋で使用されているものであればよい。また、蒸気抜き機構としては、ジッパー部が電子レンジ加熱時にパウチが膨張する際の圧力で部分的に開口するようにジッパー部の嵌合を調整したものであってもよい。
前記電子レンジ用容器詰唐辛子ソースは、容器詰めしてあることにより、保管が可能となり、必要なときに豆腐を容器内に投入して電子レンジ調理するだけで簡便に豆腐の唐辛子煮を製造することができ好ましい。このような電子レンジ用容器詰唐辛子ソースは、例えば、常法により耐熱性パウチに充填密封した後120℃で4分相当以上のレトルト処理や、凍結処理をすることができ、特にレトルト処理をしたレトルト品であると、長期保管ができ好ましい。
更に、前記容器には、電子レンジ加熱調理する際に加える豆腐の好ましい切り方、大きさ、投入量、電子レンジ加熱に必要なワット数と時間などの説明表示を備えることが好ましい。特に、説明表示の具体的な内容として、豆腐の投入量、大きさ、電子レンジ加熱のワット数と時間については、これらが電子レンジ加熱後の豆腐の唐辛子煮の出来の善し悪しに大きく影響するため、できるだけ表示することが望まれる。このような説明表示は、容器の表面に印刷することにより形成してもよく、容器の梱包箱等の外装材に印刷することにより形成してもよく、容器とは別個の紙片に印刷し、その紙片を容器に添付するようにしてもよい。
次に、本発明の電子レンジ用容器詰唐辛子ソースを使用して豆腐の唐辛子煮を製造する方法を説明する。
まず、電子レンジ用容器詰唐辛子ソースに付された説明表示の内容に沿って豆腐の計量及びカットを行った後、電子レンジ用容器詰唐辛子ソースを開封し、そこから豆腐を投入してジッパーにより再封する。
次に、蒸気抜き機構から内容物がこぼれ難いように蒸気抜き機構が上部にくるように容器を電子レンジに入れ、上述した所定のワット数と時間で電子レンジ加熱調理を行う。電子レンジ加熱時には、電子レンジ加熱調理により直接的に唐辛子ソースと豆腐が加熱されるのに加え、ジッパー部により容器が閉じられていることから、発生した蒸気によっても唐辛子ソースと豆腐とがいわゆる蒸らし効果により加熱される。本発明においては、電子レンジ調理により直接的に豆腐が加熱されるほど豆腐の食感が硬くなり易い傾向があるので、このようにジッパー部を有するパウチを用いると、蒸気による蒸らし加熱によっても豆腐を唐辛子ソースで煮込み調理することができ、結果的に豆腐の食感が損なわれ難く好ましい。発生した蒸気は、蒸気抜き機構から排出されるため、容器の破裂は防止される。
加熱調理後は、容器を開口し得られた豆腐の唐辛子煮を皿等に盛り付ければよい。以上のようにして得られた豆腐の唐辛子煮は、豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が充分に付与されており、しかも、豆腐のソフトな食感が保持され、豆腐の煮崩れも少なく外観がよいものとなる。
以下、本発明について、実施例、比較例、並びに試験例に基づき具体的に説明する。なお、本発明はこれらに限定するものではない。
[実施例1](豆腐チゲ用の電子レンジ用唐辛子ソース)
(1)豆腐
絹ごし豆腐300gを一口大(3cm角)にカットした。
(2)電子レンジ用唐辛子ソース
下記配合割合の原料を用意した。まず、ニーダーにサラダ油、たまねぎ、鶏ひき肉を投入し炒めた。次に、みそ、砂糖、豆板醤、醤油、澱粉、食塩、清水を投入し撹拌混合しながら品温90℃になるまで加熱することにより電子レンジ用唐辛子ソースを得た。
(3)電子レンジ用容器詰唐辛子ソース
次に、得られた電子レンジ用唐辛子ソース100gをジッパー付きスタンドパウチ(電子レンジ加熱時にパウチが膨張する際の圧力で部分的に開口するようにジッパー部の嵌合を調整した蒸気抜き機構を有するもの、パウチサイズ:縦220mm×横140mm×折込(マチ)40mm、材質:(パウチ)ポリエステル/ポリアミド/無延伸ポリプロピレン、(ジッパー部)ポリプロピレン、最大密封充填可能容量:820mL)に充填密封後、レトルト処理(115℃、15分間)し、パウチ内に唐辛子ソース(100g)が充填されている電子レンジ用容器詰唐辛子ソースを得た。得られた電子レンジ用容器詰唐辛子ソースは、唐辛子ソースに加える豆腐の好ましい切り方、大きさ、投入量、電子レンジ加熱に必要なワット数と時間などの説明表示を印刷した紙製の化粧箱に封入した。
得られた電子レンジ用唐辛子ソースの食塩含有量は2.5%(主にみそ、豆板醤、食塩等に由来する合計食塩含有量)、澱粉含有量は2.5%であり、食塩含有量100部に対して澱粉含有量が100部、食用油脂含有量が180部であった。また、唐辛子ソースの粘度(品温60℃、(株)東京計器製のBH形粘度計、ローターNo.2、回転数20rpm)は0.48Pa・sであった。
<配合割合>
サラダ油 4.5%
たまねぎ(ダイスカット10mm) 3.5%
鶏ひき肉 10.0%
みそ 5.0%
砂糖 1.0%
豆板醤 4.5%
澱粉 2.5%
食塩 1.2%
清水 残 余
――――――――――――――――――――――――――――――
合計 100%
(4)電子レンジによる加熱調理
(3)の電子レンジ用容器詰唐辛子ソースのジッパーを開封し、(1)の豆腐300gを入れ、再度ジッパーを閉じた。次に、豆腐投入後の電子レンジ用容器詰唐辛子ソースを電子レンジで加熱調理(600W×4分間)をし、開封してこれを皿にあけ、食した。
得られた豆腐チゲ煮は、豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が充分に付与されており、しかも、豆腐のソフトな食感が保持され、豆腐の煮崩れもなくて外観がよく、大変好ましいものであった。
[比較例1]
実施例1の電子レンジ用唐辛子ソースにおいて、下記配合割合に変えた以外は同様な方法で電子レンジ用唐辛子ソースを得た。また、得られた唐辛子ソースを実施例1と同様にパウチに100gずつ充填後、レトルト処理することにより電子レンジ用容器詰唐辛子ソースを得た。得られた唐辛子ソースの食塩含有量は1.1%(主にみそ、豆板醤、食塩等に由来する合計食塩含有量)、澱粉含有量は2.5%であり、食塩含有量100部に対して、澱粉含有量が227部、食塩含有量が409部であった。また、唐辛子ソースの粘度(品温60℃、(株)東京計器製のBH形粘度計、ローターNo.2、回転数20rpm)は0.48Pa・sであった。
得られた電子レンジ用容器詰唐辛子ソースに実施例1と同様に豆腐300gを入れ、電子レンジで加熱調理(600W×4分間)を行った後、皿にあけ、食した。
得られた豆腐チゲ煮は、豆腐が割れて煮崩れが生じており好ましいものではなかった。
<配合割合>
サラダ油 4.5%
たまねぎ(ダイスカット10mm) 3.5%
鶏ひき肉 10.0%
みそ 2.0%
砂糖 1.0%
豆板醤 2.0%
澱粉 2.5%
食塩 0.5%
清水 残 余
――――――――――――――――――――――――――――――
合計 100%
[比較例2]
実施例1の電子レンジ用唐辛子ソースにおいて、澱粉の配合量を6%とし、その増加分は清水を減少させて補正した以外は同様にして電子レンジ用唐辛子ソースを得た。また、得られた唐辛子ソースを実施例1と同様に100gずつパウチに充填後、レトルト処理することにより電子レンジ用容器詰唐辛子ソースを得た。得られた唐辛子ソースの食塩含有量は約2.5%(主にみそ、豆板醤、食塩等に由来する合計食塩含有量)、澱粉含有量は6%であり、食塩含有量100部に対して澱粉含有量が240部、食用油脂含有量が180部であった。また、唐辛子ソースの粘度(品温60℃、(株)東京計器製のBH形粘度計、ローターNo.2、回転数20rpm)は5.5Pa・sであった。
得られた電子レンジ用容器詰唐辛子ソースに実施例1と同様に豆腐300gを入れ、これを電子レンジで加熱調理(600W×4分間)した後皿にあけ、食した。
得られた豆腐チゲ煮は、豆腐は煮崩れしていなかったものの、豆腐が硬い食感であり好ましいものではなかった。
[試験例1]
実施例1の電子レンジ用唐辛子ソースにおいて、食塩に対する澱粉の含有量の違いが電子レンジ調理後の豆腐の状態に与える影響を調べるため以下の試験を行った。つまり、実施例1において、食塩含量及び澱粉含有量を下記含有量とした以外は同様にして7種類の唐辛子ソースを得た。次に、得られた各唐辛子ソースを実施例1と同様に100gずつパウチに充填後、レトルト処理することにより7種類の電子レンジ用容器詰唐辛子ソースを得た。続いて、得られた各電子レンジ用容器詰唐辛子ソースに実施例1と同様に豆腐300gを入れ、これを電子レンジで加熱調理(600W×4分間)した後皿にあけ、豆腐の状態について下記評価基準により評価した。結果を表1に示す。
表1より、食塩含有量100部に対して澱粉含有量が50〜250部である場合に限り、豆腐が煮崩れることなくソフトな食感が保持されることが理解できる。特に、食塩含有量100部に対する澱粉含有量が100部以上である場合は、煮崩れ防止効果が高くより好ましかった。
[試験例2]
実施例1の電子レンジ用唐辛子ソースにおいて、食塩に対する食用油脂の含有量の違いが電子レンジ調理後の豆腐の状態に与える影響を調べるため以下の試験を行った。つまり、実施例1において、食塩含量及び食用油脂含有量を下記含有量とした以外は同様にして4種類の唐辛子ソースを得た。次に、得られた各唐辛子ソースを実施例1と同様に100gずつパウチに充填後、レトルト処理することにより4種類のパウチ詰め唐辛子ソースを得た。続いて、得られた各電子レンジ用容器詰唐辛子ソースに実施例1と同様に豆腐300gを入れ、これを電子レンジで加熱調理(600W×4分間)した後皿にあけ、豆腐の状態について下記評価基準により評価した。結果を表2に示す。
表2より、食塩含有量100部に対して食用油脂含有量が10〜300部である唐辛子ソースは、電子レンジ調理後に豆腐に亀裂が見られることなく好ましいことが理解できる。
[実施例2](麻婆豆腐用の電子レンジ用唐辛子ソース)
下記配合割合の原料を用意した。ます、ニーダーにサラダ油、しょうが、にんにく、唐辛子、たまねぎ、鶏ひき肉を投入し炒めた。次に、豆板醤、醤油、食塩、砂糖、たけのこ、澱粉、清水を投入し撹拌混合しながら、品温90℃になるまで加熱することにより電子レンジ用唐辛子ソースを得た。
続いて、得られた電子レンジ用唐辛子ソースを、実施例1と同様にジッパー付きスタンドパウチに充填密封後、レトルト処理することにより、パウチ内に麻婆豆腐ソースが充填されている電子レンジ用容器詰唐辛子ソースを得た。得られた唐辛子ソースの食塩含有量は3%(主に豆板醤、醤油、食塩等に由来する合計食塩含有量)、澱粉含有量は3%であり、食塩含有量100部に対して、澱粉含有量が100部、食用油脂含有量が67部であった。また、唐辛子ソースの粘度(品温60℃、(株)東京計器製のBH形粘度計、ローターNo.2、回転数20rpm)は0.5Pa・sであった。
得られた電子レンジ用容器詰唐辛子ソースに実施例1と同様に豆腐300gを入れ、電子レンジで加熱調理(600W×4分間)を行った後、皿にあけ、食した。
豆腐に唐辛子の風味や赤い色調が充分に付与されており、しかも、豆腐のソフトな食感が保持され、豆腐の煮崩れもなくて外観がよく、大変好ましいものであった。
<配合割合>
サラダ油 2%
しょうが 1%
にんにく 1%
唐辛子 0.1%
たまねぎ(10mmダイスカット) 15%
鶏ひき肉 14%
豆板醤 4%
醤油 4%
食塩 1.6%
砂糖 4%
たけのこ 6%
澱粉 3%
清水 残 余
――――――――――――――――――――――――――――――
合計 100%

Claims (7)

  1. 豆腐を加えて電子レンジで加熱調理することにより豆腐の唐辛子煮を得られるようにする電子レンジ用唐辛子ソースであって、食塩含有量が唐辛子ソース全体の1.5〜4%であり、澱粉含有量が唐辛子ソース全体の0.1〜5質量%であり、且つ食塩100部に対して澱粉を50〜250部含有されており、粘度が0.1〜4Pa・sであることを特徴とする電子レンジ用唐辛子ソース。
  2. 食塩100部に対して食用油脂を10〜300部含有する請求項1記載の電子レンジ用唐辛子ソース。
  3. 請求項1又は2に記載の電子レンジ用唐辛子ソースが容器に充填されてなり、容器内に豆腐を投入し、電子レンジで加熱調理することにより豆腐の唐辛子煮を得られるようにする電子レンジ用容器詰唐辛子ソース。
  4. 容器が豆腐の投入口となるジッパー部と電子レンジによる加熱調理時に蒸気を排出する蒸気抜き機構とを有したパウチである請求項3記載の電子レンジ用容器詰唐辛子ソース。
  5. 容器へ投入する豆腐の大きさ及び量、並びに電子レンジ加熱条件についての説明表示を備えている請求項3又は4に記載の電子レンジ用容器詰唐辛子ソース。
  6. 請求項1又は2に記載の唐辛子ソースに豆腐を加えて電子レンジで加熱調理することを特徴とする豆腐の唐辛子煮の製造方法。
  7. 請求項3乃至5のいずれかに記載の電子レンジ用容器詰唐辛子ソースの容器内に豆腐を投入して電子レンジで加熱調理することを特徴とする豆腐の唐辛子煮の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016007165A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 キユーピー株式会社 具材入りソース

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