JP2011098546A - 画像記録装置及び画像記録装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で画像記録の品質を確認するための検査機能を備えた画像記録装置及びその制御方法を提供することを課題とする。
【解決手段】記録部6で、記録媒体1に画像を記録し、これを検査画像取得部7で読み取って、輝度データに変換する。そして記録不良検査部8が、この輝度データから、記録した画像に淡細部分が存在するかどうかを検査し、淡細部分が存在するとき記録不良があると判定し、上位装置3に通知する。
【選択図】 図1
【解決手段】記録部6で、記録媒体1に画像を記録し、これを検査画像取得部7で読み取って、輝度データに変換する。そして記録不良検査部8が、この輝度データから、記録した画像に淡細部分が存在するかどうかを検査し、淡細部分が存在するとき記録不良があると判定し、上位装置3に通知する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、記録媒体にインクを定着させて画像を記録する画像記録技術に関し、特に記録媒体に対する記録処理において発生した記録不良を検出する機能を備えた画像記録装置およびその制御方法に関する。
プリンタ、コピー機、FAX等の画像記録装置の記録方式としてインクジェット方式が知られている。
このインクジェット方式の画像記録装置では、画像記録を行う紙やフィルム等の記録媒体を記録ヘッドが備える複数のノズルに対向配置させ、ノズルからインクを記録媒体へ吐出することで、文字や画像を記録する。
このインクジェット方式の画像記録装置では、画像記録を行う紙やフィルム等の記録媒体を記録ヘッドが備える複数のノズルに対向配置させ、ノズルからインクを記録媒体へ吐出することで、文字や画像を記録する。
インクジェット方式画像記録装置としては、記録ヘッドを記録媒体の幅方向に走査移動しつつインクを吐出する走査型記録ヘッドを搭載する走査型画像記録装置と、記録媒体の幅以上のノズル列長(画像記録幅)を有する固定されたライン型記録ヘッドを搭載し、搬送されてノズルの前方を通過する記録媒体に画像を記録するライン型の画像記録装置が知られている。
ライン型の画像記録装置は、記録速度が速く、また各ページを形成する1枚の記録媒体毎に内容の異なる画像を記録することが可能である。
このような高速度の画像記録を行う画像記録装置では、画像記録装置に接続された上位装置から送られてくる画像情報と記録後の画像とが一致しているかどうかの検証を、人間の目視により行うことはたいへん困難である。特に記録直後の画像をリアルタイムで検証することは不可能である。
このような高速度の画像記録を行う画像記録装置では、画像記録装置に接続された上位装置から送られてくる画像情報と記録後の画像とが一致しているかどうかの検証を、人間の目視により行うことはたいへん困難である。特に記録直後の画像をリアルタイムで検証することは不可能である。
また、ライン型の画像記録装置では、インクを吐出するノズルが詰まることで、白もしくは周囲よりも淡い色の筋が搬送方向に現われる記録不良がある程度の頻度で発生する。そして、高速度の画像記録が可能な故に、このような記録不良が生じた画像記録を大量に行ってしまうことがある。
そこで、このような画像記録装置では、記録された画像をスキャナ等で電子的に読み取り、記録不良を検出する技術が用いられている。
例えば特許文献1に開示されている装置では、CCDセンサによって撮像された印字面の内容と、上位装置から送られてくる印刷データとを照合して検査を行っている。
例えば特許文献1に開示されている装置では、CCDセンサによって撮像された印字面の内容と、上位装置から送られてくる印刷データとを照合して検査を行っている。
また、特許文献2に開示されている装置では、テンプレート領域に他の画像がない単独1ドット線よりなる画像要素、またはこの画像要素とテンプレート領域にすべて記録された全ベタ画像要素の位置を検出し位置データを作成し、予め定義された基準画像濃度との大小関係を比較して検査を行っている。
また特許文献3の装置では、ラインセンサから得られる読取画素データを記録紙搬送方向に一定の幅で積分した積分データと、本来打滴されるべき画像から期待される期待読取データの積分値とを比較して不適切ノズルを特定している。またこのとき、各画素とその近隣画素から得られる複数のデータ値から不適切ノズルの位置と状態とを特定している。
しかしながら、特許文献1の装置では、上位装置から送られるデータと印刷された画像との比較を行うため、比較のためには印刷する解像度と同じかまたは近い解像度で記録媒体から画像を読み取る必要がある。この場合、高速度の記録処理を行うためには、画像の読み取り及び検査処理のそれぞれに高解像度で且つ高速度の処理が要求されるため、装置が非常に高価なものとなってしまう。
また、特許文献2の装置では、検査が行い易い特定の領域が選択されて検査されるため、検査を行わない部分が多く、その部分における検査漏れが多く発生してしまう。
さらに特許文献3の装置では、ラインセンサから得られる読取画素データを記録紙搬送方向に一定の幅で積分した積分データを使用するため、高い検査処理速能力は要求されない。しかし、本来打滴されるべき画像から期待される期待読取データとの比較を行うには、読取画素データと期待読取りデータとの位置やサイズの照合を厳密に行う必要がある。そして正確な検査を行うためには、紙の伸縮や記録媒体が僅かに斜めに搬送された場合でも読取画素データと期待読み取りデータとの位置を合わせるためのリアルタイムの幾何補正が必要であり、高度な構成が要求される。
さらに特許文献3の装置では、ラインセンサから得られる読取画素データを記録紙搬送方向に一定の幅で積分した積分データを使用するため、高い検査処理速能力は要求されない。しかし、本来打滴されるべき画像から期待される期待読取データとの比較を行うには、読取画素データと期待読取りデータとの位置やサイズの照合を厳密に行う必要がある。そして正確な検査を行うためには、紙の伸縮や記録媒体が僅かに斜めに搬送された場合でも読取画素データと期待読み取りデータとの位置を合わせるためのリアルタイムの幾何補正が必要であり、高度な構成が要求される。
本発明は、上記課題の解決を鑑みてなされたものであり、簡単な構成で画像記録の品質を保証するための検査機能を備えた画像記録装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本画像記録装置は、上位装置からのジョブ情報に基づいて記録媒体に画像記録を行う画像記録装置において、前記記録媒体に画像を記録する記録部と、前記記録部によって記録された画像を取得し、輝度データに変換する検査画像取得部と、前記輝度データから、前記画像に淡細部分が存在するかどうかを検査し、当該淡細部分が存在するとき記録不良があると判定する記録不良検査部と、を備えることを特徴とする。
また本画像記録装置の制御方法は、上位装置からのジョブ情報に基づいて記録媒体に画像記録を行う画像記録装置の制御方法において、前記記録媒体に画像を記録し、前記記録された画像を輝度データに変換し、前記輝度データから、前記画像に淡細部分が存在するかどうかを検査し、当該淡細部分が存在するとき記録不良があると判定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、上位装置から送られる本来記録処理されるべきデータと、印刷後の画像取得した画像情報との比較なしに検査を行うことで、簡単な構成で印刷品質を確認するための検査機能を備えることができる。
また、ライン型画像記録装置に特有のノズル詰まりによる記録不良の特性に着目して検査を行うことで、高い検査能力が実現できる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
以下の説明では、本実施形態の画像記録装置として、記録媒体の幅以上のノズル列長(画像記録幅)を有する固定されたライン型記録ヘッドを搭載し、搬送されてノズルの前方を通過する記録媒体に画像を記録するライン型の画像記録装置を例として説明する。なお本実施形態の画像記録装置はライン型の画像記録装置に限定されるものではなく、インクジェット方式の画像記録装置であれば走査型等他の形式の画像記録装置であっても良い。
以下の説明では、本実施形態の画像記録装置として、記録媒体の幅以上のノズル列長(画像記録幅)を有する固定されたライン型記録ヘッドを搭載し、搬送されてノズルの前方を通過する記録媒体に画像を記録するライン型の画像記録装置を例として説明する。なお本実施形態の画像記録装置はライン型の画像記録装置に限定されるものではなく、インクジェット方式の画像記録装置であれば走査型等他の形式の画像記録装置であっても良い。
図1は、本実施形態における画像記録装置の機能ブロック図を示し、図2は媒体搬送機構部分を中心とした構成図を示す。なお以下の説明では、記録媒体1の搬送方向を副走査方向とし、副走査方向に対して直交する方向を主走査方向とする。
記録媒体1は、例えば紙やフィルムであり、所定のサイズでシート状に形成されている。
画像記録装置2には、上位装置3がLAN(Local Area Network)等を介して接続されている。この上位装置3は、画像記録装置2に対して画像や文字等の画像記録を指示すジョブ情報を送出する。
画像記録装置2には、上位装置3がLAN(Local Area Network)等を介して接続されている。この上位装置3は、画像記録装置2に対して画像や文字等の画像記録を指示すジョブ情報を送出する。
この上位装置3は、ジョブ情報として、画像記録装置2に対して記録処理を実施する指示を送信し、続いて記録処理する元となる画像情報を、例えばポストスクリプト(Post Script(登録商標))等のフォーマットで送信する。
画像記録装置2は、上位装置3から送られてくる画像情報を受信し、この画像情報に基づいて記録媒体1に対してインクを吐出して定着させる。これにより、記録媒体1上に画像の記録を行う記録処理を行い、この記録処理に続いて、記録処理の際に生じ得る記録不良を検査する記録不良検査処理を行う。
この画像記録装置2は、制御部4、媒体搬送機構5、記録部6、検査画像取得部7、及び媒体回収部17を少なくとも備えている。
制御部4は、例えば制御機能及び演算機能を有するMPU(Micro Processor Unit:演算処理装置)、制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、MPUのワークメモリとなるRAM(Random Access Memory)等からなる処理回路と、画像記録装置2の制御に関する設定値等を記憶しておく不揮発性メモリを少なくとも有する。
制御部4は、例えば制御機能及び演算機能を有するMPU(Micro Processor Unit:演算処理装置)、制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、MPUのワークメモリとなるRAM(Random Access Memory)等からなる処理回路と、画像記録装置2の制御に関する設定値等を記憶しておく不揮発性メモリを少なくとも有する。
MPUは、所定の制御プログラムを実行することにより画像記録装置2の各構成要素の制御が可能となる。制御部4は、このMPUによって所定の制御プログラムを実行することにより、記録不良検査部8による記録不良の検査と、画像情報処理部9による画像情報の処理との各機能を有すると共に、画像記録のためのデータ等を記憶する記憶部10を備えている。
記録不良検査部8は、画像記録装置2が記録媒体1に記録した画像に記録不良があるか否かを検出するものである。画像情報処理部9は、上位装置3から送られてくる画像情報に基づいて、画像記録のためのデータを記憶部10に展開するものである。インターフェイス部18は、上位装置3との接続のためのインターフェイスとなるものである。
RAMは、前述した記憶部10としても利用される。また、不揮発性メモリには、記録不良検査に用いるパラメータ等も記憶される。なお、記録不良検査部8及び画像情報処理部9は、MPUにより制御される処理回路(ハードウェア)として構成することも可能である。
制御部4は、上位装置3から送られてくる印刷データを受信し、所定の制御プログラムを実行することにより媒体搬送機構5と記録部6と検査画像取得部7とをそれぞれ制御する。そして、記録媒体1上への画像の記録処理と、この記録処理における記録不良を検査する記録不良検査処理とを行う。
図1及び図2に示すように、媒体搬送機構5は、記録媒体1を搬送上流側から下流側に搬送する機能を有する。この媒体搬送機構5は、媒体給送部11、媒体支持部12、駆動部13、媒体搬送情報生成部14、ローラ15a、15b、15c、及び媒体回収部17を有している。媒体給送部11は、記録処理が行われる前の記録媒体1を保持し、制御部4の指示により、記録媒体1を媒体支持部12へ給送する。
この記録媒体1としては、ロール状に巻かれた連続状の記録媒体を用いている。
媒体支持部12は、媒体支持部保持部材12a、及び動力伝達部材12bによってこの媒体支持部保持部材12aに連結されたモータ等の駆動部13を有している。この動力伝達部材12bとしては、例えばベルト等が用いられる。そして駆動部13を駆動することにより、媒体支持部保持部材12aを回転させ、記録媒体1を搬送する。
媒体支持部12は、媒体支持部保持部材12a、及び動力伝達部材12bによってこの媒体支持部保持部材12aに連結されたモータ等の駆動部13を有している。この動力伝達部材12bとしては、例えばベルト等が用いられる。そして駆動部13を駆動することにより、媒体支持部保持部材12aを回転させ、記録媒体1を搬送する。
搬送方向の上流側と下流側に配置されたローラ15a、15b、及び15cは、記録媒体1が搬送経路上に所望の経路で搬送されるように設けられる。媒体搬送情報生成部14は、例えばロータリエンコーダから成るもので、媒体支持部保持部材12aに接続されている。この媒体搬送情報生成部14は、媒体支持部保持部材12aの回転量すなわち記録媒体1の搬送量(移動量)に対応したパルス信号を生成して制御部4に通知する。
記録部6は、媒体支持部12に対峙して設けられている。この記録部6は、K(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の各色の記録ヘッド16−1〜16−4を配設して成る。これら記録ヘッド16−1〜16−4は、記録媒体1の搬送経路の上流側からK、C、M、Yの順に副走査方向に略平行で、かつ各記録ヘッド16−1〜16−4毎の複数のノズルがそれぞれ主走査方向に対して平行に配列されるように配設されている。
なお、各記録ヘッド16−1〜16−4は、例えば300dpiの解像度を有する。この記録部6は、制御部4から発令される印刷処理を実行する指示を受けると、媒体搬送情報生成部14により生成されるパルス信号に同期した所定のタイミングで、記録媒体1上に記録処理を行う。
すなわち、記録部6は、各記録ヘッド16−1〜16−4における複数のノズルからそれぞれK、C、M、Yの各色のインクを吐出して、記録媒体1上に画像や文字等の記録処理を行う。
検査画像取得部7は、ラインセンサカメラやコンタクトイメージセンサ等の1次元センサであり、例えば画像記録の解像度300dpiの2倍である600dpiの解像度を有する。検査画像取得部7は、媒体支持部12に対峙し、記録媒体1の搬送方向に対し略直角に配置されている。さらに、検査画像取得部7は、記録部6よりも記録媒体1の搬送方向下流側に設けられ、記録部6による記録処理が行われた直後の記録媒体1の画像を取得し、制御部4の記録不良検査部8に画像を転送する。また、検査画像取得部7の1ライン画像取得速度は、1ラインの画像記録速度に比べて例えば10分の1や100分の1のように遅い速度であるので、検査画像取得部7には、画像記録された複数ライン分の画像を積算した画像が取得される。
図3は、記録不良検査部8の詳細構成例を示すブロック図である。同図において、記録不良検査部8は、フレームメモリ19、センサ制御部20、淡細抽出部21、積算部22、及び比較部23を有している。
以下に記録不良検査部8による記録不良処理の詳細を説明する。
上位装置3からの印刷指示により、センサ制御部20は検査画像取得部7による画像取得を開始する。検査画像取得部7で取得された画像は、フレームメモリ19に保存される。同時に、検査画像取得部7で取得された画像は、淡細抽出部21に送られ、淡細抽出部21では、主走査方向に細い幅で周辺画素より輝度が高い淡細部分のみを抽出したデータに変換する。
上位装置3からの印刷指示により、センサ制御部20は検査画像取得部7による画像取得を開始する。検査画像取得部7で取得された画像は、フレームメモリ19に保存される。同時に、検査画像取得部7で取得された画像は、淡細抽出部21に送られ、淡細抽出部21では、主走査方向に細い幅で周辺画素より輝度が高い淡細部分のみを抽出したデータに変換する。
積算部22は、淡細抽出部21により淡細部分のみが抽出されたデータを、例えば1ページ分の予め指定されたライン数分搬送方向に積算することで、複数ラインからなる2次元のデータから1次元のデータを得る。
比較部23は、積算部22で得られた1次元データを予め指定された閾値と比較することで、画像記録の不良の有無を検査する。また、比較部23は、画像記録の不良が検出された座標や、カラー画像の場合は不良が検出された色の情報を不図示の表示部に報知する。
そして比較部23で得られた画像記録の不良の有無の検査結果、付随する座標や色の情報、及びフレームメモリ19に保存されている画像データは、インターフェイス部18を介して上位装置3へ送られる。
次に、図4を用いて記録不良検査部8による記録不良検査の処理を説明する。
図4(a)は、本来画像記録されるはずの画像にノズル詰まりによる白筋が含まれて記録処理が行われた記録媒体1を示す。また図4(b)は、白筋が含まれ記録処理された記録媒体1を、画像記録処理速度に比べて取り込み速度が遅い検査画像取得部7により取得した画像を示す。
図4(a)は、本来画像記録されるはずの画像にノズル詰まりによる白筋が含まれて記録処理が行われた記録媒体1を示す。また図4(b)は、白筋が含まれ記録処理された記録媒体1を、画像記録処理速度に比べて取り込み速度が遅い検査画像取得部7により取得した画像を示す。
検査画像取得部7によって取得された画像は、検査画像取得部7の画像取得のライン周期が遅いため、搬送方向に潰れた画像となっている。更に、淡細抽出部21が、検査画像取得部7が取得した画像から淡細部分のみを抽出する。
図4(c)は淡細部が抽出されたデータを模式的に現す図であり、淡細部を黒色で表現している。
積算部22は、図4(c)に示す淡細部分が抽出されたデータを搬送方向に積算することで、図4(d)に示されるデータを得る。
積算部22は、図4(c)に示す淡細部分が抽出されたデータを搬送方向に積算することで、図4(d)に示されるデータを得る。
そして比較部23は、図4(d)に示したデータと予め指定された閾値を比較することにより、閾値より高い値の部分を記録不良と判断し、同時に記録不良が発生している座標を取得する。
次に、図5を用いて、淡細抽出部21による淡細部分抽出処理の第1の方法について詳細に説明する。
図5(a)は、ベタ画像領域の1ライン分の画像データを示す。この画像データを記録処理した時にノズル詰まりによる記録不良がある場合、記録処理された画像は、図5(b)に示すように、ノズル抜けの白い部分が現われる。
図5(a)は、ベタ画像領域の1ライン分の画像データを示す。この画像データを記録処理した時にノズル詰まりによる記録不良がある場合、記録処理された画像は、図5(b)に示すように、ノズル抜けの白い部分が現われる。
図5(c)は、図5(b)の画像を検査画像取得部7で取得した画像データを模式的に示したものである。
記録媒体1に画像記録された画像には、インクの滲みや記録部6の解像度の影響により、白筋のエッジがボケて現われる。
記録媒体1に画像記録された画像には、インクの滲みや記録部6の解像度の影響により、白筋のエッジがボケて現われる。
図5(d)は、検査画像取得部7で取得した画像を輝度値に置き換えたデータを示す。また図5(e)は、淡細抽出部21で淡細部分を抽出する処理が施されたデータを示す。
淡細抽出部21は、最初に検査の対象画素について、その検査の対象画素の左右それぞれ5画素を近傍画素とし、この近傍画素の中の最も濃い画素(値が最小の画素)を選択する。
淡細抽出部21は、最初に検査の対象画素について、その検査の対象画素の左右それぞれ5画素を近傍画素とし、この近傍画素の中の最も濃い画素(値が最小の画素)を選択する。
本実施形態の画像記録装置2では、検査画像取得部7による検査画像取得の解像度は記録部6による画像記録の解像度の2倍としているため、理想的には淡細部分は、取得された検査画像の2画素幅で現われるので、左右それぞれ2画素を近傍画素とすれば良い。しかしながら、上述するボケの影響で実際の淡細部分は幅広く現われるため、左右それぞれ5画素を近傍画素としている。
続いて、淡細抽出部21は、左右それぞれの最濃画素で淡い方の画素(輝度値の値が大きい画素)を比較対象画素として選択する。続いて、淡細抽出部21は、検査対象画素の輝度値から比較対象画素の輝度値を差し引く。輝度値のデータは、各々の画素を1画素ずつずらしながら対象画素とし、全ての画素について順次実施されることで、図5(e)の淡細抽出データ値が求まる。
なお、本実施形態では、比較対象画素の左右それぞれ5画素を近傍画素としているが、近傍画素の範囲は5画素に限定されるものではなく、抽出したい淡細部分の幅や、検査画像取得部7の光学特性や記録媒体1のインクの滲み特性に基づいて、異なる範囲を近傍画素としても良い。
更に淡細抽出部21は、図5(e)のデータに対し負のデータをクリッピングすることで正データのみを抽出することで淡細部分を抽出する。この負のデータをクリッピングしたデータを図5(f)に示す。
淡細部分が抽出された図5(f)に示すデータは、積算部22で搬送方向に積算される。このとき積算されるライン数は、画像記録を行う際の1ページに該当する分とする。
ノズル抜けによる記録不良が発生すると、繰り返し同じ座標の部分に淡細部分が出現するため、記録不良が発生した座標の積算データは、図4(d)で示されるように他の座標のデータに比べ非常に大きな値となる。記録不良検査部8は、積算値が閾値を超えたときその座標に淡細部分が存在すると判定する。
ノズル抜けによる記録不良が発生すると、繰り返し同じ座標の部分に淡細部分が出現するため、記録不良が発生した座標の積算データは、図4(d)で示されるように他の座標のデータに比べ非常に大きな値となる。記録不良検査部8は、積算値が閾値を超えたときその座標に淡細部分が存在すると判定する。
なお、上記例において、図5(f)に示したデータを積算するライン数を1ページ分の画像データに対応する量としているが、本実施形態の画像記録装置2の積算部22で積算されるデータ量は1ページ分に限定されるものではない。積算部22は、例えば複数ページ分のデータを積算し、記録不良検査部8は画像記録装置2が複数ページ画像記録を行う毎に1回の検査結果を出力する構成とすることも出来る。また、積算部22で積算されるデータ量を1ページに満たないライン数として、1ページの画像記録処理中に記録不良検査部8が複数回の検査結果を出力する構成とすることも出来、更には積算するデータ量を1ライン分とし、検査画像取得部7が画像を1ライン分取得する毎に記録不良検査部8が検査結果を出力する構成としても良い。
次に図6及び図7を用いてカラー画像を記録する場合の記録不良検査及び不良色の特定方法を説明する。なお以下の説明では、K、C、M、Yの4色を用いてカラー画像を記録する場合を例として説明する。しかし本実施形態の画像記録装置2は、この4色のインクを用いて画像記録を行うものに限定されるものではなく、3色以下のインクを用いて画像記録を行ったり、5色以上のインクを用いて画像記録を行う構成としても良い。またこれらの場合には、以下の説明のK、C、M、Y部分が増えたり減ったりするのみで、インクの種類が増減しても基本的な手法は同じである。
図6(a)は、C、M、Yの各色を重ねて画像記録処理したプロセスブラックのベタ画像領域を示している。また図6(b)は、M色のノズル詰まりによる記録不良があるため、プロセスブラックの中にC、Y色のみによる緑色の細線部分が現われた画像データを示す図である。図6(c)は、図6(b)の画像を検査画像取得部7で取得した時のR、G、B各々のチャンネルの輝度値を表す数値データを示している。
図6(b)のC、M、Yのベタ画像は、記録不良がない部分41は黒色となるため、図6(d)に示すようにR、G、B各チャンネルの輝度値データは低い値となっている。一方M色のノズルによる抜けがある部分42の輝度値は、図6(d)に示すようにM色に対応するGのチャンネルの値が非常に高く、RとBのチャンネルの値に関してもセンサの感度特性により、周辺と全く同じ値とはならず、若干高い値となっている。
R、G、Bそれぞれのチャンネルの輝度データについての処理は、淡細抽出部21による淡細部分の抽出と積算部22によるデータの積算がそれぞれ並列に行われる。そして比較部23は、積算部22による積算値が閾値より高い値のチャンネルに対応したC、M、Yのインク色で記録不良が発生していると判断する。
図6(d)は、R、G、Bの各チャンネルで積算までの処理が行われた輝度データであり、Gチャンネルの輝度データが閾値を越えているため、比較部23はM色で記録不良が発生していると判断する。同様に比較部23は、Rチャンネルの輝度データが閾値を越えていた場合はC色、Bチャンネルの場合はY色で記録不良が発生していると判断する。
次にK色の記録不良の検出について説明する。
図7(a)は、K色で画像記録処理したベタ画像を示す図である。また図7(b)は、図7(a)に示した画像を記録した際にK色のノズル詰まりによる記録不良があるため、白色の細線が現われた画像を示す図である。図7(c)は、図7(b)の画像を画像取得部7によって取得した時のR、G、B各々のチャンネルの輝度値を表すデータを示す図である。
図7(a)は、K色で画像記録処理したベタ画像を示す図である。また図7(b)は、図7(a)に示した画像を記録した際にK色のノズル詰まりによる記録不良があるため、白色の細線が現われた画像を示す図である。図7(c)は、図7(b)の画像を画像取得部7によって取得した時のR、G、B各々のチャンネルの輝度値を表すデータを示す図である。
図7(c)において、記録不良がない部分の画像は黒であるため、R、G、B各チャンネルの輝度値データは低い値となっている。K色のノズル抜けがある部分の輝度値は、R、G、Bの全てのチャンネルの値が非常に高くなっている。
R、G、Bそれぞれのチャンネルのデータは、淡細部21による淡細抽出と積算部22による輝度データの積算がそれぞれ並列に処理される。比較部23は、通常は閾値より高い値のチャンネルに対応したC、M、Yのインク色で記録不良が発生していると判断する。但し、比較部23は、R、G、B全てのチャンネルで輝度データの積算値が閾値より高い値が得られた場合はK色で記録不良が発生していると判断する。
図7(d)は、R、G、Bの各チャンネルで積算までの処理が行われたデータである。同図を見るとK色による記録不良が発生した部分51では、全てのチャンネルのデータが閾値を越えている。したがって比較部23は、この位置では、K色で記録不良が発生していると判断する。
このように、記録不良検査部8は、R、G、B各チャンネルのデータを並列処理し、比較部23によりチャンネル毎のデータを総合的に判断することで記録不良が発生しているインク色を特定することが出来る。
この様な処理により記録不良の検出検査を行うことで、ノズル抜けによる記録不良が主走査方向の同一座標に繰り返し現われる特性が考慮され、高い検査精度が得られる。また、画像を形成するライン毎の画像データ取得が必要とされず、検査画像取得部7には比較的動作速度が遅く安価なセンサを用いること出来る。更には、記録処理の元となる画像情報と取得した画像データの比較を行わないため、位置ずれや伸縮による画像の幾何補正を必要とせず、非常に簡単な構成で検査機能の実現が可能である。したがって装置を安価に実現することが出来る。
次に、淡細抽出部21による淡細部分抽出処理の第2の方法について説明する。
図8は、淡細抽出部21による淡細部分抽出処理の第2の方法を説明するための図である。
図8は、淡細抽出部21による淡細部分抽出処理の第2の方法を説明するための図である。
図8(a)は、ベタ画像領域の1ライン分の画像データを示し、同図(b)に同図(a)の画像を記録しようとした際に、記録不良が生じた場合を示す。また同図(c)に同図(b)の画像を検査画像取得部7で取得した画像データを模式的に示したものを示し、同図(d)に同図(c)を輝度値のデータに置き換えたものを示す。この図8(a)〜(d)は、図5(a)〜(d)と基本的に同じものである。
第2の方法では、淡細抽出部21は、図8(d)の輝度値のデータと隣接する画素の輝度値のデータの差分を取ることで、図8(e)に示す差分データに変換する。
そして、淡細抽出部21は、図8(e)のデータを、座標値の左から順に積算する。この積算では、連続して同一極性のデータ(+同士、−同士)は積算され、積算の最終画素のデータがこの積算値に置き換えられ、その他の画素のデータは「0」で置き換える処理が行われ、図8(f)のデータが得られる。図8(f)のデータでは、図8(e)のデータが+と−の境界となっている画素の値が、積算値「200」「−200」、その他の値が「0」となっている。
そして、淡細抽出部21は、図8(e)のデータを、座標値の左から順に積算する。この積算では、連続して同一極性のデータ(+同士、−同士)は積算され、積算の最終画素のデータがこの積算値に置き換えられ、その他の画素のデータは「0」で置き換える処理が行われ、図8(f)のデータが得られる。図8(f)のデータでは、図8(e)のデータが+と−の境界となっている画素の値が、積算値「200」「−200」、その他の値が「0」となっている。
この図8(f)のデータに対して、淡細抽出部21は、更に座標の左側のデータからスキャンを行う。そして、「正の値」が出現したら次に現われる「負の値」を引き(絶対値を加算し)、「正の値」から「負の値」までの画素数(幅)で除算した値で、「正の値」から「負の値」までの間のデータを置き換えて、図8(g)のデータを得る。この図8(g)のデータは、濃度差が高く、幅が細いほど高い値のデータとなって淡細線部分が抽出される。
淡細部分が抽出された図8(g)に示すデータは、積算部22で搬送方向に積算され、図8(h)の波形データが得られる。ここで積算されるライン数は、本例では1ページ分の画像を構成するライン数とする。
ノズル抜けによる記録不良が発生すると、繰り返し同一座標にて淡細部が出現するため、この第2の方法においても、記録不良が発生した座標の積算データである図8(h)のデータは、図4(d)に示したように他の座標のデータに比べ非常に大きな値となる。
なお、上記例では積算部22で積算するデータのライン数を1ページ分としているが、この第2の方法においても、積算するデータの量は1ページ分に限定されるものではなく、複数ページ分を積算し複数ページに1回の検査結果を出力することもできる。また、積算されるライン数を画像データの1ページに満たないライン数として、1ページの印刷処理中に複数回の検査結果を出力することもでき、更には積算ライン数を1ラインとし、1ラインの画像取得毎に検査結果を出力しても良い。
積算部22で積算された値は、比較部23にて予め定められた閾値と比較され、閾値以上の値の場合には記録不良と判断される。主走査方向に連続した範囲において閾値以上の値が検出された場合、検出範囲の左端の座標が、記録不良の発生座標として上位装置3に通知される。
この第2の方法では、ノズル抜けによる記録不良が主走査方向の同一座標に繰り返し現われる特性を考慮したもので、高い検査精度が得られる。また、記録画像ライン毎の画像データの取得が必要とされず、検査画像取得部7には、比較的動作速度が遅く安価なセンサを用いること出来る。更には、記録処理の元データと検査画像取得部7で取得した画像データの比較を行わないため、画像記録時の位置ずれや伸縮による画像の幾何補正を必要とせず、非常に簡単な構成で検査機能を実現できる。更には、両端より輝度が高く、幅が細く、副走査方向に連続するインクジェット方式特有のノズル詰まりによる記録不良の特徴に特化した検査を行うことで、より高い精度での記録不良検出が可能となる。
次に本実施形態の画像記録装置2で行われる記録不良検査処理例を説明する。
図9は本実施形態の画像記録装置2で行われる記録不良検査処理の第1の例を示すフローチャートである。
図9は本実施形態の画像記録装置2で行われる記録不良検査処理の第1の例を示すフローチャートである。
第1の例では、画像記録装置2は記録不良を検出すると、上位装置3にその旨を通知してそのまま画像記録処理を終了まで続ける。
同図の処理は、記録部6によって画像記録を行うのと平行して、記録不良検査部8によって実行される。
同図の処理は、記録部6によって画像記録を行うのと平行して、記録不良検査部8によって実行される。
図9の処理では、記録不良検査部8は、ステップS1として、検査画像取得部7が取得した輝度データに対して、淡細部分抽出処理として図5を用いて説明した第1の方法若しくは図8を用いて説明した第2の方法による淡細部分抽出処理を施して図5(f)のようなデータを算出する。そして記録不良検査部8は、ステップS2として、記録画像の1ライン分のデータの処理が終了したかどうかを判定する。そして記録不良検査部8は、1ライン分のデータの処理が終了していないと判定したならば(ステップS2、NO)、処理をステップS1に戻し、1ライン分のデータの処理が終了するまでステップS1の処理を繰り返す。
ステップS2において、1ライン分のデータの処理が終了したと判定したならば(ステップS2、YES)、記録不良検査部8は、ステップS3として、これまで処理したラインのデータと積算処理を行う。
そして次に記録不良検査部8は、ステップS4として、ステップS3で積算したデータが積算ライン数分、例えば1ページ分の処理を終了したかどうかを判定し、積算ライン数分の積算処理を終了していないなら(ステップS4、NO)、処理をステップS1に戻し、ステップS1〜S4の処理を積算ライン数分繰り返す。
ステップS4において、積算ライン数分の積算処理を終了したと判定したならば(ステップS4、YES)、次に記録不良検査部8は、ステップS5として、R、G、B各チャンネルの輝度の積算値それぞれと閾値の比較処理を行う。
このステップS5の比較の結果、積算値が閾値より大きければ(ステップS6、YES)、記録不良検査部8は、ステップS7において、記録不良があることを検出結果として上位装置3に通知する。またステップS8としてその記録不良が検出されたチャネル(複数色による画像記録を行う場合のみ)、記録不良を検出した位置を示す主走査方向の座標及び不良を検出した画像の画像データであるフレームメモリ19内の画像データを、インターフェイス部18を介して上位装置3に通知する。
一方ステップS5の比較の結果、積算値が閾値より大きくなければ(ステップS6、NO)、記録不良検査部8はステップS7、S8の処理をスキップする。
そして記録不良検査部8は、ステップS9において上位装置3から通知されたジョブ情報によって指示されている画像記録が全て画像記録を終えて、画像記録処理を終了するかどうかを判定する。その結果、まだ画像記録を終えていないページが残っていたならば(ステップS9、YES)、処理をステップS1に戻し上述した処理を繰り返し、全ての画像記録を終えたなら(ステップS9、NO)、本処理を終了する。
そして記録不良検査部8は、ステップS9において上位装置3から通知されたジョブ情報によって指示されている画像記録が全て画像記録を終えて、画像記録処理を終了するかどうかを判定する。その結果、まだ画像記録を終えていないページが残っていたならば(ステップS9、YES)、処理をステップS1に戻し上述した処理を繰り返し、全ての画像記録を終えたなら(ステップS9、NO)、本処理を終了する。
このように第1の例では、記録媒体1への記録に記録不良が存在したことを検出したならば、上位装置3に不良を起こした位置やチャネルを通知する。これを受けてユーザは上位装置3からあるいは画像記録装置2の不図示の操作パネルを操作して、画像記録装置2による画像記録処理を停止する等の処置を行う。
次に記録不良検査処理の第2の例について説明する。
図10は、本実施形態の画像記録装置2よる記録不良検査処理の第2の例を示すフローチャートである。同図の処理も、記録部6によって画像記録を行うのと平行して、記録不良検査部8によって実行される。
図10は、本実施形態の画像記録装置2よる記録不良検査処理の第2の例を示すフローチャートである。同図の処理も、記録部6によって画像記録を行うのと平行して、記録不良検査部8によって実行される。
第2の例では、画像記録装置2は記録不良を検出するとその検出結果を上位装置3に通知すると共に画像記録装置2による画像記録を停止するものである。
図10の第2の例の処理を図9の第1の例と比較すると、図10のステップS10〜S15の処理は図9のステップS1〜S6の処理と基本的に同じなので、これらについての詳細な説明は省略する。
図10の第2の例の処理を図9の第1の例と比較すると、図10のステップS10〜S15の処理は図9のステップS1〜S6の処理と基本的に同じなので、これらについての詳細な説明は省略する。
図10において、このステップS14の比較の結果、積算値が閾値より大きければ(ステップS15、YES)、ステップS16において記録不良検査部8は記録不良を検出したことを上位装置3に通知し、そして記録媒体1の搬送を停止して画像記録処理を停止する(ステップS17)。そして記録不良検査部8は、ステップS18として、上位装置3にフレームメモリ19内の画像データ、記録不良を検出した座標、及び複数色による画像記録を行う場合は記録不良を検出したチャネルを通知後、本処理を終了する。
この第2の例の記録不良検査処理では、画像記録した画像に不良を検出すると、画像記録装置2は、上位装置3に通知を行うと共に画像記録を停止する。これにより上位装置3で通知を受けたユーザは、停止している画像記録装置2に対してメンテナンスや修理等を行うことが出来る。
次に記録不良検査処理の第3の例について説明する。
第3の例では、画像記録装置2は記録不良を検出すると、上位装置3へ通知すると共に画像記録を停止し、ヘッドのインク詰りのクリーニング等のメンテナンス処理を行った後画像記録を開始する。
第3の例では、画像記録装置2は記録不良を検出すると、上位装置3へ通知すると共に画像記録を停止し、ヘッドのインク詰りのクリーニング等のメンテナンス処理を行った後画像記録を開始する。
図11は、本実施形態の画像記録装置2よる記録不良検査処理の第3の例を示すフローチャートである。同図の処理も、記録部6によって画像記録を行うのと平行して、記録不良検査部8によって実行される。
同図の処理を図10の第2の方法の処理と比較すると、図11のステップS20〜S26までの処理は、図10のステップS10〜S16までの処理と基本的に同じであるので、詳細な説明は省略する。
図11の処理において、ステップS26で記録不良検査部8が記録不良を検出したことを上位装置に通知すると、次に記録不良検査部8は、ステップS27として画像記録を中断する。
そして記録不良検査部8は、ステップS28として、上位装置3にフレームメモリ19内の画像データ、記録不良を検出した座標、及び複数色による画像記録を行う場合は記録不良を検出したチャネルを通知する。次に記録不良検査部8は、ステップS29としてメンテナンス機構にヘッドの回復処理等のメンテナンス処理を実施させ、メンテナンス処理が完了したならば、ステップS30として画像記録処理を再開する。そして上位装置3から通知されてジョブ情報によって指示され量の画像記録処理が完了するまでステップS20乃至S30の処理を繰り返し(ステップS31、NO)、全ての画像記録が完了したならば(ステップS31、YES)、本処理を終了する。
このように第3の例では、画像記録装置2は記録不良を検出すると上位装置3に通知すると共に、自動的にメンテナンス処理を行い、記録不良の要因を除去した後、画像記録を再開することが出来る。
以上のように本実施形態の画像記録装置2では、簡単な構成で、ノズル詰まり等による記録不良を検出することが出来る。またノズル詰まりによる記録不良は、副走査方向に淡細部分として生じることに着目して記録不良を検出することにより、高い検出精度を実現することが出来る。
なお図9乃至図11に示した処理では、ジョブ情報に基づいて行った画像に対して記録不良の検出を行っていたが、本実施形態の画像記録装置2による記録不良検出処理はこのようなものに限定されるものではない。例えばジョブ情報による画像記録を開始する前や画像記録が完了後若しくはその両方のタイミングで、例えば図7、図8で示したようなベタ画像等のテストパターンを記録し、このテストパターンに対して記録不良を検出を行うようにしても良い。この方法を用いると、複数色による画像記録を行う場合には、より高精度な記録不良検出を行うことが出来る。
なお上記説明では、記録媒体1はロール状に巻かれた連続状の記録媒体としているが、本実施形態の画像記録装置2で用いられる記録媒体1は、連続記録媒体に限られるものではなく、所定のサイズに予め切断されている記録媒体(カットシート)を用いることも可能である。
また上記例では、インクジェット方式による記録方式を採用した画像記録装置2に限定して記載しているが、インクジェット方式以外の方式、例えば静電記録方式の記録ヘッドの不良を要因とする記録不良の検出にも応用することが出来る。
なお上記説明は一例であり、本実施形態の画像記録装置2に示される全体構成からいくつかの要素を削除してもよいし、さらに異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 記録媒体
2 画像記録装置
3 上位装置
4 制御部
5 媒体搬送機構
6 記録部
7 検査画像取得部
8 記録不良検査部
9 画像情報処理部
10 記憶部
11 媒体給送部
12 媒体支持部
13 駆動部
14 媒体搬送情報生成部
15a、15b、15c ローラ
16−1〜16−4 記録ヘッド
17 媒体回収部
18 インターフェイス部
19 フレームメモリ
20 センサ制御部
21 淡細抽出部
22 積算部
23 比較部
2 画像記録装置
3 上位装置
4 制御部
5 媒体搬送機構
6 記録部
7 検査画像取得部
8 記録不良検査部
9 画像情報処理部
10 記憶部
11 媒体給送部
12 媒体支持部
13 駆動部
14 媒体搬送情報生成部
15a、15b、15c ローラ
16−1〜16−4 記録ヘッド
17 媒体回収部
18 インターフェイス部
19 フレームメモリ
20 センサ制御部
21 淡細抽出部
22 積算部
23 比較部
Claims (17)
- 上位装置からのジョブ情報に基づいて記録媒体に画像記録を行う画像記録装置において、
前記記録媒体に画像を記録する記録部と、
前記記録部によって記録された画像を取得し、輝度データに変換する検査画像取得部と、
前記輝度データから、前記画像に淡細部分が存在するかどうかを検査し、当該淡細部分が存在するとき記録不良があると判定する記録不良検査部と、
を備えることを特徴とする画像記録装置。 - 演算処理部、及び制御プログラムを予め記憶している記憶部を少なくとも備える制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記演算処理部に前記制御プログラムを実行させることにより前記記録不良検査部として機能する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。 - 前記記録不良検査部は、前記輝度データを同一座標において特定ライン分積算して前記座標毎の積算値を求め、当該積算値が閾値を超えるか否かによって前記淡細部分が存在するかどうかを検出することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
- 前記記録不良検査部は、検査対象画素の左側の任意の数の近傍画素の中で最も値が低い前記輝度データと、前記検査対象画素の右側の前記任意の数の近傍画素の中で最も値が低い前記輝度データとで、値の高い方の前記輝度データを、前記検査対象画素の前記輝度データから引き、マイナスとなった値を0に置き換えた後に、同一座標において特定ライン分積算して前記座標毎の積算値を求めることを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
- 前記記録不良検査部は、前記輝度値のデータと隣接する画素の輝度値のデータの差分を求め、当該差分を座標値の左から連続して同一極性の前記差分を積算して当該積算の最終画素のデータを当該積算によって求められたデータ値とし、他の画素を0とした後、前記画素のデータの内のプラスのデータからマイナスのデータを引いた値を当該プラスのデータの画素と当該マイナスのデータの間の画素の画素数で割って求めた値を当該当該プラスのデータの画素と当該マイナスのデータの間の画素の値とした後、同一座標において特定ライン分積算して前記座標毎の積算値を求めることを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
- 前記特定ラインは、1ページ分のラインであることを特徴とする請求項4または5に記載の画像記録装置。
- 前記検査画像取得部は、前記記録部が画像を記録する速度より、当該画像を取得する速度が遅いことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
- 前記記録不良検査部は、前記記録不良があると判定したとき、前記上位装置に通知を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
- 前記記録不良検査部は、前記通知と共に前記淡細部分を抽出した座標及び前記画像の前記輝度データを通知することを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置。
- 前記記録部が複数の色によって前記画像を記録するとき、
前記記録不良検査部は、更に前記記録不良を起こした色を示す情報を前記上位装置に通知することを特徴とする請求項9に記載の画像記録装置。 - 前記記録不良検査部は、前記記録不良があると判定したとき、前記上位装置に通知を行うと共に前記画像記録部による画像記録を停止させることを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置。
- 前記記録不良検査部は、前記画像記録部による画像記録を停止した後、当該画像記録部のインク詰りのクリーニング動作を含むメンテナンス処理を行い、前記画像記録を再開することを特徴とする請求項11に記載の画像記録装置。
- 前記記録部が、ブラックを含む複数色によって画像記録を行うとき、当該記録部はブラックによるベタ画像のテストパターン画像とブラック以外の色によるベタ画像のテストパターン画像を記録し、
前記検査画像取得部は前記テストパターン取得し、輝度データに変換することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。 - 上位装置からのジョブ情報に基づいて記録媒体に画像記録を行う画像記録装置の制御方法において、
前記記録媒体に画像を記録し、
前記記録された画像を輝度データに変換し、
前記輝度データから、前記画像に淡細部分が存在するかどうかを検査し、当該淡細部分が存在するとき記録不良があると判定する
をことを特徴とする画像記録装置の制御方法。 - 前記輝度データを同一座標において特定ライン分積算して前記座標毎の積算値を求め、当該積算値が閾値を超えるか否かによって前記淡細部分が存在するかどうかを検出することを特徴とする請求項14に記載の画像記録装置の制御方法。
- 検査対象画素の左側の任意の数の近傍画素の中で最も値が低い前記輝度データと、前記検査対象画素の右側の前記任意の数の近傍画素の中で最も値が低い前記輝度データとで、値の高い方の前記輝度データを、前記検査対象画素の前記輝度データから引き、マイナスとなった値を0に置き換えた後に、同一座標において特定ライン分積算して前記座標毎の積算値を求めることを特徴とする請求項15に記載の画像記録装置の制御方法。
- 前記輝度値のデータと隣接する画素の輝度値のデータの差分を求め、当該差分を座標値の左から連続して同一極性の前記差分を積算して当該積算の最終画素のデータを当該積算によって求められたデータ値とし、他の画素を0とした後、前記画素のデータの内のプラスのデータからマイナスのデータを引いた値を当該プラスのデータの画素と当該マイナスのデータの間の画素の画素数で割って求めた値を当該当該プラスのデータの画素と当該マイナスのデータの間の画素の値とした後、同一座標において特定ライン分積算して前記座標毎の積算値を求めることを特徴とする請求項15に記載の画像記録装置の制御方法。
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