JP2011097504A - 電源回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】線形増幅器12と、DC/DCコンバータ15と、線形増幅器12からの出力電流値を検出する電流検出器14と、電流検出器14により検出された電流値を入力するヒステリシスコンパレータ13と、ヒステリシスコンパレータ13からの出力信号を入力して、ヒステリシスコンパレータ13からの入力信号が変化するタイミングの時間間隔が一定時間以上となるように(又は、一定時間を超えるように)当該入力信号の変化を制限して、その結果の信号をDC/DCコンバータ15のスイッチングを行う制御信号として出力するスイッチング間隔制限回路211、212と、を備えた。
【選択図】 図1
Description
図3には、従来技術に係る飽和型の増幅器を用いて電源を変動させるEER方式の構成例を示してある。
本構成例では、入力端(入力端子)101と出力端(出力端子)102との間に、分配器111と、一方の分配経路に設けられる包絡線検出器112及び電源回路113と、他方の分配経路に設けられるRF(Radio Frequency)リミット増幅器114及び主増幅器115を備えている。
分配された信号の一方については、包絡線検出器112により包絡線が検出され、検出された包絡線の信号(振幅情報)に従って電源回路113の電源出力が変動させられる。これにより、電源回路113は、入力される包絡線信号に従って、主増幅器115の電源電圧を変動させる。
分配された他方のRF信号については、RFリミット増幅器114により振幅変動分が取り除かれて、位相成分の情報のみを保ちながら主増幅器115により飽和状態で増幅される。
ここで、主増幅器115の電源(電源回路113からの電源)は振幅情報に従って変動するため振幅情報は復元され、増幅器(主増幅器115)は常に飽和状態で使用される(動作する)ため効率が良く、高効率となる。
図4には、電源を変動させる包絡線増幅器の構成例(電源回路の構成例)を示してある。
この方法では、オーディオアンプなどに採用されているリニア増幅器で補助されたスイッチング電源を応用している。一般的には、リニアアシストクラスBD増幅器と言われている(例えば、非特許文献2、非特許文献3参照。)。
DC/DCコンバータ15は、電源電圧31と、スイッチ素子32と、ダイオード33と、インダクタンス34から構成されている。
また、図4には、ノードP、P1、P2を示してある。
この回路の動作は、(1)追従モードと、(2)非追従モードに分かれる。
図3に示される包絡線検出器112で検出された信号が、入力端1に入力され、オペアンプ12により電圧源へ変換される。包絡線検出器112からの出力がDC分である場合には、電流検出器14のノードP1の電圧が上がり、ヒステリシスコンパレータ13がスイッチ素子32をオンさせるように動く。スイッチ素子32とインダクタンス34の接続点のノードPに電源電圧31が印加され、インダクタンス34を経由して出力端2の電圧が徐々に上昇する。
この自励周波数は自由度のあるヒステリシス幅と、インダクタンス34と、電源電圧31と、電流検出器14の抵抗値で決まるが、高く設定すると、スイッチング損失が増加し或いはスイッチ素子32の限界値を超えるため、限度はある。
包絡線検出器112からの出力がDCとAC成分でありそれが高周波に高くなると、DC/DCコンバータ15のPWMは追従しなくなり、オペアンプ12から供給することになる。つまり、包絡線検出器112からの出力がDCと高い周波数のACになると、DC/DCコンバータ15の出力ではインダクタンス34で高い周波数のAC成分が除去されるため、DC/DCコンバータ15から供給されるのはDC成分と低い周波数のAC成分となり、高い周波数のAC成分はオペアンプ12から供給することになる。
このとき、電流検出器14のノードP1とノードP2の両端にDC電流とAC高周波成分が発生し、ヒステリシスコンパレータ13からの出力はAC成分の高周波を基本とする周波数でスイッチ素子32を動かす。
従って、追従モードの場合には、DC/DCコンバータ15から出力端2へ供給して効率が良く、また、非追従モードの場合には、高い周波数のAC成分はオペアンプ12からの供給となり、低い周波数のAC成分とDC成分はオペアンプ12と効率の悪くなったDC/DCコンバータ15からの供給となる。
図5(b)には、追従モード(DC)における電流検出器14の電圧の時間変化の一例を示してある。横軸は時間tを表しており、縦軸は電流検出器14の電圧を表している。
図6(a)には、非追従モード(DC+AC)におけるノードPの電圧の時間変化の一例を示してある。横軸は時間tを表しており、縦軸はノードPの電圧を表している。
図6(b)には、非追従モード(DC+AC)における電流検出器14の電圧の時間変化の一例を示してある。横軸は時間tを表しており、縦軸は電流検出器14の電圧を表している。
図7(a)には、スイッチ素子32に流れる電流Iの時間波形と、電源電圧31とノードPとの間にかかる電圧Vの時間波形の一例を示してある。横軸は時間tを表しており、縦軸は振幅を表している。
図7(b)には、スイッチ素子32の損失の一例を示してある。横軸は時間tを表しており、縦軸は損失を表している。
なお、本説明では、オン抵抗等による損失は考慮せず、スイッチング損失のみに着目して説明している。
図8には、DC/DCコンバータ15のスイッチング周波数対効率の特性の一例を示してある。横軸はスイッチング周波数を表しており、縦軸は効率を表している。
図9には、DC/DCコンバータ15のデューティ比対効率の特性の一例を示してある。横軸はデューティ比を表しており、縦軸は効率を表している。
図9に示されるように、デューティ比が0に近くなると、遷移区間が近づき、やがて重なることになり、損失は増えるが、スイッチ素子32が完全にスイッチングしないために電源電圧31のエネルギーが出力に変換されないため効率は劣化する。
すなわち、電圧源となる線形増幅器と、電流源となるDC/DCコンバータと、前記線形増幅器からの出力電流値を検出する電流検出器と、前記電流検出器により検出された電流値を入力するヒステリシスコンパレータと、前記ヒステリシスコンパレータからの出力信号を入力して、前記ヒステリシスコンパレータからの入力信号が変化するタイミングの時間間隔が一定時間以上となるように(又は、一定時間を超えるように)当該入力信号の変化を制限して、その結果の信号を前記DC/DCコンバータのスイッチングを行う制御信号として出力するスイッチング間隔制限回路と、を備えた。
ここで、時間間隔が一定時間以上となるように(又は、一定時間を超えるように)することは、時間間隔が一定時間より小さく(短く)ならないように(又は、一定時間以下とならないように)することに相当する。
また、スイッチング間隔制限回路としては、種々な回路構成が用いられてもよい。
すなわち、前記スイッチング間隔制限回路は、発振器及びDフリップフロップ(D−FF)により構成され、
前記発振器は、前記D−FFへクロックの信号を供給し、
前記D−FFは、前記ヒステリシスコンパレータからの入力信号に対して前記発振器からのクロックの信号に従った変化を与えて、その結果の信号を前記DC/DCコンバータのスイッチングを行う制御信号として出力する、
ことを特徴とする前記(構成例1)に記載の電源回路。
本例では、広帯域の高周波信号により無線通信を行う送信機で使用する電力増幅器の電源回路に適用した場合を示す。
図1には、本発明の一実施例に係る包絡線増幅器の構成例(電源回路の構成例)を示してある。なお、説明の便宜上から、図4に示されるものと同様なものについては同一の符号を用いて示すが、本発明を不要に限定する意図はない。
DC/DCコンバータ15は、電源電圧31と、スイッチ素子32と、ダイオード33と、インダクタンス34から構成されている。
また、図1には、ノードP、P1、P2を示してある。
ここで、本例の構成で、D−FF212から出力される信号は、オンからオフまでの時間(或いは、オフからオンまでの時間)が、発振器211の発振周波数Fの逆数(1/F)よりも短い時間になることはない。
図1に示される回路では、波形整形器201が挿入された実施形態を示した。この理由は、上述したように、本電源回路の負荷である高周波増幅器を駆動するためには一定以上の電圧が必要となることから必要となるためである。そして、この理由のために、入力される包絡線波形を整形することを準EER方式と呼んでいる。
EER方式では、基本的に、入力される振幅成分(包絡線)をそのまま電源回路で増幅する。
準EER方式では、波形整形器などを用いて、波形整形を行い、常に電源回路から直流成分が出力されるようにする。
ET方式では、振幅成分(包絡線)に完全には追従せず、より低周波成分のみを電源回路により増幅して高周波増幅器を駆動する。
ヒステリシスコンパレータ13からの出力の波形は、発振器211からの出力の波形の立ち上がりのタイミングでD−FF212により保持されるため、発振器211からの出力の波形の周期より短い時間でスイッチ素子32が切り替わることはない。このため、電源回路にいかなる信号が入力されても、発振器211の周期よりも短い間隔でスイッチ素子32がオンからオフ(或いは、オフからオン)へ切り替わることはないため、DC/DCコンバータ15のスイッチング損失がある一定以上になることはない。
具体的には、ヒステリシスコンパレータ13とDC/DCコンバータ15との間に発振器211及びD−FF212を設けることで、ヒステリシスコンパレータ13から出力されるDC/DCコンバータ15の制御信号が、発振器211の周期よりも短い時間でオンからオフ(或いは、オフからオン)へ切り替わらないようにした。
従って、本例の包絡線増幅器(電源回路)では、例えば、電源回路に広帯域な信号が入力されても、DC/DCコンバータ15がスイッチングする間隔がある一定期間よりも短くなることがないため、DC/DCコンバータ15のスイッチング損失を抑えることができ、電源回路の高効率化に寄与することができる。
これに対して、本例では、有効な手法として、ヒステリシスコンパレータ13の出力波形を、オンからオフまでの時間(或いは、オフからオンまでの時間)がある一定の時間より短くならないように、制限することにより、電源回路の効率劣化を防いでいる。これにより、例えば、広帯域な包絡線信号を入力したときに、DC/DCコンバータ15のスイッチング損失が増えて効率が劣化することを防ぐことができる。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
Claims (1)
- 増幅器に用いられる電源回路において、
電圧源となる線形増幅器と、
電流源となるDC/DCコンバータと、
前記線形増幅器からの出力電流値を検出する電流検出器と、
前記電流検出器により検出された電流値を入力するヒステリシスコンパレータと、
前記ヒステリシスコンパレータからの出力信号を入力して、前記ヒステリシスコンパレータからの入力信号が変化するタイミングの時間間隔が一定時間以上となるように又は一定時間を超えるように当該入力信号の変化を制限して、その結果の信号を前記DC/DCコンバータのスイッチングを行う制御信号として出力するスイッチング間隔制限回路と、
を備えたことを特徴とする電源回路。
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- 2009-11-02 JP JP2009251789A patent/JP2011097504A/ja active Pending
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