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JP2011092510A - 衣類乾燥機 - Google Patents

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JP2011092510A
JP2011092510A JP2009250458A JP2009250458A JP2011092510A JP 2011092510 A JP2011092510 A JP 2011092510A JP 2009250458 A JP2009250458 A JP 2009250458A JP 2009250458 A JP2009250458 A JP 2009250458A JP 2011092510 A JP2011092510 A JP 2011092510A
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Koji Kashima
弘次 鹿島
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Toshiba Lifestyle Products and Services Corp
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Toshiba Corp
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Toshiba Home Appliances Corp
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Abstract

【課題】ヒートポンプの凝縮器で加熱される空気の温度を高くでき、もって乾燥スピードを速くでき、省エネルギー運転も問題なく行い得るようにする。
【解決手段】衣類の乾燥に供するヒートポンプの凝縮器17が、伝熱性を有して冷媒を通すパイプ17aを入口17a1側から出口17a2側にかけて複数列C1〜C4に形成すると共に、多数の伝熱フィン17bをそのパイプ17aの列C1〜C4の並び方向とは交差する方向に並べて該パイプ17aに一体化して構成され、冷媒が入口17a1側から出口17a2側へ、通風ダクト8を通る空気の流れと対向して流れるように配置されるものであり、この凝縮器17の伝熱フィン17bを少なくとも、パイプ17aの入口17a1側の列C1と、出口17a2側の列C4、並びにその中間の列C2,C3の各間で分ける熱抵抗部35を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプを使用した衣類乾燥機に関する。
従来より、衣類乾燥機においては、ヒートポンプを使用して衣類を乾燥させるようにしたものが知られている。このものは、衣類を収容する乾燥室内の空気を、ヒートポンプの、圧縮機及び絞り器とサイクル接続した蒸発器並びに凝縮器を配設した通風路を通して循環させ、そのうちの蒸発器で空気の冷却除湿をし、凝縮器で空気の加熱をして、洗濯槽内に逐次送り込み、そして又、衣類から水分を奪った空気を通風路に通すということを繰り返すことで、衣類を漸次乾燥させるようになっている。
従って、衣類を乾燥させる際に発生する水分を蒸発器で回収し、その折りに回収した潜熱を圧縮機により高温の冷媒状態に変換し、凝縮器で空気を加熱するエネルギーとして再使用する。このようにすることで、外部には僅かな放熱ロスがある以外、ほとんどエネルギーを逃がさず再利用できる。従って、効率の良い乾燥を実現できるのである(例えば特許文献1参照)。
しかして、衣類乾燥機においても、近年の環境問題から省エネルギーが望まれている。その省エネルギーを促進するには、上記ヒートポンプを使用した衣類乾燥機の場合、圧縮機の出力を少なく抑えて乾燥運転を行えば良い。しかしながら、その場合、凝縮器で加熱されて衣類を乾燥させる空気の温度が低くなり、衣類を乾燥させにくくなることにより、乾燥スピードが遅くなるという問題点を有する。
なお、ヒートポンプを使用した衣類乾燥機の凝縮器は、伝熱性を有して冷媒を通すパイプが入口側から出口側にかけて複数列に形成されると共に、多数の伝熱フィンがそのパイプの列の並び方向とは交差する方向に並べて該パイプに一体化して構成されたものが一般的であり、このもので、伝熱フィンをパイプの入口側から出口側の全列の各間で分けたものが従来存在する(例えば特許文献2参照)。しかし、このものの伝熱フィンは、パイプの入口側から出口側の全列で設ける枚数が列ごとに異なるために、分けられているに過ぎないものである。
特開2006−87484号公報 特開2007−93036号公報
上述のように、従来のヒートポンプを使用した衣類乾燥機においては、省エネルギーを促進すべく圧縮機の出力を少なく抑えて乾燥運転を行うと、凝縮器で加熱されて衣類を乾燥させる空気の温度が低くなり、乾燥スピードが遅くなるという問題点を有していた。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、ヒートポンプの凝縮器で加熱される空気の温度を高くでき、もって乾燥スピードを速くでき、省エネルギー運転も問題なく行うことのできる衣類乾燥機を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明の衣類乾燥機においては、乾燥室と、この乾燥室内の空気を、乾燥室外に設けた通風路を通して乾燥室内に戻す循環を行わしめる空気循環装置と、この空気循環装置の前記通風路に蒸発器と凝縮器とを配設して、それらと圧縮機及び絞り器を接続することにより、冷媒を圧縮機、凝縮器、絞り器、及び蒸発器を通して循環させる冷凍サイクルを構成したヒートポンプとを具備し、前記空気循環装置と前記ヒートポンプの運転により衣類の乾燥を行うものにおいて、前記凝縮器は、伝熱性を有して冷媒を通すパイプが入口側から出口側にかけて複数列に形成されると共に、多数の伝熱フィンがそのパイプの列の並び方向とは交差する方向に並べて該パイプに一体化して構成され、冷媒が前記入口側から出口側へ、前記通風路を通る空気の流れと対向して流れるように配置されるものであり、この凝縮器の前記伝熱フィンを少なくとも、前記パイプの入口側の列と、出口側の列、並びにその中間の列の各間で分ける熱抵抗部を設けたことを特徴とする(請求項1の発明)。
ヒートポンプを使用した衣類乾燥機で、前述の圧縮機の出力を少なく抑えて乾燥運転を行ったときの、凝縮器で加熱される空気の温度が低くなることの原因を探ったところ、下記のことが判明した。
ヒートポンプを使用した衣類乾燥機の凝縮器は、前述のように、伝熱性を有して冷媒を通すパイプが入口側から出口側にかけて複数列に形成されると共に、多数の伝熱フィンがそのパイプの列の並び方向とは交差する方向に並べて該パイプに一体化して構成されており、パイプを通る冷媒の温度は伝熱フィンに伝わるようになっている。そして、凝縮器の配置は、冷媒が上記入口側から出口側へ、通風路を通る空気の流れと対向して流れるようになっているものであり、そのように流れる空気が伝熱フィン並びにパイプに接触して加熱されるようになっている。
このような凝縮器においては、流れる空気の上流側である凝縮器パイプの出口側では、冷媒が液化して温度を下げており、同部の伝熱フィンの温度も低い。従来のものでは、伝熱フィンがパイプの入口側の列から出口側の列にかけて分けられず、全部が一体に設けられており、そのため、中間部の伝熱フィンの熱が上述の温度の低い出口側の伝熱フィンに奪われやすく、その結果、中間部の伝熱フィンの温度も低くなる。このため、中間部における空気の加熱が効果的に行われなくなる。
一方、流れる空気の下流側であって且つ乾燥室に戻る側である、凝縮器パイプの入口側では、圧縮機で圧縮されて出た高温の冷媒が流れるため、温度が高い。しかしながら、従来のものでは、伝熱フィンがパイプの入口側の列から出口側の列にかけて分けられず、全部が一体に設けられているため、上記パイプの入口側を流れる高温の冷媒の熱が、それより温度の低い中間部の伝熱フィンに奪われやすく、その結果、入口側の伝熱フィンの温度が低くなる。このため、パイプの入口側(流れる空気の下流側であって且つ乾燥室に戻る側)でも、通風路を通る空気が効果的に加熱されなくなる。
これらの結果、凝縮器で加熱される空気の温度が低くなっていたのであり、乾燥室に戻る空気の温度が低くなっていたのである。
それに対して、本発明は、凝縮器の伝熱フィンを少なくとも、パイプの入口側の列と、出口側の列、並びにその中間の列の各間で分ける熱抵抗部を設けたものであり、中間部の伝熱フィンの熱がそれより低温の出口側の伝熱フィンに奪われること、並びにそれよりも流れる空気の下流側であって且つ乾燥室に戻る側であるパイプの入口側を流れる高温の冷媒の熱がそれよりも低温の中間部の伝熱フィンに奪われることが、それらの間の熱抵抗部の熱抵抗によって避けられる。それにより、中間部の伝熱フィンの温度並びに入口側の伝熱フィンの温度を従来のものより高くできて、その中間部及び入口側での空気の加熱が効果的に行われるようになり、乾燥室に戻る空気の温度を高めることができる。かくして、乾燥スピードを速くできるものであり、省エネルギー運転も問題なく行うことができる。
本発明の第1実施例を示す凝縮器及び蒸発器部分の縦断側面図 洗濯乾燥機全体の概略的縦断側面図 洗濯乾燥機全体の内部構造の概略構成図 凝縮器とこれに接触する空気の温度分布を本発明のもの(a)と従来のもの(b)とで示す特性図 本発明の第2実施例を示す図1相当図 本発明の第3実施例を示す図1相当図 本発明の第4実施例を示す図1相当図 本発明の第5実施例を示す図1相当図 本発明の第6実施例を示す図1相当図
以下、本発明を洗濯乾燥機に適用して、その第1実施例(第1の実施形態)につき、図1ないし図4を参照して説明する。
まず、図2には、洗濯乾燥機、中でもドラム式(横軸形)洗濯乾燥機の全体構成を示しており、外箱1の内部に水槽2を配設し、水槽2の内部に回転槽(ドラム)3を配設している。本実施例においては、この水槽2と回転槽3とで洗濯室兼用の乾燥室が構成されるものであり、回転槽3は、詳しくは図示しないが、周側壁の全域に孔を有する多孔状を成している。
上記水槽2及び回転槽3は、ともに軸方向が前後(図2で左右)の横軸円筒状を成すもので、それを図示しないサスペンションにより前上がりの傾斜状に弾性支持している。又、これら水槽2及び回転槽3は、ともに前面が開口しており、これに対して、外箱1の前面部の上部には扉4によって開閉される洗濯物出入口(図示省略)を形成し、この洗濯物出入口と水槽2の前面の開口部とを図示しないベローズにより連ねている。
水槽2の背面にはモータ5を取付けており、このモータ5は、例えばアウターロータ形のブラシレスモータであり、回転槽3を直に回転駆動するようになっている。従って、モータ5は回転槽3を回転駆動する駆動装置として機能するようになっている。
このほか、水槽2の最下部である底部の最後部には電動の排水弁6を接続し、更に、この排水弁6に排水ホース7を接続して、これらにより水槽2内の水を機外に排出するようにしている。
水槽2の下方には通風ダクト8を配置している。この通風ダクト8は、前端部の上部に吸風口9を有しており、この吸風口9に、前記水槽2の前面部の開口部周りの上部に形成した温風出口(図示省略)を還風ダクト10を介して接続している。なお、還風ダクト10は前記水槽2の前面の開口部を迂回するように配管しており、途中部に主として糸くずを捕獲するフィルタ11を有している。
一方、通風ダクト8の後端部には循環用送風機12を連結しており、この循環用送風機12の出口部を給風ダクト13を介して、前記水槽2の後端板部の上部に形成した温風入口(図示省略)に接続している。なお、給風ダクト13は前記モータ5を迂回するように配管している。
これらの結果、還風ダクト10、通風ダクト8、循環用送風機12、及び給風ダクト13により、前記水槽2の温風出口と温風入口とを接続して通風路14が設けられており、この通風路14は水槽2の外部に位置している。
循環用送風機12は、回転槽3内の空気を、水槽2内から上記通風路14を通して水槽2外に出した後、水槽2内に、そして回転槽3内に戻す循環を行わしめるようになっており、もって、通風路14と循環用送風機12とにより回転槽3内の空気を循環させる空気循環装置15を構成している。
しかして、通風路14中、通風ダクト8の内部には、前部に蒸発器16を配設しており、後部に凝縮器17を配設している。これらの蒸発器16及び凝縮器17は、図3に示す圧縮機18及び絞り器(特には電子式の絞り弁もしくはキャピラリチューブ)19と共にヒートポンプ20を構成するもので、このヒートポンプ20においては、接続パイプ21によって、圧縮機18、凝縮器17、絞り器19、蒸発器16、及び圧縮機18の順にこれらをサイクル接続しており(冷凍サイクル)、圧縮機18が作動することによって、サイクルに封入した冷媒を循環させるようになっている。
なお、圧縮機18は、詳細には図示しないが、例えばロータリー形であり、更に、圧縮機構部とモータ部(いずれも図示せず)とから構成されていて、そのモータ部にはインバータ電源(圧縮機駆動手段に相当)により設定周波数の駆動電源を供給するようにしている。これにより、モータ部は供給された周波数に応じた回転数で回転し、圧縮機18を可変の設定出力で駆動するようになっている。
図3には又、ヒートポンプ20と併せて、前記水槽2と通風路14(還風ダクト10、通風ダクト8、及び給風ダクト13)を概略的に示しており、そのほか、蒸発器16の冷媒入口部分と冷媒出口部分とに設けた温度センサ22,23と、凝縮器17の中ほどの部分に設けた温度センサ24、並びに圧縮機18の冷媒出口部分に設けた温度センサ25、還風ダクト10中に設けた温度センサ26、給風ダクト13中に設けた温度センサ27を示している。
更に、圧縮機18の冷媒入口部には、アキュムレータ28を具えている。又、圧縮機18と絞り器19は、図2には図示しないが、前記通風ダクト8の外部に配設している。
上記通風ダクト8の前端部から前方の機外へは吐風路29を設けており、この吐風路29の前記吸風口9と連通する部分には、通風ダクト8に対するそれらの切換えをするダンパ30を設けている。又、吐風路29の内部には吐出用送風機31を設けており、それより前方の吐風路29の出口部には、電動のシャッタ32を設けている。
加えて、通風ダクト8のを配設した部分と凝縮器17を配設した部分との間の上部には、外気導入口33を形成しており、又、通風ダクト8の凝縮器17を配設した部分の上部には、散水器34を設けており、この散水器34には、前記水槽2内に給水するように設けた給水弁(図示省略)から分岐した水路(これも図示省略)により、選択的に給水するようにしている。
さて、図1には、蒸発器16と凝縮器17の構成を詳細に示している。すなわち、それら蒸発器16及び凝縮器17は、ともにパイプ16a,17aと伝熱フィン16b,17bから成るフィンドチューブ形である。そのうちのパイプ16a,17aは銅など伝熱性を有する材質から成っており、入口16a1,17a1側から出口16a2,17a2側にかけて複数列(この場合、蒸発器16はE1,E2の2列、凝縮器17はC1〜C4の4列)に形成している。なお、その各列E1,E2、C1〜C4は、この場合、詳しくは図示しないが、それぞれ蛇行状に形成している。
伝熱フィン16b,17bは、アルミニウムなどこれも伝熱性を有する材質から成っており、矩形の薄板状を成していて、多数をパイプ16a,17aの列の並び方向とは交差(この場合、直交)する方向に細かいピッチで並べて該パイプ16a,17aに一体化している。なお、このパイプ16a,17aに伝熱フィン16b,17bを一体化するについては、伝熱フィン16b,17bに形成した孔にパイプ16a,17aをそれぞれU字形の構成で挿通し、挿通後、その各パイプ16a,17aを拡径して伝熱フィン16b,17bに密接させ、その後に、パイプ16a,17aの各挿通先部分をU字形のべンド管継手で継ぐ手法を採っている。
そして、蒸発器16が、伝熱フィン16bをパイプ16aの入口16a1側の列E1と出口16a2側の列E2とに共通の各一体構成で有するのに対して、凝縮器17は、伝熱フィン17bを、パイプ17aの入口17a1側の列C1と出口17a2側の列C4、並びにその中間の列C2,C3の各間で分ける熱抵抗部35を有する構成としている。又、この場合、その熱抵抗部35は、伝熱フィン17bを完全に分断するものとしており、すなわち、パイプ17aの入口17a1側の列C1と出口17a2側の列C4、並びにその中間の列C2,C3で伝熱フィン17bを別々に有し、その各間は完全に分断した空隙となっている。
なお、蒸発器16と凝縮器17の伝熱フィン16b,17bの並びの両側端においては、伝熱フィン36を、凝縮器17のパイプ17aの全列C1〜C4及び蒸発器16全列E1,E2に共通の一体構成で有するものとして、それら蒸発器16と凝縮器17とを一体化している。
そして更に、その蒸発器16と凝縮器17の配置は、冷媒がそれぞれの入口16a1,17a1側から出口16a2,17a2側へ、前記通風路14(通風ダクト8)を通る空気の流れ(図1に矢印で示す)と対向して流れる配置としている。
次に、上記構成の洗濯乾燥機の作用を述べる。
まず、使用者により図示しない操作パネルが操作されて運転のコースが設定され、運転の開始が指示されると、洗濯乾燥機は、設定された運転のコースに応じた洗濯運転、乾燥運転、或いはその両運転を続けて行う洗濯乾燥運転を実行する。その1つとして、洗濯乾燥運転の実行が開始された場合には、洗濯行程、脱水行程、乾燥行程を順に実行する。
洗濯行程では、給水弁を開放させることにより水槽2内に給水した後、回転槽3を低速で正逆両方向に交互に回転させる動作が行われる。脱水行程では、排水弁6を開放させて水槽2内の水を排出した後、回転槽3を高速で一方向に回転させる動作が行われる。乾燥行程では、回転槽3を低速で正逆両方向に交互に回転させつつ、回転槽3内に温風を供給する動作が行われる。
回転槽3内に温風を供給する動作は、詳しくは、次のように行われる。すなわち、ダンパ30を、図2に実線で示すように、通風ダクト8の吸風口9を開放し、吐風路29を通風ダクト8から遮断するようにセットする。この状態で、循環用送風機12を駆動する。それにより、図2、図3に実線矢印で示すように、回転槽3内の空気が水槽2内から通風路14の還風ダクト10を経て通風ダクト8内に流入される。
又、このときには、ヒートポンプ20の圧縮機18を駆動する。これにより、ヒートポンプ20に封入した冷媒が圧縮機18により圧縮されて高温高圧の冷媒となり、その高温高圧の冷媒が凝縮器17のパイプ17aに入口17a1から流れて、該パイプ17a及び伝熱フィン17bを介し通風ダクト8内の空気と熱交換する。その結果、通風ダクト8内の空気が加熱され、反対に、凝縮器17のパイプ17a内の冷媒は温度が低下して液化される。この液化された冷媒が、次に、絞り器19を通って減圧された後、蒸発器16のパイプ16aに入口16a1から流入し、気化する。それにより、蒸発器16はパイプ16a及び伝熱フィン16bを介して通風ダクト8内の空気を冷却する。蒸発器16を通過した冷媒は圧縮機18に戻る。
これらにより、前記水槽2内から通風ダクト8内に流入した空気は、蒸発器16で冷却されて除湿され、その後に凝縮器17で加熱されて温風化される。そして、その温風が給風ダクト13を経て水槽2内に供給され、更に回転槽3内に供給される。
回転槽3内に供給された温風は洗濯物の水分を奪った後、水槽2内から還風ダクト10を経て通風ダクト8内に流入する。かくして、蒸発器16と凝縮器17を有する通風ダクト8と回転槽3との間を空気が循環することにより、回転槽3内の洗濯物が乾燥される。従って、このときに、水槽2と回転槽3は、内部が乾燥室として機能する。
さて、この乾燥行程中、凝縮器17では、パイプ17aを通る冷媒の温度が伝熱フィン17bに伝わり、この伝熱フィン17b及びパイプ17aに通風ダクト8内を通る空気が冷媒の流れと対向する流れで接触して上述のように加熱される。そのとき、流れる空気の上流側であるパイプ17aの出口17a2側では、冷媒が液化して温度を下げており、同部の伝熱フィン17bの温度も低い。
このため、従来のもののように、伝熱フィン17bがパイプ17aの入口17a1側の列C1から出口17a2側の列C4にかけて分けられず、全部が一体に設けられていると、中間部の伝熱フィン17bの熱が上述の温度の低い出口17a2側の伝熱フィン17bに奪われやすく、その結果、図4の(b)に示すように、中間部の伝熱フィン17bの温度も低くなる。このため、中間部における空気の加熱が効果的に行われなくなる。
一方、流れる空気の下流側であって且つ水槽2に戻る側である、パイプ17aの入口17a1側では、圧縮機18で圧縮されて出た高温の冷媒が流れるため、温度は圧縮機18からの冷媒の吐出温度に応じて例えば70〔℃〕などと高い。
しかしながら、従来のもののように、伝熱フィン17bがパイプ17aの入口17a1側の列C1から出口17a2側の列C4にかけて分けられず、全部が一体に設けられていると、上記パイプ17aの入口17a1側を流れる高温の冷媒の熱が、それより温度の低い中間部(温度的には飽和域であり、例えば60〔℃〕)の伝熱フィン17bに奪われやすく、その結果、図4の(b)に示すように、入口17a1側の伝熱フィンの温度が低くなる。このため、パイプ17aの入口17a1側(流れる空気の下流側であって且つ水槽2に戻る側)でも、通風ダクト8を通る空気が効果的に加熱されなくなる。
これらの結果、凝縮器17で加熱される空気の温度が低くなり、水槽2に戻る空気の温度が低くなる。
それに対して、本発明においては、凝縮器17の伝熱フィン17bを、パイプ17aの入口17a1側の列C1と、出口17a2側の列C4、並びにその中間の列C2,C3の各間で分ける熱抵抗部35を設けており、中間部の伝熱フィン17bの熱がそれより低温の出口17a2側の伝熱フィン17bに奪われること、並びにそれよりも流れる空気の下流側であって且つ水槽2に戻る側であるパイプ17aの入口17a1側を流れる高温の冷媒の熱がそれよりも低温の中間部の伝熱フィン17bに奪われることが、それらの間の熱抵抗部35の熱抵抗によって避けられる。それにより、図4の(a)に示すように、中間部の伝熱フィン17bの温度並びに入口17a1側の伝熱フィン17bの温度を従来のものより高くできて、その中間部及び入口17a1側での空気の加熱を効果的に行い得るようになり、水槽2に戻る空気温度を高めることができる。かくして、乾燥スピードを速くできるものであり、圧縮機18の出力を少なく抑える省エネルギー運転も乾燥スピードを遅くすることなく行うことができる。
加えて、上記構成の衣類乾燥機においては、上記熱抵抗部35を、凝縮器17の伝熱フィン17bを完全に分断するものとしており、それによって、中間部の伝熱フィン17bの熱が出口17a2側の伝熱フィン17bに奪われること、並びにパイプ17aの入口17a1側を流れる高温の冷媒の熱が中間部の伝熱フィン17bに奪われることをより確実に避けることができて、中間部の伝熱フィン17bの温度並びに入口17a1側の伝熱フィン17bの温度を従来のものより確実に高くできることにより、その中間部及び入口17a1側での空気の加熱もより効果的に行わしめ得、水槽2に戻る空気温度をより確実に高めることができる。かくして、乾燥スピードもより速くできるものであり、圧縮機18の出力を少なく抑える省エネルギー運転も乾燥スピードをより遅くすることなく行うことができる。
なお、特に上記構成の衣類乾燥機においては、如上の乾燥運転に代わって、冷風の吐出運転を行うこともできる。このときには、ダンパ30を、図2に二点鎖線で示すように、吐風路29を通風ダクト8に連通させ、通風ダクト8の吸風口9を閉塞するように切換える。この状態で、ヒートポンプ20の圧縮機18の作動を開始させると共に、シャッタ32を開放させ、吐出用送風機31を作動させる。
これらにより、図2に破線矢印で示すように、通風ダクト8外の空気が外気導入口33から通風ダクト8内に導入されて蒸発器16を通り冷却される。そして、その冷却された空気が吐風路29を通って機外の前方に吐出され、洗濯乾燥機が設置されたスペースの冷房を行う。
又、そのときには、散水器34に給水して、該散水器34から凝縮器17に散水することにより、該凝縮器17を冷却し、上記蒸発器16における導入外気の冷却が確実に行われるようにする。
以上に対して、図5ないし図9は本発明の第2ないし第6実施例(第2ないし第6の実施形態)を示すもので、それぞれ、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
[第2実施例]
図5に示す第2実施例においては、凝縮器17の熱抵抗部35を、パイプ17aの入口17a1側から出口17a2側の全列C1〜C4の各間で伝熱フィン17bを分けるものとしている。
このようにすることにより、凝縮器17の中間部の伝熱フィン17bにおいても、熱の伝達が避けられ、パイプ17aを流れる冷媒による温度の変化を避けることができる。又、この場合、熱抵抗部35が空隙であるものにおいては、伝熱フィン17bの枚数が増えることで、その風上側縁部に通風ダクト8を流れる空気が接触する回数が増え、その空気に伝熱フィン17bが熱を伝える回数が増える。これらにより、凝縮器17による空気の温度上昇が更に促進され、乾燥スピードを更に速くできる。又、それにより、圧縮機18の出力を少なく抑える省エネルギー運転も乾燥スピードを一段と遅くすることなく行うことができる。
更に、この場合、伝熱フィン17bをすべて同じ寸法にできることにより、製造性を良くすることができる。
[第3実施例]
図6に示す第3実施例においては、凝縮器17の出口17a2側の列C4のパイプ17aの径D4を、他の列C1〜C3のパイプ17aの径D1〜D3より小さくしている。
このようにすることにより、流れる空気の上流側のパイプ17aにおける冷媒の流動速度が増し、空気との熱交換が促進される。従って、それによっても、凝縮器17による空気の温度上昇が更に促進され、乾燥スピードを更に速くできると共に、圧縮機18の出力を少なく抑える省エネルギー運転も乾燥スピードを一段と遅くすることなく行うことができる。
なお、この場合、伝熱フィン17bの熱抵抗部35は、第1実施例どおりに、パイプ17aの入口17a1側の列C1と、出口17a2側の列C4、並びにその中間の列C2,C3の各間に設けているが、第2実施例のように、パイプ17aの入口17a1側から出口17a2側の全列C1〜C4の各間に設けるようにしても良い。
[第4実施例]
図7に示す第4実施例においては、凝縮器17の熱抵抗部35を、伝熱フィン17bを、上下の端部や中間部など複数個所の連なる部分41を残して分断するものとしている。
このようにすることにより、伝熱フィン17bが全列でつながり、その扱いを全列につき一枚ずつでできることにより、パイプ17aとの組み立てが容易となり、製造性を良くすることができる。
なお、この場合も、伝熱フィン17bの熱抵抗部35は、第1実施例どおりに、パイプ17aの入口17a1側の列C1と、出口17a2側の列C4、並びにその中間の列C2,C3の各間に設けているが、第2実施例のように、パイプ17aの入口17a1側から出口17a2側の全列C1〜C4の各間に設けるようにしても良い。
又、第3実施例のように、凝縮器17の出口側の列C4のパイプ17aの径を、他の列C1〜C3のパイプ17aの径より小さくしても良い。
[第5実施例]
図8に示す第5実施例においては、蒸発器16に、伝熱フィン16bをパイプ16aの列E1,E2の間で分ける熱抵抗部51を設けている。なお、この場合も、熱抵抗部51は、伝熱フィン16bを完全に分断するものとしており、すなわち、パイプ16aの列E1,E2で伝熱フィン16bを別々に有し、その各間は完全に分断した空隙としている。
このようにすることにより、蒸発器16の伝熱フィン16bにおいても、第2実施例の凝縮器17と同様の作用効果を得ることができる。
[第6実施例]
図9に示す第6実施例においては、蒸発器16の入口16a1側の列E1のパイプ16aの径d1を、他の列である出口16a2側の列E2のパイプ16aの径d2より小さくしている。
このようにすることにより、冷媒が液体の状態で豊富に流れる部分における冷媒の流動速度が増し、空気との熱交換が促進される。従って、それによっても、結果的に凝縮器17による空気の温度上昇が促進され、乾燥スピードを更に速くできると共に、圧縮機18の出力を少なく抑える省エネルギー運転も乾燥スピードを一段と遅くすることなく行うことができる。
なお、この場合も、伝熱フィン16bの熱抵抗部51は伝熱フィン17bを、連なる部分41を残して分断するものとしても良い。
又、この場合、凝縮器17は第3実施例の構成を採っているが、他の例の構成を採るようにしても良い。
又、全実施例を通じて、熱抵抗部35,51は、伝熱の抵抗となるものであれば良いもので、例えば前記空隙の部分にそれぞれ断熱材が装填されて構成されるものであっても良い。
又、衣類乾燥機全体としても、洗濯乾燥機に限られず、衣類乾燥機単体のものにも適用できるし、水槽や回転槽(乾燥室)も横軸配置に限られず、縦軸配置のものであっても良い。
そのほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
図面中、2は水槽(乾燥室)、3は回転槽(乾燥室)、14は通風路、15は空気循環装置、16は蒸発器、17は凝縮器、17aはパイプ、17a1は入口、17a2は出口、17bは伝熱フィン、C1〜C4はパイプの列、35は熱抵抗部、41は伝熱フィンの連なる部分を示す。

Claims (5)

  1. 乾燥室と、
    この乾燥室内の空気を、乾燥室外に設けた通風路を通して乾燥室内に戻す循環を行わしめる空気循環装置と、
    この空気循環装置の前記通風路に蒸発器と凝縮器とを配設して、それらと圧縮機及び絞り器を接続することにより、冷媒を圧縮機、凝縮器、絞り器、及び蒸発器を通して循環させる冷凍サイクルを構成したヒートポンプとを具備し、
    前記空気循環装置と前記ヒートポンプの運転により衣類の乾燥を行うものにおいて、
    前記凝縮器は、伝熱性を有して冷媒を通すパイプが入口側から出口側にかけて複数列に形成されると共に、多数の伝熱フィンがそのパイプの列の並び方向とは交差する方向に並べて該パイプに一体化して構成され、冷媒が前記入口側から出口側へ、前記通風路を通る空気の流れと対向して流れるように配置されるものであり、
    この凝縮器の前記伝熱フィンを少なくとも、前記パイプの入口側の列と、出口側の列、並びにその中間の列の各間で分ける熱抵抗部を設けたことを特徴とする衣類乾燥機。
  2. 熱抵抗部は、凝縮器の伝熱フィンを完全に分断するものであることを特徴とする請求項1記載の衣類乾燥機。
  3. 熱抵抗部は、凝縮器の伝熱フィンをパイプの入口側から出口側の全列の各間で分けるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の衣類乾燥機。
  4. 凝縮器の出口側の列のパイプの径を他の列のパイプの径より小さくしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の衣類乾燥機。
  5. 熱抵抗部は、凝縮器の伝熱フィンを、連なる部分を残して分断するものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の衣類乾燥機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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