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JP2011091324A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体装置の微細化に対応し、さらに、finの高さを精密に制御することが可能なfinFETを含む半導体装置を提供する。
【解決手段】基体上に形成されているフィン11と、フィン11を構成する複数の半導体層14,16と、複数の半導体層14,16間に介在する絶縁層15と、フィン11を覆うゲート電極12とを備える半導体装置10を構成する。さらに、このゲート電極12と接する複数の半導体層14,16の側壁部分にチャネル領域が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィン型構造を有する半導体装置、及び、フィン型構造を有する半導体装置の製造方法に係わる。
半導体装置は、ムーアの法則に従って18〜24ヶ月ごとに集積度が倍になっていた。しかし、90nmノード付近からゲート・トンネル・リーク電流が無視できなくなり、MOSFETのゲート酸化膜の薄膜化がほとんど止まっている。また、短チャネル効果の制御が困難になり、ゲート長の微細化も緩やかになっている。この結果、ゲート酸化膜厚や、ゲート長以外のパラメータを微細化しても、MOSFET自信の性能が向上し難くなっている。
90nmノード以降、DSL(Dual Stress Liner)や、embedded SiGといった機械的ストレスを利用した移動度向上エンジニアリングが行われてきた。製造的に考えられる機械的ストレス技術は、45nmノードまでにほぼ採用されている。45nmノード以降は、High−K,Metal−Gate(HKMG)といったゲート酸化膜の誘電率を高めることにより、見かけ上のゲート酸化膜のスケーリングが進んでいる。
上記HKMGの次の技術として、22nm以降向けにfin電界効果トランジスタ(finFET)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、MOSFETの性能を向上させているというよりも、微細化に耐えうる半導体装置構造として期待されている。つまり、半導体の微細化に適したMOSFET構造の提案であり、MOSFET性能を飛躍的に向上させる手法は、未だに提案されていない。
従来のfinFETの構造の一例を図27に示す。
半導体基体上に突出したフィン状の半導体層131と、このフィン状の半導体層131の上部に絶縁層132とが形成されている。そして、フィン状の半導体層131の一方の側面から対向する他方の側面までを覆うように、コ字状のゲート電極133が形成されている。図27では、2個のp−MOS型fin電界効果トランジスタ(pFET)134と、1個のn−MOS型fin電界効果トランジスタ(nFET)135とからなるフィン状の半導体層を示している。
このような構造によりfinFET130が形成されている。
しかし、上述の構成のfinFET130では、通常pFET134の駆動電力の方が低く、nFET135とpFET134でバランスを取るためには、フィンの本数で駆動電流を調整しなければならない。これはfinFET130のゲート長が離散値であり、ベータレシオ(NP比)が重要な回路では問題となる。また、リーク電流に対する懸念も指摘されている。
例えば、図28に、nFETとpFETの駆動電流を揃える場合のfinFETの構成例を示す。NとPの電流比が1.5であれば、図28のように、nFETを備えるfinFET137を2個、pFETを備えるfinFET136を3個とすることで、駆動電流を調整することができる。
また、上述の問題を解決する方法として、直接的若しくは間接的にフィンの高さを複数形成することが提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6参照)。
また、上述の複数のフィンの高さを作る構成の半導体装置では、複数種類の高さのfinFETを形成するための種々の製造方法が提案されている。例えば、finを形成するための半導体層に段差を設け、この段差が設けられた半導体層をfinに加工することにより、高さの異なるfinFETを形成している(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献6参照)。また、同じ高さのfinを形成した後、所定の高さまでfinをエッチングすることにより、高さの異なるfinFETを形成している(例えば、特許文献1参照)。
また、finの物理高さを変えずに、ゲルマニウムを含む化学注入種注入することによりfinの底部を非活性状態とした、化学注入種を含むfinと、化学種を含まないfinとを形成することが提案されている。この方法では、注入化学種の深さを調節することにより、注入されたfin中の半導体finの垂直寸法を調整することができる(例えば、特許文献5参照)。
米国特許第6413802号明細書 特開2007−149942号公報 特開2008−124423号公報 特開2008−141177号公報 特表2007−535153号公報 特開2005−251873号公報
しかしながら、図27に示す上述のfinFETの構成では、従来の半導体物理レイアウトに従い、VddとGNDのM1間距離で高さの決まるセルの中に、pタイプとnタイプの半導体装置を形成する必要がある。このため、pFETとnFETのフィンを少なくとも1つずつ形成するため、合計2つ以上のフィンが必要となる。このように、フィンの必要数により、半導体装置の微細化の妨げになる。
また、上述の直接的若しくは間接的にフィンの高さを複数形成する半導体装置では、フィンの高さを精密に制御することが難しい。
上述した問題の解決のため、本発明においては、半導体装置の微細化に対応し、さらに、finの高さを精密に制御することが可能なfinFETを含む半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供するものである。
本発明の半導体装置は、基体上に形成されているフィンと、フィンを構成する複数の半導体層と、複数の半導体層間に介在する絶縁層と、フィンを覆うゲート電極と、を備えて構成される。そして、ゲート電極と接する複数の半導体層の側壁部分にチャネル領域が形成される。
本発明の半導体装置に製造方法は、基体上に絶縁層と半導体層とを積層させて積層基体を形成する工程を有する。そして、積層されている半導体層及び絶縁層とをフィン状に加工する工程と、フィン状の半導体層及び絶縁層を覆うゲート絶縁膜を形成する工程と、ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程とを有する。
本発明の半導体装置及び本発明の半導体装置の製造方法係る半導体装置によれば、フィン内に複数の半導体層が形成されるため、従来複数のフィンにより形成されていた複数の半導体装置を、1つのフィンにより形成することができる。
また、積層する半導体層の間に絶縁層を介在させることにより、この絶縁層がエッチングストッパとなり、フィン内に積層している複数の半導体層の高さを精密に制御することができる。
本発明によれば、複数の半導体装置を、1つのフィンにより形成することにより半導体装置の微細化が可能である。また、絶縁層をエッチングストッパとすることにより、積層する半導体層のそれぞれの高さを精密に制御して製造することができる。
本発明の半導体装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の半導体装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の半導体装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の半導体装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の半導体装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。 Aは、本発明の半導体装置を用いたインバータ回路の構成図である。Bは、従来の半導体装置を用いたインバータ回路の構成図である。 Aは、本発明の半導体装置を用いたNAND回路の構成図である。Bは、従来の半導体装置を用いたNAND回路の構成図である。 A及びBは、本発明の半導体装置の実施の形態の構成を示す図である。 Aは、本発明の半導体装置を用いたSRAMの構成図である。Bは、従来の半導体装置を用いたSRAMの構成図である。 本発明の半導体装置の第2の実施の形態の構成を示す図である。 A〜Cは、finFETのゲート長の選択可能な離散値を示す図である。 A〜Cは、finFETのゲート長の選択可能な離散値を示す図である。 本発明の半導体装置の第3の実施の形態の構成を示す図である。 A〜Cは、スマートカット法を用いた積層基体の製造工程図である。 D〜Gは、スマートカット法を用いた積層基体の製造工程図である。 A〜Eは、横方向固相成長法を用いた積層基体の製造工程図である。 A〜Dは、本発明の半導体装置の第1の実施の形態の製造工程図である。 E〜Hは、本発明の半導体装置の第1の実施の形態の製造工程図である。 I,Jは、本発明の半導体装置の第1の実施の形態の製造工程図である。 K〜Mは、本発明の半導体装置の第1の実施の形態の製造工程図である。 N〜Oは、本発明の半導体装置の第1の実施の形態の製造工程図である。 P〜Rは、本発明の半導体装置の第1の実施の形態の製造工程図である。 本発明の半導体装置の第2の実施の形態の製造工程図である。 本発明の半導体装置の第2の実施の形態の製造工程図である。 本発明の半導体装置の第2の実施の形態の製造工程図である。 Aは、ゲート電極の仕事関数とチャネルの不純物との関係について説明するためのfinFETの平面図である。Bは、ゲート電極の仕事関数とチャネルの不純物との関係について説明するためのfinFETの断面図である。 従来の半導体装置の概略構成図である。 従来の半導体装置の概略構成図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.半導体装置の第1の実施の形態
2.半導体装置の第2の実施の形態
3.半導体装置の第3の実施の形態
4.半導体装置の製造方法
〈1.半導体装置の第1の実施の形態〉
[半導体装置の概略構成]
以下本発明の半導体装置の具体的な実施の形態について説明する。
図1に、本実施の形態のfin型構造を有する半導体装置の斜視図を示す。
図1に示すように、図示しない基体上に、起立した薄い半導体層(フィン)11のチャネル領域をゲート電極12で覆い、チャネル領域の左右両側面からゲート電極12で挟み込む構成のフィン型の電界効果トランジスタ(finFET)10が形成されている。
例えば、シリコン基板上に起立した薄い半導体層(フィン)11が形成されている。このフィン11は、第1導電型、例えばp型の第1半導体層14と、第2導電型、例えばn型の第2半導体層16とが積層された構造を有している。
フィン11は、第2半導体層16上に絶縁層15が形成され、この絶縁層15上に異なるチャネルタイプの異なる第1半導体層14が形成されている。また、フィン13の最上層には、絶縁層13が形成されている。
このように、finFET10のフィン11は、絶縁層13と、積層された複数の半導体層とにより構成されている。
また、上述のフィン11を覆って、ゲート電極12が形成されている。
ゲート電極12は、フィン11の第1半導体層14及び第2半導体層16のチャネル領域を、一方の側面から対向する他方の側面までを覆うように、コ字状に形成されている。
ゲート電極12には、ミッドギャップの仕事関数の材料を用いることが好ましい。これを用いることにより、np対称の閾値電圧の設定が可能である。
以上の構成により、p−MOS型fin電界効果トランジスタ(pFET)17と、n−MOS型fin電界効果トランジスタ(nFET)18とを、1つのフィンで形成することができる。つまり、1つのfinFETを形成することで、2種類の異なるトランジスタ特性を有するfinFETを形成することができる。
このように、絶縁層を介して複数の半導体層を形成することにより、1つのフィンに複数種類のfinFETを形成することができる。
このように、1つのフィン内に2種類のfinFETを形成することにより、従来の半導体装置においてN型半導体とP型半導体との組み合わせにより形成されていた回路要素において、その多くの場合に、面積をおよそ半分にすることができる。このため、上記構成の本実施の形態のfinFETを用いることにより、半導体装置の微細化が可能になる。特に、22nmノード以降、MOSFET性能が飛躍的に伸びないという問題に対して、上記構成のfinFETを形成してMOSFETのより積極的な微細化を達成することにより、この問題を解決することができる。
また、上記のfinFET10において、pFET17の高さと、nFET18の高さを任意に設定することにより、トランジスタのゲート長を任意に設定することができる。例えば、pFET17の高さとnFET18の高さを2:1に設定する。このように設定することで、finFET10において、pFET17のゲート長を、nFET18のゲート長の2倍にすることができる。
上述のように、finFET10内において、pFET及びnFETの高さを任意の比率で形成することにより、設計者がfinFETのゲート長を任意に選択することができる。特に、絶縁層により上層と下層とを分離することにより、finFETの高さを正確に制御することができ、finFETのゲート長を正確に形成することができる。
なお、本実施の形態の説明において、フィン、半導体層及び絶縁層の高さとは、半導体基体の表面から半導体基体に垂直な方向に測定された各構成部位の寸法を示す。例えば、フィンの高さとは、半導体基体上面に形成されているフィン底部からフィンの上面へ測定される寸法である。
なお、上述のfinFETにおいて、絶縁層を介してpFET同士を積層してもよく、また、絶縁層を介してnFET同士を積層してもよい。また、半導体層を3層以上積層することもできる。この場合にも、例え場半導体層を3層積層以上する場合には、pFET及びnFETを自由に組み合わせて形成することができる。また、半導体層を3層積層以上する場合にも、半導体層同士の間に絶縁層を介在させて半導体層を積層する。
[finFETへのビアコンタクトの形成例]
次に、上述の実施の形態のfinFET10において、pFET17及びnFET18のビアコンタクトの形成について説明する。
上述のfinFET10において、pFET17及びnFET18のソース・ドレインに、ビアコンタクトを形成することで、半導体装置の図示しない配線等に接続される。
finFET10では、絶縁層15を介して積層されているに、それぞれビアコンタクトを形成する。つまり、ビアコンタクトを形成する高さ方向の位置を変えることで、finFET10のうち、使用する半導体層を第1半導体層14及び第2半導体層16から選択することができる。
また、finFET10のコンタクトを形成するフィンの長さ方向の位置、つまりpFET17又はnFET18のソース・ドレインにおいて形成するビアコンタクトの間隔を変更することで、トランジスタのチャネル長を選択することができる。
finFET10において、上層のpFET17にのみコンタクトを形成したい場合には、図2に示すように、finFET10の上部から、第1半導体層14に接続する位置まで、ビアコンタクト19を形成する。
この構成により、finFET10において、nFET18を駆動させずに、pFET17のみを駆動することができる。
また、finFET10において、pFET17とnFET18とを接続したい場合には、図3に示すように、finFET10の上部から、第2半導体層16に接続する位置まで、ビアコンタクト19を形成する。このとき、ビアコンタクト19は、フィンの表面を覆うように、半導体層のソース・ドレインの表面上に形成されている。
この構成により、finFET10において、nFET18とpFET17と接続して駆動することができる。
また、finFET10の下層に形成されているnFET18のみにコンタクトを形成したい場合には、図4に示すように、下層の第2半導体層18及び絶縁層15を、上層の第1半導体層14よりも、ゲート電極12から延長して形成する。そして、この延在させた部分の第2半導体層16に、ビアコンタクト19を接続する。このような構成とすることにより、finFET10において、下層のnFET18のみを駆動することができる。
また、finFET10の下層に形成されているnFET18のみにコンタクトを形成する場合において、図5に示すように、延在させた第2半導体層16上に絶縁層20を形成してもよい。絶縁層20は、延在させた第2半導体層16及び絶縁層15上に、第1半導体層14及び絶縁層13と同じ高さまで形成されている。そして、絶縁層20上から第2半導体層18に接続するビアコンタクト19を形成することにより、nFET18へのコンタクトが形成されている。
上述のように、pFET17とnFET18とが積層された構成のfinFET10においても、フィン11を構成する積層された半導体層へのビアコンタクト19の接続の仕方を変えることで、任意の駆動方法を選択することができる。
例えば、pFET17、又は、nFET18をそれぞれ単独で駆動することができる。また、pFET17とnFET18を接続して駆動することができる。
そして、ゲート電極12と、上記のビアコンタクトの接続の仕方とを組み合わせることにより、上述の本実施の形態のfinFET10において、回路機能を付与することができる。
[finFETを用いた半導体装置の実施例1:インバータ回路]
次に、上述のfinFETを用いて回路を構成した半導体装置の実施の形態について説明する。
上述の本実施の形態のfinFETを用いて形成した、インバータ回路の構成例の上面図を図6Aに示す。また、比較のため従来のMOSFETを用いた場合のインバータ回路の構成例の上面図を図6Bに示す。
図6Aに示す本実施の形態のインバータの例では、ゲート電極G1、電源電圧(VDD)25、グランド(GND)26、及び、finFETにおいて、pFET17とnFET18とを接続するコンタクト(NP接続)24を備える。
図6Aに示すfinFETは、図1に示す半導体装置と同様に、上層にpFET17が形成され、絶縁層を介して下層にnFET18が形成されている。そして、下層のnFET18の一方の端部は、図4及び図5に示すfinFETの構成にように、pFET17よりも延長して形成されている。
NP接続24は、上述の図3に示すように、積層された第1半導体層と第2半導体層とに接続して形成されたビアコンタクトであり、このコンタクトによりfinFET内で積層されているpFET17とnFET18とを接続している。
ゲート電極G1は、上述の図1に示す構成のように、pFET17およびnFET18のチャネル領域を覆って形成されている。
VDD25は、上述の図2に示すように、フィンの上層に形成されているpFET17にのみ接続するビアコンタクトである。
pFET17から延在されたnFET18には、上述の図4又は図5に示す構成のnFET18のみに接続するビアコンタクトによりGND26が接続されている。
従来構造のインバータは、図6Bに示すようにpMOS領域27とnMOS領域28とからなる。また、pMOS領域27とnMOS領域28とに共通のゲート電極G1が設けられている。そして、pMOS領域27のソースにVDDが接続されている。さらに、pMOS領域27のドレインと、nMOS領域28のソースとにコンタクトによるNP接続が設けられている。そして、nMOS領域28のドレインがGNDに接続されている。
本実施の形態のfinFETを用いることにより、1つのfinFETを形成するための面積でインバータを構成することができる。これに対し、上記のように、従来構造インバータでは、基体上にpMOSを形成するための領域とnMOS形成するための領域が必要となる。
従って、本実施の形態のfinFETにおいて、ゲート電極とpFET及びnFETに接続するコンタクトと組み合わせることにより、インバータ回路を形成するための面積を、finFET1つ分に集約することができる。このため、本実施の形態のfinFETを用いることにより半導体装置の微細化が可能となる。
[finFETを用いた半導体装置の実施例2:NAND回路]
次に、本実施の形態のfinFETを用いたNAND回路の実施の形態について説明する。
上述の本実施の形態のfinFETを用いて形成したNAND回路の構成例の上面図を図7Aに示す。また、比較のため従来のMOSFETを用いた場合のNAND回路の構成例の上面図を図7Bに示す。
図7Aに示す本実施の形態のNAND回路の例では、ゲート電極G1,G2、電源電圧(VDD)25、グランド(GND)26、及び、finFETにおいて、pFET17とnFET18とを接続するコンタクト(NP接続)24を備える。
図7Aに示すfinFETは、図1に示す半導体装置と同様に、上層にpFET17が形成され、絶縁層を介して下層にnFET18が形成されている。そして、下層のnFET18の一方の端部は、図4及び図5に示すfinFETの構成にように、pFET17よりも延長して形成されている。
NP接続24は、上述の図3に示すように、積層された第1半導体層と第2半導体層とに接続して形成されたビアコンタクトであり、このコンタクトによりfinFET内で積層されているpFET17とnFET18とを接続している。
ゲート電極G1、及び、pFET17とnFET18とが積層している領域のゲート電極G2は、上述の図1に示す構成のように、finFETのチャネル領域を覆って形成されている。
また、nFET18のみが延在されている側のゲート電極G2は、図8A,Bに示すように、nFET18と、nFET18上に形成されている絶縁層31A,31Bからなるフィンのチャネル領域を覆って形成されている。図8Aでは、nFET18上に形成されている絶縁層31Aが、nFET18上に形成されるpFET及び絶縁層の高さと、同じ高さまで形成されている。つまり、図5に示すfinFETの絶縁層20と同様に形成されている。そして、この絶縁層31Aを覆ってゲート電極33が形成されている。
また、図8Bでは、絶縁層31Bが、nFET18とpFET17とに介在する絶縁層の厚さのまま形成されている。つまり、図4に示すfinFETの絶縁層15と同様に形成されている。そして、この絶縁層31Bを覆ってゲート電極33が形成されている。
pFET17の両端には、上述の図2に示すように、フィンの上層に形成されているpFET17にのみ接続するビアコンタクトによるVDD25が形成されている。また、pFET17から延在されたnFET18の端部には、上述の図4又は図5に示す構成のnFET18のみに接続するビアコンタクトによりGND26が接続されている。
従来構造のNAND回路は、図7Bに示すようにpMOS領域29とnMOS領域30とから構成されている。また、pMOS領域29とnMOS領域30とに共通のゲート電極G1,G2が設けられている。そして、pMOS領域29のソースにVDDが接続されている。さらに、pMOS領域27と、nMOS領域28とに配線によるNP接続が設けられている。
本実施の形態のfinFETを用いることにより、1つのfinFETを形成するための面積でNAND回路を構成することができる。これに対し、上記のように、従来構造のNAND回路では、基体上にpMOSを形成するための領域とnMOS形成するための領域が必要となる。
従って、本実施の形態のfinFETにおいて、ゲート電極とpFET及びnFETに接続するコンタクトと組み合わせることにより、NAND回路を形成するための面積を、finFET1つ分に集約することができる。このため、本実施の形態のfinFETを用いることにより半導体装置の微細化が可能となる。
[finFETを用いた半導体装置の実施例3:SRAM]
次に、本実施の形態のfinFETを用いたSRAMの実施の形態について説明する。
上述の本実施の形態のfinFETを用いて形成したSRAMの構成例の上面図を図9Aに示す。また、比較のため従来のMOSFETを用いた場合のSRAMの構成例の上面図を図9Bに示す。
まず、図9Bに示す従来のSRAMの構成について説明する。
図9Bに示すSRAMは、従来のプレーナ型MOSFETを利用する6トランジスタSRAM構造体である。
図9Bに示すSRAMは、図示しない半導体基体の表面に形成されている半導体領域34、半導体基体基体上に形成されているゲート電極35、及び、配線36を備える。また、pMOS領域37を挟んでnMOS領域38及びnMOS領域39が形成されている。そして、pMOS領域37には、pFET40とpFET41の2つのトランジスタが形成されている。さらに、nMOS領域38にnFET42とnFET43、nMOS領域39に、nFET44とnFET45の4つのトランジスタが形成されている。
図9Aに示す本実施の形態のSRAMの例では、ゲート電極48,49、電源電圧(VDD)25、グランド(GND)26、ビットライン(BL)32、及び、finFETにおいて、pFET17とnFET18とを接続するコンタクト(NP接続)24を備える。
図9Aに示す本実施の形態のfinFETを用いて構成するSRAMは、図1に示す半導体装置と同様の構成のfinFET46及びfinFET47を形成し、それぞれをビアコンタクト及びゲート電極で接続することにより構成されている。
finFET46及びfinFET47は、図1に示す半導体装置と同様に、上層にpFET17が形成され、絶縁層を介して下層にnFET18が形成されている。そして、finFET46及びfinFET47において、下層のnFET18の両端が、図4及び図5に示すfinFETの構成にように、pFET17よりも延長して形成されている。
pFET17の一方の端部にはNP接続24が形成され、他方の端部にはVDD25が形成されている。
NP接続24は、上述の図3に示すように、積層された第1半導体層と第2半導体層とに接続して形成されたビアコンタクトであり、このコンタクトによりfinFET内で積層されているpFET17とnFET18とを接続している。
また、ゲート電極48は、上述の図1に示す構成のように、finFETのチャネル領域を覆って形成されている。
そして、finFET46のゲート電極48とfinFET47のNP接続24とが接続して形成され、finFET47のゲート電極48とfinFET46のNP接続24とが接続して形成されている。
また、pFET17に形成されているVDD25は、上述の図2に示すように、フィンの上層に形成されているpFET17にのみ接続するビアコンタクトにより形成されている。
pFET17から延在されたnFET18において、pFET17のVDD25が形成されている側の端部には、上述の図4又は図5に示す構成のnFET18のみに接続するビアコンタクトによりGND26が接続されている。また、pFET17から延在されたnFET18において、NP接続24が形成されている側の端部には、ゲート電極49と、BL32が形成されている。
nFET18のみが延在されている部分のゲート電極49は、図8A,Bに示すように、nFET18と、nFET18上に形成されている絶縁層31A,31BとからなるfinFETのチャネル領域を覆って形成されている。また、nFET18に形成されているBL32は、上述の図4又は図5に示す構成のnFET18のみに接続するビアコンタクトにより形成されている。
本実施の形態のfinFETを用いてSRAMを構成することにより、基体上で使用する面積をfinFET2つの面積まで集約することができる。これに対し、上記のように、従来構造のSRAMでは、基体上にpMOSを形成するための領域とnMOS形成するための領域が必要であり、特に6つのpFET又はnFETを形成する領域が必要であった。
従って、本実施の形態のfinFETにおいて、ゲート電極とpFET及びnFETに接続するコンタクトとを組み合わせることにより、SRAMの半導体形成面積を小面積にすることができる。このため、本実施の形態のfinFETを用いることにより、半導体装置を形成するために必要な面積を小さくすることが可能であり、半導体装置の微細化が可能となる。
〈2.半導体装置の第2の実施の形態〉
上述の第1の実施の形態では、1つのフィンに、pFETとnFETとを形成した場合について説明している。本実施の形態のfinFETの構成では、組み合わせる半導体の種類は同じ導電型の半導体層を形成してもよい。
図10に、同じチャネルタイプのトランジスタを積層した構成のfinFETの斜視図を示す。
図10に示すfinFET50は、図示しない基体上に、起立した薄い半導体層(フィン)51,52,53が形成されている。そして、フィン51,52,53のチャネル領域を覆い、チャネル領域の左右両側面から挟み込む構成のゲート電極54が形成されている。
フィン51及びフィン52は、上層の半導体層56,60と下層の半導体層58,62とが絶縁層57,61を介して積層された構成を有する。また、フィン51及びフィン52では、絶縁層57,61を介して積層されている半導体層は、第1導電型又は第2導電型の半導体層である。下層の半導体層58,62に第1導電型の半導体層が形成されている場合には、上層の半導体層56,60も同じく第1導電型の半導体層が形成される。また、下層の半導体層58,62に第2導電型の半導体層が形成されている場合には、上層の半導体層56,60にも同様に第2導電型の半導体層が形成される。さらに、上層の半導体層56,60上に絶縁層59が形成されている。
また、下層の半導体層58,62は、上層の半導体層56,60に比べて、半導体層の高さを小さく形成されている。例えば、フィン51,52内の半導体層全体の高さに対して、上層の半導体層56,60を2/3の高さで形成し、下層の半導体層58,62を1/3も高さで形成する。なお、この上層の半導体層の高さと、下層の半導体層の高さの比は、任意に設定することができる。例えば、下層の半導体層を上層の半導体層の1/3で形成することも可能であり、また、さらに下層の半導体層と上層の半導体層とを他の比率で形成することも可能である。このとき、上層の半導体層の高さよりも、下層の半導体層の高さを小さくすることが好ましい。
また、フィン53は、第1導電型又は第2導電型の半導体層64と、半導体層64上に形成された絶縁層63とから構成されている。半導体層64は、上述のフィン51及びフィン52に形成されている上層の半導体層56,60や、下層の半導体層58,62と同じチャネルタイプに形成されている。
フィン53に形成されている半導体層64の高さは、上述のフィン51及びフィン52の下層の半導体層58,62と同じ高さに形成されている。そして、この半導体層64上に絶縁層63を形成することにより、フィン53の高さを、フィン51及びフィン52と同じ高さに形成している。絶縁層64は、フィン51及びフィン52において、上層の絶縁層55,59から、半導体層に介在する絶縁層57,61までと同じ高さに形成されている。
一般的に、finFETではフィンに形成された半導体層においてゲート電極と接する側面部分の長さが、ゲート長となる。このため、上述のように、絶縁層を介して高さの異なる半導体層を積層することにより、選択できるゲート長の数が増加する。
従来のように、フィンと同じ高さのトランジスタが形成されている場合には、ゲート長は、フィンの高さにより決まるため、ゲート長をフィンの数で制御する必要がある。このため、トランジスタの強さを設定するために、設計者が選択できるゲート長が離散化されて、離散値の数が少ない。
これに対し、上述の本実施の形態のfinFETでは、フィン内に絶縁層を介して高さの異なる半導体層が形成され、また、半導体層の高さが異なるフィンが形成されている。このように、半導体層の高さが2種類以上あるため、フィンの数だけでなく、半導体層の高さが異なるフィンを選択することができる。従って、設計者が選択できるゲート長の離散値の数を従来のfinFETよりも2倍以上に増加する。
フィンを3つ形成した場合に、上述の異なる高さの半導体層を有するフィンを備えるfinFETのゲート長の選択可能な離散値について図11に示す。
図11Aは、3つのフィンの内、1つのフィンに高さが1/3の半導体層を形成した場合についての、選択可能なゲート長を表す。また、図11Bは、3つのフィンの内、1つのフィンに高さが1/2の半導体層を形成した場合についての、選択可能なゲート長を表している。そして、比較のため、図11Cに、従来構造の3つのフィンに同じ高さの半導体層を形成した場合に選択可能なゲート長を表している。
図11Aに示すように、1つのフィンに1/3の高さの半導体層を形成した場合には、ゲート長に選択可能な離散値が、0.3,0.6,1,1.3,1.6,2,2.3及び3の8種類となる。
また、図11Bに示すように、1つのフィンに1/2の高さの半導体層を形成した場合には、ゲート長に選択可能な離散値が、0.5,1,1.5,2,2.5及び3の6種類となる。
これに対して、図11Cに示すように従来のフィンでは、1,2及び3の3種類となる。
このように、半導体層の高さの異なるフィンを形成することにより、ゲート長の離散値の数が、従来のfinFETよりも2倍以上に増加させることができる。
また、フィンを2つ形成した場合に、上述の異なる高さの半導体層を有するフィンを備えるfinFETのゲート長の選択可能な離散値について図12に示す。
図12Aは、2つのフィンの内、1つのフィンに高さが1/3の半導体層を形成した場合についての、選択可能なゲート長を表す。また、図12Bは、2つのフィンの内、1つのフィンに高さが1/2の半導体層を形成した場合についての、選択可能なゲート長を表している。そして、比較のため、図12Cに、従来構造の2つのフィンに同じ高さの半導体層を形成した場合に選択可能なゲート長を表している。
図12Aに示すように、1つのフィンに1/3の高さの半導体層を形成した場合には、ゲート長に選択可能な離散値が、0.3,0.6,1,1.3及び2の5種類となる。
また、図12Bに示すように、1つのフィンに1/2の高さの半導体層を形成した場合には、ゲート長に選択可能な離散値が、0.5,1,1.5及び2の4種類となる。
これに対して、図12Cに示すように従来のフィンでは、1及び2の2種類となる。
このように、フィンの数を2つにした場合にも、半導体層の高さの異なるフィンを形成することにより、ゲート長の離散値の数を従来のfinFETよりも2倍以上に増加させることができる。
〈3.半導体装置の第3の実施の形態〉
次に、上述の第2の実施の形態のfinFETと同様に、ゲート長の離散値の数を従来のfinFETよりも多くすることができる構造のfinFETを図13に示す。
図13に示すfinFET70は、図示しない基体上に、起立した薄い半導体層(フィン)71,72,73が形成されている。そして、フィン71,72,73のチャネル領域を覆い、チャネル領域の左右両側面から挟み込む構成のゲート電極74が形成されている。
フィン71及びフィン72は、上層の半導体層76,80と下層の半導体層78,82とが絶縁層77,81を介して積層された構成を有する。また、フィン71及びフィン72では、絶縁層77,81を介して積層されている半導体層は、第1導電型又は第2導電型の半導体層であり、下層の半導体層78,82と上層の半導体層76,80とには同じ導電型の半導体層が形成される。さらに、上層の半導体層76,80上に絶縁層75,79が形成されている。
また、下層の半導体層78,82は、上層の半導体層76,80に比べて、半導体層の高さを小さく形成されている。例えば、上層の半導体層76,80に対して下層の半導体層78,82が半分の高さで形成されている。
また、フィン73は、上層の半導体層84と、下層の半導体層86とが絶縁層85を介して積層されている。また、フィン73では、絶縁層85を介して積層されている半導体層は、第1導電型又は第2導電型の半導体層であり、下層の半導体層86に第1導電型の半導体層が形成されている場合には、上層の半導体層84も同じく第1導電型の半導体層が形成される。
また、下層の半導体層86に第2導電型の半導体層が形成されている場合には、上層の半導体層84にも同様に第2導電型の半導体層が形成される。さらに、上層の半導体層84上に絶縁層83が形成されている。
また、フィン73では上層の半導体層84にドープされている不純物の濃度が、下層の半導体層86、及び、フィン71,72に形成されている半導体層76,78,80,82に比べて充分に高く構成されている。フィン73の上層の半導体層84において、不純物濃度を他の半導体層よりも充分に高くすることにより、半導体層84にからなるトランジスタの閾値電圧(Vth)を他の半導体層からなるトランジスタのVthよりも充分に高くする。
なお、フィン73の下層の半導体層86、及び、フィン71,72に形成されている半導体層76,78,80,82は、同じ濃度で不純物がドープされているか、或いは、不純物がドープされていない構成である。
上述のように、フィン73の上層の半導体層84のVthを高めて電流駆動力を低下させることにより、駆動する半導体層を選択することが可能となる。
つまり、finFET70を駆動する際、ゲート電極74に、不純物濃度が高い半導体層84のVth以下の電圧を加えると、下層の半導体層86からなるトランジスタは駆動するが、不純物濃度が高い半導体層84からなるトランジスタが駆動しない。このため、finFET70の駆動に半導体層84のVth以下の電圧を用いることにより、実質的にフィン73のゲート長を、下層の半導体層86の高さに限定することができる。この結果、下層の半導体層86のみによるゲート長を、フィン73のゲート長とすることができる。従って、フィン71及びフィン72に対してゲート長の異なるフィン73を形成することができ、ゲート長の異なるトランジスタを備えたfinFETを形成することができる。
上述の第2の実施の形態が半導体層を形成する高さを変更することにより、直接的にゲート長を変更する構成である。これに対し、第3の実施の形態では、フィン内の半導体層を形成する高さを変えずに、不純物のドープによって一部の半導体層の閾値電圧を変更することで間接的にゲート長を変更することができる。
ゲート長が異なるトランジスタを備えることにより、上述の第2の実施の形態のfinFETと同様に、ゲート長の離散値の数を従来のfinFETよりも2倍以上に増加させることができる。
〈4.半導体装置の製造方法〉
次に、上述の実施の形態のfinFETの製造方法について説明する。上述の実施の形態のfinFETは、基体上に半導体層と絶縁層とが積層した積層基体を用いて製造する。
このため、finFETの製造方法の説明に先がけて積層基体の製造方法の例について説明する、積層基体の製造方法のとしては、下記のスマートカット法や横方向固相成長法を用いて製造する。なお、finFETの製造に用いる積層基体の製造方法はこれらの方法に限られるものではなく、その他の方法で製造した積層基体を用いることもできる。
[積層基体の製造方法1:スマートカット法]
まず、スマートカット法を用いた積層基体の製造方法について図面を用いて説明する。
図14Aに示すように、シリコン等の半導体材料からなるボンド基体90を用意する。そして、図14Bに示すように、熱酸化法により、ボンド基体90の表面に絶縁層91を形成する。
次に、図14Cに示すように、酸化膜等による絶縁層91を形成したボンド基体90に、水素イオン93注入する。水素イオン93の注入により、ボンド基体90内に微小な空洞(micro cavity)を形成する。水素イオン93を注入する位置を制御することにより、空洞を形成する位置、特に絶縁層91からのボンド基板の厚さ方向の位置を制御する。
次に、図15Dに示すように、水素イオン93を注入したボンド基体90を裏返し、絶縁層91が形成されている面を、シリコン等の半導体材料からなる支持基体92に貼り合わせる。
そして、図15Eに示すように、ボンド基体90を支持基体92に貼り付けた状態で500℃程度に加熱する。水素イオン93が注入された状態のボンド基板90を加熱することにより、水素イオン93が注入された位置において基体に水素脆化93Aを起こす。
そして、水素脆化を起こした後、図15Fに示すように、水素脆化93Aが起きた位置から、支持基体93側のボンド基体90Aを残し、水素脆化93Aが起きた位置よりも上部のボンド基体90Bを剥離する。そして、ボンド基板90Aの剥離面の表面を研磨し、さらに、1000〜1100℃に加熱する。
以上の工程により、支持基体92上に絶縁層91とボンド基体90Aとによる、絶縁層と半導体層との積層構造を形成する。
さらに、図14A〜図14Cに示す工程を行い、図15Fに示す絶縁層91及び半導体層(ボンド基体90A)が形成されている支持基体92上に、水素イオンを注入したボンド基体の絶縁層側を貼り合わせる。そして、加熱によりボンド基体内に水素脆化を起こした後、水素脆化した位置からボンド基板を剥離する。
以上の工程を繰り返すことにより、図15Gに示すように、支持基体92上に、絶縁層91、半導体層(ボンド基体90A)、絶縁層91C及び半導体層(ボンド基体90C)による、半導体層と絶縁層とからなる積層基体を形成することができる。
各層の厚さは、例えば、絶縁層91、半導体層(ボンド基体90A)、絶縁層91C及び半導体層(ボンド基体90C)を、60nm、30nm、40nm及び150nmとする。なお、積層基体の各層の厚さは、形成するfinFETにおいて積層する半導体層の高さや、世代に応じて適宜選択して厚さを調節することができる。
[積層基体の製造方法2:横方向固相成長法]
次に、横方向固相成長法を用いた積層基体の製造方法について図面を用いて説明する。
図16Aに示すように、熱酸化法等により表面に酸化膜等からなる絶縁層95が形成されている、シリコン等からなる半導体基体94を用意する。
次に、図16Bに示すように、フォトリソグラフィ及びエッチング等を用いて絶縁層95の一部を除去することにより絶縁層95のパターニングを行い、半導体基体94の一部を露出する。そして、絶縁層95及び露出された半導体基体94層上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、半導体層97,98例えば非晶質Si薄膜を10〜100nm形成する。このとき、絶縁層95から露出する半導体基体94がシード領域96となり、このシード領域96上に形成された半導体層96は単結晶層となる。これに対して、絶縁層95上に形成された半導体層98は、アモルファス層となる。
次に、単結晶層からなる半導体層97とアモルファス層からなる半導体層98に、横方向固相エピタキシャル成長(LSPE)を行うことで、アモルファス層が単結晶層となる。この横方向固相エピタキシャル成長により、図16Cに示すように、半導体基体94及び絶縁層95上に、単結晶層による半導体層97を形成する。
横方向固相エピタキシャル成長法としては、例えばアニール法又はレーザ法を使用する。
アニール法としては、例えば、M.Miyao,et al., “Low-temperrature SOI(Si-on-insulator) formation by lateral solid-phase epitaxy,” J Appl Phys. 64(6), 15 sep. 1988, pp. 3018(非特許文献1)に記載の方法を適用することができる。また、レーザ法としては、例えば、Eiji Fujii, “Dependence of growth length of single silicon crystals on scanning direction of laser beam in lateral seeding process,” J.Appl Phys. 63(8), 15 Apr. 1988, pp. 2633.(非特許文献2)に記載の方法を適用することができる。
アニール法では、例えば、上述のようにCVD法により半導体層を形成した後、絶縁層上のアモルファス層とシード領域上の単結晶層とに対し、550℃〜600℃で6時間〜30時間アニール処理する。このアニール処理により、絶縁層上に形成されているアモルファス層が単結晶層となる。
また、レーザ法では、例えば、上述のようにCVD法により半導体層を形成した後、絶縁層上のアモルファス層とシード領域上の単結晶層とに対し、cw Arレーザを照射する。例えばcw Arレーザを、幅16μm、出力20W、スキャン速度1cm/sの条件で照射することにより、半導体層の温度が約450℃程度まで上昇する。そして、このレーザ照射により、絶縁層上に形成されているアモルファス層が単結晶層となる。
次に、図16Dに示すように、単結晶化された半導体層97の表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法等を用いて研磨し、平坦化する。
以上の工程により、半導体基体94上に、絶縁層95と半導体層97とからなる、絶縁層と半導体層との積層構造を形成する。
さらに、図16Dに示す半導体層97の表面に、図16Aに示す工程と同様の操作を行い、熱酸化法等により絶縁層を形成する。そして、図16Bに示すように、絶縁層のパターニング、及び、単結晶層とアモルファス層からなる半導体層の形成を行う。そして、図16Cに示すように、アニール法又はレーザ法等により、横方向固相エピタキシャル成長を行うことで、アモルファス層を単結晶層にする。
以上の工程を繰り返すことにより、図16Eに示すように、支持基体94上に、絶縁層95、半導体層97、絶縁層95A及び半導体層97Aからなる、半導体層と絶縁層とからなる積層基体を形成することができる。
各層の厚さは、例えば、絶縁層95、半導体層97、絶縁層95A及び半導体層97Aを、60nm、30nm、40nm及び150nmとする。なお、積層基体の各層の厚さは、形成するfinFETにおいて積層する半導体層の高さや、世代に応じて適宜選択して厚さを調節することができる。
なお、上述のレーザ法では、図16Bに示す工程において、形成される半導体層97,98は、露出された半導体層のシード領域96の周辺の5μm、若しくはそれ以上の横方向固相成長距離で、絶縁層95上に単結晶層の半導体層97が形成される。このため、このシード領域96は、横方向固相成長距離に対して大きくならないように絶縁層95をパターニングして半導体基体94上に配置する必要がある。
なお、上述の積層基体の製造方法では、半導体層及び絶縁層を2層ずつ形成する場合について説明したが、それぞれの工程を繰り返すことにより、半導体層及び絶縁層を3層以上に形成することもできる。
[半導体装置の製造方法の第1の実施の形態]
次に、上述の方法で製造した積層基体を用いて、半導体装置の製造方法の第1の実施の形態について説明する。半導体装置の製造方法の第1の実施の形態は、上述の第1及び第2の実施の形態の半導体装置に係る製造方法である。また、以下の半導体装置の製造方法では、平面図と平面図に示す破線部分における断面図とを用いて説明する。
まず、図17A及び図17Bに示すように、半導体基体101上に第2絶縁層102、第2半導体層103、第1絶縁層104及び第1半導体層105が積層された積層基体を準備する。図17Bは、図17Aに示すB−B線断面図を表している。
積層基体は、上述のスマートカット法や横方向固相成長法を用いて作製した積層基体を用いることができ、また、その他の方法で作製した積層基体を使用することもできる。
次に、図17Cに示すように、積層基体上に、レジスト又は酸化膜等のハードマスクによって、領域107を開口するマスク106を、例えば100nmの厚さで形成する。そして、図17Dに示すように、開口領域107において、上層の第1半導体層105及び第1絶縁層104をエッチングする。図17Dは、図17Cに示すD−D線断面図を表している。
このとき、開口領域107は、半導体基体101上において、図8A,Bに示す下層のみに半導体層が形成されているfinFETを形成する領域に形成する。
そして、上層の第1半導体層105及び第1絶縁層104をエッチングした後、マスク106を除去する。なお、マスク106として、酸化膜によるハードマスクを用いた場合には、第1絶縁層104をエッチングする工程において同時に除去することができる。
上述の上層の第1半導体層105をエッチングする工程では、第1絶縁層104をエッチングストッパとして使用することができる。また、第1絶縁層104をエッチングする工程では、第2半導体層103をエッチングストッパとして使用することができる。
このように、各層をエッチングする際に、半導体層と絶縁層とが積層されていることにより、下層をエッチングストッパとして使用することができる。このため、エッチング工程において各層の深さ方向のエッチングを自己整合的に行うことができる。従って、積層基体を使用することにより、finFETの製造においてエッチングによる半導体層の高さのバラツキを防ぎ、finFETを精度よく形成することができる。
次に、図18E,Fに示すように、半導体基体101の全面に例えば厚さ50nmのSiN等による絶縁層108を形成する。図18Fは、図18Eに示すF−F線断面図を表している。
絶縁層108は、図18Fに示すように開口領域107を埋め込むように形成する。そして、絶縁層108の表面を、CMP法等を用いて平坦化する。
この工程により、半導体基体101上に、異なる積層数を有する2つの領域を形成することができる。つまり、第2絶縁層102、第2半導体層103及び絶縁層108からなる3層の第1積層領域109を形成することができる。また、半導体基体101上に、第2絶縁層102、第2半導体層103、第1絶縁層104、第1半導体層105及び絶縁層108からなる5層の第2積層領域110を形成することができる。
また、第1積層領域109及び第2積層領域110において、絶縁層108をCMP法等を用いて平坦化することにより、半導体層及び絶縁層の積層数に関係なく、上層を平坦に形成することができる。
次に、図18Gに示すように、第1積層領域109及び第2積層領域110にエッチングを行い、基体上に起立した薄い半導体層及び絶縁層からなるフィン111,112を形成する。フィン111は、図18Hに示すように、上述の第2半導体層103及び絶縁層108からなる第1積層領域109をエッチングすることにより形成する。図18Hは、図18Gに示すH−H線断面図を表している。
また、フィン112は、半導体基体101上に、第2半導体層103、第1絶縁層104、第1半導体層105及び絶縁層108からなる第2積層領域110をエッチングすることにより形成する。
エッチングは、フィンを形成する部分のみにマスクを残すようにパターニングを行った後、第2半導体層103、第1絶縁層104、第1半導体層105及び絶縁層108に行う。このマスクのパターニングは、それぞれ第1積層領域109及び第2積層領域110において、同時に行うこともできるし、それぞれ別の工程により行うこともできる。
上述の工程において、絶縁層108の形成により第1積層領域109及び第2積層領域110の上層を平坦化しているため、積層数の異なるフィン111とフィン112とを同じ高さに形成することができる。
次に、熱酸化膜又は高誘電率膜(high−k材料)等を用いて、図示しないゲート絶縁膜を形成する。そして図19Iに示すように、ゲート電極113を形成する。
まず、ゲート絶縁膜と、タングステン(W)等のミッドギャップメタル単独や、ミッドギャップメタルとポリシリコンとの積層体によるゲート電極材料層とを半導体基体101上に形成する。そして、ゲート電極材料層にパターニングしたマスクを形成し、ゲート電極の形状にゲート絶縁膜とゲート電極材料層とをエッチングする。この工程により、図19Iに示すように、フィン111及びフィン112にゲート電極113を形成することができる。また、ゲート電極113は、図19Jに示すように、フィン111及びフィン112のチャネル領域を一方の側面から対向する他方の側面までを覆うようにコ字状に形成する。
以上の工程において半導体基体101上に積層構造のフィン111及びフィン112と、ゲート電極113を形成することにより、フィン111及びフィン112を備えるfinFETを製造することができる。
上述の半導体装置の製造工程において、例えば、第1半導体層105に第1導電型、例えばp型の第1半導体層を形成し、第2半導体層103に第2導電型、例えばn型の第2半導体層を形成する。これにより、フィン112及びゲート電極113により、図1に示すpFETとnFETとが積層された構成のfinFETを形成することができる。また、フィン111及びゲート電極113により、図8に示す下層のnFETのみを備える構成のfinFETを形成することができる。
また、第1半導体層105に第1導電型、例えばp型の第1半導体層を形成し、第2半導体層103にもp型の第2半導体層を形成する。これにより、フィン112及びゲート電極113により、図10に示すpFET同士が積層された構成のfinFETを形成することができる。
上述のfinFETの製造において、第1の絶縁層が形成された積層基体を用いることにより、finFETに形成される第1半導体層及び第2半導体層の高さは、積層基体を形成する際に決定される。従って、予めfinFETのそれぞれの半導体層の高さに合わせて、半導体層の厚さが形成されている積層基体を用いることにより、finFETを形成する工程において、それぞれの半導体層の高さを変更するための成膜工程やエッチング工程を用いる必要がない。
例えば、第1絶縁層104が形成されていない基体を用いてfinFETを形成した場合には、フィン111を形成する際に,半導体層を任意の高さまでエッチングする必要がある。このエッチングを精密に行うことは困難であり、半導体層の高さにバラツキができてしまう。この場合には、finFETのゲート長にバラツキがでる。
しかし、第1の絶縁層が形成された積層基体を用いることにより、第1の絶縁層をエッチングストッパとして用いることができ、半導体層のエッチングを自己整合的に精度よく行うことができる。このため、半導体層の高さを均一にすることができ、finFETのゲート長を設計値通りに均一に形成することができる。
従って、finFETを形成する工程において、半導体層の高さを制御する必要がなく、複数のフィン内に均一な高さの半導体層を形成することができる。例えば、図19Jに示すように、フィン111とフィン112において、第2半導体層103を同じ高さに形成することができる。
[ビアコンタクトの形成方法]
次に、上述の工程で形成したfinFETにビアコンタクトを形成する方法について説明する。
まず、finFETを形成した半導体基体上に、finFETを覆うように、例えば、USG−SiO(Un-doped Silicate Glass:プラズマCVDによるノンドープのシリコン酸化膜)による層間絶縁層114を形成する。
そして、図20Kに示すように、層間絶縁層114に、コンタクトホール115を形成する。このコンタクトホール115は、図20L及び図20Mに示すように、半導体基体101上の第2絶縁層102の表面まで形成する。図20Lは、図20Kに示すL−L線断面図を表し、図20Mは、図20Kに示すM−M線断面図を表している。従って、コンタクトホール115を形成した部分からは、フィン111,112の絶縁層108、第1半導体層105、第1絶縁層104及び第2半導体層103が露出する。
コンタクトホール115は、ビアコンタクトを図3に示すように第1半導体層と第2半導体との両方に接続させるように形成するため、フィン111、112の下部まで開口する。
次に、図21Nに示すように、コンタクトホール116を形成する。コンタクトホール116は、図21Oに示すように、フィン112の第1半導体層105を露出するように第1絶縁層104の途中まで形成する。図21Oは、図21Nに示すO−O線断面図を表している。
コンタクトホール116は、ビアコンタクトを図2に示すように第1半導体層のみに接続させるように形成するため、フィン112の上層の半導体層を露出するまで開口する。
上述のコンタクトホール115及びコンタクトホール116は、例えば、公知のフォトリソグラフィを用いてコンタクトホールを形成する位置を開口してパターニングしたマスクを形成し、層間絶縁層114をエッチングすることにより形成する。
コンタクトホール116は、例えば、コンタクトホール115を形成する条件を変更し、層間絶縁層114のエッチングの際に、フィン112の第1半導体層105が露出した位置でエッチングを停止することにより形成する。
次に、形成したコンタクトホール115,116を埋め込むように、層間絶縁層114上に例えばタングステン(W)等からなる導電材料を形成する。そして、例えばCMP法等を用いて、層間絶縁層114上の余剰な導電材料を除去する。
以上の工程により、図22Pに示すように、コンタクトホール115,116内に導電材料を埋め込み、ビアコンタクト117を形成することができる。
このとき、図22Q及び図22Rに示すように、ビアコンタクト117は、コンタクトホール115内では、フィン112の第1半導体層105及び第2半導体層103に電気的に接するように形成される。また、フィン111の第2半導体層103に電気的に接するように形成される。さらに、ビアコンタクト117は、コンタクトホール116内では、図22Qに示すように、フィン112の第1半導体層105のみに電気的に接するように形成される。図22Qは、図22Pに示すQ−Q線断面図を表し、図22Rは、図22Pに示すR−R線断面図を表している。
以上の工程により、半導体層が絶縁層を介して積層されたfinFETにおいて、任意の半導体層に接続するビアコンタクトを形成することができる。そして、ビアコンタクトを形成した後、従来のLSI(Large Scale Integration)製造プロセスを用いて配線等を形成することができる。
上述の半導体装置の製造方法では、第1の半導体層と第2の半導体層とにより絶縁層を介して2層の半導体層を有する積層基体を用いてfinFETを形成する場合について説明している。このとき、積層基体に形成する半導体層の数を増やすことにより、半導体層の積層数は任意に変更することができる。例えば、絶縁層を介して積層する半導体層を3層以上とすることにより、3層以上の半導体層を有するフィンを形成することができる。また、ビアコンタクトを形成するためのコンタクトホールの深さを変更することにより、3層以上の半導体層を備えるfinFETであっても、任意の層にビアコンタクトを接続することができる。
[半導体装置の製造方法の第2の実施の形態]
次に、半導体装置の製造方法の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態の製造方法は、上述の第3の実施の形態の半導体装置に係る製造方法である。
なお、以下の説明では、上述の半導体装置の製造方法の第1の実施の形態と異なる工程のみ説明し、第1の実施の形態の製造方法と重複する工程については説明を省略する。
まず、上述の半導体装置の製造方法の第1の実施の形態と同様に、半導体基体101上に第2絶縁層102、第2半導体層103、第1絶縁層104及び第1半導体層105が積層された積層基体を準備する。
次に、図23に示すように、第1半導体層105上にレジスト層118を形成した後、不純物イオンを注入する領域のレジスト層118を除去し、開口部119を形成する。そして、開口部119から、例えば第1導電型の不純物イオンを注入し、他の半導体層よりも閾値電圧(Vth)が高い半導体層120を形成する。このとき、半導体層120が所望の閾値電圧以上となるように、充分な量の不純物イオンを注入する。
上述の工程で半導体層120を形成した後、第1の実施の形態と同様に図18G,Hに示す工程までを行い、図24に示すように半導体基体101上に、積層構造のフィン112及びフィン121を形成する。上述の工程によって高濃度に不純物が注入された第1半導体層120を備えるフィン121を形成することができる。そして、図25に示すように、第1の実施の形態の製造方法と同様に、不純物濃度が高い第1半導体層120と第2半導体層103に接続するビアコンタクト117を形成する。
半導体層に不純物イオンを高濃度に注入した領域でフィン121を形成することにより、フィン121の上層に形成される半導体層120の閾値電圧を向上させた構成とすることができる。そして、このフィン121を用いて、finFETを形成することにより、図13に示す構成の、上層の半導体層の電流駆動力を低下させ、駆動する半導体層を選択することが可能なfinFETを製造することができる。
従って、フィン内の半導体層を形成する高さを変えずに、不純物のドープによって一部の半導体層の閾値電圧を変更することで間接的にゲート長を変更することが可能なfinFETを製造することができる。
[finFETのゲート電極とチャネル不純物との関係]
次に、本発明の半導体装置において、finFETのゲート電極の仕事関数とチャネルの不純物との関係について説明する。
finFETの平面図を図26Aに示す。また、図26Aに示すfinFETの破線での断面図を図26Bに示す。なお、図26に示すfinFETは、図1に示す半導体装置の構成と同様の構成の半導体装置の平面図及び断面図であるため、同一の構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図26A,Bに示すfinFET10は、図示しない基体表面に形成されているSiO等からなる絶縁層122上に、フィン11及びゲート電極12が形成されている。そして、フィン11には上層から順に、絶縁層13、第1半導体層14、絶縁層15及び第2半導体層16が構成されている。また、第1半導体層14によりpFET17が形成され、第2半導体層16によりnFET18が形成されている。
図26Bでは、finFET10のゲート電極12と、ゲート電極12直下のフィン11の構成を示している。つまり、図26Bに示す第1半導体層14及び第2半導体層16は、pFET17及びnFET18のチャネル領域を表している。
finFET10は、例えば、NPチャネル内に不純物が無い完全空乏(FD:Fully-depleted)型の動作が行われる。
ゲートデン電極12にミッドギャップメタルを採用することのより、Vthが0.5V程度であるが、単一チャネル不純物を(不純物無し)、単一ゲート電極材料で形成されている。
表1に、ゲート電極、チャネル及びソース・ドレインの極性の組み合わせを示す。
Figure 2011091324
finFETに形成するトランジスタの種類は、基体上にfinFETを形成する際のトランジスタの極性であり、finFETのソース・ドレインの極性と一致する。
ゲート電極にミッドギャップ(mid-gap)の仕事関数の材料を用いることにより、NP対称の閾値電圧(Vth)の設定が可能である。
従来、nFETのチャネルにはp型の不純物が含まれ、ゲート電極にはn型の不純物が高濃度に含まれていた。また、pFETのチャネルにはn型の不純物が含まれ、ゲート電極にはp型の不純物が高濃度に含まれていた。
これに対し、本実施の形態のfinFETでは、チャネルの不純物濃度を下げて完全空乏(FD)型動作を行うことで、ゲート電極12は単一のシリコンミッドギャップの仕事関数であるEf=4.55eV程度を用いても、実用的な閾値が得られる。
なお、本発明は上述の実施形態例において説明した構成に限定されるものではなく、その他本発明構成を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。
10,46,47,50,70,130,136,137 finFET、11,51,52,53,71,72,73,111,112,121 フィン、12,35,48,49,54,74,113,133 ゲート電極、13,15,20,31A,31B,55,57,59,61,63,75,77,79,81,83,85,91,95,95A,108,122,132 絶縁層、14,105 第1半導体層、16,103 第2半導体層、17,40,41,134 pFET、18,42,43,44,45,135 nFET、19,117 ビアコンタクト、24 NP接続、25 電源電圧(VDD)、26 グランド(GND)、27,29,37 pMOS領域、28,30,38,39 nMOS領域、32 ビットライン(BL)、34 半導体領域、36 配線、56,58,60,62,64,76,78,80,82,84,86,97,97A,98,120,131 半導体層、90,90A,90B,90C ボンド基体、92 支持基体、93 水素イオン、94,101 半導体基体、96 シード領域、102 第2絶縁層、104 第1絶縁層、106 マスク、107 開口領域、109 第1積層領域、110 第2積層領域、114 層間絶縁層、115,116 コンタクトホール、118 レジスト層、119 開口部

Claims (11)

  1. 基体上に形成されているフィンと、
    前記フィンを構成する複数の半導体層と、前記複数の半導体層間に介在する絶縁層と、
    前記フィンを覆うゲート電極と、を備え、
    前記ゲート電極と接する前記複数の半導体層の側壁部分にチャネル領域が形成される
    半導体装置。
  2. 前記半導体層が、第1半導体層と第2半導体層とを備え、
    前記ゲート電極がミッドギャップの仕事関数の材料により形成されている
    請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1半導体層と前記第2半導体層とが、チャネルタイプの異なるトランジスタを構成する請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1半導体層と前記第2半導体層とが、同じチャネルタイプのトランジスタを構成し、前記フィンでの前記第1半導体層と前記第2半導体層との高さが異なる請求項2に記載の半導体装置。
  5. 前記第1半導体層と前記第2半導体層とが、同じタイプのトランジスタを構成し、前記第1半導体層と、前記第2半導体層との前記フィンでの高さが異なり、前記第1半導体層に含まれている不純物濃度が、前記第2半導体層に含まれている不純物濃度に対して高い請求項2に記載の半導体装置。
  6. 前記第1半導体層と前記第2半導体層との高さの比が2〜3:1である請求項2に記載の半導体装置。
  7. 複数の前記半導体層において、前記絶縁層を介して上層に形成されている半導体層に接続するビアコンタクト、前記絶縁層を介して下層の半導体層に接続するビアコンタクト、並びに、前記上層の半導体層及び前記下層の半導体層に同時に接続するビアコンタクトから選ばれる少なくとも1つのビアコンタクトを備える請求項1に記載の半導体装置。
  8. 基体上に絶縁層と半導体層とを積層させて積層基体を形成する工程と、
    積層されている前記半導体層及び前記絶縁層とをフィン状に加工する工程と、
    フィン状の前記半導体層及び前記絶縁層を覆うゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、を有する
    半導体装置の製造方法。
  9. フィン状の前記半導体層において、上層に形成されている半導体層をエッチングにより除去する工程を備える請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記積層基体の半導体層に高濃度の不純物を注入する工程を有する請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記積層基体を形成する工程において、スマートカット法又は横方向固相成長法を用いて、前記基体上に前記絶縁層及び前記半導体層を積層させる請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
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