JP2011082798A - 投写型映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で、スクリーンの形状に一致させた投写映像を表示することが可能な投写型映像表示装置を提供する。
【解決手段】プロジェクタ10は、光源30と、入力映像信号を変換して投写映像用の映像信号を生成する映像信号処理部60と、映像信号処理部60により生成された映像信号に基づき、光源30の出射光を変調して映像光を生成する表示素子40と、表示素子40で生成された映像光を投写面100に投写する投写光学系50とを備える。投写面100上にはスクリーン120が設置される。映像信号処理部60は、スクリーン120の領域を示す表示領域情報に基づき、非表示領域に対応させて映像光をマスクするためのマスク情報を生成するマスク情報生成手段と、入力映像信号を、マスク情報に基づき、非表示領域を黒表示させるためのマスク映像信号に変換するマスク映像生成手段とを含む。
【選択図】図3
【解決手段】プロジェクタ10は、光源30と、入力映像信号を変換して投写映像用の映像信号を生成する映像信号処理部60と、映像信号処理部60により生成された映像信号に基づき、光源30の出射光を変調して映像光を生成する表示素子40と、表示素子40で生成された映像光を投写面100に投写する投写光学系50とを備える。投写面100上にはスクリーン120が設置される。映像信号処理部60は、スクリーン120の領域を示す表示領域情報に基づき、非表示領域に対応させて映像光をマスクするためのマスク情報を生成するマスク情報生成手段と、入力映像信号を、マスク情報に基づき、非表示領域を黒表示させるためのマスク映像信号に変換するマスク映像生成手段とを含む。
【選択図】図3
Description
この発明は、投写型映像表示装置に関し、より特定的には、投写型映像表示装置において、スクリーンの形状に一致させた投写映像を表示するための技術に関する。
近年、デジタル技術の進化に伴ない、店舗や屋外などでハイビジョン画質などの高画質の映像をディスプレイで再生することにより広告を行なう、デジタルサイネージと呼ばれるシステムが普及している。
このデジタルサイネージのシステムでは、たとえば特表2004−533636号公報(特許文献1)に開示されるように、PC(パーソナルコンピュータ)や映像再生装置等の外部の映像供給装置から供給される映像信号を、店舗や屋外などに設置された投写型映像表示装置(以下、プロジェクタとも称する。)で表示させる形態が広く採用されている。これによれば、その店舗などに来客した顧客に、映像と音声とによる広告を閲覧させることができるので、その広告効果は、従来の紙媒体のポスターなどに比べると格段に大きいと考えられており、近年、急速に広がりつつある。
プロジェクタの具体的な利用形態としては、店舗のウィンドウにフィルム状のスクリーンを特定の形状にカットして貼り付けた投写面に映像を投写させる、あるいは、人物の形状にカットしたスクリーンに映像を投写させるなどの構成が採られており、矩形状のスクリーンに投写させる通常の利用形態に対して、広告効果をさらに高めている。
このような利用形態では、プロジェクタに映像を表示させるに際して、予めスクリーンの形状に合った映像コンテンツを作成するとともに、スクリーンの枠内に映像が収まるようにプロジェクタの設置調整が行なわれている。
しかしながら、上記のような利用形態では、プロジェクタの設置調整の煩わしさが生じるとともに、スクリーン形状に一致した映像コンテンツを事前に制作する必要がある。
特に、映像コンテンツがスクリーンの形状に一致しない場合には、投写面において、プロジェクタが投写した映像の領域がスクリーン領域からはみ出してしまうために、観察者の目に直接光として入射される可能性がある。そのため、正確に設置調整を行なうことが不可欠となる。
それゆえ、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡易な構成で、スクリーンの形状に一致させた投写映像を表示することが可能な投写型映像表示装置を提供することである。
この発明のある局面に従う投写型映像表示装置は、光源と、入力された映像信号を変換して投写映像用の映像信号を生成する映像信号処理部と、映像信号処理部により生成された映像信号に基づき、光源から出射された光を変調して映像光を生成する表示素子と、表示素子で生成された映像光を投写面に投写する投写光学系とを備える。投写面は、画像を表示しない非表示領域と、画像を表示する表示領域とを有する。映像信号処理部は、投写面における表示領域を示す表示領域情報を入力する表示領域情報入力手段と、表示領域情報に基づき、非表示領域に対応させて映像光をマスクするためのマスク情報を生成するマスク情報生成手段と、入力された映像信号を、マスク情報に基づき、非表示領域を黒表示させるためのマスク映像信号に変換するマスク映像生成手段とを含む。
好ましくは、映像信号処理部は、マスク映像生成手段により生成されたマスク映像信号を表示素子に供給するマスクモードと、入力された映像信号をそのまま表示素子に供給する通常モードとを切替えて表示素子を動作させるためのモード切替手段をさらに含む。
好ましくは、表示領域入力手段は、テストパターンを投写面に投写させたときの投写映像を撮像して撮像画像を生成する撮像手段を含む。マスク情報生成手段は、明るさが異なる複数のテストパターンを投写面に投写させたときに撮像手段によって生成される複数の撮像画像の差分値と、所定の閾値とを比較し、該比較結果に基づいてマスク情報を生成する。所定の閾値は、投写面が設置される環境に応じて変更可能に構成される。
好ましくは、投写型映像表示装置は、投写面に投写された画像の表示位置をシフトさせる、または表示サイズを変更させるための画像調整手段をさらに備える。マスク情報生成手段は、マスク映像信号に基づく映像光を投写面に投写させたときに、画像調整手段によって指定される画像の調整量に基づいて、生成されたマスク情報の微調整を行なうマスク情報調整手段を含む。
好ましくは、表示領域入力手段は、テストパターンを投写面に投写させたときの投写映像を撮像して撮像画像を生成する撮像手段を含む。映像信号処理部は、画面全体を単色表示とする第1のテストパターンと、画面を複数の画素ブロックに分割して画素ブロック単位で第1のテストパターンから明るさを変更させた第2のテストパターンとを生成するテストパターン生成手段をさらに含む。マスク情報生成手段は、第1のテストパターンを投写面に投写させたときに撮像手段によって生成される第1の撮像画像と、第2のテストパターンを投写面に投写させたときに撮像手段によって生成される第2の撮像画像との差分値に基づいて、画素ブロック単位でマスク情報を生成する。
好ましくは、表示領域入力手段は、テストパターンを投写面に投写させたときの投写映像を撮像して撮像画像を生成する撮像手段を含む。映像信号処理部は、表示画面の所定方向に沿って交互に配置された、互いに明るさの異なる第1の領域と第2の領域とを有するテストパターンを生成するテストパターン生成手段をさらに含む。テストパターン生成手段は、表示画面上に配置される第1および第2の領域の配置数を異ならせることにより複数のテストパターンを生成するとともに、生成された複数のテストパターンに基づいて、表示画面の各画素の所定方向の位置を特定する。マスク情報生成手段は、複数のテストパターンを投写面に投写させたときに撮像手段によって生成される複数の撮像画像の差分値と、各画素の所定方向の位置とに基づいて、マスク情報を生成する。
この発明によれば、簡易な構成で、スクリーンの形状に一致させた投写映像を表示することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に係る投写型映像表示装置の映像投写時の状態を示す図である。図2は、図1のA方向から見た状態を示す図である。
図1は、この発明の実施の形態1に係る投写型映像表示装置の映像投写時の状態を示す図である。図2は、図1のA方向から見た状態を示す図である。
図1を参照して、本実施の形態1に係る投写型映像表示装置(以下、「プロジェクタ」とも記す。)10は、液晶デバイスを利用して映像を投影する液晶プロジェクタであって、投写面100に液晶デバイスにより表示される映像の光を投写することにより、投写映像110を表示する。
投写面100は、ガラスなどからなる透明体からなり、プロジェクタ10からの映像光を透過させる。投写面100上には、スクリーン120が設置されている。スクリーン120は、電圧の印加状態により透明状態と拡散状態との切り替えが可能な構成であって、プロジェクタ10からの映像光が照射されたときに拡散状態に切り替え、その光を映し出すフィルム状のものである。例えば、このフィルム状のスクリーン120を、店舗のウィンドウなどに直接貼っておけば、プロジェクタ10から光が照射されない場合には、透明状態に切り替えることでウィンドウと一体となって透明な状態を維持する。そして、プロジェクタ10から光が照射される場合には、拡散状態に切り替えることで映像を表示することができるため、ウィンドウの機能を失わずに、それをスクリーンとして利用できる。
なお、スクリーン120は、上記のような透明状態と拡散状態との切り替えが可能なフィルムに限定されるものではなく、状態変化のない拡散材料を用いたものでもよい。ただし、図2に示すように、スクリーン120に光を照射したときに、プロジェクタ10とは反対側から(図中のA方向から)投写映像の情報を認識できることが必要である。
これにより、投写面100は、画像を表示しない非表示領域と、画像を表示する表示領域とに区分される。表示領域は、スクリーン120に相当する。非表示領域は、投写映像110の表示領域からスクリーン120を除いた領域に相当する。
プロジェクタ10は、投写映像110を含む領域を、撮像面を介して撮像して撮像画像を生成するカメラ20を含む。カメラ20は、撮像素子と、撮像素子の各画素からの出力信号の取得など撮像素子を制御する撮像素子制御部と、撮像光学系とを含む。撮像素子としては、例えばCCDやCMOSなどを用いることができる。
(プロジェクタの構成)
図3は、本実施の形態1に係るプロジェクタ10の全体構成図である。
図3は、本実施の形態1に係るプロジェクタ10の全体構成図である。
図3を参照して、プロジェクタ10は、カメラ20と、光源30と、光源30から出射された光を変調して映像光を生成する表示素子40と、表示素子40で生成された映像光を投写面100に投写する投写光学系50と、入力映像信号を変換して投写映像用の映像信号を生成する映像信号処理部60とを備える。
光源30は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの放電型光源ランプからなる。さらに、放電発光型の光源ランプに限らず、LED、レーザダイオード、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
表示素子40は、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネル等によって構成された液晶ライトバルブからなる。液晶ライトバルブには、マトリクス上に配列された複数の画素からなる矩形状の画素領域が形成されており、液晶に対して画素ごとに駆動電圧を印加可能になっている。図示しないライトバルブ駆動部の駆動によって、液晶ライトバルブの各画素に映像信号に応じた駆動電圧が印加されると、光源30から射出された光は、画素ごとに異なる光透過率で液晶ライトバルブを透過して、映像信号に応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される。
なお、図示は省略するが、表示素子40は、光の3原色である赤(R)、緑(G)、青(B)の各色光用に3つの液晶ライトバルブを備えている。光源30から出射される光は、図示しない光分離光学系によって3つの色光に分離された後、それぞれ各色光用の液晶ライトバルブに入射する。液晶ライトバルブを透過した各色の映像光は、図示しない光合成光学系によって画素ごとに色合成され、カラー映像を示す映像光となって投写光学系50から投写される。
映像信号処理部60は、PC(パーソナルコンピュータ)や映像再生装置等の外部の映像供給装置(図示せず)から入力される映像信号のサンプリングを行ない、映像信号に応じたデジタルの映像データを生成する。さらに、映像信号処理部60は、生成した映像データに対して各種データ処理(映像信号処理)を施し、処理後の映像データを表示素子40に出力する。
ここで、本実施の形態1に係るプロジェクタ10は、動作モードとして、電源投入時または投写指示時においてプロジェクタ10の初期設定を行なうための「イニシャライズモード」と、投写面100の非表示領域(図2参照)に対応させて映像光の一部をマスクして投写面100に投写させるための「マスクモード」と、入力映像信号に応じた映像光をそのまま(すなわち、マスクせずに)投写面100に投写させるための「通常モード」とを有している。これら3つのモードの間の切替えは、ユーザの操作に応じてプロジェクタ10に対して各種指示を行なうための入力操作部から発せられる操作信号に従って実行される。なお、入力操作部は、プロジェクタ10の装置本体に設けられた複数のキー、もしくは遠隔操作が可能なリモコン(リモートコントローラの略)を用いて構成される。
映像信号処理部60は、ユーザの操作に従って上記3つの動作モードのうちの一の動作モードが選択されると、選択された動作モードにおいて予め規定された画像処理を映像データに対して施し、処理後の映像データを表示素子40に出力する。
最初に、電源投入時に実行されるイニシャライズモードでは、映像信号処理部60は、明るさが互いに異なる複数のテストパターンを連続して投写面100に投写させる。このとき投写面100に表示される複数の投写映像110は、カメラ20で撮像される。映像信号処理部60は、後述する方法によって、カメラ20によって取得される複数の撮像画像を比較することにより、投写映像110の表示領域であるスクリーン120の領域(以下、スクリーン領域とも称す。)を検出する。そして、映像信号処理部60は、その検出したスクリーン領域に基づいて、スクリーン120以外の非表示領域に対応させて映像光をマスクするためのマスク情報を生成する。
次に、ユーザの操作に従ってマスクモードが動作モードに選択されると、映像信号処理部60は、イニシャライズモードで生成されたマスク情報に基づき、映像信号を、非表示領域を黒表示させるためのマスク映像信号に変換する。これにより、マスクモードでは、投写映像110に対して、スクリーン120には画像が表示される一方で、スクリーン120以外の領域は黒表示として投写面100に投写される。この結果、非表示領域を透過する光の強度が抑えられるため、投写面100の反対側にいる観察者の目に直接光が入射されるのを防止できる。また、スクリーン120に投写される映像を観察者にとって見やすいものとすることができる。
一方、投写面100が透明体でない場合(たとえば、壁面である場合)には、ユーザの操作に従って通常モードが選択される。この場合には、映像信号処理部60は、入力映像信号を、上述したマスク映像信号への変換を行なうことなく、そのまま表示素子40へ出力する。これにより、投写面100には、投写映像110の全領域が表示される。
(映像信号処理部の構成)
映像信号処理部60は、このような3つの動作モードを実現するための構成として、画像記憶部70と、差分検出部72と、閾値制御部74と、マスク情報生成部76と、マスク情報記憶部78と、マスク映像生成部80と、テストパターン生成部82と、映像信号選択部84と、モード切替部86と、制御部90とを含む。
映像信号処理部60は、このような3つの動作モードを実現するための構成として、画像記憶部70と、差分検出部72と、閾値制御部74と、マスク情報生成部76と、マスク情報記憶部78と、マスク映像生成部80と、テストパターン生成部82と、映像信号選択部84と、モード切替部86と、制御部90とを含む。
制御部90は、CPU(Central Processing Unit)、フラッシュメモリ等からなるROM(Read Only Memory)、各種データの一時記憶等に用いられるRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)を備え、コンピュータとして機能するものである。制御部90は、CPUがROMに記憶されている制御プログラムに従って動作することにより、プロジェクタ10の動作を統括制御する。
カメラ20は、上述したように、投写映像110を含む領域を、撮像面を介して撮像して撮像画像を生成する。画像記憶部70は、後述するように、イニシャライズモードの実行中において、テストパターン生成部82により生成されたテストパターンを投写面100に投写させたときに、カメラ20によって取得された撮像画像を一時的に記憶する。
差分検出部72は、明るさが異なる複数のテストパターンを投写面100に投写させたときの複数の撮像画像の差分値を検出する。差分検出部72は、検出された差分値と、閾値制御部74から与えられる所定の閾値とを比較して、その比較結果をマスク情報生成部76へ出力する。
マスク情報生成部76は、差分検出部72により検出された複数の撮像画像の差分値と所定の閾値との比較結果に基づいて、マスク情報を生成する。生成されたマスク情報は、マスク情報記憶部78に記憶される。
マスク映像生成部80は、マスクモードの実行中において、マスク情報記憶部78に記憶されたマスク情報を参照することにより、入力映像信号を、スクリーン以外の領域(非表示領域)を黒表示させるためのマスク映像信号に変換する。
映像信号選択部84は、テストパターン生成部82からテストパターンを受け、マスク映像生成部80からマスク映像信号を受け、外部の映像供給装置から入力映像信号を受ける。そして、映像信号選択部84は、モード切替部86からのモード切替信号に応じて、テストパターン、マスク映像信号および入力映像信号のいずれか1つを選択して表示素子40へ出力する。
具体的には、モード切替部86は、入力操作部(図示せず)から発せられる操作信号に基づいて、プロジェクタ10の動作モードの切替えを実行する。たとえば電源投入時には、モード切替部86は、イニシャライズモードを選択するように動作モードを切替える。モード切替部86は、切替え後の動作モードを示す信号(モード切替信号)を制御部90および映像信号選択部84へ送信する。
映像信号選択部84は、イニシャライズモードへの切替えに伴なって、テストパターンを選択して表示素子40へ出力する。また、映像信号選択部84は、マスクモードへの切替えに伴なって、マスク映像信号を選択して表示素子40へ出力する。さらに、映像信号選択部84は、通常モードへの切替えに伴なって、映像信号を選択して表示素子40へ出力する。
(映像信号処理)
次に、本実施の形態1に係る映像信号処理部60における映像信号処理についてより詳細に説明する。
次に、本実施の形態1に係る映像信号処理部60における映像信号処理についてより詳細に説明する。
図4は、映像信号処理部60が実行する映像信号処理ルーチンを説明するフローチャートである。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図4を参照して、まず制御部90は、ステップS01により、現在の動作モードがイニシャライズモードであるかどうかを判定する。
現在の動作モードがイニシャライズモードであるとき(S01のYES判定時)には、テストパターン生成部82は、画面全体を黒色の単色表示とするテストパターン(以下、「全黒テストパターン」とも称す。)を生成する。映像信号選択部84は、モード切替信号に応答して、生成された全黒テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では、光源30から射出された光が、全黒テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS02)。ステップS03では、全黒テストパターンに基づく投写映像110がカメラ20で撮像される。画像記憶部70は、カメラ20により取得された撮像画像を「画像A」として保存する。
次に、ステップS04により、テストパターン生成部82は、画面全体を白色の単色表示とするテストパターン(以下、「全白テストパターン」とも称す。)を生成する。映像信号選択部84は、その生成された全白テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子では、光源30から射出された光が、全白テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS04)。ステップS05では、全白テストパターンに基づく投写映像110がカメラ20で撮像される。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像B」として保存する。
次に、差分検出部72は、画像記憶部70に保存されている画像A(全黒表示)および画像B(全白表示)を比較することにより、画像Aと画像Bとの差分を検出する。図5には、画像A(図5(a)参照)および画像B(図5(b)参照)と、画像Aと画像Bとの間で、画素ごとの差分を検出した結果(図5(c)参照)とが示される。
図5を参照して、画像Aでは、スクリーン領域が黒表示されるとともに、スクリーン領域以外の領域(非表示領域)には光が透過するため、投写面100の背景の画像が映し出されている。また、画像Bでは、スクリーン領域が白表示されるとともに、スクリーン領域以外の領域(非表示領域)には投写面100の背景の画像が映し出されている。したがって、画像Aと画像Bとを比較すると、非表示領域における差分値が略零となる一方で、スクリーン領域には輝度差が生じている。
差分検出部72は、画素ごとに差分値が所定の閾値以上となるか否かを判定し、その判定結果に基づいて画像Aと画像Bとの差分情報を生成する。具体的には、差分検出部72は、画素ごとに差分値の大小により二値化された差分情報を生成する。たとえば、差分検出部72は、差分値が所定の閾値よりも小さい画素を「0」とし、差分値が所定の閾値以上となる画素を「1」とする。
次に、マスク情報生成部76は、差分検出部72で生成された差分情報に基づいて、マスク情報を生成する。具体的には、マスク情報生成部76は、二値化された差分情報に対応させて二値化したマスク情報を生成する。これにより、スクリーン領域に位置する画素を「1」とし、スクリーン領域外に位置する画素を「0」として二値化したマスク情報が生成される。マスク情報生成部76によって生成されたマスク情報がマスク情報記憶部78に保存されると、イニシャライズモードが終了し(ステップS08)、処理が最初に戻される。
再びステップS01に戻って、現在の動作モードがイニシャライズモードでないとき(S01のNO判定時)には、制御部90はさらに、ステップS09により、現在の動作モードがマスクモードであるかどうかを判定する。現在の動作モードがマスクモードであるとき(S09のYES判定時)、マスク映像生成部80は、マスク情報記憶部78に保存されたマスク情報を参照することにより(ステップS11)、入力映像信号をマスク映像信号に変換する(ステップS12)。
具体的には、マスク映像生成部80は、入力映像信号とマスク情報とを、対応する画素ごとに論理積をとることにより、入力映像信号をマスク映像信号に変換する。たとえば、マスク映像生成部80は、対応する画素のマスク情報が「1」であるときには、入力映像信号の信号値をマスク映像信号の信号値とし、対応する画素のマスク情報が「0」であるときには、マスク映像信号の信号値を「0」として、マスク映像信号を生成する。すなわち、マスク情報が「0」とされている各画素、すなわち、スクリーン領域外に位置する各画素は、マスク映像信号では、その信号値が強制的に「0」に変換される。したがって、投写映像110では、スクリーン領域外に位置する各画素が黒表示される。
映像信号選択部84は、マスク映像生成部80により生成されたマスク映像信号を表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では、光源30から射出された光が、マスク映像信号に応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS12)。
これに対して、現在の動作モードがマスクモードでないとき(S09のNO判定時)には、映像信号選択部84は、入力映像信号を表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では、光源30から射出された光が、入力映像信号に応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS12)。
制御部90は、ステップS13により、電源がOFFされたか否かを判定し、電源がOFFされたとき(S13のYES判定時)には、一連の映像信号処理を終了する。一方、電源がOFFされていないとき(S13のNO判定時)には、処理は最初に戻される。
以上に述べたように、この発明の実施の形態1によれば、イニシャライズモードにおいて、投写映像を撮像するカメラによって取得される撮像画像に基づいて投写面のスクリーン領域が検出され、その検出されたスクリーン領域に基づいてマスク情報が生成される。これによって、マスクモードでは、マスク情報を基にスクリーン領域以外が黒表示された投写映像が投写面に表示される。したがって、スクリーンの形状に完全に一致した映像コンテンツの制作を必要とせずに、容易にスクリーンの形状に一致した映像を投写させることができる。
また、入力映像信号にマスク処理を施すことによってスクリーン領域以外の非表示領域を透過する光の強度が抑えられるため、投写面の反対側にいる観察者の目に直接光が入射されるのを防止できる。さらに、スクリーンに投写される映像を観察者にとって見やすいものとすることができる。
(マスク情報の精度を向上させるための変更例)
以下では、先の実施の形態1に係るプロジェクタの変更例として、イニシャライズモードで生成されるマスク情報の精度をさらに向上させるための技術について説明する。なお、以下の変更例1〜5に係るプロジェクタは、いずれも、先の実施の形態1に係るプロジェクタにおける映像信号処理の内容を変更したものであり、プロジェクタの全体構成は互いに共通している。
以下では、先の実施の形態1に係るプロジェクタの変更例として、イニシャライズモードで生成されるマスク情報の精度をさらに向上させるための技術について説明する。なお、以下の変更例1〜5に係るプロジェクタは、いずれも、先の実施の形態1に係るプロジェクタにおける映像信号処理の内容を変更したものであり、プロジェクタの全体構成は互いに共通している。
[変更例1:変動型閾値の導入]
図6は、本実施の形態1の変更例1に係るプロジェクタにおける映像信号処理部60が実行する映像信号処理ルーチンを説明するフローチャートである。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図6は、本実施の形態1の変更例1に係るプロジェクタにおける映像信号処理部60が実行する映像信号処理ルーチンを説明するフローチャートである。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図6を参照して、本変更例1に係るフローチャートは、図4のフローチャートにおけるステップS06,S07を、ステップS21〜S26に変更した点でのみ異なる。
ステップS03,S05によって、画像A(全黒表示)および画像B(全白表示)が画像記憶部70に保存されると、閾値制御部74(図3)は、閾値を予め定められた初期値に設定する(ステップS21)。差分検出部72は、設定された閾値(初期値)を用いて画像Aと画像Bとの差分を検出する(ステップS22)。具体的には、差分検出部72は、画素ごとに差分値が初期値以上となるか否かを判定し、その判定結果に基づいて二値化された差分情報を生成する。差分検出部72は、差分値が初期値よりも小さい画素を「0」とし、差分値が初期値以上となる画素を「1」として二値化した差分情報を生成する。
マスク情報生成部76は、差分検出部72で生成された差分情報に対応させて二値化されたマスク情報を生成する。(ステップS23)。
次に、ステップS24により、再び全白テストパターンを投写面100に投写させる。このとき、マスク映像生成部80は、マスク情報生成部76で生成されたマスク情報に基づいて、全白テストパターンの一部の領域を黒表示させるためのテストパターンに変換する。具体的には、マスク映像生成部80は、全白テストパターンとマスク情報とを、対応する画素ごとに論理積をとることにより、マスク情報が「0」とされている各画素の信号値を強制的に「0」に変換する。
図7(a)に、図6のステップS24により、マスク情報を基に変換された全白テストパターンを投写したときの投写映像110を示す。投写映像110では、スクリーン領域が白表示される一方で、スクリーン領域以外が黒表示されている。
ここで、投写面100の背景に、光を反射あるいは拡散させる物体があった場合には、カメラ20によって取得される撮像画像において、スクリーン領域以外にエッジ部分が含まれる可能性がある。このエッジ部分は、隣接する画素間の階調値の差が大きい部分であって、たとえば当該物体の輪郭部分に現われる。これにより、画像Aおよび画像Bを比較したときにエッジ部分における差分値が閾値以上を示すことによって、当該エッジ部分が誤ってスクリーン領域と認識されてしまう可能性がある。その結果、スクリーンの形状を正確に反映したマスク情報を生成できないという問題が生じる。
そこで、本変更例1に係るプロジェクタでは、映像信号処理において撮像画像の差分検出に用いる閾値を、スクリーン120が設置される環境に応じて変更可能に構成する。
具体的には、図6のステップS25において、ステップS24において全白テストパターンを投写したときの投写映像110を見て、スクリーン領域以外に白表示された領域がないかどうかを確認する。スクリーン領域以外に白表示領域がないことが確認されたとき(S25のYES判定時)には、閾値の変更は行なわれない。したがって、マスク情報生成部76によって生成されたマスク情報がマスク情報記憶部78に保存され(ステップS26)、イニシャライズモードが終了する(ステップ08)。
これに対して、全白テストパターンを投写したときの投写映像110を見て、スクリーン領域以外に白表示領域があることが確認されたとき(S25のNO判定時)には、ステップS21に戻り、閾値の変更が行なわれる。なお、閾値の変更は、閾値制御部74が、制御部90の指示に従って、入力操作部から発せられる操作信号に応じた変化量だけ閾値を変化させることにより行なわれる。これにより、ステップS22以降では、変更後の閾値を用いて再度マスク情報が生成される。このようにして、ステップS21〜S24の処理は、ステップS25においてスクリーン領域以外の領域に白表示された領域がないことが確認されるまで、繰り返し実行される。
以上に述べたように、本変更例1に係る映像信号処理では、撮像画像の差分検出に用いる閾値を、スクリーン120が設置される環境に応じて変更可能としたことにより、差分検出の結果に基づいて生成されるマスク情報の精度を高めることができる。
なお、図6のステップS24については、スクリーン領域以外を黒表示させた全白テストパターンを投写させる構成としたが、スクリーン領域の輪郭部分のみを白表示とし、かつ、当該輪郭部分以外を黒表示とするように変換した全白テストパターンを投写させる構成としてもよい。この場合は、図7(b)に示すように、輪郭部分の白表示がスクリーン領域内に適切に表示されないときには、閾値が変更され、変更後の閾値を用いて再びマスク情報の生成が行なわれる。
[変更例2:表示素子とカメラの撮像素子との画素数の整合性]
図8は、本実施の形態1の変更例2に係るプロジェクタにおける映像信号処理部の構成を説明する図である。
図8は、本実施の形態1の変更例2に係るプロジェクタにおける映像信号処理部の構成を説明する図である。
図8を参照して、本変更例2では、映像信号処理部60(図3)におけるマスク情報生成部76を、マスク情報生成回路760と、画素数変換部762とを含むように構成する。なお、マスク情報生成部76以外の各構成要素(図示せず)については、図3の映像信号処理部60に含まれる構成要素と同一である。
マスク情報生成回路760は、上述した方法により、差分検出部72により検出された複数の撮像画像の差分値と所定の閾値との比較結果に基づいて、マスク情報を生成する。生成されたマスク情報は、画素数変換部762へ出力される。
画素数変換部762は、カメラ20の撮像素子の画素数と、プロジェクタ10の表示素子40の画素数とが一致していない場合、たとえば撮像素子の画素数が表示素子40の画素数よりも少ない場合には、マスク情報生成回路760で生成されたマスク情報に対して補間処理を施す。具体的には、マスク情報に、表示素子40の一の画素に対応する信号値が存在しなくても、当該画素を包囲する周囲の画素に対応する信号値を用いた補間処理によって、当該画素の信号値が求められる。
このような構成としたことにより、マスク情報をより精度良く投写面の非表示領域に一致させることができる。この結果、投写映像においては、スクリーン領域の輪郭部分をより正確に表示することができるため、投写面100の反対側にいる観察者の目に直接光が入射されるのを防止できるとともに、スクリーン120に投写される映像を観察者にとって見やすいものとすることができる。
[変更例3:カメラ画角による歪補正]
図1に示したようなプロジェクタ10の本体にカメラ20を取り付けた構成では、装置構成上、カメラ20の撮像素子を投写映像110の中央部分と対向する位置に設置させることができず、該中央部分からずれた位置に撮像素子が設置される場合がある。このような場合には、投写映像110を撮像した撮像画像に台形歪みが生じる可能性がある。
図1に示したようなプロジェクタ10の本体にカメラ20を取り付けた構成では、装置構成上、カメラ20の撮像素子を投写映像110の中央部分と対向する位置に設置させることができず、該中央部分からずれた位置に撮像素子が設置される場合がある。このような場合には、投写映像110を撮像した撮像画像に台形歪みが生じる可能性がある。
そこで、本変更例3に係るプロジェクタでは、プロジェクタ10とカメラ20との位置関係に基づいて予め取得されているカメラ20の画角歪情報に基づいて、撮像画像に生じた台形歪みを補正する。そして、補正後の撮像画像に基づいてマスク情報を生成する。
図9は、本実施の形態1の変更例3に係るプロジェクタにおける映像信号処理部の構成を説明する図である。
図9を参照して、本変更例3では、映像信号処理部60(図3)におけるマスク情報生成部76を、マスク情報生成回路760と、歪補正部764と、画角歪情報記憶部766と、画素数変換部762とを含むように構成する。なお、マスク情報生成部76以外の各構成要素(図示せず)については、図3の映像信号処理部60に含まれる構成要素と同一である。
マスク情報生成回路760は、上述した方法により、差分検出部72により検出された複数の撮像画像の差分値と所定の閾値との比較結果に基づいて、マスク情報を生成する。生成されたマスク情報は、歪補正部764へ出力される。
歪補正部764は、画角歪情報記憶部766に記憶されている画角歪情報を参照することにより、マスク情報生成回路760で生成されたマスク情報を補正する。具体的には、歪補正部764は、画角歪情報に基づいて、撮像素子の各画素のうちどの画素の画素値の読み込みを行なうかを設定する。補正されたマスク情報は、画素数変換部762へ出力される。
画素数変換部762は、カメラ20の撮像素子の画素数と、プロジェクタ10の表示素子40の画素数とが一致していない場合に、マスク情報生成回路760で生成されたマスク情報に対して補間処理を施す。具体的には、マスク情報に、表示素子40の一の画素に対応する信号値が存在しなくても、当該画素を包囲する周囲の画素に対応する信号値を用いた補間処理によって、当該画素の信号値が求められる。
このような構成としたことにより、プロジェクタ10とカメラ20との位置関係に左右されることなく、マスク情報を精度良く投写面の非表示領域に一致させることができる。
[変更例4:テストパターンの色表示]
スクリーン120の素材色やスクリーン120が設置される環境によっては、全黒テストパターンに基づく投写映像を撮像した画像Aと全白テストパターンに基づく投写映像を撮像した画像Bとの差分を検出することが困難となる可能性がある。
スクリーン120の素材色やスクリーン120が設置される環境によっては、全黒テストパターンに基づく投写映像を撮像した画像Aと全白テストパターンに基づく投写映像を撮像した画像Bとの差分を検出することが困難となる可能性がある。
本変更例4に係るプロジェクタでは、テストパターンの表示色を切替えて投写面に投写させる。そして、このとき撮像素子により取得された複数の撮像画像の差分に基づいてマスク情報を生成するものとする。
図10は、本実施の形態1の変更例4に係るプロジェクタにおける映像信号処理部60が実行する映像信号処理ルーチンを説明するフローチャートである。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図10を参照して、本変更例4に係るフローチャートは、図4のフローチャートにおけるステップS04〜S07を、ステップS31〜S41に変更した点でのみ異なる。
現在の動作モードがイニシャライズモードであるとき(S01のYES判定時)には、テストパターン生成部82が、全黒テストパターンを生成し、映像信号選択部84が、その生成された全黒テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では、光源30から射出された光が、全黒テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS02)。ステップS03では、カメラ20が全黒テストパターンに基づく投写映像110を撮像する。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像A」として保存する。
次に、ステップS31により、テストパターン生成部82は、全白テストパターンを生成する。映像信号選択部84は、その生成された全白テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では、光源30から出射された光が、全白テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される。ステップS32では、カメラ20が全白テストパターンに基づく投写映像110を撮像する。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像W」として保存する。
次に、ステップS33により、テストパターン生成部82は、画面全体を赤色の単色表示とするテストパターン(以下、「全赤テストパターン」とも称す。)を生成する。映像信号選択部84は、その生成された全赤テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では光源30から射出された光が、全赤テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS33)。ステップS34では、カメラ20が全赤テストパターンに基づく投写映像110を撮像する。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像R」として保存する。
次に、ステップS35により、テストパターン生成部82は、画面全体を緑色の単色表示とするテストパターン(以下、「全緑テストパターン」とも称す。)を生成する。映像信号選択部84は、その生成された全緑テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では光源30から射出された光が、全緑テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS35)。ステップS36では、カメラ20が全緑テストパターンに基づく投写映像110を撮像する。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像G」として保存する。
次に、ステップS37により、テストパターン生成部82は、画面全体を青色の単色表示とするテストパターン(以下、「全青テストパターン」とも称す。)を生成する。映像信号選択部84は、その生成された全青テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では光源30から射出された光が、全青テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS37)。ステップS38では、カメラ20が全青テストパターンに基づく投写映像110を撮像する。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像B」として保存する。
差分検出部72は、画像記憶部70に保存されている画像A(全黒表示)と、画像W(全白表示)、画像R(全赤表示)、画像G(全緑表示)および画像B(全青表示)の各々とを比較することにより、画像Aと画像W,R,G,Bの各々との差分を検出する(ステップS06)。具体的には、差分検出部72は、画像Aおよび画像Wの間で、画素ごとの差分値を所定の閾値以上となるか否かを判定し、その判定結果に基づいて画像Aと画像Wとの差分情報を生成する。同様に、差分検出部72は、画像Aおよび画像Rの差分情報を生成し、画像Aおよび画像Gの差分情報を生成し、画像Aおよび画像Bの差分情報を生成する。なお、各々の差分検出に用いる閾値が共通でなくてもよい。
次に、差分検出部72は、生成された4つの差分情報を対比することにより、プロジェクタ10の投写領域のうち、4つの差分情報の間で差分値が一致する画素を検出する(ステップS40)。差分検出部72は、検出された画素の位置情報からなる差分情報を生成してマスク情報生成部76へ出力する。
マスク情報生成部76は、差分検出部72で生成された差分情報に基づいて、画素ごとに差分値の大小により二値化されたマスク情報を生成する。マスク情報生成部76によって生成されたマスク情報がマスク情報記憶部78に保存されると、イニシャライズモードが終了し(ステップS08)、処理が最初に戻される。
このように、複数の表示色でテストパターンを投写したときに取得される複数の撮像画像に基づいてマスク情報を生成する構成としたことにより、スクリーン120の状態によらずスクリーン領域を正確に検出することができるため、マスク情報を精度良く投写面の非表示領域に一致させることができる。
[変更例5:マスク情報の微調整]
本変更例5に係るプロジェクタでは、撮像画像の差分情報に基づいて生成されたマスク情報を、ユーザの操作に応じて微調整を可能とする。
本変更例5に係るプロジェクタでは、撮像画像の差分情報に基づいて生成されたマスク情報を、ユーザの操作に応じて微調整を可能とする。
図11は、本実施の形態1の変更例5に係るプロジェクタにおける映像信号処理部60が実行する映像信号処理ルーチンを説明するフローチャートである。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図11を参照して、本変更例5に係るフローチャートは、図4のフローチャートにおけるステップS07を、ステップS51〜S55に変更した点でのみ異なる。
図11に示すように、ステップS06では、差分検出部72は、画像Aと画像Bとの差分を検出する。具体的には、差分検出部72は、画素ごとに差分値が閾値以上となるか否かを判定し、その判定結果に基づいて二値化された差分情報を生成する。
マスク情報生成部76は、差分検出部72で生成された差分情報に対応させて二値化されたマスク情報を生成する。(ステップS51)。
次に、ステップS52により、再び全白テストパターンを投写面100に投写させる。このとき、マスク映像生成部80は、マスク情報生成部76で生成されたマスク情報に基づいて、全白テストパターンの一部の領域を黒表示させるためのテストパターンに変換する。具体的には、マスク映像生成部80は、全白テストパターンとマスク情報とを、対応する画素ごとに論理積をとることにより、マスク情報が「0」とされている各画素の信号値を強制的に「0」に変換する。
ステップS53では、ユーザによって、ステップS52において全白テストパターンを投写したときの投写映像110を見て、スクリーン領域以外に白表示された領域がないことを確認される。スクリーン領域以外に白表示領域がないことが確認されたとき(S53のYES判定時)には、マスク情報生成部76によって生成されたマスク情報がマスク情報記憶部78に保存され(ステップS55)、イニシャライズモードが終了する(ステップ08)。
これに対して、ユーザによって、全白テストパターンを投写したときの投写映像110を見て、スクリーン領域以外に白表示領域があることが確認されたとき(S53のNO判定時)には、マスク情報の調整が行なわれる(ステップS54)。
マスク情報の調整は、ユーザが入力操作部に設けられた操作ボタンを操作することにより行なわれる。操作ボタンには、画像を拡大縮小させるための拡大縮小ボタンと、画像を上下左右方向にシフトさせるためのシフトボタンとが含まれる。ユーザは、ステップS52で全白テストパターンを投写したときの投写映像110を見ながら、これらのボタンを操作することにより、マスク情報の調整量を設定する。マスク情報生成部76は、設定された調整量に従って、マスク情報を調整する。これにより、投写面100には、調整後のマスク情報に基づいて一部の領域が黒表示となるように変換された全白テストパターンが投写される。
このようにして、ステップS52〜S54の処理は、ステップS53においてスクリーン領域以外の領域に白表示された領域がないことが確認されるまで、繰り返し実行される。そして、スクリーン領域内に白表示領域が収まった状態でのマスク情報が、最終的なマスク情報としてマスク情報記憶部78に保存される(ステップS55)。
以上に述べたように、本変更例5に係る映像信号処理では、マスク情報を用いて変換したテストパターンを投写したときの投写映像に基づいてマスク情報の微調整を行なうことができるため、マスク情報の精度を高めることができる。
なお、本変更例5では、全白テストパターンを投写させたときの投写映像に基づいて、マスク情報を調整する構成としたが、投写光学系50に搭載されているズーム機能やシフト機能を用いて投写映像の微調整を行なう構成としてもよい。この場合には、スクリーン領域内に白表示領域が収まるように、投写光学系50のシフト位置やズーム位置が調整される。
[変更例6]
上述した本発明の実施の形態1およびその変更例1〜5では、明るさが異なる複数のテストパターンに基づく投写映像をカメラで撮像し、複数の撮像画像の差分を検出することによりマスク情報を生成する構成について説明したが、スクリーンが比較的暗い環境に設置される状況や、プロジェクタの投写有効領域を黒いカーテンなどで覆うような状況の下では、差分検出に代えて、撮像画像の輝度レベルを検出する構成とすることによって、マスク情報を生成することができる。
上述した本発明の実施の形態1およびその変更例1〜5では、明るさが異なる複数のテストパターンに基づく投写映像をカメラで撮像し、複数の撮像画像の差分を検出することによりマスク情報を生成する構成について説明したが、スクリーンが比較的暗い環境に設置される状況や、プロジェクタの投写有効領域を黒いカーテンなどで覆うような状況の下では、差分検出に代えて、撮像画像の輝度レベルを検出する構成とすることによって、マスク情報を生成することができる。
具体的には、イニシャライズモードにおいて、全白テストパターンを投写面100に投写させ、投写映像110をカメラ20によって撮像する。映像信号処理部60は、その撮像画像を「画像A」として保存する。そして、映像信号処理部60は、画像Aの画素ごとに輝度レベルが所定の閾値以上となるか否かを判定し、その判定結果に基づいてマスク情報を生成する。これにより、輝度レベルが所定の閾値を下回る画素を「0」とし、輝度レベルが所定の閾値以上となる画素を「1」として二値化されたマスク情報が生成される。
また、スクリーン120のサイズ情報もマスク情報の生成に利用することで、マスク情報の精度を向上させることができる。詳細には、マスク情報生成部76は、スクリーン120のサイズに関する情報を予め所有しており、二値化されたマスク情報のうち、マスク情報が「1」となる領域に対して、当該領域における隣接して連続する画素数をカウントする。マスク情報生成部76は、カウント値と、スクリーン120のサイズ情報に基づいて予め設定された基準値とを比較し、カウント値が基準値を下回るときには、当該領域がノイズ領域であると判断してマスク情報を「0」に書き換える。
[実施の形態2]
図12は、本実施の形態2に係るプロジェクタにおける映像信号処理部60が実行する映像信号処理ルーチンを説明するフローチャートである。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図12は、本実施の形態2に係るプロジェクタにおける映像信号処理部60が実行する映像信号処理ルーチンを説明するフローチャートである。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図12を参照して、本実施の形態2に係るフローチャートは、図4のフローチャートにおけるステップS02〜S07を、ステップS61〜S68に変更した点でのみ異なる。
図12に示すように、現在の動作モードがイニシャライズモードであるとき(S01のYES判定時)には、テストパターン生成部82は、全白テストパターンを生成する。映像信号選択部84は、その生成された全白テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では、光源30から射出された光が、全白テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS61)。ステップS62では、全白テストパターンに基づく投写映像110がカメラ20で撮像される。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像A」として保存する。
次に、テストパターン生成部82は、テストパターンを、全白テストパターンから画面の一部分が黒表示に変換されたテストパターンに変更する(ステップS63)。
ここで、黒表示への変換は、画素ブロック単位で実行される。図13には、テストパターンの変更する手順が示される。図13を参照して、投写有効領域は、複数の画素ブロック(m×nブロック)に分割される。全白テストパターン(図13(1))を初期画像として、左上端部の画素ブロックB(1,1)から順に、画素ブロック単位で黒表示に変換される(図13(2),(3))。そして、図13(4)に示すように、1ライン目右端部の画素ブロックB(1,n)に対する黒表示への変換が終了すると、2ライン目に移り、2ライン目に対しても、左端部の画素ブロックB(2,1)から順に画素ブロック単位で黒表示に変換される(図13(5),(6))。そして、最終ラインの右端部の画素ブロックB(m,n)が黒表示に変換されると(図13(8))、テストパターンの変更が終了する。
再び図12を参照して、ステップS64では、変更後のテストパターンに基づく投写映像110がカメラ20で撮像される。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像B」として保存する。図14は、テストパターンが変更されるごとにカメラ20によって取得される撮像画像(画像B)を説明する図である。図14(a)を参照して、黒表示に変換された画素ブロックがスクリーン領域外にある状態では、画像Bには黒表示領域が検出されない。したがって、画像Aと画像Bとの間には差分が発生しない。これに対して、図14(b),(c)のように、黒表示に変換された画素ブロックがスクリーン領域内にある状態では、画像Bには黒表示領域が検出される。よって、画像Aと画像Bとの間には差分が発生する。
図12のステップS65では、差分検出部72は、画像記憶部70に保存されている画像A(全白表示)および画像B(一部黒表示)を比較することにより、画像Aと画像Bとの差分を検出する。具体的には、差分検出部72は、画素ブロックごとに差分値が所定の閾値以上となるか否かを判定し、その判定結果に基づいて画像Aと画像Bとの差分情報を生成する。たとえば、差分検出部72は、差分値が所定の閾値よりも小さい画素ブロックについては、変動フラグを「0」に設定し、差分値が所定の閾値以上となる画素ブロックについては、変動フラグを「1」に設定することにより、画素ブロックごとに差分値の大小により二値化された変動フラグを生成する。そして、差分検出部72は、予め所有している各画素ブロックの位置を特定するための位置情報テーブルに、画素ブロックごとに設定した変動フラグを記録する(ステップS66)。
図15に、全画素ブロックに対して変動フラグが記録された位置情報テーブルを示す。同図では、変動フラグが「1」に設定された画素ブロックが黒表示されるとともに、変動フラグが「0」に設定された画素ブロックが白表示されている。すなわち、この黒表示された画素ブロックで形成される領域が、スクリーン領域に対応している。
図12のステップS67では、テストパターン生成部82は、画素ブロック単位でのテストパターンの変更が、すべての画素ブロックに対して終了したか否かを判定する。テストパターンの変更がすべての画素ブロックに対して終了していないとき(S67のNO判定時)には、ステップS03に戻り、現在黒表示に変換されている画素ブロックの右隣(もしくは次のライン)の画素ブロックを選択して黒表示に変換する。そして、変更後のテストパターンに基づいて、ステップS64〜S66の処理を行なうことにより、位置情報テーブルを更新させる。
このようにして、テストパターンの変更がすべての画素ブロックに対して終了したとき(S67のYES判定時)には、マスク情報生成部76は、位置情報テーブルに記録された変動フラグ(図15)に基づいて、マスク情報を生成する。具体的には、マスク情報生成部76は、変動フラグが「1」の画素ブロックを構成する各画素を「1」とし、変動フラグが「0」の画素ブロックを構成する各画素を「0」として二値化したマスク情報を生成する(ステップS68)。マスク情報生成部76によって生成されたマスク情報がマスク情報記憶部78に保存されると、イニシャライズモードが終了し(ステップS08)、処理が最初に戻される。
なお、上述した実施の形態2では、画素ブロック単位でテストパターンを黒表示に変更する構成を説明したが、画素単位でテストパターンを黒表示に変更する構成としてもよい。この場合には、撮像画像の差分検出を画素数分行なう必要があるために処理負荷が大きくなるが、より精度の高いマスク情報を生成することができる。
あるいは、処理負荷の増大を避けつつ、精度の高いマスク情報を生成するためには、図13に示すテストパターンの変更において、水平方向および垂直方向のそれぞれについて、1ライン単位あるいは数ライン単位で黒表示に変更させることにより、おおよそのスクリーン領域(一次検出領域)を検出しておき、その後、一次検出領域のみを画素単位で黒表示に変更させることによって、精密なスクリーン領域(二次検出領域)を検出する構成とすればよい。
[実施の形態3]
図16は、本実施の形態3に係るプロジェクタにおける映像信号処理部60が実行する映像信号処理ルーチンを説明するフローチャートである。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図16は、本実施の形態3に係るプロジェクタにおける映像信号処理部60が実行する映像信号処理ルーチンを説明するフローチャートである。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図16を参照して、本実施の形態3に係るフローチャートは、図4のフローチャートにおけるステップS02〜S07を、ステップS71〜S83に変更した点でのみ異なる。
図16に示すように、現在の動作モードがイニシャライズモードであるとき(S01のYES判定時)には、テストパターン生成部82は、全白テストパターンを生成する。映像信号選択部84は、その生成された全白テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では、光源30から射出された光が、全白テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS71)。ステップS72では、全白テストパターンに基づく投写映像110がカメラ20で撮像される。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像A」として保存する。
次に、テストパターン生成部82は、全黒テストパターンを生成する(ステップS73)。映像信号選択部84は、その生成された全黒テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では、光源30から射出された光が、全黒テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS73)。ステップS74では、全黒テストパターンに基づく投写映像110がカメラ20で撮像される。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像B(1)」として保存する。
次に、差分検出部72は、画像記憶部70に保存されている画像A(全白表示)および画像B(1)(全黒表示)を比較することにより、画像Aと画像B(1)との差分を検出する(ステップS75)。差分検出部72は、画素ごとに差分値が所定の閾値以上となるか否かを判定し、その判定結果に基づいて二値化された差分情報を生成する。
マスク情報生成部76は、差分検出部72で生成された差分情報に基づいてマスク情報を生成する。具体的には、マスク情報生成部76は、差分情報から、スクリーン領域を推定する(ステップS76)。
次に、テストパターン生成部82は、テストパターンを、全黒テストパターンから白色領域と黒色領域とが交互に配置されたテストパターンに変更する(ステップS77)。図17には、テストパターンを変更する手順が示される。図17に示すように、テストパターンの変更は、画面の水平方向および垂直方向のそれぞれについて行なわれる。
具体的には、図17(a)を参照して、水平方向に交互に配置する白色領域および黒色領域の配置数を変更することによって、複数のテストパターンが生成される。たとえば、n=2のテストパターンH(2)では、白色領域および黒色領域が1つずつ配置される(配置数=2)。また、n=3のテストパターンH(3)では、白色領域および黒色領域が2つずつ配置される(配置数=4)。すなわち、n番目のテストパターンH(n)では、白色領域および黒色領域の配置数は2(n−1)となる。なお、一例として、水平方向の画素数が1024である場合には、n=11のテストパターンH(11)を生成することで、配置数を画素数に一致させることができる。
同様の方法によって、垂直方向に交互に配置する白色領域および黒色領域の配置数を変更することによって、図17(b)に示すように、垂直方向に対しても複数のテストパターンが生成される。
図16のステップS77では、テストパターン生成部82は、図17(a)に示す水平方向の変更パターンからn番目のテストパターンH(n)を選択し、テストパターンH(n)にテストパターンを変更する。なお、テストパターン生成部82は、配置数が最も少ないテストパターンH(2)から順次選択する。そして、水平方向のテストパターンの選択が終了すると、垂直方向のテストパターン(図17(b))について、配置数が最も少ないテストパターンV(2)から順次選択する。
ステップS78では、変更後のテストパターンH(n)に基づく投写映像110がカメラ20で撮像される。画像記憶部70は、その撮像画像を「画像B(n)」として保存する。
次に、差分検出部72は、画像記憶部70に保存されている画像Aおよび画像B(n)を比較することにより、画像Aと画像B(n)との差分を検出する(ステップS79)。差分検出部72は、ステップS76で推定されたスクリーン領域内に位置する画素に対して、画素ごとに画像Aおよび画像B(n)の差分値が所定の閾値以上となるか否かを判定する。そして、その判定結果を「0」または「1」で表記することにより、二値化された変動パターンを生成する。たとえば、差分値が所定の閾値以上となる画素については「0」とし、差分値が所定の閾値よりも小さい画素については「1」とする。そして、差分検出部72は、表示素子上での各画素の水平方向の位置を特定するための位置情報テーブルに、生成された変動パターンを記録する(ステップS80)。
図18に、表示素子上の画素の水平位置を特定するための位置情報テーブルを示す。位置情報テーブルでは、1つのテストパターンについて黒表示される画素が「0」として、白表示される画素が「1」として表記されるものとする。したがって、図17(a)で示したように、n=2のテストパターンH(2)から順にn=11のテストパターンH(11)までテストパターンを変更させることにより、各画素の水平位置は、2進数で表記された10桁の数値で表されることとなる。たとえば、画面の左端部に位置する画素は、各テストパターンで常に黒表示されるため、水平位置が[0000000000]で表され、画面の右端部に位置する画素は、各テストパターンで常に白表示されるため、水平位置が[1111111111]で表される。このように、表示素子上の各画素の水平位置は、互いに異なる10桁の数値で表すことができる。なお、図示は省略するが、各画素の垂直方向の位置についても同様に表すことができる。
図16のステップS81では、テストパターン生成部82は、水平方向におけるテストパターンの変更が終了したか否かを判定する。水平方向におけるテストパターンの変更が終了していないとき(S81のNO判定時)には、ステップS77に戻り、(n+1)番目のテストパターンH(n+1)を選択する。そして、変更後のテストパターンに基づいて、ステップS78〜S80の処理を行なうことにより、変動パターンを更新させる。
このようにして、水平方向におけるテストパターンの変更が終了したとき(S81のYES判定時)には、マスク情報生成部76は、位置情報テーブルを参照することにより、取得された変動パターンに基づいて、スクリーン領域の左端部および右端部に該当する表示素子上の画素の水平位置を決定する。
なお、垂直方向についてもステップS77〜S82の処理を行なうことにより、マスク情報生成部76は、スクリーン領域の上端部および下端部に該当する表示素子上の画素の垂直位置を決定する。そして、マスク情報生成部76は、決定された表示素子上の画素位置(水平画素位置および垂直画素位置)に基づいてマスク情報を生成する。マスク情報生成部76によって生成されたマスク情報がマスク情報記憶部78に保存されると、イニシャライズモードが終了し(ステップS08)、処理が最初に戻される。
なお、上述した実施の形態3では、表示素子上の画素ごとの水平位置および垂直位置を特定する構成について説明したが、マスク情報に対して画素単位での精度を要求しない場合には、テストパターンの数を減らすことにより、2画素単位、または4画素単位といったブロック単位で水平位置および垂直位置を特定する構成としてもよい。かかる構成によれば、映像信号処理部における処理負荷が抑えられる。
[実施の形態4]
図19は、この発明の実施の形態4に係るプロジェクタの映像投写時の状態を示す図である。図20は、図19のB方向から見た状態を示す図である。
図19は、この発明の実施の形態4に係るプロジェクタの映像投写時の状態を示す図である。図20は、図19のB方向から見た状態を示す図である。
図19および20を参照して、本実施の形態4に係るプロジェクタは、図1に示すプロジェクタに対して、タッチパネルを付加したモニタ200が設置されている点でのみ異なる。
タッチパネルを付加したモニタ200は、表示用のパネルとして、TFT(Thin Film Transistor)方式のLCD(Liquid Crystal Display)を採用している。また、タッチパネルは具体的には抵抗膜方式のタッチパネルを採用している。タッチパネルのXY方向に電圧を印加して、ユーザが指先またはペンによってタッチパネルの表面をタッチ操作(押圧操作)すると、操作した位置の電圧を分圧として取り出し、取り出した分圧をXY座標に変換して操作した位置を認識することができる。タッチパネルは、操作された位置に応じた信号(検出信号)を映像信号処理部60へ出力する。
なお、モニタ200の表示領域とタッチパネルの操作領域とは、同一の形状およびサイズに設定されており、タッチパネルは、その操作領域とモニタ200の表示領域とが重なり合うようにモニタ200に固定されている。このため、ユーザは、モニタ200に表示される画像の所望の位置をタッチ操作によって指示することができるとともに、入力映像上に手書きの画像を書き込むことが可能になっている。
本実施の形態4に係るプロジェクタにおいて、映像信号処理部60は、タッチパネルから出力される検出信号に基づいてマスク情報を生成する。以下に、図21を参照して、本実施の形態4に係るプロジェクタにおける映像信号処理部60が実行する映像信号処理を説明する。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図21を参照して、まず制御部90は、ステップS01により、現在の動作モードがイニシャライズモードであるかどうかを判定する。
現在の動作モードがイニシャライズモードであるとき(S01のYES判定時)には、テストパターン生成部82は、全黒テストパターンを生成する。映像信号選択部84は、モード切替信号に応答して、生成された全黒テストパターンを表示素子40へ出力する。これにより、表示素子40では、光源30から射出された光が、全黒テストパターンに応じた映像光となり、投写光学系50によって投写面100に投写される(ステップS91)。
ステップS92では、全黒テストパターンに基づく投写映像110がカメラ20で撮像される。撮像画像は、モニタ200に背景画像として表示される。
ユーザは、モニタ200に表示された撮像画像上でスクリーン領域を確認すると、このスクリーン領域を塗りつぶすように、ペン等によってタッチパネルの操作領域内をタッチ操作(描画)する(ステップS93)。制御部90は、その動作中、タッチパネルからの検出信号を定期的に監視しており、タッチパネルがタッチ操作されている場合には、操作された位置を検出信号によって認識するとともに、操作位置のXY座標を示す位置情報を、入力映像に合成するための画像を表す画像データを生成する描画制御部(図示せず)およびマスク情報生成部76に出力する。
描画制御部は、制御部90から入力される位置情報に基づいて、入力映像上の当該位置情報が表す位置に、描画の軌跡を表す画像(描画画像)が重畳されるような映像データを生成する。これにより、全黒テストパターンに描画画像が重畳された合成画像が投写面100に投写される。
マスク情報生成部76は、制御部90から入力される位置情報に基づいて、マスク情報を生成する。このとき、マスク情報生成部76は、制御部90から入力される位置情報によって描画領域を特定し、これをスクリーン領域と認識する。その後、マスク情報生成部76は、認識したスクリーン領域に基づいてマスク情報を生成する。具体的には、スクリーン領域内の位置(画素)を「1」とし、スクリーン領域外の位置(画素)を「0」として二値化したマスク情報を生成する。
ステップS94では、再び全白テストパターンを投写面100に投写させる。このとき、マスク映像生成部80は、マスク情報生成部76で生成されたマスク情報に基づき、全白テストパターンを、その一部の領域を黒表示させるためのテストパターンに変換する。具体的には、マスク映像生成部80は、全白テストパターンとマスク情報とを、対応する画素ごとに論理積をとることにより、マスク情報が「0」とされている各画素の信号値を強制的に「0」に変換する。
ステップS95では、ユーザは、ステップS94において全白テストパターンを投写したときの投写映像110を見て、スクリーン領域以外に白表示された領域がないことを確認する。スクリーン領域以外に白表示領域がないことが確認されたとき(S95のYES判定時)には、マスク情報生成部76によって生成されたマスク情報がマスク情報記憶部78に保存され(ステップS97)、イニシャライズモードが終了する(ステップ08)。
これに対して、全白テストパターンを投写したときの投写映像110を見て、スクリーン領域以外に白表示領域があることが確認されたとき(S95のNO判定時)には、ユーザは、描画画像を修正する(ステップS96)。
描画画像の修正は、ユーザがモニタ200に表示されている背景画像を上下左右方向にシフトさせる、あるいは、背景画像を拡大縮小することにより行なわれる。以下に、図22〜図24を参照して、描画画像の具体的な修正の手順について説明する。
図22(1),(2)は、モニタ200の表示領域(タッチパネルの操作領域)を示す図である。図22(1)には、全黒テストパターンを投写したときの撮像画像が背景画像として表示されている。ユーザがペン等を用いて図22(2)のラインL1に示すような軌跡でタッチパネル上に描画を行なうと、描画画像が背景画像に重畳された合成画像がモニタ200に表示される。また、映像信号処理部60が、描画画像が全黒テストパターンに合成されるようにデータ処理を施すことにより、描画画像が全黒テストパターンに重畳された合成画像が投写光学系50から投写面100に投写される。
このとき、モニタ200に表示されているスクリーン120と、実際のスクリーン120とで位置およびサイズが一致している場合には、図23(A)に示すように、タッチパネルに対するタッチ操作の軌跡L1の位置およびサイズが、投写面100に投写される映像に正確に反映させることができる。一方、モニタ200に表示されているスクリーン120と、実際のスクリーン120とで位置およびサイズが一致していない場合には、たとえば、図23(B)に示すように、タッチ操作の軌跡L1の位置がモニタ200とスクリーン120との間でずれてしまい、タッチ操作の軌跡L1の位置およびサイズを、投写映像において正確に反映させることができない。
そこで、図23(B)のような場合には、ユーザは、モニタ200の表示領域の外周部分に設けられている上下左右シフトボタンを操作することにより、背景画像を右方向にシフトさせる(図24(B)参照)。これにより、モニタ200に表示されているスクリーン120の位置と、実際のスクリーン120の位置とを一致させることができる。その後、図24(C)に示すように描画領域を消去(リセット)すると、ユーザは、再度スクリーン領域を塗りつぶすように、ペン等によってタッチパネルの操作領域内をタッチ操作(描画)する。
再び図21を参照して、上述した方法によって、描画画像の修正が行なわれると(ステップS96)、ユーザは、モニタ200に表示された撮像画像上でスクリーン領域を確認し、このスクリーン領域を塗りつぶすように、ペン等によってタッチパネルの操作領域内をタッチ操作する(ステップS93)。
マスク情報生成部76は、制御部90から入力される位置情報に基づいて、マスク情報を生成する。その後、マスク情報を用いて変換された全白テストパターンを再び投写面100に投写させる。このときの投写映像110を見て、スクリーン領域以外に白表示された領域がないことが確認されたとき(S95のYES判定時)には、マスク情報生成部76によって生成されたマスク情報が最終的なマスク情報としてマスク情報記憶部78に保存され(ステップS97)、イニシャライズモードが終了する(ステップ08)。
以上に述べたように、この発明の実施の形態4によれば、タッチパネルのタッチ操作という容易な操作によってユーザはマスク情報をリアルタイムに生成することができる。そのため、マスク情報の生成を簡易かつ精度良く行なうことが可能となる。
[実施の形態5]
図25は、この発明の実施の形態5に係るプロジェクタの映像投写時の状態を示す図である。図26は、図25のB方向から見た状態を示す図である。
図25は、この発明の実施の形態5に係るプロジェクタの映像投写時の状態を示す図である。図26は、図25のB方向から見た状態を示す図である。
図25および26を参照して、本実施の形態5に係るプロジェクタは、図1に示すプロジェクタに対して、カメラ20に代えて、外部入力部210を備える点でのみ異なる。
外部入力部210は、PCやカメラ等の外部の映像供給装置(図示せず)から入力される画像データを受信する。外部入力部210が受信する画像データには、PCが有するグラフィック演算処理によって作成された、スクリーン120の形状を示す二値化データや、カメラで撮像した画像データを基に作成された二値化データが含まれている。なお、外部の映像供給装置に代えて、プロジェクタ10が備えるメモリ用スロットから画像データを入力する構成としてもよい。映像信号処理部60は、後述するように、これらの二値化データに基づいてマスク情報を生成する。
図27は、本実施の形態5に係るプロジェクタにおける映像信号処理部60が実行する映像信号処理ルーチンを説明するフローチャートである。この映像信号処理は、フレームごとに制御部90(図3)によって予め格納されたプログラムに従って実行される。
図27を参照して、本実施の形態5に係るフローチャートは、図4のフローチャートにおけるステップS02〜S07を、ステップS101〜S106に変更した点でのみ異なる。
図27に示すように、まず制御部90は、ステップS01により、現在の動作モードがイニシャライズモードであるかどうかを判定する。現在の動作モードがイニシャライズモードであるとき(S01のYES判定時)には、マスク情報生成部76は、外部入力部210が受信した画像データを読み込む(ステップS101)。マスク情報生成部76は、読み込んだ画像データに基づいて、二値化されたマスク情報を生成する(ステップS102)。
次に、ステップS103により、再び全白テストパターンを投写面100に投写させる。このとき、マスク映像生成部80では、マスク情報生成部76で生成されたマスク情報に基づいて、全白テストパターンの一部の領域を黒表示させるためのテストパターンに変換する。具体的には、マスク映像生成部80は、全白テストパターンとマスク情報とを、対応する画素ごとに論理積をとることにより、マスク情報が「0」とされている各画素の信号値を強制的に「0」に変換する。
ステップS105では、ユーザは、ステップS103において全白テストパターンを投写したときの投写映像110を見て、スクリーン領域以外に白表示された領域がないことを確認する。スクリーン領域以外に白表示領域がないことが確認されたとき(S105のYES判定時)には、マスク情報生成部76によって生成されたマスク情報がマスク情報記憶部78に保存され(ステップS106)、イニシャライズモードが終了する(ステップ08)。
これに対して、ユーザが、全白テストパターンを投写したときの投写映像110を見て、スクリーン領域以外に白表示領域があることが確認されたとき(S105のNO判定時)には、マスク情報の調整が行なわれる(ステップS104)。
マスク情報の調整は、ユーザが入力操作部に設けられた操作ボタンを操作することにより行なわれる。操作ボタンには、画像を拡大縮小させるための拡大縮小ボタンと、画像を上下左右方向にシフトさせるためのシフトボタンとが含まれる。ユーザは、全白テストパターンを投写したときの投写映像110を見ながら、これらのボタンを操作することにより、マスク情報の調整量を設定する。マスク情報生成部76は、設定された調整量に従って、マスク情報を調整することができる。投写面100には、調整後のマスク情報に基づいて一部の領域が黒表示となるように変換された全白テストパターンが投写される。このようにして、ステップS103〜S105の処理は、ステップS105においてスクリーン領域以外の領域に白表示された領域がないことが確認されるまで、繰り返し実行される。そして、スクリーン領域内に白表示領域が収まった状態でのマスク情報が、最終的なマスク情報としてマスク情報記憶部78に保存される(ステップS106)。
なお、本実施の形態5では、全白テストパターンを投写させたときの投写映像に基づいて、マスク情報を調整する構成としたが、投写光学系50に搭載されているズーム機能やシフト機能を用いて投写映像の微調整を行なう構成としてもよい。この場合には、スクリーン領域内に白表示領域が収まるように、投写光学系50のシフト位置やズーム位置が調整される。
以上に述べたように、この発明の実施の形態5によれば、マスク情報の生成は、外部入力部に与えられる画像データをベースとして行なわれる。そのため、映像信号処理の処理負荷が抑えられ、マスク情報の生成を簡易に行なうことが可能となる。
なお、本実施の形態では、プロジェクタとして液晶プロジェクタを採用したが、これに限定されるものではない。たとえば、DLP(Digital Light Processing)(登録商標)方式のプロジェクタ等の他の方式のプロジェクタに本発明の技術を採用してもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 プロジェクタ、20 カメラ、30 光源、40 表示素子、50 投写光学系、60 映像信号処理部、70 画像記憶部、72 差分検出部、74 閾値制御部、76 マスク情報生成部、78 マスク情報記憶部、80 マスク映像生成部、82 テストパターン生成部、84 映像信号選択部、86 モード切替部、90 制御部、100 投写面、110 投写映像、120 スクリーン、200 モニタ、210 外部入力部、760 マスク情報生成回路、762 画素数変換部、764 歪補正部、766 画角歪情報記憶部。
Claims (6)
- 光源と、
入力された映像信号を変換して投写映像用の映像信号を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部により生成された映像信号に基づき、前記光源から出射された光を変調して映像光を生成する表示素子と、
前記表示素子で生成された映像光を投写面に投写する投写光学系とを備えた投写型映像表示装置であって、
前記投写面は、画像を表示しない非表示領域と、画像を表示する表示領域とを有し、
前記映像信号処理部は、
前記投写面における前記表示領域を示す表示領域情報を入力する表示領域情報入力手段と、
前記表示領域情報に基づき、前記非表示領域に対応させて映像光をマスクするためのマスク情報を生成するマスク情報生成手段と、
前記入力された映像信号を、前記マスク情報に基づき、前記非表示領域を黒表示させるためのマスク映像信号に変換するマスク映像生成手段とを含む、投写型映像表示装置。 - 前記映像信号処理部は、前記マスク映像生成手段により生成された前記マスク映像信号を前記表示素子に供給するマスクモードと、前記入力された映像信号をそのまま前記表示素子に供給する通常モードとを切替えて前記表示素子を動作させるためのモード切替手段をさらに含む、請求項1に記載の投写型映像表示装置。
- 前記表示領域入力手段は、テストパターンを前記投写面に投写させたときの投写映像を撮像して撮像画像を生成する撮像手段を含み、
前記マスク情報生成手段は、明るさが異なる複数のテストパターンを前記投写面に投写させたときに前記撮像手段によって生成される複数の撮像画像の差分値と、所定の閾値とを比較し、該比較結果に基づいて前記マスク情報を生成し、
前記所定の閾値は、前記投写面が設置される環境に応じて変更可能に構成される、請求項1に記載の投写型映像表示装置。 - 前記投写面に投写された画像の表示位置をシフトさせる、または表示サイズを変更させるための画像調整手段をさらに備え、
前記マスク情報生成手段は、前記マスク映像信号に基づく映像光を前記投写面に投写させたときに、前記画像調整手段によって指定される画像の調整量に基づいて、生成された前記マスク情報の微調整を行なうためのマスク情報調整手段を含む、請求項1に記載の投写型映像表示装置。 - 前記表示領域入力手段は、テストパターンを前記投写面に投写させたときの投写映像を撮像して撮像画像を生成する撮像手段を含み、
前記映像信号処理部は、
画面全体を単色表示とする第1のテストパターンと、画面を複数の画素ブロックに分割して画素ブロック単位で前記第1のテストパターンから明るさを変更させた第2のテストパターンとを生成するテストパターン生成手段をさらに含み、
前記マスク情報生成手段は、前記第1のテストパターンを前記投写面に投写させたときに前記撮像手段によって生成される第1の撮像画像と、前記第2のテストパターンを前記投写面に投写させたときに前記撮像手段によって生成される第2の撮像画像との差分値に基づいて、画素ブロック単位で前記マスク情報を生成する、請求項1に記載の投写型映像表示装置。 - 前記表示領域入力手段は、テストパターンを前記投写面に投写させたときの投写映像を撮像して撮像画像を生成する撮像手段を含み、
前記映像信号処理部は、
表示画面の所定方向に沿って交互に配置された、互いに明るさの異なる第1の領域と第2の領域とを有するテストパターンを生成するテストパターン生成手段をさらに含み、
前記テストパターン生成手段は、表示画面上に配置される前記第1および第2の領域の配置数を異ならせることにより複数のテストパターンを生成するとともに、生成された前記複数のテストパターンに基づいて、表示画面の各画素の前記所定方向の位置を特定し、
前記マスク情報生成手段は、前記複数のテストパターンを前記投写面に投写させたときに前記撮像手段によって生成される複数の撮像画像の差分値と、各画素の前記所定方向の位置とに基づいて、前記マスク情報を生成する、請求項1に記載の投写型映像表示装置。
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130108 |