JP2011076755A - フローティングコネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】浮動ハウジングの反りを抑えることができ、且つ端子の可撓部の長さを十分確保できるフローティングコネクタを提供する。
【解決手段】固定ハウジング200が、端子102のピッチ方向Pに沿ったベース部210を有し、浮動ハウジング300が、ベース部210に対向配置された垂直部310bと、垂直部310bの端部からベース部210に向けて延出された天井部310aとを有し、端子102が、固定ハウジング200のベース部210に形成された圧入溝201に圧入される第一圧入部104と、浮動ハウジング300の垂直部310bに形成された圧入溝301に圧入される第二圧入部105と、第二圧入部105と第一圧入部104との間に形成された可撓部109とを有し、浮動ハウジング300の天井部310aに、反り防止壁313を垂下して形成すると共に、端子102の可撓部109を、反り防止壁313の少なくとも一面に沿うように蛇行させた。
【選択図】図2
【解決手段】固定ハウジング200が、端子102のピッチ方向Pに沿ったベース部210を有し、浮動ハウジング300が、ベース部210に対向配置された垂直部310bと、垂直部310bの端部からベース部210に向けて延出された天井部310aとを有し、端子102が、固定ハウジング200のベース部210に形成された圧入溝201に圧入される第一圧入部104と、浮動ハウジング300の垂直部310bに形成された圧入溝301に圧入される第二圧入部105と、第二圧入部105と第一圧入部104との間に形成された可撓部109とを有し、浮動ハウジング300の天井部310aに、反り防止壁313を垂下して形成すると共に、端子102の可撓部109を、反り防止壁313の少なくとも一面に沿うように蛇行させた。
【選択図】図2
Description
本発明は、回路基板に固定される固定ハウジングと、固定ハウジングに対して所定範囲で移動可能な浮動ハウジングと、これらのハウジング同士を連結し中程に可撓部を有する複数の端子とを備え、可撓部が弾性変形することで浮動ハウジングが固定ハウジングに対して移動するフローティングコネクタに関する。
一方の回路基板にプラグコネクタを、他方の回路基板にソケットコネクタを夫々実装し、それらを直接嵌合して両回路基板を導通させる基板間コネクタシステムにおいては、プラグコネクタ或いはソケットコネクタの実装位置のズレを吸収するため、何れか一方のコネクタをフローティングタイプとする必要がある。
この種のフローティングコネクタは、回路基板に固定された固定ハウジングと、固定ハウジングの上方に配置された浮動ハウジングと、これらのハウジング同士を連結し中程に可撓部を有する端子とを備えている。かかるフローティングコネクタにおいては、相手方コネクタの嵌合時等に、端子の可撓部が弾性変形することで浮動ハウジングの移動が許容されるところ、端子の可撓部が過剰に伸ばされる等して塑性変形してしまうことを回避する必要がある。
このため、従来、特許文献1の要約に記載されたように、フローティングタイプの電気コネクタ(1)として、コンタクト部ハウジング(2)と、これとは別体のテール部ハウジング(3)とを有し、複数の端子(10)の各々のコンタクト部(11)をコンタクト部ハウジング(2)に装着すると共に、テール部(12)をテール部ハウジング(3)に装着し、且つテール部(12)の近傍の圧入片(22)の先端(23)をテール部ハウジング(3)の係止溝(28)に圧入し、各端子(10)のコンタクト部(11)とテール部(12)間に可撓連結部(13)が形成され、各端子(10)のコンタクト部(11)と可撓連結部(13)の間から延出した可撓連結部保護片(18)の先端(21)をテール部ハウジング(3)に形成した挿入溝(30)に、常態に於いて挿入溝(30)の壁(31、32)に接触しないようにして挿入せしめたものが知られている。なお、括弧の符号は、特許文献1に記載の符号であり、本出願の図面とは無関係である。
かかるフローティングコネクタ(1)においては、前記コンタクト部ハウジング(2)が浮動ハウジングに相当し、前記テール部ハウジング(3)が固定ハウジングに相当する。そして、前記端子(10)の可撓連結部部(13)よりも浮動ハウジング(2)側の部分に可撓連結部保護片(18)を形成し、その先端(21)を固定ハウジング(3)に形成した挿入溝(30)に遊嵌しているので、相手方コネクタ(35)の嵌合時等に浮動ハウジング(2)が移動された際、可撓連結部保護片(18)の先端(21)が挿入溝(30)の壁(31、32)に当接することで、浮動ハウジング(2)の移動範囲を可撓連結部(13)が塑性変形しない範囲に制限することができる。
ところで、特許文献1に記載の考案の場合、前記フローティングコネクタ(1)が実装される回路基板(33)と相手方コネクタ(35)が実装される回路基板(34)とは直交する位置関係を有しており、フローティングコネクタ(1)の浮動ハウジング(2)は、回路基板(33)に平行な天井部と、それに対向する下面部と、その両者を繋いで相手方コネクタ(35)に面する垂直面(この垂直面には端子10のコンタクト部11が位置付けられるスリット4が設けられている)と、これらを連結する一対の側面部とを備えており、中空の直方体の6面の内、背面部分(上記垂直面の対向面)が欠落した形状を呈している。また、上記下面部は、上記背面部分側の半分が欠損している。斯様な形状とすることで、浮動ハウジング(2)は、上記背面部分側から、即ち図11の(Y)方向から圧入される端子(10)を受け入れ、且つ上記下面部を介して同端子(10)を固定ハウジング(3)に架け渡し、更に前記天井部によってその内部への塵埃の侵入や作業者の感電を防止している。
他方、固定ハウジング(3)は、回路基板(33)に平行な基板部と、そこから垂直に立ち上がった立脚部と、一対の側壁部とを有し、概略、扁平な中空の直方体の6面の内、天井部と背面部とが欠落した形状を呈している。
このように両ハウジング(2)、(3)を上述の如き形状とすることで、蛇行する可撓部(13)を備えた端子(10)を、ハウジング(2)、(3)の内部に収容できるようにしている。
一般に、このようなハウジングは、インジェクションモールドで成形される。ここで、上述の固定ハウジング(3)は、天井部と背面部とが欠落された扁平な直方体の如き比較的簡単な形状であるため支障なくインジェクションモールド成形できるが、浮動ハウジング(2)のような複雑な形状となると、均一な樹脂の流れが確保し難く、またその冷却速度にも不均衡が生じ、上記各面部が反ってしまう可能性がある。
殊に、浮動ハウジング(2)の天井部の直下は、そこに端子(10)の可撓部(13)を位置付け、且つその揺動を許容しなければならないことから、大きな空間とならざるを得ず、その天井部の長手方向の中央部が反り易く、何等かの対策が望まれていた。なお、この空間を小さくすれば、上述の反りを小さくすることも可能であるが、空間を小さくすると、端子(10)の可撓部(13)の長さを十分に確保できず、可撓部(13)のフレキシビリティが不足して端子(10)に作用する応力が大きくなってその損傷を引き起こし兼ねない。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、浮動ハウジングの反りを抑えることができ、且つ端子の可撓部の長さを十分確保できるフローティングコネクタを提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に係る発明は、回路基板に固定される固定ハウジングと該固定ハウジングに対して所定範囲で移動可能な浮動ハウジングとを、中程に可撓部を有する複数の端子で連結したフローティングコネクタであって、前記固定ハウジングが、前記回路基板に対して垂直で前記端子の並設方向に沿ったベース部を有し、前記浮動ハウジングが、前記回路基板に対して垂直で前記ベース部に対向配置された垂直部と、該垂直部の反回路基板側の端部から前記ベース部に向けて延出された天井部と、該天井部と前記垂直部とから断面L字状に形成された本体部と、該本体部の両端に形成された対向壁部とを有し、前記端子が、前記固定ハウジングのベース部に形成された圧入溝に圧入される第一圧入部と、前記浮動ハウジングの垂直部に形成された圧入溝に圧入される第二圧入部と、該第二圧入部と前記第一圧入部との間に形成された可撓部とを有し、前記浮動ハウジングの天井部に、前記回路基板に向けて垂下された反り防止壁を形成すると共に、前記端子の可撓部を、前記反り防止壁の少なくとも一面に沿うように蛇行して形成したものである。
請求項2に係る発明は、前記反り防止壁が、前記浮動ハウジングの一方の対向壁部と他方の対向壁部とを接続して前記端子の並設方向に沿って前記垂直部と略平行に形成されたものである。
請求項3に係る発明は、前記端子の可撓部が、前記天井部側が開放されたU字状の谷部を有し、前記反り防止壁が、前記天井部から前記谷部内に垂下されたものである。
本発明に係るフローティングコネクタによれば、浮動ハウジングの反りを抑えることができ、且つ端子の可撓部の長さを十分確保できる。
本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、一方の回路基板101には、本実施形態に係るフローティングコネクタ100が実装され、回路基板101に直交する他方の回路基板401には、相手方コネクタ400が実装されている。図中、Pは各コネクタに装着された複数の端子の配列方向、すなわちピッチ方向、Qは両コネクタ同士の挿抜方向、Dはピッチ方向及び挿抜方向で形成される面に直交するデュアルピッチ方向を示す。
本実施形態では、フローティングコネクタ100をプラグコネクタとし、相手方コネクタ(ノンフローティングタイプ)400をソケットコネクタとしたが、これとは逆に、フローティングコネクタ100をソケットコネクタとし、相手方コネクタ400をプラグコネクタとしてもよい。
フローティングコネクタ(プラグコネクタ)100は、回路基板101に固定される固定ハウジング200と、固定ハウジング200に対して所定範囲で移動可能な浮動ハウジング300とを備え、これらハウジング200、300を中程に可撓部109を有する複数の端子102で連結して概略構成されている。このプラグコネクタ100は、相手方コネクタ(ソケットコネクタ)400に挿抜される際、可撓部109が弾性変形することで浮動ハウジング300が固定ハウジング200に対して移動し、各コネクタ100、400の各回路基板101、401に対する実装位置のズレを吸収する。
図1〜図3に示すように、プラグコネクタ100の端子(プラグ端子)102は、回路基板101にはんだ付けにより固定されるリード部103、固定ハウジング200に形成された圧入溝201に圧入固定される第一圧入部104、浮動ハウジング300に形成された圧入溝301に圧入固定される第二圧入部105、ソケットコネクタ400の端子(ソケット端子)402に接し得る接触部106、リード部103及び第一圧入部104が連なる第一基部107、第二圧入部105及び接触部106が連なる第二基部108、第一基部107と第二基部108とを連結する可撓部109等を備えており、打抜加工により製造される。可撓部109は、細い針金状の部材がS字状に蛇行された形状となっており、ピッチ方向P、挿抜方向Q、デュアルピッチ方向Dに所定範囲で弾性変形する。
ソケット端子402は、回路基板401にはんだ付けにより固定されるリード部403、ソケットコネクタ400のハウジング(ソケットハウジング)410に形成された圧入溝405に圧入固定される圧入部406、プラグ端子102の接触部106に接し得る接触部407等を備えており、打抜加工しリード部403を圧入部406に対し略直角に折り曲げることで製造される。接触部407は、フォーク状に形成されており、その間にプラグ端子102の平板状の接触部106が挟持されるようになっている。なお、図2に示すように、ソケット端子402のリード部403は、ピッチ方向Pに隣接するもの同士がデュアルピッチ方向Dに振り分けられて千鳥配置されているのに対し、プラグ端子102のリード部103は、固定ハウジング200の一側に整列配置(非千鳥配置)されている。
図2、図4に示すように、ソケットコネクタ400は、略直方体形状に形成されたソケットハウジング410と、ソケットハウジング410の長手方向(ピッチ方向P)の両端部に挿抜方向Qに沿って形成されたガイド穴499と、ガイド穴499同士の間のソケットハウジング410にピッチ方向Pに間隔を隔てて複数形成されたスリット408と、各スリット408内に配設されたソケット端子402とを備えている。
図1、図2、図5に示すように、プラグコネクタ100は、回路基板101に固定される固定ハウジング200と、固定ハウジング200に対してピッチ方向P、挿抜方向Q、デュアルピッチ方向Dに所定範囲で移動可能な浮動ハウジング300と、これらハウジング200、300を連結するプラグ端子102とを有し、ソケットコネクタ400に挿抜される際、プラグ端子102の中程に設けられた可撓部109が弾性変形することで浮動ハウジング300が固定ハウジング200に対してピッチ方向P、挿抜方向Q、デュアルピッチ方向Dに所定範囲で移動可能となっている。
すなわち、浮動ハウジング300には、ピッチ方向P、挿抜方向Q、デュアルピッチ方向Dの各方向の移動を夫々所定範囲に制限するため、ピッチ方向当接部PX、挿抜方向当接部QX、デュアルピッチ方向当接部DXが形成されており、他方、固定ハウジング200には、浮動ハウジング300が前記所定範囲を越えて前記各方向に移動しようとした場合、ピッチ方向当接部PX、挿抜方向当接部QX、デュアルピッチ方向当接部DXが夫々当接することで浮動ハウジング300の移動を前記所定範囲に制限するピッチ方向被当接部PY、挿抜方向被当接部QY、デュアルピッチ方向被当接部DYが形成されている。
これら当接部PX、QX、DXを有する浮動ハウジング300、及び被当接部PY、QY、DYを有する固定ハウジング200について、以下に詳述する。
図5、図6に示すように、固定ハウジング200は、回路基板101(図1参照)に対して垂直でピッチ方向Pに沿って略板状に形成されたベース部210と、ベース部210の両端から挿抜方向Qの手前側に夫々延出された一対の対向面部211と、対向面部211にピッチ方向Pに貫通形成された窓部212と、窓部212の挿抜方向Qの手前側にその手前側が開放するようにコ字状に形成されたコ字状受け面250とを有する。かかる固定ハウジング200は、図1、図5に示すように、対向面部211に圧入されたダミーピン600及びプラグ端子102のリード部103が回路基板101にはんだ付けされることで、回路基板101に固定される。
図5、図7、図8に示すように、浮動ハウジング300は、回路基板101(図1参照)に対して垂直で前記ベース部210に対向して配置された略板状の垂直部310bと、垂直部310bの反回路基板側の端部から前記ベース部210に向けて延出された略板状の天井部310aと、これら天井部310a及び垂直部310bから断面L字状に形成された本体部310と、本体部310の両端に形成された一対の対向壁部311とを有する。これら対向壁部311は、固定ハウジング200の対向面部211の内側面からピッチ方向Pに所定間隔が隔てられている。また、浮動ハウジング300は、対向壁部311の外側面にピッチ方向Pに突出して形成され前記窓部212に遊嵌された突起部312と、対向壁部311の外側面からピッチ方向Pに突出され前記コ字状受け面250の内方に挿通された張出部397と、張出部397の挿抜方向Qの手前面から手前側に延出されソケットコネクタ400のガイド穴499(図4参照)に挿抜されるガイド399とを有する。
図9(a)に示すように、浮動ハウジング300の突起部312が固定ハウジング200の窓部212の中央に位置する状態(挿抜方向Q及びデュアルピッチ方向Dのニュートラル状態)において、突起部312の挿抜方向Qの手前面312aと窓部212の挿抜方向Qの手前面212aとの間に所定隙間q1(例えば0.2mm)が形成され、突起部312の挿抜方向Qの奥面312bと窓部212の挿抜方向Qの奥面212bとの間に所定隙間q2(例えば0.2mm)が形成され、突起部312のデュアルピッチ方向Dの上面312cと窓部212のデュアルピッチ方向Dの上面212cとの間に所定隙間d1(例えば0.2mm)が形成され、突起部312のデュアルピッチ方向Dの下面312dと窓部212のデュアルピッチ方向Dの下面212dとの間に所定隙間d2(例えば0.2mm)が形成されている。
これにより、ニュートラル状態の浮動ハウジング300は、固定ハウジング200に対し、挿抜方向Qに±0.2mmの範囲で移動でき、デュアルピッチ方向Dにも±0.2mmの範囲で移動できる(図9(b)、図9(c)参照)。ここで、突起部312の挿抜方向Qの手前面312a及び奥面312bが挿抜方向当接部QXに相当し、窓部212の挿抜方向Qの手前面212a及び奥面212bが挿抜方向被当接部QYに相当し、突起部312のデュアルピッチ方向Dの上面312c及び下面312dがデュアルピッチ方向当接部DXに相当し、窓部212のデュアルピッチ方向Dの上面212c及び下面212dがデュアルピッチ方向被当接部DYに相当することになる。なお、各所定隙間q1、q2、d1、d2の寸法(0.2mm)は、一部又は全部が異なっていてもよい。
図10(a)に示すように、浮動ハウジング300が固定ハウジング200の左右の対向面部211の内側面同士のピッチ方向Pの中央に配置された状態(ピッチ方向Pのニュートラル状態)において、固定ハウジング200の対向面部211の内側面と浮動ハウジング300の対向壁部311の外側面との隙間は、左右で等しく、所定隙間p(例えば1.35mm)となっている。
これにより、ニュートラル状態の浮動ハウジング300は、固定ハウジング200に対し、ピッチ方向Pに±1.35mmの範囲で移動できる(図10(b)参照)。ここで、対向壁部311の外側面がピッチ方向当接部PXに相当し、対向面部211の内側面がピッチ方向被当接部PYに相当することになる。なお、所定隙間pの寸法(1.35mm)は、この数値に限られないことは勿論である。
図7に示す突起部312の対向壁部311の外側面からのピッチ方向Pの突出量L(例えば3.0mm)は、図10(b)に示すように、浮動ハウジング300を固定ハウジング200に対してピッチ方向Pの一方(例えば右方)に片寄らせた場合にピッチ方向Pの他方(左方)の対向壁部311の外側面と対向面部211の内側面との間にて形成される隙間p×2(1.35mm×2)よりも大きい。この結果、図5に示す突起部312が窓部212から外れることはなく、浮動ハウジング300が固定ハウジング200から脱落することが防止される。
また、図9(a)に示すように、浮動ハウジング300が挿抜方向Q及びデュアルピッチ方向Dのニュートラル状態において、張出部397の挿抜方向Qの奥面397aとコ字状受け面250の挿抜方向Qの奥面250aとの間に所定隙間q3(例えば0.2mm)が形成され、張出部397のデュアルピッチ方向Dの上面397bとコ字状受け面250のデュアルピッチ方向Dの上面250bとの間に所定隙間d3(例えば0.2mm)が形成され、張出部379のデュアルピッチ方向Dの下面379cとコ字状受け面250のデュアルピッチ方向Dの下面250cとの間に所定隙間d4(例えば0.2mm)が形成されている。
これにより、ニュートラル状態の浮動ハウジング300は、固定ハウジング200に対し、挿抜方向Qの奥側に0.2mmの範囲で移動でき、デュアルピッチ方向Dにも±0.2mmの範囲で移動できる。ここで、張出部397の挿抜方向Qの奥面397aが挿抜方向当接部QX’に相当し、コ字状受け面250の挿抜方向Qの奥面250aが挿抜方向被当接部QY’に相当し、張出部397のデュアルピッチ方向Dの上面397b及び下面397cがデュアルピッチ方向当接部DX’に相当し、コ字状受け面250のデュアルピッチ方向Dの上面250b及び下面250cがデュアルピッチ方向被当接部DY’に相当する。なお、各所定隙間q3、d3、d4の寸法(0.2mm)は、一部又は全部が異なっていてもよい。
図9(a)において、所定隙間d1、d3、所定隙間d2、d4、所定隙間q2、q3は、夫々同じ機能を有するので、何れか一方のみを設定すれば足りる。また、双方を設定した場合であっても、双方で寸法を異ならせた場合には、小さい寸法のものが実質的な可動範囲となる。例えば、本実施形態においては、窓部212及びそれに遊嵌された突起部312により所定隙間q1、q2、d1、d2を確保できるので、張出部397及びコ字状受け面250を省略することも可能である。但し、例えば所定隙間q3を所定隙間q2より小さくした場合には、所定隙間q3が挿抜方向Qの奥側への実質的な可能範囲となる。この場合、突起部312の奥面312bが窓部212の奥面212bに当接しないので、窓部212の奥面212bを省略することもできる。すなわち、本発明において窓部212の概念には、奥面212bを欠いたもの(挿抜方向Qの奥側が開放されたもの)も含まれる。
以上述べたように本実施形態に係るフローティングコネクタ100においては、浮動ハウジング300のピッチ方向当接部PX、挿抜方向当接部QX、QX’、デュアルピッチ方向当接部DX、DX’が、固定ハウジング200のピッチ方向被当接部PY、挿抜方向被当接部QY、QY’、デュアルピッチ方向被当接部DY、DY’に夫々当接することで、浮動ハウジング300のピッチ方向P、挿抜方向Q、デュアルピッチ方向Dの移動範囲が制限され、端子102の可撓部109が過剰に進展されて塑性変形してしまうことが回避される。
ところで、図8に示すように、浮動ハウジング300には、その天井部310aから回路基板101(図1、図2参照)に向けて垂下された反り防止壁313が一体的に形成されている。反り防止壁313は、浮動ハウジング300の一方の対向壁部311と他方の対向壁部311とを接続して、ピッチ方向Pに沿って垂直部310bと略平行に形成されており、図2に示すように、浮動ハウジング300の垂直部310aとこれに対向する固定ハウジング200のベース部210との略中間に位置付けられている。
ここで、仮に前記反り防止壁313が存在しない形状の浮動ハウジング300(天井部310aと垂直部310bとから概略断面L字状に形成された浮動ハウジング300)をインジェクションモールド成形したとすると、天井部310aに反りが生じやすいところ、本実施形態では上述のように天井部310aから反り防止壁313を垂下させて対向壁部311同士を架け渡した形状としているので、インジェクションモールド成形の際、全体として樹脂の流動性の良い金型を作ることが容易となり、且つ均等な冷却をも可能とし、天井部310aに反りが発生し難くなる。また、反り防止壁313は、インジェクションモールド成形後に天井部310aの補強リブとなるため、これによっても天井部310aの反りが抑制される。
また、図2に示すように、端子102の可撓部109は、反り防止壁313を避けるようにして挿抜方向Q及びデュアルピッチ方向Dによって形成される平面内にて蛇行して形成されている。すなわち、可撓部109は、図3にも示すように、第一基部107に連なって回路基板101側(図1参照)が開放された逆U字状の山部Yと、第二基部108に連なって天井部310a側が開放されたU字状の谷部Tとを備えていて、この谷部Tに天井部310aから垂下された反り防止壁313が挿入されている。これにより、可撓部109は、谷部Tの部分にて、反り防止壁313の両面に沿って屈曲された形状となり、第一基部107と第二基部108との間に反り防止壁313が存在していても、可撓部109の長さを可及的に長くすることができる。よって、可撓部109の柔軟性(可撓性)及び耐久性(強度)を高めることができる。
詳しくは、可撓部109は、図3に示すように、第一基部107から反回路基板101側に立ち上がった後に第二基部108に向けて略直角に屈曲された第一屈曲部109a、それに連なってそこから回路基板101に向けて略直角に屈曲された第二屈曲部109b、それに連なってそこから第二基部108に向けて略直角に屈曲された第三屈曲部109c、それに連なってそこから反回路基板101側に略直角に屈曲された第四屈曲部109d、それに連なってそこから第二基部108に向けて略直角に屈曲された第五屈曲部109eを備えており、第五屈曲部109eが第二基部108に連なっている。そして、第一屈曲部109aと第二屈曲部109bとで山部Yが形成され、第三屈曲部109cと第四屈曲部109dとで谷部Tが形成されている。
図2に示すように、山部Yは、固定ハウジング200のベース部210と浮動ハウジング300の反り防止壁313との間に収容され、谷部T内には、浮動ハウジング300の天井部310aから垂下された反り防止壁313が位置付けられている。この構成により、固定ハウジング200のベース部210と浮動ハウジング300の垂直部310bとの間に位置付けられる可撓部109は、それらの間の略中央にて天井部310aから垂下する反り防止壁313を迂回しつつ蛇行されることになり、固定ハウジング200と浮動ハウジング300との間で略最長の経路を描くことになる。よって、可撓部109の柔軟性及び耐久性を高めることができる。
別の見方をすると、可撓部109を第一基部107と第二基部108との間にて略最長の経路を描くべく二度折り返すように蛇行させた結果形成された谷部Tの内方のスペースを、反り防止壁313の収容スペースとして利用すると共に、固定ハウジング200のベース部210と浮動ハウジング300の反り防止壁313との間のスペースを、可撓部109の山部Yの収容スペースとして利用している。すなわち、フローティングコネクタ100の内部には可撓部109の収容用として狭隘なスペースしか残されていないものの、上述したように各スペースを有効利用することで、可撓部109が収容される部分に反り防止壁313が存在していても、可撓部109の長さを可及的に長くすることができる。よって、可撓部109の柔軟性及び耐久性を高めることができる。
また、図3に示すように、端子102の第二基部108には、板厚方向に切り起こされたランス108aが形成されている。ランス108aは、端子102を図11に示す浮動ハウジング300のスリット315に挿入した際に、その挿入方向に沿ってスリット315の内壁に形成された段差315aに係合する。これにより、図2に示す相手方コネクタ400の挿抜に伴って端子102に挿抜方向Qの力が作用した際、端子102の接触部106及び第二基部108が、第二圧入部105を支点として回動するようにガタつくことが防止され、接触部106及び第二基部108が浮動ハウジング300と一体的に挿抜方向Qに移動することになる。
端子102は、図11に示すように繋ぎ部500によって連結された状態の固定ハウジング200と浮動ハウジング300とに、図11の上方(図2では下方、図1では回路基板101側)から組み込まれる。詳しくは、図2に示すように、端子102の第一圧入部104が固定ハウジング200のベース部210に形成された圧入溝201に圧入され、端子102の第二圧入部105が浮動ハウジング300の垂直部310bに形成された圧入溝301に圧入され、端子102のランス108aが垂直部310bのスリット315に形成された段差315aに係合される。このとき、端子102の山部Yがベース部210と反り防止壁313との間に収容され、端子101の谷部Tが反り防止壁313に被せられる。
その後、繋ぎ部500を除去する。これにより、浮動ハウジング300が可撓部109によって固定ハウジング200に浮動状態に支承されたフローティングコネクタ100が得られる。なお、浮動ハウジング300が固定ハウジング200から脱落することを防止するため、既述のように、図7に示す突起部312の突出量L(例えば3.0mm)が図10(b)に示す隙間p×2(1.35mm×2)よりも大きくなっている。これは、両ハウジング200、300を別々に製作した後にこれらを組み合わせることが困難であることを意味する(各部材を撓ませれば可能だが損傷する虞がある)。本実施形態では、両ハウジング200、300を繋ぎ部500で連結したものを一つの金型で一体にインジェクションモールド成形した後、そのものから繋ぎ部500を除去することで、浮動ハウジング300を固定ハウジング200に脱落不能にフローティング支持したものを得ている。
また、本実施形態に係るフローティングコネクタ100は、図2に示すように、端子102が収納される空間の六面(ピッチ方向P両端の二面、挿抜方向Q両端の二面、デュアルピッチ方向D両端の二面)が何等かの部材で覆われた構造となっている。すなわち、端子102が収納される空間は、ピッチ方向P両端の二面が固定ハウジング200の対向面部212と浮動ハウジング300の対向壁部311とで覆われ、挿抜方向Q両端の二面が固定ハウジング200のベース部210と浮動ハウジング300の垂直部310bとで覆われ、デュアルピッチ方向D両端の二面が浮動ハウジング300の天井部310aと回路基板101とで覆われている。よって、上記空間内に塵埃が侵入することが抑制され、且つ作業者が端子102に接触して感電することが抑制される。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
本実施形態では、図3に示すように、端子102の可撓部109は、五つの屈曲部109a〜109eを有し、谷部Tと山部Yとを備えたものであるが、所定の可撓性及び強度が満足されるのであれば、図3に破線で示すように、第四屈曲部109d、第五屈曲部109eを省いてもよい。この場合、可撓部109は、第二屈曲部109bから第三屈曲部109cにかけての部分が、反り防止壁313の一面に沿って配置されることなる。
100 フローティングコネクタとしてのプラグコネクタ
102 端子
104 第一圧入部
105 第二圧入部
109 可撓部
200 固定ハウジング
201 圧入溝
210 ベース部
300 浮動ハウジング
301 圧入溝
310 本体部
310a 天井部
310b 垂直部
311 対向壁部
313 反り防止壁
P 端子の並設方向としてのピッチ方向
T 谷部
Y 山部
102 端子
104 第一圧入部
105 第二圧入部
109 可撓部
200 固定ハウジング
201 圧入溝
210 ベース部
300 浮動ハウジング
301 圧入溝
310 本体部
310a 天井部
310b 垂直部
311 対向壁部
313 反り防止壁
P 端子の並設方向としてのピッチ方向
T 谷部
Y 山部
Claims (3)
- 回路基板に固定される固定ハウジングと該固定ハウジングに対して所定範囲で移動可能な浮動ハウジングとを、中程に可撓部を有する複数の端子で連結したフローティングコネクタであって、
前記固定ハウジングが、前記回路基板に対して垂直で前記端子の並設方向に沿ったベース部を有し、
前記浮動ハウジングが、前記回路基板に対して垂直で前記ベース部に対向配置された垂直部と、該垂直部の反回路基板側の端部から前記ベース部に向けて延出された天井部と、該天井部と前記垂直部とから断面L字状に形成された本体部と、該本体部の両端に形成された対向壁部とを有し、
前記端子が、前記固定ハウジングのベース部に形成された圧入溝に圧入される第一圧入部と、前記浮動ハウジングの垂直部に形成された圧入溝に圧入される第二圧入部と、該第二圧入部と前記第一圧入部との間に形成された可撓部とを有し、
前記浮動ハウジングの天井部に、前記回路基板に向けて垂下された反り防止壁を形成すると共に、前記端子の可撓部を、前記反り防止壁の少なくとも一面に沿うように蛇行して形成した
ことを特徴とするフローティングコネクタ。 - 前記反り防止壁が、前記浮動ハウジングの一方の対向壁部と他方の対向壁部とを接続して前記端子の並設方向に沿って前記垂直部と略平行に形成された請求項1に記載のフローティングコネクタ。
- 前記端子の可撓部が、前記天井部側が開放されたU字状の谷部を有し、前記反り防止壁が、前記天井部から前記谷部内に垂下された請求項1又は2に記載のフローティングコネクタ。
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JP2009224403A JP2011076755A (ja) | 2009-09-29 | 2009-09-29 | フローティングコネクタ |
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2009
- 2009-09-29 JP JP2009224403A patent/JP2011076755A/ja active Pending
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