JP2011075036A - Disk brake - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動車等の制動装置として用いられる液圧を利用するディスクブレーキに関するものである。 The present invention relates to a disc brake using a hydraulic pressure used as a braking device for an automobile or the like.
自動車の制動装置として、一般的に液圧式のディスクブレーキが用いられている。一般的なキャリパ浮動型のディスクブレーキについて説明する。キャリパ浮動型のディスクブレーキは、車輪と共に回転するディスクロータの両側に配置されたブレーキパッドを車体側に固定されたキャリアによって支持すると共に、一方のブレーキパッドに対向するピストンが装備されたシリンダ部とディスクロータを跨いで反対側のブレーキパッドに対向する爪部とを有するキャリパをキャリアによって浮動支持している。 A hydraulic disc brake is generally used as a braking device for an automobile. A general caliper floating type disc brake will be described. The caliper floating type disc brake supports a brake pad disposed on both sides of a disc rotor that rotates with a wheel by a carrier fixed to the vehicle body side, and a cylinder portion equipped with a piston facing one brake pad, A caliper having a claw portion that straddles the disk rotor and faces the opposite brake pad is float-supported by a carrier.
そして、マスタシリンダからの液圧によってピストンを前進させて、一方のブレーキパッドをディスクロータに押し付け、その反力によってキャリパを移動させ、爪部を介して他方のブレーキパッドをディスクロータに押し付けて制動力を発生させる。このとき、ディスクロータによって引きずられるブレーキパッドをキャリアのトルク受面で支持して制動トルクを受止める。 Then, the piston is advanced by the hydraulic pressure from the master cylinder, one brake pad is pressed against the disk rotor, the caliper is moved by the reaction force, and the other brake pad is pressed against the disk rotor via the claw portion to control it. Generate power. At this time, the brake pad dragged by the disk rotor is supported by the torque receiving surface of the carrier to receive the braking torque.
ディスクブレーキにおいては、ディスクロータの有効径を大きくすることにより、制動力を高めることができ、また、これにより、熱容量が大きくなるので耐フェード性を高めることができる。ディスクロータの有効径を大きくするためには、車両のロードホイールのサイズを大きくする必要があるが、これにより製造コストが増大することになるため、ロードホイールサイズの大型化には制約がある。 In the disc brake, the braking force can be increased by increasing the effective diameter of the disc rotor, and the heat capacity can be increased thereby increasing the fade resistance. In order to increase the effective diameter of the disk rotor, it is necessary to increase the size of the road wheel of the vehicle. However, this increases the manufacturing cost, and there is a restriction on increasing the size of the road wheel.
そこで、例えば特許文献1に記載されているように、ディスクロータとロードホイールとの間に配置されるディスクブレーキのキャリパの形状を工夫することにより、ロードホイールのサイズに対してディスクロータの有効径をできるだけ大きくするようにしたディスクブレーキが提案されている。 Therefore, as described in, for example, Patent Document 1, the effective diameter of the disk rotor with respect to the size of the road wheel is devised by devising the shape of the caliper of the disk brake disposed between the disk rotor and the road wheel. Disc brakes have been proposed that make the maximum possible.
上述のキャリパ浮動型のディスクブレーキにおいては、キャリパのディスクロータを跨ぐブリッジ部の肉厚を薄くしてディスクロータの有効径を大きくしている。そして、ブリッジ部はディスクロータの回転方向の幅を大きくすることで、肉厚を薄くしたことによる強度不足を補っている。このようにブリッジ部の幅を大きくしたキャリパにあっては、これを支持するキャリアに対してキャリパをディスクロータの軸方向にスムーズに移動できるようにすることが困難であった。 In the caliper floating type disc brake described above, the bridge rotor straddling the caliper disc rotor is thinned to increase the effective diameter of the disc rotor. The bridge portion compensates for the lack of strength due to the reduced thickness by increasing the width of the disk rotor in the rotational direction. In such a caliper having a wide bridge portion, it has been difficult to smoothly move the caliper in the axial direction of the disk rotor with respect to the carrier supporting the caliper.
本発明は、ロードホイールサイズに対してディスクロータの径寸法をできるだけ大きくでき、また、キャリパをスムーズに移動することができるようにしたディスクブレーキを提供することを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a disc brake in which the diameter dimension of a disc rotor can be made as large as possible with respect to the load wheel size and the caliper can be moved smoothly.
上記の課題を解決するために、本発明は、キャリパ浮動型のディスクブレーキにおいて、キャリパからディスクロータの外周部上に位置するように延びる一対のスライドピンが複数のシリンダの中心を結んだ線と一致する位置に設けられ、ブリッジ部のディスクロータの回転方向の各端部が該回転方向において一対のスライドピンの内側で、一対のスライドピンを摺動可能に案内する支持部材のディスクロータを跨ぐ部分に近接して位置するように構成する。 In order to solve the above-described problems, the present invention provides a caliper floating type disc brake, wherein a pair of slide pins extending from the caliper so as to be positioned on the outer peripheral portion of the disc rotor connect the centers of a plurality of cylinders. Provided at the same position, each end of the bridge in the rotational direction of the disk rotor straddles the disk rotor of the support member that slidably guides the pair of slide pins inside the pair of slide pins in the rotational direction. It is configured to be located close to the part.
本発明に係るディスクブレーキによれば、ロードホイールサイズに対してディスクロータの径寸法をできるだけ大きくでき、また、キャリパをスムーズに移動することができる。 According to the disc brake according to the present invention, the diameter dimension of the disc rotor can be made as large as possible with respect to the load wheel size, and the caliper can be moved smoothly.
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1から図6に示すように、本実施形態に係るディスクブレーキ1は、キャリパ浮動型ディスクブレーキであって、車輪と共に回転するディスクロータD(図1参照)と、車体側に固定される支持部材であるキャリア2と、キャリア2に浮動支持されるキャリパ3と、ディスクロータDの両側に配置されてキャリア2によって支持される一対のブレーキパッド4、5とを備えている。
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
As shown in FIGS. 1 to 6, the disc brake 1 according to the present embodiment is a caliper floating disc brake, and includes a disc rotor D (see FIG. 1) that rotates with a wheel and a support that is fixed to the vehicle body side. A
キャリア2は、ディスクロータDの両側に配置されて、ディスクロータDの回転方向に沿って略直線状に延びる一対の支持部6、7と、一対の支持部6、7の両端部をディスクロータDを跨いで互いに連結する部分である結合部8、9とで形成され、ディスクロータDの外周部の一部が挿入される略長方形の開口10(図6参照)を有する枠状の部材である。ディスクロータDに対して車幅方向内側に配置される一方の支持部7には、キャリア2をサスペンション部材等の車体側の部材にボルト等のファスナによって固定するための取付部11が一体に形成されている。支持部6、7の両端部には、ブレーキパッド4、5の両端部に形成された矩形の案内部12、13を係合して、ブレーキパッド4、5をディスクロータDの軸方向に沿って摺動可能に案内する矩形の案内溝14、15が形成されている。
The
ブレーキパッド4、5は、図2に最もよく示されるように、ディスクロータDの外周部に沿った略円弧状で、ディスクロータDに押圧されるライニング4A、5Aと、ライニング4A、5Aの背面に固着された裏板4B、5Bとからなり、裏板4B、5Bの両端部に案内部12、13が形成されている。キャリア2とブレーキパッド4、5との間には、パッドスプリング16が介装されて、ブレーキパッド4、5の移動を円滑にすると共に、これらの摺動部を保護している。また、裏板4B、5Bには、ブレーキパッド4、5をディスクロータDから離間させる方向にバネ力を作用させる戻しばね17が取付けられている。
As best shown in FIG. 2, the
キャリパ3は、ディスクロータDに対して、車幅方向内側に配置される本体部18と、車幅方向外側に配置される爪部19と、これらをディスクロータDを跨いで互いに連結するブリッジ部20とが一体に形成されている。本体部18には、一方のブレーキパッド5に対向して2つのシリンダ21が形成され、シリンダ21には、フォールバックシール(図示せず)を介してピストン22が摺動可能に挿入されている。2つのシリンダ21は、ディスクロータDの回転方向に沿って配置され、また、ピストン22の直径は、ブレーキパッド4、5のディスクロータDの径方向の長さX(図2参照)と略等しく、2つのピストン22によってブレーキパッド4、5をディスクロータDに略均一に押圧するようになっている。なお、シリンダ21は、ディスクロータDの回転方向に沿って3つ以上配置してもよい。
The
ブリッジ部20は、ディスクロータDの外周部に沿った円弧状に形成されて、ディスクロータDの回転方向のブリッジ部20の各端部は、本体部18の2つのシリンダ21の中心を通る直線L上またはその近接した位置まで延ばされ、ディスクロータDとの間に一定の隙間が設けられている。なお、シリンダ21をディスクロータDの回転方向に沿って3つ以上配置した場合、前記直線Lは、両端の2つのシリンダ21の中心を通る直線となる。
The
また、ブリッジ部20は、ディスクブレーキ1が装着される車両のロードホイールの内周部との間に一定の隙間が形成されるように肉厚tが設定されている。そして、ディスクロータDを跨ぐキャリア2の結合部8、9は、ブリッジ部20と略同様の曲率及び肉厚を有し、ブリッジ部20と連なる円弧状に形成されて、ディスクロータD及びロードホイールと干渉しないようになっている。
Further, the
爪部19は、ブリッジ部20からディスクロータDの径方向内方へ向かって、ブレーキパッド4のディスクロータDの内周側端部付近まで延ばされている。爪部19は、ブリッジ部20から、その内周側両端部を結ぶ直線上(図示の例では、直線Lと一致する直線上)まで延びる略弓形の基部19Aと、この基部19Aの直線部からブレーキパッド4のライニング4AのディスクロータDの回転方向両端部に沿って裏金4Bの内周部まで延びる先端部19Bとを有している。図示の例では、先端部19BのディスクロータDの回転方向両端部は、基部19Aの直線部から略垂直に延ばされている。爪部19には、2つのシリンダ21のボアに対向する部位に、2つの切欠23が形成されて、先端部19Bの先端が三つ又状になっている。2つの切欠23は、キャリパ3の本体部18に2つのシリンダ21のボアを機械加工する際に、工具の逃げとして利用される。
The
キャリパ3の本体部18の両端部には、ディスクロータDの外周部側まで延びてキャリア2の結合部8、9に対向する一対のアーム部24が一体に形成されている。アーム部24には、ディスクロータDの軸と平行に延びる一対のスライドピン25がアーム部24を挟むボルト26によって取付けられている。これらのスライドピン25は、キャリア2の結合部8、9に設けられた各ピン穴27に摺動可能に挿入されてディスクロータDの外周部上まで延び、これにより、キャリパ3がキャリア2に対してディスクロータDの軸方向に沿って移動可能に浮動支持されている。これらのスライドピン25は、図2に示されるように、ディスクロータDの回転方向において2つのシリンダ21の中心を通る直線Lと一致する位置に設けられている。言い換えれば、各スライドピン25の直径dの範囲内に前記直線Lが位置するように、各スライドピン25が配置されている。これにより、各スライドピン25のディスクロータDの回転方向の距離を極力大きくすることができる。
A pair of
そして、ブリッジ部20のディスクロータDの回転方向の各端部は、この回転方向において一対のスライドピン25の内側で、各スライドピン25を摺動可能に案内するキャリア2の結合部8、9に近接して位置している。ブリッジ部20の各端部とキャリア2の結合部8、9との近接距離は、2mm〜10mm程度、より望ましくは3mm〜6mm程度に設定されている。この結果、上述したように、ブリッジ部20の各端部は、2つのシリンダ21の中心を通る直線L上またはその近接した位置まで延びることができ、ブリッジ部20のディスクロータDの回転方向の幅も極力大きくすることができる。
なお、スライドピン25には、ピン穴27との摺動部を保護するために蛇腹状のピンブーツ28が取付けられている。
The ends of the
In addition, a bellows-like
キャリパ3には、2つのシリンダ21にブレーキ液を供給するための供給口29、シリンダ21のエア抜きを行なうためのブリードプラグ30及びブレーキパッド4、5の点検等を行なうためにブリッジ部20に貫通された開口31が設けられている。
The
次に、ディスクブレーキ1の作動について説明する。
マスタシリンダ(図示せず)から供給口29を介してシリンダ21にブレーキ液を供給すると、ピストン22がフォールバックシールを撓ませながら前進して、一方のブレーキパッド4をディスクロータDに押しつけ、その反力によってキャリパ3がスライドピン25に沿って移動し、爪部19が他方のブレーキパッド5をディスクロータDに押しつけて制動力を発生する。このとき、ディスクロータDに引きずられるブレーキパッド4、5に作用する制動トルクをキャリア2によって受止める。
Next, the operation of the disc brake 1 will be described.
When brake fluid is supplied from a master cylinder (not shown) to the
マスタシリンダからのブレーキ液の液圧を解除すると、フォールバックシールの弾性によってピストン22が一定量だけ後退し、戻しバネ17のバネ力によって、両方のブレーキパッド4、5がディスクロータDから離間して制動が解除される。
When the hydraulic pressure of the brake fluid from the master cylinder is released, the
この作動の際、キャリパ3が一対のスライドピン25に沿って移動することになるが、これらのスライドピン25は、前述のとおり、キャリア2の結合部8、9に設けられた各ピン穴27に摺動可能に挿入されてディスクロータDの外周部上まで延びているため、従来技術のスライドピンがディスクロータの片側にしかないものと比較して摺動長を長くすることができ、キャリパ3全体を安定的に支持することができる。このため、キャリパ3は、その制動時および解除時にディスクロータDの軸方向にスムーズに移動することができる。
During this operation, the
また、一対のスライドピン25は、ディスクロータDの回転方向において2つのシリンダ21の中心を通る直線Lと一致する位置に配置されているため、ピストン22が一方のブレーキパッド4をディスクロータDに押しつけた際に発生する反力がキャリパ3に作用する作用点(力学的にシリンダ21の中心位置で表される)とスライドピン25の軸中心とがディスクロータDの径方向においてほぼ一致することになる。このため、作用点と軸中心との径方向のずれにより生じるモーメントの発生を抑制することができ、キャリパ3はさらに軸方向にスムーズに移動することができる。
Further, since the pair of slide pins 25 are arranged at positions that coincide with the straight line L passing through the centers of the two
加えて、一対のスライドピン25は、ディスクロータDの回転方向においてキャリパ3のブリッジ部20の両端部よりも外側に位置しているため、ディスクロータDの回転方向におけるスライドピン25の支持位置間の距離を大きくすることができ、ブリッジ部の幅を大きくしたキャリパであっても安定した姿勢でこれを支持することができ、キャリパ3のスムーズな軸方向移動を可能にしている。
In addition, since the pair of slide pins 25 are located outside both ends of the
ブレーキパッド4、5が摩耗した場合、制動時にピストン22とフォールバックシールとの間に滑りが生じて、ピストン22がフォールバックシールの撓み量を超えて前進してブレーキパッド4、5の摩耗に追従することにより、パッドクリアランスを常に一定に調整する。この場合でも、スライドピン25の摺動長が長く、また、スライドピン25の上記した位置関係に基づき、キャリパ3の軸方向の移動をスムーズに行なうことができる。
When the
次に、ディスクロータDを跨いで爪部19を支持するブリッジ部20の強度、剛性及びブレーキパッド4、5の形状等の設計要素が引き摺り、ジャダー及びブレーキ鳴きの発生に影響するため、キャリパ及びブレーキパッドの各部の形状は、これらを充分に考慮して決定する必要がある。そこで、有限要素法(FEM)を用いて解析したキャリパ3の各部の最適形状及び寸法について説明する。
Next, since the design elements such as the strength and rigidity of the
ブリッジ部20の肉厚tを小さくすることにより、ロードホイールの内径に対して、ディスクロータDの有効径を大きくすることができる。このとき、ブリッジ部20の肉厚tを小さくすると、その剛性が低下するので、その分、ブリッジ部20の長さW2を大きくすることにより、剛性の低下を補うことができる。また、ブリッジ部20の肉厚tを可能な限り薄くすることにより、ディスクロードホイールの内径に対してディスクロータDの有効径(径寸法)をできるだけ大きくすることができるが、ブリッジ部20の形状は、実際の車両において要求されるシリンダ21のボア径、ブレーキパッド4、5のライニング4A、5Aの有効面積、キャリパ3の鋳造性等の諸条件を考慮して決定する必要がある。
By reducing the thickness t of the
キャリパ3の剛性については、ABS(アンチロックブレーキシステム)作動時の高液圧(160MPa以上)が作用した場合に、キャリパ3が永久変形せず、また、ブレーキペダルのストロークの短縮によるブレーキ操作フィーリングの向上の観点から、7MPaの液圧が作用した場合のキャリパ3の変形量(爪部19のディスクロータDの軸方向の変位)が0.18mm以下であることが望ましく、0.18〜0.17mm程度であるとよい。このようにすることで、運転者に高剛性感を与えることができるディスクブレーキを提供することが可能となる。
Regarding the rigidity of the
上記の点を考慮すると、キャリパ3の中で最も大きな応力が作用するブリッジ部20の爪部19の基部19A側の肉厚t1は、本実施の形態では約15mm程度に設定されており、好適な例として、t1=14〜16mm程度であることが望ましい。また、ブリッジ部20のディスクロータDの回転方向の長さW2は、肉厚t1に対する比率W2/t1が12.5〜15.5の範囲であることが望ましい。このようにすることで、ディスクロードホイールの内径に対してディスクロータDの有効径(径寸法)を比較的大きくすることができる。
In consideration of the above points, the thickness t1 on the
また、本実施の形態において、爪部19の先端部19BのディスクロータDの回転方向の長さW1に対するブリッジ部20の長さW2の比率W2/W1については、図7の左欄に示される比率W2/W1とキャリパ3の変形量との関係から判るように、液圧7MPaに対してキャリパ3の変形量を0.18mm以下に抑えるため、比率W2/W1が1.35以上(W2/W1≧1.35)に設定されている。一方、比率W2/W1を1.55より大きくしても(W2/W1>1.55)、キャリパ3の変形量は殆ど減少しない。このときの、キャリパ3の重量の変化を図7の右欄に示す。図7から判るように、比率W2/W1を1.55より大きくしても、キャリパ3の重量が増大するばかりで、キャリパ3の剛性は殆ど変化せず効率的でない。したがって、爪部19の先端部19Bの長さW1に対するブリッジ部20の長さW2の比率W2/W1は、1.35〜1.55の範囲であることが望ましい。このように設定することで、キャリパ3の制動時の変形を抑えつつ、重量増を抑えることが可能となり、比較的軽量、かつ、運転者に高剛性感を与えることができるディスクブレーキを提供することが可能となる。
Further, in the present embodiment, the ratio W2 / W1 of the length W2 of the
一方、ブレーキパッド4、5のライニング4A、5AのディスクロータDの径方向の長さXに対するディスクロータDの回転方向の長さYの比P(以下、「アスペクト比P」という)については、図8に示すように、アスペクト比Pが大きいと、高周波(5KHz以上)のブレーキ鳴きが発生しやすく、また、引き摺りによる偏摩耗によってブレーキジャダーが発生しやすくなり、アスペクト比Pが小さいと制動力が低下するという問題を生じる。そこで、上記アスペクト比Pを、2.0〜3.0程度とすることが望ましく、このようにすることで、ブレーキ鳴きの発生を抑止しつつ、充分な制動力を確保することができる。
On the other hand, the ratio P (hereinafter referred to as “aspect ratio P”) of the length Y in the rotational direction of the disc rotor D to the length X in the radial direction of the disc rotor D of the
また、ブレーキパッド4、5のライニング4A、5AのディスクロータDの径方向の長さXに対するブリッジ部20のディスクロータDの回転方向の長さW2の比率W2/Xは、3.5〜4.5の範囲であり、かつ、ライニング4A、5BのディスクロータDの径方向の長さXに対する回転方向の長さYの比率Y/Xは、2.0〜3.0の範囲であることが望ましい。このようにすることで、ブレーキ鳴きの発生を抑止しつつ、充分な制動力を確保することができる。
The ratio W2 / X of the length W2 in the rotational direction of the disk rotor D of the
1 ディスクブレーキ、2 キャリア(支持部材)、3 キャリパ、4、5 ブレーキパッド、4A、5A ライニング、18 本体部、19 爪部、19A 基部、19B 先端部、20 ブリッジ部、21 シリンダ、22 ピストン、25 スライドピン、27 ピン穴、D ディスクロータ 1 disc brake, 2 carrier (support member), 3 caliper, 4, 5 brake pad, 4A, 5A lining, 18 main body, 19 claw, 19A base, 19B tip, 20 bridge, 21 cylinder, 22 piston, 25 Slide pin, 27 pin hole, D disk rotor
Claims (7)
前記一対のブレーキパッドを前記ディスクロータの軸方向に沿って移動可能に支持し、前記ディスクロータを跨いで車体側に固定される支持部材と、
前記一対のブレーキパッドの一方を前記ディスクロータに押圧するピストンを装備するシリンダが前記ディスクロータの回転方向に沿って複数配置された本体部と、前記一対のブレーキパッドの他方を前記ディスクロータに押圧する爪部と、前記ディスクロータの外周部に沿って円弧状に延びて、前記本体部と前記爪部とを前記ディスクロータを跨いで互いに連結するブリッジ部とを備えたキャリパと、
前記キャリパから前記ディスクロータの外周部上に位置するように延び、前記キャリパを前記支持部材に対して前記ディスクロータの軸方向に沿って移動可能に案内する一対のスライドピンと、を備えたディスクブレーキにおいて、
前記一対のスライドピンは前記複数のシリンダの中心を結んだ直線と一致する位置に設けられ、
前記ブリッジ部の前記ディスクロータの回転方向の各端部は、該回転方向において前記一対のスライドピンの内側で、該一対のスライドピンを摺動可能に案内する前記支持部材の前記ディスクロータを跨ぐ部分に近接して位置することを特徴とするディスクブレーキ。 A pair of brake pads arranged on both sides of the disc rotor;
A support member that supports the pair of brake pads so as to be movable along the axial direction of the disk rotor, and is fixed to the vehicle body side across the disk rotor;
A main body portion in which a plurality of cylinders equipped with a piston that presses one of the pair of brake pads against the disk rotor is disposed along the rotation direction of the disk rotor, and the other of the pair of brake pads is pressed against the disk rotor. A caliper that includes a claw portion that extends in an arc shape along an outer peripheral portion of the disk rotor, and a bridge portion that connects the main body portion and the claw portion across the disk rotor;
A disc brake comprising: a pair of slide pins extending from the caliper so as to be positioned on an outer peripheral portion of the disc rotor, and guiding the caliper with respect to the support member along the axial direction of the disc rotor; In
The pair of slide pins is provided at a position coinciding with a straight line connecting the centers of the plurality of cylinders,
Each end portion of the bridge portion in the rotation direction of the disk rotor straddles the disk rotor of the support member that slidably guides the pair of slide pins inside the pair of slide pins in the rotation direction. Disc brake characterized by being located close to the part.
前記ブリッジ部の前記ディスクロータの回転方向の長さは、前記爪部の先端部の前記ディスクロータの回転方向の長さに対する比率が1.35〜1.55であることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。 The claw portion has a base portion that extends inward in the radial direction of the disk rotor from the bridge portion, and a tip portion that extends from the base portion along both ends in the rotational direction of the disk rotor of the lining of the brake pad,
The length of the bridge portion in the rotation direction of the disk rotor is such that a ratio of a tip portion of the claw portion to a length in the rotation direction of the disk rotor is 1.35 to 1.55. The disc brake according to 1.
前記ブリッジ部の前記ディスクロータの回転方向の長さは、前記ブリッジ部の前記爪部の基部側の肉厚に対する比率が12.5〜15.5であり、かつ、前記爪部の先端部の前記ディスクロータの回転方向の長さに対する比率が1.35〜1.55であることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。 The claw portion has a base portion that extends inward in the radial direction of the disk rotor from the bridge portion, and a tip portion that extends from the base portion along both ends in the rotational direction of the disk rotor of the lining of the brake pad,
The length of the bridge portion in the rotation direction of the disk rotor is such that the ratio of the bridge portion to the thickness of the claw portion on the base side is 12.5 to 15.5, and the length of the tip portion of the claw portion is The disc brake according to claim 1, wherein a ratio of the disc rotor to a length in a rotation direction is 1.35 to 1.55.
前記ブリッジ部は、前記ディスクロータの回転方向の両端部が前記複数のシリンダの中心を通る直線上まで延ばされ、かつ、前記爪部は、前記先端部の前記ディスクロータの回転方向の長さに対する前記ブリッジ部の前記ディスクロータの回転方向の長さの比率が1.35〜1.55であることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。 The claw portion has a base portion that extends inward in the radial direction of the disk rotor from the bridge portion, and a tip portion that extends from the base portion along both ends in the rotational direction of the disk rotor of the lining of the brake pad,
The bridge portion extends to a straight line in which both end portions in the rotation direction of the disc rotor pass through the centers of the plurality of cylinders, and the claw portion has a length in the rotation direction of the disc rotor at the tip portion. The disc brake according to claim 1, wherein a ratio of a length of the disc rotor in a rotation direction of the bridge portion to 1.35 to 1.55.
前記ブレーキパッドのライニングの前記ディスクロータの径方向の長さに対する前記ブリッジ部の前記ディスクロータの回転方向の長さの比率が3.5〜4.5であり、かつ、前記ライニングの前記ディスクロータの径方向の長さに対する回転方向の長さの比率が2.0〜3.0であることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。 The brake pad comprises a lining pressed against the disc rotor and a back plate that supports the lining,
The ratio of the length of the disk rotor in the rotational direction of the bridge portion to the length of the disk rotor in the radial direction of the lining of the brake pad is 3.5 to 4.5, and the disk rotor of the lining The disc brake according to claim 1, wherein the ratio of the length in the rotational direction to the length in the radial direction is 2.0 to 3.0.
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JPS5723431U (en) * | 1980-07-10 | 1982-02-06 | ||
JPS5899525A (en) * | 1981-12-04 | 1983-06-13 | Nissan Motor Co Ltd | Floating callipers type disc brake |
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