以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係る遊戯装置の概略構成を示した斜視図である。また、図2は、図1に示した遊戯装置の断面図であり、図3は、図2における矢示A−A方向の断面図であり、図4は、図2における矢示B−B方向の断面図である。
図1乃至図4に示すように、本例の遊戯装置1は、円板状に形成され、水平回転自在に設けられる回転体10と、四角錐状に形成され、回転体10の上面から一定間隔を隔てた上方位置に配置される上部部材11と、回転体10の上面中央部に立設され、上部部材11の下面を支持する支柱12と、直線状に形成されて軸線が上下方向に設けられるとともに、下端が回転体10の上面に、上端が上部部材11の下面に固設され、子供などの遊戯者Yが登り降りする複数のポール13と、回転体10を水平回転自在に支持する支持機構20と、回転体10を水平回転させる回転駆動機構25と、回転体10の上面を覆うように設けられたエアクッション30と、各ポール13に一対一で対応するように上部部材11の下面に配設され、ポール13の上端部まで登った遊戯者Yによって押される押しボタン19とを備えて構成される。
前記回転体10は、上部円板10aとこの下側に設けられる下部円板10bと、軸線が上下方向に設けられ、上端部が下部円板10bの下面中央部に固設された回転軸10cとからなり、回転軸10cがその軸線中心に回転することで水平回転する。また、上部円板10aの方が下部円板10bよりも横方向に大きく形成されている。また、前記上部部材11の外面には適宜図示しない装飾が施されており、子供達の気を引くことができるようになっている。
前記ポール13は、本例では、合計12本設けられており、支柱12の外周面から一定距離離れるようなピッチ円上に8本のポール13が円周方向等間隔で、この8本のポール13のピッチ円よりも大きいピッチ円上に4本のポール13が円周方向等間隔で配置されている。また、ポール13の下端部は回転体10の上部円板10aの上面に設けられる。また、ポール13は特許請求の範囲に言う遊戯用構造物である。
前記支持機構20は、円板状に形成された基台21と、環状に形成され、基台21の上面に回転体10の回転軸10cと同軸に配設される軌条22と、回転体10の下部円板10bの下面に回転軸10cと同軸に配設された環状部材23と、環状部材23の軸線を中心とした所定のピッチ円上に位置するように円周方向等間隔でこの環状部材23に取り付けられ、軌条22に当接する複数の支持ローラ24とからなり、各支持ローラ24が軌条22に沿って転がることで、回転体10を水平回転自在に支持する。
前記回転駆動機構25は、駆動モータ26と、この駆動モータ26の出力軸に固設された第1歯車(図示せず)と、回転体10の回転軸10cに固設され、第1歯車(図示せず)と噛合する第2歯車(図示せず)と、支持機構20の基台21の上面中央部に配設され、各歯車(図示せず)が収納されるとともに、側面に駆動モータ26が配設された筐体状のケース27とからなり、駆動モータ26の回転動力が各歯車(図示せず)を介して回転軸10cに伝達されることで回転体10が水平回転する。
前記エアクッション30は、可撓性を有し、回転体10の上部円板10aの上面を覆うように設けられてこの上部円板10aとの間に閉塞空間を形成するシート部材31と、前記閉塞空間内に空気を供給,充填して内圧を高め、シート部材31を膨らませるブロワ32とからなる。
前記シート部材31は、ブロワ32により充填された空気によって膨らんだときに、中央部に半球状をした部分が形成され、その周りに大きさの異なる2つの環状をした部分が形成されるように構成されている。また、シート部材31は、その周縁部が上部円板10aの外周側下面に係着され、適宜位置には、支柱12及び各ポール13が上下に貫通する複数の貫通穴31aが形成される。尚、この貫通穴31aと支柱12及び各ポール13との間の隙間から空気が漏れないように気密に構成される。また、閉塞空間内は、上部円板10aの上面に係着された環状の仕切部31b,31cによって複数の空間に仕切られており、仕切られた各空間は、適宜形成された連通孔31dによって互いに連通している。
前記ブロワ32は、上部円板10aの上面に配設されて前記閉塞空間内に配置されており、上部円板10a及び下部円板10bを貫通して設けられる吸気管32aと、前記閉塞空間内で開口する吐出管32bとを備える。このブロワ32が作動すると、吸気管32aからブロワ32の内部に空気が吸気され、所定圧力の空気となって吐出管32bから閉塞空間内に吐出される。
前記各押しボタン19は、上部部材11の下面などに適宜設けられたスピーカ(図示せず)や表示装置(図示せず)に接続された制御装置(図示せず)に信号を入力するためのものであり、制御装置(図示せず)は、各押しボタン19から得られる信号を基にこれらの各押しボタン19が押された順番を認識して、押しボタン19の押された順番(即ち、遊戯者Yがポール13を登り切った順番)をスピーカ(図示せず)や表示装置(図示せず)に出力する。
以上のように構成された本例の遊戯装置1によれば、まず、ブロワ32が作動せしめられる。これにより、閉塞空間内に空気が供給,充填されて内圧が高められ、シート部材31が膨らんだ状態となる。
ついで、回転駆動機構25によって回転体10が水平回転せしめられ、上部部材11や支柱12、ポール13、エアクッション30(膨らんだシート部材31)などが回転体10とともに一体的に回転する。これにより、ポール13が回転体10の回転軸10cの軸線回りに旋回移動することとなる。
そして、遊戯者Yは、このようにして旋回移動するポール13に手足を掛けてポール13を登り降りすることで遊ぶことができる。ポール13が回転軸10cの軸線回りに旋回移動しているので、遊戯者Yは、ポール13とともに旋回移動するときの感覚を楽しみつつ当該遊びを楽しむことができる。
また、ポール13の上端部まで登った遊戯者Yによって押しボタン19が押されると、制御装置(図示せず)に信号が入力されて押しボタン19の押された順番が認識され、認識された順番が、スピーカ(図示せず)から音声で出力されたり、表示装置(図示せず)に画像出力されるので、遊戯者Yは、ポール13を登る速さを競い合って遊ぶことができる。
このように、本例の遊戯装置1によれば、遊戯者Yは、ポール13を登り降りする遊戯者Y自身の動作と、ポール13の旋回動作とが複合して、従来にない、変化に富んだ遊びや感覚を楽しむことができる。また、上部部材11や支柱12、ポール13、エアクッション30、遊戯者Yの回転動作を見た、当該遊戯装置1の周りにいる子供達に対し、当該遊戯装置1で遊びたいという興味を持たせてこの遊戯装置1で遊ばせるようにすることもできる。
また、回転体10の上面にエアクッション30が設けられているので、遊戯者Yが誤ってポール13から落下するようなことがあっても、エアクッション30によって衝撃を緩和し、怪我するのを効果的に防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
上例では、ポール13を直線状に形成して軸線が上下方向に沿うように配置したが、これに限られるものではなく、例えば、図5及び図6に示す遊戯装置2のように、ポール13の上端側が反るように湾曲させて形成しても良い。尚、図5は、本発明の他の実施形態に係る遊戯装置の概略構成を示した斜視図であり、図6は、図5に示した遊戯装置の断面図である。
前記遊戯装置2は、回転軸10cを備えた円板状の回転体10と、回転体10の上面であり且つ回転軸10cの軸線に対して偏心した位置に立設された2本のポール13と、回転体10を水平回転自在に支持する支持機構35と、回転体10を水平回転させる駆動モータ38とから構成される。
前記支持機構35は、駆動モータ38の出力軸の軸線が上下方向に沿うようにこの駆動モータ38を支持する支持基台36と、支持基台36の上面に配設され、回転軸10cをその軸線中心に回転自在に支持する支持部材37とからなる。尚、回転軸10cと駆動モータ38の出力軸とはカップリング39を介して連結され、また、支持機構35及び回転軸10cは、回転軸10cの上端側が突出するようにカバー体34により覆われている。
このように構成された遊戯装置2では、駆動モータ38が駆動されると、回転軸10cが軸線中心に回転してポール13が回転軸10cの軸線回りに旋回移動するので、遊戯者Yは、上記と同様にして遊ぶことができる。また、ポール13の上端側が湾曲しているので、ポール13自体に変化を持たせて、ポールがまっすぐに形成されているときよりもポール13の登り降りに変化を持たせたり、ポール13の登り降りを難しくすることができ、当該遊戯装置2での遊びをより面白いものとすることができる。
また、ポール13は、図5及び図6に示した形状の他、特に図示はしないが、左右にくねるように設けられた湾曲部や屈曲部を両端部間に備えるように形成することもでき、このようにしても、ポール13の登り降りに変化を持たせたり、ポール13の登り降りを難しくすることができる。
また、前記押しボタン19は、これが押されたときに順位が出力されるのではなく、例えば、適宜音声(音楽や人の声など)を出力する回路のスイッチが入って音声が出力されたり、適宜ランプを点灯させる回路のスイッチが入ってランプが点灯するように構成されていても良い。
また、前記エアクッション30は、上述したものに限られるものではなく、また、エアクッション30に代えて、例えば、ばねやゴム、スポンジといった弾性体を利用したクッションを採用することもできる。また、シート部材31に適宜装飾を施して子供達に興味を持たせるようにしても良い。
また、遊戯者Yがポール13を登り降りするように遊戯装置1,2を構成するのではなく、図7乃至図10に示すように、遊戯者Yが旋回部材45にぶら下がって旋回移動するように遊戯装置3,4を構成することもできる。
前記遊戯装置3は、図7乃至図9に示すように、円板状に形成され、水平回転自在に設けられる回転体40と、回転体40の上面に固設された支持体41と、支持体41から吊り下げロープ44により吊り下げられて回転体40の回転中心軸(回転軸40bの軸線)に対し偏心した位置(後述する支持パイプ49の外周面から一定間隔を隔てた位置)に配置され、回転体40の回転により旋回移動する複数(本例では6個)の旋回部材45と、回転体40を水平回転自在に支持する支持機構46と、回転体40を水平回転させる駆動モータ53と、旋回部材45の下方領域に配置されたエアクッション55とを備えて構成される。尚、図7は、本発明の他の実施形態に係る遊戯装置の概略構成を示した斜視図であり、図8は、図7に示した遊戯装置の断面図であり、図9は、図7に示した遊戯装置の平面図である。
前記回転体40は、外周側下面に形成された環状のスカート部40aと、上端部が下面中央部に固設され、支持パイプ49の内部に配置される回転軸40bとからなり、回転軸40bがその軸線中心に回転することで水平回転する。また、前記スカート部40aは、支持パイプ49の上端部に回転自在に外嵌されており、遊戯者Yが回転体40と支持パイプ49との間に手を挟んで怪我するのを防止する。
前記支持体41は、一端側が回転体40の上面にそれぞれ接続されて、回転体40の回転軸40bの軸線を中心として放射状且つ円周方向等間隔に配置され、他端側に吊り下げロープ44がそれぞれ接続された複数(本例では6本)の支持アーム42と、環状に形成され、各支持アーム42の一端側をそれぞれ連結,固定する連結部材43とからなる。尚、各支持アーム42は、それぞれ半円状に形成された部材から構成されている。
前記旋回部材45は、例えば、球状や環状、円柱状に形成されており、旋回部材45と吊り下げロープ44との付け根部分や、旋回部材45の外周面、旋回部材45の環状内周面などが、遊戯者Yが掴まってぶら下がる掴持部として機能する。尚、支持体41及び旋回部材45は、特許請求の範囲に言う遊戯用構造物である。
前記支持機構46は、円板状に形成された基台47と、基台47の上面中央部に配設された円柱状の支持台48と、両端部が開口して内部が中空に形成され、軸線が上下方向に沿うように支持台48の上面に載置,固定された支持パイプ49と、支持パイプ49の内部で支持台48の上面に載置,固定され、駆動モータ53の出力軸の軸線が上下方向に沿うようにこの駆動モータ53を支持する支持ブロック50と、支持ブロック50の上面に配設され、回転軸40bの下端部をその軸線中心に回転自在に支持する下部支持部材51と、支持パイプ49の上端部内周面に固設され、回転軸40bの上端部をその軸線中心に回転自在に支持する上部支持部材52とからなる。尚、回転軸40bの下端部と駆動モータ53の出力軸とはカップリング54を介して連結されている。また、支持パイプ49の外面は、図示しない適宜衝撃吸収材によって覆われており、これによって、遊戯者Yが怪我するのが防止されている。
前記エアクッション55は、可撓性を有し、内部に閉塞空間を備えたシート部材56と、前記閉塞空間内に空気を供給,充填して内圧を高め、シート部材56を膨らませるブロワ57とからなる。
前記シート部材56は、ブロワ57により充填された空気によって膨らんだときに、中央部に半球状をした部分が形成され、その周りに大きさの異なる3つの環状をした部分が形成されるように構成されており、一番外側に位置する環状部分が外部にはみ出した状態で支持機構46の基台47の上面に設けられる。また、シート部材56は、中央部に支持パイプ49が上下に貫通する貫通穴56aを備える。尚、前記閉塞空間内は、環状の仕切部56b,56c,56dによって複数の空間に仕切られており、仕切られた各空間は、適宜形成された連通孔56eによって互いに連通している。
前記ブロワ57は、シート部材56の外部で基台47の近傍に配置されており、前記閉塞空間内に接続した吐出管57aを備える。このブロワ57が作動すると、適宜吸気管(図示せず)からブロワ57の内部に空気が吸気され、所定圧力の空気となって吐出管57aから閉塞空間内に吐出される。
このように構成された遊戯装置3によれば、まず、ブロワ57が作動せしめられる。これにより、閉塞空間内に空気が供給,充填されて内圧が高められ、シート部材56が膨らんだ状態となる。ついで、駆動モータ53が駆動されて回転軸40bが軸線中心に回転し、回転体40が水平回転すると、支持アーム42が回転して旋回部材45が回転軸40bの軸線回りに旋回移動する。
そして、遊戯者Yは、このようにして旋回移動する旋回部材45の掴持部に掴まってぶら下がったり、ぶら下がって旋回部材45を揺することで遊ぶことができる。旋回部材45が回転軸40bの軸線回りに旋回移動しているので、遊戯者Yは、ぶら下がった状態で旋回移動するときの感覚を楽しみつつ当該遊びを楽しむことができる。
したがって、このように遊戯装置3を構成しても、遊戯者Yは、旋回部材45に掴まってぶら下がったり、旋回部材45を揺する遊戯者Y自身の動作と、旋回部材45の旋回動作とが複合して、従来にない、変化に富んだ遊びや感覚を楽しむことができる。また、支持アーム42や旋回部材45、遊戯者Yの回転動作を見た、当該遊戯装置3の周りにいる子供達に対し、当該遊戯装置3で遊びたいという興味を持たせてこの遊戯装置3で遊ばせるようにすることもできる。
また、連結部材43によって複数の支持アーム42をそれぞれ連結,固定しており、各支持アーム42を等間隔で配置するのに好都合である。
また、基台47の上面にエアクッション55が設けられているので、遊戯者Yが誤って旋回部材45から落下するようなことがあっても、エアクッション55によって衝撃を緩和し、怪我するのを効果的に防止することができる。
一方、前記遊戯装置4は、図10に示すように、前記回転体10と、回転体10の上部円板10aの上面に固設された支持体60と、支持体60から吊り下げロープ44により吊り下げられて回転体10の回転軸10cの軸線に対し偏心した位置に配置され、回転体10の回転により旋回移動する複数の旋回部材45と、前記支持機構20と、前記回転駆動機構25と、球状に形成されてその外周面に適宜図示しない装飾が施され、支持体60に下部が支持された装飾体63とを備えて構成される。尚、装飾体63は、子供達の気を引くために設けられるものである。また、図10は、本発明の他の実施形態に係る遊戯装置の概略構成を示した断面図である。
前記支持体60は、円弧状の部材からなり、回転体10の円周方向等間隔に配置されて、一方端が上部円板10aの上面に固設された複数の第1フレーム61と、環状の部材からなり、各第1フレーム61に水平面内で接続するように、且つ高さ位置がそれぞれ異なるように設けられる複数の第2フレーム62とを備える。各第2フレーム62は、回転軸10cの軸線と同軸に設けられる。
一番上側に位置する第2フレーム62は、各第1フレーム61の他端に接続され、また、吊り下げロープ44が接続されている。また、一番上側に位置する第2フレーム62には、装飾体63の下部が適宜取り付けられている。尚、支持体60及び旋回部材45は、特許請求の範囲に言う遊戯用構造物である。また、各フレーム61,62の外面は、図示しない適宜衝撃吸収材によって覆われており、これによって、遊戯者Yが怪我するのが防止されている。
この遊戯装置4によっても、回転駆動機構25による回転体10の回転により支持体60が回転して旋回部材45が回転軸10cの軸線回りに旋回移動するので、遊戯者Yは、前記遊戯装置3と同様にして遊ぶことができ、上記と同様の効果を得ることができる。
また、前記旋回部材45やエアクッション55は、上述した形状に限られるものではなく、また、エアクッション55に代えて、例えば、ばねやゴム、スポンジといった弾性体を利用したクッションを採用しても良い。また、シート部材56に適宜装飾を施して子供達に興味を持たせるようにしても良い。
また、前記旋回部材45は、同一ピッチ円上に配置するのではなく、異なる大きさのピッチ円上に配置するようにしても良い。
また、遊戯者Yがポール13を登り降りするように遊戯装置1,2を構成したり、遊戯者Yが旋回部材45にぶら下がって旋回移動するように遊戯装置3,4を構成するのではなく、図11乃至図15に示すように、遊戯者Yが所定の遊戯領域S内でジャングルジムに類似した遊戯を行うように遊戯装置5を構成することもできる。
前記遊戯装置5は、図11乃至図15に示すように、前記回転体10と、回転体10の上面に固設され、外部空間から仕切られた、遊戯者Yが遊戯する遊戯領域Sを形成するための枠体70と、枠体70に係着されて遊戯領域Sを形成する仕切部材71と、遊戯領域Sを水平方向に横切るように枠体70に掛け渡された複数のビーム72と、枠体70及びビーム72に支持され、遊戯領域Sを複数の階層状の空間に区分けする複数の床部73と、前記支持機構20と、前記回転駆動機構25とを備えて構成される。
尚、図11は、本発明の他の実施形態に係る遊戯装置の概略構成を示した斜視図であり、図12は、図11における矢示C−C方向の断面図であり、図13は、図11における矢示D−D方向の断面図である。また、図14は、図12における矢示E−E方向の断面図であり、図15は、図12における矢示F−F方向の断面図である。また、前記枠体70,仕切部材71,ビーム72及び床部73は、特許請求の範囲に言う遊戯用構造物を構成する。
前記枠体70は、棒状をした複数の部材を縦,横に組み合わせて平面視8角形に構成されており、各構成部材の外面は、図示しない適宜衝撃吸収材によって覆われ、遊戯者Yが怪我しないように構成される。
前記仕切部材71は、可撓性を有するシート状の部材から構成されるもので、枠体70を構成する各部材間に張り渡されており、外面には適宜図示しない装飾が施されて子供達の気を引くようになっている。また、仕切部材71には、外部空間と遊戯領域Sとを連通し且つ遊戯者Yが出入り可能な開口部71aが形成されている。
前記ビーム72は、上下方向に異なる2つの高さ位置で8角形の向かい合う頂点間を接続するように設けられる。前記各床部73は、可撓性を有するシート状の部材73aが2つ設けられて構成されるもので、枠体70を構成する各部材及びビーム72間に張り渡されており、遊戯領域Sを上下方向に3つの空間に仕切る。また、前記床部73は、図14及び図15の符号73bで示した部分にシート状の部材73aが設けられず、上下に隣り合う空間を互いに連通させる連通部73bとなっており、この連通部73bによって、最上層の空間と真ん中の空間、及び真ん中の空間と最下層の空間とがそれぞれ連通し、遊戯者Yが上層側や下層側に移動可能となっている。また、上側の床部73の連通部73bと下側の床部73の連通部73bとは、それぞれ異なる位置に設けられる。
尚、前記回転体10の上部円板10aの上面には、適宜図示しないクッションが設けられるとともに、床部73の上面は図示しない適宜衝撃吸収材によって覆われ、遊戯者Yが怪我するのが防止されている。
このように構成された遊戯装置5によれば、回転駆動機構25によって回転体10が水平回転せしめられると、枠体70,仕切部材71,ビーム72及び床部73が回転体10とともに一体的に回転する。
そして、遊戯者Yは、ジャングルジムのように、遊戯領域S内を、ビーム72を伝って横方向に移動したり、床部73上を横方向に移動したり、床部73の連通部73bから上下方向に移動することで遊ぶことができる。回転体10の回転によってビーム72及び床部73などが回転しているので、遊戯者Yは、ビーム72及び床部73などが回転するときの感覚を楽しみつつ当該遊びを楽しむことができる。
したがって、このように遊戯装置5を構成しても、遊戯者Yは、遊戯領域S内で遊ぶ遊戯者Y自身の動作と、枠体70,仕切部材71,ビーム72及び床部73の回転動作とが複合して、従来にない、変化に富んだ遊びや感覚を楽しむことができる。また、枠体70,仕切部材71,ビーム72及び床部73の遊戯者Yの回転動作を見た、当該遊戯装置5の周りにいる子供達に対し、当該遊戯装置5で遊びたいという興味を持たせてこの遊戯装置5で遊ばせるようにすることもできる。
また、回転体10の上面にクッション(図示せず)が設けられているので、遊戯者Yが誤ってビーム72や床部73から落下するようなことがあっても、クッション(図示せず)によって衝撃を緩和し、怪我するのを効果的に防止することができる。
尚、前記枠体70は、棒状の部材と環状の部材とを複数組み合わせて平面視円形に構成しても良く、仕切部材71や床部73は、シート状の部材ではなく、板状の部材から構成しても良い。また、ビーム72及び床部73は、そのどちらか一方を省略して構成することもできる。また、前記連通部73bは、シート状の部材73aを設けない部分を設けることで構成するのではなく、床部73を1つの部材から構成してこの部材に適宜貫通穴を形成することで構成するようにしても良い。